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知事の記者発表(平成25年6月7日)

公開日 2013年06月14日

知事の記者発表

平成25年6月7日(金曜日) 9時00分から9時57分  第一応接室

6月補正予算の概要(1)
「まるごと高知」の状況
CLT建築
6月補正予算の概要(2)
住宅の耐震化
参議院議員総選挙
国政の動向
憲法第96条
高知家(1)
地方公務員給与
県民文化ホールの指定管理
大阪のオスプレイ訓練受け入れ
高知家(2)

配布資料

1 平成25年6月補正予算(案)の概要 [PDFファイル/4.42MB]
2 飛躍への挑戦! 産業振興計画 [PDFファイル/1.08MB]
3 まるごと高知REPORT VOL.11 [PDFファイル/3.15MB]

6月補正予算の概要(1)

(知事)
 県議会の6月定例会を今月14日に招集します。今回の提出議案は、平成25年度一般会計補正予算が1件、条例その他議案が10件、合計11件になります。この6月補正予算案についてご説明させていただきます。

(資料1 平成25年6月補正予算(案)の概要により説明)

会見する尾崎知事
(資料の2ページを示しながら) 今回は、総額は3億4,800万円、それから債務負担行為は20億2,500万円という内容であり、6月補正予算としては比較的小さい規模の予算になります。平成25年度当初予算自体が13ヶ月予算を組んで、いろんな諸問題に対応するかなり膨大な予算となっていたこともあり、補正予算の対応自体は小さいものになっています。ただ、この近日の動きを受け、早々に対応することが必要であるものについて、きめ細かく対応した予算という形になっています。

 1番目が、「南海トラフ地震対策のさらなる充実強化・加速化」です。5月15日に県版の被害想定を出し、そして、第2期の行動計画を出しました。これを踏まえて、特に住宅の耐震化について、やはり対策を強化する必要があるということを実感しましたので、住宅耐震対策の充実強化を図っていきます。具体的には、いわゆる啓発を行っていくための取り組みや、より低コスト工法を普及させていくための取り組みなどを行います。
 あわせて、住宅が倒壊しても命だけは守る方策を検討しないといけないのではないかと。簡易な耐震工法については、簡易である分、逆に言うと、命(を守る)という点では若干危険度が高まる可能性があります。これは、二律背反〔互いに矛盾する二つの命題が、どちらも成立すること〕の可能性があるので、慎重な検討が必要です。
 ですから、住宅が倒壊しても命だけは守る方策について、検討を重ねていく。安くて簡易にできる耐震対策が必要ではないかと思われます。けれども、むしろ危険度が増してしまう可能性があるので、そこは慎重な検討が必要ではないかということで、少し時間をかけて検討を行うための経費を計上させていただいています。

 2番目が、「産業振興計画の推進」です。こちらは、第2期産業振興計画のバージョン2に従って、一連の取り組みを進めていますが、その中でもCLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の普及に向けた取り組みについて、やや機が熟した感となっています。もう一段加速していくための補正予算を組ませていただいています。

 3番目が、「教育の充実と子育て支援」です。一つは、県立学校の教育環境の充実ということで、空調設備の整備についてです。PTAの経費によって賄われていた部分はしっかりと県費で対応することで、そのための対応を図ります。もう一つの安心こども基金については、一定、国の要件がはっきりしたことを踏まえて、認可外保育施設の保育従事者の保育士資格取得を支援していきます。こういうことで、認可外保育施設が認可を得ていくための条件の充足に向けての取り組みを加速化していきたいと考えています。

 あとは、大気環境常時監視体制の充実ということで、PM2.5を測定する装置が高知市の中心部しかありませんでしたので、西部と東部に分散して配置を行うことでより正確な計測を可能にしていきたいと考えています。
 新資料館など県関係施設整備事業におきまして、設計単価の見直しとあります。これは労務単価の見直しが、全国的に行われることとなり、国から早期に適用してもらいたいという要請がありましたことを踏まえて、県としても早々に設計単価の見直しを行いたいというものです。

(資料の3ページを示しながら) 6月補正予算の全体像として、数値的な点ですが、補正額は歳入・歳出ともに、先ほど申し上げた3億4,889万5,000円です。歳入では、国庫支出金を使うとともに、財調基金を一部取り崩すことにより対応します。額が小さいこともあり、県の実質的な借金の残高等には全く変更はありません。普通建設事業費は若干微増になります。

(資料の4ページを示しながら) 南海トラフ地震対策については、5月15日に高知県版の被害想定を公表しました。死者、そして負傷者や避難者について、それぞれの規模を市町村別に発表したものです。この規模感を地域別に分かってもらわないと具体的な対策の立て方がないこともあり、地域別の規模感を把握しようということで、この被害想定を公表したところです。あわせて、経済被害がどのようなものとなるかについても、この被害想定を使って発表しました。
 これで、県全体として、昨年12月の(震度分布や津波浸水予測の)想定とあわせて、南海トラフ地震対策を具体的に進めていくための前提となるデータや、被害想定が揃ったものと考えています。これを踏まえて、6月3日に第2期の南海トラフ地震対策行動計画を作成し、一斉に取り組みをスタートしました。

