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知事の定例記者会見(平成24年1月23日)

公開日 2012年01月26日

知事の定例記者会見

平成24年1月23日(月曜日) 14時00分から14時37分 第一応接室

消費税増税
伊方原子力発電所(1)
衆議院議員の定数削減(1)
プロ野球プレシーズンマッチ
サンゴ漁の許可要件の見直し
衆議院議員の定数削減(2)
消費税増税(2)
衆議院議員の定数削減(3)
伊方原子力発電所(2)

配布資料
 正念場! 産業振興計画[PDFファイル/3.32MB]
 

(知事)
 定時報告でありますが、お手元に産業振興計画の進捗状況についてお配りをしております。私からは以上です。


消費税増税

(古川:NHK記者)
 幹事社から3点質問させていただきます。
 まずは、消費税の増税問題ですけども、政府与党が示した社会保障と税の一体改革の素案で、消費税率の10%引き上げについて、自民公明が与野党協議に応じない姿勢を示すなど、各党が対応に追われています。
 増税分の5%のうち、1.54%を地方に配分する方針も含めて、知事の見解をまずお聞かせください。

(知事)会見する尾﨑知事
 積年の課題である社会保障と税の一体改革。本格的な取り組みが始まって、特に全世代対応型の改革ということが行われるようになってきたということ自体は、今の時代の要請に沿っていることだと思います。

 社会保障の問題、子ども・子育て支援システムの問題について、特に、私は、知事会では代表としてこの議論に参画してきました。社会保障のあり方について視野を広げて全世代で対応していくことによって、持続可能な社会保障の姿を模索していこうという考え方そのものについては、私自身も賛成をするところです。

 ただ、社会保障の改革の部分で、特に国保[国民健康保険制度]の部分でありますとか、後期高齢者医療制度の問題とか、いくつかの問題については、正直なところ、まだまだ議論が詰まってないところがたくさんあると思っています。

 例えば、国保の財政基盤の強化の問題なんかについても、まだ部分的な議論に止まっているというふうに思いますし、後期高齢者医療制度についても、突然廃止するという議論が出てきて、かなり唐突感を持っているんです。まだまだ議論して詰めていかないといけないところはたくさんあると思っています。

 社会保障の本格的な改革に向けての第一歩だという認識のもとに、今後も継続的な議論を積み重ねていく必要があると思います。
 法案化に向けて、これはあくまで第一歩と考えて、継続的に何年もかけて議論を続けていくという姿勢が必要だと思うんですが、いずれのフェーズ[段階]でも、地方との協議をしっかりやっていただきたいと思います。
 社会保障の実際の担い手となっているのは地方自治体である場合が非常に多いわけであります。この問題について国と地方の協議の場とかを通じて、是非、丁寧な議論を積み重ねていただきたいと考えているところです。

 消費税の問題について、やはりこれは避けて通ることのできない問題だろうと思いますが、課題はたくさん残っていると思います。
 いくつか残っている課題のうち、大きく言えば三つだと思うんですけども、その第1は、景気への影響がどうなんだろうかという問題。第2は、逆進性に対してどう対応するのかという問題。そして、第3は、地方との関係ということになろうかと思います。

 それで、景気への問題について、逆進性の問題について、それから、地方との関係について、いずれにしても税制全体のトータルパッケージ[すべてをひとまとめにしたもの]としてどうあるべきなのかということについて議論をするということが非常に大事だと思っています。

 単に消費税を上げるべきなのか、上げるべきではないのかという問題に止まってしまっては、それに伴ういろいろな副作用というものに対する対応についての議論が中途半端になってしまう可能性があると思うんです。トータルで論ずるということが非常に重要だと思っています。
 この点は、今回の議論も一定トータルで考えるという方向になっていること自体は評価したいと思いますが、まだまだ、もう一段踏み込んでやるべきことがあるんじゃないかなというのが、私の考えでございます。

 逆進性の問題については、例えば、所得税の最高税率をもっと上げていくとか、さらには、相続税については、いわゆる基礎控除の金額を引き上げていくとかいうような配慮がなされているのかなとは思いますが、景気への配慮ということを考えた時に、例えば、消費税については、一定の対応をしていくけれども、他方で、資産税についてはどうか。私は、いつも申し上げていますけども、資産の移転の促進を図るような税制を本格的に講ずるべきだと思っているんですけども。

