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平成27年12月4日  知事の記者発表

公開日 2015年12月04日

平成27年12月補正予算(案)の概要
「まるごと高知」の概要
観光プロモーション(1)
行政事業レビュー
ルネサスエレクトロニクスの高知工場閉鎖(1)
観光プロモーション(2)
知事の任期
環境性能課税
中山間地域対策
ルネサスエレクトロニクスの高知工場閉鎖(2)

配布資料
資料1:平成27年12月補正予算(案)の概要[PDF:7MB]
資料2:まるごと高知レポートVOL.21[PDF:3MB]

【動画】平成27年12月高知県議会定例会提出予定案件概要

【動画】記者との質疑応答

 

平成27年12月補正予算(案)の概要

(知事)
 県議会12月定例会を12月10日に召集することといたしました。今回提出いたします議案は、予算案では平成27年度一般会計補正予算1件、条例その他議案が28件、報告議案が2件、合計31件であります。この12月補正予算の内容について私から冒頭ご説明いたします。
(資料1「平成27年12月補正予算(案)の概要」により説明)
(資料の1ページを示しながら)
 今回は大きな四つの柱として、一つは経済の活性化について、二番目が南海トラフ地震対策の抜本強化・加速化、三番目に教育の充実と子育て支援、そして、その他で項目を柱立てしております。
 経済の活性化に関しては、基本的には平成28年4月からさまざまな施策を速やかに実行していくために必要な補正予算を計上しております。それに加えて、さらに高知県の産業振興関係施策を強化する取組を盛り込んでいます。土佐まるごとビジネスアカデミーのバージョンアップ、今後の観光戦略の策定、そしてスマートフォン用の観光サポートアプリケーションの導入、さらには大型クルーズ船の受入態勢の充実などの取組に関する予算を計上しています。
 南海トラフ地震対策については、関係の諸施策について随時条件が整ったところから実行しておりますが、今回は奈半利町の認定こども園の高台移転を支援するための経費を計上しています。
 教育の充実と子育て支援につきましては、高知市の東部総合運動場の多目的ドームの整備を支援する。
 その他につきましては、地方消費税の増収見込みに伴います所要の補正等を計上しています。
(資料の2ページを示しながら)
 今回の補正予算はトータルで、53億6,176万4,000円でございまして、毎年この12月の補正予算は時々の国の経済対策があるかどうかで規模が決まってまいりますが、53億円は、昨年より若干小さい規模の予算ということになります。県債残高の逓減傾向は引き続き維持した形になっています。普通建設事業費の12月補正後の予算額につきましては、前年に比べて80億円ぐらい少ない形になっていますが、これは、昨年は台風の災害復旧関連の予算が多額に計上されておりました。それが剥落している分が若干減少している形になっています。
(資料の4ページを示しながら)
 主要な事業についてですが、まずは土佐まるごとビジネスアカデミー(以下、「土佐MBAとする。」)のバージョンアップについてでありますが、第一に地域における社会人教育の機会をより充実させていく取組を今回行っていきたいと考えています。土佐MBAを来年4月から速やかにバージョンアップし、実施していくために必要な所要の予算を12月補正予算に計上させていただいているということです。
 そして、来年4月以降の運営は、次の四つの点をバージョンアップしていくことになります。一つは、サテプラと書いてありますが、地域において土佐MBAの講義をクラウドサービスによる双方向通信によって受講できる場を構えていきたいと考えています。対話と実行行脚で地域を巡らせていただきましても、「地域で受講できること」をお求めになる声が非常に大きいということがあります。現実、データを見ましても、土佐MBAは年間大体1,750人の方が受講しておられるわけですが、このうちの7割が県中央部の受講に集中しているということもあります。もう一段の改善を図りたいと考えています。
