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知事の定例記者会見(平成22年7月29日)

公開日 2010年08月03日

知事の定例記者会見

平成22年7月29日(木曜日) 14時00分から14時50分  第一応接室

産業振興計画の進捗状況
前原国交大臣への要望
国と地方の協議の場(1)
ヘリの運用について
アンテナショップ
国と地方の協議の場(2)
子育て支援と子ども手当(1)
消費税の議論
全国学力テスト
過疎地域自立促進対策
子育て支援と子ども手当(2)
旅行調査の結果
ポスト龍馬博対策
夏休みの予定
県議会の議員定数

配布資料
 果敢に挑戦! 産業振興計画 [PDFファイル/3.31MB]


産業振興計画の進捗状況

(知事)
 お手元に産業振興計画の進捗状況について、資料をお配りさせていただいております。
この8月に、アンテナショップもオープンしますし、また、ポスト龍馬博に向けましてもいろいろ動きが出てくるかというふうに思っておるところでございます。今、それに向けてさかんに準備をしているところです。
また、この内容は、段々、段々月を追うごとに詳しくなっていますけれども、こちらのほうをご覧いただきたいと思います。

前原国交大臣への要望
(畑本:読売新聞記者)

 幹事社の読売新聞から3つお願いします。
 まず、第一点に23日に知事が上京してですね、前原国交大臣と面会をして要望をされたということが一部報道でもありました。この面会が成立した経緯ですね。なかなか大臣にも会いにくいような話もあったんですが、最近は、ちょっと会いやすくなっているのかなというような疑問がありまして、どのような経緯で面会が成立して、成果はいかがでしたか、ということをお伺いしたいということと、それから、この参院選が終わって一段落したこの時期に面会をされたことの意義が、どのようなものなのかということを教えていただけますか。

(知事)
 面会に至った経緯ということですけど、民主党の高知県連にお願いをしてアポ入れをしたということです。それでアポが取れたということです。


 この時期になぜ、ということですけれども、概算要求に向けて各省庁ともどもいろいろと最終的な予算要求事項の絞り込みを行っているところかというふうに思います。国土交通省に対しましては、従来の8の字ネットワークとか様々な河川整備などについていろんな形での政策提言をしてきているところですけれども、この概算要求の時期に合わせて、特にポイントとなる事項について、最終決定権者である大臣にも、しっかり認識をしてもらおうということで、私から直接、訴えをさせていただいたということですね。

 高速道路の件と、そして早明浦ダムの件について絞ってお願いをしてきましたけれども、高速道路の件について言えば、それぞれ(地元の受け入れ態勢、命の道の確保、観光・産業の活性化の観点から)説明をして、一定、重要性というのは理解していただいたんじゃないかと思います。
 ただ、新規のものはやりたいというふうにおっしゃっておった反面、他方で全体的に予算がどうなるかというのがまだ分からないところがあるので、それも見極めてから最終的な決定をしたいというお答えでしたね。

 それから、早明浦ダムの件について言えば、特に、四国内での地元の調整というのが非常に重要になってくるんじゃないかという話をされておられました。これは、国でやるべき仕事かと私は思っています。国土交通省もそういう認識であるはずですが、大臣が言われたからには、これからそういう方向で、調整が進められるんじゃないでしょうか。そういうふうに思いますね。

国と地方の協議の場(1)
(畑本:読売新聞記者)
 2番目なんですが、知事が、先々から重視されています国と地方の協議の場についてですけれども、先だっての参院選でいったん水入りというような形になりました。今後の見通しですね。どうなっているかということについて、例えば、政府側から知事会のPTなどへの打診があるとか連絡がある、そういった話で状況に変化はございますか。

(知事)
 国と地方の協議の場については、もう法案もできています。企画立案段階からということをはっきり明記し、かつ、それを実現するための分科会という手段もはっきり入れ込んだ形で法案ができているわけでありまして、そのようなことは、もうPTで協議するも何も、とにかく法案を国会で通していただくということかと思っているところです。


 今回の平成23年度の予算編成過程は、地方も関わるいろいろ重要な事項について、たくさんの物事を決めていかなければなりません。その過程において、国と地方の協議の場というものが使われないのであれば、その地方の意見もよくよく重視して意思決定を行っていくという政府の方針自体は、絵にかいた餅かという批判も受けかねないところだと思います。

実現するための最も重要なツールであるところの国と地方の協議の場については、法案の早期の成立を図っていただくということが、是非とも重要というふうに思っているところでして、明日、7月30日からの国会は、ちょっと会期は短いのかもしれませんが、9月にもう一度国会が開かれることになろうかと思います。