 高齢者世帯が持っておられる資産を消費意欲の旺盛な若い世代にまわしていくことによって、経済全体としてのお金の流れを活発化させていって、景気刺激を果たしていくような税制の有り様もあると思うんです。

 今回、住宅の取得について、一部そういう移転促進関係の税制を講ずることになっています。これは、平成23年度の税制改正でやる予定だったのができなくて、平成24年度の税制改正でもう1回やろうということになっているようでありますけども、そういう税制改革も組み合わせて、その逆進性の問題と景気に対するマイナス作用という問題もあわせて解いていきながら、消費税をどうするかという議論をしていく必要があるのではないかと思っています。

 消費税について言えば、もう一つ、さっきも言いましたが3点目の問題として地方との関係があります。地方消費税1.54%相当ということになりましたけども、正直、これは、地方単独事業をどれぐらいの規模ととらえるかということに大いに関係してくる議論です。

 私たち地方としては、最大で地方単独事業というのは、6.2兆円くらいの規模があるんだと思っているし、実際そういう仕事をしているつもりでございますけれども、最終的に国との間で合意したのは、2.6兆円相当ということでございました。正直なところ、十分とは言えない金額かなと思います。ただ、他方で、国も国としての厳しい財政状況があって、最後には一定折り合いをつけていかなければならないということかと思います。
 当初、本当に数百億円オーダーくらいしか地方単独事業はないんじゃないかなと言っていた時もありました。それから比べれば、相当進歩している。若干不満は残りますけれども、今後、こういう割合で議論を重ねていくということになるのかなと思っているところです。

 ただ、いずれにしても社会保障の問題、税の問題については、地方単独で行っていることをどう評価するか今後も議論を重ねていかなければならないと思います。
 いずれにしても、こういうふうにたくさん論点があると思います。まだまだ残っていると思います。ですから、少なくとも国会審議の過程では徹底した議論というのを積み重ねてもらいたいと考えているところです。


伊方原子力発電所(1)

(古川:NHK記者)
 2問目、原子力発電所についてですけども、先日、愛媛県の伊方原発2号機が運転を停止し、四国にある原子力発電所が全て止まりました。
 今後、電力需要が増す夏に向けて再稼動への道を探ることになりますが、知事が考える伊方原発再稼動の条件と、隣接県もしくは株主として四国電力に対して何かしらの要請や協議を求める考えがあるかどうか教えてください。
 もう1点が、原発の運転期間を最長で60年延長する政府方針も示されましたけども、これについても所見を(聞かせてください)。

(知事)
 伊方原発再稼動の条件はというお話ですけども、これは従前より申し上げておりますように、愛媛県の知事さんが、3つの条件というのを示しておられるわけです。
 原子力発電所の安全性にかかる具体的な国の方針を示すということ。四国電力の追加安全対策への取り組み姿勢がどうかということを評価するということ。また、地元の理解はどうかということ。

 この3つの条件を掲げられて、その結果を(総合的に)判断するという愛媛県の知事さんの姿勢を私も信頼申し上げております。愛媛県の知事さんが判断を下されましたら、私たちとしても、愛媛県がどう判断されたのかというお考えなども教えていただいたりしながら、私たち自身としての考えというのも固めていかなければならんと思っているところで、基本的な方針というのは変わりません。

 私たちとしても、この問題については、しっかりと真摯に対応していきたいということから、従前より勉強会をずっとやってきているところです。単に「安全です」と言われても分からない。その根拠は何なのかということを技術的にも検証していきたいという思いで、私たちも技術職員とかでチームを組んで勉強会を継続してきたところです。

 そこでいろいろと個別の疑問点なんかについても質問し、それについてお答えももらってきたりしているわけです。愛媛県の知事さんの条件の中に、追加安全対策への取り組み姿勢ということを2点目の条件としてあげておられるわけですけれども、そこについても、私たちも自分たちとしての判断基準というのを一定積み重ねているところですので、勉強会の成果などをその中に生かしていきたいと考えています。

