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知事の記者発表(平成25年2月22日)

公開日 2013年03月01日

知事の記者発表

平成25年2月22日(金曜日) 9時00分から10時5分 第一応接室

平成25年度一般会計当初予算の概要
3月補正予算の概要
組織改正
第2期日本一の健康長寿県構想バージョン2のポイント
平成25年度一般会計当初予算への思い
南海トラフ巨大地震対策(1)
県の財政収支見通し(1)
移住促進
企業誘致
木質バイオマス発電
インフラ整備
南海トラフ巨大地震対策(2)
県の財政収支見通し(2)
防災関連産業
衆議院小選挙区の区割り

配布資料

 1 平成25年度一般会計当初予算(案)の概要 [PDFファイル/27.82MB]
 2ー1 第2期日本一の健康長寿県構想Ver.2のポイント [PDFファイル/3.78MB]
 2ー2 第2期日本一の健康長寿県構想Ver.2
  (1)表紙、目次、目指す姿 [PDFファイル/1.74MB]
  (2)保健・医療分野 [PDFファイル/7.82MB]
  (3)福祉分野 [PDFファイル/5.49MB]
  (4)人材育成、中山間対策、地震対策、各福祉保健所のチャレンジプラン [PDFファイル/4.62MB]

平成25年度一般会計当初予算の概要

(知事)
 県議会3月定例会を3月1日に招集します。今回提出する議案は、平成25年度一般会計当初予算など予算議案が40件、条例その他議案36件、報告議案2件、併せて78件です。この内容をご説明させていただきます。

(資料 平成25年度一般会計当初予算(案)の概要により説明)

会見する尾﨑知事
(資料の2ページを示しながら) 平成25年度一般会計当初予算額は4,456億円であり、5年連続で対前年度予算増115億円、プラス2.7%になります。ちなみに、当初予算が4,400億円を超えるのは8年ぶりですので、近年の中では比較的大きな規模の予算になります。
 この中には、国の経済対策に伴う地域の元気臨時交付金を100億円計上するなど、国の補正予算などの経済対策に積極的に呼応した形での予算編成となっています。

 普通建設事業費は847億円、こちらも5年連続で対前年度予算増23億円、プラス2.7%になっています。さらにこちらをご覧いただきますと、今回の補正予算のうち293億円を普通建設事業費で対応しており、こちらも加えて13カ月予算で考えると、合わせて1,140億円、プラス316億円、38.3%増になります。
 普通建設事業費が1,000億円台の大台に乗るのは平成16年度以来です。これは、13カ月予算として見た場合、1,140億円となっていますが、仮に12カ月分に比例按分しても、1,000億円を超える規模になりますので、普通建設事業費が久方ぶりに非常に大きな水準となっています。約13兆円の国の大規模な補正予算に対して、いろんな意味で積極的に呼応したということです。

 当初予算の柱として6つのポイントを挙げています。まず第1点目として、何と言いましても、「南海トラフ巨大地震対策の抜本強化・加速化」を図るということです。津波避難対策の仕上げに取り組むとともに、これが非常に重要な点ですが、平成25年度からは、初動・応急段階での事前対策に、より本格的に踏み込んでいきます。
 平成23、24年度の対策の中で、とにかく大急ぎで取組を進めてきたのが、津波からの避難空間を作ることでした。これに加えて、様々な計画の見直しを行ってきたところですが、一昨日開催した南海地震対策本部会議で決定した新行動計画(の素案)、さらには新しい応急対策活動要領に基づいて、特に初動・応急段階での事前対策について、いよいよ計画作りから実践の段階に入っていきたいと考えています。これが「南海トラフ巨大地震対策の抜本強化・加速化」の大きなポイントです。

 第2点目は、「第2期産業振興計画」をバージョン2としてバージョンアップしていきます。移住促進の抜本強化や地産外商のさらなる推進のための体制強化などの取組、ものづくりのための支援策についても大幅に強化しています。

 そして、第3点目は、先ほどの(日本一の健康長寿県構想推進)会議で具体的な改訂を決定した「第2期日本一の健康長寿県構想」についても、バージョン2としてバージョンアップしました。生活習慣病対策の強化、さらには医師確保、特に周産期医療体制の充実に取り組みます。そして、高知型福祉の取組の一層の推進などを行っていきます。こちらはできたばかりですので、後でもう一度詳しくご説明します。

 第4点目は、「教育改革」です。(高知県教育振興基本計画の)重点プランの「知」「徳」「体」の取組をさらに推進するとともに、特に、生徒指導上の諸問題の改善について対応を強化しています。

 次に、第5点目は、全てに関連することとして、遅れた本県のインフラ整備を大幅に加速することで、当初予算ベースでも先ほど申し上げましたとおり847億円を計上していますが、むしろ、普通建設事業費の規模という点で言わせていただければ、13カ月予算を見ていただくのが、本質に迫る話かと思います。

 そして、第6点目は、「中山間対策の抜本強化」の取組についても、予算を増やして対応を強化しています。

(資料の3ページを示しながら) 今回の予算の全体像や財政健全化との関係など、編成にあたって留意した点などについて、このページにまとめています。残念ながら、今回、県税と地方交付税は減少の見込みであり、一般財源そのものは減少しています。2,951億円と対前年度比35億円の減です。他方で、やらなければならない仕事は非常に多いということで、今回、かなり厳しく予算編成にあたってきました。
 一つは、行政のスリム化を徹底していくことです。業務が増えていく中での行政のスリム化は非常に厳しいものがあるわけですが、仕事の手順の改善を積み重ねていくことでスリム化を図るべく努力しています。

 あわせて、使える有利な財源はしっかりと使っていく取組を進めてきました。例えば、地域の元気臨時交付金も大幅に活用していますし、緊急防災・減災事業債の活用も図ろうとしています。
 さらに、スクラップ&ビルド〔優先順位の低くなった取組や一定の成果が上がった取組を廃止し、新たな取組を導入すること〕を進めるため、課題解決先進枠を設定し、合計10億円を計上しています。後で、この提案(地域の元気臨時交付金と課題解決先進枠)は、もう一度お話させていただきたいと思います。
 これらの努力を重ねていくことによって、一定の削減努力をしました。他方で、先ほど申し上げましたように、講じるべき対策については積極的に対応しました。