 そして、二つ目は「目指せ!弥太郎商人塾」です。こちらにつきましても地域セミナーを開催していくことでございまして、5月・6月に地域セミナーを行い、7月から翌年3月に向けて通年実施しています。本講座を開催する構成でやりたいと考えています。こちらについても、本格的なセミナーであるだけに、「やっぱり高知市までいかなければならないというのは非常に負担」というお声もあったりいたします。できるだけ地域でセミナーを受けられるようにということであります。
 ここまでが補正予算で準備関係の経費も計上させていただいているものでありますが、土佐MBAについては、次の2点について、さらにバージョンアップしようと検討しています。一つは「エグゼクティブコースの新設」であります。既存のコースを受講された皆さまなどから、より高度な内容を受講したいというお声も非常にありますので、いわゆる経営大学院などが実施をしているようなエグゼクティブ層育成のためのコースを行っていくのが一つ。
 もう一つが「アプリケーション開発者育成講座」を新設することであります。コンテンツ関連産業の誘致を進めている中、その人材の確保をしっかり前向きに取り組んでいくことがコンテンツ関連産業の誘致に非常に有利だと分かってきております。さらに、県内にも非常に受講ニーズの多い分野でもあろうかということで、この講座を新設していきたいと考えています。コンテンツ関連産業の集積の取組とこの育成講座の新設を組み合わせて、いい形でコンテンツ関連産業の集積を図っていきたいと考えているところです。
(資料の5ページを示しながら)
 観光関連につきましては、第一に「平成28年度以降の観光プロモーションの展開」を見据えた取組を行っていきます。併せまして龍馬パスポートの期間を延長して「龍馬パスポートⅢ」として、今後も実施していくための諸経費、そしてもう一つ、「観光サポートアプリ」の作製に関する経費を計上させていただいておるところです。これにつきましては、もう一度あとでご説明をします。
 資料にもありますように平成29年が大政奉還150年、平成30年が明治維新150年にあたりますので、この29年の3月に高知城歴史博物館がオープンし、30年の1月には坂本龍馬記念館がリニューアルオープンする流れとなっております。大政奉還150年、明治維新150年という期間に、歴史をテーマとした観光キャンペーン、博覧会を行っていきたいと考えているところでございまして、こちらにつきまして年度内に基本計画を策定し、新年度からは実施計画という形で、より具体的なアクションを起こしていきたいと考えているところであります。そのために、いろんな行政関係の皆さんとともにこの計画を練り上げていくことになりますが、データの整理や最新の動向についてのアドバイスをもらうなどの専門的な業務を一部民間委託する経費をこちらに計上させていただいております。
 そして、29年、30年にかけて、大政奉還150年、明治維新150年という形で新しい歴史観光キャンペーンを打っていくまでの間、28年度については、この「リョーマの休日キャンペーン」についてより歴史色を出した形の展開をしていきたいと考えております。今の「リョーマの休日キャンペーン」は「高知家の食卓」ということで、「食」を前面に出しておりますが、少し歴史を前面に出していく形で、うまくこの新しい博覧会と接続を図る取組を行っていきたいと考えております。その関係の経費を計上させていただいております。
 観光サポートアプリの作製につきましては、県内の2,000カ所の観光地の情報を登載したアプリケーションとする予定であり、検索によってテーマ別にそれぞれの観光地を検索できるとともに、その土地に行きましたときに、プッシュ型でスマートフォンに情報が提供される情報システムを掲載したアプリケーションを作製しようとするものであります。
 龍馬パスポートなどとも連携させて、龍馬パスポートと連携したお店なども紹介をしてもらうようにし、さらにその土地のいろんな観光情報がプッシュ型で教えてもらえる、検索しても分かるようにする。