 あともう一つ。この間も、全停止の時にインタビューされて答えたことですが、(電力供給について)幸いこの冬は、何とか乗り切れることになりました。四国電力さんが、(休止中の)火力発電所について早目に(再稼働の準備の)対応をしてくださったとか、それから、本川の水力発電所についても(定期検査の繰り延べをするなど)早目の対応をしてくださったおかげで、今、一定電力供給を確保できている状況になっているんだと思うんです。この分一定、時間が稼げたわけですから、この時間を生かしていただいて徹底した安全対策を行っていただきたいと思います。

 最後に、何といっても、再開の要請をするのは国になります。その国が、この間に地元の方々や愛媛県の知事さんがおっしゃってきたこと、さらには私も含め、いろんなところで発言してきた地元の声というのをしっかりと真摯に受け止めていただきまして、説明責任をしっかり果たしていただきたいと思います。
 いずれにしても、具体的な国の方針、四国電力の安全対策への取り組み姿勢、さらには地元の理解、これらの3条件をクリアしていくためにも、国として真摯なしっかりとした対応が必要だと思います。


衆議院議員の定数削減(1)

(古川:NHK記者)
 3番目の質問です。衆議院選挙区の区割りについて、最高裁が違憲状態と指摘した衆院小選挙区の1票の格差是正についてですけども、是正に向けて、政府は高知県を含む5県で1選挙区ずつを減らすとともに、比例区の定数を80削減する改正案を通常国会に提出する方針です。高知県の選挙区が1つ減ることについて、区割りの問題も含めてどういうふうにお考えかお聞かせください。

(知事)
 これは、2つに分けて考えないといけない問題なのかなと思っています。
 1つは、0増5減に関係する話として、いわゆる1票の格差の問題についてどう考えるかという話と、もう1つは、いわゆる国会議員の定数削減を図る話、これは恐らく税制改正論議と表裏一体として議論されようとしていると思うんですが、その比例の定数を80減という問題については、後者のほうに入るんだろうと思うんです。

 まず、1票の格差の問題についてですけど、確かに最高裁の判決については、当然のことながら重く受け止める必要があると思うんですが、他方で、人口が減っているところは、議員の人数がいくら少なくてもいいんだということになるかと思うんです。

 最高裁の判決は重く受け止めなければなりません。1票の格差問題には対応しなければなりませんが、人口がどんどん減少している地域において、その民意をどうやって反映していくのか、そのシステムというのをよくよく考えてもらいたいというふうに思います。

 0増5減の問題というのは、やはり、取りあえずの対応策という印象を拭い得ないところがあります。1人別枠方式というのを廃止するということになれば、もっと20何とか増の20何とか減とかっていう話になるんだろうというふうに思うんです。
 本当にその20何とか増、20何とか減というのをやっていいのかどうかという話になると思うんです。そうなってくると選挙制度全体としてどうすべきなのかという議論をしっかりと始めていくということが必要じゃないかと思います。

 解散の問題などもあって、取りあえずの対応と本格的な対応という二段階のかたちに分けていかざるを得ないということになるのかもしれませんけれども、取りあえず人口が少ないところから減らしておけばいいやということでは済まない、また別の問題が出てくるということを、是非ご配慮いただきたいなと思います。

 あともう一つ、比例の定数の80削減の問題なんですけども、恐らく国会議員自らが身を切ることも必要だという中での定数削減論だろうと思うんですが、比例も80減で、0増5減ということになると、四国の国会議員は5人減るんです。19人が14人になるということです。
 その身を切る努力というのは確かに必要だと思うんですけれども、他方で、これだけ人数が減ってくる、特に比例で減って小数の民意の反映っていうのができなくなるという話になってくるとどうなるか。今度は、逆に民主主義の有り様としてこれでいいのかという議論も出てくるんじゃないかというふうに思うんです。

 身を切る努力というのは、単に定数を減らすというだけじゃなくて、例えば、給与の面で対応するとか、いろんなやり方があるんじゃないかと思うんですけれども。是非、民意を反映するやり方としてどうあるべきなのかという、選挙制度全体のトータルパッケージとして考えてもらいたいなと思います。
 取りあえずの議論と本格的な議論を、よく区別して議論していただきたいなと思っているところです。


プロ野球プレシーズンマッチ

(福井:テレビ高知記者)
 先日発表されたプレシーズンマッチですけども、県としては、本県に関係の深かった球団と接触してきた結果、こういうかたちで発表できたというお話だと思うんですが、阪神が参加していない理由についてお尋ねさせていただきたいのと、あと、この今回のプレシーズンマッチを通じて、今後、本格的なキャンプ誘致に向けて取り組んで行こうとされる中で、知事がお考えになっていらっしゃる課題と対策についてお伺いできればと思います。