 この第2期行動計画のポイントを書いています。一つは、津波や火災への対策を抜本強化している点です。特に、津波からの避難対策は、この2年間、全力で進めてきました。平成25年2月1日時点で必要とする避難路・避難場所の数は1,354箇所、最新の数字では1,437箇所、それから津波避難タワーが117基必要ということで、今、整備を進めています。今年度中には全体の約7割を完成させ、3年間で概ねこの整備を完了させていきたいと考えています。

 ただ、この第2期計画は、現在進行中の津波対策のみならず、発災直後から応急期にかけての対策、さらに復旧・復興期の対策についても視野に入れたトータルプランになっています。
 その中でも特に、発災直後から応急期にかけての対策について、非常に力点をおきながら行動計画を作っており、この部分については3年間で概ね完了する目標を掲げて取り組みを進めていく予定です。
 応急期というのは、言うまでもありませんが、津波から逃げて、避難空間に行き、その後に避難所に行って助かった命をつないでいくまでの時期を指しています。いわば、一定ご不便もありますが、何とか生きながらえていく非常に重要な時期になります。発災直後と応急期が特に命に関わる対策であり、対応が急がれることから、この3年間で全力でもって対策を完了するべく取り組みを進めていきたいと考えています。

 その時に、対策による減災効果を明示して取り組みを進めたいと思っています。いわば、行動計画における南海トラフ地震対策の数値目標になりますけれども、対策にしっかり取り組むとともに、減災効果を明示化することにより、県民の皆様にも自助・共助の取り組みを促していくようにしていきたいと思っています。

 あともう一つは、被害シナリオを一定想定し、その被害シナリオに沿った形で対策を進めていくようにしています。発災直後に地震や火災からどう守る、津波からどう守る、揺れからどう守る、どうやって避難空間に誘導していくか。さらに、応急期にはどうやって避難場所に誘導していき、避難場所においてどうやって生きながらえていけるようなものを備えておくか。地域がそれぞれ孤立する中で、避難所が生き残っていけるようにするために、どういうふうな自活の体制を整えていくかなど、被害シナリオに対応するような対策を組み立てています。(対策の総数は)現計画の111項目に対して新計画では183項目までパワーアップをしています。

 今回、対策の強化にあわせて、特に6月補正予算においては、建築物耐震化の取り組みの強化を図っています。当初予算とあわせて、学校や医療施設等の耐震化の促進なども実施しています。あとは、先ほど申し上げた津波避難空間の概成です。
 次に、応急対策を抜本的に推進していく具体的な内容を書いてあります。一つは、県庁組織における応急対策活動要領を策定し、体制を強化していきます。これは、各所属ごとに発災直後からどう対応するかということを書いたものですが、1年間かけて、机上訓練も含めて関係各課で訓練を行います。訓練をしていく中で、やはりもう一段見直した方がいいものもたくさん出てくると思います。訓練を行い、要領を見直し、また訓練して要領を見直すことを繰り返していくことで、より実効性の高いものにしていきたいと考えています。

 また、各地域やブロックごとに孤立する可能性があることを考えた時、非常に重要になるのが、総合防災拠点です。県内で約8箇所を整備する予定となっており、その整備と運営体制のあり方におけるソフトの検討を急いでいきたいと考えています。
 そして、避難所の再選定の促進です。避難所の数が足りないということが出てこようかと思います。昨年12月の津波浸水想定と今回の人的被害の規模感を考えていただき、避難所の位置と規模の両方を見直していただく必要があると考えています。
 さらに、自活体制の整備と書いてありますが、いかに現地で自給できるようにしていくか。例えば、水について、避難所に井戸を掘っておき外部からの支援がなくても確保できるようにしておくといった体制が必要ではないかと考えています。この自活体制がどうあるべきかについて、所々によると思いますので、検討を重ねていき、実際の対応を図っていきます。

(資料の5ページを示しながら) 「住宅耐震化率100%を目指して」と書いています。今回の被害想定を見ると、津波避難対策とともに住宅の耐震化を進めていくことの重要性を改めて認識しました。
 耐震化していないと、津波や火災から逃げられないということになりかねません。そもそも耐震化していないことによって、亡くなってしまう可能性もあります。そのため、住宅の耐震化を進めていきたいと考えているところであり、現在も様々な取り組みを進めていますが、もう一段高い対応を図っていく必要があるということと、住宅は倒壊しても命だけは守る方策の検討をせざるを得ないのではないかと考えています。

 先ほど申し上げた講習会等の実施に加え、低コスト工法の普及や耐震診断士の派遣によって出前相談会を開催するなどの取り組みを進めていきたいと考えています。
 現実に、耐震化すれば100万円近くの金額がかかります。それでも命は大事だと。しかしながら、「もう高齢なのでいいです」とおっしゃる方が結構いらっしゃるんです。そうであってもこの耐震化は進めていただきたいと思います。もう一段ぐっと安く耐震化できないか、それによって普及率を上げることができないだろうかということを検討したいと考えています。