 もう一つは、地域のお薦めの周遊コースをこのアプリケーションが指し示す機能を持たせたものにしていきたい。さらには、登録していただいた方について、後々までご希望される方には観光情報を提供していけるような機能も持っていきたいと考えております。いろいろな観光地について、きめ細かく情報を観光客の皆さまにお伝えするとともに、さらに周遊コースもお薦めし、周遊観光を促す。そして、高知を出られた後も高知の観光に関心を持ち続けていただくことのできる機能を持ったアプリケーションの作製をしていきたいと考えています。
 ある意味、観光のウェブ面での大きなプラットホームをつくる仕事だと考えておりまして、いよいよこういうものに踏み込んでいきたいと考えているところです。
(資料の6ページを示しながら)
 スポーツの関係では、高知市東部総合運動場の多目的ドーム整備事業に対する支援、高知市に対する支援を行っていきたいと考えています。生涯スポーツの推進の観点からみましても、屋内のスポーツ施設の不足が非常に深刻になっております。屋内の体育館、競技場等の土・日・平日19時以降の稼働率がほぼ100%となっていまして、いろんな練習場所、大会の会場確保が大きな課題となってきているところであります。
 そしてもう一つ、スポーツツーリズムの観点からもプロ野球を誘致できる規模の球場が高知には今、四つあって、高知球場、安芸市営球場、県立春野球場と東部球場でありますが、東部球場以外には雨天ドームがあります。しかし、この東部球場にないため、四つのプロ野球チームを呼べる球場があるにもかかわらず、実情3球団にしか対応できず、お互い試合をといった場合に4つではなく3つであることがずっとボトルネックになってきたわけであります。そのボトルネックの解消も図ることができないかということで、この東部球場の多目的ドーム整備事業を支援させていただきたいと考えています。
 高知市の事業ではありますが、よさこいドームなどの現在の稼働率の実績を見ましても、4割が高知市以外の方が使用しておられるということ、さらにスポーツツーリズムを考えても県内全域に効果をもたらすことがほぼ確実視されますので、この東部球場の整備を県としても支援していきたいと考えているところです。
(資料の7ページを示しながら)
 もう一つ、先ほどもご説明しましたが、高知城歴史博物館を核とした地域振興、観光振興ということで、指定管理者に対する管理委託料の債務負担行為にかかる予算を計上させていただくこととしています。今年度中に高知城歴史博物館の建物は出来上がり、開館準備を進め、29年の3月には開館したいと考えています。29年は大政奉還150年の年であり、その第1弾の歴史キャンペーンの主力施設にもなると考えています。これまでも行ってまいりましたが今後もしっかりと中身を練り上げていかなければなりません。6万点以上の山内家資料は極めて貴重なものがたくさんあります。これを生かして毎年10万人以上の集客を目指す。高知城とも連携してそのような取組をする。併せて追手門の外、南側にある立地を生かして、高知市中心市街地への観光客を誘導する機能も持たせたものにしていきたいと考えています。
 さらに言えば、山内家墓所がこの度、国の史跡として指定されることとなったことも生かしていきながら、この周辺部のさまざまな歴史全体を歴史ゾーンとしてご紹介できる機能も持っていきたいと考えています。さらには、県内各地域の歴史博物館、歴史史跡との連携なども図っていける施設をご紹介する機能なども持った施設として展開をしていくことで、高知市中心部におきます歴史観光の拠点であり、併せて県内全域の観光の拠点ともなり得る施設となることを目指していきたいと思います。
 そして何よりもしっかりと山内家資料を保存し、研究し、展示するという博物館本来の重要機能をしっかり果たせるものにしていきたい、高知県の文化的基盤の構築に資する施設にしていきたいと考えておるところです。
 その他の事業につきましては、また後でご覧をいただきたいと思います。
 27年度12月補正予算につきましては以上であります。