 例えば、南海トラフ巨大地震対策関連予算では、平成25年度当初を3月補正含みで言うと244億円になりますが、ご覧のとおり、平成22年度当時は105億円でしたので、既に倍以上の予算規模で取組を進めようとしています。
 こういった形で一般財源が減る中、積極的に仕事に対応する一方、有利な財源を使い、予算編成においてスクラップ&ビルドを徹底するという取組全体で、財源不足額は141億円になりました。昨年9月の推計時点では139億円くらいでしたので、若干拡大していますが、やらなければならない対策が大幅に増えたことなども鑑みると、何とかこの財源不足額で押さえ込むことができたのかと思っています。

 ちなみに、この財源不足額につきましては、この推移をご覧いただきたいと思います。平成20年度予算は199億円、21年度は174億円でした。22、23年度と、50億円規模くらいまで改善を図ってきていましたが、24年度は134億円と再び拡大して、今回はさらに増える形になっています。やはり(22年度に比べて)25年度は、南海トラフ巨大地震対策の規模を約140億円拡大していることに対応して、財源不足額も若干拡大傾向にあるということです。
 この金額が、近年の中で特に大きいわけではありませんが、最近減らしていたことに比べて24、25年度の2年間は、若干拡大してきています。やはり、この辺りは、今後も財政的な健全性の確保という点から気が抜けないと思っています。

 今回の財源不足額への対応のためにどうするかということですが、一つは、退職手当債を40億円発行することとしています。残余は、財政調整的基金の取り崩しで賄うことになりますが、退職手当債を発行していくことによって、財政調整的基金の取り崩しを抑え、将来への備えをできるだけ図っていこうと考えています。
 退職手当債の発行額です。こちらの推移を見ていただくと、平成18年度が30億円、19年度が56.8億円という規模でした。22、23年度の財源不足額の小さかった年は発行していませんが、24年度は35億円の発行になっています。退職手当債の発行額は、やはり若干拡大しています。
 過去の中で図抜けて大きいわけではありませんが、近年、財源不足額が減っていたことに比べれば、若干財源不足額も拡大し、退職手当債も拡大してきています。やはり、南海トラフ巨大地震対策等を大幅に加速していく中で、財政的な問題については、引き続き注視が必要だと思っています。

 次に、結果としてどうなったかということですが、一つは、財政調整的基金残高で見た場合、136億円は25年度末においても確保できる見通しです。平成24年9月推計の時に、大体、年度末で116億円ぐらいまで落ち込むという予想でしたが、20億円ほどプラスできていますので、一定安全度は確保できているかと思います。さらに、安全度を高めるために、年度内のやりくりを非常にうまくやっていかないといけません。
 あわせて、県債残高の推移では、(24年度末見込)5,090億円から(25年度末推計)5,084億円と、6億円の減になっています。県債残高の減少傾向は、これだけ予算が拡大しても、引き続きギリギリ維持できていると思っていますが、近年、何十億円とか100億円といった規模で県債残高を減らしてきていましたので、それに比べると微減になります。この辺りからも、借金を減らすことは維持していますが、やはり若干ペースが厳しくなっていると考えています。

 積極的に仕事を行い、そのための財源確保も図っています。一定の財政の健全性も確保できていると思っていますが、近年に比べれば厳しさが出てきていますので、引き続き注視は必要かと思っています。いつも話していますが、「アクセルとブレーキをうまく使い分けていきながら、仕事はしっかりしながらも財政の健全性を維持し続ける」という取組を進めていきたいと考えています。

(資料の4ページを示しながら) 地域の元気臨時交付金への対応については、一言で言うと、「国の補正予算で高知県の事業がたくさんつけば交付金もたくさん交付される」ということです。しかも、これは基金として使ってもかまわないということであり、南海トラフ巨大地震対策として、特に地方単独事業でやらなければならない事業はたくさんありますから、それは心強い財源だと思います。我々にとっては、非常にいい時期にいい交付金を作ってくれたと思っているところでして、今回、積極的に呼応しました。
 我々が公共事業としてやらなければならないものが、特に地震対策のことを考えれば、たくさんあります。できるだけ補正予算で事業を獲得し、あわせて交付金も獲得することで、一生懸命取組を進めてきました。今のところ、何とか交付見込額は、100億円程度確保できるのかと思っています。この100億円の交付金を使い、例えば、県立学校の防災・安全機能を高める施設整備や社会福祉施設の高台移転を図るための支援などに取り組み、残余については基金を設置し、今後の南海トラフ巨大地震対策や経済対策、社会基盤整備などに活用していきたいと考えています。

(資料の5ページを示しながら) 先ほど、厳しい状況の中でスクラップ&ビルドを徹底したというお話をさせていただきました。こちらにあるように、今回、予算要求段階からスクラップとビルドを対応させる形で設定しました。事業の見直しを行えば、課題解決先進枠において、その見直した分の1.5倍まで要求が可能であるという設定です。
 これによって、例えば、補助事業の見直しが38件、事務事業の見直しが56件、財源としては9.5億円を捻出しています。これを例えば、今回の産業振興計画の目玉の一つである移住促進の取組に充てるとか、中山間対策の強化に充てるとか、さらには健康長寿県構想や教育改革の充実に充てるという形で取り組みました。
 金額は9.5億円ですが、件数を見ていただきますと、(補助事業)38件、(事務事業)56件の見直しを行っています。しかも、この中に廃止・休止がそれぞれ24件、49件という形で、かなりの部分に廃止や休止したものがあります。これは金額もさることながら、こういう廃止・休止をすることによって、やり始めた時は意味があったけれども、やった結果、一定達成されて、今はやる必要がなくなったといったものを積極的にやめるようにしました。

 これは、まさに「PDCAサイクルを回す」ということであり、別の言い方をすれば、「新陳代謝をしっかり図る」ということだと思います。財源としてこの分を減少させる効果もありますが、もう一つは、仕事の効率化という点での効果も非常に大きなものがあると考えているところです。金額的には9.5億円削って、10億円を計上しました。仕事的には今や必要性の薄れた仕事はやめて、その分、今必要となる仕事に注力する体制を図ろうとしています。
 こういう取組を、今後さらに、来年度、再来年度と一層強化していきたいと考えています。

(資料の6ページを示しながら) こちらは、(一般会計当初予算の)金額の推移です。先ほど来、申し上げているとおり、一般会計の歳出4,456億円と、近年の中では比較的大きな水準になっており、平成17年度以来の水準となっています。
 普通建設事業費の推移は、16年度が1,000億円ちょっとでしたから、事実上16年度以来、久方ぶりの1,000億円規模です。県の実質的な借金は、引き続き漸減傾向を維持しています。

