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シリーズ 『H24 教育改革』

公開日 2013年03月29日


(15)「防災教育の推進」について  〔平成25年3月29日〕

 

 今回は、南海トラフ巨大地震に備えた防災教育の取組についてご紹介します。


 東日本大震災では、これまでの想定をはるかに超えた大津波によって、子どもたちを含む多くの尊い命が失われるなど、近年の自然災害としては、もっとも大きな人的被害が発生しました。

 地震発生時には、多くの子どもたちが学校管理下にあり、教職員が子どもたちに寄り添いながら懸命に避難行動をとりましたが、なかには、避難誘導の遅れや保護者の求めに応じて子どもを引き渡したことにより、子どもの命が失われた事例もありました。このことから、学校の安全対策、事前の訓練の重要性を改めて痛感しました。

 また、子どもたち自らの判断で主体的に避難し、そのことが、家族や地域の人々の避難行動を促したという事例がありました。これは、それまで積み重ねてきた防災教育の成果であり、私たちが大いに学ぶべきところです。この震災から多くの教訓を得た今、本県の防災教育を一層推進していかなければならないと考えています。



1 防災教育の視点について

 県教育委員会では、南海地震に備えて、災害発生時に子どもたちが的確に判断・行動し「自分の命は自分で守る」ことができるよう、そして年齢が上がるにつれて周りの人にも心を配り地域の安全に貢献できるよう、発達段階に応じた防災教育を進めています。

 取組の視点としては、次のことが重要だと考えています。

○地震津波を想定した避難訓練を繰り返し徹底して行うこと

 ・年度当初のできるだけ早い時期から実施

 ・時間帯や設定を変更して複数回実施

 ・地域と連携した取組を実施

○子どもたちが自ら的確に判断し行動できるようにするための正しい知識を身につける防災学習を発達段階に応じた内容と方法で行うこと

 ・避難訓練と防災学習を効果的に関連づけた取組の工夫

 ・教科等と関連づけた防災の授業の工夫

  こうした視点で、学校での防災教育の質的向上を目指して、本年度から、次のとおり新しい事業も含めて様々な取組を行っています。



2 防災教育の取組について

(1)防災学習教材【南海地震に備えちょき】による防災学習の普及

 学校等における防災教育の内容の充実を図るため、防災学習の資料として防災学習教材「南海地震に備えちょき」を作成し、昨年度末に県内全ての幼稚園・保育所・学校に配布しました。

 この教材は、地震・津波・土砂災害等のメカニズムや南海地震に関する情報に加えて、地震発生時に「揺れ」から身を守る方法や備えておくべきことや、東日本大震災の実際の津波等の写真、映像データを掲載しており、本年度から各学校で防災学習に活用されています。

備えちょき【南海地震に備えちょきの内容】    cやなせたかし

☆ 南海地震に備えちょき  ~はじめに~

1 南海地震は必ず起こる! ~南海地震のことを知ろう~

2 地震から自分の命を守る!(揺れ編)

3 地震から自分の命を守る!(津波編)

4 地震から自分の命を守る!(土砂災害編)

5 地震から自分の命を守る!(避難生活編)

6 今から備えよう

☆ 南海地震に備えちょき  ~終わりに~

 この資料のPDF版を学校安全対策課ホームページに掲載していますのでご参照ください。

http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/312301/jishin-gakushuu.html

(2)実践的防災教育推進事業による防災学習の充実

 本年度から、モデル校を指定し、緊急地震速報を活用した避難訓練のほか、地域と連携した避難訓練や防災学習など、実践的な防災教育の取組を行う「実践的防災教育推進事業」を行っています。本年度は県内6地域で7校を指定しました。

 モデル校では、緊急地震速報を活用した抜き打ちの避難訓練や小学校高学年が近隣の保育園児とともに避難する訓練、また自宅にいるときに地震が発生した場合を想定し、児童だけでなく保護者や地域住民の方々も一緒に避難する地域とも連携した避難訓練を実施しています。さらに、総合的な学習の時間や特別活動はもとより、体育や社会、道徳の各教科などと関連づけた防災の授業にも取り組んでいます。

 各学校の取組成果は、研究発表会として公開されており、日程を含めて下記の学校安全対策課ホームページに掲載していますのでご参照ください。

  「実践的防災教育推進事業」

http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/312301/jissennteki.html

(3)防災キャンプ推進事業による体験活動の充実

 本年度から、子どもや保護者・地域の方々が実際に学校で2日または3日間一緒に寝起きし、災害後の避難生活を体験的に学ぶ「防災キャンプ推進事業」を2地区で実施しています。

 高知市三里地区では、「夏の陣」「冬の陣」として、1泊2日で季節を変えて2回行いました。また、土佐市宇佐地区では2泊3日の設定で行いました。

 炊き出しや応急手当、簡易トイレづくり、ロープワークなどの実技体験や東日本大震災の体験を聞く講演などに加えて、夜間の地震発生を想定して暗闇の中を地域の方々とともに裏山へ避難する訓練や、地域の自主防災会の方々との懇談など、日頃できない体験的な学習が行われています。

 来年度は、実施地区を更に増やし5地区で行うことを計画しています。この取組を通して、災害時に助け合うことができる地域の絆づくりにつながっていくと考えています。



(4)学校防災アドバイザーの派遣による安全対策の強化

 学校の安全対策の強化を図るため、高知大学の防災部門の先生方をアドバイザーとして学校に派遣し、専門的な見地からの防災学習や避難場所・避難経路の点検等についてアドバイスをしていただく「学校防災アドバイザー派遣事業」も本年度から実施しています。

 本年度は、48校にアドバイザーを派遣しました。これまでに実施した地域では、保育所・小・中学校が合同で避難訓練を実施したところや、保護者、地域の方々も参加して行われたところもあります。この訓練を通して、避難場所や避難経路を保護者の方々と一緒に確認していくことも非常に大切だと考えています。



(5)「高知県安全教育プログラム」の策定による防災教育のさらなる強化

 学校における防災教育を推進するためには、全ての学校において、発達段階に応じた効果的な防災教育を確実に実施できるようにすることが必要だと考えています。

 このため、安全教育の指針として、小学校から高等学校までの発達段階に応じた指導事項を体系的に整理するとともに、具体的な指導事例も含めた教職員用指導資料「安全教育プログラム」を現在策定しているところです。

 来年度は、このプログラムに基づく防災教育を県内全ての学校で実施することにより、防災教育の強化を図ることとしています。


 こうした多角的な取組を通じて、子どもたち一人一人が、いざというときに的確に判断・行動し「自分の命を自分で守る」ことができるよう、防災教育を推進してまいります。


 「H24 教育改革」は、今回の「防災教育の推進について」で最終回となります。1年間のご愛読ありがとうございました。

 4月からは、さらなる飛躍を目指した教育委員会の取組を「H25 教育改革」としてご紹介したいと思います。

 第1回は、「学力の向上に向けた取組 (1)高知県学力定着状況調査の結果について」をご紹介する予定です。



【問い合わせ先】教育委員会教育政策課 電話:088-821-4731 電子メール: 310101@ken.pref.kochi.lg.jp

 


(14)平成23年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果について  〔平成24年12月25日〕

 

 今回は、文部科学省から9月11日に公表されました「平成23年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果」の概要についてご紹介します。

 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査は、生徒指導の推進等の参考とするため毎年度行われています。調査項目は、暴力行為やいじめなど8項目で、項目にもよりますが、小・中・高・特別支援学校を対象としています。


1 本県と全国の国公私立学校の状況

 主な調査項目について、今回の結果と過去2年間の結果は次のとおりです。

問題行動等の推移

                                   ※データは国公私立合計、 ○中の数値は全国ワースト順位

  本県の状況は、1,000人当たりのいじめ認知件数を除き、暴力発生件数、不登校児童生徒数、中途退学率ともここ2年間で上昇しており、全国と比較したワースト順位も厳しい結果となっています。