「まるごと高知」の概要

(資料2「まるごと高知レポートVOL.21」により説明)
(資料の2ページを示しながら)
 続きまして、もう1つお手元にお配りしている「まるごと高知レポート」でありますが、こちら第3四半期分、9月から11月までの分につきまして、お配りさせていただいておりますので、ぜひご覧いただきたいと思います。この「まるごと高知レポート」の2ページにありますように、外商部門は、順調に成約件数等を伸ばしておりまして、2ページの一番下にありますように、今年度の4月から11月の実績で成約件数は既に2,638件、平成26年度1,716件と随分伸びてきています。
 これは、全国展開を行うにあたり大阪事務所に地産外商公社の職員を配置するなど、全体として公社の機能強化したことが功を奏していると考えております。地産外商の取組をより充実させていくことが求められている中、さらに公社としての取組をしっかりと進めていきたいと考えております。関連した資料もございますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
 冒頭、私から以上であります。

観光プロモーション(1)

(海路・高知新聞記者)
 この中であった博覧会について、具体的なことはこれから実施計画等で議論されると思いますが、その博覧会の知事がお持ちのイメージをご説明いただきたいのですが。

(知事)
 いくつかポイントがあると思いますが、大きく3点あると思っています。まず、第一に大政奉還150年、明治維新150年というのは日本全体としても非常に歴史的な意義のあるメモリアルイヤーになるということです。
 高知のみならず、国内全域の関係箇所ともしっかり連携し、全国的な盛り上がりを持たせたものになるように努力していきたいと考えています。そういうこともあって、今年8月に「平成の薩長土肥連合」の盟約を結んだわけでありますが、あのような形で全国的な取組になるよう、しっかりと取り組んでいきたいというのが第一であります。
 そして、第2点目ですが、高知県内にはさまざまな意義ある歴史上の史跡、歴史上の遺産、物語があり、できる限りこういうものをしっかりと磨き上げを行い、後々この歴史キャンペーンを行った前と後を見たときに、しっかりとした歴史観光の基盤が整ったと言えるものとなるように、整備を行っていきたいと考えています。資料の5Pにありますように、3年かけて取り組んでいくことができますので、そういう意味におきましては、一定時間もあります。前回の龍馬伝のときは、決まってすぐに博覧会に向けての準備をしていくことが求められましたが、今回は先が見えている中において、時間をしっかりかけてさまざまな県内の歴史観光資源を磨き上げていくことができると思います。本当のいろんな史跡が残っているもの、場所もあるだろうと思いますし、史跡などは残っていないけれども物語はしっかりあるところもあったりすると思います。
 さっき申し上げた「サポートアプリ作製」というのも、例えば「この地は、実はこういうところで」というような物語性をしっかり紹介できるような、アピールできるようなものにしていくことかと思います。このアプリをつくることも、この一連の取組の、ある意味第1弾ということも言えると思います。
 3点目ですが、これは非常に大事なことだと思いますが、これまでは、どちらかというと「食」関係の観光資源を磨き上げてきましたし、それから「自然」関係も。例えば仁淀川流域観光がだんだん向上してくるなど、地域の自然を生かした観光をしっかり進めようという動きも出てきています。
 今回は歴史を一つのモチーフにして、観光キャンペーンを打っていきますが、ぜひ来ていただいた方にはその地域の「歴史」と「食」と「自然」を一体のものとして楽しんでいただけるような地域の周遊コースをしっかりと作り上げていきたいと考えています。それはすなわち地域において、その地域の資源を生かした産業群をつくり出していくことになるわけであり、1次産業から3次産業に至るまでの一定の観光クラスター(産業群)みたいなものをつくっていくことになると。これは本県の観光振興のみならず産業振興全体にとって極めて有意義なことだと思いますので、地域地域の歴史資源を中心とした観光クラスターみたいなものをつくっていくことにつながるようにしていきたいと思っています。
 これらの周遊ルートをご紹介する機能を持ったアプリを開発することも、周遊ルートの実現化に向けた第1歩と思っているところであります。
 この観光アプリは一つのアプリケーションをつくる仕事ですが、本当にいろんな意義を持ったものだと思っており、この歴史キャンペーンを展開していくための具体的な取組の、本当に大きい第1歩だと思っているところです。また、今後さらにいろんな練り上げをしていかなければなりません。
 以上、申し上げた三つの点、それが大きなポイントです。

(西森・高知さんさんテレビ記者)
 今回の予算の中で今おっしゃった観光の分野のポイントがあるとすれば、まとめて、これまでのさっき言った「食」を中心にしたものではないところの狙いとポイントみたいなところをちょっと教えていただきたいんです。

(知事)
 高知県の観光の売りは、「歴史」と「自然」と「食」だと思います。時々の状況に合わせてどれを前面に出していくのかは変わってくると思いますが、これまでの間、一定バランスを取って「歴史」と「自然」観光資源の磨き上げをし、その次に「食」の磨き上げをしている。そういう形で取組を進めてきました。今度、明治維新150年に向けた大きな歴史関係のチャンスが来ますから、今度は「歴史」を前面に出して博覧会をやっていきますが、ただ他方でこれまで積み上げてきた「食」、それから「自然」の観光資源の磨き上げもうまく生かしていく形にしていければと思います。この機会に「歴史」を前面に打ち出していきながらも、地域の「自然」と「食」を楽しんでいただけるような観光資源、観光産業群を地域地域につくり上げていく取組をしていきたいと思います。

行政事業レビュー

(木田・時事通信記者)
 先日、秋の行政事業レビューで、婚活イベントとか少子化対策に関して効果を疑問視するような指摘もありましたが、知事は今回の行政事業レビューはどのようにご覧になりましたか。