(知事)
 阪神は、既にオープン戦は高知に来てくださるということになっています。プレシーズンマッチについても、当然お誘いしましたけれども、もうその段階ではスケジュールが決まっていたということだったと私たちとしては承知をしておるところです。

 ただ、今回のプレシーズンマッチを講じることでいろんな球団が来てくれることになった。今回は4球団ですけど、いろいろ接触していく過程で興味を示してくださった球団というのは他にもあります。ですから、来年は、球団をもう一段増やしていく。そういう中でより魅力的なキャンプ地になっていくことで阪神にも帰って来てもらいたい。そういう対応をしたいと思っているところです。

 実際、4年ぶりに西武の一軍のキャンプが帰って来るという効果も出ていますので、そういうことも含めて、今後、阪神の皆さんにも帰って来ていただけるように努力を重ねたいと思います。

(福井:テレビ高知記者)
 その本格的な誘致に向けて、今お考えになっていらっしゃる課題とか、対策とかいうものについて何かお考えになっていらっしゃることはございますでしょうか。

(知事)
 やはり練習試合の相手がたくさんいるということが非常に重要だと思うんです。高知の強みと弱みというのがあって、強みの一つは、よく言われていることですけども、沖縄に比べて一定寒いので、シーズン開幕当初の気候により近い分、身体を本格的につくっていく段階としては適した気候だというのがあると思うんです。ただ、他方で、近年キャンプに来てくださっている球団の数が減ってきたので、練習試合ができる数が減ってきたというところがある。そういう意味で、練習試合がたくさんできる沖縄にキャンプが集中する傾向があると思うんです。

 気候的には、沖縄でのキャンプが終わった後に、本県でキャンプをやれればいいなと思ってくださっている球団もいらっしゃいます。そういう球団にたくさん集まってもらうことで高知の強みを生かしたいと思いますし、他方で、そういう取り組みにより集積をつくることで、練習試合の相手が少ないという本県の弱みというのを補っていきたいと思います。

 そういうことによって、そこのところをアピールして阪神を連れ戻して来るという取り組みをしたいということです。既に、私たちの取り組みについて、阪神球団にもご説明してきているところですけども、実際にこうなりましたという実績も示していくことで、阪神に訴えていきたいと思います。

 そして、何と言っても、これが一番大事なことだと思いますが、地元の皆さんのとてつもない阪神のキャンプに対する期待感をしっかりお伝えをしていきたいと思います。私自身もこれから何度か阪神球団に足を運びたいと思います。


サンゴ漁の許可要件の見直し

(井上:高知新聞記者)
 この度、県が、サンゴ漁の許可の要件を見直し(すること)を決めたと思うんですけれど。サンゴ漁、それから、価格高騰といろんな問題があると思うんですが、知事の今の現状認識と、また、ワシントン条約締約国会議[条約の施行改善や附属書の改正などについて話し合う]というのが、また来年に近付いているんですけども、今後、進めていかなきゃいけない課題、そして対策というのをどのように考えていらっしゃるか教えてください。

(知事)
 資源の持続可能性を確保するために、しっかりとした具体的な取り組みがなされているという状況をつくって、それをしっかり国際社会にアピールをしていくということが重要だと思っています。
 近年、漁獲が急激に増えてきているわけです。価格の高騰もあって漁獲が増えてきているということと思います。一定、それぞれの経済状況とか漁の状況にあわせてサンゴ漁が進んでいくという側面は良い面もあるんだろうと思いますが、他方で、やはり持続可能性をしっかりと担保していくという観点から残念ながら規制をせざるを得ない側面も出てきていると思っているところです。

 ワシントン条約の交渉は、非常に厳しいものがあります。国際社会からは、いろんな意見が出てくるわけで、その方々に説得的に反論できるようにしていくためにも、これだけ私たちは資源維持に気を遣ってやっているんだということを訴えていかなければならない、そのためにも規制が必要だと思っています。

 逆に言いますと、そうやって規制をして持続可能な姿を作り出して、それを国際社会に理解してもらえることで、末永く漁をやっていくことができるようになるわけですから、長く続けいくためにも必要な規制だと考えていまして、関係者の皆様方にご理解を賜りたいと考えているところです。


