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知事の定例記者会見(平成20年1月25日)

公開日 2008年01月30日

知事の定例記者会見

平成20年1月25日(金曜日) 13時から(第二応接室)

目次

 


 

(田村:NHK記者)
 最初に、幹事社から3問伺った上で、各社から質問をさせていただきます。

道路特定財源の暫定税率(1)
 まず、1点目なんですが。暫定税率が通常国会の焦点になっているんですけど、この問題に対する知事のお考えを伺いたいのと、また、今後県としてどう対応されていくのかということをお話しいただけますか。

(知事)
 結論から申しますと、暫定税率、これはぜひとも維持する必要があると考えております。この暫定税率が維持されないということになりましたら、本県の道路整備はもう半分程度も進まなくなってしまう。

 結果として産業振興の基盤もできませんし、また何よりも、県民の生活の安全・安心にかかわる道路、救急車がすれ違うことのできない道路の改善や、非常に危険な状態での通学がなされているところもございますが、そういうところでの改善というのも成されないということになりますので、暫定税率の維持はぜひとも必要だと考えております。

 実際、昨年、県民世論調査をいたしましたけれども、この結果は、厳しい財政状況のもとでも優先して道路整備を進めていくべきという声が50.6%、我慢すべきは29%、必要ないというのはわずか3.5%という状況でございます。

 道路整備に対する県民のニーズというのは非常に高い。そのための財源は維持していくことが必要だと考えております。私は、この問題は、都会対地方の対立の問題としてとらえるべきことではないと考えております。

 先ほど申しましたように、地方では産業振興のため、または県民の安全・安心確保のため、ぜひとも道は必要ですけれども。また、私も都会で暮らしておりましたが、都会においても開かずの踏み切り問題、そして幹線道路の大渋滞問題が起きております。

 まだまだ道路の整備というのは必要ではないでしょうか。こういう点から考えて、日本全体の問題として、道路整備は引き続き進めていく必要があると。そのためには暫定税率がぜひとも必要であると考えております。

 で、今後、県としてどのように行動していくかということでございますが。まずは1月20日に県民総決起大会を開催したことは、皆さまご存じのとおりでございます。

 こういうことで高知県の声というのを全国に発信させていただいたつもりでございますし、また、県民各層での意見について一定の集約が図られたものと考えております。

 併せまして、今後、暫定税率が廃止された場合の影響などについて、市町村議会の皆さま方をはじめとして県民の皆さまにアピールしていく、ご説明をしていく、そういう活動を強化していきたいと考えております。

 また、県内の地方6団体との連携というのも視野に入れなければならないと考えておるところでございます。

来年度予算(1)
(田村:NHK記者)
 2点目ですが。来週から来年度予算の知事査定が始まるということですが、その予算編成にどのような気持ちで臨むかという点と、また、尾﨑カラーをどういうふうに反映させていきたいとお考えでしょうか。

(知事)
 引き続き財政状況というのは非常に厳しい状況でございますから、重点化、効率化を徹底していくということは、従前から申し上げたとおりであります。

 その中で私が申し上げてまいりました5つの基本政策について、その実現を図るために、それに沿った形での予算編成をしていきたいと思っております。

 雇用・収入の確保でありますとか、子育て支援、教育の充実、県民の安全・安心の確保、インフラの整備、そして日本一の健康長寿県づくり。これらの基本政策に沿った形での予算編成を進めてまいりたいと思っております。

 来週から知事査定が始まるわけですけれども、今後4年間において、この5つの基本政策の実現に向けて各部局がどのように取り組んでいくのか。その中で、この20年度予算においては何を行うのか。その点について徹底した議論をさせてもらいたいと考えております。

 で、これらの課題ですけれども。もちろんのことですが、早急に取り組むべき課題というのもありますけれども、しかし、熟慮を重ねてよく計画を練っていく、構想を練っていくべき課題もあろうかと考えております。

 私は年頭会見においても、ことし1年間を思慮深くかつスピーディーな1年にしたいと申し上げましたけれども、その「思慮深く」というのはやはり、例えば地域の産業振興など、これは総合的な体系として考えていくべき事柄でございますから、よくよく計画づくりを行っていく。思慮を重ねていく必要があると考えているところでございまして、このようなものについては、計画づくりを行っていくための予算というのを計上していくことになろうかと思いますが、他方で、明らかに今すぐ取り組むべき課題というのもございます。