(知事)
 行政事業レビュー自体、しっかりといろんな形で議論を徹底的に展開していただいたらと思いますので、非常に意義深いことだと思います。ただ、この少子化対策については、総合的な視点とともに、少子化対策というものに特に施策を誘導していく視点、この二つが大事だと思います。最終的に地域の人口を一定維持する、さらに日本人全体でも人口を一定維持していくために大事なことは何かというと、若者の増加を図ること出生率を上げることの両方が必要なわけです。
 高知がよく使うフレーズで言わせていただければ、高知に若者をできるだけ留めることと、高知に残られたご家族の出生率を上げていくことの両方が必要なわけです。
 地域に若者を残すためにも、地域に雇用をつくっていかないといけない。移住促進策をしっかりと講じていかないといけません。さらに言えば、出生率がどちらかといえば高い高知でも明確に高いのですけど、中山間地域において、若者を増やしたり移住促進を図ったりする仕事をしていかないといけません。こういうことを総合的に講じていくことが大事で、その上で特に少子化対策に特化した施策を打っていくことになると思います。
 「まち・ひと・しごと創生」の仕事は、まさに今言った雇用の場を創る、移住促進を図っていく、中山間の振興をしっかりやっていく、そういう仕事です。それはそれでしっかりやっていくべきだと思います。ただ、プラスアルファで少子化に関係する施策をしていかなければなりません。都会では待機児童の問題でしょう。高知では出会いの場をどうするかという問題であるはずです。総合的な「まち・ひと・しごと創生」の仕事を行ったうえで、特にこの少子化対策についてイヤマーク[特定の使途を指定して、他に流用しない準備金]した交付金を設けて、そちらの施策を行わせるようにすることは極めて有効なことだと思います。
 逆に言いますと、こういう少子化対策などの施策は、非常に息が長く結果がなかなか出にくい難しい施策であるだけに、すぐさまの結果が出る取組にどうしても特化してしまう。そちらの方に偏ってしまうことはあってはいけないのであって、少子化対策を粘り強く続けていくように各自治体を誘導していくことは極めて大事だと思います。そのためにも、少子化対策に特化した交付金、イヤマークされた交付金であることは極めて重要ではないかと思います。
 現実に、地域少子化対策強化交付金ができてから47都道府県すべてで少子化関連の新しい取組がスタートしました。244市区町村においても新しい取組がスタートしました。合計で約800件ということです。今までこのような地域地域において、少子化対策にこれほどの施策が一挙にスタートしたということはなかったのではないかと。やっぱりこの地域少子化対策強化交付金の意義というのは大きいと思います。
 確かに総合力なので、総合的な対策は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中でしっかり講じていくことが大事で、そのための交付金があることも極めて大事です。但し、そのうえで、少子化対策も特別に実施することも極めて大事です。総合的な取組を進めるための「まち・ひと・しごと創生」の交付金とともに、少子化対策が陰に隠れてしまわないように、しっかり使用することをイヤマークした交付金がまた別途あることは意義深いことだと思います。

(木田・時事通信記者)
 先ほどおっしゃった地域少子化対策強化交付金ですが、行政事業レビューでは現在10分の10としている補助率についても見直すようにという提言がありますが、この点についてはどのように。

(知事)
 特に取組を新たに加速しなければならないときというのは、この補助率が10分の10である意義は大きいと思います。できれば10分の10であり続けることが望ましいと思っています。ただ、いろんな議論がありますでしょうから。むしろ非常に大事なことは、当初予算化することが大事だと思っています。ずっと補正予算での対応が続いてきていますが、これは補正予算で一時的に取り組むような話でしょうか。ほんとにじっくりと腰を据えて、時間をかけてやり続けていかなければならない政策だと思うのです。当然当初予算に出す性格のものではないかということをずっと全国知事会としてお訴えをさせていただいてまいりました。この考えは変わりません。

ルネサスエレクトロニクスの高知工場閉鎖(1)

(古宇田・日本経済新聞記者)
 今回提出予定の議案の中にルネサスエレクトロニクスとの和解議案が出ていると思うのですが、それについて改めてご所見いただければと思います。

(知事)
 今回ルネサスエレクトロニクスの高知工場が集約化されることとなりましたこと自体は、本当に残念なことであります。これから何としてもこのルネサスの高知工場で現在働いておられる皆さま方の雇用をしっかり守っていかなくてはなりません。そのためにも第1棟目の譲渡先をしっかり確保すること、そして第2棟目、こちらは交渉によって用地が無償譲渡されることとなりました。この無償譲渡された土地を生かして、速やかに企業立地を図っていく取組をスタートさせることで、雇用の確保につなげていく形に持っていかなければならないなと思います。これらの点について、ルネサスさんとも協力していくことを確認させていただきましたので、ルネサスさんと協力関係を持って、これらの取組を早急に進めていきたいと考えます。
 しかしながら、香南工水にかかわるさまざまな経緯のあった問題でもありました。我々はこの機を、第2棟目の用地を無償譲渡することで、誠意ある対応をいただいている形になっていると考えているところでありますが、改めて議会にこの点についてお諮りをさせていただいて、ルネサスとこういう形で同意をすることでよろしいでしょうかと、和解をさせていただくことでよろしいでしょうかということでお諮りさせていただかなければならないと思っています。議会のご承認がいただければ、速やかに雇用の確保に向けた具体策を遂行していくことになろうかと思います。議会に対していろんな点をしっかりとご説明していかなければならないと思っています。

