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知事の定例記者会見(平成21年2月17日)

公開日 2009年02月28日

知事の定例記者会見(2月議会関係ほか)

平成21年2月17日(火曜日) 9時から9時50分  第一応接室

目次

 


(知事)
 皆さま、おはようございます。県議会2月定例会を(2月)23日に招集することといたしました。提出議案の全体像ということでございますが、提出する議案は平成21年度一般会計当初予算など予算議案が35件、当初予算関係21件、補正予算関係14件ということでございます。また条例その他議案が50件、報告議案が1件の合計86件ということになります。

平成21年度当初予算案
 まず、今回提出します一般会計当初予算についてご説明いたしたいと思います。今年の年頭の会見でも申し上げましたけれども、今年、2009年は実行元年ということでございまして、これに向けてふさわしい予算ということにしたいと考えています。

  資料「実行元年。2009 平成21年度一般会計当初予算のポイント」 [PDFファイル/1.05MB]

(資料の1ページを示しながら)今回の予算でございますけれども、従来より申し上げておりますが、アクセルを踏むということと、そしてブレーキを踏むということ。この二つのバランスというものに非常に意を用いました。

 まずアクセルを踏むという点でございますけれども、ご存じのとおり、未曾有の経済危機ということでございます。緊急的な雇用の確保や産業振興計画の実践といったことが必要となってきます。緊急対策を取りながらも、本県の経済体質の抜本的な強化を図っていく必要があります。

 また、皆さんご存じのとおり、今、高知県の教育というのは非常に危機的な状況です。緊急的な対応を取っていく必要があります。また、もう一つ、1年間ずっと温めてきたことでございますが、社会福祉の問題、人口減少が進んでいて、中山間地域が多い、本県の実情に即した高知型の福祉というものを追求していく必要があるというふうに判断した次第でございます。

 こういうことから、今回の21年度当初予算案は、4,187億円。対20年度1.2%増ということでございまして、対前年度比プラスになるのは平成11年度当初予算以来ということになります。ちなみに人件費、公債費を除きました、いわゆる県民サービスに直接に関わる部分につきましては、対前年度3.8%増ということになります。

 また、これら全てを支えていくインフラ整備、高知県の場合、これは命に関わるインフラ整備であります。このようなインフラ整備につきましては、普通建設事業費743億円、対20年度4.2%増ということになります。また、今回は補正予算と一体型で編成をいたしました。普通建設事業費、補正予算と合わせまして、前年も補正予算で一部前倒しいたしましたので、それと比べますと15.6%の増ということになります。

 大幅な増額を図っているところでございます。これは、平成8年度当初予算以来の対前年度プラスということになります。そういうことでございますので、今回、このような3つの大きな課題に迅速に対応していくために、攻めの予算ということで大幅にアクセルを踏んでまいります。

 もう一つは温もりの予算ということで、その中身にいたしましても、経済の問題に加えて、教育、そして福祉の問題ということに大いに重点を置いているということであります。

 他方で、将来にわたって安定的な財政を実現していくことも極めて重要でございます。ブレーキを踏むという点におきましても、いわゆる財政再建を進めるという点につきましても、かなりの進展があったというふうに考えています。臨時財政対策債、こちらは全て交付税措置がされるものでございます。実質的な借金と言えます、その他の県債残高につきましては、128億円の抑制を図りました。また、財源不足額につきましては145億円、当初見積もりよりも圧縮をいたしたところでございます。

 これは、予算事業の精査、合理化を図ることによって圧縮を図っていく。そしてもう一つは職員定数の抑制とともに職員給与の抑制、これも継続をさせていただいたということで、145億円の圧縮ということになったものであります。この結果といたしまして、昨年7月の収支見通しより財政調整的な基金残高は36億円増えております。

 結果といたしまして、懸案でありました平成24年度につきましては、高知県の財政、夕張のようになることは絶対ない、安全域に入ったというふうに考えております。ただ25年度、26年度に課題は残っております。26年度から単年度収支は自律的に回復をいたす見込みでございますけれども、そういう点からいくと25年度、これが大変であります。26年度も気が抜けません。しかしながら、25年度、26年度につきましても、(基金残高)36億円増ということで安全性は従来よりもはるかに高まったというふうに考えています。まだ気は抜けませんけれど。

産業振興計画の推進と雇用対策
 (資料の2ページを示しながら)中身について、もう一度ご説明いたしたいと思います。産業振興計画関係、こちらにつきましては85億円の予算を計上いたしております。

 10億円の総合補助金ということで、地域アクションプランなどを強力にバックアップしてまいります。また併せて「龍馬伝」を契機として、400万人観光、1000億円産業を目指す取り組みを進めていく予定です。なお、産業振興計画関係の中身につきましては、今日の昼から産業振興計画検討委員会があります。それが終わりましたら、もう一度記者会見をして詳しくご説明をしたいと考えております。

 併せて、昨日ありましたように、12%を超えるようなマイナスのGDPの状況でございます。このような問題については、迅速的な対応を行っていく必要がございます。

 560億円という形で引き続き緊急融資を実施し、中小企業の資金繰りには徹底して配慮いたします。ちなみに今年度末が一つの山となってくると思いますが、そちらにつきましては415億円の緊急融資の枠で対応いたします。続きまして21年度当初予算においても、緊急融資の枠を十分に確保するということでございます。加えまして、この雇用創出に直接関わってくる対策も行ってまいります。国において緊急に措置されました緊急雇用創出の基金、さらにふるさと雇用再生の基金、こちらを活用いたしまして21年度の878人の雇用を確保いたしてまいります。そして、(23年度までの)連年ベースでいきますと3000人の雇用の創出というものを目指していきたいと考えています。「あったか高知・雇用創出プラン」ということであります。

