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知事の定例記者会見(平成21年10月30日)

公開日 2009年11月06日

知事の定例記者会見

平成21年10月30日(金曜日) 14時00分から14時50分  第一応接室

産業振興計画の進捗状況
補正予算と景気対策
横瀬川ダムの事業効果(1)
国と地方の協議の場
道路整備の必要性
公共事業の採択方法
横瀬川ダムの事業効果(2)
新政権の政策転換への感想
知事会のプロジェクトチーム
新型インフルエンザのワクチン接種(1)
職員給与のカット
新型インフルエンザのワクチン接種(2)


動画で見ることもできます


産業振興計画の進捗状況

(知事)

 皆さん、こんにちは。まず冒頭に、毎月ご説明しております産業振興計画の進行状況についてご説明したいと思います。お手元にお配りしております資料(10月30日会見資料 [PDFファイル/112KB])は、毎月、リニューアルをしているものでありますが、主な点について説明したいと思います。

 まず1ページですけれども、地産外商公社では、こちら、150日プランを着実に進行中という状況でございます。
 3ページにございますけれども、地産地消・外商戦略としまして、多くの商談会、それから県産品フェアを実施することとしております。

 上から4行目になりますが、展示商談会、高知県フェア等の件数でありますが、今年度は合計で、少なくても37件を実施します。昨年度が13件でありますから、約3倍のスピードでこちらの方のPRの取り組みを進めているというところです。今後の主な予定ということになりますが、11月4日から17日まで、大阪の大丸において「龍馬の愛した街フェア」ということで、県産品のフェアを実施します。私も売り込みを行ってくる予定をしております。

 また、非常に大きな取り組みとしましては、1月4日から8日まで、東京駅の前の丸ビルで、高知県産品イベントと合わせて「土佐・龍馬であい博」のPRを、また2月8日からは、東京ビッグサイトで実施します「スーパーマーケット・トレードショー」。また2月17日からは、イトーヨーカ堂の関東近隣の約30店舗において、「高知県産品フェア」を実施するということであります。3月2日からは、幕張メッセで「FOODEX JAPAN2010」を実施することになっております。

 いろんな意味で、高知県産品を県外へ売り込んでいくための新しい機会というのを、地産外商公社の方で、どんどん、どんどん創出しておるところです。こちら、新しいイベントがあります度に、公募・広告をかけていっておりますので、ぜひとも多くの県民の皆様方に、こういう機会を使い倒していただきたいというふうに思います。ぜひ多くの皆様に参加をしていただいて、それぞれの産地と都会を結ぶ、このルートを使っていっていただきたいと思っているところです。

 また、もう一つでございますけれども、「土佐・龍馬であい博」の関係であります。こちらの方は、4ページに書いてありますが、準備を着実に進めてきているところでございます。

 まず、この「土佐・龍馬であい博」の総合ポータルサイトを立ち上げることとしました。こちらの総合ポータルサイトにおいて、例えばメイン会場の情報、サテライト会場の情報でありますとともに、このようなイベント情報、それから地域周遊情報、いわゆる町歩きの情報ですね。こういうものを、全国に向けてネットで配信をしていくということを予定しております。

 また、それぞれのトピックスについてご紹介しますとともに、より詳細な情報、史跡情報などについてもPRをしていく予定をしています。今後、いろいろな広報媒体において、これのQRコード[携帯電話で読み取ってアクセスできる情報記録コード]などを織り込んでいくことによりまして、「土佐・龍馬であい博」に行けば何ができるのかということを、分かりやすく全国にお示しをしていきたいと考えております。来週中には、このポータルサイトを立ち上げ、正式にオープンする予定であります。

 10月15日に県産品の総合ポータルサイト「高知まるごとネット」を開設したところでございますけれども、こちらとも相互リンクをさせていくことによって、高知県の様々な情報をインターネット上でもPRしていくと、そういう活用をしていきたいと考えておるところであります。

 また、合わせまして、受入体制の充実ということでございますが、積年の課題でありました二次交通の方について、この10月から11月にかけて一斉に新しい制度が立ち上がってまいります。JR四国さんからご協力をいただいた「駅から観タクン」は、10月からもう開始をしておるところですが、11月1日から、新しく「MY遊バス」が高知市の周遊ルートを毎日運行していくこととなります。また、「周遊観光タクシー」などにつきましては、もう既に運航中という状況になっておるところであります。

 また、地域アクションプランなどの状況でございますけれども、これは2ページをご覧いただきたいと思います。総合補助金でありますけれども、既に40件を採択済みという状況です。前月が33件ということでありましたから、7件追加ということになります。また、アドバイザーの派遣、こちらは、実績で63回の派遣をしておりまして、地域における取り組みが着々と実行態勢に入ってきている状況かというふうに思います。