(資料の7ページを示しながら) 次に、基本政策関連予算の項目について、概要をお話させていただきます。

(資料の8ページを示しながら) 「南海トラフ巨大地震対策の抜本強化・加速化」です。まず、避難路・避難場所の整備については、概ね総仕上げに向けての取組を加速します。
 高台移転については、去年9月の補正予算から検討経費を計上していましたので、今後、具体的に移転を始めるようにしたいと思っています。保育所の高台移転の検討が7施設と書いていますが、すでに去年9月の補正予算で5施設の検討を開始していますので、市町村の方でいろんな手当がつきましたら、県でもすぐさま予算措置を追加して、5施設の具体的な高台移転を果たしたいと思っています。今回の当初予算でも追加的に7施設の検討を始めていくことになります。

 ちなみに、保育所の高台移転のための予算について、支援のための制度は作っていますが、実際のところ検討中の部分があるので、予算額はまだ計上していません。今後、協議が相整いましたら、具体的に補正予算で対応して、5施設の高台移転からスタートしたいと思います。また、社会福祉施設につきましては、高齢者施設3施設、障害者施設3施設の移転を行います。
 さらに、初動・応急活動を実施する体制を構築し、新行動計画(の素案)及び応急対策活動要領に基づいた具体的な実践を始めていきます。具体例として言えば、総合防災拠点の整備に着手することや、医療機関の防災力向上に向けた支援などの取組を始めたいと思っています。

 次に、産業振興計画です。ポイントが5点あり、1つ目は、移住促進の取組の抜本強化を図ります。
 2つ目は、地産外商のための体制強化を図っていきたいと考えています。一定、成約件数は拡大してきました。今、このタイミングでさらに体制を強化することで、より一層多くの地産外商の具体的な成果を獲得していくことが、県経済の活性化には重要だと判断しています。
 3つ目の力強いものづくり産業への体質強化として、一つは、企業立地促進のための補助金です。コールセンターを誘致するための補助金を全国でも最高レベルとなるよう強化しました。あわせて、工業団地の開発の加速化を図ろうとしています。そして、もう一つは、県内のものづくり産業の強化のために成長分野研究会発の、いろんな有望プランに対するパッケージ支援を図る取組を強化しています。
 4つ目の観光では、特に地域の観光振興を図っていきます。リョーマの休日が2年目に入り、この点が非常に大きなポイントだと思っています。広域観光組織が実施する地域博覧会の支援、特に幡多地域で行われようとしている博覧会の支援が今年度の大きなテーマとなります。あわせて、プロモーションの強化を図ります。

(資料の9ページを示しながら) 日本一の健康長寿県づくりについては、後でご説明します。
 教育の充実と子育て支援では、引き続き、学力・体力向上対策を進めることと、後でもう一度言いますが、(よさこい健康プラン21との連携による)健康教育を非常に重視したいと考えています。そして、生徒指導上の諸問題の改善に向けた取組を強化することや防災教育を一層推進していきたいと考えています。

 インフラは先ほど来申し上げています。
 中山間対策については、概ねこの4つの柱で取組を進めます。集落活動センターの支援や経済的自立に向けた支援。そして、鳥獣対策や移動手段の確保が大きなポイントとなります。

3月補正予算の概要

(資料の55ページを示しながら) 次に、24年度3月補正予算について、部分的に触れながら補足させていただきます。
 まず、3月補正予算を大きく2つに分けてご説明させていただきたいと思います。一つは経済対策関連部分です。安倍内閣においてとられました経済対策に本県として呼応して補正を行うものがトータル382億円になります。その中でインフラ整備などが286億円、特に、南海トラフ巨大地震対策関連が非常に大きくなっています。
 さらに、インフラの老朽化に対する対策も大きなテーマです。

(資料の56ページを示しながら) そして、国の経済対策に呼応して基金を積むということでは、例えば、雇用対策のための基金である緊急雇用創出臨時特例基金36億円という規模は、絶対額でも中四国でナンバー1です。全国的にも比較的大きな規模の予算額の獲得につながっていると思います。
 あわせて、3月補正予算の概要のもう一つは、通常のいわゆる年度末に行います調整的な補正計上です。

組織改正

(資料の58ページを示しながら) 25年度予算の最後に、組織改正について、少しお話させていただきます。一つは、文化生活スポーツ部の組織を改正することとしており、現在の「文化振興課」を「文化振興課」と「国際交流課」の二つに分けたいと思っています。それぞれ非常に役割が大きくなってきていますので、一課で両方を所掌するには若干無理があると思い、それぞれに分けたいと考えています。

 文化振興課では、文化政策全般の取組にあわせて、産学官連携の取組が、産業振興計画にしても健康長寿県構想にしても、いろんな分野で拡大してきています。さらに、生涯学習の促進も県政上の非常に大きなテーマだと思っています。この文化振興課で、一連の取組の全庁とりまとめ的な仕事をしてもらいたいという意味で、独立していこうということです。
 もう一つの国際交流課では、例えば、産業振興計画などにしても、例えば輸出案件など、外国の皆さんとのお付き合いが非常に増えています。観光もしかりで、まずは外国とのお付き合いのベースを(国際交流課で)築き、後から個別案件について各課が出て行けるようにするためにも、国際交流の促進を図る先端の課を作りたいと考えているところです。

 さらに、産業振興計画の改定の目玉である移住促進を担当する「移住促進室」を設置する。健康長寿県構想の中では、よさこい健康プラン21や周産期・母子保健対策が非常に重要ですので、専属の室を設置して対応を図りたいと考えています。

第2期日本一の健康長寿県構想バージョン2のポイント

(資料 第2期日本一の健康長寿県構想Ver.2のポイントにより説明)