 そういうものについては、予算の計上をしっかりと行っていきたいと考えているところでございます。

 もう1つ、私、非常に思っていますのは、財源が非常に限られている中で、行政の自己満足で終わるような施策というのは、できるだけ排除したいと考えています。

 実際には全体にその課題に対して、効果はそれほどないかもしれない。ないであろうと思われるけれども、取りあえずそういう対策は打っていますというためだけの、アナウンスメントをするためだけの施策というのは、やはりできるだけ慎むべきではなかろうかと思います。

 やはり最終的な効果がどれだけ上がるのかということを考えて、効果が上がると思われるものには予算を思い切って重点化していくという。限られた財源の中ではございますけれども、重点化していくというふうに考えております。

地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合(1)
(田村:NHK記者)
 3点目ですが。北川前三重県知事らが発起人になったグループが、通称「せんたく」〔地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合〕と呼ばれるグループが発足しましたが、この動きはどうとらえているかという点と、あと、神奈川県の知事さんとか、(知事の中にも)同調する動きも一部ではあるんですが、尾﨑知事はどうお考えになるかを。

(知事)
 「せんたく」につきまして、私もまだそれほど詳しいことを承知しているわけではございませんけれども、「生活者起点で日本を洗濯(選択)する」というこの動き自体は、確かに今、求められていることではなかろうかと思っております。

 ですが、私自身につきましては、今は新米の知事として県政の運営に全力を挙げていくべきだと考えておりますので、まずはこの県政運営に全力を注ぐということでございまして、今の段階では、この「せんたく」に加わるという考えはございません。

 ただ、地域の声を東京、中央に届けていくということは、私自身も強く申し上げてきたところではございます。

 この趣旨自体については素晴らしいことではないかと思っています。まずは、私は、そのための手段として何を行うのか。従来申し上げてきましたとおり、東京事務所の抜本強化とかそういう手段でもって、私は高知県の声を中央に届けていく。そういう活動をしていきたいと考えています。

(田村:NHK記者)
 幹事社からは以上ですので、各社の質問があれば、お願いします。

道路特定財源の暫定税率(2)
(竹内:高知新聞記者)
 暫定税率の話なんですが。国交省の職員宿舎の建設費、あるいはレクリエーション用品の購入なんかに特定財源が一部使われていたという報道があったわけなんですけれども。

 国交省はその支出自体は適法だということを主張しているわけなんですが。地方の道路整備が必要だという声と、こういう特定財源の使途のあり方が、あまりにも懸け離れているように思うんですけれども。

 知事は、この国交省の宿舎建設やレク用品に財源が使われていたことをどう思われるかということと。こういうことを民主党は「国交省のための予算じゃないか」と。だから、特定財源は一般財源化して暫定税率を廃止すべきだという主張をより強めているわけなんですけれども。

 知事は日ごろ、高知の窮状を中央に理解させることが必要だということをおっしゃっています。そこも踏まえて、この国交省の対応をどう思うかということと、これから中央に理解させるためには、どのような活動が必要だとお考えなのかと。この2点をお伺いしたいのですが。

(知事)
 宿舎でありますとかレク用品に使っていたことについてですが。これが道路整備に真に必要なものであったとするのであれば、一定程度理解ができるわけですが、果たして本当に必要であったかどうかということを今後よく吟味していく必要があるのではないかと思います。

 貴重な、いわゆる暫定という形で徴収された税金でありますから、それはやはり道路整備のために真に必要なものに限るというのが当然のことではないかと思います。果たして真に必要であったかどうかの吟味がこれから行われていくべきだと、私は考えております。

 ただ、この議論をもって暫定税率が無駄なものに使われているのだから必要ないのかどうかということについて、これは基本的に規模がまったく違う話になってくるんじゃないでしょうか。

 宿舎で使われておったというお金が、暫定税率として徴収されているお金の一体何パーセントであったのか。今、課題にしているこの暫定税率維持の問題というのは、例えば本県で言えば300億円規模。国全体として言っても非常に大規模な、何兆円という規模での金額のお金についての議論をしておるわけですね。

 ですから、ほんの一部において、仮に今後使途について吟味をしなければならないからといって、全体が必要ないという議論というのは、あまりにもやや乱暴ではなかろうかなと思っています。

 また、本県の事情というのを国に対して理解をさせるということについてでございますけれども。実際のところ、政府与党の考えは、高知県にとっては望ましい方向で議論は進んでいるわけであります。

 暫定税率の議論っていうのは、今、国会において議論されているということでありますから、やはり野党の皆さんに対しても「高知県では、このような田舎では、こういう状況にあるんですよ」ということを訴えていくということが必要ではないかなというふうに考えています。その点については、県内においても非常に必要なことではなかろうかと思っています。

(畑本:読売新聞記者)
 具体的に野党に対して、誰かに会いに行くとか、その予定は?