 今後、産業振興計画の関係でございますが、11月10日に、産業振興推進本部を1日かけて開催します。特に産業成長戦略について、実施状況を再度確認しますとともに、具体的な成果といえるものが出てきておりますので、検証を行っていきたいと考えています。

 また、11月10日の大きな目的の一つでございますけれども、産業振興計画は、毎年改定をしていくということを申し上げてまいりました。新しく、改定内容として、どういうことを織り込んでいくべきなのか。その議論のキックオフをしていきたいと考えています。具体的には、平成22年度予算の各部局の概算要求に繋げていく。更には、1月下旬を予定しております産業振興計画フォローアップ委員会における新たな審議にも繋げていきたいと考えているところです。

 なお、平成22年度の予算編成にあたりましては、昨年と同じでございますけれども、概算要求の段階から、私と各部局で議論していきたいと考えています。各部局として、どういうことを要求に織り込んでいくべきなのか。例えば、11月10日の産業振興推進本部での議論なども踏まえていきながら、どういうことを織り込んでいくべきなのかということを要求段階から、私と部局で議論をしていく。そういうやり方をしていきたいと考えているところでございます。
 
 冒頭、私からは以上です。


補正予算と景気対策

(亀岡:朝日新聞社記者)

 朝日新聞です。お世話になっています。私の方から代表ということで、3点ほど質問させていただきます。
 10月20日に来年度の当初予算の編成方針というものが示されていますが、新政権の発足で、県の来年度の当初予算の編成作業は、普段の年以上に不透明な状況になっているということだと思いますが、その中で今年度、知事はいろんな大型補正を繰り出したり、そういう形で景気浮揚を目指してきておられる。今の産業振興計画なども、その目玉ということになっていますけれども、その効果を現状でどう評価しておられるのか。
 それから、大型補正による景気対策のあり方を、今後、新政権の中で、新たな補正予算を組むとか、来年の当初(予算)は、どれだけの大きなものを想定していこうとしておられるのか。今の考え方をお聞きしたいんですが。

(知事) 

  まず、冒頭一つだけ、緊急経済対策と産業振興計画というのは性格を異にするものだと思っています。

 緊急経済対策というのは、景気の伸張、振れがあります。その振れ、下げ幅をできるだけ小さくして、痛みを小さくしていくという緊急の対策。産業振興計画というのは、もっと息の長い、本県の経済体質そのものを強化していく、そういう対策だと思っています。この両方を着実に実行していくということが重要かと思います。

 それで、7月補正、9月補正と、かなり大型の補正予算を組んだわけでありますが、特に緊急経済対策の観点から、公共事業の追加、更には、緊急の雇用対策などを実行してきたところであります。この効果がどうかということでございますけれども、近日、いろんな形での経済の調査結果というのが出てきているかと思います。例えば、9月の日銀短観ですが、本県の分につきましては、業況判断指数、DIが1年ぶりに改善するという状況になってきています。

 また、今月27日に発表されました高知財務事務所の県内経済概況におきましても、下げ止まりの動きが見られるということで、2期連続で上方修正がされているということであります。また、その1カ月前のいろんな金融機関なども含めた経済調査におきまして、いわゆる先行きについて、大幅な見通しの改善ということが見られたところだと思っています。

 雇用情勢ということでございますが、9月の有効求人倍率が0.42です。全国の有効求人倍率が0.43であります。高知県の順位は、全国第24位ということでございまして、事実上、過去最高の順位ということになっているところです。全国と高知県の有効求人倍率がほとんど変わらないというのは、過去にないことでございまして、全国的にも厳しい経済状況の中で、本県において下げ止まりの動きが見られることに加えて、全国が大幅に落ち込んでいる中で、比較的高知県は堅調に推移してきているというところかなというふうに思っています。

 ただ、その内容を見ますと、引き続き厳しさがうかがえるところだと思っています。その経済を下支えしているものがどういうものなのかと。一つは、正直申し上げて、まだ消費が完全に回復してきているという状況にはありません。消費で堅調なのは、エコ関係の自動車でありますとか、エコポイント関連の消費財の関係、一部に留まっておりますし、また、公共事業が経済の下支えをしているという姿が顕著になってきているのかなというふうに思います。

 雇用対策などにつきましては、「あったか高知雇用創出プラン」の影響などもございまして、例えば、緊急雇用(創出臨時特例基金)とかふるさと雇用(再生特別基金)を活用した新たな求人数が、9月には200人を超えるという状況で、トータル800人近いところまで来ているということでございまして、下支えの状況は出てきているわけですが、じゃあ、企業さんの方の自立的な雇用の確保の動きはどうなのかということでございますが、元々雇用というのは、景気の遅効指数、遅れて出てくる指数ということになるわけですけれども、こちらの方には、まだ十分な改善の動きというのは見られないということかと思います。

