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平成28年2月17日  知事の記者発表

公開日 2016年02月17日

平成28年度当初予算(案)の概要
第3期日本一の健康長寿県構想の概要
地方創生加速化交付金及び地方創生推進交付金
アベノミクスの影響
人口減少対策
厳しい環境にある子どもたちへの支援
担い手の育成・確保
地産の強化
産業振興計画
平成28年度当初予算(案)
米軍機の低空飛行訓練
小規模林業
経済特区

配布資料
資料1平成28年度当初予算(案)の概要[PDF:8MB]
資料2第3期日本一の健康長寿県構想のポイント[PDF:4MB]

【動画】平成28年度当初予算(案)及び第3期日本一の健康長寿県構想の概要

【動画】記者との質疑応答

 

平成28年度当初予算(案)の概要

(知事)
 県議会2月定例会を2月23日に召集いたします。今回提出する議案は、平成28年度一般会計予算など、予算議案が41件、条例その他議案が51件、合わせて92件になります。
 平成28年度当初予算、27年度補正予算、そして日本一の健康長寿県構想、それぞれにつきまして冒頭、私から説明させていただきたいと思います。
(資料1「平成28年度当初予算(案)の概要」により説明)
(資料の2ページを示しながら)
 平成28年度の予算編成の過程を通じまして1期目、2期目の土台の上に立って県勢浮揚に向けた好循環を作り出していきたいという思いで、産業振興計画をはじめとする各種の施策の大幅なバージョンアップを図りました。平成28年度予算はこれらのバージョンアップした施策を力強く遂行していくための内容を満載した予算であります。併せて、財政再建も見通して財政規律の維持も図ったと考えているところです。この平成28年度予算内容について、私からご説明いたします。
 平成28年度一般会計当初予算総額は、4,625億円、8年連続対前年度増であります。しかしながら、プラス幅は0.9%程度になっています。
 5つの基本政策と横断的に関わる政策につきまして、こちらに柱立てをさせていただいていますが、まず第1に経済の活性化のために産業振興計画、現在第2期でありますが、第3期の産業振興計画に関わる関連予算を計上しております。日本一の健康長寿県構想につきましても、現在の第2期構想を先ほどの会議で第3期構想にバージョンアップいたしました。この関連予算を計上しているところであります。
 そして、教育につきましても、新たに高知県教育大綱を策定いたします。この教育大綱に基づく関連施策を計上させていただいているところであります。
 南海トラフ地震対策につきましても、現行の第2期南海トラフ地震対策行動計画を第3期行動計画にバージョンアップいたします。それに関連する予算を計上して、これらを全般として支えていくために必要なインフラの充実と有効活用関連の予算を計上した形になっています。
 それぞれ予算案はこちらのとおりでありますが、見ていただきますとお分かりいただきますように、全体としてバージョンアップしてきたことを反映し、それぞれの政策的経費が全体として増額の方向となっております。
 併せまして、これらの5つの基本政策に横断的に関わる課題といたしまして、中山間対策、そして少子化対策の抜本強化と女性の活躍の場の拡大につきましても施策の充実を図っているところであります。
(資料の3ページを示しながら)
 こちらにつきまして、財政再建との関連も合わせて全体としての大きな枠組みについてご説明をさせていただきます。まず一般財源でありますが、県税、地方消費税清算金の増により、3,122億円、対前年比23億円の増であります。併せまして、国の有利な財源の活用に努め、人件費の縮減を図り、さらには積極的なスクラップ・アンド・ビルドを図ることにより、一定歳入確保と歳出削減に取り組んできたものであります。他方で、南海トラフ地震対策をはじめ、直ちに講ずべき対策には積極的に対応してきました。
(資料の16ページを示しながら)
 そういう中で、特にこの南海トラフ地震対策に関する予算につきましては、今ピークに達してきつつあると考えており、400億円を超えるレベルになっております。結果、財源不足額は、近年の中では比較的多い138億円になっています。近年の当初予算編成時の財源不足額の最高は、平成25年度の141億円でありました。平成26年度の104億円、平成27年度の127億円とさまざまな交付金の活用もあり、財源不足額も少し押さえておりましたが、今年度は138億円まで拡大したということであります。