その国会では、できるだけ早い時期に成立をさせて、かつ法案が成立すれば、即日施行させて、平成23年度の予算編成過程で、国と地方の協議の場を通じた政策決定プロセス、これを回し始めてもらいたいと思いますね。平成23年度予算は、国と地方の協議の場を通じて作られた予算でなければならないと思います。

ヘリの運用について
(畑本:読売新聞記者)
 3番目。少し時事的になるんですが、また、知事所管だけでなく県警も関わってくる話で恐縮なんですけれども。先だっての埼玉県秩父で消防防災ヘリが墜落する事故がありまして、それ以前にも山岳救助に行った防災ヘリの墜落事故とか、片や県警ヘリでも事故が、この数年ちょっと続いているようでありまして、高知県のほうでも防災ヘリ、県警ヘリを運用していますし、さらに、今後ドクターヘリの運用、これは委託事業という形になろうかと思うんですが、そういう県が所管するヘリというのは今後増えてくると思います。現状は、なかなか整備・運用に十分な人もお金も割ききれない厳しい財政状況もあろうかと思うんですが、こういった事故を防ぐために、今後、特段の対策をとろうかというお考えがありますか。


 それから、現状の今の運用の仕方ですね、十分予防的措置がとれているとお考えでしょうか。先だっての事故が整備不良とかそういったものとは関係がないのは重々理解したうえでの(質問ですが)。

(知事)
 日頃より研修、訓練、これは徹底して行ってきておるところであります。消防防災ヘリの安全運行ということですね。消防防災航空隊のほうには、常日頃からいろいろな安全運行についての研修を徹底する。さらに、実地を含めた訓練も日頃より実施するということでございまして、また、あわせて機材の定期点検を含め、従前、運行前、運行後を含めて様々な機材の点検を行ってきているところでありますから、安全運転に向けて十分な対応はとられてきているし、現に、今までも高知県の場合は行われているということかと思います。


 ただ、去年は岐阜県ですね、今回は埼玉県ですが、ああいう残念な事故が起こったことを受けまして、26日の午前中の危機管理本部会議に消防防災航空隊長を呼びまして、改めてこの安全運行について徹底をするように指示を出したということでございます。


 その中でも、今後特に気をつけていかないといけないと思いますのは、岐阜県にしても埼玉県にしてもそうなんですが、ホバリング中に、やはり何らかのことが起こっておると。まだ原因がはっきりと分かっておるわけではありませんけれども、そういうことかと思います。
 そのホバリングしている時は、パイロットは後ろが見えないですね。一番の後ろの翼の部分がどうなっているかというのは、なかなか分かりにくいところがあるんだという点を踏まえて、例えば、同乗者が後方の注意をするとか、さらに地上に降りている人がパイロットに向けて後方がどうなっているか通知していくとかいうことを申し合わせてあるわけですけれども、その点の徹底ということを特に図ってもらいたいということを申し伝えたということですね。


 今後、十分なる研修、十分なる実地訓練、そして、機材の徹底した点検、これを行っていくとともに、こういう事案が起こる度に、それに伴って出てくる特別の注意事項を周知徹底していくというやり方を行っていきたいと思います。


(畑本:読売新聞記者)
 現状、高知県の(ヘリの)運行状況には不安はないですか。

(知事)
 ありません。

アンテナショップ
(池:高知新聞記者)

 アンテナショップのオープンまで一月を切りましたが、知事が今、お考えになっているオープンまでに詰めなければいけない課題、それと、やってみないと分からない部分、そのあたりのご認識をお伺いしたいんですけど。

(知事)
 オープンまでに詰めなければならない課題というのは、それぞれの階にありますけれど、もう従前から分かっていて、スケジュールに沿って着々と準備を進めていますね。
 例えば、2階のレストランでありますれば、もう既にメニューは固まっているわけです。そのメニューに従って味をいろんな方のご意見も聴きながら、いかに現地でうけるものとしていくかということを、さらに不断の追求をしていくということだと思いますよ。モニター調査というか試食なんかも繰り返していますしね、モニター調査的なご意見も聴いてということかと思います。


 そして、1階と地下の部分については、大体アイテム数も定まって、配置計画なども定まっていますから、それに従って売り込みをかけていくということかと思いますが、あとは、実際に売り込んでいくための店頭のポップ[POP(購買時点広告、「Point of purchase advertising」の頭文字を取った略語)]なんかをどうするかとか、そういう細かい準備を進めていくということもありますでしょう。併せまして、最後の最後まで効率性を徹底して追及していかないといけない。これはコストに関わる問題としていえば、物流の課題などについて、徹底したさらなる効率化が図れる余地はないかということは不断の追求を重ねていくということを繰り返していくということではないのかなと思っていますけれどもね。