 耐震化していないことで、亡くなられることは避けていただきたいと思います。また、耐震化していないことで、もし閉じ込められてしまうと必ず周りの人が助けに来ます。そうすると周りの方も一緒になって被災される可能性も出てくるわけです。そういうことを考えても、「私はいいから」と言わないで、是非、県民の皆様には耐震化を進めていただきたいと思います。
 そのためにも、より簡単なやり方がないか検討したいと考えています。ただ、繰り返しになりますが、やや二律背反するところがあって、簡易になれば、命を守る保障という点においては、その程度が下がってしまう可能性があります。さらには、空間的に確保できていても外に出られないといった可能性もあるわけです。本当にどうあるべきか、全国の事例も含めて科学的・技術的見地からもいろいろ検討を重ねたいと思っています。

(資料の6ページを示しながら) 産業振興計画におけるCLTの現状と課題です。欧州ではCLT生産量が増えています。私はこれが県内に、そして日本全体に普及できることになると、林業振興の切り札になるのではないかと期待しています。もっと言うと、高知県は資源大国になるという夢もあります。このCLTの普及について、高知県が全国的な取り組みをリードする形で、全力を上げていきたいと考えています。
 まだまだ課題はあります。一つは、そもそも法整備をしなければなりません。そして、日本に適した設計や施工方法の検討も重ねなければなりません。それから、設計や施工者の育成も図らなければならず、本当に一からの状況だと思っています。それぞれが進んで行く取り組みを高知県として始めていきたいと思っています。

(資料の7ページを示しながら) 高知県の目指す姿は、CLT建築の先進県であり、森林資源がダイナミックに活用できるような状況を作り出すことです。できれば、全国的に需要が拡大するであろう、このCLTパネルを高知県内で製造できるようになりたいと考えています。
 幸い、高知県には強みがあり、日本初のCLT建築が今後、県内で行われようとしています。そして、今朝の高知新聞の朝刊に出ていましたように、CLT建築で大型の建物を新しく建てようという動きも出てきています。
 今後、CLT建築推進協議会を7月に立ち上げたいと考えており、現在、準備を進めているところです。これを本格的にスタートするための予算を今回、補正予算として計上させていただきました。

 我々の戦略は、他県に先行して取り組んでいくことで、技術を取得し、県内に蓄積していきたいと思います。そして、我々としてどんどん先行的にいろいろな取り組みを進めていき、この情報を全国に発信していきたいと思います。国に対しても積極的に働きかけて、CLT関連法令の整備に少しでも貢献していきたいと思っています。
 そして、建築事例の増加や法整備の加速化を図ることで、本県にCLT関連技術を集積し、さらには様々な人的ネットワークの強化も行うなど、CLT推進の土壌の形成を図りたいと考えています。あわせて、ステップ2として、CLTパネル工場設置への取り組みができればと考えています。
 この7月にCLTの協議会が立ち上がりますので、その取り組みに対して支援するためのものとして、一連の補正予算を組ませていただいたということです。

(資料の8ページを示しながら) その他主要な事業については、8ページ以降をご覧いただきたいと思います。以上が、発表させていただく第1番目です。
 そして、第2番目が産業振興計画について、毎月、進行状況をお示ししているものをお配りさせていただいています。

「まるごと高知」の状況

(資料3 まるごと高知REPORT VOL.11により説明)

(知事)
 第3番目が、まるごとリポート最新版を、今回発表させていただきましたのでお配りしています。1ページ目に総括していますので簡単にご説明します。

(資料の1ページを示しながら) 今回、まず外商支援活動について言いますと、成約件数は2,603件、定番採用が1,117件です。昨年度が成約件数1,327件、定番採用611件ですから、ほぼ倍増ということです。
 また、金額的にも、成約金額が昨年度3億4,100万円であったのに対し、今回は7億6,800万円ということで、こちらも倍増以上ということです。ある意味、非常に外商活動という点においては、手応えが出てきたことを感じさせていただいています。是非、この勢いをもっと続けていき、県勢浮揚につなげていく取り組みを進めていきたいと考えています。

 ただ、課題はあります。こういうふうに金額は増えていますが、それはどういうことかと言うと、成約された方や会社の数がそんなに増えていないということです。既に売れ始めた方がどんどん加速されている感じは出てきていますが、やはりもう一段参加していただいて、そして成約していただくところにつなげていけるよう数を増やしていくといったところが、課題になってくると思っています。
 うまくいった例やうまくいかなかった例など、いろいろあります。それぞれの例をよくよく皆様方にお伝えしていく中で、より多くの皆様に参加いただけるよう取り組みを進めていきたいと考えています。

 ただ本当に、成約件数が倍増してきました。3年前は178件でしたが、それから444件、1,327件、今回は2,603件といったように拡大してきたこと自体は、非常にいい手応えだと感じています。
 アンテナショップの売上については、若干前年を下回る結果になっています。今回は、一連のアンテナショップの運営の総括として、この4、5月でいろいろ店舗の構成等々も見直していただき、非常に好評でした。特に、5月は多分、単月の売上げとしては史上最高ぐらいに至るだろうという状況です。まだ確認が必要ですが、少なくとも史上1位か2位ぐらいの売上げになりますので、そこは良かったと思います。勢いを維持できるように今後も頑張ります。
 そして、最後に高知県情報の発信ということでいきますと、テレビ・新聞・雑誌等メディアへの露出の広告効果は22.2億円と、ほぼ昨年度並みになっています。