2 これまでの取組について

 平成19年度の生徒指導上の諸問題に関する調査結果は、暴力行為の発生件数、小・中学校の不登校出現率、中途退学の割合がすべて全国ワースト2位という非常に厳しい状況にありました。

 県教育委員会では、こうした結果を踏まえ、生徒指導上の諸問題の発生率を全国水準にまで改善することを目標に、「学ぶ力を育み 心に寄りそう 緊急プラン」を平成20年7月に策定し、平成23年度までの4年間、「心の教育改革」などの取組を進めてきました。


 また、平成22年度には、子どもたちの自尊感情や規範意識などを育み、豊かな人間性を培うことを目的に「心を耕す教育」を「心の教育改革」の中に位置付け、小・中学校を通じた連続性のある人間関係づくりや生徒指導の取組の推進、教育相談体制の充実、学級や個々の児童生徒の状況を把握するためのQ−Uアンケートの実施に加え、道徳教育や家庭での読書の推進、学校図書館活動の活性化などに取り組んできました。


 特に、いじめや不登校など児童生徒の問題行動が中学1年時に急増する傾向にあることから、研究校を4校指定し、中1ガイダンスや仲間づくり合宿といった中学1年時に焦点を当てた小・中連携の取組を行いました。

 その結果、研究指定校において、長期欠席児童生徒数が40人減少するといった成果もありました。

 こうした取組により、徐々にではありますが、改善の兆しが見られますし、教職員の生徒指導上の諸問題に対する認識も年々高まりを見せています。



3 今後の取組について

 学力や体力の向上対策と違って、不登校や暴力行為など子どもたちの心の問題を解決するためには、子どもたちの心に直接語りかける必要があります。そうしたことから、一朝一夕というわけにはいかず、息の長い地道な取組が必要です。

 今年3月に策定した「高知県教育振興基本計画 重点プラン」においても、これまで培ってきた「心を耕す教育」を継承しながら、問題解決型の施策を充実し、課題の抜本的な解決を図っていくこととしています。


 その中でも、全国的に深刻化しているいじめ問題の解決に向けた取組についてご紹介します。

 いじめは、何よりも早期発見が重要であり、日常的な実態把握が求められます。そのため、各学校では、小・中・高の殆どの学校で児童生徒にアンケート調査を実施しているほか、小学校では「個人ノート」や「生活ノート」など教職員と児童の間で日常的に行われている日記を活用した取組や、中学校、高等学校では個人面談を実施するなど、実態把握のため各種工夫した取組を行っています。

 しかしながら、最近、子どもたちの間では、携帯電話やスマートフォンなどを利用した誹謗中傷など「ネットいじめ」と言われるいじめが横行しており、これに限らず、把握が困難ないじめは、年々増加する傾向にあり、学校現場で把握されているいじめは氷山の一角であると指摘されています。


県教育委員会では、いじめ問題と向き合うために大切にしなければならないこととして、次の三つの事柄を学校現場に伝えています。

 

1 いじめを生じさせない

 教職員が、子どもを一人の人間として認め、それぞれの子どものよさや頑張りを適切に評価し褒めることが重要です。

 こうした取組を着実に進めることで、子どもたち一人一人に「自分のことが好きである」、「自分はかけがえのない存在である」、「周囲の友達は大切な存在である」といった感覚を育み、いじめに至る子どもを確実に減らすことができます。

 

2 いじめを早期に発見し解決する

 教職員が、個々の子どもの様子や人間関係の変容等に注意を払い、いじめやいじめの前兆を認知し早期に対応することが重要です。

 さらに心がけたいのが、日ごろから子どもとの信頼関係を構築することです。信頼関係がしっかり築かれていれば、いじめられている子どもやいじめを知っている子どもが訴えやすくなり、早期の支援が可能になります。また、「信頼する先生を裏切りたくない、悲しませたくない」という気持ちが芽生え、いじめをしない子どもを育成することにもつながります。

 

3 状況によっては外部機関や外部人材を活用する

 学校は、子どもの将来を考え、教育的配慮のもとに学校だけで解決しようとする場合がありますが、適切な対応ができなかったために、事態をさらに悪化させ、解決までに相当な時間や労力を費やすケースも少なくありません。

 いじめが、いつ、どの学校で起こってもおかしくない状況にある今、学校は、状況によっては躊躇せず、外部機関等に協力を求めることが重要です。

 大切なことは、いじめた子どもに対して、いじめがいかに不当なものかを理解させることであり、いじめられた子どもが安心して学校に通える環境をつくることです。

 学校現場では、これらの事柄を常に意識し、組織として一層の対応の強化をしていくこととしています。


 子どもたちを取り巻く環境や社会が大きく変化し、子どもたちに人権意識や規範意識を育みにくい時代になったという指摘がありますが、こうした考え方のもと、学校・家庭・地域がしっかりと連携して、いじめや不登校など生徒指導上の諸問題を生じさせない学校づくりを進めていかなければなりません。

 学校の力だけでは解決が困難な事案はたくさんあります。

 今後とも、子どもたちの健やかな成長のために、皆様のご理解とご協力をお願いします。


 最後に、いじめ等に関する相談機関をご紹介します。いじめ等でつらい思いをしている方や誰にも相談できずに悩んでいる方、またお子さんのいじめ問題で悩んでいる方等、お気軽にご相談ください。

     機関名

 電話番号

   メールアドレス

高知県心の教育センター

088-833-2922

kodomo24@kochinet.ed.jp

24時間電話相談

05700-78310

 

高知県中央児童相談所

088-866-6791

060403@ken.pref.kochi.lg.jp

高知県幡多児童相談所

0880-37-3159

060404@ken.pref.kochi.lg.jp

子どもと家庭の110番

088-872-0099

 


 次回は、防災教育についてご紹介します。

 

[問い合わせ先] 教育委員会教育政策課 電話:088-821-4731 電子メール 310101@ken.pref.kochi.lg.jp

 


(13)「平成24年度全国学力・学習状況調査」結果の概要と、今後の学力向上に向けた取組【2】  〔平成24年11月12日〕

 

 今回は、「平成24年度全国学力・学習状況調査」の結果を踏まえた、今後の学力向上対策についてご紹介します。


 本県の子どもたちの学力は、前回ご紹介したとおり、着実に向上していますが、依然として活用力の弱さが見受けられます。今後は、学力のさらなるステップアップを目指すとともに、こうした課題を克服するための取組も必要です。


(1)取組の推進について

 県教育委員会では、県内の全公立小中学校が策定する「学校改善プラン」や、「学習シート」等を活用した児童生徒一人ひとりの習熟度合いを把握・分析した学習指導など、これまでに成果のあった取組をさらに充実していくとともに、問題を読み解くために必要な国語の能力を高める施策など、活用力を高めるための取組にも力を入れていくこととしています。

 具体的には、次の取組を中心に進めていきます。


【1】 全小・中学生に実施する単元テストによって、こまめに学力の定着状況を把握しながら、

  結果に応じた個別指導を徹底します。

【2】 各学校に配付している国語、算数・数学、理科、英語の学習シートをより有効に活用して、

  授業や放課後学習、家庭学習を充実させます。

【3】 学校図書館活動や新聞を授業で活用することなどを通して、

  子どもたちの思考力や表現力を高めます。

【4】 子どもたちの目的意識や学ぶ意欲を育むキャリア教育を推進します。


 例えば【3】では、活用力を身に付けるための取組として、小・中学校、高等学校を通じて、成長段階に応じた書く力を育成するための「ことばの力育成プロジェクト」を引き続き推進していきます。



(2)ことばの力育成プロジェクト

 「ことばの力育成プロジェクト」では、「国語学力定着事業」「学校図書館活動推進事業」「子どもの読書活動推進総合事業」の3つの事業を進めることで、児童生徒の読む力や書く力を養い、思考力、判断力、表現力を高め、活用力の向上につなげていくことを目指しています。