(沢田・高知新聞記者)
 そのルネサスの撤退の関連のことですが、先日あった委員会の方でも、契約をせずに用水整備したことについて批判の声が上がったかと思うんですけれども、今後、企業誘致に伴うインフラ整備について、その対応を盛り込んだ契約というものを交わす方向性で行きますか。

(知事)
 多くの場合というのは非常にケースバイケースでありますので、例えば私の就任後からの企業誘致の案件でも、事前にできる限りコミットメントを取りつけていくように進出協定を結んだりしてから最終的な企業立地につなげたりなどの段階を踏んだりしてきているところであります。
 ただ、共通して言えることは、基本的に企業誘致をしている場合は、他県とのすごい競争がある中でやっているということです。そういう中において、「例えば撤退したときにはこういう負担をしてください」などということが、現実問題として、他県と厳しい競争をしているときにそれが可能なのかという問題もある。だから、そこのところは、今回契約が結ばれていなかったのは確かでありますが、やむを得ない側面もあったのではないかということが一つ。
 そしてもう一つは、当時の状況を見たときに、明らかにずっと順調な生産が続けられていて、さらには先方の社長さんから、当時の橋本知事に対しても「進出をします」というお話もあったという状況の中において、第2棟目を進出していただけることについて、十分信じるに足る状況はあったのではないかと思います。
 そういう観点から言っても、契約していなかったことについて、いかがなものかということにはなかなかなり得ない。やむを得ないところはあるのではないかと考えているところであります。
 いずれにしても、こういう事案はそれぞれのケースで対応していかなければならないことだと考えていますので、企業誘致を実現すること、県民の皆さんに対して、血税を使って仕事をさせていただいているわけですから、しっかり責任を果たすこと、個別にしっかり判断していきながら対応していくことが大事だと思います。

(沢田・高知新聞記者)
 個別に判断する中で、今後その撤退事案を盛り込むケースもあると。

(知事)
 今回の事案については、確かに社長からお話があったかもしれませんが、皆さんもご存知と思いますが、半導体の市況は劇的に変わったわけです。90年代前半の半導体メーカーのトップ20は、ほとんど日本企業が占めていた。ところが10年20年と経つうちに、ほとんどの日本企業が半導体のトップ企業の中から消えていくわけです。とてつもない世界規模での大再編が起こったわけです。そういうことを背景として、残念ながら2棟目の進出には至らなかった。これは大きい背景としてあると思います。そういう状況を当時なかなか読み切ることは誰にもできなかったのではないかと思います。
 今回のケースについてはそうです。今後のケースについて、進出の約束をいただいたことについて、我々が何らかの準備をしなければならなくなったときに、我々がすべき負担とさらに先方が来なくなるかもしれないリスクをしっかり両にらみで見ていくことが大事だと思います。我々の負担があまりにも膨大の場合は、リスクは小さかろうが慎重に考えることも出てくるでしょう。逆に言えば、我々の負担に対してリスクが比較的小さいということであれば、その他の担保措置でしっかり対応していこうということになるかもしれません。そこは一律の対応というより、個々個別にしっかり見ていくことが大事で、かつ個々個別の対応について、しっかり県民の皆さんを含めてオープンな形でご説明をしていくことも大事だと思います。

(中田・高知民報記者)
 関連してですが、香南工業用水の今回6億円のその土地をもらって、バランスがとれているということだと思いますが、現実にまだ耐用年数が20年近くあるわけで、その見通しといいますかね、少々売れても逆にその収支が悪くなるみたいなケースもあると思うんですよね。今、部分稼働しかしてない。だから、結構やっぱりこう穴が開けてしまうんじゃないかなというのが非常に危惧されるわけですよね。