(池:高知新聞記者)
 物流については、結構やってみないと分からないということですか。

(知事)
 いや、やってみないと分からないというよりも、既に分かっている部分でございますけども、要するにこういう関係にあるということですよ。商品数を増やしていきたければ、その分、物流は、通常は複雑になります。だけど、売る機会を多く得たければ、商品数というのは増やせないという関係になりますから、この二律背反する関係の中で最適なものは何なのかということは不断の追求が必要だということかと思いますね。

(池:高知新聞記者)
 資料には、特にあまり出ていませんが、オープニングのイベントについては(どうなっていますか)。今のところは見当たらないので。

(知事)
 いや、そんなことはありません。
 21日の午前10時にオープンをしますけれども、その日はオープンしてそのまま商売を始めるわけですよ。なので、マスコミ向けの特別の内覧会とかは、19日に実施する予定で、今、準備を始めているところです。


 間もなく7月中に店舗の引渡しがあって、内部での訓練といいますか、実地での訓練とか、並べられる商品については並べ始める。それから、調理にしても、実際の調理場を使って調理を始めるということになりまして、さらに、内部でのいろんな接客の訓練とかを始めます。その準備をずっと進めていき、19日に内覧会を開くんですが、たぶん8月の上旬に、その内覧会向けのご案内を申し上げていくことになろうかと思います。

(池:高知新聞記者)
 イベントと申し上げたのは、ここにある「土佐茶ティーバッグ」とか、「ゆずスティック」のPRをするんじゃなくて、セレモニー的なことなんですけども。おそらく知事も上京されて何かやるんじゃないかなというイメージがあるんですが。
 例えば、誰かゲストを呼んでですね。

(知事)
 それは、今、言うたらおもしろくないじゃないですか。

国と地方の協議の場(2)
(半田:高知新聞記者)
 さっきの幹事社質問のことなんですが、知事は、国と地方の協議の場について、秋に成立させて即日施行をというふうにおっしゃいましたけど、来年度予算にですね、地方の意見、高知みたいなところの意見を反映させないかんという、知事の今回の問題意識というのは、即日施行してまでも反映させようという問題意識ですよね、特に今回の予算編成では、どういうところに(反映させないといけないとお考えか)。

(知事)
 いろいろな分野にあると思っていますけれども、一番大きいものの一つとして、まず第一に、社会保障関係。たくさんありますが、特に、子ども手当、子育て、これらの一連の事項についてどういうあり方であるべきなのかということについて、地方によって実情が相当違いますので、そちらの意見を聞いて物事を決めていくことが重要だと思います。


 そして、また、後期高齢者医療制度の後継の制度をどうしていくかということについても大きな議論が行われていくわけですけれども、これについては、運営主体をどうするかという問題について、まだ明確な決着がついていません。これは地方の自治体の財政運営そのものにも関わってくるような話にもなってくるわけでありまして、地方の意見を聞かずしてこれを決めるということは絶対にあってはならないものだというふうに思っています。


 それから、例えば、後期高齢者医療制度から始まって、いわゆる国保の医療制度全般についてどういう運営をしていくのかという問題についてもよくよく議論をして決めていっていただかなければならんのかなと思っています。


 あとは、実際、どうも今の感じでは、どこまで突っ込んで議論することになるかわかりませんけれども、一括交付金をはじめとしましてね、地方に対していろんな施策を実施する時の財政ツールそのものについて、本来は見直しが行われることとなっていたのではないかと思うんですね。概算要求組替基準にあまりはっきりと書いてなかったのでよくわかりませんけれども、もし、一括交付金化に向けたより本格的な検討が行われるということであれば、これはもう、地方とも十分話し合っていただかなければならない。挙げれば、もうたくさんありますね。

子育て支援と子ども手当(1)
(畑本:読売新聞記者)

 便乗なんですけども、子育てと子ども手当について、実情が地方によって相当違うという(お話が)、ちょっと分かりにくいので、もうちょっと詳しく教えてもらえませんか。

(知事)
 まず第一に、現金給付と現物給付とのバランス関係というのは、どうするかということについて、国民全体の世論調査の結果なども踏まえて、もう一度真剣な議論を、よくよく行っていかなければならないと思っています。


 莫大な予算をかけて2万6,000円というお金を配布するということにするのか、1万3,000円に止めるのか、所得制限などについてはどう考えるのか。よくよく議論をしたうえで、やはり現物給付という、サービス給付ということについて、しっかりと、より充実させていく方向で議論しなければならないと思います。