(資料の3ページを示しながら)
 これに対しての対応ですが、財政調整的基金の残高(平成28年度末見込み)につきまして、220億円程度確保できることを見通した上で、通年に比べてやや取り崩し額を多めにしています。その結果として、財源不足額は拡大いたしましたが、将来世代の負担になる地方債(退職手当債)の発行額につきましては、昨年度と同程度の30億円に留める形となっています。結果として、何とかこの県債残高は、本年度とほぼ同レベルの4,956億円であり、昨年より1億円増程度に押さえているということです。何とか県債残高の水準は、同程度を維持することができているわけですが、絶対水準の将来負担比率などを見ても、全国で10番目に低い水準であり、我々としては、この水準が維持できていること自体、財政規律を維持できている水準かと考えています。他方で、こういう形で県債残高の減少ペースが少し落ちてきていて、今年はプラス1億円になっているということであり、財政再建、財政規律の維持には28年度予算編成以降におきましても、大いに意を用いていく必要があると考える次第です。
(資料の4ページを示しながら)
 先ほど申し上げましたスクラップ・アンド・ビルドにつきましては、課題解決先進枠を使い、事業の見直しとバージョンアップを図っています。昨年に比べ、件数は減りましたが、やや事業の規模としては多めのスクラップもしたところです。全体のケースにつきまして、計上させていただいておりますので、後でご覧をいただきたいと思います。
(資料の5ページを示しながら)
 こちらにありますように、県債残高4,956億円、去年と大体1億円ぐらいプラスの水準であります。こちらは、去年9月の財政収支の見通しの段階でも28年度予算から対前年度プラスに転ずるという見通しについて、お示しをさせていただいておりました。しかしながら、一旦プラスに転じても、その後、また収束していく姿をお示しさせていただきましたが、去年お示ししたよりも低いレベルで発行額、残高を押さえることができているわけであり、そういう意味でも先々の展望という観点からも一定我々としては、財政規律は維持できているのではないかと考えていますが、油断はできないと考えているところです。
 政策の中味について、まず産業振興計画についてです。経済の活性化、第3期産業振興計画の推進を図っていくために、我々として地産外商の取組をさらに強化し、その流れをより力強く拡大再生産の好循環へつなげていくために、取組をバージョンアップしていくことといたしました。
(資料の24ページを示しながら)
 (資料の)24ページをご覧ください。今までの産業振興計画は地産外商を推進することが基本的な柱であります。しかしながら、今回の第3期計画は、拡大再生産というユニットを新たに大きく組み込んでいくことが大きな特徴になります。もちろん、この地産外商の取組についても強化いたします。特にこの地産の部分については、第1次産業について、新技術の導入により生産性を大幅に拡大していくことによって地産の強化を図る。大きくいうとそういう方向感を目指しています。
 併せまして、こちらの外商につきましても従前の取組に加えて、例えば海外なども対象にした外商活動をさらに展開することで、外商の取組を拡大していこうと考えています。併せて、この下のループ、この外商の拡大が生産の拡大にさらにつながっていく。地産の拡大につながっていくループをしっかり確保していくことが持続的な県勢浮揚に向けた好循環を作り出す意味において極めて大事だと考えており、この拡大再生産策では、大きく3つの政策群を今回第3期の産業振興計画の中に盛り込んでいます。
 1点目が担い手の育成・確保を図るということ。担い手がいなければ地産外商の取組も一過性で終わってしまう。先々に向けて、地産外商の取組が続いていくためにも担い手の育成・確保が大事であります。
(資料の28ページを示しながら)
 2点目が地域産業クラスターの形成を図ること、それぞれの地域で地産外商の取組が始まってきました。その点を面にしないといけません。面にしていくために、第1次産業を核としたクラスター形成を図っていきたいと考えています。
 そして、3点目が起業や新事業展開の促進を図るということ。新しくチャレンジしても、例えばその分野に県外の企業が参入してくるなど、いろいろなことが起きてまいりますでしょう。常に進化し続けなければ持続可能ではないと思います。そういう意味におきましても、起業や新事業展開を大いに促していく政策群を取っていきたいと考えています。