 この中身について若干付言をさせていただきますと、一つには緊急雇用創出ということで、いわゆる県庁の仕事の中にも緊急的に実施をしていきたい、いろんな統計を取っていきますとか、そういう仕事もございます。また、教育問題では、緊急に人が必要でございます。こういう点に使っていくということもございます。

 もう一つ、労働力が不足している分野というのがあります。第一次産業の現場、そういうところなどに新たな雇用を振り向けていきたいということがあります。後でご説明いたしますけれども、高知型の福祉を進めていく、新しいサービスについても、新たな雇用のニーズがあります。

 そして、何よりも地域アクションプランでございますけれども、これは21年度当初予算より随時実行されていくこととなります。まだ企画を練っているという段階のものもございますけれども、来年度を通じまして、段々、段々と具体的な形になってくる。まだ、具体的な期限というのは決めておりませんけれども、このふるさと雇用再生基金につきましては、第二次締切、第三次締切というのを適宜な時期に設定いたしまして、それぞれの場に向けて地域アクションプランの作り込みが加速していくような、そういう体制を取っていきたいというふうに思っているところであります。

学力の向上への取組(1)
 もう一つ、学力向上に向けた取り組みということでございます。従来より申し上げてまいりましたけれども、高知県は極めて厳しい教育情勢、基礎学力の低迷問題というのは非常に深刻であります。また体力の問題もございます。放課後をどのように過ごしていくか、家庭学習の習慣をしっかり身に付けることができるかどうかということが大きなポイントとなるわけでございます。放課後の学びの場、こちらは小学校で大幅に拡大するとともに、中学校にもこういう取り組みを進めてまいります。

 そしてもう一つ、高知市の教育状況というのは家庭学習を全くしていない子ども、これが全国平均の2倍いるという現状でございます。高知市における学力向上の取り組みというのは極めて重要となってまいります。昨年末、高知市長さんとも連携会議ということで話し合いをさせていただいたところでございますが、高知市におきましても、学習習慣定着への取り組みを徹底的に行っていきたいというお話でございます。県といたしましても、この高知市の取り組みを徹底的にバックアップしていきたい。そのように思っています。

 この取り組みによりまして、例えば従来よりはるかに踏み越えた形で、放課後に補習を行っていくでありますとか、そのような具体的な学習習慣定着、学力向上に向けた動きが始まっていくということでございます。高知県は高知市のこのような取り組みを全面的にバックアップをします。

高知発の新しい支え合いの仕組みづくり
 そしてもう一つ、高知発の新しい支え合いの仕組みづくりということでございます。従来より申し上げておりましたけども、国が作っておる一律な規制では高知県の福祉には対応ができません。非常に人口が多い地域で成し得る福祉の形と、人口が少ない地域での成し得る福祉の形は違うわけでございます。職員の必置規制というのがあります。20人利用者があれば1人職員をおかなければならないというような規制、これは都会では通用いたしますけれども高知県のように人数が少ないところでは、例えば6人しか利用者がなくても1人職員をおかないといけないということでは、民間の参入はなかなか進みません。

 それでも一生懸命頑張っていただいている方はたくさんいらっしゃいますけれども、特に中山間部において一定の限界があります。1人の職員が介護も、そして障害者の方も子育ても、これらを一遍に見ることのできる、小規模でも多機能の施設というのが今求められているところだというふうに考えています。去年からずっとこの点を国に対して訴えてまいりました。国の方でも一定の門戸が開かれました。これに我々県単独の取り組みというものを加えていきまして、高齢者、障害者、子ども、子育て中の母親などが誰でも集い、支え合える「あったかふれあいセンター」を設置いたします。まずは県内10カ所で来年度設置をいたしたいと考えています。

 これは高知県の実情に合った、高知型福祉、その具体的な表れであると、そのように考えているところでございます。

予算案の概要(歳入確保と財政健全化)
 5番目ですが、先ほども申し上げました景気刺激の観点、さらには産業振興から福祉まで全てを支えるインフラ整備、これらにつきまして大幅な増額予算といたしております。

 財政健全化推進の観点からいきますと、一般財源総額についてであります。税収は95億円の大幅減収見積もりを立てております。保守的に見積もったつもりでございます。しかしながら、交付税が我々の働きかけもございまして増額をされています。

 一つは地方法人特別譲与税というのが創設されたということもありますけれども、もう一つ地方交付税等、臨時財政対策債を含むものでございますが、我々、従来より有効求人倍率が極めて低い県には強く配慮すべきであるということを訴えてまいりました。この提案が奏功したと考えております。82億円の増ということになったわけでございます。

 もう一つあります。地域活性化、生活対策の臨時交付金、こちらにつきましても有効求人倍率に配慮した配分をすべきであるということを申し上げてまいりました。総額で全国で第2番目、1人当たりのベースでは全国第1位という財源が確保できたということもございます。これらも活用いたしまして、当初予算ベースだけでみますと、一般財源総額では24億円の増を確保できたということでございます。また先ほど申し上げた臨時交付金を使うということで、一部前倒しで事業を実施するということも、この財政再建効果に含まれているということになります。

 もう一つですけれども、職員定数の削減をいたしますとともに、職員給与の抑制、これを引き続き来年度も実施することといたしております。これらも財政再建の一つの取り組みということになっているわけであります。県債残高がマイナス128億円ということであります。基金については先ほど申し上げたとおり。県債の残高は、現在、ピーク時に比べて約8割まで抑制することができている、そういう状況にあります。

