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平成27年2月17日  知事の記者発表

公開日 2015年02月20日

平成27年度当初予算(案)及び第2期日本一の健康長寿県構想 Ver.4の概要
平成27年度への意気込み
地方創生
平成27年度の主要政策
厳しい環境にある子どもたちへの支援の充実
人口減少問題
福祉・介護分野の取組
南海トラフ地震対策
平成27年度当初予算(案)とアベノミクス効果

配布資料
資料1平成27年度当初予算(案)の概要[PDF:27MB]
資料2第2期日本一の健康長寿県構想 Ver.4のポイント[PDF:13MB]

 

【動画】平成27年2月高知県議会定例会提出予定案件概要

【動画】記者との質疑応答

 

平成27年度当初予算(案)及び第2期日本一の健康長寿県構想 Ver.4の概要

(資料1「平成27年度当初予算(案)の概要」により説明)

(知事)
 県議会2月定例会を2月23日に招集いたします。
 提出する議案は平成27年度一般会計予算など予算議案が38件、条例その他の議案が49件、併せて87件です。

 平成27年度の当初予算は人口減少による悪循環を克服し、県勢浮揚を目指すためのものだと考えています。各種政策をバージョンアップし、組み合わせることで実効性を追求した力強い内容になっています。

(資料1の3ページを示しながら)
 総額は4,584億円、7年連続対前年度増(+1.3%)です。
 ただし、国の「まち・ひと・しごと創生関連予算」が平成26年度2月補正予算に前倒し対応されたことから、県も連動して47億円を平成26年度2月補正予算に前倒ししています。この金額を含めると予算総額4,631億円(+104億円、+2.3%)です。

 5つの基本政策である「経済の活性化」「南海トラフ地震対策の抜本強化・加速化」「日本一の健康長寿県づくり」「教育の充実と子育て支援」「インフラの充実と有効活用」をパワフルに進めるとともに、5つの基本政策に横断的に関わる政策として「中山間対策の充実・強化」「少子化対策の抜本強化と女性の活躍の場の拡大」も柱に据え、予算編成しています。

(資料1の4ページを示しながら)
 経済規模が縮小する。県外に若者が流出する。それに伴い、過疎化・高齢化が同時進行して孤立化とも言える状況が、特に中山間地域において顕著に起こる。そして、本来は出生率の高い中山間地域が孤立化することで少子化がさらに加速化し、経済規模が縮小する。
 このような負のスパイラルを高知県は続けてきたと思います。一つひとつの局面を正面から受け止め、対策することが大事だと考えて取組を進めてきました。

 平成27年度予算はこのような構造で全体図として作り上げております。
 経済の活性化については、足元の経済規模が縮む中で外貨を稼ぎ取る仕事が必要なことから、地産外商と移住促進を一つの柱とした高知県産業振興計画の推進を図ります。
 教育の充実については、教育の充実そのものに加え、4月には若者の学ぶ場の創設に向けて永国寺キャンパスがスタートすることから、関連する教育予算の充実を図っています。
 日本一の健康長寿県づくりについては、「日本一の健康長寿県構想」をVer.4に改定しました。過疎化・高齢化の進行に対応するために福祉のネットワークを張り巡らせ、併せて県民の健康を守るために保健医療の体制強化を図ります。
 中山間対策の充実・強化については、集落活動センターをはじめとする取組を進めることで衰退が先行して進む中山間地域の生活を守り、産業づくりを図ります。
 これらの取組の上に立った、少子化対策の抜本強化と女性の活躍の場の拡大については、平成25年度から本格的に取組をスタートしており、1年間の執行状況を踏まえてバージョンアップを図ります。
 そして、これらの対策を下支えするものとして南海トラフ地震対策の抜本強化・加速やインフラの充実と有効活用を図ります。

