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知事の定例記者会見(平成21年12月24日)

公開日 2009年12月28日

知事の定例記者会見

平成21年12月24日(木曜日) 14時00分から14時50分  第一応接室

産業振興計画の進捗状況
来年度の政府予算案の評価(1)
予算案とマニフェストの違い(1)
政府の2次補正予算の評価
子ども手当の地方負担
県民税の減税について
重要港湾の整備凍結
地方交付税の伸びへの認識
来年度の政府予算案の評価(2)
国からの交付金・交付税について
新政権の評価
国の政策形成の透明性
高知西武の跡地問題
予算案とマニフェストの違い(2)


産業振興計画の進捗状況

(知事)

 皆さん、こんにちは。(資料を)お手元にお配りをしております。毎回定期にご報告をしております産業振興計画の実行状況についてでございます。(会見資料 [PDFファイル/750KB]

 今回、12月24日の段階で取りまとめたものですけれども、いろいろ新しい要素が加わってきていまして、全部で10ページでお答えをしておるところです。

会見する尾﨑知事 例えば、主なものとして、3ページをご覧いただきたいと思いますが、展示商談会、高知県産品フェアの件数であります。前回ご報告したときより、さらに増えて48件です。前回44件でしたから、さらに4件追加ということになっておりまして、昨年度13件でありましたから、4倍弱ぐらいのスピードで地産外商の話を進めておるという状況になっているところです。

 いろいろ魅力的と言いますか、非常に大きなイベントなども、今度組んでくれることとなっておりまして、例えば、1月から3月にかけては、高知県と阪急阪神グループが共同で「龍馬のふるさと高知キャンペーン」を実施していただくことになりました。関西エリア一帯におきまして、高知県のいろんな産品でありますとか観光情報などについてのPRをする機会が得られたということになります。また併せて、「イトーヨーカ堂高知フェア」、非常に大規模なものでありますが、こちらに向けての準備も進めておるところです。

 また、5ページをご覧いただきたいと思いますが、「土佐・龍馬であい博」であります。開幕に向けて、着々と準備が進んでいるところです。1月16日から17日にかけて「土佐・龍馬であい博」のオープニングイベントを実施します。香川照之さん、それから広末涼子さんにもおいでを賜りまして、オープニングイベントを実施してまいります。それに向けまして、様々な形で、この「土佐・龍馬であい博」、こちらのPRを進めてきているところでございますが、例えば、この5ページの下の方をご覧いただきますと、1月から3月にかけまして、いろいろな航空会社の皆様方にもご協力を賜ったPRも予定されておるということでございます。

 あわせまして、7ページをご覧いただきたいと思いますが、二次交通の整備もほぼ、県内全域に行きわたりつつあるのかなという状況になっているところです。

 その他いろいろ、たくさん情報がございます。時間の関係もありますから割愛をさせていただきますが、これから産業振興計画の改定に向けた本格的な作業に入っていきたいと考えております。産業振興計画は、ある意味、当初の想定に比べてはるかに先に進んできたなと思える部分もあります。しかしながら、他方で、実行段階に入って、多くの方々からいろいろな有益なご提言をいただいたり、また、ご批判をいただく場合もあるわけでございます。従来より申し上げておりますように、私は本気で実行していく、その実行していく過程においていただくいろいろなご批判とか、ご提言というのは知恵の宝庫だと思っています。このご提言をいただいて、次期産業振興計画の改定につなげていきたい。産業振興計画をよりバージョンアップさせていくということをやっていきたいと考えています。

 具体的に見直しをしていきたい項目ということでございますが、大きな項目が五つあるというふうに思っています。

 まず第1点目に、地産外商戦略について。より実効性を高らしめ、そして加速化をしていく。そのためにどういうことをすべきなのかということについて、多くの皆様方のご意見をいただきながら見直しを図っていきたいというのが第1です。

 そして第2点目でありますけれども、例えば、地域アクションプランとか、そういうものに絡んだ話でございますけれども、もう少し、一番最初の段階の敷居を低くできないか。いろんな地域の皆様方のいろいろなやる気があります。しかし残念ながら、今の産業振興計画には、必ずしも一緒にやれるところにはなりにくいというものもあったりします。私は、新しく、例えば、地域アクションプランに向けてステップアップしていくような事業、ステップアップしていこうとされるような取り組みをしっかりバックアップできるような取組。敷居の低い取組。こういうものも新たに講じていくべきではないのかなと考えておるところです。

 そして、第3点目でありますけれども、人材の育成という点。やはり、本当の意味で産業振興を図っていくために一番重要なことは、この産業を支えていく人材を育成していくということではないかと思っています。社会人教育の充実とかいうような形で、高等教育の充実というような形で、ほんとに高知県の「十年の計」を定めるような仕事もしていかなければならないと思いますし、そもそも、今、いろいろな形で産業振興の取り組みが行われている、このOn the job training[実際の仕事を通じての教育訓練]に、いろいろな形での研修などを組み合わせたOff the job training[職場を離れて行われる人材教育]」と言いますか、OnとOffの組み合わせでもって、いろいろ事業を実践していきながら、併せて、産業人材の育成にもつながっていくような取組をやっていくことができないのかということを考えておるところです。