 ただ、この現物給付のあり様については、地方によって、そのニーズというのが全然違うと思うんですね。目指すものが。例えば、都心の中のど真ん中みたいなところでしたら、どちらかというと待機児童問題が非常に大きな問題かと思いますけれども、その他の地域などにおきましては、それこそ、例えば、出会いのきっかけをどうするのかとかいう問題のほうが、より大きい地域の問題であったりすると思うんですよね。もしくは、待機児童の問題というよりも、むしろ延長保育の問題なんかに、もっとしっかり取り組めれば保護者の皆様方もより安心して働きながら子育てすることができることにもつながる問題でもあったりするんだと思うんですね。


 そういうことがかなえられるような制度設計というのをしっかりしていかなければならない。そのためにも、よくよく地方と話し合いをする。いろんな事情を抱えたところの多様性というのを把握したうえで制度設計をしてくということが重要だと思います。

(畑本:読売新聞記者) 今の時点だと民主党は2万6,000円を配るということでやっていますけども、そうでなくて、ニーズが他にありますよね。幼稚園をもっとつくるとか、そういったところの方がいいんじゃないかというような地方の意見も聞いてもらいたいということですね。

(知事)
 そうですね。

(半田:高知新聞記者)
 関連して、知事は、1万3,000円で現金給付、あとは現物給付でいいと(考えていますか)。

(知事)
 私だけの意見ということに止まってるんじゃないと思いますよ。その1万3,000円を2万6,000円にした時に、どれだけの金額が必要となって、結果としてその他の施策をどれだけ犠牲にしないといけないかということを、よくよく考えなきゃいけないと思います。公共事業もしかり。インフラ整備だってしかりだと思いますね。


特に、インフラ整備が極端に遅れている、命に関わるような道さえもできてない所の予算さえも、それによってとられてなくなってしまった。これは、命に関わる問題ですからね。そういうものがなくなってしまう。


 さらに言えば、いろんな子育て関連のためのお金があったとしても、サービスがないから実現できていないという部分。待機児童なんてまさにそうだと思いますし、それから、延長保育の問題なんかもまさにそうだと思いますけれども、そういう問題への対処が、2万6,000円にすることによって全て犠牲になってしまって本当にいいのかということですね。


 それから、その予算の規模が、やっぱり数兆円規模で変わってくるような予算を考えていく時というのは、やはり、よくよくB/C[ビーバイシー:費用便益比]というものをにらんで、考えていかなければならないのではないか。子ども手当1万3,000円が交付されはじめて数ヶ月経って、そのあといろんな人々も多くの方々がこれについての是非というのを実感をもって考えてこられているのではないかと思っています。そういう意見を聞いて決定をしていってもらいたいと思います。

(半田:高知新聞記者)
 今後、1万3,000円からは上げるべきじゃないということですか。

(知事)
 私は、1万3,000円という金額そのものについても検証が必要だと思いますし、もっと言えば、他のメニューについて十分な検討が行われているとは、まだ思えていません。結果として、1万5,000円のほうがいいのかもしれません。だけれども、1万3,000円と2万6,000円の二つしか選択肢がなくて、その他の現物給付について十分な議論がなされていないというのは、もっと、専門的なことを言わせていただければ、この間、子ども・子育て新システム検討会議というのが内閣にあって、泉事務局長がいらっしゃいますけれど、(この会議)のほうでいろんな案が新しく出されましたけれど、残念ながら、知事会でも申し上げましたけれど、十分機能するであろうと思われるような案になっていません。

だから、現金、子ども手当、さらにその他の現物給付を含めて、全体として、まだ子ども・子育て関係の施策について、財政的にも実効性の観点からも、両方ともうまく回るような施策というのがまだみえてきてないんですよ。そのことは、この予算編成過程においては、大きな課題だなと深く認識をしているところです。

消費税の議論
(半田:高知新聞記者)

 続けて一点ですけど、参院選の論点となりました消費税の話ですが、民主党が負けまして、大分トーンダウンしているという状況がありますけども、知事は、参院選前の議会で、(消費税の)議論は避けられないと、議論は進めるべきであると言ったんですけど、今、トーンダウンした状況の中での知事のお考えですが、地方の財源に関わるお話ですけど、今、どういう(お考えですか)。

(知事)
 いや、消費税についてはしっかりと議論を進めていくべきだと思いますよ。かつ消費税に限らずいろいろな税体系全体の見直しということを、よくよく考えていかなければならないと本当に思っています。
 前回の記者会見でも申し上げましたけれど、財政を強くするということに止まらず、経済も強くしていくような税制のあり方というのは、この人口減少・少子高齢化の時代において、どういう税制であるべきかということをしっかり議論をしていかないと、それを議論しないで予算を組んでいると、例えば、国債が44兆円、50兆円ということでなければ予算が組めないということになってしまうわけですよね。それは、持続可能な姿ではないというふうに思っていますので、その議論はしっかりしていかないといけないと思います。