 例えば、国語学力定着事業では、授業や家庭学習などで活用している「国語学習シート」について、子どもたちの実態に応じて、より工夫した活用を図るため、本年度、その活用方法を具体的に示した「国語学習シート活用事例集」を作成し、国語の授業や家庭学習に加え、放課後学習、他教科等における学習活動の場などでシートの効果的な活用を進めます。

 また、活用事例集の作成にあたっては、県内小・中学校の教員も関わらせることで、国語の指導、授業改善に関するリーダー的教員をあわせて育成します。

 さらに、本年7月に新聞社と締結したNIE活動に関する協定に沿って、新聞記事や人材を活用して、児童生徒の言語活動の充実を図るとともに、教材研究や教職員向けの研修などを実施し、教職員の支援・人材育成にも努めていきます。

  ※ NIE:新聞を教材として活用すること

ことばの力

 なお、【1】、【2】、【4】の取組については、これまでの政策トピックスで紹介しています。次のアドレスからご覧ください。

 【1】、【2】は、『待ったなしの教育改革』(3)算数・数学と国語の学力向上対策、(4)放課後対策の拡充 http://www.pref.kochi.lg.jp/chiji/kyouikukaikaku.html


 【4】は、政策トピックス 『H24 教育改革』の「(8)心を耕す教育の総合的な推進 1 キャリア教育の推進」 http://www.pref.kochi.lg.jp/chiji/24kyouiku.html



 こうした取組により、教育の質を高めるとともに、児童生徒の個々の能力に合った指導を行うことで、学ぶ意欲を育み、子どもたちの学力をもう一段引き上げていくこととしています。

 次回は、9月11日に公表されました「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果の概要についてご紹介します。

[問い合わせ先] 教育委員会教育政策課 電話:088-821-4731 電子メール 310101@ken.pref.kochi.lg.jp

 


(12)「平成24年度全国学力・学習状況調査」結果の概要と、今後の学力向上に向けた取組【1】  〔平成24年11月12日〕

 

 今回は、8月8日に公表された「全国学力・学習状況調査」結果の概要についてご紹介します。


 全国学力・学習状況調査は、全国の児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るため、小学校6年生と中学校3年生を対象に実施されています。昨年度は、東日本大震災により全国的な実施が見送られたため2年ぶりの実施となりました。また、本年度は、これまでの国語、算数・数学に理科が新たに加わり、3教科の学力と、生活習慣や学習状況などに関する調査が行われました。

 今回の調査は、平成22年度と同様に抽出調査として実施されましたが、本県では、抽出されなかった学校も参加し、全ての学校で実施されました。


(1)県内小・中学生の学力の状況等について

  今回の主な調査結果については、次のとおりとなっています。

○県内小・中学生の学力の状況

 <小学生>

学力小学小学生の学力2

 小学生は、平成22年度に引き続き、全国レベルを維持しています。基礎学力を見るA問題では、国語・算数とも全国平均を上回っていますが、活用する力を問うB問題や理科の問題では、全国平均をやや下回っています。

<中学生>

中学生の学力1中学生の学力2

 中学生は、全国平均には達していないものの、国語・数学ともにかなりの改善が見られました。特に数学については、本調査が再開された平成19年度には10ポイント近くあった全国平均との差が、今回の調査では3ポイント台に縮まるなど、着実に改善されてきています。


家庭学習の状況

 今回の結果では、5年前の調査に比べて、小・中学生ともに、1時間以上の家庭学習をする割合が増え、全くしない割合が減っています。特に、全くしない子どもの割合は全国平均(小学生 3.8%、中学生 6.9%)を下回るなど、家庭学習の習慣が着実に身に付いてきています。


学校の取組

 高知県では、小学校の75.4%、中学校の69.1%が、放課後を利用した補充学習を週に1回以上実施しています。また、学力調査の結果を教育指導の改善に生かしている学校や、小中学校で連携して指導に取り組んでいる学校の割合が全国平均を大きく上回っています。


(2)調査結果の分析について

 今回の調査結果による小・中学生の学力の状況については、小学生は、これまで同様に全国水準を維持しており、中学生は、全国平均には達していないものの全国との差は着実に縮まっています。特に数学については、大きな改善が図られています。こうした結果は、保護者や地域の皆様方、教職員の方々、そして何よりも児童生徒の皆さんが頑張ってこられた成果であると考えています。

 また、各学校において、学校改善プランに基づいた単元テストの実施や学習シートの活用を通じて、児童生徒の学習状況を把握し、個別の指導を粘り強く継続してきた成果の表れでもあると考えています。

  さらに、家庭学習を「全くしない」と回答した児童生徒の割合も、平成19年度から半分近く減少し、全国平均を初めて下回った点や、放課後を利用した補充的な学習サポートを実施している学校の割合が全国平均を大きく上回っている点などから、各学校の学力向上の取組が着実に進んでいることがうかがわれます。

 しかしながら、こうした成果の一方で、活用力を問うB問題については、総じて全国平均正答率を下回る結果となっており、本年度、新たに加わった理科についても、小学生は1.3ポイント、中学生は3.7ポイント全国平均正答率を下回っています。


 今後、結果分析を詳細に行うことで課題を明確にし、学力向上に向けた取組の質を高めていく必要があると考えています。

 次回は、「平成24年度全国学力・学習状況調査」の結果を踏まえた、今後の学力向上対策についてご紹介します。


[問い合わせ先] 教育委員会教育政策課 電話:088-821-4731 電子メール 310101@ken.pref.kochi.lg.jp

 


(11)心を耕す教育の総合的な推進 4 児童生徒の読書活動の推進  〔平成24年9月20日〕

 

 今回は、「自尊感情や豊かな感性を育む教育の推進」の第三の取組である「児童生徒の読書活動の推進」についてご紹介します。


1 「第二次高知県子ども読書活動推進計画」の策定

 県教育委員会では、子どもたちの自尊感情や豊かな感性を育むために、子どもの読書活動の推進に取り組んでいます。

 平成19年度からの5年間は、「高知県子ども読書活動推進計画」に基づき、保育所・幼稚園等における読み聞かせや、小・中学校・高等学校における全校一斉読書の実施など、子どもの読書習慣の定着に向けた様々な取組を進めてきました。その結果、読書が好きな子どもの割合は7割を超え、全国と比較すると、小学生では3.6ポイント、中学生では3.0ポイント上回るなど(「平成24年度全国学力・学習状況調査」による)、一定の成果を挙げています。

 一方で、(1)学校外での読書の時間が少なく、子どもの自発的な読書活動が進んでいないこと、(2)県内の子どもの読書環境が脆弱であること、(3)市町村の子ども読書活動推進計画の策定が進んでおらず、総合的、計画的な取組が弱いことといった課題も残っています。


 こうした課題の改善に向け、さらなる取組の推進を図るため、本年度から5年間の計画として、「第二次高知県子ども読書活動推進計画」(以下「第二次計画」といいます。)を平成23年10月に策定しました。

 第二次計画では、本県のすべての子どもたちに読書の習慣を定着させ、読書の質を高めることで、豊かな心と感性を醸成し、考える力や表現力を身に付けさせるとともに、人との絆を育んでいくことを狙いとしています。そのため、次の基本目標と3つの基本方針を定め、具体的な取組を進めていくこととしています。

 

<基本目標>

○ 子どもの発達段階に応じた自主的な読書活動へのいざない

○ あらゆる機会とあらゆる場所において読書ができる環境づくり

<基本方針>

 1 子どもを自主的な読書活動へいざなうために

 2 子どもの読書活動を支える環境を整備するために

 3 子どもの読書活動を総合的に推進するために



2 「第二次高知県子ども読書活動推進計画」に基づく取組の推進

(1)子どもを自主的な読書活動へいざなうために読み聞かせの風景

 家庭、地域、学校が担うべき役割を明確にし、市町村や民間団体等との連携も図りながら、読書に親しむ機会を提供します。

 例えば、家庭における子どもの読書活動を促すために、保育所・幼稚園等、学校やPTAと連携して、生活リズムの向上を目指して取り組んでいる「早ね早おき朝ごはん」運動の中に読書活動を位置付け、日常的な取組として推進していきます。また、乳幼児期から家族ぐるみで本に親しみを持つために、ブックスタート事業等の本と出会う場づくりを支援していきます。