 (資料の3ページを示しながら)先ほどポイントの中のポイントをご説明申し上げましたけれども、五つの基本政策に基づきまして再整理をいたしますと、経済の活性化につきましては、32億円の増であります。インフラの充実と有効活用につきましては、48億円の増ということになります。これは補正予算も含めた数字ということになります。また教育につきましては65億円の増。そして安全・安心の確保、こちらは0.4億円の増。そして健康長寿県づくり、こちらは19億円の増という形の予算となっております。

2月補正予算案
 (資料の4ページを示しながら)今回は、当初予算とともに2月補正予算というのを提出いたします。2月補正予算につきましては、四つのラインアップで対応させていただきたいと考えております。一つは、先ほど申し上げました、主として県民の生活の安全・安心の確保などの対策ということでございます。136億円と大幅な増額になっているわけでございますけれども、こちらは先ほど申し上げましたさまざまな基金の積立を行っていくということが主眼となっています。もう一つ、農林水産業関係に86.7億円、そしてインフラの整備に34.8億円の2月補正予算の計上をいたしております。

 (資料の5ページを示しながら)そして、先ほど申し上げました地域活性化・生活対策臨時交付金の活用ということで89億円の計上ということになります。115億円との差額(の26億円)は当初予算で使われることになるわけです。

 地域活性化・生活対策臨時交付金、総額で115.7億円ということになっているわけでありますけれども、こちらの使い道でございますが、こちらは大きく4つに分けて歳出計上をいたしております。一つは経済の活性化と雇用の創出ということであります。そして、県民サービスの向上と安全・安心の生活基盤整備ということであります。そして観光問題、教育問題に、こちらを使用いたします。全部で2月補正予算で89.2億円、21年度当初予算ベースで26.5億円、総計115.7億円ということになっているわけであります。これらの事業につきましては、全て21年度当初予算と一体型で実施していく事業、こちらを計上しているというつもりでございます。

組織機構改革(1)
 (資料の6ページを示しながら)次に、平成21年度の組織の機構改革の内容についてご説明いたしたいと思います。

 産業振興計画の推進を行ってまいります。そしてまた高知型の福祉を追求いたしてまいります。そういうことで、今回につきましては抜本的に機構改革を行うことといたしました。柔軟で機能的な「攻めの組織」に県庁を変えていきたいと、そのように思っているところでございます。

 まず、産業振興計画の推進体制の整備ということであります。産業の振興は経済の実態の姿に合わせていかなければなりません。経済というのは、各産業分野だけが独立で成り立っているものではないというのは、ご存じのとおりであります。産業間の連携を意識した形での振興計画、産業を興し、経済の振興を図っていかなければならないということで、全体をコーディネートしていく産業振興推進本部、そして産業振興推進部を創設いたします。これは産業振興計画の進捗管理とともに、特に食品加工分野、地産地消、地産外商など、産業間連携の分野についてのコーディネートを行っていく部であります。

 もう一つ、産業の振興の問題については、地域に根ざした形で行われていかなければなりません。地域アクションプランというのは、地域に根ざした形で行っていく取り組みそのものであります。振興状況をしっかりとバックアップしていく地域産業振興監、これは地域、地域、県内6ブロックに常駐いたす職員でございますけれども、こちらを新たに設置をいたしていくこととなります。地域にそれぞれ「産業振興推進地域本部」というのを設置いたしまして、この地域産業振興監がこちらを統括いたします。この本部の中には地域支援企画員とともに各出先機関の長、こちらもメンバーとして加わる予定であります。

 そしてもう一つ、インフラ整備が重要だと申し上げましたが、インフラ整備が完成するまでの間、ソフト、どのような交通運輸体系であるべきなのかという、そのソフトの面についても機能をしっかりと知恵を練っていくことが必要だと考えています。交通運輸政策の担当の理事職を設置いたしたいと考えています。例えば航空会社などに対する直接的な折衝も、県を代表してなし得るものとして、専任の理事職を置きたいと考えています。庁議メンバーです。

 そしてもう一つ、企画調整機能、こちらを一元化したいと考えています。今、政策企画部と総務部に政策調整機能というのが二つに分かれています。これを一元化することで、スピーディかつ包括的な形での政策調整、こちらが行えるようにしていきたい。そのように考えています。

 そしてもう一つ、県政改革に関わることでございます。こちらを私は非常に重要なことだと思っていますけれども、財政課の中に新たに「執行管理室」というものを設置いたします。それぞれの補助金、それぞれの予算、その執行段階において、これが適正に執行されているかどうかということを専担でチェックする組織であります。こういう組織を設置する。その組織において疑念がある場合には、顧問弁護士に意見を問う。そして、その意見書を付して必ずその正否について庁議に諮る。そのような仕組みづくりをしていきたいというふうに考えています。絶対にモードアバンセみたいなことを起こさない。県民から見える県庁づくりということを従来より申し上げてきておりますけれども、それを担保するために具体的な仕組みであります。執行管理を専担で行ってまいります。

 もう一つ、健康福祉部という形で今一つの部で担っている部ですが、これを健康政策部と地域福祉部の二つに分けてまいりたいというふうに考えています。主として健康政策部が医療、地域福祉部が主として福祉ということになります。今、高知県において、この医療、保健、福祉の問題、極めて大きな課題となっているわけですが、産業振興の関係につきましては複数の部で担当しているのに対し、この膨大な量を持つ福祉に関しては一つの部で担当いたしております。一つの部として所掌するにはあまりにも業務範囲が広すぎる。結果として機動性に欠くと判断をいたしました。今回につきましては、この部を二つに分けていきたいと考えています。

 特に今後フレキシブルな対応、地域に根ざした柔軟な対応が求められる高知型福祉を推進する。これは地域福祉部が担当することとなりますけれども、より身軽な組織となることで、より機動的にこのような高知型福祉の推進ができるようになるものと考えています。そして、大きな課題であります医療センター問題につきましては、医療センター担当の理事を置きます。