衆議院議員の定数削減(2)

(小笠原:高知新聞記者)
 選挙制度改革の質問に関連してなんですけど、先ほどの話では、四国を含めて人口と議員数があまりに直結しているのに多少の懸念を示しておられた点で、民意を反映する方法として、トータルのパッケージとして議論していったほうがいいというお話だったと思うんですが、例えば、民意を反映するやり方というトータルのパッケージの議論の中に、いわゆる今の小選挙区制度の是非論とか、知事の個人的な考えでかまわないと思うんですけれども、その辺の反映するやり方として、例えば、こんなものがあるとか、トータルのパッケージとして考えていく中で、今の小選挙区がいいのかどうなのかというようなところをもし何か個人的な考えで言えることがありましたら(聞かせてください)。

(知事)
 こういう議論をしてもらいたいなと思っているのは、人口割りという発想と、もう一つは、地域代表という考え方。アメリカなどの下院と上院の考え方に似ているのかもしれないですけど、そういうところを是非議論していただきたいなと思っています。

 人口割りの議論も、平等という観点から必要なところはあるでしょうけど、ただ、一定の行政単位の代表としてのご意見というのもしっかり声を上げてもらわないといけないというところもあると思うんです。

 アメリカの上院は、基本的に州によって定数が割り振られているじゃないですか。ああいう発想もあるんじゃないか。他方で、実は参議院の議論なんかも、人口割りの議論になっていて、合区とか言ったりしてるじゃないですか。大丈夫かなと思ってます。

 人口が減っているところは益々声が小さくなる。けど、最近、県内の政界の方も言われていて、私もある意味、共感をおぼえるんですけども、こういう人口が減って高齢化が進んでいるところこそ、今後日本全体の行く道なわけです。だから、こういうところで何をやっているか、こういうところの意見をよくよく反映してこその今後の日本の政治だと思うんです。政治はそういうところを反映してやっていくということも必要なんだと思うんです。

 ですから、単純な人口割りだけで済まない側面というのを配慮した改革というものも是非考えていただきたいなと思います。
 確かに、解散権との関係もあったり、政治日程の関係もあったりして、取りあえずということもあるのかもしれません。ですから、是非、取りあえずの議論と本格的な議論とをよく区別して議論していただければなと思っているんです。

(小笠原:高知新聞記者)
 人口割りとは別のまた次元になってくるんですけど、小選挙区に関してはどうでしょうか。

(知事)
 小選挙区にしても、それからもう一つ言うと、例えば、首相の公選制の議論なんかもあったりするんですけど、選挙制度には、必ず一長一短があります。

 首相の公選制のほうが、リーダーシップを発揮できていいという議論もありますけど、アメリカの大統領選で生じている問題は、選ばれた首長と議会の構成が違っていて、それが故にスタック[立ち往生して進まない状態]するという問題というのが出てきているわけで、選挙制というのはいずれにしても一長一短があるんだと思うんです。

 メリットがある部分に対して生ずるデメリットをどう埋めていくかという組み合わせで論ずるべきだと思うのです。その中で出てきた一つの知恵が小選挙区比例代表制だったのはよく分かるんですけど。一部をいじれば、また別のものを組み合わせてという議論は、当然しないといけなくなるでしょう。

 恐縮ですが、選挙制度全体について、特に国会議員について、どうあるべきかということについては、まだ答えは持ち合わせていません。しかし、今、私が申し上げた論点での議論というのを積み重ねてもらいたいというのが、私自身の明確な考えであります。


消費税増税(2)

(清水:時事通信記者)
 冒頭の消費税の引き上げに関連してなんですけども、地方への配分が1.54%の中で、内訳が、地方消費税が1.2%と地方交付税が0.34%に分けてあるかと思うんですが、まずその2つに分けたことに関しての知事のご感想と、割合が1.2%と0.34%が妥当かどうかというお考えがもしありましたらお願いいたします。