(知事)
 日本一の健康長寿県構想推進会議を開き、改訂しました「第2期日本一の健康長寿県構想バージョン2」の中身について、簡単にご説明させていただきます。
(資料の1ページを示しながら) 保健、医療、福祉の分野について、それぞれ見直しを行っています。まず、保健の部分について、第2期バージョン2の大きなポイントは、次の3点です。
 1つ目は、「子どもの頃からの健康づくり」を非常に重視したいと思っています。教育現場と連携した取組を進めることとあわせ、重要なのが母子保健の分野です。ご存知のように、高知県の乳幼児健診の受診率は全国最下位です。全国では1歳6カ月時健診が90%となっているのが、高知県は80%ぐらいしかない。これでは健康面でも子育てという面でもやはりどうかということで、乳幼児健診をしっかり受けていただく取組を進めたいと思います。そのために、乳幼児健診の質そのものを高め、非常に効果的なものにするとともに、受診勧奨の取組などについても強化したいと思います。

 そして、2つ目は、「よさこい健康プラン21」です。これは県民の皆様方のいわゆる食生活やいろんな生活環境の改善をして、健康に暮らしていただくための基本となる計画であり、これを学校現場で教えたいと思っています。残念ながら小中学生の肥満傾向児の出現率が高いことや、朝食の欠食率も高いといった問題があります。「健康に暮らしていくためにはどうあるべきか」ということについて、教育現場で子どもたちにしっかり教えたいと思っています。そこから、子どもたちを通じて保護者の皆様方にもこういう考え方が伝わっていければと思っているところです。

 3つ目は、「壮年期の生活習慣病対策」です。ご存知のように本県は壮年期の死亡率が高く、特に男性の死亡率が高くなっています。そのため、脳卒中、心筋梗塞、がん対策をさらに強化します。その中で脳卒中、心筋梗塞については、重大な危険因子である高血圧、そしてタバコ対策を、医療関係者の皆さんと共に重点的に取組を進めます。
 がん対策についても、検診受診率50%の達成に向けた取組をしていきたいと思います。住所地の市町村でない他の市町村でも受けられるという形や、(複数のがん検診を一度に受診できる)セット検診化を進めるという形で、できるだけ受診率の向上につなげていけないかと考えているところです。

 医師・看護職員確保の取組は、引き続き進めます。あわせて、周産期医療提供体制の再構築を図っていくための一連の取組を進めていきたいと考えています。

(資料の2ページを示しながら) 福祉の分野では、高知型福祉の取組を、さらにネットワークを広げてやっていきたいと思っています。こうち支え合いチャレンジプロジェクトを官民一体となって進め、県内39ヶ所の「あったかふれあいセンター」、サテライトも含めると140ヶ所を超える場所を中心として、地域全体で見守りを行う「見守りネットワーク」の構築を図っていきたいと思います。
 そして、ご存知のように、本県は特別養護老人ホームの待機者が非常に多いので、この改善に向けて、第5期介護保険事業支援計画に基づき、特別養護老人ホームの増床を図ります。

 次に、先ほど教育の予算説明の中で言いましたように、非行防止対策を強化したいと思っています。残念ながら、本県の非行率は3年連続全国ワースト1という状況であり、非常に深刻な問題だと思っています。学校、地域、家庭が連携して取組を進めていかないといけないと思っていまして、一般的な啓発の取組から学校における取組、そして家庭と連携した取組、また、非常に深刻化した状況への対応の強化といった一連の取組を、非行防止対策の推進という形で行っていきたいと考えているところです。

 次に、「ねんりんピックよさこい高知2013」を秋に開催します。この大会に向けての準備を着実に進めていきます。一過性に終わらせず、後に多くのものを残してくれるような大会にしたいと思っています。そして、高知ファンを増やしたいと思いますし、もう一つ、何と言っても老人クラブや各地域のスポーツ振興団体の活性化が、全国の皆さんとの関係の中でできるようにしていければと思います。

 最後に、南海トラフ巨大地震対策では、医療分野における地震対策の推進として、各医療機関の防災力の向上を図るための指針を活用した一連の支援を行います。あわせて、社会福祉施設における施設整備や訓練などの後押しをします。具体的に高台への移転整備の支援として、特に入所型の施設について、高台移転を図っていくような取組をしていきたいと考えています。

平成25年度一般会計当初予算への思い

(清水:高知放送記者)
 今回の当初予算の大きなテーマというか性格について、聞かせてもらえますか。

(知事)
 一つは、財政規律を維持しつつも高知県の強みを伸ばして、課題解決を図っていくための取組を大幅に強化した予算だと思っています。
 予算規模も大幅に拡充しましたし、それに関連した施策についても、この4ヶ月間ぐらい徹底して庁内で議論を行い、さらなる規模拡大と強化を図ってきたと思っています。
 予算的に充分な措置をするとともに、今後の課題として本当に多くの関係者の皆さんと協働体制をとらなければ、この取組は実効を上げることはできないと思います。まずは、その予算のあり方について、施策の中身を議会でご審議いただき、そして、最終的な完成形にさせていただきたいと思っています。その後、多くの関係者の皆様方にしっかり内容をご説明させていただきながら、共にそれぞれの施策を推進していくための協働体制を作っていけるよう努力を重ねていく必要があると思っています。

(清水:高知放送記者)
 内容について、主要なテーマは地震だと思うんですけれども。

(知事)
 やはり、何と言いましても、南海トラフ巨大地震対策を抜本強化しています。第2ステージに入るといいますか、まず、第一に重要であった津波避難空間づくりを加速する取組を進めています。あわせて、初動期・応急期への対応策も本格的に実践する取組を進めようとしているところです。やはり、発災直後から、さらに一歩前に進めた対応策についても、取組を進める形になっています。そういう意味では次のステージに進んでいることになるかと思います。
 これ以外にも、それぞれポイントがあります。例えば、産業振興計画で言えば、地産外商の柱に加えて、移住促進という新たな柱を打ち立てたいと思っています。高知県の様々な強みを生かして、人口減少の中、少しでもその痛みを緩和するためにも、この移住促進というテーマに取り組んでいきたいと思います。

 健康長寿県構想について言えば、県民の健康づくり、そして、福祉のネットワークづくりに非常に重きを置いていきたいと思っています。後は、非行対策の取組にも、いよいよ踏み込んでいきたいと考えているところです。
 教育改革も、「知」「徳」「体」の取組を引き続き進めていきます。学力・体力の問題を、引き続き全力で取り組みます。そして、先ほど生徒指導上の問題という話もしましたように、この徳育の部分に対する対応力も強化したいと考えています。
 それぞれいろんな課題がある中、より本格的に取り組んでいこうと、そのための施策を強化し、予算措置もしっかり図ったということかと思います。

南海トラフ巨大地震対策(1)