 ただ、実際に実施するということについて言えば、もちろん、いろんなことを考えなければならない。経済状況、それから、個人の方々のご負担というのをよくよく考えて決めていかなければなりませんから、その施行する時期であるとか、制度の仕組みとか、そういうものをよくよく慎重に議論して決定していかなければならないと思うわけですが、そのような問題だからこそ、議論をいつまでも先送りしているというわけにはいかないんじゃないかと思っています。

(半田:高知新聞記者)
 一定ですね、その選挙の結果を見て、政治の話ですから、国民の反発が強いという判断をして、腰の引き方はあろうかと思うんですけど、そういう(議論を先送りする)ものではないというお考えですか。

(知事)
 唐突感があったとかいろいろ言われていますけれども、この消費税の問題については、いろんな世論調査でどうかといった時に、やはり議論の必要性を認める国民のご意見というのは、どちらかかというと大きいのではないのかなというふうに思っていますね。


 こういう重要な問題について、いつまでも先送りしていれば、それは政治の信頼感というのはなくなってしまいます。こういう問題について真剣に一所懸命議論しているんですという姿、これこそ、国民が求めているもんではないかと思うんですよね。逆に言うと、こういう問題を真剣に議論しないと、こういう消費税なんかで最もダメージを与えてはいけない人にダメージを与えてしまうことにもなりかねないわけです。


 また、逆に言うと、そういう担税力のある方からは取らないでいて、弱い人に一方的な負担を押し付けるなんてことにもなりかねないわけです。だから、真剣に議論しないといけないと思うんです。だから、それをいつまでも先送りするというのは、私は無責任だと(思いますし、真剣に議論を)やらなければならないと思います。

(半田:高知新聞記者)
 (民主党の)いわゆる敗因は、消費税そのものではなくて、唐突感ですか。

(知事)
 いや、これだけの大きな問題であるにもかかわらず、何故かその深刻さが分かっているのかという印象を与えてしまったんじゃないかという感想を持っています。印象ですよ。総理ご自身がどう思っておられるかは別として、そういう印象を持たれてしまったのではないかという感じはしています。
 そんな、何パーセントとかいうことを軽々には言えないと思っています。どこかで何パーセントという議論が出た。じゃあ、それも選択肢の一つですと、すぐポッと言えるような問題では決してないと思いますよね。税率だっていろんな財政の今後の見通しや、社会保障の見通しを踏まえて決めていくべきだし、最低限の負担にするためには、(税率を)どれくらいにするかということを徹底して、いろんなパターンの試算も経て決めていかなければならない。それに、例えば、軽減税率をとるかとらないかとかいう問題を考えていくにしても、こういう税率をとれば今の人口動態の中で経済にはどういう影響を与えるか、さらには、個人の暮らしぶりの中でどういう方にどういう影響を与えてしまうか、徹底した吟味検証というのは必要だと思うんですよね。
 もっと言えば、消費税だけなのかという問題なんですよ。消費税が一定負担増になる分、他のものはどういう形で軽減をしていくのか。どういう軽減をすることがより公平公正ということに今の時代においては資するし、経済を強くすることにつながるかということについての徹底検証ということも必要だと思うんですよね。そういう検証を経て、消費税およびいろんな税というのは、こうあるべきだということを論じていくということなのだろうと思いますが。
 だから、議論は絶対に避けてはいけませんが、こうあるべきだという結論について、軽々に述べられるような問題ではないと思います。

全国学力テスト
(亀岡:朝日新聞記者)
 学力テストの話なんですけども。今年から国のほうが抽出ということでですね、高知県は100パーセントやるということで、県が、かなりいろんな予算をつけて対応するという経緯がございますけれども、近々に今年の結果が出てくるかと思うんですけども、それもある程度含めてですね、来年に向けて、国もやっぱり抽出ということを言い始めてますが、県としてはどういうふうな対応をしていかれようとしているか、今の考えをお聞きしたいんですが。

(知事)
 仮に来年、また国が抽出でやるということになったとしても、県は全員分実施をします。そうあるべきだと思っています。国は、全員分の調査をすべきだと思いますね。

過疎地域自立促進対策
(池:高知新聞記者)

