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平成23年度 新規採用者辞令交付式での知事挨拶

公開日 2011年04月05日

〔平成23年4月1日(金曜日) 高知城ホール〕

 皆さん、新社会人として、県庁職員としての新生活がいよいよ今日から始まるわけですが、そのことについて、まずは、お喜び申し上げます。おめでとうございます。

 これから、皆さんは県庁職員として仕事をされるわけですが、皆さんには先程、宣誓書をお読みいただきました。宣誓書に書いてあることは当たり前のようであって、実際に実行することは本当に難しいことであります。「全体の奉仕者として、誠実かつ公正に職務を遂行する」、これは、これから仕事をしていくにあたっての「基本の基本」になるものです。いつも宣誓書を手元に置いていただき、迷った時は、読み返していただきたい、そのように思います。

 今、高知県は5つの基本政策ということで、色々な取り組みを進めているところです。経済の活性化、そのために産業振興計画の推進を行っております。また、教育改革を行っております。「日本一の健康長寿県構想」を進めております。インフラ整備を進め、安全安心の確保に向けての取組を進めております。その中にあって、職務を公平かつ効率的に進めていくための縁の下の力持ちとしての仕事も色々なかたちで進めております。

 そのような仕事を進めていくに当たって、念頭に置き、考えていただきたいことがあります。皆さんはこれから30年、40年と県庁人として仕事をされていくことになると思いますが、大きな時代の流れを意識していただきたい。今、日本は大きな転換点を迎えているんだと思います。どのような転換点か。

 第1、人口減少・高齢化の時代に突入しつつある。人口が減る、高齢化が進んでいくということは、経済にも、保健・医療・福祉の分野にも、色々な意味で大きなインパクトをもたらしていきます。例えば、人口が減るとモノを買う人が減る、ゆえに、経済規模が縮小していきます。こういう状況に平成2年くらいから全国でも真っ先に陥ったから、今の高知県の経済は非常に厳しい状況にあるわけです。全国で46番、47番とか言われたりする背景には、人口減少・高齢化という時代の大きな流れがあるのです。そういう時代にあるからこそ、何をしなければならないか。経済面においては、今、産業振興計画を進めていますが、地産外商、足元の経済が小さくなればなるほど、外からお金を稼ぐということが必要になってきます。例えば、東京から大阪から、もっと言えばアジアの国々から、世界から稼いでくることもあるわけです。そういうことを意識した時に、何をしなければならないか、常々、どの地域にいても、どの部署にいても、外で稼いでいけるものを作り出していかなければならない。それはどういうことか。他の県に負けないもの作り出していかなければならない。外国に負けないものを作り出していかなければならない。皆さんは常々、仕事をしていても、他の県、外国を意識する、高知県のクオリティーを高らしめるにはどうすればいいか、そういうことを意識していただきたいと思います。

 保健・医療・福祉の分野においても、この人口減少・高齢化のインパクトは非常に大きなものがあります。端的に言って、地域の皆さん方お互いの支えあいの力がどんどん弱まっているのが、今の時代であります。中山間地域で高齢者の皆さんがいらっしゃる、昔は地元の若い人たちが支えていました。でも、人口減少・高齢化の時代において、どんどんそういう支え手の力が弱まっているというのが、現状であります。県民の方に世論調査をとりましたところ、約6割の方が地域の支えあいの力が弱まっていると答えています。これは、日々の生活に係わる不安に直結する話になっていきます。意図的に地域での支えあいの力を強めていく政策をこれから取っていかなければなりません。人口減少・高齢化の時代において、医療・福祉において、応援が果たす力というものは、ますます大きくなるのだと私は思っております。一生懸命お医者さんを確保するよう相務め、地域の皆さん同士が支えあうような時代をつくっていかなければなりません。皆さん方の果たすべき役割がますます大きくなっていく、それが今の時代だと思っているところです。

 残念ながら災害の多い県です。インフラ整備も進んでいません。インフラ整備を一生懸命進めていかなければなりませんし、この度の東北関東大震災でありましたようなことを何とか少しでも防いでいかなければならない。そのために南海地震対策を全力で進めていかなければなりません。今はそのような時代にあります。皆さま方お1人お1人の大いなる活躍を期待するところでございます。

 また、もう一つ。また大きな時代の流れをとらまえた時に、高知県の今後のゆく末は非常に明るいと私は思っております。高知県は全国で経済水準が46位、47位だったりしていますが、これも一つ時代の流れに残念ながらついていけなったからということもあるのだと思います。重化学工業化を戦後50年間、日本は全力で進めていきました。重化学工業化を進めていこうとする時代において、特に太平洋ベルト地帯を中心として、こちらを重視する形で産業化が進んで行きました。地域的に隔絶していることがあって、この流れに残念ながら高知県はついていけなかった。