 そして第4点目としましては、ものづくりの地産地消ということを申し上げてまいりました。やはり高知県の場合、残念ながらいろいろなものを作っていく中で、県内で、すべての工程が完結するということが非常に少ない。特に、付加価値を生み出す工程が県外に抜けてしまっているということが非常に多くあるんじゃないかと。ここを非常に残念に思っております。できうる限り、ものづくりは県内で行っていく。付加価値、所得を生み出していく工程をできるだけ県内で行っていけるようなものとしていく取組をもっと、もっと強化していきたい。ものづくりは地産地消で行って、作ったものを地産外商で県外に売り込んでいくというふうな形になることが、私は理想の姿だと思っています。地産外商の方は、まだ改善の余地が多くあると思っていますけれども、想定以上のスピードで進んできました。しかしながら、ものづくりの地産地消という点においては、大いに欠けているところがあるんじゃないかと思っています。この対応を図らなければなりません。また、そのことが、先ほど、地産外商について改善すべき点があると申し上げましたけれども、その改善点などにもいろいろ関わってくるところがあるんじゃないのかなと思っています。

 そして最後(第5点目)でありますが、「龍馬伝」の関係です。「土佐・龍馬であい博」、幸いほとんどの旅行会社さんが非常に関心を示してくださいまして、多くの旅行商品が、今できあがってきつつあるところです。そのお陰様をもって、観光客の皆さんの予約状況、団体予約とかは非常に好調であるようでございます。また実際、最新の観光統計を見ましても、宿泊されたお客さんの数が、全国では2%を上回る規模で、7月から9月の宿泊客は減少しておるんですが、本県は2.6%ぐらいの規模で宿泊客は増加するという、全国とは全く逆の好調な形で推移してきているところです。観光戦略などについて、一定の成果ということになるんではないのかなというふうに思っていますが、やはり「龍馬伝」の追い風、7月から9月は、まだ吹いてない時期ですけども。ただ、今、足下の団体予約が好調なんてことについても、これは、やはり、その観光戦略、観光八策が一定機能してきているかなと思うところもあります。また他方、やはり「龍馬伝」の追い風は大きいんだろうというふうに思うわけです。大切なことは、「龍馬伝」の期間における取組をポスト「龍馬伝」につなげていくことだというふうに思っているわけであります。

 「土佐・龍馬であい博」ということで、現在進行形で、この「龍馬伝」の効果を縦横に活かし切っていかなければなりませんが、併せまして、戦略を練っていくという観点からいけば、ポスト「龍馬伝」に向けた取り組み、こちらをもう既に考え始めないといけないんじゃないのかなというふうに思っているところです。ポスト「龍馬伝」に向けた戦略づくりということが5つ目の改定のポイントになるんじゃないのかなというふうに思っているところです。

 やっぱり実行してみないと分からないことがいろいろあります。実行してみて、初めて分かったというところ、やっぱり修正すべきだというようなところは、しっかりと修正をしていく。付け加えるべきことは付け加えていく。そして、もうこれはいいというものについては削減していくこともあろうかと思います。そういう形で、産業振興計画そのものの改定ということをこれから行っていきたいと思います。平成22年度の予算編成過程を通じて、この産業振興計画の改定、見直し、改善を図っていきたいと考えているところです。具体的には、11月の産業振興推進本部でその議論を始め、そして先日行いました産業振興推進本部でも議論を深めました。また、明日も県庁内での検討を実施する予定でございますけれども、そういう検討を引き続き行っていきたいと考えているところです。

 今年度は、実行元年ということでございまして、この実行元年としてやるべきこと、実行元年度ということからいけば、まだ3カ月残っています。現行計画に基づきまして、引き続き、3カ月間全力で実行を進めていかなければなりませんが、併せて、産業振興計画の改定を図っていくということにもエネルギーを注いでいきたいというように考えているところです。

来年度の政府予算案の評価(1)

(小笠原:高知新聞記者)

 幹事社の高知新聞です。冒頭3点ほど質問させていただきます。政府の来年度予算案の大枠が固まって、明日、閣議決定がされるのは、ご案内のとおりですが、地方交付税とか子ども手当、暫定税率とか、いろいろ論点があると思うんですけれども、冒頭なんで、その評価すべき点、懸念すべき点というところを踏まえつつ、総論的に知事の所感をお願いできればと思うんですけれども。

(知事)

 評価すべき点ということから言わせていただきますが、地方財政対策につきましては一定評価できるんじゃないのかなというふうに思っているところです。交付税について1兆円規模の増額がなされたということに加えて、臨時財政対策債の方にも一定の増額が図られるということとなったわけです。地方税収全般が減少していくという中での評価になるわけではございますけれども、他方で、事項要求とされておった交付税の増額、本当に成し遂げられるのかどうか心配をしておったところです。私も、知事会長のお供で、富山県知事と私と麻生知事会長と3人で、民主党に対しても、地方交付税の増額を訴えたりとかいうことをしてまいりましたが、一定それが叶ってきたということについては、評価ができるのではないのかなというふうに思ってるところです。