 改正過疎法についてですけど、4月に施行されて6年間延長ということですが、それに伴って県も(新しい)過疎地域自立促進方針がほぼまとまったと聞いています。今回の改正法というのは、ソフト事業にも過疎債が適用できるというところが最大のポイントということですが、これからの6年間の過疎対策において、県が過疎市町村をどういうふうに支援して、どういうふうにリードしていくのか、ソフト事業を中心にちょっと知事のお考えをお聞きしたいんですけど。

(知事)
 まだ、スケジュールを把握してない。そこ(促進方針)に書いてあるとおりだと思うんですけど、組み合わせでいけば、こういうことですよ。産業振興計画を推進する。日本一の健康長寿県構想を推進する。教育の充実を図っていくと。そして、中山間対策に特に特化したものを行っていくと。そういう項目によって、特にソフトの部分はなっていると思うんですが、特に過疎地域についてどういう対応を練るかというと、基本的にその軸で考えていけばということだと思いますけどね。


 逆から申し上げれば、まず生活は守るということがまず何といっても大事なんだろうと思うんですよ。そういう中で、生活を守る中では、例えば、平成20年度、平成21年度なんかというのは、例えば水道をどうするかという問題が、非常に大きなポイントになっていました。あわせまして、いわゆる移動手段がなくなってることに伴う問題というのが過疎地域においてありますよね。だから結局、買い物ができないとか。さらには、場合によったら、病院に通院されるのに非常にご苦労があるとかいう問題もあります。

そういう、移動手段がないことに伴う問題なんかをどう解決していくのか、そういうことにどういうシステムを組んでいくか。それに是非、この過疎債のソフト事業なんかをうまく組み合わせて使っていただきたいと。これが生活を守るという側面においてはあると思っています。


 あわせまして、もう一つは、その地域、地域において事業を一定つくりだしていくことによって、こういう所得を生み、過疎を止めて、まず過疎地域において、一定人々が暮らせるようにするということで産業振興計画を実施し、そしてまた地域アクションプランを実行しようとしている側面もありますね。だから、その地域アクションプランを推進していくために関係する経費でありますとか、その関連する事項についての経費でありますとか、そういうものを是非移行してもらいたいというふうに思いますけれどね。


 あわせまして、最初の話にも関わることですけど、保健・医療・福祉の分野、特に中山間地域においては厳しい状況になるところは多々あるんだろうと思いますよ。だから、そういう分野において、高知型福祉の推進でありますとか、また医療の充実などについて必要となる事項については、是非この過疎債をソフト事業債として使っていっていただければというふうに思っていますけどね。


 いずれにせよ、さっき申し上げた柱に沿って実施をしていくことが、中山間対策でもあると思っていますけど。

(池:高知新聞記者)
 そのソフト事業に関してですけど、起債というのは、結局、将来世代が受益をするから将来にわたって負担してもよろしいという原則がまずあると思うんですね。財政学者の中には、ソフト事業に過疎債を充当することに対する反論もあるように聞いてますが、知事ご自身も財務官僚でおられて、その手の話は詳しいと思うんですけど、ソフト事業の導入に関して尾﨑知事自身が、全国に率先して、他県よりもやや早めにでしょうか、国のほうにソフト事業も入れていくように要望をしていたように思いますが、このあたりの財政論とですね、その上でもソフト事業も適用しなければいけないと思うに至った知事のお考えというのをお聞きしたいんですが。

(知事)
 結局、過疎地域の現状を考えた時に、ハード対策だけで事足りると思うことが、おかしいということじゃないですか。現実問題として、ハードだけで物事が足りるということじゃないですよね。


 結局、先ほど申し上げた過疎地域の暮らしを支えるための移動システムということで、バスを1台買ったって、それじゃあ足りないじゃないですか。バスが通れる橋をつくったらいいかっていうと、そういう問題だけに止まる問題ではありませんよね。実際に運行する人がいて、運行する仕組みというものが、うまく回るようにならなければならない。やはりソフト事業というものがなければ、実効性を上げることはできない、その部分について、しっかりとした対応をとることができるものをしようということかと思います。


 それともう一つは、その財政論の話ですけど、そんなこと言っていますけど、国はどれだけ赤字国債を出してますか。やや現実にそぐわない議論じゃないですか。現実にそぐわない議論をしている時に、そういう現実にそぐわないかもしれない大原則というのを振りかざしてばっさりやる対象として過疎地域というのがふさわしいのか。真逆じゃないですかね。
 私は、ソフト事業に充当できることは妥当だと思いますよ。