 総じて言えば、何とか下支えがされてきた、何とか踏みとどまってきたけれども、全体的な水準としては、依然、厳しい状況が続いているわけです。今後においても、先行きには予断を許さない。今、ここで気を抜いてはいけない状況かと思っています。

 今後の経済対策をどのようにしていくのかとかいうことについては、今後の経済対策とか、経済の状況とか、引き続き見極めていきながら判断をしていかなければならないというふうに思っています。

 少なくても、当初予算でございますが、全体的な方針としては、国の交付税確保の見通しなどについて一定の保守的な見通しをおいた上で、ほぼ前年並みの当初予算の規模を確保しようということで、予算編成をしていきたいと考えています。

 更には、その中でメリハリ付けをしっかりとしていかないといけないということでございまして、5つの基本政策加速化のための重点化枠というのを去年も設けて対応してきたわけですが、今年はこの枠を30億円まで拡大をしまして、より一層の重点化を図っていくという対応を図っていきたいと考えているところです。

 更に、追加的な補正予算による対応を行っていくのかどうかということでございますが、こちらは、まず第一に国の二次補正予算がどういう内容になるかということを踏まえて判断をしていかなければなりません。そして第二に、国の補正予算がどうあるかということに加えて、本県においてどういうことが必要になるのかということを、経済状況を見ながらより詳細な検討をしていきたいと考えているところです。


横瀬川ダムの事業効果(1)

(亀岡:朝日新聞社記者)

 第2点目にいきたいと思います。横瀬川ダムですが、国の所管のダムですけど、今年度は新たなステップに上げない、という形の方針を国の方が示しました。このダムは、本体が未着工だということで、来年に凍結とか、計画変更の可能性も出てきたというふうなことも指摘されておりますが、県としては、必要だというお考えだということで、その事業継続のために、今後、いろんなやり取りがあるかと思います。先の道路凍結などの議論と同じような費用便益の議論が、ダムなどでも通用するのかというようなことも含めて、いろんな考え方があると思いますけれども、仮に、現行の計画通りにならなかった場合に、地元として、何らかの代替え案とか、提言をしていくようなお考えがあるのかどうか。あれば、その中身についてお聞かせください。


(知事) 

 治水対策というのは、やはり地形・地理によっていろいろやり方は変わってくるんだと思うんですよね。だから、その地域の地理がどういう状況になっているのかということを踏まえて、最も効果的な対策を取っていかなければならないということではないかというふうに思っているところです。

 ずーっと緩やかな川もあれば、途中まで流れは急なんですけど、急に緩くなるという川もあれば、流れる先に大型の川があって支流から本流への川の流れの停滞度合いが非常に激しいというような川もあれば、いろいろ川の形状があります。それに応じてどういう治水対策を取っていくことが必要なのかということを、しっかりと検討していかなければならないものではないかと思います。一律にどうのこうのというふうな議論というのは、余りにもきめが粗い議論だろうというふうに思っています。

 国においても、基本的にはそういう考え方に立って、改めてその事業の必要性というのを見ていこうと考えておられるんだろうと、私は思っていますけれども、その点、この横瀬川ダムがどうなのかということですけれども、四万十川という大きな本流の前で、非常に流れの緩やかな区間を持つ支流であります。従来より、この緩やかな区間において、多数の洪水を引き起こしてきた川でございます。この川の治水対策をどういうふうにしていくのかということですが、いろいろな代替案を今までも検討してきました。

 例えば、河川の拡幅をしてはどうかという案とか、それから遊水池を設けてはどうかとか、いろいろな案を検討してきて、その事業効果と事業費など、いろんなものを勘案した時、やはりダムをもう1個造ることが、治水上、一番望ましいし、かつ効果的で安い。そういうふうに判断されたものでございます。でありますから、この横瀬川ダムについては、必要なダムだというふうに考えているところでございまして、その点について、しっかりと主張していきたいと考えているところです。いろんな代替案を検討した上で、この方式を選んでいるということです。


(亀岡:朝日新聞社記者) 

 治水に関してだけではなくて、例えば利水に関しても、いろいろ工業用水がまだ使われていないとか、こういう現状もあるわけで、その辺との兼ね合いはどうでしょう。


(知事)

 中筋川の利水容量が余っている分を、仮に治水対策で使ったとしても足りないということです。だから、横瀬川ダムがもう1個必要だということです。治水対策というのは、地形に応じて考えないと。大昔からそうだと思いますよ。