 もう一つ、暫定税率の問題です。暫定税率を見直すのであれば、我々はそれに代わる代替財源というものについてしっかりと確保してくれなければ、困るんじゃないかということを盛んに議論してまいりました。それに対して、代替財源をというより暫定税率そのものを事実上維持するような形の結論になったわけでありますけれども、やはり税収の規模が、夏頃に想定しておったのに比して大幅に減ってしまっていると。片や国債発行額については、当初予算ベースとしては史上最高値に至るという状況の中で、やはりこれは、地方の財源確保という観点からは、我々としては現実的な措置だったのではないのか。我々が求めていたのは、暫定税率廃止になってもその代替財源をということだったわけですが、一応財源できるというか、現実的にその財源が確保できるという点においては、よかったんではないのかなというふうに考えているところです。

 懸念される点ということで言わせていただきますれば、今回、確かに予算年度内で組むことができましたが、例えば、今回の予算の内容で、来年度も同じように組むことができるのかどうかということに対する懸念です。今回は、国債発行額を44兆円に抑制した上で、いろいろな、いわゆる埋蔵金などを活用して、その他の10兆円以上の財源を確保することで、何とか予算編成を行ったということになるわけなんですけれども、この埋蔵金というのは1回使ってしまったら終わりです。来年度からは、これがないわけです。その上で、来年度以降の予算というのをどういうふうに組んでいくのか。そのためには、歳出の構造のあり方、税のあり方、それぞれについてもう一段、二段突っ込んだ議論をしないといけないんじゃないのかなというふうに思っているところです。いろいろな懸案について、景気対策、景気動向なんかも睨んで、やはり年内編成をしないといけないということ、そのことはよく分かるわけでありますけれども、残念ながら、その議論があまり深まらないまま決着がついてしまったということも、たくさんあるんじゃないかというふうに思ってます。年内編成の観点からやむを得ないところはあるにしても、その議論が、何というか、時間がなかったというところがあったんじゃないかなと思ってるところです。

 鳩山政権において、新しい財政運営戦略というものを年明けに作っていくんだということを議論されておりますけれども、私は、これは大いに賛成ですね。ぜひ、財政運営戦略ということについて、それぞれの事項についてじっくりと、ある意味、ある程度時間がかかってもいいと思うんです。じっくりと、持続可能な予算が組めるような財政運営戦略というものを徹底して議論していってもらいたいと思っているところです。その過程においては、地方の意見をよくよく聞いてもらわないといけません。例えば、今回の子ども手当の決着についてです。確かに、この税収動向などからして、平成22年度分については、今行っている地方負担とほぼ同額をお願いしないといけないという結論になってしまったことについて、遺憾でありますけれども、現実問題として仕方なかったのかなという点もあるというふうに思っています。

 しかしながら、我々に対して、地方側に対して、事前にそういうことについてじっくり協議をしましょうということがなかったわけです。我々は、知事会などを通じて、「地方負担はなしに」ということを言ってきたわけですが、結果としては、我々に相談なく、全く協議されることなく、こういう結論に至ったわけです。私は、この結論自体は、やむを得ないと思っています。やむを得ないとは思っていますが、今後、平成22年度に向けて、本格的に子ども手当の制度設計をするということになっているわけですね。その過程においては、しっかりと地方と協議をしていくということを、ぜひ、ぜひ、行っていただきたい。

 さっき申し上げた財政運営戦略全般について、これから議論が行われていくことになると思います。今の子ども手当は一つの例だと思ってます。財政運営戦略全般についてしっかりと議論してもらいたいと思いますが、そのときには、ぜひ、じっくりと地方の声を聞いた形でやってもらいたい。国と地方の協議の場の法制化が間に合わなければ、それまでの間は事実上という形でも構わないと思います。ぜひ、その協議の過程には、地方の声をしっかりと聞くというプロセスを入れていくべきだと思っているところです。

 総じて言えば、地方財政対策とか、非常に高く評価をしております。それから、いわゆる暫定税率問題の中で地方を含めた財源確保ができたことについては、現実的な対応だというふうに思ってます。しかしながら、持続可能な予算を今後組んでいけるかどうかということについて、もう一段深まった議論をしなければならない。その過程においては、地方の意見をしっかりと聞いてもらわなければいけない。そういうふうに思っております。

予算案とマニフェストの違い(1)

(小笠原:高知新聞記者)

 2問目です。冒頭の説明とも多少重複するんですけれども、民主党の今回出てきた予算案というのは、マニフェストとですね、やっぱり、開きが結果的に出てしまった。そのことに関しての認識と言いますか、お願いします。

(知事)

 マニフェストを信じて、国民の皆さんは投票されたんだというふうに思いますね。結果として違うことになりました。他方、マニフェストを作った時点とは、状況の変化ということもあったわけです。ここまで地方税収が落ち込むという予想はされてなかったんではないかと思います。いろいろな事情があって今の結論に移っているんだというふうに思いますから、何故に違ったのかということについて、私は、政府がしっかりと国民に対して説明をすべきだと思います。当初は、こういうことをやろうと本気で思っていましたが、こういう事情の変更があったのでやむを得ずこういうふうになりましたということを、しっかりと説明をしていくということが重要ではないかなと思っております。これからそれをされるんだと思いますけどね。

政府の2次補正予算の評価

(小笠原:高知新聞記者)

 3問目です。ちょっとかすんでしまったんですけれども、12月8日ですかね、政府の2次補正、7兆2,000億円に関する評価というものをお願いできれば。

(知事)