(資料の2ページを示しながら) 2ページにトータルの成果の推移を数値的に表しています。インプットとして一般財源投入額は、補助金等々で2.31億円、アウトプットとして取り組みを行った活動の結果を記載しており、そしてアウトカムとして活動の成果では、トータルで成約金額7.7億円、店舗での売上原価2.1億円、観光客の増加効果は推計で5.7億円、これに生産誘発倍率を掛けて23.1億円の経済波及効果となっています。広告効果では、広告費換算で22.2億円です。トータルでは45.3億円となっております。
 その他個々個別の取り組みについては、そのあとに書いていますので、ご参照いただきたいと思います。

CLT建築

(倉沢:毎日新聞記者)
 先ほど、知事がCLTの件で、「機は熟した」というような発言があったと思うんですけども、いろんな準備をされてきて、改めて「機は熟した」ということをもう少しかみくだいて説明していただけますか。

(知事)
 要するに、CLT建築の推進に向けて高知県として取り組みを進めていこうということです。しかも全国区の視点で進めていこうといった時に、いろんな関係者の皆様方にお声掛けもしてきました。そういったお話をさせていただき、高知県内の方だけではなく、(県外の方も含め)多くの方の賛同を得て、CLT建築推進協議会をいよいよ立ち上げられる状況になってきたということです。
 これで確証が得られたので、今回、予算計上もさせていただき、この7月からスタートをさせていただきたいと考えています。

(小笠原:高知新聞記者)
 (CLT建築)推進協議会については、何か国のパッケージに乗っていくとかそういう選択というのは考えておられるんでしょうか。

(知事)
 国のパッケージに乗っていくとすれば、多分1年後からになると思いますが、その前に対応を始めていきたいと。
 その理由は2つあります。一つは国全体として急ぎたいということです。国にも政策提言をしていきます。ですから、実証フィールドを構えて、そこで実際に実証もしてみて、科学的、技術的知見も積み重ね、これを国にも提示していきたいと思います。そうすれば、少しでも国全体の動きも加速できると考えています。

 そしてもう一つは、本県がCLT先進県になりたいと思っています。CLT関連の技術が県内に蓄積していき、いずれ普及してきた時には、本県の地産外商に大いに貢献してくれることになると思っています。
 この2つを成し遂げていくために、この7月から動きたいと思っています。ただ、高知県だけでという視点より日本全体が大事だと思っていますので、全国的な有識者の皆さんにもご参画いただき、高知県内にとどまらない検討を行い、加速化に資するような取り組みをこの高知という地で、高知の関係者や全国の皆さんと共に進めていきたいと思います。

6月補正予算の概要(2)

(山本:NHK記者)
 先ほど知事がおっしゃっていたことと繰り返しになるんですけど、今回の補正予算の総括をもう一度お話いただけますか。

(知事)
 やはり、この4月から5月にかけて、南海トラフ地震対策など、やはり喫緊に対応しないといけないことが出てきました。その喫緊の課題に対してきめ細かく、スピード感を持って対応するための補正予算ということです。

住宅の耐震化

(山本:NHK記者)
 住宅の耐震化について、額は少ないんですけども、この前の計画を踏まえてということになると思うんですけども、何で今回の6月(補正予算)に入れたのかという辺りを。

(知事)
 人的な被害想定を出していく過程で、人々の避難行動の迅速化が、やはり人の命を守るためには非常に鍵となることが分かってきました。迅速化するためにも避難路・避難場所を作らないといけませんし、避難訓練を積み重ねていかないといけません。
 ただ、もう一つの妨げる最大のものが、やはり耐震化がなされていないために逃げられないという状況になってしまうことが分かってきました。

 現実のところ、毎年、耐震化率は向上してきていますけれども、やはりもう一段加速させたいというのが一つです。そしてもう一つが、「もう私達は耐震化しなくていいから」とおっしゃる方が現実にたくさんいらっしゃるわけです。そういう方々に少しでも耐震化を進めていただくために、耐震化自体のハードルを下げるための取り組みを進める必要があると考えています。
 そういうことで、さらに啓発することとハードルを下げるための取り組みの両方を進める必要があると考えています。

(西森:高知さんさんテレビ記者)
 耐震化の当初の目標を平成32年度末までに95パーセントと立てていますが、(今回の行動計画とは)ずれているのですか。それとも当初の目標どおりということですか。

(知事)
 もともとの目標とはずれていないと思います。この前できた(第2期の高知県南海トラフ地震対策)行動計画において、(平成32年度住宅耐震化率目標は)95パーセントとなっていますが、この行動計画は毎年ローリングを行い、見直していきますから、将来的に100パーセントを目指すということは間違いない目標です。

(西森:高知さんさんテレビ記者)
 耐震化はなかなか進んでいかない部分もあると思うんですけれど、今回の啓発と、ハードルを下げることができるかというような検討を踏まえて、耐震化は進むとお考えですか。

(知事)
 進めなければならないと思います。
 この耐震化の問題は、まずご自身の命を守っていただくためのものです。あわせて、周りの方の命を守るためのものでもあるということだと思います。もし、家に閉じ込められていると分かったら、周りの人が助けに行きます。助けに行くと津波からの避難が遅れる。そして、助けに行った方も含めて巻き添えになってしまうことにもなりかねません。ですから、周りの方々のためにも、耐震化を進めていただきたいと思います。
 今でも、補助金を付けて、100万円を切るぐらいの金額で耐震化ができる場合も相当出てきているわけです。現在の補助制度を使い、耐震化を進めていただきたいと思います。さらに、もう一段簡易なやり方はないだろうかということについても、現実の問題として検討を重ねたいと思っています。