国と地方の協議の場

(亀岡:朝日新聞社記者)

 3点目にいきます。国と地方のあり方についてですけど、鳩山首相が、26日の所信表明演説で、対等に協議する場の法制化を実現しなければならないというふうに言っておられます。これは、従来、知事の主張に沿った内容かとは思われるんですけども、ただ、これに関しては具体的なイメージというのが、何か未だに出てきていません。これからの知事会なんかの議論も踏まえて、固まってくるんだろうとは思うんですけども、今のお考えでは、この協議の場というものを、どんなものだというふうにお考えでしょうか。

(知事)

 私は、知事会の国と地方の協議の場の法制化PT[プロジェクトチーム]のメンバーになっています。京都府知事さんと大阪府知事さんと鹿児島県知事さんと私の4人がメンバーということですけれども、このPTの場でも、具体化に向けてのいろんな議論を活発に行っていきたいと考えているところです。

 まもなく、11月の半ばには、このPTが開かれますので、その場において、大いに議論をしていきたいと考えているところですが、この国と地方の協議の場がどうあるべきなのかという考え方についてですけど、私は、10月9日の全国知事会議で、5つの考え方ということで問題提起をさせていただいたところです。

 その問題提起のとおりということになるんですけど、まず改めて申し上げますれば、第一に国の政策決定プロセスの中に位置づけられるものでなければならないということです。単に感想を聞き置くとか、そういうものなってしまってはいけないということが、第1だと思っています。

 また、(第2点目に、)その協議の対象事項については、恐らく、予め地方行財政運営に関わる重要事項ということで定めておくことになろうかと思いますけれども、それぞれの時期のそれぞれの状況に応じて、時々のトピックスもしっかりと議論できるようにしておく体制が必要だと思っています。それから、新規の政策だけじゃなくて、既存の政策にも地域主権、更には地方の実情に応じた政治・行政の推進という観点から問題のあるものもございますので、既存の制度についても、議論の対象となっていなければならないと考えています。そういうことを担保するためにも、地方からの提案権ということを確保していくことが非常に重要だと思っています。

 第3点目でございますけれども、その政策決定のプロセスの中で重要な位置づけを占めていくためにも、政策の企画・立案段階から、国と地方の協議が行われるという制度設計が担保されてなければならないというふうに考えています。

 そして、第4点目でありますけれども、全体として総論について感想を述べ合うという会であってはいけない。具体的な政策についての議論という観点からは、いわゆる全体としての総会的なものに加えて、それぞれの政策課題に応じた分科会的なものを設けそれぞれの、例えば厚生労働省だったら厚生労働省の政務三役と、この分科会におけるその知事会の代表と、若しくは、地方六団体の代表との間で、活発な議論が行われていくというような体制づくりが必要だと思います。

 5点目ですが、それに合わせて知事会側の体制についても、どういう体制を取ることが重要なのか。よくよく議論していく必要があるんだと思っています。

 とにかく、この国と地方の協議の場の法制化をしていくにあたって、これは、単なる感想をお互い述べ合うようなおざなりなものになってしまっては意味がないわけであります。いろんな国の政策決定をしていくにあたって、今、日本はいろんな意味において、地方の実情が違ってるんだということをよく踏まえて、地方の実情に沿った形で政策展開ができるようなものとするための、実質的な意味のある場にしていかなければならない。そのように考えています。今後、PTで、こういうふうに議論していき、また政府との間での議論もしていきたいと考えています。


道路整備の必要性

(服部:毎日新聞記者)

 道路整備に関してなんですけども、国の概算要求で、公共事業費が1割ちょっと減ということになって、まだはっきりとは分からないのですけど、県内の道路整備に影響が出てくるかと思うのですが、高速道路がネットワークになっていない他の8県と連携して国に訴えを強めていこうという動きがあると思いますが、その辺の知事の狙いと。あと、国会議員の方でも、民主党とか国民新党といった議員が議員懇談会というのを作って、早期整備というようなことを求めるらしいですけど、その辺についての知事の期待というのは。

(知事)

 今、公共事業全体の削減の中での重点化の考え方、これは政府が打ち出しているのは事業効果の早期発現ということですよね。この高速道路のネットワークが細切れになって欠けている部分を埋めてネットワークとして完成させるということは、事業効果の早期発現という観点から、まさに、それにドンピシャリと当てはまるものじゃないのかなと思っているところです。でありますから、その有効性とか事業効果の発揮度合いとか、そういうことを積極的に訴えていく必要があるんだろうと思っています。