 ※ブックスタート:乳幼児健診等の機会に、赤ちゃんと保護者に対し、親子で一緒に絵本を楽しむことの大切さを伝えながら絵本を渡す運動


(2)子どもの読書活動を支える環境を整備するために

 県立図書館による市町村立図書館等への支援や学校図書館の図書の充実等を推進するとともに、子どもが親しみやすい図書室の整備やそれを支える人材の確保に努めます。

 例えば、県立図書館では、市町村立図書館等のサービス向上を図るため、各種の相談や現場支援を含めた助言を行うほか、物流システムの配送回数の増便や、児童図書をまとめて貸し出す長期一括貸出などを行うことにより、新鮮で幅広い図書館資料を誰もが利用できるよう取り組んでいきます。


(3)子どもの読書活動を総合的に推進するために

 官学民で構成する「高知県子ども読書活動推進協議会」を設置し、PDCAサイクルに基づき、計画を総合的に推進します。また、読書活動の意義や重要性について広く普及、啓発し、社会的気運の醸成を図ります。

 例えば、県民の読書活動の機運を醸成するため、「子ども読書の日」や高知県教育の日「志・とさ学びの日」などの機会に、読書活動の重要性を広報・啓発していきます。

 また、県内の特色ある実践を行っている学校や図書館などの取組内容を広く普及し、活動の一層の充実を図っていきます。


 子どもたちが読書によって広い世界を知り、豊かな心と感性、考える力や表現力を身に付け、人との絆を育み、人生をより深く、強く生きていくことができるよう家庭、地域、学校が連携して取り組む必要があると考えています。皆様のご理解とご協力をお願いします。


「第二次高知県子ども読書活動推進計画」はホームページにも掲載しています。

http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/310401/kodomodokusho.html


 次回は、8月8日に公表されました「平成24年度全国学力・学習状況調査」の概要と、今後の学力向上に向けた取り組みについてご紹介します。

【問い合わせ先】 教育委員会教育政策課 電話:088-821-4731 電子メール 310101@ken.pref.kochi.lg.jp

 


(10)心を耕す教育の総合的な推進 3 道徳教育の推進  〔平成24年9月10日〕

 

 今回は、「自尊感情や豊かな感性を育む教育の推進」の第二の取組である「道徳教育、人権教育、特別支援教育等の体系的な推進」の中から、「道徳教育の推進」についてご紹介します。


(本県の道徳教育)

 道徳教育は、児童生徒が人間としての在り方を自覚し、人生をよりよく生きるために、その基盤となる道徳性を育成しようとするものです。
 本県においては、子どもたちが、自分自身や郷土のよさを感じ、「夢」や「志」を持って未来に向かってたくましく生き抜いていくことができるように、豊かな人間性を育む道徳教育を一層推進していくこととして、次のような取組を進めています。


(主な取組)

1.道徳教育重点推進校・道徳推進リーダーの研究成果の普及

 県教育委員会では、平成22年度から3年間、10校(小学校6校、中学校4校)の道徳教育重点推進校を指定し、学校全体で道徳教育の研究に取り組んでいます。また、推進校のある7市町を道徳教育重点推進地区に位置付け、重点推進校の研究成果の発表や公開授業、地域住民の方々との意見交換等を行う「道徳教育推進地区協議会」を開催して、各地区内の小、中学校と家庭・地域が一体となった道徳教育を推進しています。

 例えば香美市の道徳教育推進地区協議会では、学校の取組や道徳意識アンケートの結果を基に、学校関係者、保護者、地域の方々が様々な意見を交わし、方向性を確認した上で、昨年度、以下の提言を行っています。

 

  • 学校では、子どもの心に響くように道徳の授業を工夫しよう。
    家庭や地域と連携しながら道徳教育を推進しよう。
  • 家庭では、笑顔で「ありがとう」「おはよう」などのあいさつをしよう。
    態度や姿で思いを伝えよう。
  • 地域では、大人がよい手本となろう。
    子どもに温かい言葉をかけよう。

 今年度、香美市教育委員会では、この提言に沿って、推進校の授業研究会に教職員が参加するなど、研究成果を各校に広めていくとともに、教員の指導力向上に努めています。また、児童生徒が各地区のふれあい活動に積極的に参加し、草引きや溝掃除などの地域貢献を通じて、地域や人と関わるなど、授業で学んだことを実践する場を意識した道徳教育を推進しています。
 他の地区協議会でも、保育所や幼稚園、小中学校が連携した取組やあいさつ運動を実施しているほか、「道徳参観日」を設定して、学校と家庭が共通理解を深めるなど、各地域の特色に応じた道徳教育を推進しています。

 県教育委員会では、こうした重点推進校や重点推進地区の研究成果を、道徳の授業づくりのための資料「道徳授業のスタンダード」にまとめ、本年4月に県内全教職員に配付しました。各学校においては、この資料を活用することで、より質の高い道徳教育の授業展開が期待されます。
 今後も、重点推進校や重点推進地区を拠点とした優れた取組を県全体に普及するとともに、各市町村の道徳教育推進の体制づくりを進めるなど、地域が主体的に道徳教育を推進できるよう支援を行っていきます。


2.道徳教育用郷土資料集「ふるさとの志」について

 本県の子どもたちが、郷土を愛し、郷土のよさを学ぶことを通じて、他人を思いやる心や、自分自身を大切にする豊かな心を育んでいくことは非常に大切なことです。
 このため、郷土の自然や伝統、偉人の伝記、地域の行事や人との関わり、生き方を題材とした道徳教育用郷土資料集「ふるさとの志」を本年3月に作成し、県内の全小・中学校に配付し、道徳の授業などの読み物資料として活用しています。
 内容は、郷土の偉人である「岩崎弥太郎」「坂本龍馬」や、本県の特産品の「土佐文旦」「ブルースター」、伝統文化や祭りの「津野山古式神楽」「よさこい祭り」など、児童生徒が親しみやすい高知ならではの題材を取り上げており、こうした題材を基に、郷土愛や家族愛、信頼友情、伝統文化の尊重などを学んでいくこととしています。

 また、道徳の授業では、児童生徒が親しみやすい題材で感動を覚え、「夢」や「希望」を持つような創意工夫のある授業も求められています。
 例えば、津野山古式神楽を題材として、地域の方々をゲストティーチャーとして招き、実際に「津野山太鼓」を演じていただくとともに、伝統を守っていこうという思いをお話しいただくなど、地域の方々との交流を通じて、伝統文化を尊重する心情を養っていく学習も行っています。

道徳教育用郷土資料集「ふるさとの志」

 こうした取組を通じて、児童生徒の公共心や規範意識などの道徳性の育成を目指した、道徳教育を推進していきます。


 次回は、「児童生徒の読書活動の推進」の取組を紹介します。

[問い合わせ先] 教育委員会教育政策課 電話:088-821-4731 電子メール 310101@ken.pref.kochi.lg.jp

 


(9)心を耕す教育の総合的な推進 2 幼児教育、親育ち支援の充実  〔平成24年8月8日〕

 

今回は、「自尊感情や豊かな感性を育む教育の推進」の第一の取組である「幼児教育、親育ち支援の充実」についてご紹介します。


(1)幼児教育の充実

 子どもの健やかな育ちのためには、どこにいても質の高い保育・教育を受けられることが重要であり、何より保育者(保育士・幼稚園教諭)の資質、専門性の向上が必要です。

 県教育委員会では、これまで保育所、幼稚園が行う園内研修への支援やブロック別研修会等を開催してきたことに加え、教育センターにおいても、保育者の保育経験に応じた基本研修や専門研修を行ってきました。