 補正予算の見直しで執行停止をして、それで、内容は変わられる部分もあるんでしょうけれども、今回の補正予算で、また戻していくという形になってくるわけですよね。だから、一部に、そのGDP押し上げ効果は、非常に限定的だというご意見もあるというふうには承知をしているところですけれども、ただ現実の経済動向を見ると、例えば、まだ、ヨーロッパが弱いとかいうことなんかもあって、二番底を懸念するような意見というものも非常に多いというふうに伺っているところです。やはり迅速に、今の時点からの考え方でもって、対応を図っていかないといけないんだろうと思うわけですね。できるだけ早期の成立をしていただきたいなと思っているところです。とにかく、この経済対策効果の早期発現をしていかないといけないというわけでありまして、とにかく、できるだけ早期に成立をさせてもらいたいというふうに思うところです。

子ども手当の地方負担

(服部:毎日新聞記者)

 子ども手当ですけれども、神奈川県の松沢知事なんかは、地方負担分をボイコットっていう話も出てますけど、知事は仕方ないとの捉え方で、ボイコットとか、そういうことは考えることはないですよね。

(知事)

 我々がああいうことを言ってきたのに、全く協議されないでこうなってしまうのかということについては、やはり、忸怩たる思いはありますけれども、しかし、実際、いろいろな混乱が生じてしまった場合に、一番問題となるのは、やはり国民、県民ですからね。今回は、一方で増税措置が取られるわけでしょう。それを相殺していく形で、子ども手当の支給という形になっていくわけですよね。今の経済状況を考えて、また、それから、国民一人一人の生活ということ考えて、全体として、その増税だけがしっかりと実施をされて、子ども手当の支給が実施されないということになってしまうと、それはいけないんじゃないでしょうかね。

 さっき申し上げたように、平成22年度の子ども手当について、いろいろ本格的な議論をするんだということですから、そのときは、政策の決定過程において、しっかりと地方を、地方自治体の代表を、しっかり政策決定の過程において混ぜてもらう。一緒に政策立案をしていくということを、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。

 とにかく、国と地方の協議の場、これをしっかりと作っていくことが大事だということを従前より何度も申し上げておるんですけども、その政策決定の過程、政策の企画立案の過程に、地方自治体が、しっかりと組み込んでいかれるということでないと、もうこの日本はもたないと思います。本当に現実的な形での政策決定というのはできないと思うんですよ。残念ながら、今回の平成22年度の予算編成の過程において、一部にはそうならなかったところがあります。なったところもあるんですよ。例えば、地方交付税なんかについては、地方の声をしっかり反映してもらってると思っておりますが、なってないところもあります。そういうとこなんかについては、今後は、よく、よく、地方との協議を踏まえての対応というのをお願いしたいと思います。

県民税の減税について

(亀岡:朝日新聞記者)

 高知市では、新しく市民に負担を求めようとしてるのを止めたとかいうことがあったり、県外では、自治体が市民税、県民税を減らそうというような動きがあったりしてるんですけども、県として、県民税をもう少し県民の負担を減らす意味で、少し下げようという考えは、今の段階でいかがでしょうか。

(知事)

 高知市の議論でもそうだと思いますしね、それから、何より国全体の予算の関係の話についてもそうだと思うんですが、毎年度、毎年度、持続可能な形で予算を組んでいくことができるという信頼感があるということが一番大切なことだと思うんです。そこに対して不安感が出るようではいけないと思うんです。そういう観点からいけば、県の財政について、一時に比べて確かに好転はしましたけれども、今ここで減税をするという余裕は、残念ながらないというふうに思ってますね。だから、今の段階で、県として、そういうことはちょっと考えることはできないと思います。

重要港湾の整備凍結

(小林:高知新聞記者)

 港湾についてですが、今日の朝刊で、国交省が、いわゆる荷物の少ない重要港湾は、新規の整備を凍結するという方針を示したという報道がありました。これは、まだ、政権が、どこまで具体的に、どういう線引きをしていくつもりなのか、というのは分からないんですが、報道によると、荷物の取扱貨物量が平均より少ないところを中心にとなっていますが、聞くところによると、1,100万トンが平均だそうです。高知県のこの3港の取扱量を調べますと、須崎はクリアしてるんですが、高知港と宿毛湾港は、それを下回るということになってます。この二つは、引っかかるのか、現時点では、ちょっと、まだ不明なんですが、この方針に対する知事の受け止め方と高知県としての今後の対応についてお願いしたいと思います。

(知事)

 この方針について、国から、今、正式な形で情報を得ているわけではありませんから、確たることは申し上げられないですが、重要港湾については、大胆に予算を重点化しなければならないという方針であるということについては、我々は、従前から承知をしておったということです。単に取扱貨物量というだけの手法で考えていいのかということですね。それが一つの考慮すべき材料になるということは分かりますけども、それ一つだけで、すべてを決めるなんてことは、正直申し上げて、余りにも単純すぎるんじゃないかなというふうに思っています。

 我々は、この港湾の予算の絞り込みにあたっての重点化の理屈ということについて、国土交通省に、従前から訴えを続けてきました。新政権になってからも、訴えをずっと続けてきました。その考え方は、第1に、事業効果の早期発現が図られること。画竜点睛を欠いているものになっているところが、高知県の港湾の中には、いくつかあります。防波堤がないが故に、静穏度[港湾における航路、泊地の静穏の度合い]が保てないが故に、今までの投資した部分について十分な効果を発揮できてない部分があったりしますね。こういうものについては、やはり、画竜点睛の最後の点を入れるということをしっかりしていくべきじゃないか。これが第1。