(知事)
 ちょっとまだ確定はしていませんけれども。例えば先ほど、地方6団体で連携すると申し上げました。ひとえに行政だけの都合ではありませんよと。住民の直接代表であるところの議会の皆さまなどとも共同してどのような対応が考えられるか、具体策を今、練っているところです。

(畑本:読売新聞記者)
 6団体を通じて、対応していくと。

(知事)
 はい。それも1つの手ですね。

割愛人事
(本田:高知新聞記者)
 中央省庁からの割愛人事のメリット、デメリット等についてお話をお伺いしたいのと、次の人事で、そのようなことを検討されているのかどうか。その2点について聞かせていただきたいのですが。

(知事)
 人事については、まだまったく白紙です。ちょっと時機が早いと思いますけれども。

 ただ、中央省庁からの割愛人事ということについて言えば、1つ、メリットとしては、私は常々申し上げていますように、高知の行政を運営するに当たって高知県の視点だけではやっぱり駄目だと。

 全国区からの視点というのを取り入れて、外から見た視点というのもまた併せ持った上で行政というのを進めてほしいということを、庁議のメンバーの皆さんに申し上げてきたところでございますけれども。そういう視点を持った方っていうのを迎え入れるということは、メリットだと思います。

 併せてまた、国に対して本県の事情を理解させるためには、国の行政が、政治がどのように動いているのかということを知っている人であること。これもまた中央省庁からの割愛人事であれば、望ましいメリットとして挙げられるかと思います。

 デメリットとして言えば、私も若くかつ高知県での行政経験というのは浅いわけでございますから、私と一緒に仕事をしていただくということであれば、やはり高知県の実情に精通した方であるほうが良いのではないかと考えております。

 今後、このメリット、デメリット、どちらがより強く発揮されるのかということは部局によって違うと思いますので。その部局に求められている課題、課題に応じて、人事というのは考えていく必要があろうかと考えています。今の段階では、具体的にどうするかということはまったくの白紙です。

(浜田:高知新聞記者)
 ことし4月の異動で、割愛人事を復活させようというのは、物理的に間に合うんですか。
 4月からの割愛人事の復活が白紙なのか、これから先どうするかが白紙なのか、ということですが。

(知事)
 4月からするかどうかも含めて、白紙です。

(浜田:高知新聞記者)
 もし復活させるとなったら、今からでも間に合うんですか。

(知事)
 まだ間に合うと思います。それから、恐縮ですが、そもそも「復活」とおっしゃっていますけれど、この県庁内にも既に何人か割愛で来られている方がいらっしゃいます。

(浜田:高知新聞記者)
 庁議メンバーでの(復活)ということで言ったんですが、間に合うことは間に合うんですね。

(知事)
 間に合うと思います。それはちょっと、各分野の抱えている課題によって、さっき申し上げたメリット、デメリット、どっちが強く発揮されるかによると思っています。

道路特定財源の暫定税率(3)
(畑本:読売新聞記者)
 ちょっと暫定税率に戻るんですが。暫定税率維持が望ましいというお立場を理解した上でお聞きしますが、民主党の案は暫定税率を廃止すると。で、地方の道路整備を進めるために、地方の負担金などを要らないようにするという案を出してきている。この案については、どのように思いますか。

(知事)
 地方の負担金を要らないようにするとしたとき、それは国が負担するわけです。その国の財源は何なのかということについて、しっかりとした裏付けが必要じゃないですかね。

地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合(2)
(田村:NHK記者)
 「せんたく」の関係なんですけれど。地方の声を届けるのは素晴らしいという…。

(知事)
 そのために、議論の場を提供されるということですよね。その趣旨は、ごもっともだと思いますね。

(田村:NHK記者)
 趣旨のところは素晴らしいと思うんですけれど、まだ、もちろん知事が参加される形ではないと思いますが、一地方の知事として、実際これからどういうふうに進んでいってくれたらいいとか、そういうのはありますでしょうか。