(西森:高知さんさんテレビ記者)
 イメージなんですけど、住宅が倒壊しても命は守るというのは、この前の国の対策の中にも出てきましたが、例えば、高齢者の方の寝室といった一部でも(補助するということですか)。

(知事)
 例えば、寝室だけは崩れないようにする。ただ、寝室だけを崩れないようにするのでは本当はだめです。それは、周りが塞がれてしまうと逃げられなくなってしまい、狭い空間に閉じ込められることになりかねませんので、その空間だけは崩れないようにすることとあわせて、外に逃げられるようにすることが大事ですが、その両方を両立させるのはなかなか難しいと思います。
 あと、もう一つ条件があります。住宅が避難路のそばにある場合は、避難路を塞がないということです。だから、もし、崩れるにしても住宅の中の人は逃げられて、かつ周りの道を塞がないというやり方はどうかということを考えないといけません。

 なかなかそうなってくると難しいんです。その空間だけ崩れないようにするのは比較的簡単ですが、その空間が閉じないようにすること、さらに、その崩れ方が一定の方向には崩れないようにするのはなかなか難しく、この3つの条件を満たしたものは、まだ、正直なところ、開発されていないのではないかと思います。だから、この研究を重ね、どうやっていくかを考えないといけないと思っています。
 ちなみに、そうは言っても、最初の2つだけならまだ何とかなるかもしれません。津波からの避難が関係ないところは、早目にそういうことに適応できるようになる可能性はあります。ただ、津波からの避難が関係あるところになってくると、もう一段難しくなってきます。これから検討しないといけません。非常に感覚的な話をしていますけど、大きな方向感としてはそういった方向での検討になります。

参議院議員総選挙

(半田:高知新聞記者)
 そろそろ参院選なんですけど、知事からみられまして、今度の参院選でこういうことが論点になるべきじゃないかとか、こういう論争をしてほしいといったような考えはありますか。

(知事)
 はっきりとあります。それは何かと言うと「地方」です。
 今、非常に国全体の経済をどう成長させていくかとか、そういうことの議論というのはものすごく進んできたと思います。ただ、地方という点について、我々としてはもう一段目を向けてもらいたいと思うところがすごくあります。
 地方の問題を考えるというのは、ある意味、日本の将来を考えることにもつながると思います。地方というのは、例えば、高知県は典型的な地方であり、人口減少と高齢化が進んでいる県です。こういう県で人々の暮らしを守っていくためにはどういう対応をしなければならないのか。我々もそれを必死になって考え、日々実行しているわけです。この地方の問題を考えるということは、いずれ日本全体で人口減少と高齢化が進んでいくわけですから、日本全体の将来を考えることになると思います。

 参議院は任期が6年じゃないですか。だから、長期スパンで物を考えるいい機会だと思います。私は、今回の参議院選挙において、段々と地域密着型の議論が展開されていくことを期待したいと思っています。
 もっと言うと、全国的には非常に国家的な問題が議論されるでしょう。多分そういう傾向になっていくと思います。だからこそ、地方のことを考えてもらいたいということをあえて、私は声を上げていきたいと思っています。

(半田:高知新聞記者)
 例を上げていただきますと、例えばどういうような(ことですか)。

(知事)
 例えば、地域の活性化はどうあるべきだろうかとか、地域の高齢化問題への対応はどういうふうに考えていくべきだろうかとか、そういうことを是非、議論してもらいたいと思います。
 おそらく、今、必要な時期だと思いますが、非常にマクロのフレームで物事を考えて、その対応を考える議論がものすごく進んできていると思います。国家全体の経済回復を図っていくためには、どうあるべきなのかという議論がされており、それ自体はそのとおりだと思います。その議論を今すべき時だと思いますが、このマクロの状況に根本的な影響を与えていく基底を流れるものは何なのかと言われれば、日本の場合、間違いなく自然減による人口減少と高齢化の急激な進展だと思います。

 その問題を考えるということは、すなわち、地方の問題を考えるということでもあると思います。だから、マクロの流れについて考えていく中においても、是非、地方のことを考えてもらいたいと思います。これはマクロのことをしっかり考え続けるためにも必要なことだと思います。
 地方の者としては、その点について声を上げておくべき時期ではないかと思っていますので、全国知事会などでもそういう声を上げたいと思っています。

国政の動向

(半田:高知新聞記者)
 自民公明の政権になってから、発足後半年ぐらいなんですけれども、県政のあり方や向き合い方がこれまでと何か変わったような点はあるのでしょうか。

(知事)
 私達からしてみれば、非常にある意味、より活発化していく必要があると感じています。前政権の民主党政権の時は、政治主導を明確に掲げていました。残念ながら、完全な政治主導を確立できなかったと思っています。その時は、どちらかというと下からの積み上げ方というよりも、その政権の幹部級の政治家の皆さん達の納得を得るためにどうあるべきかという政治的行動は非常に大きかったと思います。では、現政権はどうかと言うと、やはり霞ヶ関をうまく使いこなしていると思います。だから、いろんな物事がある意味、非常に詰まった検討になってきていると思います。