 しかしながら、教育センターが行う研修の参加状況については、保育者全体の約25%の参加にとどまっています。また、基本研修は正規職員を対象としており、県内の保育者の約半分が臨時的雇用職員等で占める現状の中、すべての保育者が研修を受けやすい体制や環境づくりが急務となっていました。


 このため、教育センターでは、より質の高い保育・教育を目指して、本年度から幼保研修体系を新たに整備しました。基本研修では、センター研修と園内研修の連携の強化を図るため、対象者を「基礎ステージ」、「ミドルステージ」、「管理職ステージ」に区分し、専門研修では、乳幼児理解の促進と実践的指導力の向上を図るため、「出張保育セミナー」、「家庭支援推進保育講座」を新設しました。


 このうち、「出張保育セミナー」では、より多くの保育者に研修機会を提供するため、地域に出向き、その実情に合わせた研修時間の設定を行い、参加しやすい状況をつくるとともに、正規職員だけでなく臨時職員等についても積極的に参加を促すこととしており、本年度は、安芸市、香美市、土佐市、本山町、四万十市の県内5カ所で出前研修を実施します。

研修では、参加者が一人ひとりの子どもの特性に応じた保育実践が行えるよう、実際に保育をしている映像をもとにした演習やグループ協議による学び合いを通じて、乳幼児への理解と保育計画を学ぶことにしており、保育に関する基本的な知識や技能の習得に取り組んでいます。出張保育セミナー


 今後は、さらに研修内容の充実を図りながら、来年度以降も順次会場を増やし、4年間で参加総人数1,350名以上、保育者の研修参加率約40%を目指して取り組んでいきます。

 この研修を通じて、保育者全体の保育の質の向上を図り、子どもの生きる力の基礎を育んでいきたいと考えています。

 (写真  出張保育セミナー(土佐市会場)


(2)親育ち支援の充実

 県教育委員会では、保護者の子育て力の向上と良好な親子関係の構築を図るため、保育所や幼稚園等を利用している保護者の方を対象とした子育てに関する講話や相談の実施、保護者の子育てを支援する保育者の育成など、「親育ち支援」に取り組んでいます。

 中でも、これまで効果的だった取組として、「保護者の一日保育者体験推進事業」をご紹介します。

読み聞かせをするお父さん

 「保護者の一日保育者体験推進事業」は、保護者が保育所や幼稚園等で一日保育者体験を行うことにより、保育に関する保護者の理解を深め、親の子育て力を高めるとともに、保育所や幼稚園等の保育・教育の質の向上を図ることを目的として、平成23年度からスタートしました。

 昨年度は、22園で事業を実施し、延べ736名の保護者の皆さんが「一日保育者」として絵本の読み聞かせや給食の配ぜん、保育活動の補助など、いろいろな体験活動を行いました。

ごちそうづくりをするお母さん 事業に参加された保護者からは、「園内での子どもの様子が分かった」「他の子どもたちの成長の様子が参考となった」「今後の子育てへのヒントが得られた」「先生とじっくり話すことができて良かった」「園での保育の大切さを実感した」などの感想が寄せられ、参加された保護者の99.7%の方が体験活動によって「得るものがあった」と回答しています。

 また、一日保育者体験を実施した園の95.5%が「この取組は保護者の子育てに関する意識の向上につながった」と回答し、実施した全ての園が「保護者と園の相互理解が深まった」と回答しています。

 実際、実施した園では保護者と保育者の相互理解が進み、保護者が積極的に子どもに関わる姿が多くなるなどの成果が見受けられるようになりました。


 このように、本事業は大変好評であったことから、本年度は、さらに32園で新たに実施されており、より多くの保護者の方に一日保育者体験をしていただいております。

 今後も、本事業への積極的な支援を行い、こうした取組を広げていくことにより、子どもにとって健やかに育つための環境づくりを進めていきたいと考えています。

 なお、各園の取組については、高知県教育委員会事務局幼保支援課ホームページでご覧いただけます。


 次回は、「道徳教育、人権教育、特別支援教育等の体系的な推進」の取組を紹介します。

 

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(8)心を耕す教育の総合的な推進 1 キャリア教育の推進  〔平成24年7月30日〕

 

今回は「心を耕す教育の総合的な推進」の取組である「キャリア教育の推進」についてご紹介します。

「高知のキャリア教育」表紙1.「高知のキャリア教育」の策定

 

 

(キャリア教育について)

 キャリア教育は、子ども・若者が、社会の一員としての役割を果たすとともに、それぞれの個性、持ち味を最大限発揮しながら、自立して生きて行くために必要な能力や態度を育てる教育です。

 平成20年に改訂された新しい学習指導要領では、キャリア教育をこれまで以上に推進していくため、新たに柱の一つとして位置付け、小学校では平成23年度から、中学校では平成24年度から、高等学校では平成25年度から全面実施するよう定められました。

(本県のキャリア教育について)

 本県においては、これまで学校生活や進路指導の中で各学校、各先生の創意工夫によりキャリア教育に取り組んできました。しかしながら、勤労観や職業観の育成に焦点を当てすぎた取組が多いことや、優れた活動や指導を行っても学校全体の取組に至っていないなど、必ずしも組織的、系統的なものとなっていないという課題もありました。

 こうした課題に対応し、就学前から高等学校卒業までの系統立てたキャリア教育を実践するため、平成24年3月に指針「高知のキャリア教育」を本県独自に策定いたしました。

「高知のキャリア教育」では、従来のキャリア教育に以下の視点を加え、より質の高いキャリア教育を推進していくこととしています。

○子ども一人ひとりの発達状況に応じた、よりきめ細やかな支援を行うため、就学前・小・中学校・高等学校の発達段階に応じた、学年間、校種間等の緊密な協力や円滑な接続を図っていくこと。

○学校等と家庭や地域・社会、産業界などが一体となり、人との触れ合いや体験活動を行うといった取組を強化していくこと。

○子どもたちの学力や体力の向上、生徒指導上の諸問題など本県が抱える教育課題を抜本的に解決していくために、高知の子どもたちの「夢」や「志」を喚起し、その実現のため、自ら学ぼうとする意欲を引き出す教育の推進にも力を入れていくこと。

 

2.「高知のキャリア教育」に基づく取組の推進

 「高知のキャリア教育」では、「学力向上」「基本的生活習慣の確立」「社会性の育成」の3つの柱に基づき、取組を進めていきます。

 第一に、「学力向上」では、基礎学力の定着や自ら考え、自ら学ぶ力の育成を図っていきます。例えば、小・中学校の教育活動全体を通じて、意図的、計画的にキャリア教育に取り組むため、キャリア教育全体計画や年間指導計画の作成を進め、基礎学力の定着を図ります。また、すべての県立高校で、高校1年生の4月、9月に学力定着状況調査を実施し、その結果をもとに各学校の実態に応じた教科指導のあり方を研究し、進路実現をイメージした学習に取り組んでいきます。

 第二に、「基本的生活習慣の確立」では、家庭学習の習慣化を図り、見通しをもつ力・やりぬく力を育てていきます。

 例えば、社会の一員として通用する人づくりとして、あいさつ運動や美化活動など学校外との関わりを通じて規範意識を育成していきます。また、高等学校では、専門的なスキルを持った講師を招きスキルアップ講習会を開催することで、社会で通用するマナーを身に付けることができるよう取り組んでいきます。

 第三に、「社会性の育成」では、郷土を愛する心や勤労観・職業観の育成を図っていきます。例えば、郷土出身の著名人や郷土を代表する産業や観光、自然等について学習し、郷土を愛する態度を育てるとともに、自らの生き方についての考えを深めるために、中学生用のキャリア教育副読本を作成します。また、高等学校段階で職業観や勤労観を育成するために、インターンシップの実施校を拡大し、進路未定者やミスマッチによる早期離職者の減少を図っていきます。