 文化生活スポーツ部を創設いたします。政策企画部が分割される。そして、もう一つは文化環境部の一部の機能を文化生活スポーツ部に移してまいります。県民生活密着型の行政というものを、特に専担として行っていく組織ということになるわけであります。

 林業・森林と環境行政の一体的な推進ということでございますが、本県は環境問題のトップランナーを目指すということを従来より申し上げてまいりました。主として森林に関わる部分が非常に多いということでございまして、この森林行政と環境行政を一体的に行うことで、より実効性を上げることができると判断いたしたものでございます。

 (7ページを示しながら)産業振興計画の推進などにつきましては、午後詳しくご説明を申し上げたいというふうに考えています。

条例その他議案
 最後になります。条例その他の議案についてご説明をいたしたいと思います。条例、その他の議案につきましては、高知県部設置条例の一部を改正する条例議案や高知県土砂等の埋立等の規制に関する議案など50件を提案しています。また高知県部設置条例の一部を改正する条例議案についての組織改正の内容につきましては、先ほどご説明を申し上げたとおりでございます。また、報告議案についてでございますが、中小企業金融対策として実施いたしました、融資枠拡大に伴います平成20年度高知県一般会計補正予算の専決処分報告を提案いたします。

 以上が2月議会の提出予定議案でございます。私から冒頭以上でございます。

(谷脇企画監(広報担当))
 それでは、質疑等をお願いします。

産業振興計画(1)
(畑本:読売新聞記者)

 産業振興計画の85億円、これは予算ベースで事業数はいくつ計上されているんでしょうか。

(知事)
 事業数は合計で210件です。新規103件、拡充63件、継続44件です。

国の経済対策と県予算
(半田:高知新聞記者)

 今回の予算は知事のおっしゃる実行元年ということで、当初から積極的に予算編成する方針は示されていたんですけれども、ただ高知県は大変苦しい中で、その中で国の経済対策というのが来たというような状況だと思うんですが、この編成の中における国の経済対策の影響というのを、知事はどういうふうに捉えていらっしゃいますか。

(知事)
 国の経済対策、スピードは早かったと思いますよね。ただし、私が一番気にしていたのは、従来の配分のされ方だと、本県はこういう形は絶対できなかったと思うんです。従来型の配分でいきますと、高知県の配分額というのは極めて小さかった。ただ、私はこれは地方の実情というのに全く合った配分方法ではないのではないかということで、かなり強く国に対しても働きかけをしてきたところであります。そういうことを強く訴えてき、またそれが先方も合理的ですねという話になった。という形で大幅な予算配分の重点化がされてきたということだというふうに思っています。

 そのまま経済対策があったというだけではこういう県民サービスの確保と財政再建の両立ということは絶対なし得なかったというふうに思います。

県の財政収支見通し(1)
(半田:高知新聞記者)

 それと先ほどおっしゃった、現在、公式に出されている収支見通しというのは、23年度までは目途が立ったと?

(知事)
 従来23年度までと言っていたところですが、1年度延びて24年度まで大丈夫です。26年度以降は単年度収支が一定、自律的に回復する見込みですから、一番危険なのは25年度ということになります。ただ、26年度についてもまだまだ当然、気は抜けない状況になっていますから、25、26年度、これが一番難しい時期になってきたわけですけれど、この25、26年度についても、大幅とまでは言いませんが、一定程度改善はされてきていると思います。厳しい状況が改善されてきている、そういう感じかと思いますね。

(半田:高知新聞記者)
 去年の7月に出された収支見通しでは24年度にも114億円の基金不足で財政健全化団体に、ということでしたが、それはもう今回は36億円の基金増ということで、それは脱出することができたんですか。

(知事)
 それはできました。24年度は脱出することができました。

(半田:高知新聞記者)
 25年度の方は、単純計算では再生団体の数値を超えているんですけれど、それはまだ脱出したとは言えないということですか。

(知事)
 それはまだまだ要注意水域にあると思っています。ただし、1年延びるというのはものすごく大きいことでしてね。要するに、先に延びれば延びるほど、その間、調整する余地がたくさんあるということになるわけですから、安全度という点においては高まってきているというふうには思っています。厳しい状況が緩和されてきている、そういう状況です。従来よりははるかにましになりましたが、まだ厳しいということです。

(半田:高知新聞記者)
 国の経済対策で財源が増えていますね、交付税にしろ。それはかなりいいように働いたということですか。

(知事)
 そのように考えていますね。国の交付税とか経済対策というだけでは、もし従来型のやり方だったら、絶対こうはなっていないと思っています。それは従来の配分額から見ても、これだけの金額にはなっていないので。というのは、地方の厳しさということが国に伝わっていなかったので、国もまた十分そっちに目を向けようとしていなかったということもあります。

 何より本県側からの訴え方というのは説得力がなかったんだというふうに思っています。そういうような従来型の小さい金額が来ただけでは、高知県は厳しい状況にありますけれども、このような対応はできていない。そのように考えています。

 今回は、大幅な重点配分がなされた。例えば生活対策臨時交付金ですと、人口1人当たりで全国1位ということになりますし、その次の47億円の交付税ございますね。地域雇用創出推進費の47億円、これが人口1人当たりベースで配られていくものですけれど、ですから人口が多い県が総額が大きくなって、小さい県というのは総額が少なくなるんですけど、これでも1人当たりベースでみると全国2位ですからね。という形で要するに有効求人倍率が0.5から0.4の間でずうっと低迷し続けてきた本県のような所、こういう所はこういう臨時対策がしっかりと重点配分されるべきだと思うわけです。それを伝えてきてなかった。しかし、今回、それを伝えることができた、理解させることができた。そして、予算という形になってきた、そのように思っています。