 ただ、逆に言いますと、時にやはり、私の古巣じゃないですけれど財務省などが非常にいろいろな理屈を言う中で物事が通りにくくなっている側面もあると感じたりもします。だからこそ、我々はさらに、説得的な議論を展開する、しかも、提言する時にはしっかり詰まった説得力のある議論をして、関係先にもしっかりアプローチを多層的に重ねていき、対応していく必要があると思っています。
 そういうことで、東京事務所も大幅に強化しましたし、今回の南海トラフ地震対策特別措置法もまさにそうでしたけれども、課長補佐や参事官レベルくらいから徹底して議論を積み重ねていくことを継続してきました。こうした議論はこれからもやっていかないといけないと思っています。
 個人として言わせていただくと、私も第1次安倍内閣の官邸スタッフでしたから、今の政権はその時の知り合いの方がたくさんいらっしゃるので、そういう意味ではシンパシー〔心が通じ合うこと〕を感じるというか、やりやすかったりはします。

(半田:高知新聞記者)
 前の民主党政権の時よりも(知っている人が多いということですか)。

(知事)
 民主党の時は、本当に初めてお会いする政務官の方とかそういう方が多かったのですが、今回は、官邸のスタッフにしても、政治家の方にしても、元々存じ上げている方が多くいます。

(半田:高知新聞記者)
 最後に確認ですけれども、参院選でどこかの(候補者を応援するため)自分でマイクを握るということは。

(知事)
 ありません。

(池:高知新聞記者)
 参院選とも関係することですが、安倍内閣の経済政策についてお聞きします。
 昨日、3本目の矢の成長戦略の全体像が明らかになりました。この間、去年から株価は一応右肩上がりできて、最近、乱高下が始まって1万2,000円台ぐらいまで落ちていると。
 金融緩和の影響が、高知県にどういうふうにあらわれているのかよく分からないので、そこについて知事のご所見をまずお聞きしたいのと、2本目の矢の財政出動に関しては、県の予算でも普通建設事業費が増えていたりと目に見えているところはありますが、その効果がどの程度出ているかということ。
 そして、3本目の矢の成長戦略について、昨日の全体像をご覧になって、高知県にどういうふうに取り込めるのか、どういったメリットがあるのか、あるいは使いにくいのか、この辺りの全体の評価をお聞きします。

(知事)
 1本目、2本目、3本目ということでいくと、こんな感じなのかと思います。1本目の金融の矢というのは、効果は短いけど一瞬のインパクトが大きいです。要するに、ある意味ショック療法ですから、市場の期待感を変えて、円高に極度にふれていた状況を変えていく。それから、一般的な心理を変えていくことによって、お金の循環自体をよくしていくというショック療法です。ある意味、加速度が重要な世界ということかと思います。
 2本目の財政の矢というのは、これから効果が出てくる話だと思います。実際に執行されるのはこれからになってきますので、心理的インパクトはありましたが、これが実をもたらしてくるのは、これからの話だと思います。インパクトという点においては、1本の矢より若干弱くなるかもしれませんが、ある意味、非常に持続性のある取り組みになってくるのではないかと思います。
 3本目の矢というのが、これが多分、非常に重要だと思います。こちらはある意味、インパクトというよりも本格的に経済成長を促し続けていくような実のあるものでなければならず、かつ持続可能でなければならないと思います。

 例えるなら、火を点けるのに非常に似ていると思います。火を点ける時に、最初に藁だとか新聞紙だとかに火を点けて、勢いある火をバーッと出します。その次に、小枝から少し大きめの木を燃やしていくことで、その火をもう少し持続可能なものにします。そうしていくうちに、最終的に太い薪に火を点けて、ずっと長時間、火が点き続けるようにしていきます。
 1本目の矢の金融の矢というのは、まさに最初に着火する場面であり、新聞紙に着火して短時間ですけれども強い火力を出すような取り組みです。そして、2本目の財政の矢によって、少し小さな薪みたいなものに火を点けて、より持続可能な形にもっていき、全体の火力を高めて、最終的に3本目の矢であるところの太い薪に火を点けていく。そうすることで、全体として経済が暖まり続けるという状況を達成していく。大きく言えばそういった作戦だと思います。

 4本目の矢と言われていますけど、要するにそれらの一連の取り組みが持続可能でないといけない時、その持続可能性を確保するための取り組みをしっかりやっていきましょうということですから、いわばこれは注意していく側面の話だと思います。ある意味、この一連の作戦というのは理にかなっていると思います。
 私達はどちらかと言えば、産業振興計画ということで、3本目の薪をもともと持っていると思っていますから、これに火を点けるべくいろんな苦労を重ねてきたわけですけど、その中で、この火が多く、かつ、この火を薪に着火するため、周りからいろいろ燃やしてくれる火の量が多いというのはありがたいことです。この1本目の矢、2本目の矢というのは、大いに歓迎していきたいと思っています。