(福井:テレビ高知記者)
 津波避難シェルターについて、建設の具体化が進んでいる形にあるかと思うんですけども、このプロトタイプ〔手始めとなるモデル〕である1基目に対する知事の思いと、改めて具体化を進めていく中で、室戸だけでなく県内全域に暮らしていらっしゃる県民の皆さんに伝えていきたいメッセージをお願いできますか。

(知事)
 とにかく、本県で予想されているのは、「巨大な津波がすぐやって来る」ということです。これは本当に厳しい状況ですが、それに対しての具体的な対抗策が、この津波避難シェルターだと思っています。
 今回、室戸で第1基目が立ち上がっていこうとしているわけです。その立ち上がった姿を見ていただいて、やはり具体的にこういう形で対抗すれば、こんな厳しい条件でも命は守ることができることを、多くの皆さんに実感していただきたいと思います。
 あわせて、こういう実効性のある手段を、他の地域においても具体的に検討が進むようになっていただければと思っています。

県の財政収支見通し(1)

(坂梨:NHK記者)
 今回の予算編成と財政の健全化についてなんですけれども、先ほどお話にありましたように、県債の残高は減っているものの減り幅はこれまでと比べると小さくなっていると。まだまだ借金が残っている状況だと思うんですけれども、喫緊の課題に対応するために、今回すごく事業を多くしているということなんですが、そういった喫緊の課題を解決することと、財政の健全化の両立を、今後どういうふうに実現していきたいかというご意見をお願いします。

(知事)
 (臨時財政対策債を除く)県債残高が減っていること自体、かなり健全化ですし、我々はもともと厳しいハードルを付しているつもりです。国は、どんどん増えていっていますし、地方によっても県債残高が増えている県もあると思います。例えば、国の場合は、プライマリーバランス〔歳入と歳出の釣り合い状態〕の均衡を図るなど、いろいろな財政健全化目標を持っていますが、我々は、この県債残高を減らしていくところに、財政規律の一つとして自主的に設定した壁を持っているつもりです。
 県債残高が減っていけば、一定、経済成長もしている中で、経済における借金の意味は、だんだん小さくなっていくので、一定、健全な財政運営ができるということだろうと思います。

 なかなか仕事をすることと、県債残高を減らすことを両立させるのは、非常に厳しいことなんですが、やはり、喫緊の課題に対応し、しっかりやっていかないといけません。特に、命に関わることが多いわけですから、その点はしっかり対応していくことが重要です。だからといって、財政規律が野放図〔勝手気ままに振る舞うこと〕になっていいとは当然なりません。
 今回も、いろんな工夫によって、県債残高を何とか少し減らすことができましたので、一定、財政規律は維持できていると思います。この両立を図るためにいろんな知恵をしっかり出していくことが、我々にとって、非常に重要なことだろうと思います。

 県ですので、外部の動きに非常に影響されることがあり、それがプラスにも、マイナスにも効くんですけれども、今回、国の経済対策などがあり、こういう機会をしっかり活用し、こういうものがあった時に全部使い切ってしまうのではなく、翌年度にどういう仕事をしないといけないかといったことも考えて、一定額については基金として積み立てておき、来年度以降の仕事にも充てるといった配慮もしています。
 ご指摘のとおり、今ある仕事をしっかりしていきながらも財政規律を考えて、一つ一つの要素について、後年度のことも考えた備えをしていくことの繰り返しだと思います。特効薬みたいなものはないので、引き続き努力を重ねていくことが大事だと思います。

移住促進

(井上:高知新聞記者)
 移住促進策なんですが、来年度から産振計画の柱に立てると思うんですけども、産振計画はいろんなテーマごとに数値目標というのが出ていますけども、具体的に移住に関してどんな数値目標を考えていらっしゃるかということと、今までにも移住促進というのは県としても取り組んできていましたけど、今、取り組むというこの意義というのをもう少し言葉を足してお示しいただけますか。また、その課題をどう捉えていますか。

(知事)会見する尾﨑知事
 第1期産業振興計画の時から、移住促進は一定、取組を進めようとしてきました。「移住・交流コンシェルジュ」という制度も設けて、ワンストップで対応できるような窓口を設けて取り組んできました。
 いわゆる移住の相談から、実際に移住に至るまでの割合は、1割くらいに達していますので、他の県と比べても比較的高い方だと思っています。これは、「移住・交流コンシェルジュ」などの制度を設けた結果であろうかと思います。
 今、絶対数で1年間に大体100組くらいの方(平成23年度に県及び市町村の相談窓口等を通した移住者数は120組)が、移住をしていただいているところです。これを今回、新しい目標として、27年度末までに徐々に増やしていき、何とか500組にできないだろうかと思っています。

 何故、今の時期なのかということについては、もともと移住促進をもっと図りたいと思っていました。ただ、この移住促進が、本当に本県にとって経済的にプラスになるのか、マイナスになるのかということの検討に、若干時間をかけさせていただき、多方面で分析してトータルでプラスだという判断がついた時期が、去年だったというのが、第一です。
 もう一つは、団塊の世代の皆さん方が、本格的にリタイアされる年齢に近づいてきており、今、この好機を逃してはいけないという思いがあったことが2つ目です。
 そういうことで、これまでずっと、この移住促進策の強化について検討を進めてきた中、何とかいけるのではないかということで、今回、一つの柱として打ち立てさせていただきました。

 ご指摘のように、過去も何回か取り組んでいます。第1期産業振興計画でも取り組んできましたので、一定、成果は出ていると思います。前に比べれば、随分、移住人数も増えたりしてきているので、それは良かったと思いますが、やはり県勢浮揚を考えると500組くらいは何とか確保したいと。もっと規模を大きくしたいというのがあります。
 もう一つは、平成15、16年ぐらいの時に、団塊の世代の皆さんが、還暦と言われる年齢に近づいてくるのにあわせて、移住促進を図ることに取り組んだことがありますが、その時は、あまりうまくいきませんでした。その時の例に学ぼうとして検討してきました。

 やはりポイントは、仕事の部分だと思っています。この「幸せ移住パッケージ」を提供することを言っていますが、もっと言うと、単なる職ということではなく、「移住していただく人に何をやってもらいたいか」ということをできるだけはっきりお示ししていくことではないかと思っています。
 移住をして来られる方々に、「あなたの自己実現にこのように貢献できるこういう役割があります」と。「高知に来ることで皆さん、是非この役割を担っていただけませんか。それによってあなたの自己実現を図ってみませんか」といった打ち出し方をしていくことが非常に重要ではないかと思っていまして、今、この幸せ移住パッケージの中身をさらに詰めているところです。