「高知のキャリア教育」の推進[PDFファイル/501KB]



 子どもたちが豊かな心、人とかかわり合う力、自ら学ぼうとする力、物事をやりぬく力、そして、自ら将来を切り拓く力などを身に付け、「夢」や「志」をかなえることができるよう、取り組んでまいりますので、ご家庭、地域の皆さまのご理解とご協力をお願いします。

  「高知のキャリア教育」は、ホームページにも掲載しています。

  http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/310000/careereducation.html



次回は、幼児教育、親育ち支援の充実についての取組をご紹介します。

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(7)発達障害のある子どもへの支援・指導の充実について  〔平成24年6月22日〕

 

 今回は「教員等の資質・指導力の向上」の第五の取組である「発達障害のある子どもへの支援・指導の充実」についてご紹介します。

1.発達障害等指針の表紙のある幼児児童生徒の指導及び支援の充実に関する指針

 本県では、発達障害等の特別な教育的ニーズのある児童生徒の通常学級に在籍する割合が年々増加する傾向にあります。(平成19年度と22年度を比較すると、小学校4.4%→6.2%、中学校2.8%→5.1%、高等学校1.2%→1.5%)

 そうした中、「日本一の健康長寿県構想」においては、乳幼児期から卒業後の就労までを見通した、発達障害児・者のライフステージに応じた支援の取組を強化することとしています。

 県教育委員会においても、県全体の取組と有機的に連携し、発達障害等のあるすべての子どもたちが、生き生きと輝きながら学校生活を送ることができるよう、適切な指導や必要な支援を行うため、平成23年9月には、具体的な施策や取組の方向性を取りまとめた「発達障害等のある幼児児童生徒の指導及び支援の充実に関する指針」を策定したところです。

 発達障害等のある幼児児童生徒が、自らの長所や強みに気付き、自己肯定感を持って、特性を生かした社会的・職業的自立を果たすことができるよう、教育委員会においてこの指針に基づく取組をしっかりと推進していきたいと考えています。

「発達障害等のある幼児児童生徒の指導及び支援の充実に関する指針」
 

 

2.発達障害等のある子どもへの支援・指導の充実

 指針では、「わかる」「つなぐ」「自立する」をキーワードとして、発達障害等のある子どもへの支援・指導の充実のための3つの基本方針を定めています。

基本方針1【わかる】

 第一に、一人ひとりの障害の特性を踏まえた支援や指導の工夫、子どもの「わかる」を追求する授業づくりなどにより、日々の子どもたちの生活環境や学習環境を整えていくため、保育者・教職員の専門性や授業実践力の向上を図っていきます。

基本方針2【つなぐ】

 第二に、就学前から高等学校卒業までの一貫した支援を行い、子どもたちが安心して学校生活を送ることができるよう、保育所・幼稚園等、小学校・中学校、高等学校の校種間で、就学や進学に際して、それまでに積み上げてきた指導や支援を確実に次の学校に「つなぐ」体制を構築していきます。

 あわせて、「高知ギルバーグ発達神経精神医学センター」(注)ともしっかりと連携し、同センターの研究成果の活用を図っていきます。

(注)「高知ギルバーグ発達神経精神医学センター」とは、児童精神医学分野の世界的な権威であるスウェーデン・ヨーテボリ大学のギルバーグ博士の指導・協力のもと、児童精神医学を志す医師が協同研究や症例検討を行う機関

基本方針3【自立する】

 第三に、子どもたちが、自らの長所や強みを生かしながら、社会的・職業的に「自立する」ことができるよう、発達障害等のある児童生徒の特性を踏まえつつ、幼児期の保育・教育から、小学校・中学校、高等学校までを見通し、それぞれの発達段階に応じたキャリア教育を推進していきます。

 こうした基本方針に沿って、本年度は下表に掲げる事業を中心とした取組を進め、発達障害等のある子どもたちの将来の自立と社会参加に向けて、一人ひとりの教育的なニーズに対応した適切な指導と必要な支援につなげていきます。

 

取組の概要

・愛媛大学大学院の特別支援教育コーディネーター養成コースに教員を派遣し、平成24年度から27年度の4年間で、小・中学校5名、高等学校10名の核となる人材を養成します。これらの人材を中心に、発達障害等の特性に応じた支援方法等を普及し、子どもたちが意欲的に授業を受けられるよう取り組んでいきます。

・発達障害等のある子どもの特性に応じた、分かりやすい授業づくりのための資料集を作成し、教員の授業実践力の向上につなげていきます。

・発達障害等のある幼児児童生徒への支援を校種間で引き継ぐための「引き継ぎシート」(平成23年度末作成)の活用について、県内3会場(安芸市、高知市、四万十市)で研修会を実施するなど、市町村教育委員会や保育所、幼稚園等における取組の徹底を図っていきます。

・発達障害等のある児童生徒に対するキャリア教育について、指導や支援の進め方をQ&Aにまとめ、各学校における自立に向けたキャリア教育の充実を図っていきます。

・発達障害等のある生徒の進路実現に結びつく支援の在り方について研究し、その成果を県内に普及していきます。

 

 次回からは「心を耕す教育の総合的な推進」についてご紹介します。

 

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(6)ライフステージを踏まえた教職員等の研修体系の構築・拡充について  〔平成24年5月30日〕

 

 今回は「教員等の資質・指導力の向上」の第四の取組である「ライフステージを踏まえた教職員等の研修体系の構築・拡充」についてご紹介します。

 

1.若い力を育てる!「若年教員育成プログラム」スタート!

 本県では、小規模な学校が多いことなどから、若年教員を育てるOJTの体制が脆弱であるといった課題があることに加え、今後10年間で全教員の約4割が退職し、急速に世代交代が進んでいくことから、安心して子どもたちを任せられる若年教員を育成する体制づくりが急務となっています。

 このため、教育センター等での研修と学校のOJTを共に充実させ、若年教員を組織的、系統的に、継続して育てていく仕組みづくりを行うこととしました。辞令交付式

 まず、本年度から、若年教員の実践的指導力とセルフマネジメント力の向上を目指した体系的な研修として「若年教員育成プログラム」を開始します。

 具体的には、これまで実施してきた初任者研修や2年経験者研修の見直しに加え、3年、4年経験者を対象とした研修を新設するとともに、臨時的任用教員に対しても、従来の任用初年度のみの研修ではなく、毎年度、研修を行うこととするなど、若年教員に対する研修を徹底して実施していきます。

 また、新たに実施する、若年教員と中堅教員(10年経験者)が協働して学ぶ「チーム協働研修」では、中堅教員が若年教員のメンター(良き支援者)となり、同僚性(ともに学びあう関わり)を発揮できる教員を育成し、教員がお互いに教え合える環境づくりにつなげていきます。

 さらに、若年教員に対する学校のOJTを指導主事がしっかりとサポートするなど、教育センター等での研修と学校のOJTの有機的な連携を図っていきます。

(写真は、4月2日辞令交付式)

2.組織力を高める!「管理職研修」再構築!新任用主幹教諭・指導教諭研修

 あわせて、管理職研修についても、人材育成力の強化と学校組織マネジメント力の向上を図るため、これまでの研修実績を生かしながらも、主幹教諭などの新しい職の設置を踏まえ、内容の拡充と体系の再構築を行うこととしました。

 まず、校長や教頭を補助する役割を担う「主幹教諭」に対しては、研修期間をこれまでの1年間から2年間に延長するとともに、教頭研修の一部を先取りして実施するなど、研修内容を拡充し、次期の管理職となるための力量形成を図っていきます。