(知事)
 大切なことは、どういう議題を設定するかじゃないでしょうか。漠然と地域振興っていうことではなくて、このように困っている地方がこの課題についてどう考えるかという形で、地域のまさにホットな話題を具体的に取り上げて、それを分かりやすい形で議論をしていただき、かつその議論の様子を国民に公開していくという活動。

 地方、地方といっても、いろんな地方があるわけですね。高知県の中においてもまた、高知市と中山間部っていうのはまったく違いがあるわけでありまして。よりきめ細かな課題の設定っていうのが重要じゃないかと思います。

 そして、あともう一つは、そこで議論した成果というのを、各党の公約にどうやって反映させていくのか。そして、実現をフォローアップしていくというふうにおっしゃっておられるようですけれども、それについてはまさにそのとおりじゃないかと思いますね。

 ただ、先ほど来申し上げておりますように、私は新米の知事として、引き続き県政運営に没頭していきたいと思っておりますので。今の段階で、こういうご活動について、参加をさせていただくという気持ちは、今はありません。

女子大の移転
(畑本:読売新聞記者)
 2月議会に向けて、女子大の移転問題。2月議会で出るか、出ないかが、1つのポイントになってくるかもしれないんですが。今、議案として出す方向で考えているのか、あるいは、まだ考えが決まっていない。あるいは、もうちょっと時間をかけたほうがいいんじゃないかとか、そのあたりは。

(知事)
 女子大の問題は、いたずらに解決を遅らせるべきではないと思っていますけれども、現状から申し上げますと、2月の段階で議案を提出することは、まず少し困難ではないかなと思っています。

(畑本:読売新聞記者)
 それは、意見をもっと聞きたいということですか。

(知事)
 そうですね。

(服部:毎日新聞記者)
 それは、当初予算は見送るということでいいんですか。

(知事)
 当初予算に関連予算を計上するというのは、ちょっと今の状況からすれば困難ではないかと思います。
 他方、いたずらに解決を遅らせてもいけないと思っています。

(畑本:読売新聞記者)
 今のところ、関係の人たち、大学の中でも二つに分かれたり、あるいは学生さんもいらっしゃるんですが、話をお聞きになるような機会というのは、設けていらっしゃるんでしょうか。

(知事)
 今の段階ではまだ持っていません。ただ、いろんな検討、勉強を日々重ねております。

(畑本:読売新聞記者)
 その勉強っていうのは、担当課からの説明とか?

(知事)
 本当に論点が多岐にわたって、それから論点ごとに関係者の方々のご意見に違いがある場合もありますので。

学力向上対策と教育改革の検証
(竹内:高知新聞記者)
 子どもたちの学力向上ということでは、全国最下位レベルにある学力を向上させるということを選挙の公約にされたわけですけれども。20年度の当初予算に向けて、子どもの学力向上に向けては、どういう予算を計上すべきか。

 あるいは、その計画が決まっていれば、それをちょっと教えていただきたいということと、どういうふうに予算を考えられていますか。

(知事)
 私は今の段階で、学力向上策というのを具体的に縛るべきではないと思っています。

 先日来申し上げておりますように、学力テストの結果の分析というのを1つの核としながら、土佐の教育改革の検証を再度、私自身してみたいということを申し上げさせていただきましたが、その結果を踏まえて、新しい教育委員会、事務局の体制というのを組み上げていきたいと思います。

 また、その上で、具体的な対策というものについて構築していく必要があると考えております。

 明らかにやるべきであるということは、20年度予算に計上されることになると思いますけれども、当初予算の段階では、私が申し上げている学力向上対策については、まだ極めて部分的なものしか計上できないということになると思います。もしくは、本格的に学力向上対策を講じるための準備経費の計上にとどまるのではないかと。今の見通しではそうです。

 ただ、毎日その関連の仕事もしていますものですから、間に合うものがあれば、暫時入れていきたいと思います。ちょっと流動的な面はありますけれども、大きく言えば、先ほど申し上げたとおりです。

(畑本:読売新聞記者)
 土佐の教育改革の再検証を大崎(博澄・教育長)さんにお任せしている。そのために3月までに検証しないといけない。多分、3月になると、大崎さんはもうお辞めになるのではないかと思うんですが、それまでには、検証が済む目途がつくんでしょうか。