(資料1の5ページを示しながら)
 財政再建にも気を配りました。
 歳入の確保については、県税・地方消費税清算金の大幅増によって対前年度比+3.9%の一般財源を確保しています。歳出削減については行政のスリム化や国の有利な財源の活用、スクラップ&ビルドの徹底を図ります。

 一方、南海トラフ地震対策をはじめ、直ちに講ずべき対策には積極的に対応します。特に南海トラフ地震対策関連予算については、平成27年度にピークを迎えると考えており、予算額を拡大しています。

 財源不足額は127億円(退職手当債除き97億円)です。
 南海トラフ地震対策や災害復旧の関連予算に積極的に対応したことで去年よりも財源不足額は拡大しておりますが、南海トラフ地震対策を始めて以降で比較するとほぼ平年並、もしくは低めだと考えられます。

 財源不足への対応について、最大の問題は地方にとっての赤字国債である退職手当債の発行への対応です。
 教員の大量退職が始まっており、退職手当は増額する見込みです。しかし、退職手当債については前年度比10億円減の30億円に留めました。平成24年度から平成26年度までの発行額である35億円、40億円、40億円と比べれば約10億円少なくなっています。
 退職手当は増額する見込みにも関わらず、一般財源が増額した背景には税収の増加などがあり、その点を生かして将来の借金を抑制する対応を図りました。

 結果として、財政調整的基金残高は昨年の9月推計比で54億円増加。平成27年度末見込で200億円を超える財政調整的基金が確保できることが予測をされます。
 財政調整的基金残高は、三位一体の改革による地財ショック[平成15年に総務省が地方財政計画で示した地方交付税の削減]のような現象が起きても県の財政が危険な状態に陥らないことを目標に約200億円を確保したいと考えており、その水準は守られています。

 県債残高は新規発行の抑制に伴い、対前年度比21億円減の4,996億円になりました。5,000億円を切るのは21年振りです。

会見する尾﨑知事(資料1の6ページを示しながら)
 「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」への対応について、地方創生先行型、地域消費喚起・生活支援型の予算をともに活用していきます。
 地方創生先行型について、産業振興計画をはじめ、福祉、中山間・交通などに積極的に使っていきます。本県への交付見込額約15億円に合わせ、平成26年度2月補正予算に約25億円を計上しています。
 地域消費喚起・生活支援型について、県内市町村による地域の商店街などで使える商品券の発行をバックアップする予算を計上します。県独自での対応としては、高知家プレミアム旅行券を発行し、県外から新たな観光客を呼び込みたいと考えています。また、旅行券を買っていただいた方に龍馬パスポート(青)を交付することでリピーターになってもらうなど、今回の対応を一過性のものとせず後々に繋げていけるように工夫しています。

(資料1の7ページを示しながら)
 歳出削減による財政健全化や施策全体の新陳代謝促進に向けて、平成25年度から課題解決先進枠を設け、前年度予算から削減した額の1.5倍まで要求可能とするなど、古いものをやめ、新しいものを作り出すスクラップ&ビルドに取り組んできました。
 今回の事業の見直しは約14.7億円(152件)です。
 例えば、木質バイオマスボイラーの導入に対する補助金について、普及が進んできた中で補助率の見直しを行うほか、ショートステイ整備促進事業費補助金等について、ベッドが確保されるようになってきたことを踏まえて事業を廃止します。
 また、こうちインターネット放送局についても無料の動画共有サービスの利用によって経費削減するなど事業の見直しを行っています。
 これらの見直しによって生みだした財源を活用し、経済の活性化、日本一の健康長寿県構想、教育の充実と子育て支援、中山間対策の充実・強化の取組を進めていきます。

(資料1の8ページを示しながら)
 平成27年度一般会計当初予算(案)の全体像は記載のとおりです。一般会計当初予算等は前年度に比べて拡張していますが、地方債残高については対前年度減になっています。