 これは、本県だけの課題ではなくて、8の字ネットワークなら、四国4県全部が関わってくる課題と思っています。例えば、既に2車線とはいえ、整備がされているとされる香川県におきましても、ネットワークになることによって、既存の路線がより有効に活用されるということもありますでしょう。また本県なんかですと、細切れになっている部分がネットワーク化されることによりまして、既存路線も活かされるということも出てきますでしょう。その点の有効性を強く訴えていきたいと思います。

 公共事業、道路予算は大体10%以上削減ということになったわけですけれども、その中での重点化・効率化をしていくにあたっては、ぜひ政治主導の効果を大いに発揮してもらいたいと思いますね。地方整備局ごとに予算を一律10%カットというようなやり方ではなくて、そんな横並びのやり方ではなくて、既に十分インフラ整備ができている所の予算は大胆に削る一方で、そのインフラ整備が極端に遅れている所とか、先ほど言った早期の事業効果の発現が可能な事業を持っている所とかに、大胆に、政治主導で、予算の重点化を図るということをしてもらいたいというふうに思います。

 そういうことは、なかなか政治主導じゃないとできないことだと思いますので、その政治主導の効果が真に発揮できるかどうか。特に、インフラ整備の遅れている所に予算を重点化できるかどうかに、大いにかかってるんじゃないかなと。これは、政治主導とおっしゃっていることの試金石になるんじゃないかなと、私は思っています。

 他方、地方の側でも、よくよく声を上げていかないといけないと思っていますので、9県で連携を図りまして、その必要性について訴えを進めていきたいと、そのように考えているところです。


(服部:毎日新聞記者) 

 国会議員の方にもですか。


(知事)

 国会議員の皆さんにも訴えていきたいと思います。

公共事業の採択方法

(半田:高知新聞記者)

 関連するかと思うんですが、その政治主導のあり方なんですけど、補正予算とか、概算要求にしても、公共事業に関しては、担当部局も箇所づけが掴めないとか、霞ヶ関の方は資料を用意するだけで、後は、政治主導でやられてしまうとどこが切られているのか、当の地方が分からないというような新政権のやり方、片方ではあれだけのスピードでやるには、そういう手法しかないのかなという気もするんですけども、知事はどういうふうに受け取ってらっしゃいますか。


(知事)

 ちょっとテクニック的なことを申し上げますが、路線が掴めないというふうに部局は言っておったかもしれませんけど、公共事業に関しては、概算要求の段階では、どの路線をどうというのは分からないものなんですよ。量的な規模が大体決まっていって、その中で更に議論を深めていく中で、個別事業の積み上げ論というのが出てくるということですから、恐らく、まだ新政権の方でも、全体の枠の中で、個別の事業として、何を当てはめていくのかということの決定はなされていないんじゃないかなというふうに思います。

 今後、どのような事業を採択して、どのような事業を採択しないのかについては、新聞報道によれば、国土交通省の馬淵副大臣が基準づくりをしていくとおっしゃっているそうですけれども、それはある意味、ごもっともなご指摘だというふうに思います。そこの中に、私は、ぜひ、この地方の極端に遅れたインフラ整備ということの必要性という基準を、しっかり入れ込めるような取り組みというのを、先ほどの9県の知事なんかと連携していきながら、言っていきたいというふうに思います。

 コンクリートから人へというのは、大いに賛成ですよ。であれば、コンクリートは、人の命を守る所に集中すべきだと思っています。政治主導において、そういうことを、ちゃんと成し遂げられるかどうか。それが政治主導の真価を試すものではないでしょうかね。私は、大いに、そうなってくれることを期待しておるということです。


(半田:高知新聞記者)

 勘違いしていたら申し訳ないですけど、補正の方も箇所が分からない(のでしょうか。)

(知事) 

 補正の方については分かりますね。幸い、高知県は、今の段階では、補正予算で、公共事業の部分についての削減対象はありませんでした。一部、国の施設費などについて、削減になっているものもありますけれども、例えば、高速道路とか、港湾について、補正予算計上分で削減されている部分というのはありませんでしたので、その分については、今あるものに重複的な投資をしているところが基本的に削られていて、全くない所に新たに、特に命に関わるような部分についてはやっていかなきゃならんという考えがちょっと出てるんじゃないかと思って、そこは、ある意味、ちょっと期待をしていますけど。ただ、それは補正の見直しの話ですから、大切なことは、これから当初予算においてどうなっていくかということじゃないかと思います。


横瀬川ダムの事業効果(2)

(畑本:読売新聞記者)

 先ほどの質問の横瀬川ダムのことで、知事は地形が重要である、治水上必要であるとおっしゃいました。横瀬川ダムについては、事業の計画上も多目的ダムになっています。利水という面は、この際、重視する必要はないということですか。