(知事)
 その再検証を私がやったことによって、次の人事をどうするのかということが決まるということですね。ですから、新しい体制が4月からできることになりますね。

 ちょっと、本当に今の教育長が辞められるかどうかっていうことも含めて、人事のことですから、それは分かりませんけれども、新しい体制がいずれにしてもでき上がるわけです。

 私が任命する教育委員、そして教育委員会から新しく選ばれる教育長が誕生するわけですけれども。それは、そのメンバーでもう一度、対策のより詳細をきっちりと練ってもらう必要がある。で、そのために必要な経費というのを、例えば補正予算なんかの形で計上させていただく。そういう流れ、段取りになると思います。

(畑本:読売新聞記者)
 そうすると、3月までに出てくる再検討の結果というのは、どのレベルで出てくるのでしょうか。

(知事)
 とりあえず、私として「こういう方向感ではなかろうか」ということが出てくると思います。ただし、ご存じのとおり、土佐の教育改革の検証を行った段階というのは、全国学力テストの結果が出ていなかったんですよね。

 ですから、学力について客観的手法でもって分析する手だてというのが、完全になかったとは言いませんけれども、やや不足をしておった点があると思います。

 特に、全国比較という点では、できるデータがなかったのではないかと思います。ですから、今度、新しいそういうデータがそろったわけでありますから、そのデータをもとに、より客観的な分析を行っていくということかと思いますし。その結果については、しっかりとおもてに出していくということになると思います。
 何より、次の議会でよく議論されることになるでしょう。

(伊藤:日本経済新聞記者)
 教育改革で、東京都杉並区では民間私塾講師の夜間授業とか、新しい試みがいろいろあるんですけれども。高知県の改革に民間の力を借りるとか、民間の方を採用していく、そういう考えというのはどうでしょうか。

(知事)
 なにごとにつけ、民間のいろんな方の知恵をお借りすることは、私は大切だと思っています。県民協働型の県政と申し上げたわけでございますが、例えば、それを具体的に民間の方を登用する、登用しないとかっていうふうにするかどうかっていうことは、まったく今の段階では白紙です。

(竹内:高知新聞記者)
 登用するっていうのは、教育長に登用するっていう意味ですか。

(知事)
 いえ。それも含めて、まったく(白紙です)。どのような形で民間の方の力をお借りするかっていうことについては、まだ具体的な構想はありません。ただ、いずれにしても、今もそうですけれど、いろんな方のご意見を伺っているのは間違いありません。

 教育の関係は、今後どうしていくかということを決めていくための前段階としての分析というのを、毎日行っていると。今の段階ではそういうことだというふうに、ご理解いただければと思います。

来年度予算(2)
(浜田:高知新聞記者)
 予算と財政の話に戻りますけれども。年明けから財政当局と協議も重ねてこられて。選挙中は財政のプロということで訴えられたと思うんですけれども。知事の目から見た高知県財政の現状というのを、こういう場できちんと聞いたことがなかったもんで。

 多少は評論家的になっても構わないと思うんで、今の高知県財政の現状というのをどういうふうにとらえていらっしゃるのかを、ちょっとお聞かせいただきたいのですが。

(知事)
 今の現状を一言で言うと、政策的、弾力的対応を極めて図りづらい状況になっているということだと思います。

 県の一般会計、約4,000億円ほどございますけれども、大多数は法律的、義務的、もしくは継続的、過去からの継続によって支出されていく経費という形でございまして、新たな課題に弾力的、政策的に取り組んでいくということの可能な部分というのは、非常に少ないわけですね。

 よく「収支は国のほうが悪い」と言います。「赤字額は国のほうが大きい」という言われ方をしたりしますけれども、国のほうは必要な経費を最終的には赤字国債を自分で自由に額を設定することによって賄うことができるのでそういう形になっておりますが、地方の財政の場合は基本的にいろいろな仕組みによって歳入側が先に押さえられていくわけです。

 それに併せて歳出を組むという構図になっておるわけですから、収支についてはそれほど国ほど悪くないのは、ある意味当然のことです。ただ、他方、収入が落ち込んでくることに併せて、歳出の削減を続けてきた結果として、いわゆる政策的、弾力的対応が可能な余地というのが非常に小さくなってしまっているという状況。

 他方、課題が非常に大きい中で、それに柔軟に対応しうる財源がないと。ここが一番厳しい、苦しいところではなかろうかと思います。ただ、幸いにして、本県においても過去、財政構造改革というのを行ってきた結果として、国とは今度は違うところですけれども、公債残高が累増していくという状況にはございません。