(資料1の9ページを示しながら)
 5つの基本政策について、ポイントとなる取組をお話しします。

 産業振興計画については、地産外商をパワーアップし、拡大再生産に繋げる取組を強化します。そのため第一次産業について、農業・林業・水産業の分野で新しい取組を進めていきます。
 農業分野では、こうち新施設園芸システムの普及・拡大が大きなポイントです。県内農家の皆さまに新しい技術を普及して収量アップ、所得向上を図りたいと考えています。
 併せて、県内外から新たな資本を呼び込み、大規模な取組を進めることも考えています。
 林業分野では、A材は高知おおとよ製材、C・D材は木質バイオマス発電によって活用する取組を進めています。併せて、平成27年度からCLT関連産業の育成を本格化させることでB材部分の活用を拡大し、高知県の木を余さず使う体制をつくりたいと考えています。
 水産業分野では、高知家の魚応援店制度を推進して漁村から都会のお店までダイレクトに繋ぎ、地産外商を進めるためのパイプづくりを進めたいと考えています。

 関連産業の振興では、食品加工の推進、ものづくりの振興、防災関連産業の振興については一定の成果が出ていますが、ものづくり地産地消・外商センターの支援制度のさらなる強化を図るとともに、紙産業の競争力強化支援についても大幅に強化しました。
 そして、4月には高知県産学官民連携センターを永国寺でオープンします。内外の知見を呼び込んでアイデアを交差させ、様々なイノベーションが生まれ得る状況をつくり出したいと思います。

 外商についても大幅にパワーアップする体制を整えました。
 今まで、地産外商公社は首都圏中心に売込を行い、その他の地域については大阪事務所、名古屋事務所、県庁本庁などが担当する役割分担でしたが、公社のノウハウを全国的に拡大するために関西、中部、中国、四国、九州地域も地産外商公社の活動エリアとし、大阪事務所、高知事務所などで公社職員の増員を図ります。
 また、ものづくり地産地消・外商センターの支援機能についても強化を図ります。
 そして、平成27年度から輸出振興の取組を拡大したいと考えています。貿易コーディネーターの増員を図るとともに、台湾などで貿易振興拠点の機能強化を図ります。

 観光の振興については、観光商品をつくり、PRし、もてなし、リピーターになってもらうことが重要です。
 旅行商品をつくるために地域の博覧会を応援していきます。「高知家・まるごと東部博」がスタートしますが、併せて「奥四万十博」の開催に向けた準備も本格化させます。
 また、旅行商品造成システムを構築し、有識者の方にご協力いただきながら地域で観光商品の磨き上げを図る塾の様なものを行いたいと考えています。
 PRについて、台湾や香港に拠点を設けて国際観光の推進を本格化したいと考えています。

 こういう形で「地産」を強化し、「外商」を推進することで、地産外商の成果を拡大再生産に繋げるための取組を本格化したいと考えています。
 そのためには人材の確保が重要です。平成27年度から事業承継・人材確保支援センターをスタートさせ、休・廃業件数が多いという問題や事業拡大に向けた人材ニーズに対応します。併せて、移住促進や人財誘致と組み合わせ、効果的な取組を図りたいと考えています。

 最後に、設備投資への支援を強化するために補助金制度を見直すなど、ものづくり地産地消・外商センターでの一群の施策の強化を図ります。

(資料2「第2期日本一の健康長寿県構想 Ver.4のポイント」により説明)

(資料2の2ページを示しながら)
 日本一の健康長寿県構想の改定のポイントをご説明します。

 保健分野では、子どもの頃からの健康的な生活習慣の定着を促進することに力を入れたいと考えています。小学校から高等学校までの健康教育を学校経営計画に位置づけることで、より一層の徹底を図りたいと考えています。
 また、がん対策の推進ではがん検診の受診率向上のための施策群を盛り込むとともに、平成29年度に高知医療センターで新がんセンターのオープンを目指して準備を進めます。
 そして、血管病対策も推進します。全国平均並である特定健診の受診率向上を図るとともに、糖尿病対策についても栄養士会と協力しながら取組の強化を進めます。
 併せて、出産環境づくりについてもGCU、NICUなどの整備・促進を図っていきます。