(知事) 

横瀬川ダムの方について言えば、地域的に治水ということが非常に重要だと思います。利水的側面というのを無視できるのかというと、それは無視できません。ただ、ダムでなければならない最大の理由は何なのかというと、治水上の必要性が非常に高いということだと思っています。

(亀岡:朝日新聞記者)

 先ほどの話でいくと、中筋川ダムの余っている利水分の水利権というのがありまして、そこの部分がちょうど、横瀬川ダムの治水分と同じ量になるということで、中筋川ダムの利水を、例えば治水に変換したら、つまり中筋川ダムを全て治水ダムにすれば、基本的には、横瀬川ダムを合わせた2つのダムによる治水というのがみきれるのではないか。そういう議論もあるんですけども。

(知事)

 さっき申し上げたとおりです。そうではないということです。足りないということです。ちょっと付言しますけれども、中筋川の場合は、あれだけ緩やかな川ですから、いわゆる外水対策と内水対策を同時に進めていくことが非常に重要だと思います。
 特に、大規模な人命に関わるような大規模災害を防ぐために、ピーク時の流量をいかに押さえるか。その外水対策を、この2つのダムで万全なものとしていかなければならないという課題と、他方、ピークを押さえたために、より低位でありますけれども、一定の流量が流れる時間が多くなる。結果として、一定の氾濫が起こる。その内水対策についても、同時に講じていくということが非常に重要だと思っています。そういうことから、河床の掘削でありますとか、ポンプの設置とか、新たに、今年からポンプ車も追加で配備するとか、そういう対策を取っているところですけれども、そのような総合的な対策でもって、外水対策と内水対策の両方をしっかり講じていくということが重要だと思います。


新政権の政策転換への感想

(小笠原:高知新聞記者)

 関連なんですが、新政権になりまして地域医療の再生も、小さい所は残ると思うのですが、中断というか中止にならざるを得なくなってしまったんですけども、それに対する知事の感想と言いますか、それが1点。それと、先の横瀬川ダムも含めて、新政権となり、当然と言えば当然なのかもしれませんが、影響がやはり目に見えてきた段階で、新政権直後から新政権に対するものの見方というのが多少は変わってきたのかなという気がするんですけども、何かあればお願いします。


(知事)

 大胆な対応策というのを取っていかないといけないということもありますでしょう。確かに、今回の概算要求というのは95兆円を超えて、プラス事項の要求が加わってくる。一方で、税収は40兆しかないのに、一体どうするんだと。これから、本当に厳しい予算編成を行っていかなければならないという中で、いろいろと、従来にない見直しを行っていかなければならないという場合も出てくるだろうと思いますけども、大胆な見直しをしなければならないのであればこそ、余計に、それのもたらす影響とかいうことをしっかりと吟味して、決断を下していかなければならないだろうと思いますよね。

 十分な吟味なくして大胆な決断をしてしまったら、恐らく乱暴な決断ということになりかねないわけです。大胆な決断をしなければならないからこそ、十分に情報を吟味する、その丁寧さというものが求められるんじゃないのかなというふうに考えているところです。

 新政権発足して1カ月少しということでありますけども、また、私も、それから多くの方も同じ様なコメントをしておられますけども、どういう形で意思決定をしていくのかということについてのしっかりとした定型といいますか、型、これがまだ形成途上という印象を受けています。しっかりと、いろいろと技術的な情報が吟味をされて、その上で最終的な意思決定をする人の所にしっかりと上がって、選択肢が示されて、その中で最後は、政治家の決断として決定をしていくと。そういうようなプロセスが築かれていかなければ、情報なき決断ということになりかねないわけですけれども、そのような意思決定のプロセスというものがまだまだ形成過程という状況なのかなというふうに思っているところです。

 特に最初の1カ月については、できたばかりだったし、政権交代といいますか、単に新政権ができたというだけじゃなくて、与党と野党が入れ替わった上での新政権の発足ですから無理からぬところはあろうかと思いますけれども、他方で、そのような意思決定プロセスがしっかり早くできるということが大事じゃないのかなと。

 今後は、本予算の編成になりますからね。補正予算の見直しの方については、例えば原則廃止とか、一時凍結とか、多くの部分については、事実上の判断保留をしておるわけですよ。だから、情報が十分行き渡っていない部分について、判断保留という形で凌いだという側面が非常にあるんじゃないかなというふうに思ってるわけですが、今度、当初予算ということになってきますと、判断保留ということでは済まない。本当の決断というのを下していかなければならないということになるんだと思います。そのためには、しっかりとした情報吟味に基づいた決断という形にならなければならない。早くそういう形ができあがることを望んでおります。