 それともう一つは、スーパー中枢港湾をはじめとして、そういうものをしっかりと重点整備していくことによって、日本の港湾の競争力自体を世界的に高らしめようというのが、この港湾政策の重点化のポイントだということでありますけれども、国内にハブがあるだけでは駄目で、やはり、スポーク部分ですね。内航フィーダー[外国航路が寄港しない国内各港と、主要港を接続する海上輸送サービス]がしっかりとしてなければ、ハブも十分な効果を発揮することはできないということになるわけです。この内航フィーダーが欠落している部分、県というのがいくつかあります。そういう所はしっかりと対応しなければ、スポークがなければ、何のためのハブだということになるわけですから、そこのところの対応はすべきだということが2点目。

 そして3点目でありますけれども、やはり人の命に関わる部分については、しっかりと対応すべきだということであります。高知県なんかの場合で非常に重要なのは、防波堤の整備イコール津波対策ということになっていたりするわけですよね。そういうところは、重点的な取り扱いというのをしていくということが重要じゃないかということです。

 この3点の考え方を、私は、従前より訴えてきていますけども、これは、多くの方にご理解いただける考え方なんじゃないかなと思っております。だから今後、例えば取扱貨物量ということも対象として議論を行っていかれるということになろうかと思いますが、先ほど私が申し上げたような3点の視点も、ぜひ、ぜひ、加味してもらえるように、今後も訴えを続けていきたいと思います。因みに、今の考え方でいけば、高知県内の3港ともに、十分以上に必要性というのは理解していただけると思います。

地方交付税の伸びへの認識

(半田:高知新聞記者)

 地方交付税の話なんですけど、1兆700億円の増ということなんですが、一方で地方税収は3.5兆円か、3.7兆円ぐらい落ちるという中で、税収が落ちれば交付税は一定増えるのは当たり前だと思うんですけど、1兆700億円の伸び幅が、高知県財政、予算編成への影響も含めてどういう額であるという認識を示しているのか、知事のご認識を(お聞きしたい)。

(知事)

 まだまだ配分額がどうなってくるのかということにもよるので、軽々な結論を下すということはできないわけなんですけれども、一般的な、少し理論ベースな話になって恐縮なんですが、先ほどおっしゃったように地方交付税が増えた、それから臨時財政対策債が増えました、他方で税収が減っていますから、実は一番重要なのは、ご指摘のとおり一般財源ベースでの総額がどうなるかというのが一番重要なわけです。一般財源ベースでは、今回の予算というのは、フラットになっています。国債44兆円を発行しなければならないという状況の中で、少なくても、一般財源ベースでフラットは維持した、しかも真水[国が直接負担する財政支出]での負担が増える中で、維持したということについて言えば、これは、評価していい方向性だろうというふうに思うわけです。

 税収が減った分が、交付税及び臨時財政対策債で、マクロ[大きな視野]としては補われるという形になるわけです。すると今度は、各県ごとの事情ということになった時にどうなるのか。交付税は、やはり必要経費を見ていくためのものであって、交付税全般についての配分額について、それほど、急に上がったり、下がったりするという性格のものではないんだろうというふうに思う中、高知県の地方税収の見通しが、平成21年度から平成22年度に向けてどうなのかということです。

 報道にもありましたように、我々は、平成21年度当初予算で地方税収を見込みましたけれども、幸いにして、多くの県は、見込みより実際の税収が下回っていますが、本県の場合、何とかフラットというか、見込みより多い地方税収が、平成21年度は確保できるのではなかろうかという見通しです。そういう中で、平成22年度の税収見込みについていった時に、平成21年度から大幅に落ちるかと言われると、必ずしもそうはならないのではないかという見通しが、今のところあり得るから、全体として交付税は増えていく、その中で、本県は、足元の税収が落ち込むかというと、他の県に比べれば、落ち込み方は小さいかもしれない。だとすれば、本県だけの事情で言わせていただければ、財政的にはプラスに働く話となるのではないかという、あくまで現段階での理論的なお話です。ただ、例えば、配分がこれからどうなのかとか、我々の地方税収の見通しについて、より精査を加えていかないといけませんから、まだまだ、今の段階で結論は出せないと思っていますから。

(半田:高知新聞記者)

 フラットというのは、今年度と比べてということですか。

(知事)

 平成21年度当初の見通しに対して、平成22年度がそんなに大きく落ち込むという趨勢[すうせい:ある方向へと動く勢い]にはないんじゃないかというか、平成21年度当初予算をかなり厳しく見込んでいましたけど、実際の税収の方が平成21年度当初予算の見通しより大きいんです。こういう県は、全国で3県しかないんですけどね。そういう状況ですから。

来年度の政府予算案の評価(2)

(岡村:高知新聞記者)

 予算案が、明日の閣議決定ではっきりするのですが、知事がおっしゃたように、全体で見れば、地方交付税は、確かに増やす方向というのがでていますが、県民サイドから見れば、地方交付税であろうが、公共事業費であろうが一緒なわけで、当然、減らされるものも出てくるでしょう、負担が出てくるものもあるでしょう。そうした時に、全体として見た時に、今度の新政権の予算の方針、組み方は、地方にとってはどうなんでしょう。プラスなのか、全体としてマイナスなのか。