 今後4、5年が勝負どころというところではないかと思っています。

(浜田:高知新聞記者)
 今まで財務省のほうで査定してきた立場もあったと思うんですけれど。先ほど、自己満足で終わるような予算を排除していきたいという発言もあったんですけれども。

 高知県は平成10年からの財政構造改革の中で、かなり事務事業の見直しもやってきたんですが、知事から見れば、もっと政策的な予算に回せるようなこともあるとお考えでしょうか。

(知事)
 あると思われる場合もありますけれども、むしろ多いパターンというのは、非常に経費を削減しなければならない結果として、ある課題に対して投入する量が少な過ぎて、結果としておそらく効果を生まないであろうと思われるような施策が幾つか見受けられます。

 ですから、厳しい財政事情に対応した結果として、そういうことになってしまったんだろうなと。ある意味、政策担当者の方々の苦悩の跡が伺えるものがいくつか散見されるように思います。

 ただ、そもそもが非常に希少な財源でありますので、いたずらに分散させることで、結果としてすべての局面において効果を生まないということではなくて、効果が生まれるであろうと思われるものについては、やや従来よりも重点化をする度合いを増やしていきたいというふうに考えているところです。

 思い切って、できるだけやりたいと思っています。ただ、思い切ったとしても、一定の財源上の限界があるというのが、悲しいかな、今の現状だと思いますけれどもね。

 実際、今回の20年度予算は、かなりの部分が前知事のもとで進められてきた事項の継続という側面もありまして、まだまだ完全に私の主導で編成する予算という形にはなりません。これはどうしても、行政の継続性の観点からやむを得ないところかと思います。

 まだ就任して日が浅いということもございますけれども、できる限り私の申し上げた5つの基本政策の実現に向かって、ある意味、総花的な取り組みではないかもしれませんけれども、的を絞った形で実際に効果を発現するような施策というのを打ち出せないか。それに日夜、頭を悩ませています。

ボンバルディア機
(田村:NHK記者)
 ボンバルディアなんですが。(事故機の運航)再開はとりあえず先送りというか、しなくなったわけですが。知事が全日空に行かれたときには、県民感情としてまだそういう段階ではないというようなことを言われたんだと思うわけですが。

 県民感情として許せる段階っていうのは、全日空が仮にそういう方針を打ち出してきたときに、どういうタイミングになれば、県としても飲める段階なのか。例えば事故調査委員会の報告があるとか、時期的なものというのは、どういうふうにお考えでしょうか。

(知事)
 ちょっとそこは、まだはっきりは申せませんけれども。ただ、飛行機の世界ですから、ものすごく技術的な話なんだろうと思いますけれども。それを分かりやすく砕いて説明したときに、私もストンと頭に入ると。

 新聞に書いていただいて、テレビで報道していただいて、それを見たほとんどの人がストンと頭に入るという段階ということだと思いますけれども。ケースバイケースだと思います。

 ただ、何度も申し上げましたけれども、確かに航空会社の皆さま方、日夜お客さんの安全運航ということを心掛けて一生懸命ご努力されているんだろうと思いますし、危険だと思う飛行機をあえて飛ばすようなことはされないと思います。

 思いますけれども、ただ、実際に安全だということを判断するのは、ひとえに航空会社一人だけではなくて、実際の利用者の皆さんがどう思われるかということが非常に大切だということだと思いますね。

知事就任1カ月超の感想
(畑本:読売新聞記者)
 聞くところによると、就任されてからほぼ休みなしでいらっしゃるということですが。ちょうどもう丸1カ月以上たちまして、そろそろ手ごたえみたいなものとか、知事になった実感がわいてきたとか、1カ月が経って、今思うことがありましたら。

(知事)
 とにかく忙しいなと思います。忙しいですけれども、あまりに膨大な課題がありますから、のんびりはしていられないという気持ちでいっぱいでございます。

 それと、私、知事になって日が浅いということが一つと、高知県で社会人として生活を送り始めてからまだまだ日が浅いということもありますので。社会人は長くやってきましたけれども、高知県で社会人をやるという経験は非常に浅いわけですから、そういう点において、まだまだ。

 会って実際に話をする人の数も、まだ限られていますからね。できるだけ多くの人にお会いしたいし、お話もさせていただきたいし。夜も含めてお会いさせていただきたいと思います。また、朝から夕方にかけましては、一生懸命仕事もするし。まだしばらくは全速力で駆け抜けていくしかないと思います。

(竹内:高知新聞記者)
 お子さま二人も一緒に、ご家族で公邸に引っ越されたようですが、都会から高知の子になって、高知県のことを何て言っています? 