(知事)
 この点は特に異論はありません。1.54だと1.2と0.34くらいだろうと思いますので、それでかまわないと思います。

 正直なところ、地方単独事業の議論の中で若干懸念されたのは、地方がやっている社会保障の様々な取り組みについて、地方がポピュリズム[政治に関して理性的に判断する知的な市民よりも、情緒や感情によって態度を決める大衆を重視し、その支持を求める手法あるいはそうした大衆の基盤に立つ運動]で勝手にしていることと言わんばかりの議論がなされたり、さらにもっと言えば、地方が行っている社会保障のファイナンス[財源的な裏付け]をするかどうかといった時に、地方が、手間をかけてやってる部分についての人件費は、地方単独事業に含めない、地方がやっている社会保障には含めないという議論が行われたりしたわけです。

 あんまり偉そうな言い方してはいけませんけど、正直、本当の意味で、社会保障のことが分かっているのかなと思いました。
 一生懸命、いろんな人が手間をかけてお互いに汗をかきながら、お互いに助け合っていくというのが本当の意味での社会保障なんだと思うんであって、地方がきめ細かくやっていること、人の手をかけてやっていること、汗水たらしてやっていること、こういうものを正しく評価していく必要があると思います。

 何とかその議論が一定元に戻ってきて、数百億円くらいしか地方単独事業として認められるものはないとか言っていた議論から2.6兆くらいまでは押し返ってきましたから、いいかなとは思うんですけれど、ただ、この議論の過程で見えたことは、地方が社会保障の問題について何を取り組んでいるかということをもっともっと国へ発信していかないといけないなということを私自身も本当に痛感したところでございます。
 是非、そういう声を上げていきたいと思っています。


衆議院議員の定数削減(3)

(半田:高知新聞記者)
 さっきの選挙制度の絡みですけども、地域代表の考え方というおっしゃり方ですけども、その考え方でいくと、今の1票の格差の判決自体がおかしくないかというような考え方にもつながるんですけども、知事はそういうようなお考えをお持ちですか。

(知事)
 1票の格差の問題は1票の格差の問題で、非常に重要な問題だと思うんです。でも例えば、参議院議員について、徳島県と高知県で合区にすることが正しいかというと、私は、これは妥当だとは思わないです。
 明らかに抱えている課題というのは違うわけでありまして、それぞれの県で抱えている課題に対応して、それを代表する議員も必要だろうというふうに思っているところです。

 そういうことを論点として提起した時に、最高裁の判決がどうなるか、それはもちろん現在の憲法の違憲立法審査権の観点からいけば、そういう答えを出すようなかたちにはなっていないでしょう。提示された問題について答えるというのが今の方式なわけですから。そのことについて、また別途にしっかり議論してみて、それでまたいろんな判断をあおいでいくということをしていけばいいのではないかと私は思います。

 1票の格差は、ものすごく大事な観点だと思うんですけど、一方で、地域の実情を踏まえた選挙制度。もっと言えば、地域の実情を踏まえた政治体制であるべきなんだということも、一人一人の人権を守るために、ものすごく大事なことだと思うんです。だから、その点についての議論というのも是非、正面から問題提起してもらいたいなと思っています。

(半田:高知新聞記者)
 (衆議院議員選挙)区画定審議会の議論になっているかどうかわかりませんが、都道府県の知事のご意見を伺うというプロセスがあると思うんですが、今日おっしゃったようなご意見で国のほうにご回答なさるというような(ことですか)。

(知事)
 多分、区画定審議会は、区割りのことしか聞いて来ないと思うので、その場では言えないと思いますので、私は、こういう場[記者会見など]で言わせてもらいたいと思いますし、いろいろ発言の機会があれば、単に人口割りの問題だけじゃなくて、その他の観点も考慮すべきじゃないかということを強く言わせてもらいたいと思います。

(植村:高知放送記者)
 関連してですけど、先ほどアメリカの上院・下院のお話が、ありましたけども、今の選挙制度、今の議員も国会議員の構成でいうと、アメリカの上院・下院のようなやり方のほうが、よりいわゆる民意を反映できやすいというふうに考えているということですか。

(知事)
 私はそう思ってますけど、少なくとも参議院の合区なんていうのは大反対です。

(小笠原:高知新聞記者)
 意見を聞かれるであろう区割りに関しては、あくまで想定なんですけれども、いわゆる饅頭型と東西に割るというようなことが想定されるのですが、その点、今の段階で、何かお考えをお持ちですか。