(知事)
 他方で、香南工水のような工業用水がある工業団地は、第1棟目の譲渡先確保、さらには2棟目における企業立地を誘発していくに当たっては非常に有利な条件になっていると思います。もともと交通至便な位置にある、津波浸水の恐れもない、新港に近い、高速道路にも近い、さらには、あれだけ潤沢な工業用水がある。そういうことは非常に大きなメリットになるので、これらを前面に打ち出して、これらを十分使い切っていただける企業をお呼びしたいと思います。そうすることで、この香南工水の潜在力を十分に生かしきれるようにつなげ、結果として、穴を開けるにつながらないようにするための取り得る道ではないかと思っております。

観光プロモーション(2)

(佐藤・朝日新聞記者)
 観光プロモーションの取組に戻りますが、先ほどいろいろと説明は個別にありましたけども、全体を見渡して、今回の補正予算で平成30年に向けた取組として、それに先鞭を付けられたとかって、この今回の観光関係で全体を見渡してのご所見を伺いたいのですが。

(知事)
 一言で言うと、この明治維新150年に向けて歴史観光キャンペーンを打っていくことは、私自身の3期目の観光政策の大きな柱になるわけです。そのための取組について第一歩を踏み出したことになると思っています。12月補正予算、私の第3期目の任期は、12月7日、明々後日からになります。そういうことにおいては速やかに第3期目の施策のスタートを切っていることになるのではないかと思っています。
 ある意味、これほど明確に歴史をテーマとして観光プロモーションを打ち出していくのは今回初めてになります。

知事の任期

(海路・高知新聞記者)
 明々後日から新しい任期が始まるということですが、改めてちょっとお伺いをしておきたいのは知事の任期についてですが、当初知事当選されたときは3期12年というのを一つの目安として発言されて、その後、それには縛られないようなお考えも口にされているかと思いますが、そのあたりご所見をもう一度改めてですけどお願いします。

(知事)
 今回2期目を終えるに当たって、3期目に向けて何としても仕事をさせていただきたいと思いましたのは、産業振興計画をはじめ多くの取組がこれから最終章に入っていく段階で、ここでやめてしまっては元の木阿弥、これから続けていくことができれば、さらに花を咲かせることができるかもしれない段階にあったということだと思います。
 この任期の問題について、そもそも多選が良くないということもありますでしょう。それも大事な要素だと思いますが、合わせて、仕事をやり遂げることも極めて重要な要素だと思っており、これから4年間経って、この産業振興計画はじめとしたそれぞれの取組が一体どこまで進んでいるものか、大いに進めていきたいと思います。やりきったという形になっているのか、いや、まだまだ完成に向けて取り組まなければならいということになっているのか、そういうことも勘案して、3期目以降の対応と、4期目以降について、私としてどう意思表示をさせていただくか決めさせていただきたいと思っています。

(海路・高知新聞記者)
 最初、当時は3期12年という発言をされた頃から比べると、知事として2期8年間仕事をしてきて、ちょっと思いの変化があったというふうに。

(知事)
 あのときは12月議会でした。まだ産業振興計画もできてない頃の話、今は県勢浮揚に向けて全力で取り組んでいる真っ最中であります。そういう中において、私として今の考えを述べよと言われれば、そういうことであります。

環境性能課税

(木田・時事通信記者)
 来年度の税制改正について、環境性能課税を来年度盛り込むかどうかということで、自治体側の方ではシステム開始に時間がかかるので、来年度の改正案に盛り込んでほしいという意見がある一方で、自動車産業側からは反発の声も上がっていますが、この点に関してもしお考えがあればお聞きを

(知事)
 すいません、ちょっと詳しくないのであんまりまだありませんね。森林環境税の話だったらいくらでもしゃべりたい。森林環境税ぜひやってもらいたいと思っています。

中山間地域対策

(佐藤・朝日新聞記者)
 「地域地域」でとよく知事はおっしゃいます。コストがかかるような中山間地域だと言われることもありますが、それを排除なり集約なりしようとするのではなくて、地域地域でその産業を生み出していくというふうな考え方に関しての覚悟といいますか、その辺をちょっと伺えればと思います。
 というのは、次の4年間、その方向性を進めていくというのはやはり高知県の方向がゆくゆく同じ方向に、知事が立候補されなかったとしても同じ方向になっていくこともあり得ますし、次の4年間やはり地域地域で産業を生み出していこうとする努力っていうのは、今後のやはり高知県の方向にとっても非常に重要ではないかと思うんですけれども、中山間というのは都会から見るとかなり厳しい目線もある中で、地域地域で富を生み出していくという努力を必ずやっていくのだという、その辺の覚悟みたいなことですね、できれば伺いたいです。