 一つ期待できますのは、臨時国会が始まりましたよね。国会が始まると、いろいろ委員会審議がなんかで非常に詰めた議論とかが行われるようになってきます。そういう過程で、いわゆる官僚機構と政治主導というものとの、よい役割分担というのができてくるんじゃないのかなというふうに期待をしているところです。そこら辺り、本当に非常に大きな関心を持って、どうなっていくのかなということを見ているという状況ですね。


知事会のプロジェクトチーム

(小笠原:高知新聞記者)

 さっきの知事会のPTの話なんですけど、今回、知事は、国と地方の協議の場のPTを含めて、9つの内の3つのPTに加わられるということで、非常に積極的に動かれているという印象を持つんですけれども、これは、呼ばれるというか、請われるものなのか、自分が手を挙げるものなのかも含めて、新政権も含めて、オールジャパンの問題に積極的に関与しようとしているのではないかというような推測をするんですけども、その辺の意識は何か変わったことはあるんでしょうか。

(知事)

 そうですね。それはもう積極的にいろいろ提言をしていきたいと、本当に思っていますよね。今回、PTを3つというのは、多分、PT長さんがいろいろ、うちにはこの人をとやって、最後は、知事会の会長が調整をして決められたんだと思いますけど。私は、この国と地方の協議の場のPTには絶対入りたいと思っていましたけどね。これは、もう昨年からの持論ですから。このPTには絶対入りたいと思っていましたけど、結果として3つのPTということになったわけでして、大いに役割を果たしていきたいと思います。

 知事就任以来、もうじき2年になりますけど、私の最大の問題意識というのは、これからの国家像というのは、本当の意味で、中央集権一律の決定というシステムから脱却を図らないといけないというふうに思うわけです。地域、地域に応じた政治・行政のあり方、特に行政のあり方ということが真に実現されないと、本当に日本は大丈夫か。そういう思いをすごくしています。

 いろんな面において、高知県の皆さん、また高知県におられる皆さんにはよくお分かりだと思いますけど、人口減少と高齢化というのは、経済にも教育にも福祉にも、あらゆる面において、いろいろな悪影響を与えてきているわけです。

 これは今後、日本全体にいろんな負の影響を与えていくことになると思いますけど、この最大の要因の進行状況というのは、県によって全然違うわけですよ。本県なんかが真っ先に影響を受けています。まだまだそういう状況にはないという県もあります。ありますから、そういうものがものすごく進んでおる地方において講ずべき施策と、そうでない地域において講ずべき施策というのは、当然、違って当たり前だと思います。

 国全体で、ある事項については一律に同じ施策を取らなきゃならないんだという発想自体、こういうパラダイム[ものを考えるうえの根本的な認識]から転換しないといけない。この地域ではこの施策を取るが、この地域ではこういう施策を取るんだと。そのような別々の施策を取っていくんだというパラダイムに変わっていかないといけないと思うんですよね。そういうことを実質的に成し遂げていくというものを自主的に実現していこうとする、その場に、この国と地方の協議の場をしたいと思っています。できるだけ実のあるものにすべく、努力を重ねたいと思っているところです。

 あとは、一括交付金の関係は、非常にそういう地方の行財政活動というのを裏付ける財政の根幹の根幹制度の話になってくるわけですから、私自身も財政の仕事を長くしてまいりましたから、そういう経験も生かして、また、地域の財政状況の違いということもしっかり踏まえた形での提言というのをしていきたいと思っています。

 あとは後期高齢者医療制度、3つですから大変ですけど、スタッフの皆さんと一緒に頑張ってやっていきたいと思います。


新型インフルエンザのワクチン接種(1)

(畑本:読売新聞記者)

 夕方に、高知県内のインフルエンザのワクチン接種についてのスケジュールが発表されます。スケジュールについて詳しくは発表されていませんが、この際、知事からこういうスケジュールに関するメッセージをお願いします。

(知事)

 新型インフルエンザのワクチンにつきましては、今月20日から医療従事者、救急隊を含む、医療従事者の皆様への接種を開始しているところでございますけれども、本日、優先接種対象となります妊婦の皆さん、それから乳幼児、基礎疾患を有する方々に対する今後の接種スケジュールとかワクチンの接種を行う医療機関名というのをお示ししたいと考えておるところです。

 医師会やワクチンの接種を行う医療機関との調整の上で、11月2日から、まず基礎疾患を有する方の最優先者を対象とした接種を前倒しして実施していきたいと考えておるところでございます。あと、それぞれの接種の開始日でございますけれども、かなり細かい話になりますので、4時からの部局からの記者会見で、詳細について発表させていただくということでございます。