予算編成にあたって
(半田:高知新聞記者)

 もう1点、歳出の方の事業のメニューなんですが、県庁の中を取材する中で、長いこと財政が収縮、縮小を続けてきた、人も減らされてきたという状況で、その中で新しい発想というのは出にくくなっているというふうなことは、日常的に庁内で聞くんですけども、なかなかそういう訓練がされていない。そういう観点から言いますと、今回の歳出メニューの中で、知事はもうちょっとここはこうできたら、そうお考えになる点というのはありますでしょうか。

(知事)
 そういうことを後になって後悔しないようにするために、予算見積もりの段階から私が、今回の予算編成については参加をしたということです。去年、私、就任してから1カ月ちょっとで予算編成に突入したんですけれど、その時にもっともっと仕事はできないかみたいなことを申し上げましたが、その段階では後の祭りみたいなことがたくさんありましたので、今回は予算見積もりの段階からめりはりを付け、特に重点を置いてもらいたい施策については、私から従前以上の発想でもって、従前以上の対応を取って欲しいということを申し上げてまいりました。ですから今回については相当新しく、クリエイティブなこともできたと思っています。

 例えば、学習対策を行うので高知市に緊急支援を行うとかという発想というのは、従来では出てこなかったと思います。学びの場の設置にしてもそうですけれど。これは予算編成の最終段階まで、とにかくさんざん議論して、とにかく踏めるだけのアクセルを踏んで欲しいという話をしました。

 また、「あったかふれあいセンター」は、去年1年かけてずっと温めてきたものですけれどね。これなんかについても実施個所数、従来の県の発想でいけば年間で2件ぐらいモデル的に実施をし、その効果を見てから2年度、3年度目に向けて数を1件ずつ増やしていくとかいうスピード感じゃないですか。今回は一挙に10件やる。「対話と実行座談会」とかを通じてかなりこういうことに対する共感と言いますか、ニーズがあるなというふうに思っていましたから、一遍に10件計上すると、そういうことをさせていただきました。

 もう一つ、産業振興計画の策定というのが、私は大きかったのではないかと思っています。産業振興計画、実質的に事務的に準備を始めたのは去年の4月からですけれども、その過程を通じてとにかく新しいことをいろいろ考えていかなければならない。従来のことであってもより深度を深く考えていかなければいけないということを徹底して、全庁的に議論してきたんだと思います。

 これは、私は県庁にとってはいい訓練になったんじゃないのかなというふうに思っているところですけれど。ただ、特に沸き立ったというか、そういうことだったらもっともっとやろうじゃないかという話になってきたのは、予算がどうもプラス予算になると。従来型のように「やめる、やめる」じゃなくて、プラス型の予算になるんだということが職員にも確信してもらえるようになった時期からじゃないでしょうか。11月、12月ぐらいからだというふうに思っています。

(畑本:読売新聞記者)
 予算全体を通して、どういう予算ができたとお考えですか。

(知事)
 攻めと温もりの予算ができたというふうに思いますけどね。攻めという観点からいけば、この経済の問題についていかに迅速に対応していくか。これが大きなポイントです。攻めの予算というのはそうだと思います。

 もう一つ温もりという点から言わせていただければ、雇用の創出、それから教育の問題、そして高知型福祉、支え合いの仕組みづくり。経済問題について攻めの姿勢をしっかり取っていくということとともに、現在の厳しい状況に対しては温もり、これが感じられるような対策を取る。そして教育と福祉の問題、これにしっかり対応していく。こちらも温もりということではないかというふうに思います。

(岡村:高知新聞記者)
 インフラ整備も予算が増えているようですが、道路については非常に大きな課題なんですけれど、道路以外で知事が重要視しているもの、あるいはもっと踏み込みたいといったインフラはございますか。

(知事)
 やっぱり耐震化関係じゃないでしょうか。そこは重点を置いていかないといけないと思いますね。あと一つ、ちょっとこだわって取り組んでいきたいと思っている課題は、やはり清流の問題なんですよ。川の濁水、渇水が非常に問題になっていますよね。異常気象の問題もあります。まず、水をきれいにしていくということが一つ。

 そしてもう一つ、単に水がきれいというだけじゃなくて、その中に、例えば魚とかアオノリとかそういうものがもっともっと豊かに出てくる滋味豊かな川にしたいという思いがすごくあって。滋味豊かな清流、これこそ高知県の財産だと思いますから、こういうものを保全し、もっともっと育てていくという取り組みというのは、私は今後の一つのテーマにしていきたいと思っています。

 自然環境に影響する問題なので、そんなに簡単な話ではないと思っていますけれども、ただそれだけに高知県の財産でもありますし、ちょっとこだわって取り組みを進めていきたいと思っています。これはいきなり予算がどんと増額されるわけではないですが、一つのテーマだと思っています。

県の財政収支見通し(2)
(伊藤:日本経済新聞記者)

 収支見通しに戻りますけれど、24年度まで大丈夫ということなんですけれど、これは前提あってのことと思うんです。この厳しい情勢の中で、今後県税収入はどう推移するとご覧になっているのかということと、交付税は今回までずっと減ってきていたんですが、今後をどう見られていますか。

(知事)
 そういう予想を見て、一定の振れがあることを勘案しても、恐らく大丈夫であろうと、24年度までについて言えば。そのように考えています。この予算編成にあたっては、いろいろ試算を何タイプかやっていって安全性を確認してまいりました。