(資料の25、26ページを示しながら)
 先ほど申し上げました地産の強化について、特に第一次産業系統については、新たな技術を導入していくことによって、全体的に生産性の向上を図って、各事業者の皆さま方と就業者の皆さま方の所得向上を図る。それが担い手の育成にもつながる好循環を作り出していきたいと考えているところです。
 第2次産業につきまして、ものづくり地産地消・外商センターにおいてさまざまなサポートをしておりましたが、今後は、事業戦略を策定してより戦略的に事業の拡大を目指そうとされる事業者様の皆さま方への応援をさらに強化していきたいと考えているところです。
 第3次産業につきましては、観光分野におきまして歴史博覧会を開催していくことを通じて、明治維新150年に向けてのこれから3年間、観光クラスターを地域地域に作り出していく取組を進めるとともに、国際観光の取組を強化し、併せてもう一つ、コンテンツ関連産業の育成に大いに力を入れていきたいと考えるところです。県外向けの売り込みについては、先程来申し上げましたように、一つのキーとしては「外国」ということ。もう一つは、最終消費者のみならず加工業者の皆さま方を対象にした取組を行っていきたいということ。さらに観光につきましては、先ほど申し上げたとおりです。
(資料の27ページを示しながら)
 その上で、拡大再生産施策といたしまして、担い手の育成・確保を図っていくための取組が第一であります。一つは、学びの機会の提供。今まで土佐まるごとビジネスアカデミーなどを地域でなかなか受講しにくいという話もございました。地域で展開できるようにしていく。さらには、1次産業の担い手育成のための仕組が、全体としてやっと今ほぼフルスペックで揃いつつある状況になっていると思っています。農業担い手育成センターも整備を進めてまいりました。林業学校につきましても、本格的始動の段階に入っています。漁業の段階につきましても、法人の皆さまにもお助けをいただきながら担い手育成をする仕組が本格稼働する段階に入ってきたと考えています。
 その上で、移住促進策の強化をしっかり行っていきながら、県外からも多くの担い手となっていただく皆さまに来ていただけるような取組を行いますとともに、併せて事業承継・人材確保センターについて、東京側のスタッフも揃いましたので、本格的に人材が高知に来ていただくための取組をしっかり進めていきたいと考えます。
(資料の28ページを示しながら)
 点を面にしていくための取組。第1次産業を核とした一群のクラスター群をつくっていく取組を、今県内に具体的なプロジェクトとして立ち上げていきたいと考えているところです。
 昨日まで庁内で協議をしまして、私どもとして、ナスの産地、ニラの産地、さらには還元野菜のプロジェクト、日高のトマト産地拡大プロジェクトなど、全部で九つのクラスターを成長戦略由来のものとして作り上げていく取組をしていきます。これとともに、地域アクションプランよりも少し小規模でありますが、7つのクラスターにつながり得るプロジェクトを展開していき、加えて、これから具体化していくことになりますが、地域地域に観光クラスターを作り上げていくための取組を歴史博覧会に向けた準備として、展開していきたいと考えているところです。
(資料の29ページを示しながら)
 そして、起業や新事業展開を応援していくための取組といたしまして、こちらにありますように土佐MBAの中味を大いに改組いたしまして、一連の起業を応援していくような仕組をつくっていくこととしております。学びのステージ、トレーニングのステージ、さらにはビジネスプランコンテストの仕組などを大幅に強化して、多くの皆さんのチャンレンジを受け入れることのできる仕組を整えました。そして関連した資金確保のための施策を取りますとともに、こちらにつきましては、一群の今の産業振興計画の施策によって事業化後のフォローをしっかり行ってまいりたいと考えています。これら一連のことをしっかりと総括していきますために、新たな総合相談窓口、起業推進室を産業振興推進部の計画推進課の中に設けて、取組を進めていきたいと考えているところです。
(資料の14ページを示しながら)