(知事)
 饅頭型なのか東西型か。新聞に出てましたね。
 やはり、長年積み重ねてきた、多くの人々がなじんでいる制度に、できるだけ依拠した分け方がいいんじゃないかと僕は思っています。そういうことからいけば、饅頭型ということよりも東西型のほうがいいんじゃないかなと私は思っています。

(小笠原:高知新聞記者)
 馴染んでいる制度に依拠したところですが、もうちょっと言葉を足してもらって(いいですか)。

(知事)
 (現在も)1区、2区、3区に分かれてます。どちらかというと東西に分かれてきたわけで、高知市だって東西に分けてきたわけじゃないですか。
 私も生まれも育ちも、先祖伝来高知県でありますけど、やはり東の抱えている課題と西の抱えている課題というのは違うと思うので、私は東と西に分けるというやり方がいいと思います。高知市が真ん中で分かれちゃうんじゃないかということに対するご懸念もいろいろあると思いますけども、2人の国会議員が一生懸命、県都高知市のことを協力してやるというのでいいんじゃないかと思います。高知市は重いので2人でやるんだということでいいんじゃないかと思います。正直、私も県政を行っていて、東の課題と西の課題には相当違いがあるなという感じはしています。
 いろいろご議論があるでしょうから、これからも議論を重ねていく必要があると思います。


伊方原子力発電所(2)

(水島:共同通信記者)
 原発のところで確認なんですが、先ほどのご回答だと、基本的には愛媛県の知事を信頼して、その判断に従うというのが基本的なスタンスという(ことですか)。

(知事)
 愛媛県の知事さんが判断をされたら、どうしてそういう判断をされたかということについて私たちとしても検討させていただいて、最後は自分達としてこう思うということを言いたいということです。

(水島:共同通信記者)
 愛媛の知事がイエスと言ったからといって、こっちがイエスと言うわけではもちろんないという(ことですか)。

(知事)
 自分達の考えというのをはっきりさせたいと思います。

(水島:共同通信記者)
 その自分達の考えを明らかにする場というのは、今やられている勉強会であるという基本的な考え方でよろしいんですか。
 あと個別に疑問などが浮かんだ時に対する説明を求めたりというのは、基本的には勉強会のみですか。

(知事)
 勉強会の場で、四国電力さんからいろいろ話を聞いているわけですから、それもひとつの判断材料です。それで私たちの考えというのを然るべき場で、例えばこういう場になるかもしれないし、また、私たちとしてのコメントを発表させていただくかもしれない。そういう対応をするということです。
 これは、議会で従前から申し上げてきているとおりです。

(水島:共同通信記者)
 あと、60年に延長すると言ったところの所感の部分(はどうですか)。

(知事)
 どういうことを言いたくてこの60年ということになってきたのかが、正直、クリアな説明が無いと思っています。
 突然60年って言い出して、何でそうなのかと。じゃあ、今まで一定の目安と言われていたところの60年というのと考え方が違うのか。

 それから、これまでは、(運転開始後30年を超える場合)10年ごとに認可が必要と言っていたのが、今度は60年までなら大丈夫というところもよく分からない。そこのところは、今、盛んに言われてますけど、こういうことこそ正に典型的な説明不足だと思います。
 一定の考えがあるんだろうとは思いますけど、もうちょっとクリアに説明していただきたいなと思います。

(西森:高知さんさんテレビ記者)
 それに関連してなんですけれども、勉強会で今までお話し合いされている中で、追加安全対策についてはどのように評価(されていますか)。

(知事)
 四国電力さんは、かなり早い段階から、一定の余裕度を持って対応するという姿勢で、その余裕度の議論をしてくださるようになってきている。この点は私たちも有難いなと思っています。

 最近、どういう議論をしているかというのは、私もまだ聞いていないので、詳しく聞いてみないといけませんが、一定の想定される揺れの規模に対してこれだけの余裕度があって、そこの余裕を高めるための議論をしなければならんというふうにおっしゃっていただいていると思っていますので、そこの辺りが、一つの大きなポイントだと思います。

 単に大丈夫ですと言われただけでは分からないので、どうして大丈夫なのかということを技術職員も勉強会に参加させて、納得ができるかどうかというのを判断していきたいと思っています。
 いろんな項目があると思いますので、個々個別の項目については、今、職員が議論してくれていると思っています。そこの細かいところまでは報告を聞いていません。

 

(中村課長補佐)
 それでは以上をもちまして記者会見を終了します。

 

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