(知事)

 歳出総額は、前年度の当初予算に比べれば4兆円ぐらい増えていますので、そういう意味では、景気刺激型の予算にはなっているだろうなとは思うのですが、ただ、おっしゃりたいのは、結局そのバランス配分の結果どうなるかですよね。そこはもう少し一個一個、詳細が出てこないと、まだ言えないところがあると思うんです。

国からの交付金・交付税について

(亀岡:朝日新聞記者)

 今年度、大きな補正(予算)を何回か打たれているんですが、その時も、かなり国からサポートがあったというふうに思っているんですけど、当初予算については、そういう何というか、補正の勢いみたいなものではなくて、もうちょっときちんとした議論の中で生まれていくということになると思うんですが。

(知事)

 あれも勢いではなくて、実は理屈があって。

(亀岡:朝日新聞記者)

 だから、当初(予算)に向けて、どういうふうな思いでやっていかれようとして、どういう形で訴えていかれようとしているかということを、これまでもそういうことをやっておられると思いますけども(お聞かせください)。

(知事)

 交付税というのは、基本的には、いろいろと基準財政需要額とかを踏まえて算定されていく。それで、各県に、それぞれ、一定のルールに基づいて配分されていくことになります。ただ今回、約1兆円増額された部分について、いろいろ、地域の再生とか、雇用情勢とかを睨んだ形での配分ということになってくるんだろうと思います。何というか、別に予防線を張っておくというわけではないですが、いつも、いつも、全国1位とか、1人当たりで全国1位とかいうことになることは、それはなかなか。有効求人倍率なんかも、高知県は、今、全国24位ぐらいですから、過去最高順位ぐらいですけど。大体、全国平均並みぐらいに改善というか、総体的な位置としては、そういうふうな形になってたりするわけですから、それ故に全部大きいということになるかと言ったら分からないというふうに思いますけどもね。

 ただ、こういうことです。要するに、財政規模の非常に小さい県、さらには、そもそもの経済の地力が弱い県に対して、地方財政規模が小さいということは、いわゆる財政力、例えば、交付税への依存度なんかが最も高いわけですね。そういうような財政的に脆弱な体質を持っている所へ手厚く配分すべきだと思いますし、経済状況が体質的に非常に厳しい本県のような所には、手厚く配分されるべきだと、私は思っています。それに対して、いろいろな対応を図っていきたいというふうには思いますけどね。どういう対応を具体的に図るのかということを言ってしまっては。いろいろ努力を重ねたいと思います。

新政権の評価

(末崎:朝日新聞記者)

 ちょうど今日で政権交代をして100日ですが、今まで、予算のことなんかの質問もあったので、若干、重なるところもあるかもしれませんが、民主党新政権の総体的な評価といいますか、100日間をご覧になってどうだったかというご感想を、簡単にお聞かせください。

(知事)

 いろいろと新しい取り組みもされて、例えば、予算編成過程を国民に見やすくしたとかいう点はよかったんじゃないのかなと思いますけれども、一つ思いますのは、やはり、9月の中旬に発足をしたという時期的なきつさですよね。年内に予算編成をしなければならないという中で、残念ながら、ちょっと議論の深まりがないまま、ないとまでは言いませんが、ちょっと議論の深まりが不十分なまま決着をした項目も、いくつかあるかなというふうに思っています。

 端的に言って、あの事業仕分けみたいな取り組みは、9月にやったら良かったんですよ。9月にああいうことをやっておいて、そこから後、詰めた議論を2カ月ぐらいかけてやっていくというふうな予算編成というのが理想だと思うんですよね。そういう意味においては、今後どうなるか分かりませんけど、いくつか、予算編成過程で残している宿題があると思います。その宿題の部分というのを、さっき言った財政運営戦略というのを、これから作るということでありますから、この年明け以降に、しっかりと議論をしていってもらいたいなと思いますけどもね。

 それと、私は、地方自治体の長でありますから、私の権限の範囲に属する問題ではありませんが、日米関係については懸念をしております。やはり、日米関係の安定性というのは我が国の基本だというふうに思いますから、早期の日米関係の安定化といいますか、それに向けた取り組みというのは、重要ではないのかなと思っているところです。

 同じ100日間でも、例えば、7月中旬に政権交代して100日間というのと、9月の中旬というのは、やはり、予算編成の過程のど真ん中みたいなところで政権交代がされることとなりますから、どうしても遅れてくる。しかし、この経済状況を見たら、年内編成、年度内の予算成立というのは重要なことになってくるでしょうからね。どうしても予算書の関係なんかでやらないといけないと思うんですよね。いくつか、やっぱり積み残した宿題というのは残ったままになっているなと。普通は、予算編成過程で全部決着するものですけど、積み残しになっている問題を、年明けにどうやってこなしていくか。よく注目していきたいと思います。

国の政策形成の透明性

(畑本:読売新聞記者)

 民主党の絡みでもあるんですが、知事も今、予算編成過程の透明性が増したというご説明もありますが、同時に結論が突然出てくるということもご指摘されました。民主党のこれまでの政権運営の中で、透明性という部分については高まったと言えるんでしょうか。それとも、地方自治体から見て、高まっているようには感じられないでしょうか。部分、部分によるという答えもあるかとは思いますが、どうでしょう。