(知事)
 すぐ友達ができまして、楽しそうに毎日、毎日、遊んでいます。東京におったことをもう忘れておるかのように、高知県になじんで。本当に心の底から、小学校および幼稚園のお友達の皆さんには感謝をしています。私は本当にほっとしました。

(浜田:高知新聞記者)
 ちなみに、知事公邸の住み心地は、どうなんでしょう。

(知事)
 住み心地というほどの感想もないですけどもね。

(浜田:高知新聞記者)
 例えば総理は「首相官邸は寒い」とかって言っていましたけど。知事公邸は何か、不便なところとかは。寒そうな気がするんですけど、どうですか。

(知事)
 べつに寒くはありませんけどね。ただ、今後続々と公邸を使っていかなければならないというか、使っていく予定ですけれども、公邸部分でいろいろと活用方法が実際にあると思うんです。

 高知県のお客さまとして来られる方々って、たくさんいらっしゃいますしね。そういう方々の歓迎式典みたいなものがいくつかありましたけれど、ものによってはしっかりと県として歓迎申し上げるというお気持ちを示すためにも、公邸の活用というのは考えられると思いますし。

 また、いろいろな平日も含めた会議、打ち合わせの場および懇親の場としても、いろいろな県内の政・財・官・学界の方々との場として、従来も利用しておったようですけれども、そういう場として利用することも考えられると思います。

 正直なところ、まだ引っ越しが完全に終わりきっていない状況でして、片付けが終わっていませんので。まだ段ボールがいくつか山積みにされておったりしています。(そういう活用ができるようになるのは)もうちょっと(先)ですね。

生活者としての知事の視点
(畑本:読売新聞記者)
 現役の知事さんで、まさしく子育て真っ最中というのは、かなり珍しいですよね。お忙しいのも分かるんですが、生活者としての知事の目をどうアピールしていくのかなって、ちょっと楽しみなんですけれど。

(知事)
 今も朝は子どもと話をしますし、夜帰っても、ときどきはもう既に寝ているときもありますけど、それなりの時間にはいつも帰っていますので、寝る前にはちょっと話もしますし。

 朝と夜、このコミュニケーションを欠かさないようにしています。ただ、問題はちょっと、土日に、昔はよく一緒に、近くにボートを乗りにいったりしていましたけれど、そういうことはちょっとできなくなりましたね。

(畑本:読売新聞記者)
 その中で、子育てをしている実務者として、それを政策にどういうふうに生かしていくのか。その点が反映されるとまた面白いと思うんですが、もう実は、腹案があったりもするのかなと。

(知事)
 そこはよく考えていきたいと思いますけれども。確かに予算にしても、政策づくりにしても、私自身が生活者としてどう思うかっていう視点っていうのも当然あるからこそ、いろいろ判断もできてくるところがあるんだろうと思いますので、そういう視点っていうのは、私自身、大切にしたいと思います。

 ただ、しょせん、一生活者にすぎませんから、自分の感覚がすべてだというような独り善がりにならないようにするということも非常に大切かと思っています。

 一概に物事を決め付けるんじゃなくて、知事査定に当たっては、部局ともよくよく議論をさせていただきたいと思います。また、先ほど、まだまだ会ったことのある人の数が足りないと申し上げましたけれど、お会いさせていただく方々とのちょっとした会話でも大切にしていきたいなと思っておるようなところです。

地域での対話集会
(服部:毎日新聞記者)
 西部のほうで、地域の人たちと会合を持たれていますけれど、あれはもう、中部、東部とやっていくつもりなんでしょうか。

(知事)
 もちろん、そうです。
 ちょっと来週から知事査定になって、今週はその前段階の準備とか始まってきたりしていますから、ちょっと中断していますけれど、当然、続けていきたい。

 むしろ本格的にできるのは、4月以降かなと思っておったんですが、できる限り早く対話ということをさせていただきたいという思いから、1月のああいった段階で行かせていただいたということです。ちょうど成人式とかの機会がありましたので。

(田村:NHK記者)
 時間になりましたので、よろしいでしょうか。

(知事)
 どうもありがとうございました。

(終了)

 

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