(知事)
 いろんな意味において、中山間地域というのは、本来は高知の強みの源泉だと思っています。一つ、例えば良い商品ができるか、いわゆる競争性という意味においてどうなのかと。確かに今は高齢者の方が多くて、効率が悪くてうんぬんかんぬんと言われたりするかもしれませんが、例えば本当においしいお米、本当においしい魚、本当においしい野菜を作っているところはすべて中山間地域で、結局そういう「食」の良さは、高知の観光振興においても常に我々の強みとして打ち出してきているということです。
 そしてもう一つ。我々が持てるものを生かすという意味で言っても、この中山間地域において持てるものを生かすことが大事だと思います。ないものねだりをするのではなく、持てるものを生かすことは極めて大事なことであり、持てる山の森林資源を生かせるか生かせないかでは大きな違いです。山々の渓流をしっかり生かせるかどうか、これは大きな違いになってくるはずであり、本来競争力があるものを生かせるのか、本来我々が多く持てるものを生かせるのか。
 これは、高知県の将来にわたる持続的な成長を確保できるかどうかという点において、極めて重要なポイントだと思っています。本来の強みの源泉たる中山間地域を大事にしたい。地域地域を大事にしたい。そのためにも、地域地域に若い人が残ることのできる産業政策を進めていくことが、一見無縁なようですが、50年100年経ったときの高知県の発展、そのレベル、その違いを比べたときには、こちらの道の方がはるかにいいと思っています。
 もっと言うと、日本全体でもそうだと思います。極端な話、最終的に日本がシンガポールのような都市国家を目指すということであれば、東京を中心の施策を講じればいいと思いますが、果たしてそれで本当に1億人もの日本国民全員が幸せに暮らし続けていくということができるようになるものかどうか、1億人レベルの国民をずっと幸せに暮らしていける国土であるためにも、日本におけるどちらかと言うと田舎の地方も大事にしていく政策がまた大事だと思っているのです。
 これは高知においてもまた同じ、高知の中においても、高知市ももちろん大事でありますが、合わせてその地域地域をしっかり大事にしていく政策をとっていくことが極めて大事だと思っています。
 これは社会政策的にも大事なことだと思います。もちろん、福祉の面からも、地域に若い人が残ることができれば多くの諸問題も解決していく方向に向かっていきます。経済的に見ても理にかなっていると思っています。

(佐藤・朝日新聞記者)
 持てるものを生かしていく。

(知事)
 そうです。

ルネサスエレクトロニクスの高知工場閉鎖(2)

(中田・高知民報記者)
 昨日の議会の議論でも、「まだ撤退しなくても頑張れるがじゃないか」というような意見、それとか「産業革新機構の出資会社で、要は無責任じゃないか」と、もうかるときだけ来て、ついこないだまでもやると言っていたじゃないか」みたいなことで、かなり厳しい意見が出ていました。そこをどう考えて。

(知事)
 まさにそのようなご意見が議会の皆様から出ると思います。私たちの交渉の局面でそういう思いをぶつけてきたわけであり、何とかこの高知県に残ることができないものかと、残るために工場を改装する必要があれば、我々も応援しますという趣旨も含めていろいろと交渉もさせていただいてきたわけですが、ただ、ルネサスさんと話し合っていく中で分かってきたことですが、高知工場の維持に向けて、全力で今までも努力してこられていたと、工場のコストを削減したり、新たな事業を生み出そうとされたりなど、大変なご努力をされていたと、結局、そのさまざまなご努力のうえでのご決断であられたので、最終的に我々も何度も交渉しましたが、方針の撤回には至らなかったということかと思います。
 議会でそのようなご指摘があるのは当然のことと思いますが、我々もまたそういう思いで交渉したけれども、現実問題としてそういう集約更新の撤回には至らなかったということかと思います。産業革新機構は確かに国の立場から取組をするわけですが、ただ、結局は各企業の、特に日本にとって大事な企業の存続をしっかり図って、従業員の雇用をトータルとして守り、そして日本の産業を守ることを目的としており、国の機関とはいえ、個別企業の経営判断を行っていくことを後押しする取組をしてこられていると思います。ですから、国なのに地域から雇用を取り上げるのかということにはならず、個別企業としての経営判断が最終的には重要視されることになるということで、個別企業としてのルネサスとしっかり交渉をさせていただいてきたということです。

(司会)
 以上で知事の記者発表を終わります。

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