 ただ、1本目の矢という話になってくると、これは正直、マーケットを相手にする仕事になってきますので、心理によっても影響される。だから、心理によって影響されるからこそインパクトも与えやすいのでしょうが、逆に言いますと、一旦大きな波を作った結果として、その波がずっと影響し続けていきます。上に振れたり、下に振れたりというインパクトは、ずっと続いていくと思います。
 最初のインパクトが大きかった分、あとの調整局面でいろいろ影響も大きく続いていくとは思いますけど、それはある意味、仕方のない側面ではないかと思っています。
 だから、1本の矢だけで評価する、2本の矢だけで評価するということでは、多分いけないと思います。1本目の矢、その次に2本目の矢がきて、そして最後に3本目の矢があることが、ものすごく重要であると思います。
 それを、そもそも意識されて、始めから3本の矢と言われていましたから、そういう点において、今の安倍政権がとられている経済政策というのは非常に腑に落ちますし、私自身は納得していますので、この全体の流れをうまく使いたいと思っています。だから、先ほど申し上げたCLTも、そういう流れに沿ってうまく使っていきたいと思っています。

 ただ、成長戦略が最終的に完成するのは、予算編成過程を経てからだと思います。まだ、それこそ5W1Hがはっきりしていないし、それから、識者のご意見でも出ていますけど、ある意味大きな仕事であり、射程の長い仕事なのでどれぐらいの目標期間を設定するのか。おそらく、長期間かけての取り組みを進めていくことになるでしょう。
 やはり、5W1Hをはっきりさせて、PDCAサイクルをしっかり回していくための仕組みを構築できるかどうかということが重要です。今はまだ、骨太の方針ですが、太い骨に小さな骨もくっつけてもらい、筋肉もつけてもらい、血液も回してもらい、本当の意味で血肉の通った政策に仕上げていくのはこれからだと思います。現実には、この4月から提言してきたことで、関わる部分もたくさんあります。今回のCLTが典型です。是非、我々として今後も提言活動をしっかり行っていきたいと思っています。

(池:高知新聞記者)
 現状で高知県経済に直接つながっていきそうな成長戦略の中のメニューみたいなものは、何かお感じになるところはありますか。

(知事)
 (成長戦略の会議の中で紹介されたものとして)目新しいところでいくと、CLTの部分は非常に大きいと思っています。これは、本県の84パーセントの森林を活かすものですから、本当に比較優位の原則にもかなっています。我々としては、非常に注目している部分であり、結構目新しいものを入れてくれてよかったと思っています。

 あともう一つは、農業の部分でも、中間機構を設けて担い手の確保に資するように、耕作放棄地などを新しい人にマッチングする仕組みを作ることも出てきました。我々もチャレンジしてきましたが、なかなか大変でした。これまでうまく機能させるための政策提言などもしてきましたが、やはり担い手を確保してこその農業だと思いますので、この分野に本格的に踏み込んできたのは良い取り組みだと思っています。
 この一次産業分野だけを見ても、従前の取り組みに加えて、やはり踏み込んだ取り組みが加えられてきているという期待感を持っています。

 あとは、投資の倍増であったり、雇用問題であったり、まだこの辺りは、少し具体的な中身を見て、もう少し詰めていかないと実効性がどれだけあるものか分からないところはあると思っています。まさにこれから議論しようということだと思います。
 減税などが盛り込まれれば分かりやすいのですが、現実はそうではなくて、循環させていくための取り組みをいくつか精緻に組み上げていこうという方向ですから、そこはまだ分からないところがあります。

憲法第96条

(中田:高知民報記者)
 憲法第96条の件ですけれども、お考えをお聞かせ願えますか。

(知事)
 憲法第96条の議論は、まだまだ議論を重ねていった方がいいと思います。その議論には2つの側面があると思っています。
 一つは、第96条を改正することによって、どういうことを改正したいのかをやはり前面に掲げて議論したほうがいいのではないかと思います。それからもう一つは、憲法として硬性憲法であるべきなのか、軟性憲法であるべきなのかということは、国家的議論を重ねていくべき問題だと思いますので、私は時間をかけて徹底して議論されたらいいと思います。

(中田:高知民報記者)
 知事は、硬性憲法であるべきだと。

(知事)
 私も、そう言われてみると、もっと深く考えたいという気持ちがあります。そんな簡単に答えを出せる問題ではないと思います。
 もっと言うと、二元論的に硬性憲法なのか、軟性憲法なのかを分けて言うとしても、現実に硬性憲法的であっても、改正を重ねてきている国もあります。やはり、憲法について言うと、常にいろんな議論を積み重ねていく土壌があるということがすごく大事ではないかと思います。そういう意味で、私は大いに議論すべきだと思います。

高知家(1)

(田中:高知放送記者)
 発表からまだ数日後なので、聞くのも時期尚早かなと思うんですが、「高知家」を発表されてから、例えば、移住に関して急に問い合わせが増えたとか、その後の反応はどうでしょうか。

(知事) 会見する尾崎知事
 「高知家」の特設サイトが6月4日の朝から6日の夕方までで18万4,024件ということですから、相当関心は持っていただいているのかと思っています。
 高知県関係のサイトで、今まで1日のアクセス件数が一番多かったのが、「遅咲きのヒマワリ」のドラマがあった時で4万件だったそうですが、今回の特設サイトをオープンした初日で、多分11万件を超えるぐらいのアクセスがされています。
 そういう意味では、ものすごく多かったのかと思いますし、その後もずっとアクセスが続いています。