 しかし、このような時代は転換しつつあります。むしろ知識を重視するような時代になりつつある。このような時代においては、地域的な隔絶性は関係ありません。高知県でもいくらでもやっていける。例えば、「まんが王国」と言われるくらい、高知県は非常にクリエイティブな方々が多い県です。こういう県の活躍していく時代が来ている、そのように思います。

 そして、もう一つは、世界の潮流を見たときに、インドとか中国とか、こういう国がどんどん台頭しつつあります。そういう時代において、食糧の自給が非常に重視される。今までのように、食糧をいくらでも外国から輸入できるという時代では、必ずしもなくなってくるのではないか。エネルギーにしてもそうです。中国の人々がみんな車に乗るようになってきたら、本当にエネルギーがこれで足りるのだろうか、そういう時代も来るだろうと思います。食糧の自給、エネルギーの自給、これらを一生懸命何とかしていかなければならないと努力する時代が、これからの50年、60年だと私は思っております。そういう時代において、自然にあふれて、一次産業に強みがあって、例えば森林、たくさんの森林を持っている。これは後にエネルギーに変わることだって十分に考えられるものですが、そういうものを持っている高知県は、この食糧自給率を高め、エネルギー自給率を高めるという時代においては、むしろ先端を行くことのできる県だと私は思っております。

 これからの大きな時代の流れの中で、高知県の将来には希望があると。ただ、この大きな時代の流れを生かすことができるかできないかは、人々の知恵にかかっております。皆さん方県庁職員の知恵にかかっているところも大きい、そのように思っているところです。是非、この2つの時代の大きな流れというものを常々意識をして、仕事をしていただきたいとそのように思います。

 今日皆さん方、先程辞令を渡させていただきましたが、皆さん方の非常にキラキラした輝いた目を見て、本当に心強い思いがいたしました。皆さんの若き力がこの高知県庁に加わることになったことは、私としても非常に希望を持ちます。嬉しく思います。是非是非、頑張っていただきたい、そのように思います。

 皆さんがこれから県庁生活を始められるにあたって、最後に、少し恐縮ではございますけれども、心構えを3つ申し上げさせていただきます。まず、第1点目。皆さんには、決して小役人にならないでもらいたい、そのように思います。法令とか過去の慣習とかをこねくり回して、仕事をしないことの言い訳ばかり上手になるような小役人には絶対なってはいけない。そうではなくて、県民の皆様のためになる政策を一生懸命創造して、一生懸命汗をかいて実行していく、そういう公務員になっていただきたいと思います。政策を創り実行していく人、そういう人に是非是非なってもらいたい。それが第1点であります。

 そして、第2点目でございます。これは、日々の生活にかかわることであると思います。皆さん大いにやる気になっていることだと思いますが、ただ、経験という点ではこれからということ、これは当然だろうと思います。仕事をこれから一生懸命学んで憶えていかなければなりません。仕事を覚えていくのに一番いいことは、周りの人から教えてもらうことです。周りの人から色んな事を教えてもらえるようになるためにも、是非、それぞれ配属された職場の中で、その職場の人たちから可愛がられる人になってもらいたいと思います。いい人間関係を作れば、それに伴って、皆さんのところに多くの情報が入ってくるようになるでしょう。その特典を是非意識をしてもらいたいと思います。新人としての謙虚さを持っていたら、先輩方も優しく接してくれる、色んな事を教えてくれるんだろうと思います。その点、心掛けてもらいたいと思います。

 3点目であります。私いつもこれは申し上げているんですが、是非、学生時代、今まで一緒に培ってきた人間関係、これを大事にしてもらいたいというふうに思います。これから公務員としての仕事をすることになるわけですけれども、友達、特に県庁の外にいる友達を大事にしてもらいたいと思います。視野が狭くならないように。皆さんは、高知県の社会を相手にして、これから仕事をしていくことになります。社会におられるいろんな方々の意見をよくよく聞いて、仕事をしていくことが大事だと思います。友達関係、人間関係を大事にして、いつまでも友達と仲良くしてください。そういう中で多くのことを得ていくことができるとそのように思います。

 是非、皆さん、これからの県庁生活、頑張っていただきたいと思います。皆さん方のこれからの人生、幸多からんことを心よりお祈り申しあげて、私からのご挨拶させていただきたいと思います。皆さんどうぞ頑張ってください。

 

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