 例えば、「産業振興計画」「健康長寿県構想」「中山間対策」といった仕事をしていく中で、高知県で担ってもらいたい役割や仕事はたくさんあります。医師の皆さんに来てもらいたい。中山間の集落活動センターの担い手として、高知ふるさと応援隊も募集中です。産業振興計画の中で、一次産業の担い手のための支援策をかなりいろんな形で強化してきています。
 こういった一連のいろんな計画や施策の上に立って、我々が、多くの皆さんにとっての自己実現を図っていくための、いろんな機会を提供することができるようになってきているのではないかと思っています。そこを大いに強化して、住居や趣味の問題も含めて、パッケージとして打ち出していくことで、より本格的な移住のうねりにつなげていければと思っているところです。

 もう一つは、受け入れ側のきめの細かさです。移住専門の相談員の方がいる市町村といない市町村では、移住の実績が10倍違います。移住するためのお試し用の施設を持っている市町村と持っていない市町村では、移住の実績が10倍違います。やはり、きめ細かな対応をすることで、移住につながるケースは大幅に増えることが明らかになってきました。そこを生かして、きめの細かい受け入れ態勢の整備を図っていきたいと思っています。
 後は、いろんな形で、SNS〔インターネットに形成されたオンライン上での交流の場〕なども使い、一般の方への訴求を図るよう努力したいと思います。今年は、映画などいろいろありますから、そういった機会に提携してやっていければと思っています。

(井上:高知新聞記者)
 先ほどの500組という目標は、27年度の1年間でということでしょうか。

(知事)
 年間500組というところまでもっていきたいと思います。なかなかちょっと厳しい設定ですけど、頑張っていきます。
 ただ、これから団塊世代の方の数も急増しますので、うまく呼応できればと思います。

企業誘致

(大山(哲):高知新聞記者)
 企業誘致について、今回、大幅に拡大し、例えば、限度額を50億円に上げたり、特にコールセンターの方は、ほとんど家賃をまるまるみるというような、かなり手厚いようにしていますけども、多額の公費を使うものですから、誘致の現状とその必要性について、県民の理解も含め、改めてお話しいただきたいということと、今、企業誘致は、誘致合戦と言われるような、特にコールセンターの場合は、非常に自治体同士の引き合いというか、強いと思っていますので、そういった現状と、昨年、産振本部会議だったと思いますけど、知事も確か「誘致の補助の拡充だけでいいのか」というような疑問も呈されていたと思うんですけども、その辺りも含めてどういうふうにお考えになったのかを。

(知事)(資料の29ページを示しながら) コールセンターの誘致については、やはり、この数字が全てを物語っていると思います。事務系職種の有効求人倍率0.16倍という、この厳しさです。これに直接働きかけていく一番有効な施策として、やはり、コールセンターがあることは、もう疑いのないところだと思います。全体の有効求人倍率が0.62倍の時に、事務系職種の有効求人倍率が0.16倍ですから、これがいかに低いかということです。だから、事務系職場を確保することは、本県の雇用確保について非常に大きく、その点においてはコールセンターが切り札になるものだと思っています。ですから、そのための誘致促進策を強化していきたいと考えています。
 ただ、正直、他県との競争です。他の県もどんどんインパクトのある施策を導入してきている中で、本県もインパクトのある施策を導入しようとしているのであって、単に、支援策を強化したからいいという取組に留まってはいけないと思います。こちらはどちらかというと支援策を強化する方です。

 実は、誘致していて非常に問題となる点が2点あり、一つはこの災害です。ただ、高知県すべてが、災害の被害を受けるわけではないので、「災害から大丈夫です」というところを提示することはできます。もう一つは、比較的合理化を図っていく中で、コールセンター単体での規模が拡大し、大型化してきています。残念ながら、それだけのフロアを確保できないという例がたくさんあって、その規模が合わなくてこれまで誘致できなかったという実例が、相手さんのことがあるので会社名は出しませんけど、いくつかあります。
 そうした我々として、ネックとなってきた部分を解消するために、コールセンターを誘致できるだけの受け皿対策も進めようとしたということです。ここは、支援策を強化すれば済む問題ではないという部分であり、ネックとなってきた根本課題に対する対策になっていると思います。

 そして、企業誘致のための補助金も引き続き、高知県の場合、特に津波などもあるだけに、対応策を強化しないといけないと思っており、こちらがその対策です。
 さらに、もう一つ大事なのが、この工業団地だと思っています。
 災害時に、津波のある県だと言われていますから、「ここなら大丈夫です」という土地を作り出していくことが、県内企業さんのためにも重要だと思いますし、あわせて県外から誘致をしてくるという観点からも非常に重要であると思っています。

 もう一つ、この誘致策だけではなく、県内産業の競争力の強化や雇用拡大に向けた企業誘致の推進が重要だと思っています。サプライチェーン〔ある製品の原材料が生産されてから消費者に届くまでの一連の流れ〕の中で、本県に来ていただくことが、コスト削減等の点で非常に有利であるという企業さんに狙いを定めて、誘致を図っていく取組が重要だと思います。
 この効果を上げるためにも、県内のものづくり企業さんの強化は、やはり重要です。今回、県内のものづくり企業さんへの支援策について、成長分野育成支援事業もそうですし、企業設備投資の取組などの一連の強化をしています。やはり、それらを強化することが、サプライチェーンの中で、高知に身を置いていただくことの非常に有利なポイントとなってきます。そして、こういう支援策の強化と相まって、企業誘致につながっていくと、そのための安全な場を構えるという作戦だと思っています。

 単に支援策を強化すれば済むという問題ではなく、来ようと思う要因を作ることと、今までネックになってきたものを解消することもポイントだと思います。

木質バイオマス発電

(小笠原:高知新聞記者)
 木質バイオマスの発電事業で、国の交付金がベースとはいえ、二つの事業をあわせて34億円という非常に手厚い対応をしていると思うんですが、その理由と、改めて意欲というか思いをお願いできればと思うんですが。