 また、新たに任用された主幹教諭、教頭、副校長、校長に対して、人材育成力の向上を図るための研修を体系的に実施し、教育センター等での研修と学校のOJTを強く結び付け、急速な世代交代に備えた、学校における人材育成の体制づくりを進めていきます。

 さらに、平成15年度から実施している学校組織マネジメントに関する研修に関して、平成14年度以前に教頭に昇任し、これまで受講できていなかった教員についても、本年度中には全員が受講できるよう、計画的な実施を進め、全ての学校において組織マネジメント力を高めていきます。

(写真は、4月26日新任用主幹教諭・指導教諭研修)

 次回は「発達障害のある子どもへの支援・指導の充実」についての取組をご紹介します。

 

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(5)学級経営の充実について  〔平成24年5月30日〕

 

  今回は「教員等の資質・指導力の向上」の第三の取組である「学級経営の充実」についてご紹介します。

1.学級経営の現状

 学級は、児童生徒が教科等を学習する場であるとともに、朝の会・帰りの会をはじめ給食や掃除など、学校生活の中で多くの時間を過ごす場です。そしてまた、学級は、友だちや学級担任との関わりを通じ、児童生徒が人間として成長していく場でもあり、学校生活の基盤となっています。

 このため、すべての児童生徒が安心・安全に学校生活を送ることのできる学級、一人ひとりの力を引き出し、確かな学びにつなげていくことのできる学級をつくるための取組(学級経営)は、学力向上はもちろん、児童生徒の自尊感情を育み、社会性や規範意識を高めることにつながるものです。

 しかしながら、県内の公立学校においては、学級経営の意義が教職員に十分に共有されておらず、学級経営の取組が学校全体の組織的な取組となっていない、また、学級経営の視点を持った授業が行われていないといった傾向が見受けられるなど、学級経営の現状に課題があると認識しています。

 そして、このような学級経営の現状は、本県の児童生徒の学力の問題、いじめや不登校などの生徒指導上の諸問題の主要な原因となっていると考えています。

2.今後の取組について

 こうした状況を踏まえ、県教育委員会は、各学校における学級経営の充実を図り、学力向上や生徒指導上の諸問題の改善につなげていくため、校種や学年にかかわらず県内すべての公立学校の教員が学級経営の重要性を認識し、学級経営の視点を取り入れた授業を行うなど、各学校において組織的で一貫性のある実践が行われるよう、取り組んでいくこととしています。

《実践例》

学級経営の視点のない授業

学級経営の視点を取り入れた授業

・講義形式の一方的な授業になり、児童生徒が受動的になりがちである。

・教師の児童生徒に対する肯定的な評価が十分ではなく、一人ひとりが持っている力を引き出すことが弱い。

・疑問点、わからない点についてグループで話し合ったり、解決する活動を取り入れている。

・個々の児童生徒が自分の考えを発言したり、友だちの発言に対して互いに意見を述べることができる場面を設定している。

・授業の中で肯定的な評価が多くなる。

実践例で狙う効果

 まず、本年度から、教育センターが実施する年次研修等において、学級経営に関する研修を体系的に実施するとともに、それらの研修内容を、校内研修等を通じて学校全体で共有することで、各学校における組織的な実践につなげていきます。

 また、本年度中には、本県の学級経営の状況を踏まえた県独自の研修資料として、教科や教科外の様々な教育活動と関連付けた学級経営の手法や、学級経営に関する留意点、効果的な取組事例などを盛り込んだ「学級経営ハンドブック(仮称)」を作成し、教育センターや各学校における研修などを通じて全教職員に周知徹底していきます。

 さらに、本県が平成20年度から学級経営の手法として導入している、児童生徒の満足感や意欲などを客観的に把握できるアンケート(「楽しい学校生活を送るためのアンケート(Q−U)」)を活用した取組についても、すべての学校において、その実効性を高め、学級経営の充実につなげていきたいと考えています。具体的には、各市町村の取組の中核となる「学級づくりリーダー」の養成研修(平成23年度からの3年間、毎年度60名)を実施し、平成25年度末までには、Q−Uに関する専門的な知識などを身に付けた180名の「学級づくりリーダー」を養成します。この「学級づくりリーダー」と県教育委員会の指導主事等が連携して、それぞれの市町村で各学校の学級担任等への助言・提案を行うなど、学級経営の改善に向けた取組を支援していきます。

 次回は「ライフステージを踏まえた教職員等の研修体系の構築・拡充」の取組についてご紹介します。

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(4)教員等の資質・指導力の向上~保育・授業の質の向上(体力・運動能力の向上を目指して)~  〔平成24年5月1日〕

 

 今回は「教員等の資質・指導力の向上」の第二の取組である「保育・授業の質の向上」に関して、子どもたちの体力・運動能力の向上を目指した取組についてご紹介します。

 

1.「新・こうちの子ども体力アップアクションプラン」の策定

 

 県教育委員会では、児童生徒の体力向上を目指し、体育・保健体育の授業や体育的活動の充実、運動習慣の定着を重点課題と位置付けて、平成21年度から「こうちの子ども体力アップアクションプラン」に基づく取組を進めてきました。

 その結果、平成20年度から平成22年度にかけて「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の体力合計点の伸び率が小中学校とも全国1位となるなど、体力向上の兆しが見えてきています。

 しかしながら、依然として多くの項目が全国平均を下回っている状況であり、これまでの成果を生かしながら、さらに取組を充実していくことが必要であると考えています。

 このため、重点プランの目標である「小・中学校の体力、運動能力を全国平均まで引き上げる」ことを目指して、平成24年3月に策定した「新・こうちの子ども体力アップアクションプラン」(図1)に基づき、児童生徒の体力・運動能力の一層の向上を図るための取組を進めていくこととしています。

(図1)新・こうちの子ども体力アップアクションプラン
(図1)新・こうちの子ども体力アップアクションプラン

 

2.新たなプランに基づく取組の推進

 

 とりわけ、体力・運動能力の引き上げに向けた保育・授業の質の向上という観点からは、児童生徒の運動に対する自信や積極的に取り組む態度を育むことができるよう、教員の指導力を高めていきたいと考えています。

 具体的には、「実技講習会」や「体育主任研修会」などの研修会の充実、外部指導者の派遣、各地域における指導の中心となる「体力向上推進リーダー」の養成などを行うことで効果的な体育的活動・体育の授業の実践につなげていきます。

 また、本県の児童生徒の体力は、小学1年生段階で既に全国平均値を下回っており、幼児期における運動環境の充実も大きな課題となっています。このため、幼児が楽しみながら体を動かす中で発達段階に応じた動きを身に付けられるよう、平成23年度に作成した「運動遊びプログラム」(図2)をより有効に活用するための「運動遊びプログラム研修会」を実施するなど、幼児期における体育的活動の充実にも取り組んでいきます。

(図2)「運動遊びプログラム」冊子
(図2)「運動遊びプログラム」冊子

 次回は「学級経営の充実」についての取組をご紹介します。

 

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(3)児童生徒の学習習慣の確立に向けた指導の充実について  〔平成24年4月20日〕 

 

 今回は、「教員等の資質・指導力の向上」の第一の取組である「児童生徒の学習習慣の確立に向けた指導の充実」についてご力のある学校づくりの施策体系紹介します

図1:「力のある学校づくり」施策体系)。

1.学習習慣の確立に向けたこれまでの取組の成果と課題

 平成19年度に実施された全国学力・学習状況調査では、本県の中学生の学力が全国平均を大きく下回っている状況や、小・中学生ともに学習習慣が十分に定着していない実態が明らかとなりました。

 このため、「学力向上・いじめ問題等対策計画(学ぶ力を育み 心に寄りそう 緊急プラン)」に基づき、児童生徒の学習の習熟度を把握・分析するための「単元テスト」の導入や、教科ごとに作成した学習シートや問題集を積極的に活用した授業や家庭学習、放課後学習の実施など、学力向上の基礎となる学習習慣の確立に向けた取組を進めてきました。