 ただ、今後もう一つ大きな山があって、20年度の決算というのがあるんですよね。20年度の決算状況がどうなるのかということを見極めると、より正確な数字が出せるようになります。その決算を見極めて、今度また来年度の同じ時期に、新しい収支試算というのを作って、これをまた皆さまにお示しをしていきたい、そのように思っているところです。

国直轄事業の負担金
(岡村:高知新聞記者)

 ちょっとタイムリーな話ですけれど、直轄負担金の問題、大阪の知事のほうから声があがっているんですが。負担すべきかしないか、どうするべきか、知事も共同通信社のアンケートにはやむを得ないと答えられていますが、あらためてどういうお考えなのか伺いたいと思いますが。

(知事)
 状況が根本的に違うと思うんですよ。十分インフラ整備がなされていて、むしろ国の行っていく事業というのが、国が勝手に決めたことだというふうなことを言い切れるような県においては、直轄負担金というのは迷惑以外の何者でもないということになるかもしれませんけれど、高知県の場合は、例えば自動車関係の諸税についてもたくさん払ってきたのに、それに見合うインフラ整備というのはなされてきてないわけですよね。ですから、これからインフラ整備を進めていかなければならないという本県なんかにとってみれば、むしろ我々にとっては願ったり叶ったりという、そういう事業なわけですから、それに伴う応分の負担はしていくということだというふうに思っています。

 ただですね、今回の新幹線の問題については私もちょっと思ったんですけれど。事業費は増えましたねと、だったらそれに伴って直轄負担金を地方公共団体、お前らも増やしなさいと。そういうのはちょっといかがなものかなというふうには思いますよね。自分たちにとってやっぱり必要性が納得できて、金額が納得できるから予算計上していくわけであって、私が直轄負担金の支払いもやむを得ないと申し上げているのは、当然その大前提として高知県にとって必要な事業ですと。その金額についても納得できますということで、直轄負担金、これは支払いもやむを得ないという話を申し上げているわけです。

 そうじゃなくて、十分な説明もなくていきなり事業費がどんと増えました。はい、直轄負担金は当然増やしなさいと言われたってそれは納得できないでしょう。僕は麻生知事会長さんとか、新潟の知事さんのおっしゃっていることというのは、気持ちとしては共感しますよね。だから、国は当然ちゃんとしっかりと説明はしてもらわないと。逆に我々だって県民の皆さんにご説明しないといけないわけですから。新幹線の問題なんかについて言えば、しっかりと、どうしてなのかということを時間をかけて説明していくと、そういう丁寧さが必要だというふうに思います。

雇用問題
(浜田:高知新聞記者)

 雇用の関係なんですけれど、県内では派遣切りとか雇い止めで失業の憂き目に遭った人は、沖縄に次いで少ないという国の調査もあるんですが、逆に仕事の少なさから県外に出て行って、県外で切られて帰ってきた人も多いと思うんです。その人たちをいかに福祉とか一次産業の現場に振り向けていくかというのは大事な課題だと思うんですけど、就職フェアとか相談会の現場では、こういう産業に来てもらうのは実際そう簡単ではないよという声もあるんです。だから、雇用のミスマッチみたいなものを、どういうふうに解消していくのかというところについて具体的に教えていただきたいのですが。

(知事)
 まず、数字的にいきますと3000人と申しましたが、緊急雇用創出臨時特例基金で大体1700人、それからふるさと雇用再生特別基金で今後おおむね3年間を通じて1000人を超えて、(二つの基金を合わせた)トータルで3000人弱、地域アクションプランなどの効果なども見ますと3000人の雇用を創出できるんじゃないのかなというふうに考えているところなんですけれども、数字的に見れば。今おっしゃったミスマッチの問題、それは確かにその通りだと思います。

 例えば農業なんて、極めて参入障壁は高いんだろうと思います。技術が難しい。土地を構えないといけない。もう一つは当然住む所が必要であり、地域コミュニティの中に入っていけるかどうかということも非常に大きな問題だと思います。

 今回、産業振興計画の中の担い手の確保。「足腰を固める」という3番目の方向性、あれを大きく具体化するものとして、研修と土地とか家についての斡旋とか、そういうものを一体としてパッケージとした移住促進策、こちらから見れば担い手確保策ということになりますけども、そういうのを大幅に強化することといたしています。例えば研修を実施する、その研修期間中については、研修費について優位な金額を確保することとする。さらには園芸農業なんかをやっていくことになれば、ハウスが必要になってきます。レンタルハウス整備事業なんかについても優位な形で補助をしていくと。いわば研修、それから住んでいく土地とか家についての一定の斡旋、さらにはいろんな初期投資、これに対する補助制度といったことを一体のワンパッケージとしたものを設けたいというふうに思っています。

 おっしゃるとおりで、ミスマッチの問題。特に第一次産業の現場とか、地域就農施策、そんな簡単なものじゃないというのは我々も自覚しているつもりですから、それに対する対策というのは講じたいと思っています。それに正面から向き合っていくような対策を講じる予定にしています。

(浜田:高知新聞記者)
 基金を活かした雇用対策なんですが、県の臨時職員とか短期の仕事もいいんですけど、やはり就業したい人が求めているのは、安定した恒久的、永続的な仕事だと思います。その仕事の創出というのは市町村も含めて、知恵を絞れば可能だと思いますか。

(知事)
 可能だと思いますかというか、可能にしなければいけませんね。だから、ふるさと雇用再生特別基金というのは、そっちを目的にしているもので、(要望ベースでは)単年度で617人、600人強の雇用創出の計画というのは具体的に出てきています。これは雇用が継続していくものとして出てきているものだと思いますが、そういう事業を探さないといけないということですよね。