(池:高知新聞記者) 事実関係は、よく分からないですけど、結構早い段階で、高知県から(要望をしていたと聞いてますが)。

(知事)
 これはね、どちらかというと、高知県もそうですし、他の県もそうだと思うんですけど、選挙前にマニフェストの競争になった中で、自民党さんのほうからそのソフト事業という考え方がまず出て来て、それを踏まえて今度、他党も一斉にそういう方向にシフトされて、ほぼ全党一致でソフト事業も入れた形の過疎債という形になっていったんじゃないかというふうに記憶してますけどね。

(池:高知新聞記者)
 起債の原則論と同時にですね、結局、これだけ財政規律とか健全化が言われている時に、地方にこれだけお金を入れることの是非というものを都市部の人間が考えやすい環境にあると思うんですね。それが農山村に対する厳しい目線になると思うんですが、過疎債でソフト事業をやる際にですね、ソフト事業の内容が国民的な理解が得られるような内容になってなかったら、そういったバッシングが、やや強まるんじゃないかという危惧もあるんですが。そのあたりの考えも踏まえたこのソフト事業のあり方というのは、知事はどんなふうにお考えですか。

(知事)
 先々の展望もなく場当たり的なソフト事業を実施するということであれば、それは批判を免れないと思いますよ。高知県は産業政策について言えば、産業振興計画というのがある。そして、保健・医療・福祉の分野について言えば、日本一の健康長寿県構想というものがある。教育については、教育振興基本計画というものがあります。それぞれ一本の筋を通し、かつ、他の市町村とも連携、県とも連携して実施するような体制となっています。その枠組みの中で実施をしていくものについて、きちっと説明できないものはないと思います。また、その説明ができるということを意識して実施すべきだと思いますけどね。

(池:高知新聞記者)
 主体は一応、市町村ですよね。県はそれに助言、指導する立場だと思うんですけど。

(知事)
 だから、そのための方向付けをするために、この間、方針というものを出したんだと思いますけどね。あとは、あなたのご質問は、市町村長さんにぶつけてください。

(池:高知新聞記者)
 今、私がぶつけたかったのは、例えば、敬老会であるとか、あるいは子どもが生まれた時に1万円出すとかですね、そういった今までやっているソフト事業がいろいろあるじゃないですか。そういったものに過疎債のソフト事業ということで充て込んでいくとですね、単なる今までの上乗せ横出しの事業に財源措置として過疎債が入ってくるだけになってですね、地域の自立とか(に使われないのではないでしょうか)。

(知事)
 そういうものは、望ましくないんじゃないですか。過疎地域における暮らしというのをしっかり永続させていけるような、そういう仕組みづくりのために充てていくということを旨[中心]にすべきだと思いますね。先々につながっていくもの。その場、その場での場当たり的対処というものに充てるということは、本来あってはならないことだと思いますがね。
 方針を見れば、さっき言ったような対応、過疎対策をとるべきだということをしっかり書いてあると思いますけど。
過疎債のソフト事業に対する充当ということについて、県から個々個別の指導が入る形になっていますか。

(恩田総務部長)
 どうでしょう。ただ、過疎債については、今回(の改正)は、ソフト事業にも拡充ということです。財政均衡の観点から各市町村自治体で発行できる限度額は、きちんと決まっているので、先ほど言った財源とのいわゆる不整合性みたいなものについては、防げるかと思います。あとは方針に沿って、各市町村で過疎対策の計画を作らないといけないですから。その議会の承認をいただいて、どういった方向で過疎対策を進めていくのかですね。そういった中で、重要な事業に充当するということになるので、そこは市町村のほうで一義的にやっていただくということです。

(知事)
 だから、敬老金に1万円支出されているかも知れない、そういう危険性を持っているにもかかわらずソフト事業をやったのはけしからんじゃないかという論だとすれば、それは、「角をためて牛を殺す」ような議論だと思うので、私は感じ得ないけれども、ただ他方で、指針なくソフト事業の世界に突入しようとしているのだとすれば、それはおかしいというのは確かにそのとおりだと思いますよ。本県は指針があるということです。

子育て支援と子ども手当(2)
(小笠原:高知新聞記者)

 さっきの子ども手当のところの確認なんですけれども、子育てに関する抜本論議の必要性ということをおっしゃられたと思うんですけども、つまりそれは今の月額1万3,000円をいったん棚上げにして、ガラガラポンじゃないですけども、そういう現物給付、現金給付を抜本論議していったほうがいいのではないかという解釈(でいいですか)。

(知事) 現実問題として、そこまではいかないでしょうね。

(小笠原:高知新聞記者)
 1万3,000円というのは、ベース(ですか)。

(知事)
 ベースにならざるを得ないんだろうなと思いますね。子ども手当というものを導入する前ならともかく、今の段階で選挙があって、予算で執行されてきていてという状況の中では。