 こうした取組の結果、「中学生の平日の授業時間以外の学習時間」について「30分未満」又は「全くしない」割合が平成19年度の25%から平成23年度には14%まで低下したほか(図2)、「家で自分で計画を立てて勉強している」小・中学生の割合が増加傾向となるなど(図3)、一定の成果が上がってきています。中学生の平日の学習時間

 しかしながら、まだまだ道半ばであり、「家でテストで間違えた問題について、間違えたところを後で勉強している」小・中学生の割合が伸び悩んでいるなど、依然として家庭学習の質の向上が大きな課題となっています。

図2 中学生の平日の授業時間以外の学習時間(「30分未満」、「全くしない」割合の推移)(単位:%)

全国学力・学習状況調査結果より

※改善状況の詳細については、高知県のホームページの政策トピックス シリーズ 『待ったなしの教育改革』<14>緊急プランの取組で生徒・学校に変化 [平成24年3月12日〕をご参照ください。

家庭学習の様子

図3 【家で自分で計画を立てて勉強していますか】

図4 【家でテストで間違えた問題について、間違えたところを後で勉強していますか】

図3、図4 家庭学習の状況(4年間の推移) 全国学力・学習状況調査結果より

※グラフは質問に対する肯定群(「している」「どちらかといえばしている」)の割合

2.今後の取組の方向について

 このため、児童生徒一人一人が自分に合った効果的な学習方法を身に付け、主体的に学習に

 

取り組む習慣を確立できるよう、学習の「量」の確保はもちろんですが、「質」の向上(学習内容の充実)にも重点を置き、宿題や課題への取組方や、学習の進め方等について指導を徹底していきたいと考えています。

 具体的には、「学習シート」を活用した指導のポイント等をまとめた「活用事例集」(図5)を、授業や「放課後学びの場」等での指導・支援に積極的に活用することなどにより、児童生徒が苦手な箇所の復習の進め方や学習計画の立て方などを身に付けられるよう取組を進めていきます。

国語学習シート活用事例1

国語学習シート活用事例2

図5 高知県国語学習シート活用事例集(平成24年1月作成・配付)

 次回は「保育・授業の質の向上」の取組の中から、児童生徒の体力・運動能力の向上を目指す取組についてご紹介します。

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(2)学校等における経営力の向上に向けて~学校改善プラン~  〔平成24年4月13日〕 

 

 高知県教育振興基本計画重点プランの第一の柱である「力のある学校づくり」では、教職員一人一人の力はもとより、組織力を引き上げることで「学校等の力」を高め、保育・教育の質を向上させるため、「学校等における経営力の向上」、「教員等の資質・指導力の向上」に取り組んでいきます。

 今回は「学校等における経営力の向上」の取組の中核となる「学校改善プラン」についてご紹介します。

1.「学校改善プラン」の拡充の方向性

 平成20年度から、県内全ての公立小中学校が学力向上に向けた「学校改善プラン」を策定し、PDCAサイクルに基づく組織的な実践を行っています。

 しかしながら、児童生徒の確かな学力の定着という面においては、まだまだ基礎的・基本的な知識・技能を活用して思考・判断・表現する力が十分でないことや学習意欲の向上を図る必要があることなど、課題も残されています。また、心や体の面においても、児童生徒の自尊感情や規範意識の育成、基本的生活習慣の確立、健康・体力づくりなど、対応すべき課題があります。

 このため、平成24年度からは、これまで「知」の側面に重点を置いていた「学校改善プラン」を、「知・徳・体」の調和のとれた児童生徒の育成を目指したものとして拡充し、さらなる学校経営力の向上を図っていきたいと考えています。

2.バージョンアップした「学校改善プラン」の策定・実施

 こうした方向性の下で「学校改善プラン」を策定するにあたり、各学校は、知・徳・体それぞれの分野において現状の把握、課題の分析を行った上で、あるべき姿としての具体的な到達目標と、目標達成のための取組を定めることとなります。また、「実践」・「検証」・「改善」の内容、時期を年間のスケジュールの中に明確に位置付け実行していくことで、PDCAサイクルを確実に回していくこととしています(下図参照)。

図 学校改善プラン様式 [PDFファイル/306KB]

 県教育委員会は、各市町村教育委員会と連携し、各学校の目標が達成されるよう、年間を通して「学校改善プラン」の進捗状況を確認しながら必要な支援を行っていきます。

 次回は「児童生徒の学習習慣の確立に向けた指導の充実」について、取組をご紹介します。

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(1)さらなるステップアップのために 教育改革 1 〔平成24年4月4日〕 

 

 教育委員会では、平成27年度までの4年間を計画期間とする「高知県教育振興基本計画重点プラン」をこの3月に新たに策定し、教育改革に引き続き取り組んでいくことにしています。

 平成20年度から4年間取り組んできた「学力向上・いじめ問題等対策計画(学ぶ力を育み 心に寄りそう 緊急プラン)」では、児童生徒の学力や体力、いじめや不登校などの生徒指導上の諸問題について、「まずは全国水準にまで改善する」ことを目標に取り組んできました。

 その結果、この4年間で学力や体力は着実に向上し、生徒指導上の諸問題も一定の改善が見られるなど、確実な成果を挙げることができましたが、中学校の学力や小中学校の体力は依然として全国水準に達しておらず、不登校など生徒指導上の諸問題もまだまだ厳しい状況が続いています。

 重点プランでは、こうした本県の教育の現状の改善とさらなるステップアップを図る観点から、「知」「徳」「体」において、次のとおり目標を設定し、4年後の目標達成に向けて取り組んでいくこととしました。

「知」小学校の学力は全国上位に、中学校の学力は全国平均まで引き上げる。

「徳」児童生徒の自尊感情を育むとともに、社会性、規範意識を高める。

「体」小・中学校の体力、運動能力を全国平均まで引き上げる。

 この目標を達成するためには、授業改善や家庭学習習慣の確立、放課後の学び場づくりなど、これまで緊急プランで培ってきた効果的な取組を引き続き徹底していくことはもとより、「心の問題」について、課題の抜本的な解決につながる、いわば「問題解決型」の施策についても一層充実させていく必要があります。

 このため、重点プランでは以下の方針とそれに基づく3つの柱を定めました。

プランの方針と3つの柱

◆高める ~力のある学校づくり

 各地域や学校等にはそれぞれ異なる課題があります。各学校等がそうした課題に対応し、掲げた目標を実現するためには、「力のある学校づくり」を推進していくことが重要であり、教職員一人一人の力と組織力の向上を図ることで、保育・教育の質の向上につなげていきます。

 ※学校等:保育所、幼稚園、認定こども園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校

◆耕す ~心を耕す教育の総合的な推進

 これまで緊急プランでも、子どもたちの自尊感情を高めることや感性を育むこと、規範意識を育てることなどを目的に、「心を耕す教育」を推進してきましたが、今後は、子どもたちの夢や志を喚起し、豊かな人間性を育む教育を推進していくため、キャリア教育や道徳教育など「心を耕す教育」にさらに力を入れていきます。

◆つなぐ ~「縦」「横」のつなぎの強化

 これまでの取組によって、学校現場では改革が進み、確実な変化が生まれていますが、小学校や中学校入学時の円滑な接続ができていないことに起因する「小1プロブレム」や「中1ギャップ」といった課題などが見受けられます。こうした課題を解決するためには、子どもたちが発達段階に応じた力を着実に身に付けることができるよう、就学前から高等学校卒業までを見据えた、子どもたちの「学び」を支える取組が重要です。このため、小中高の連携(「縦」のつなぎ)と、家庭、地域など関係者間の連携(「横」のつなぎ)を強化していきます。

 次回からは、重点プランの3つの柱に基づく具体的な取組について、ご紹介させてもらいます。

[問い合わせ先]

  教育委員会教育政策課 電話 088-821-4731  電子メール 310101@ken.pref.kochi.lg.jp

 

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