(知事)

 こういう感じでしょうかね。最後に、えいやっで決まっていく過程というのは。確かに、どういうふうに決まったのかというところについては分かりませんでした。

 ずっと論点があって、最後に決まったというところがあると思うんですけど、そこは、要するに、地方から民主党が県連さんなどから、いろんな提言とかを集めていくわけですけど、最後は、民主党の幹事長室で意見を決めていくという過程になってくると思うんです。そこのところが、その結論がどういう形で得られることとなったのかというところが、我々には、必ずしも、今の段階では分かっていないということだと思います。故に、最初のご質問で申し上げたんですけど、結果として、マニフェストと違っていたりする部分があるじゃないですか。だからそれは、何故そういう結論に至ったのかということについて、しっかりと説明をしていただくということが、これから必要になってくると思いますよ。

 今日のところは、政府の予算案の閣議決定がされていません。明日説が有力ですけど、明日、閣議決定されて、これで予算案として決まったという段階で、どういうことで、どういうふうに、このように決断したのかということをしっかりと説明してもらうということだと思うんですよね。そういう意味では、予算の最後の最後の局面において、どうしても、えいやっ、で決めていかないといけないみたいなところというのは、どうしてもあるわけなんですけど、大切なことは、決めた時に、どうしてこうなのかということを、しっかり説明していくことだと思います。私も何度か経験ありますけど、ここからですよ。

高知西武の跡地問題

(大山:高知新聞記者)

 西武跡地のことなんですけども、遊技系の企業が進出してくる可能性が高まっているということで、事実上の反対運動ですけど、署名活動が始まっていると、明日署名を提出すると聞いているんですけど、非常に署名も順調に集まっているように聞きますし、一方で、仮に署名の趣旨としては、県なり、高知市が取得してもらえないかという趣旨なんですけども、県の方もかなり検討されて、なかなか法的なものとか、難しいというふうに聞いてますけど、知事自身の思いとですね、それと何か署名(提出)後の県政の政策決定への影響というか、可能性をお願いします。

(知事)

 西武跡地の問題については、多くの県民の皆さんが、この問題について心配しておられることと思います。私個人としましても、高知の生まれですから、西武跡地については、個人的にはいろいろ思いを持っているつもりです。私が生まれて初めて杏仁豆腐というのを食べたのは、あの西武でしたしね。それから、いつも期末試験とか終わった後には、友達ととでん西武の上へ行って、あそこでお好み焼きを食べたりしていました、そういう意味で、本当に西武跡地については、私も、一県民としては、非常に思いを持っているつもりです。多くの県民の皆さんが、それぞれの思い出、思いというものを持っておられるんだろうというふうに思うところです。

 今年夏にオーナーズブレーンさんが撤退を表明されてから、この西武跡地については、何とかすることができないのかということで、県としても、いろいろなことを考え、そしてまた、交渉もしてまいりました。例えば、県として、あの土地を直接取得することはできないのかとか。それから、他の土地と交換するということはできないのかと。いろいろなことを考え、また、前の所有者さんとも交渉を続けてきたわけでありますけれども、残念ながら、前の所有者さんのご都合というものもありまして、また何よりも、取得するにしても価格について折り合いがつかないということもあったりしまして、結論としまして、今の新しい所有者さんにあの土地が渡っているということになったわけです。さんざん、県としてもいろんなことをやってきた結果として、今に至っているということでございます。そういう中で、今、西武跡地を考える会の方々は、いろんな形で署名活動をしておられるというふうに思っています。これ自体も、本当に、高知県の多くの皆様方が、あの土地にどういう思いを持っているかということを反映されたことだというふうに思います。明日またお話しを伺うことになりますけども、その多くの県民の皆様の思いというものを、私は、ぜひ、新しい所有者の方にも、しっかりと伝えていかなければならないと、そのように思っているところです。

 ただ一つ、行政があの西武跡地の土地を取得するということについてでありますが、前の所有者さんとも話し合いをさせていただいてきたことではあるわけですが、行政が土地を取得するということになりますと、適正な価格、いわゆる鑑定評価による適正価格を大きく上回る金額で取得するということは、これはできません。これは、違法ということになります。裁量権の濫用ということとなって、法律違反ということとなってしまうわけです。県民の皆様方からお預かりしておる税金を使って土地を取得するということであれば、これは、鑑定評価の価格を参考にした適正な価格でなければ購入はできません。それを上回る金額のものということになれば、それは取得できない。法律違反と、裁量権の濫用ということになってしまうわけです。法律違反だということを、県として実施することはできないということです。

 いずれにしても、新しい所有者の方に対しましても、高知県の皆さんがこれだけ熱い思いを持っておられる土地なんですよということを、よくよく理解してもらうように、我々としても、本当に高知県の西武跡地にふさわしいものを作ってもらいたいということを訴えていきたいと思います。所有者さんとしても、今度は、自分の土地の話でありますから、自分の土地で自分の商売をやっていくんだということになるかもしれません。そこに一定の限界はあると思います。しかし、思いを伝えていくことは、しっかりやっていきたいというふうに思います。