 前倒しして、優先接種対象者の皆さん方に対する接種を開始するということです。


(畑本:読売新聞記者)

 県民向けのメッセージをお願いします。

(知事)

 新型インフルエンザのワクチンについては、今月20日から医療機関の関係者の皆様方に対して接種を行ってきたわけでございますけれども、今回、いろいろな事情も勘案しまして、新たに、優先接種対象となられる方々への接種を前倒して実施する予定をしております。県医師会とか、医療機関の皆様方とも調整をさせていただきました上で、11月2日から基礎疾患を有する方の内、最優先者の方々に対する接種を、前倒しで実施をしていきたいと考えているところです。これに関連しまして、その他の対象者の方々に対しても前倒しして、インフルエンザのワクチンの接種を行っていくということとなっています。

職員給与のカット

(半田:高知新聞記者)

 別の話ですが、15日に県の人事委員会の勧告がなされましたけれども、この中でボーナスと月例給の同時引き下げと別に、非常に厳しい状況であるからということで、人事委員会の方から独自の給与カットを解消するようにという勧告がありました。知事はどういうような考え方で今後まとめていくのか、お願いしたいと思います。

(知事)

 給与カットが5年間続いているというのは、正直、異例のことだというふうに思っています。橋本前知事さんが3年間ということで給与カットをされて、私になってから1年延長して、更にまた、今年も1年延長したという状況になっております。そういう状況の中、例えば、産業振興計画の実行でありますとか、いろんな形で職員の業務量が非常に増えている。他方、行財政改革の推進によって、職員数というのは減少を続けているということ。

 更には今回の人事委員会勧告、10万円を超える規模というのはかなり大幅な引き下げの勧告ということになっておるわけでございまして、正直、生活者でもある職員としては、なかなか厳しい勧告ではないのかなというふうに考えているところです。

 何とか、こういう状況について対応していきたいというふうに思うわけですが、他方、財政状況についてもまだまだ予断を許さない点があるということが第一。そしてもう一つ、給与の状況については、やはり県民の皆様方のご理解を得ていくということがぜひとも重要であります。そのための人事委員会勧告制度ということかと思いますけれども、そういうことなども踏まえて、今後の結論を、ちょっと私もまだ決めかねております。熟慮に熟慮を重ねないといけないというふうに思っているところです。

新型インフルエンザのワクチン接種(2)

(畑本:読売新聞記者)

 くどいようなんですが、インフルエンザについてお聞きしたいのは、接種開始は、これは国の方針でもあるんですが、症状とか条件によってバラツキが生じてまして、県民の方々は、そういったことに不安を持ってらっしゃると思うんですね。知事の口から、そういうバラツキが出ている事情について、県民の理解と協力を求めるメッセージをお願いします。

(知事)

 分かりました。新型インフルエンザのワクチンの接種について、バラツキが出ているというふうにおっしゃいましたけれども、必要なことは優先順位をしっかり付けて対応をしていくということですね。これをバラツキだとは、私は思っていません。優先順位を付けていかないといけない。まずは、多くの患者さんに接触をされます医療機関の皆さん。それから救急患者の皆さん、そういう方々に対する対応をしていくということが第一で、優先してやってきたわけでございますけれども、この度、医療機関の関係者に対するワクチンの接種回数などの問題もございまして、いろいろな接種予定というのを前倒しで実施することができることとなりました。多くの県民の皆様が不安を抱いておられるわけですから、特に必要な方に対して前倒しをして、ワクチンの接種を行っていきたいということを考えております。

 そういうことでございますので、当初の配付計画より一部前倒しをするということでございまして、11月2日より、基礎疾患を有する方々の内、入院患者の皆さん、そしてまた小児慢性疾患の皆さん、透析患者などの優先接種対象者、基礎疾患を有する方を対象にしての接種を前倒しして実施する予定をしておるところでございます。その他の皆様方につきましても、今回前倒しをしたことに伴いまして、11月半ばから12月の頭にかけて接種の開始を行っていきたいと考えておるところでございます。

 このワクチンの問題について言いますと、できる限り優先順位をかけて真に必要な方にできるだけ早く行き渡っていくように対応をしていきたいと思っています。また、改めまして、この新型インフルエンザでございますけれども、非常に流行が拡大をしているという状況にあるわけでございますので、まず県民の皆様方には、本当に、基本の基本のことでございますけれども、手洗い、うがいの励行をぜひともしっかりとお願いしたいと思っております。また、咳エチケットの対応、こちらの方もぜひしっかりとお願いしていきたいと考えておるところでございます。

(広報広聴課課長補佐(広報担当)) 

 以上で、記者会見を終了します。

 

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