旅行調査の結果
(畑本:読売新聞記者)

 ちょっと話は変わりますが、知事のお好きな「じゃらん」の旅行アンケートの結果が今年も出まして、(「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」のテーマが)1位に返り咲いたんですけども、ご感想はいかがですか。

(知事)
 やはり、実力が認められたなという感じがします。非常にうれしいですね。
ポスト龍馬伝に向けて、非常に大きな力をもらったと、そのニュースを聞いた時は、非常にうれしいと思いました。

(畑本:読売新聞記者)
 一方でですね、ちょっと観光客が減っているというような分析もあったんですが、そちらの方もご覧になっていますか。彼等[株式会社リクルート]の推計値でですね、実は、高知県の順位も前年の42位から44位に下がっているんです。

(知事)
 昨年度というのは、全国で減ったでしょう。

(畑本:読売新聞記者)
 そうです。

(知事)
 全国は、減ったでしょう。新型インフルエンザ、リーマンショックの影響。それは高知県もね。(しかし、)1月、2月、3月で盛り返していたんじゃないですか。今年の1月から5月、6月まで、入り込み客数は約7割、宿泊客数は4割くらい増えていますよ。ただ、それだけのことです。

(畑本:読売新聞記者)
 その順位が変わっているというのはちょっと気になったんですが。それは推計値の中の誤算でしょうか。

(知事)
 別にたいしたことじゃないと思いますね。
 そういういろんな数字がある中で、特に悪いところだけ取り上げてものを言ってもあまり意味がないと思いますよ。

(畑本:読売新聞記者)
 全体数と順位、また別の意味がありますからね。

(知事)
 はい。

ポスト龍馬博対策
(竹内:テレビ高知記者)
 観光についてなんですけども、観光でいいますとポスト龍馬博をにらんで、この8月というと、高知の場合、よさこいという大きなイベントがありますが、ポスト龍馬博をにらんで、来月というのは、どういうふうに位置づけられるかと思われますか。

(知事)
 今年、8月というのは、元々、よさこいがあってですね、多くの皆さん、高知を知っていただく機会だと思うんですが、特別に今年は、毎年来ていただいている方というよりも、もっと新しい方ですよね。初めて高知を訪れられたとかいう方にもよさこい祭を是非見てもらって、龍馬ファン層が広がっていったように、高知のよさこいファンの層が拡大できるよい機会になればなと思っています。それが一つですね。
 あともう一つは、ちょっと行政的な話になりますけど、ポスト龍馬博の関係でいけば、10月くらいから売り込みをかけ始めなければなりませんので、そういうことからいくと、この8月から9月にかけてというのは、そちらに向けての準備を急ピッチで進めていかないといけない時期だと思っています。また、今週もそうですけど、来週も再来週も、そっちのほうの準備に全力を挙げたいと思いますね。

(植村:高知放送記者)
 それに関連して、ポスト龍馬博なんですけど。先日の高知県産業振興推進本部会議の中でも少し議論が出て、表現が良いかどうかは別として、来年も龍馬のかさをかぶせた何かとかというのが、ちょっと話が出ましたけど、これは8月3日のポスト龍馬博推進委員会で、もうちょっと凝縮されたものが出てくると思いますけれども、現段階でこんなふうなイメージというのがあれば、ちょっとおっしゃっていただければ。

(知事)
 検討を重ねておりますので、もうちょっとお待ちいただきたいと思います。

(植村:高知放送記者)
レンジ[幅]の長いものにするのか、ショートタイムでドーンといくのかという、どっちになりますか。

(知事)
 それも含めてもうちょっとお待ちいただきたいと思います。作戦を練っている最中です。

夏休みの予定
(畑本:読売新聞記者)
 時間、最後かもしれませんが、今年、夏休みはどうされますか。

(知事)
 夏休みは、今年はないかもしれません。取れないかもしれません。夏休みになる時期が、ちょうどアンテナショップのオープン前なのでいろいろあって、残念ながら取れないかもしれませんね。
 もしかしたら取るかもしれないので、ごめんなさい。けど多分、今のところは予定されていません。

県議会の議員定数
(渡辺:共同通信記者)

 少し前の話なんですけど、県議会の議員定数のことをお聞きしたくて。3月に、(高知)市議会では市議の定数削減がありましたけど、知事は県議会の議員定数についてはどうお考えですか。

(知事)
 それは議会でよくご議論いただくことかと思いますけどね。私がちょっと論評するべきことではないかなと思っています。

(中村課長補佐)
 それでは以上をもちまして記者会見を終了します。どうもありがとうございました。

 

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