 それから、テレビが全国放送で12本放送していただき、ラジオも2本放送していただきましたので、関心を持っていただいたと思っています。
 移住の関係でいくと、ポータルサイトへのアクセスが、大体1万件ぐらいありますので、これはかなり多かったです。また、「高知で暮らし隊」という移住予備軍になっていただく方が、3日間で31件の会員登録をいただきました。大体1日1件、3日だったら3人ぐらいが普通ですので、10倍ぐらいになっています。そういう意味では今のところ、いろいろ反応をいただいているのかと思います。

(田中:高知放送記者)
 「高知家」もアベノミクスと一緒で、2の矢、3の矢といいますか、そういうのが必要だと思うんですけども、例えば、2本目、3本目の矢で何か考えていることはありますか。

(知事)
 おそらく、まずはこの「高知家」の特設サイトに『高知家ニュース』という部分がありますから、こちらを充実させていく方向でやっていきたいと思っています。あわせて、東京・名古屋・大阪でのポスター掲示が始まったりと、今、一斉にPRしているところです。
 それから、高知県としての展示商談会など、いろんな機会があり、特に6月末には移住相談会などもありますので、そういう場面においても、高知県のPRをやっていきたいと思っています。
 そういう取り組みをずっと続けていきながら、多分秋ごろに第2弾をもう1回打ち出していくことになるかと思っています。

地方公務員給与

(安恒:読売新聞記者)
 地方交付税の削減に伴う公務員の給与削減の国の要請なんですけども、それについて知事はどうお考えになられているのかと、今後の方針をお聞かせ願えますか。

(知事)
 交付税を削って給与削減を促すというやり方は、正直なところ、非常によくないやり方だと思います。ただ、現実問題として交付税が削減された状況の中で、我々としても給与削減の問題について真剣に考えざるを得なくなったわけです。
 そういうやり方自体の経緯は、非常に残念ですが、ただ、一つだけ、全体としてそもそも国家公務員を含めてこういう問題になった時に、防災・減災をはじめ巨大な財政負担が必要であるという考え方自体は理解できます。そういう意味で防災・減災のために使わざるを得ないという点について、我々も考慮せざるを得ないのかと思いました。

 経緯については、大いに遺憾な点はありますし、その点はずっと、全国知事会を通じて我々としても、言い続けているところですし、今後もこういうやり方はいかがなものかということは言い続けていきたいと思っています。ただ、現実問題として、防災・減災のためにという側面も合わせて考えた時に、やはりこの要請について我々も対応せざるを得ないということで、今回提示をさせていただいて、現在、組合の皆さんとも交渉させていただいているところです。
 給与削減をさせていただいた財源は、しっかりと防災・減災のために使い、特に喫緊の課題である子供達の通っている保育園や幼稚園の高台移転のために使うことをはっきり明示したいと考えています。職員の皆さんの志といいますか、それが生きるような形での給与削減につなげていければと思っています。

県民文化ホールの指定管理

(井上:高知新聞記者)
 県民文化ホールの指定管理なんですけれども、県立の大きな文化施設なんですが、もし、今回の議案が可決されると、初めて民間企業が経営に携わることになると思うんですが、それに対する考えとか思いというのがあれば。

(知事)
 厳正な審査を行った結果だと思いますので、その結果にしたがって淡々とやっていくことになると思います。
 新しく選ばれた方には、是非、創意工夫をしていただいて、より良い文化ホールの運営をしていただければと思います。

大阪のオスプレイ訓練受け入れ

(尾崎:共同通信記者)
 大阪市の橋下徹市長や大阪維新の会の共同代表が、大阪の八尾空港にオスプレイの一部の訓練を持ってくるような話を提案していますけど、それに関する知事の感想を。

(知事)
 正直なところ、私もよく分かりません。
 地元と一切話をしていないし、地元が受け入れるかどうかも分からない。さらに、実現可能性が技術的にあるかどうかも分からないという状況での提案というのは、一体何のための提案なんだろうかと。
 私達であれば、提案する時というのは、政策提言だって何だって、できると思うものについて、しっかり理屈も突き詰めて提案しますから、そういう意味では、あの提案はどういう意図でやられたのか、よく分からないところがあります。

 そして、もう一つ気になるのが、八尾空港は市街地の中にあり、しかも空港が小さいそうです。だとすると、オスプレイが飛んで来て、あの空港の手前でモード転換をするということは、そもそも日米合意違反じゃないですか。すると、八尾空港での受け入れは、最初から日米合意を破棄することになるのかといった辺りも、よくよく検討してもらいたいと思います。
 地元がどうか、実現可能性はどうかということに加えて、オスプレイ問題について国と国とでしっかり約束してきたこととの関係はどうかということも、提言の段階、最終的な検討の段階でもそうなのかと思います。

高知家(2)

(西森:高知さんさんテレビ記者)
 先ほど、秋ごろに「高知家」の第2弾とおっしゃっていたんですが、特設サイトの充実というようなことですか。

(知事)
 「高知家」についての共感をもっと広げていただくような取り組みになるのではないかと思いますが、詳しくはまだ言えません。

(司会)
 それでは、以上で記者会見を終わらせていただきます。

 

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