 その上での話ですが、私は、前回も申し上げましたけれども、西武跡地がどうであれ、大切なことは、高知県の顔となるべき高知市の中心の、藩政時代からの中心となっている高知城からはりまや橋にかけての東西の軸、この軸をしっかりと活性化させていくということは、ぜひとも重要だというふうに考えています。西武跡地よりも、本当の高知県の中心がどこかといえば、高知城からはりまや橋周辺にかけての、この東西の軸、これこそが本当の中心なんです。この中心をしっかりと活性化させていかなければなりません。しかも、その時には、人口が減っているということを踏まえて、地産地消を徹底するとともに地産外商、観光客の皆さんがたくさん来てくれるような町づくりをしていくと。そういうことによって、高知市のこの東西の中心となる、東西の軸をしっかりと活性化させていく。これが重要だというふうに思っているところです。高知市長さんともいろいろと話し合いをさせていただいて、今は県市合同チームで検討していますけれども、食と文化と歴史、この三つをテーマとしたこの東西の活性化策をしっかりとやっていきたいというふうに思っているところです。

 そしてまた、これは、さっきも産業振興計画の改定の関係でお話しをしましたが、ポスト「龍馬伝」ということを睨んで見た時にも、これは重要な施策ではないかなというふうに思っているところです。今、まずは、県市合同チームでいろいろ案を練っていますけれども、併せて、年が明けまして、ちょっと突貫作業になっていますから、どれぐらいの時期になるか分かりませんが、来年の1月ぐらいには、県市ではこういう考え方をしているということ。さらには、民間の有識者の方々にも入っていただいて、さらに練り込ませていただいて、その上で多くの皆さんのご意見を聞いていくということをやっていきたいというふうに思います。活かせるもの、すぐできることについてはですね。平成22年度当初予算にも計上していくというような対応をしていきたいというふうに考えているところです。

予算案とマニフェストの違い(2)

(岡村:高知新聞記者)

 政権の評価で1点だけ。要するに、マニフェストというか、民主党が選挙で掲げたのは、「無駄を削って財源を作るんだ」ということを大前提でやってきたんですね。先ほど、知事は、マニフェストを作った時と状況が違うから、一定こういうふうに変更されるのもやむなかったと取れるような発言だったんですが、そうすると、暫定税率にしても、民主党は、当初は目的ではなかったんだから暫定税率はおかしいと、確かそういう論調だったと思うのですが、今は結局、財源的な問題について、すり替えるというか、言葉は別として、そういう形で維持という形にしています。その暫定税率は、確かに自分たちは維持を求めたんですけども、たまたま、それに合致したから現実的な対応ということになったかもしれませんけど、今の民主党政権のマニフェストを形骸化させるような感じもするんですけど、知事はそんなふうには思われないか(お聞かせください。)

(知事)

 無駄を削ってという当初は、四年間で9.1兆円という話でしたよね。今回、事業仕分けなどで行われたのが、1兆円に満たないということだと思います。これは、前の会見でも1回聞かれたことがありませんか。無駄を削って9兆円という話ですけど、そんなに無駄があるのかというのを、1回ご質問いただいたというふうに思いますけど、私自身は、「そこまで本当に出るんですかね。」という話をさせていただいたと思っています。ただ実際、現実問題として予算編成をしてみれば、当初の見込みに対してそうはならなかったというところがあるんじゃないかと。結果として、国債が44兆円まで発行されるということになっているわけですね。でありますから、そこのところについて言えば、やっぱり、当初の見込みが甘かったということは、言わざるを得ないと思うんですよ。

 ただ、今回は、本格的な政権交代ですので、政権を執る前において、その情報が十分でなかったという点なんかもあるんだろうと思いますが、ただ、それはやむを得ないところもあるだろうと思いますけれども、とにかく心配なのは、今回は、埋蔵金で何とか予算を組むことができました。でも、この手は、来年はできません。だから、来年度、予算を組めるようにするためには、やらなければならない宿題、クリアしなければならない宿題はたくさんあると思うんですよ。

 税金の問題も、より本格的に踏み込んで議論しないといけません。歳出の問題も、より踏み込んで議論をしないといけません。それが、今日までの段階でいけば、というか、予算編成の過程でいけば、中途のままで議論が終わっていると思うんですよ。年明け、財政運営戦略というのを作っていく過程は、少々時間がかかってもいいと思いますので、じっくりと腰を据えて議論をしてもらいたいというふうに思いますね。本当に現実的な予算を組めるようにするためには、歳出面、歳入面をどうすべきか。

 ちょっと長くなって恐縮ですけど、前の政権の時は、1月に「改革と展望」というのを作ってたじゃないですか。これが中長期の財政戦略なわけですよね。その中で、先々に渡っての財政見通しというのを立てて、財政の持続可能性について、世間に訴えてきた。全世界に対して示してきたということだと思うんですけど、今度作る財政運営戦略は、1月末を目標にということなんでしょうかね。分かりませんけどね。僕はじっくりと、あまり時期を気にせずに、そちらの検討にじっくり入ったということでもって、平成23年度以降の予算についても大丈夫だろうなと、多くの人が思ってもらえれば、安心感が持てる。全世界に対して。それが重要だと思います。ここは、時間をかけてじっくり議論をしてもらいたいです。

(中村課長補佐(広報担当))

以上で、記者会見を終了します。

(知事)

 本年も1年間お世話になりまして、誠にありがとうございました。よいお年をお迎え下さい。また新年もよろしくお願いします。

 

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