(資料2の3ページを示しながら)
 医療分野では、在宅療養ができる環境整備を促進するための取組を強化します。特に、中山間地域における訪問看護への助成を拡充するとともに、課題である訪問看護師の育成についても高知県立大学や看護協会にご協力いただきながら強化を図りたいと考えています。
 また、医師の育成支援・人材確保の推進について、県下30人以上の奨学金を貸与した学生が卒業する時期がやってきます。この方々は将来の高知県の医療を担う存在であることから、キャリア形成支援の取組を強化していきます。
 併せて、救急医療の体制の強化を図ります。全ての救急車にタブレット端末などを配置し、搬送先をスムーズに選定できる体制を整えるとともに、全ての救急車に動画カメラなどを搭載し、搬送途中に医師へ状況を伝えられる体制をつくりたいと考えています。

 南海トラフ地震対策の加速化・強化の取組については、災害時の医療救護体制の強化、災害時要配慮者の避難支援対策の推進。社会福祉施設等の地震防災対策を進めます。

(資料2の4ページを示しながら)
 福祉分野では、地域福祉活動を支えるために地域住民の相談などをワンストップで受け止める体制をつくっていくとともに、あったかふれあいセンターの取組、独居高齢者の住まい確保の取組などを進めていきます。
 併せて少子化対策や厳しい環境にある子どもたちを支援する取組の強化も図りたいと考えています。

(資料1の12ページを示しながら)
 南海トラフ地震対策について、平成27年度も「命を守る」対策として津波対策を強化するほか、山津波の対策も本格化させます。

(資料1の13ページを示しながら)
 併せて「命をつなぐ」対策として、応急期の対策を本格化させ、避難所の確保や運営マニュアルの作成を図るほか、災害時の医療救護体制の強化に向けた具体的アクションを始めます。
 また、道路啓開計画に基づいた具体的な対策にも着手します。

(資料1の17ページを示しながら)
 教育の充実と子育て支援について、貧困などの厳しい環境にある子どもたちへの支援の充実に力を入れていきたいと考えています。新たに小学校43校、中学校64校で学習支援員を配置して放課後の補充学習の充実強化を支援するなど、子どもたちが学習できる場づくりを県内全域で本格化したいと考えています。

 また、いじめ対策や非行防止対策についても強化するほか、児童虐待問題についても高知県・高知市児童虐待死亡事例検証委員会で検証いただくとともに、中央児童相談所の体制強化など、県としてすぐにできる取組を進めていきたいと考えています。

(資料1の18ページを示しながら)
 併せて、学力向上や体力向上、県立高等学校再編振興計画についても推進を図ります。

(資料1の19ページを示しながら)
 インフラの充実と有効活用について、南海トラフ地震対策と連動させながら道路整備、河川・港湾の整備などの対応を図ります。

(資料1の21ページを示しながら)
 中山間対策について、今年度末に17箇所目の開所予定の集落活動センターの取組を平成27年度中には30箇所まで増やし、県内各地で取組を進めようとする方々の良き先例にしたいと考えています。
 併せて、既に開所した集落活動センターに対しては経済的自立を目指した経済活動を後押しする取組を進め、県内130箇所の開所に向けて取組を加速したいと考えています。

(資料1の22ページを示しながら)
 移動手段確保対策と中山間地域の未来を担う人材の育成・確保等の取組も引き続き進めたいと考えています。

(資料1の23ページを示しながら)
 少子化対策の抜本強化と女性の活躍の場の拡大について、新しい子ども・子育て支援制度に対応するとともに「高知家の出会い・結婚・子育て応援コーナー」の体制を強化し、地域における子育てサポート活動を後押ししたいと考えています。
 併せて、女性の活躍の場の拡大を図るため、「高知家の女性しごと応援室」の取組を強化し、事業承継・人材確保センターとの連携を図ることで新たな雇用を生み出していきます。