(知事)
 木質バイオマス発電事業には、事業自体、その発電工場のみならず、山側においても雇用を生むという雇用創出効果が大きいことから、非常に期待感があります。また、もう一つ(木質バイオマスの熱利用)として、本県は県際収支〔県外への移出額と県外からの移入額との差額〕が大幅に赤字であり、特に、エネルギー収支の赤字が非常に大きく、その県際収支の改善にダイレクトにつながってくる産業です。さらに、燃料価格の高騰や為替の変動要因によって苦しめられてきており、そういうものの解消にもつながる施策だと思います。
 雇用を生み、県際収支の改善につながる。そして、いろんな不安定性への解消にもつながるといういろんな面において、(木質バイオマスは)非常に有望な産業だと思っています。今後も、非常に期待をしていますし、重点的に取組の加速を図りたいと思っています。

(小笠原:高知新聞記者)
 財源確保の上で、かねて政策提言をずっとやってきたと思いますけど、その辺りはかなり力を注がれたというところなんでしょうか。

(知事)
 やはり大規模ですから、県単独ではなかなか厳しいので、加速化基金という国の基金を何とか確保したいということで取組を進めてきました。今回、補正予算でも加速化基金が入っていますけど、そもそも、加速化基金が去年の秋になくなりそうになっていて、その制度の存続と、本県における一定額の確保、特に、この存続の部分には力を注いできました。全国知事会などと連携し、また、本県選出の国会議員や県議会の先生にもお力を貸していただき、関係者全員で協働して、何とか今に至っていると思います。
 これはおっしゃるとおり、大規模なので効果は大きいですが、財源としても大きいので、やはり、国の後押しは必要かと思います。
 林業の分野は今後、本当に有望で楽しみな事業がいくつかありますので、そういうものを後押ししてもらうためにも、やはり、国との協働は欠かせないと思っていますから、引き続きしっかりタッグを組んでやっていければと思っています。

インフラ整備

(池:高知新聞記者)
 国の経済対策に関連してお聞きしたいんですが、普通建設事業費が久しぶりに1,000億を超えたと。言い方によってはアベノミクスの一端が、高知県内でも現れてくるのかなという気もしますが、知事ご自身の認識をお聞きしたいのは、公共事業による地域経済の効果というものをどのように見ていらっしゃるか。この1,000億円というのが高知県にどういうふうに効くのか、その辺りの見立てをお願いしたいんですが。

(知事)
 公共インフラ(の整備)が、相当のレベルに達している県では、追加的に実施しても効果は非常に薄いだろうと思います。しかし、本県のようにそもそもインフラレベルが非常に低い県において、例えば、窪川への高速道路の開通が、どれだけ地域経済に良い効果をもたらしたかということを考えても分かるように、追加的な公共投資をすることの乗数効果は、定性的に分析しても大きいのではないかというのが第一です。
 加えて、我々にとって将来に向けてのリスク要因というのは、南海トラフ巨大地震に対する対応がまだまだ脆弱であるということです。防災・減災対策をしっかりと進めていくことが、県民の安全安心につながるとともに、これがリスク要因となって経済発展を阻害しているという点が、企業誘致をはじめ多々あるわけです。それから、日々の取り引きの中でもBCP〔事業継続計画〕上の疑念をもたれて、やはり不利になってしまっているという点も多々あるのではないでしょうか。防災・減災対策をしっかり進めていくことが、県民の安全や安心を守るという第一の取組とともに、経済的にも大いにプラスになると思っています。

 ですから、本県においては、公共事業で一定、そのお金が市中に回ることに留まらず、本当の意味での経済的な波及効果を発揮し得る状況だと思います。
 公共事業論は、時と場所を選んで言わないと、日本全国でという言い方は、どうかと思います。日々そのインフラ不足で苦しんでおられる人々などを見るにつけ、本県では重要だと思っています。
 ただ、防災・減災というのは、全国的に今、重要になっているのではないでしょうか。

(池:高知新聞記者)
 これに関連して、去年の談合問題で大手を中心に37社が指名停止を受けていると。経済効果を発現するためにも受発注のスムーズな進行というのがあるべきなんでしょうけれども、指名停止が阻害要因になりかねない。その辺りの発注がどうなっていくのか、受注が充分できるのか、といった辺りの見通しはどのようにお持ちでしょうか。

(知事)
 やはり、これだけの規模になってきますから、年間を通じた発注をしっかり行っていけるように工夫をしておかないと、仮に37社の談合問題がなくても、なかなか大変なんだろうと思います。だから、しっかりと年間を通じた発注を行っていけるよう、25、26年度の南海トラフ巨大地震対策を加速すればするほど、土木行政上、配慮しなければならない点だと思います。

(池:高知新聞記者)
 スムーズに発注できるということでしょうか。

(知事)
 いずれにしても、そういう点はスムーズに発注できるようにしなければなりません。

南海トラフ巨大地震(2)

(大山(泰):高知新聞記者)
 南海地震対策なんですが、今回の予算で第2ステージに入られたというふうに先ほどおっしゃられていましたけど、取組の面だけでなくて、県が東日本大震災以降にキーワードのように進めてきた津波避難シェルターの部分だったり、高台移転だったりという部分が、今回の予算で実際に具体化してきたと思うんですが、そのことに対する思いと、やはり新しい取組ですので、それぞれ、シェルターに関しても高台移転に関しても課題があると思うんですが、そこの課題について挙げられる点というのを教えてください。

(知事)
 いよいよ、東日本大震災以降、いろいろ考えたり検討したり、いろんな人と協議してきた高台移転やシェルターなどが、具体的な形になってくるのが、平成25年度だと思っています。
 これらはいずれも、すぐさまやって来る巨大津波に対抗し得る、非常に実効性のある対策だと思っています。本当に人の命を守ることのできる対策だと思っていますから、この取組をしっかり前に進めていくようにしなければいけないと思っています。それぞれについての課題という点で言えば、シェルターの場合、津波避難計画をより密に練っていただければ練っていただくほど、こういうものの重要性を認識し、必要となってくる地域が増えてくるのではないかと思っています。(資料の13ページを示しながら) ここも実は、津波の到達時間が10分から20分です。3分ではないですが、高齢者の皆様が多い中で逃げていくことを考えた時に、山の上に登ろうにも山が急過ぎて、なかなか逃げられず、すぐそばに逃げてないとなかなか難しい。こうした諸条件を真剣に検討していただいた中、シェルターが一番安全だということになり、今回、始めようとしているわけです。