 ただ、その点において、今、本県の場合には、地域アクションプランを作っていますでしょう。210を超える施策で、あれは地域に根ざした継続するものとして準備をしている事業ということです。ですから、このような地域、地域で継続していくような事業づくりは、ふるさと雇用再生特別基金の要件に合致した事業だということですが、これはすでに高知県においてはプランづくりが随分前から始まってきていたということになるんじゃないかなと思います。

 逆にいうと、このふるさと雇用再生特別基金ですけれど、雇用が継続していくものとして事業を創出し、それに対して人を雇ってください、それにお金を使ってくださいということですから、そういう意味では難しいわけですよ。多くの県は今、頭を抱えていると思うんです。

 幸い我々、産業振興計画をやっていたものですから、地域アクションプランという大きなタマがあります。この地域アクションプランの実行の弾みを、めりはりをつけてやっていくという観点からも、このふるさと雇用再生特別基金については、今回一次締切をしていますけれど、二次締切、三次締切の期限を、第二期限、第三期限というのを設けて、第二期限までにアクションプランをもっと先に進めようかとか、第三期限までにさらにもう一段アクションプランの中身を進めようかとかいうような形で、アクションプランの実行推進の弾みにしていきたい。そういう形でうまく使っていきたいと思います。

宿毛湾港の県管理への変更
(畑本:読売新聞記者)

 条例関係でいいですか。今回、港湾施設条例の改正で、(宿毛市に)宿毛湾港の権限委譲していた分を高知県に戻すという条例が出ているんですが、ご説明では近くの工業団地に企業誘致ができたので重要港湾になるとかいうことをお聞きしましたが、最近2回続けてアメリカのイージス艦が入ってくる際に、(県と宿毛市の)どちらが許可を出すのかということが問題になったと思うんですが、そういったことも踏まえての重要港湾と理解していいんですか。単純に経済的な理由で?

(知事) 
 どういう指定をするかということは、単純な経済的な理由ということになりますね。ただ、結果として言えば、今後はイージス艦の問題とかになると県が判断していくことになりますね。

(恩田総務部長)
 以前から重要港湾は重要港湾ですから。岸壁の整備が整ったから(県に戻す)、ということです。

県警の捜査費
(大山:高知新聞記者)

 予算の関係なんですけども、県警の捜査費についてお伺いしたいのですが、1500万円ですか、前年度に比べる600万円増額になっているんですけど、先ほど知事は予算見積もりから関わられたと言われましたが、いろいろ言われている予算ではありますので、これに関して、どういった経緯、どういったご意見を出されたのかを。

(知事)
 県警側から、金額が抑制されていて捜査に支障が出ているという意見がかなり出てきました。ちょっと心配をしたのは、これは逆にいうと経済対策の裏返しということになるんですけれど、非常に経済が厳しくなってくる。治安の急激な悪化というのが出てくるのではないかということを非常に心配しているわけです。私も国の予算とかをやっている時に、過去にそういう事例をいくつか見てきたりしたものですから、警察の担当予算もやったりしたこともありますので、そういうことでちょっとここは治安対策ということについていえば、十全なる対応というのを取っておいた方がいいのではないかなと、そういうふうに判断したということです。当然、適正な執行をしていただくということが大前提ですけどね。

平成21年度の取組
(松田:高知新聞記者)

 知事は実行元年というようにおっしゃったんですけれど、21年度をどういう年にしていくかということをもう一度ちょっとお聞かせいただきたいのですが。

(知事)
 20年度においては、徹底していろんな仕込みを図ってきたつもりです。産業振興計画、そして教育の問題ですね。そして、まだ表に形にはなってまいりませんでしたが、高知型福祉というものについてずっと温めてまいったつもりでございました。今回、予算計上もいたしました。いよいよ実行していくということになります。

 ただ、産業振興計画の課題についても、もう一つ教育の課題についても、そして福祉。福祉は早く形にしたいと思いますが、教育の問題、産業振興計画の問題というのは、そんなに簡単に成果が出る課題ではない。元々の高知県のこういう問題についての体質の弱体化というのは相当程度進んでいると思っています。

 そして経済状況だって、決して追い風ということではないわけです。ですから、厳しい課題ということになろうかと思いますけれども、とにかくその実現に向かって汗をかいていく。前に進んでいく、努力を重ねていく。そういう年にしたいというふうに思っていますけどね。実行するということです。とにかく動き出すということです。

組織機構改革(2)
(中田:高知民報記者)

 機構改革ですけども、林業のところに環境がくっついたわけですが、そこのちょっと違和感をおっしゃる方もいらっしゃいますが、環境は林業だけじゃないんじゃないかとか。そこはどうですか。

(知事)
 環境は林業だけではないかもしれませんが、いわゆるいろいろな諸対策、廃棄物など、そういう問題なんかを扱っていく、そういう課というのは残していますし、そういうのを所管する課というのはしっかりあるわけですから、別にどの部にどの行政が入っていたからといって、それぞれの重要な行政分野というのが消えていっているわけではないというのがまず大前提としてお話をしたいと思いますが、環境問題というのは結局何でしょうかと。山・川・海の循環の問題ですよね。

 従来よりも河川の清掃とか、海岸の清掃とかいう問題は別にして、本当に根本的な問題に高知県というのは踏み込んできていると思うんです。いわゆる出発点である山、この問題。この問題に非常に重きをおいて環境対策というのをやっていく。逆にいうと、一番本格的な対策だと私は思っています。山の森の関係の環境対策については、従来より新しいプランをどんどん出してきて、国にも提言してきたというところであります。トッププランナーということで。

 手段としては主として森がフィールドになることが多かったということ。そしてもう一つ、何より根本的な環境対策の出発点となる森、これを重視しなければならないということ、この二つを考えれば森林部と一緒になることが一番妥当だと判断したわけです。実際に、それで去年1年、一緒に森林部と環境の課、一緒にタッグを組んで仕事をすることが多かったので、そっちの方がはるかに機動的かなとも思いました。

学力の向上への取組(2)
(佐野:NHK記者)

 学力対策なんですけれど、高知市への緊急支援というのが若干額が大きいんですけれど、一つの中核市への支援をするというのは違和感を覚えると思うのですが、その点についてはどのように?