 また、社会福祉協議会に設置している福祉人材センターや福祉研修センターについて、特に福祉人材センターの体制を強化し、介護人材の確保を通じて若い方々の職をつくり出すとともに、福祉の充実を図ります。

平成27年度への意気込み

(福井・テレビ高知記者)
 2期目の最終年度に向けた知事の意気込みを伺います。

(知事)
 7年間にわたり、日本一の健康長寿県構想や産業振興計画などの取組を進めてきた中で、それぞれの部品が整ってきました。これらを組み合わせ、より大型の取組を進められる時期が来たと思います。
 例えば、農業分野ではオランダから技術導入を図り、地域に普及する仕組みをつくってきました。これらの取組を組み合わせ、県内全域にオランダ型の技術を広める体制が整ってきたと思います。

 また、地域アクションプランにおいて新しい取組が生まれ、地産外商の取組を進めてきたことから、拡大再生産に向けた取組が行えるようにもなってきました。
 こうした取組をさらに進めるためには移住促進による人材確保の取組を進める必要があり、移住促進の取組に事業承継・人材確保支援センターの取組を加えることで、地産外商の取組を人材確保につなげ、そして拡大再生産につなげていけるようになってきたと思います。

 今まで積み上げてきたことを土台に、新たな雇用を生み出すための本格的な取組ができるようになってきました。そういう意味では、様々な分野で新しい施策を追求することができたと思います。

地方創生

(小笠原・高知新聞記者)
 「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」が平成27年度当初予算(案)を編成する上で果たした役割を伺います。

会見する尾﨑知事(知事)
 「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」の制度設計にあたっては、個別の事業を応援する補助事業は地域の実情にそぐわず、事業の一側面だけに留まらない支援が必要なことから、地方が作成する産業振興計画のような総合プランを後押しする仕組みにしてもらいたいと「まち・ひと・しごと創生本部」の事務局に対して政策提言を繰り返してきました。

 実際の「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」には、産業振興計画で講じる施策群がほぼ一式含まれており、全体的に加速できるようになったと考えています。
 今回は補正予算ですが、恒久財源化を期待しています。

 そして「小さな拠点」の取組についてです。
 あったかふれあいセンターや集落活動センターといった小さな拠点の取組は、高知県に必要である一方で財源の確保に苦労してきました。今回の「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」が充てられるようになったことで取組を加速できる環境が整ったと思います。

 集落活動センターは地域の生活を支えるために生まれ、地域の実情に応じた取組が行われていますが、最終的な目標は地域に事業が生まれて若い人が地域に残れるようにすることです。
 「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」を財源に集落活動センター推進事業費として経済活動を推進する予算がつくれるようになったことは、本県の取組を後押ししてくれると思います。

 そして、バスロケーションシステム[バスの定時運行を調整するシステム]に代表される地域の交通を維持するためのデジタルインフラの整備についても、「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」をきっかけとして取組に踏み出すことができたと思います。

平成27年度の主要政策

(木田・時事通信記者)
 平成27年度当初予算(案)において、特に力を入れた単独事業は何でしょうか。

(知事)
 まず、地産を強化するための取組をさらに強化し、輸出の振興などを含んだ外商の取組を大幅に強化するとともに、その成果を拡大再生産に繋げる仕組みを予算に組み込んでいます。地産外商を推進することは人口減少に対抗するうえで重要です。

 次に、女性の活躍促進や日本一の健康長寿県構想の取組を通して、具体的な雇用の創出に注力しました。福祉人材センターや福祉研修センターの体制を強化して人材確保を図るほか、「高知家の女性しごと応援室」における職業を紹介する機能の強化、事業承継・人材確保支援センターの設置など、様々な形で雇用を生み出していきたいと考えています。