 県内各地で、やはりこういう厳しさのある箇所はあると思います。シェルターを作ること自体は、自己目的でも何でもないので、他の簡易な手段でできれば、それに越したことはないわけですが、どうしてもシェルターなどが必要だと思われる所を、県内各地でもう一段吟味していただくことが重要かと思います。

 高台移転では、やはり、二つの問題があり、一つは何と言っても財源です。お金が非常にかかることから、この財源の獲得を、国に対してもかなり強く政策提言などをしました。その結果、何とか政策提言としては叶いました。それは良かったと思いますが、ただ、まだ補正予算ですので、恒久制度になっていません。
 だから、今回の補正予算で一定前には進めますが、あわせて恒久対策となってもらうような取組を進めなければいけません。補正予算に載ったということと、恒久制度になるということは、相当レベルが違うので、それに対応する取組はやはり強化しないといけないと思います。
 もう一つは、地域での合意形成です。土地の確保といった問題なども非常に重要なポイントになろうかと思います。

県の財政収支見通し(2)

(半田:高知新聞記者)
 県の財政規律について、南海地震対策が詳細になればなるほど、財政需要が膨らんでいっているような状況だと思うんですが、一つはその中で、今回の国の大型補正が、県財政にとってどういうものかということを。これは言わずもがなかもしれませんけども。
 それと、今回、やはり財政調整的基金の取り崩しが100億超えて、退職手当債も発行をしている。それから、県債残高も先ほど話がありましたが、プラスとなってきたと。そういう中で、財政需要の膨らみを考慮すると、ある種しんどい状況だと思うんですけども、それがしばらく続いていくのかどうか、という知事の見通しをお伺いしたいです。

(知事)(資料の3ページを示しながら) この補正予算は、本当にナイスタイミングだったと思いますが、もしなければ、もっとこれが平準化したということです。南海トラフ巨大地震関連予算が244億円まで膨らまず、例えば200、180億円とか160億円にならざるを得ないということです。
 ですが、まさに加速したいこの時にぴったり経済対策が来た。しかも、その経済対策が防災・減災という柱を立ててくれていたことが、非常に良かったと思います。もともと、この国の経済対策の柱に防災・減災対策を打ち立てていくべきだということは、我々も、9県知事会議などで主張してきましたから、我々の思いが叶ったというか、主張が通じてきたという側面もあるのだろうと思っていますし、それがまた、25年度当初予算の前にピタっと来てくれたことは、我々としては非常によかったと思います。おかげで仕事が加速できると思っています。

(半田:高知新聞記者)
 財政規律の、数年の見通しの部分では。

(知事)
 比率的にいきますと、25、26年度が一番厳しいと思っています。実は、新図書館や新資料館などの大型施設で一番財政負担を生じるのが、大体25から26年度くらいになってきます。
 そして、南海トラフ巨大地震対策も、できるだけ前倒しをしているわけです。避難路や避難場所なども一挙に1,000カ所くらい作ろうとしており、とにかく日々の安全安心を早く確保したいという観点から前倒しをしているので、近いほど厳しいです。

防災関連産業

(福井:テレビ高知記者)
 ものづくりの防災関連産業について、お伺いしたいんですけども、このほども、新たにメイド・イン高知の製品を購入する予算を計上していらっしゃったと思いますが、それに対する狙いと、さらなる防災関連産業の育成に向けた新年度の抱負といったものをお願いします。

(知事)
 防災関連産業に対する対応策は、次の順番(製品や技術の完成度に応じ、各ステップごとの支援を行い、地産地消・外商を進める)でいきたいと思います。
 一つは、技術支援をしっかりやっていき、本当に(より安全で安心)できるものにする。
 もう一つは、地産外商につなげていくためにも、やはり信用度が大切です。これは、本当に防災関連として役に立つ商品だという、その信用度が非常に重要になってきます。その信用度を付与することが非常に重要だと思っていますので、そのために一連の枠組みを設けたところです。
 本当に大丈夫なものかどうか、厳格に審査をしていただき、ここで本当に技術的にも大丈夫だと実証するプロセスを設けることで、「これに合格しよう」と思って皆さんが、一生懸命取り組んでいただくような形にもっていければと思います。

 あともう一つは、そういう信用あるものですので、高知県において、県内で公的調達がなされて、その次には地産外商につながっていくと。「県内でも買われている、使われているものなんですね」「そうなんです。こういう科学者の先生方にもしっかり認証していただいていますから」という形になっていければと思います。
 さらに、ものづくりが強化できるように、設備投資支援や試作品支援などを行うとともに、地産外商のためのいろんな展示商談会の回数を増やす、といった取組も進めていきます。
 基本的には、地産地消で信用度を付与して、信用度を高めていただき、それが地産外商につながっていくという形になっていけるのが一番だと思っています。
 全国的にも需要が多い分野なので、是非、高知県の防災関連産業の強化、さらには産業全般の強化につなげていければと思っています。

衆議院小選挙区の区割り

 

(坂梨:NHK記者)
 衆議院選挙の区割りについて、今月26日に総務省で審議会があって、衆議院選挙の区割りの結論が出る見込みですが、高知県としては西と東で課題が違うことから、東西型で今要望していると思うんですけど、仮に、それ以外の結論が出た時は、県政だったり地元にどういう影響が出るとお考えでしょうか。

(知事)
 やはり、高知県の実情という点からすれば、東西型であるべきだというのは私どもの強い考え方です。
 本県は、東西でいろんな文化、習慣、経済的な状況が違うということもありますが、もう一つは、交通機関などにしてもそうですが、東部からの交通機関が高知市を経由して、西部に行くという形になっています。もし、高知市とその他になってしまうと、事実上、交通機関なども飛び地のような形になってしまいます。

 これでは、本当の意味で同一の選挙区としてどうなのか、という問題もありますし、高知市周辺及びそれ以外ということになると、何といっても人口密度が全然違うことになりかねません。そうすると候補者の皆さんに対する(県民の皆さんの)接触の度合いというのは全然違ってくることになりますので、同じ県内で、それはちょっとどうかと思います。
 やはり、候補者である政治家に、県民の皆さんがそれぞれどれだけ接していけるか、これはできるだけ選挙区内同士で平等であるべきではないか、ということも訴えさせていただきました。いろんな意味において、我々としては東西型であるべきだということを強く訴えさせていただいています。是非、それをご理解いただきたいと思います。

(司会)
 それでは以上で記者会見を終了します。

 

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