(知事)
 中核市に対する補助金に違和感を覚えるというのは、確かにあると思います。ただし、これは高知市さんも発表されていることですけども、全く家庭学習をしていないという子どもの数、これが全国平均の2倍という状況なんですね。ちょっと数字を申し上げましょうか。例えば学校の授業以外に普段全く勉強していない生徒の割合、全国平均7.7%。高知県10.7%、高知市15.8%なんです。学力の問題といった時に、やはりこの高知市、子どもたちにぜひ学習の習慣をつけてもらいたい。これは大きな課題だというふうに思っています。

 ですから、はっきり申し上げて、今は緊急事態だということで、高知市が中核市だから我々は対応しないというようなことは言えないと思います。中核市だろうが何だろうが、とにかく学力向上という子どもたちのための施策を成し遂げるためには、高知市とタッグを組んで、高知市のやらんとされることをしっかりと我々もバックアップしていくことがぜひとも重要だと判断したわけです。従前にない対策だと思いますよ。緊急的に必要な対策だと思っています。

(末崎:朝日新聞記者)
 今おっしゃった家庭学習のデータのほかに高知市への支援が必要だというふうに、何か踏み切らせた背景というか、理由はあるでしょうか。

(知事)
 もう一つは基礎的な背景として、県内の公立中学生、例えば高知市は4割の数がいらっしゃるわけですよね。それともう一つは大規模校がたくさんあるじゃないですか。だから大規模校特有の課題、この学力の問題とか、さらにいじめの問題もそうだと思うんですけれど、一人一人の子どもの状況をしっかりと、できるだけきめの細かい対応をしていく。子どもたちの心にも寄り添っていくような対応ができないと本当の意味で学力も心の問題も体力だって身についていかない。教育というのは成し遂げられないと思うんですよね。その時に高知市というのはやはり大規模校が多いということもあって、他の郡部に比べてもなかなかそういうことが難しいという状況があると思うんです。そういうことを考えれば、やはり高知市には特別のバックアップが必要ではないか。そう思ったんです。

対話と実行座談会の成果
(半田:高知新聞記者)

 予算以外のことで、対話と実行座談会なんですが、明日の梼原で全市町村が終わるということで、我々も高知市のほうを拝見させていただいて、なかなかいろんな矢が飛んでくるなと思ったのですが、ご自身の収穫ですね。直接声を聞けたということ以外にももっと深いところがあればお伺いしたいのですが。

(知事)
 典型が「あったかふれあいセンター」だと思っています。高知県の日々の生活の中でどういう公的サービスが求められているのかということについて、日々書類で勉強します。書類で勉強したことが果たして皆さんのおっしゃっていることにどれだけ当てはまるかということをずうっと確認していく作業だったと私は思っています。

 その中で、「あったかふれあいセンター」のようなものはぜひとも必要だと、ある意味確信を持つことができたと。私は対話と実行座談会で、いろんなご意見を聞いてきた、その中で自分自身から「こう思いますがどうでしょう」みたいなことを盛んにやってきましたので、その反応を見、聞かせていただいたりする中で、大分いろいろと政策の方向感とか具体的な施策の当否というのを探ることができたというふうに思っています。県民の皆さんとのキャッチボールを通じて、いろいろ政策の行く末というのを確認できたというふうに思っていますけれど。

 あと個々の個別の課題についてはいろいろと教えていただいたというのは当然のことです。来年度以降も、別の形になると思いますが、これは続けていきたいと思います。全部で36回やることになりますので、体力的には大変でしたけどね。けれど、参加者の皆さまには、長時間お付き合いいただいて、本当にありがたかったと思います。

国の21年度補正予算の検討
(岡村:高知新聞記者)

 政府が21年度の補正をすでに検討しているという話なんですが、こういうやり方を民主党は当初予算を修正すべきじゃないかと言っているんですが、知事はこの手法をどう思いますか。

(知事)
 正直なところ、ちょっと驚きましたね。当初予算編成中にそういう議論が出るというのは従来ない話ですけれど、他方で昨日出たGDPの数字、あれもまた従来ないことだと、衝撃的だったということじゃないでしょうかね。

組織機構改革(3)
(浜田:高知新聞記者)

 医療センターの専任理事なんですけれど、これは企業団のほうには違和感もあってですね。というのは知事と市長が共同任命とかいう形で決めてらっしゃるわけですが、具体的にこの理事が担う役割というのは、例えばオリックスとの折衝を直接に関わっていくのかとか、理事が果たすイメージがちょっと分かりにくいので、そこをちょっとお聞きしたいのですが。

(知事)
 企業団の構成団体としての県として、いろいろ意思決定していかなければいけません。それを専担で扱う理事というふうにご理解いただければと思うんですけれど。

(浜田:高知新聞記者)
 具体的に言うと、理事の下にも職員を置きますか。

(知事)
 その下にも職員を置いていきたいと思っています。
 法律問題があります。経理の問題があります。ありとあらゆる(分野の)専門家が必要だというふうに思っています。

(浜田:高知新聞記者)
 SPCと企業団との話し合いの中にも県として・・。

(知事)
 その話し合いにあたっての県としてのスタンスを決めていく役割です。

(谷脇企画監(広報担当))
 よろしいですか。では、これで終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

 

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