 そして、厳しい環境にある子どもたちへの支援の充実です。学習をする環境にない子どもたちがお金をかけずに学習できる態勢を県内各地に整えるなど、支援体制の強化を図ります。さらにいじめ対策、不登校対策の取組も大幅に強化しており、これらも大きな柱になると思います。

厳しい環境にある子どもたちへの支援の充実

(山崎・高知新聞記者)
 放課後学習が強化され、子どもたちの受け皿づくりも含めてかなり充実する形になっており、そこへ導くスクールソーシャルワーカーの重点配置なども行われています。これらをうまく機能させるにはどうすればいいとお考えですか。

(知事)
 重層的なネットワークが必要だと思います。
 施策面では学習支援が挙げられます。中学校では、先生が生徒に声をかけて2時間から4時間の学習をしてもらうなど、本格的な勉強ができる体制で子どもたちを応援します。
 併せて、スクールソーシャルワーカー配置の取組も強化し、放課後の補充学習に来られない子どもたちに対して、見守り活動と合わせながら参加を誘うなどの支援を行います。

 小学生では、日々の暮らしの見守りの側面が強いことから、学習と放課後子ども教室、児童クラブの3層構造で、遊びも含めた暮らし全体を支えていきます。

 併せて、取組の中で、地域住民やボランティアの方々、民生委員、児童委員に学習支援活動などに参加してもらい、学校の取組と地域の見守りネットワークで子どもたちを育てていく体制をつくることが重要だと考えています。

 県内でも優れた実績を上げている学校があります。「対話と実行行脚」で訪問した赤岡小学校では、地域住民と一緒に子どもたちを育てていく取組を行っており感銘を受けましたので、そういうものを目指していきたいと思います。

人口減少問題

(半田・高知新聞記者)
 人口減少による負のスパイラルの克服の指標について、人口の社会増などの様々な段階があると思いますが、知事の考えを伺います。

(知事)
 最終的には人口の社会増、さらに言えば低下を続ける生産年齢人口比率の増加です。現状、65歳以上人口が15歳未満人口の2.3倍である高知県において、人口の減少傾向自体は変わらないと思いますが、生産年齢人口比率が増加すれば、展望が明るい社会になると思います。

 だからこそ財政の厳しい中において地方大学の学部を創設し、高知県に学びの環境をつくることで若い人に残ってもらったり、県外から若い人を呼んで来て移住促進を図ったりします。
 また、林業関係の工場をつくって若い人の就業の場を確保し、就業人口を増やすなど、地域の若返りに向けた取組が高知県では必要ですし、日本全体においても重要なことであると思います。

福祉・介護分野の取組

(井上・高知新聞記者)
 介護保険制度改正で介護予防サービスの一部が市町村事業になったり、特別養護老人ホームの入所要件が厳格化したりすることを受け、県ではあったかふれあいセンターを中心とした介護予防サービスの提供や低所得で独居の高齢者の方の住まい確保に取り組んでいくことと思います。
 市町村やあったかふれあいセンターを運営する社会福祉協議会からは人材不足や市町村サービスの格差など懸念の声も上がっていますが、県としての対応を伺います。

(知事)
 あったかふれあいセンターは新しい介護保険制度による総合事業の受け皿として最適だと思います。
 新しい介護保険制度による総合事業におけるあったかふれあいセンターの取組の対象化を求める政策提言が実現してきており、県も早期に事業展開するためのあったかふれあいセンターの体制整備に向け、既に関係する地域の皆さまへの説明をスタートしています。
 一番のポイントは人材育成の取組であり、今年度予算を拡充しているところです。また、実際に取組を進める中で地域間格差が生じる可能性もありますので、今年度から細かく確認し、必要であれば対応したいと思います。

 そして県が新たスタートさせる取組として、低所得や独居などの配慮が必要な高齢者が入居できる住宅整備を進め、一群の福祉施設に入居することが困難な方を地域全体で支える仕組みを作りたいと考えています。
 国の財源も活用しながら県として制度を設計し、1階は集落活動センター、2階は低所得者向けの住宅といった形にして、地域住民の暮らしを支えるような仕組みづくりを進めたいと思います。

(中田・高知民報記者)
 介護の人材確保に関連して、介護報酬の引き下げの影響で苦労されている利用者も多いですが、知事の所見を伺います

(知事)
 介護報酬全体が引き下げられた一方で職員の賃金は引き上げ傾向にありますから、各施設においては今回の改定の趣旨を踏まえた対応をしてもらいたいと思います

 また、介護施設における介護職員の処遇改善に向けた研修の実施なども重要であり、キャリアモデルやキャリアパス[いずれも昇進・出世を可能とする職務経歴のこと]についてお伝えしてモチベーションや技量の向上に繋げる事業もスタートしています。

 併せて、職員が技量を上げ、希望の場所に就職できるようにする取組も大事です。
 福祉研修センターでの研修で技量を習得していただき、福祉人材センターでふさわしいところにマッチングをするという一群の体制を強化することで適所・適材を図りたいと思います。

南海トラフ地震対策

(海路・高知新聞記者)
 南海トラフ地震対策に関する予算編成がピークを迎え、津波対策をはじめとする「命を守る」対策が主体の取組から機能配置計画、福祉避難所の指定促進など市町村主体の取組に軸足が移っていく中で、県としてどうバックアップしますか。

(知事)
 来年度は、南海トラフ地震対策推進地域本部の体制を大幅強化します。17名体制から25名体制への拡充を予定しているほか、土木事務所や福祉保健所との兼務職員を26名配置し、合計51名の体制で運営していきたいと考えています。

 南海トラフ地震対策推進地域本部のスタート時は、地域本部自体の立ち上げに重点をおいた仕事をしてきました。今後は、「命を守る」対策における津波避難計画の実効性や応急期の避難計画の内容を確認する仕事が大きなウェイトを占めてきます。
 また、地域にモデルとなる避難所をつくり、マニュアルを確定して全県下に広げることで避難所の運営を確実ならしめる取組も進めていきます。
 併せて、総合防災拠点の整備や、災害時医療救護計画や道路啓開計画の実効性を確保する取組も進めていかなくてはいけません。

 南海トラフ地震対策推進地域本部の体制を強化し、市町村と一緒に対策を進めていきたいと思います。

平成27年度当初予算(案)とアベノミクス効果

(木田・時事通信記者)
 平成27年度当初予算(案)の歳入において法人事業税が24億円のプラスになっていますが、アベノミクスの効果が高知県に届いている実感はありますか。

(知事)
 県税収入が600億円を超えたのは本当に久しぶりです。対前年度当初予算比で73億円プラスになっています。
 原因は大別して2つあります。
 1つ目は、消費税8%への引き上げの影響が平準化したことで地方消費税収について約36億円の増加が図られたことです。
 2つ目は、法人事業税収などについて約24億円の増加が見込まれたことです。税収増加の半分程度は、法人事業税収などの増加によるものだと考えています。
 推計方法については、決算見込額を基本に、国全体で推計された産業ごとの伸び率に高知県の特徴などを折り込んで掛け合わせることで推計をしています。
 ただ、高知県では税収における大口事業者の影響が大きいことから、個別ヒヤリングなどを行い、その結果を踏まえて積み上げています。
 算数的な推計が半分、大口事業者さんへの個別ヒヤリングによる積み上げが半分です。

 平成27年度当初予算(案)の歳入部分はあくまでも推計です。全国と比較すれば伸びは小さいものの、高知県においても経営がよくなって税収が増えると推計されており、アベノミクスの効果も一定は見込まれていると思います。

(司会)
 以上で知事会見を終わります。

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