 (資料の)14ページをお願いします。教育につきましては、こちらにありますように、「教育等の振興に関する施策の大綱」に基づきまして、「チーム学校の構築」を図る、そして、「厳しい環境にある子どもたちへの支援」を図る、「地域との連携・協働」の取組を図るというこの大きな三つの柱につきまして、予算措置を充実させているところであります。
(資料の32ページを示しながら)
 (資料の)32ページをお願いします。まずチーム学校の構築でありますが、こちらにつきましては、先生方がお互いしっかりと組織的にさまざまな問題に取り組んでいく。校長先生のリーダーシップのもとにしっかり取り組んでいく。そして、その過程において、さまざまに先生方同士が日ごろ、お互い学び合う、教え合う、そういう組織づくりをしていきたいと考えています。これは、ヨコ持ちとタテ持ちがありますが、こういう形でタテに授業を先生方が持つことによって、同一学年を複数の先生が教えることになり、同一学年の指導について複数の先生同士が日ごろ話し合うことになる。そういう中において、先輩が若手の教員を日ごろよりOJT(On-the-Job Training:職場における研修・訓練)という形で、いろいろとトレーニングしていくことにつながることが、全体としての授業力の向上などにもつながっていくのではないかと期待いたします。
 併せまして、先生方は大変多忙であられますので、外部人材を大いに活用して、地域の皆さまにも協働していただきながら、先生方が子どもに向き合う時間をより確保できるような取組を進めていきたいと考えています。
(資料の33ページを示しながら)
 厳しい環境にある子どもたちへの支援ということも極めて重要であり、一言で言いますと、放課後において、しっかり子どもたちが学ぶことのできる環境をさらに充実していきますとともに、さまざまな心の問題、悩みに対応できますように、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーをさらに充実することとしました。併せまして、こちらにありますように、心の教育センターの体制を大幅に強化して、いじめ、不登校の問題についてワンストップかつトータルで相談できる体制づくりを進めていこうと考えているところです。
(資料の34ページを示しながら)
 こちら、先ほど申し上げました心の教育センターについてであります。いじめ対策連絡協議会を1年間続けてきた中で、ワンストップの相談窓口の必要性、そしてアウトリーチも含めてトータルの相談体制の必要性を専門家の先生方にご指摘をいただきました。それを28年度から本格的に実施に移していきたいと考えております。
(資料の35ページを示しながら)
 南海トラフ地震対策でありますが、命を守る対策の徹底、命をつなぐ対策の掘下げ、そして、復旧、復興期のための備えを行っていくことが極めて大事です。この命を守る対策について、今まではどちらかと言うと津波からの避難施設をつくることに重点を置いてまいりました。これについては、引き続き現地点検を徹底していき、その実効性を高めてまいりますが、併せて今回、住宅の耐震化の加速を図ることに、大いに力点を置いていきたいと考えています。経済的負担の問題などもあり、住宅の耐震化がなかなか進まないことがあります。段階的耐震改修への支援制度を新たに創設することとし、よりハードルを下げて耐震化の普及を図っていきたいと考えているところです。
(資料の36ページを示しながら)
 併せまして、応急期の機能配置計画、前方展開型の医療救護体制の確立、高知市の長期浸水区域における対策、そして避難所の確保と運営体制の充実。これらの一群の応急期の対策について、今までどちらかというと、まだ計画を作り上げる、作戦を練るという段階でありましたが、こちらを本格的な実行段階に移していきたいと考えているところです。
 そして、最後に県民の皆さまへの啓発。これが何と言っても大事だと考えており、津波からの早期避難率をいかに100%に持っていくことができるのか、そのための取組として、さらなる啓発をしっかり進めていきたいと考えています。
(資料の37ページを示しながら)
 住宅の耐震化ですが、段階的改修ということについて、上部構造評点を1.0に目指すという形での耐震でありますと、非常に経済的負担が大きくなることがあります。まずは0.7を目指す改修をしていただいて、後に1.0を目指す段階的な改修をしていただくことについても、今回応援させていただこうということといたしました。これによって、大幅に経済的負担を軽減することができますので、ぜひ多くの皆さまにこの制度もご利用いただきたいと思います。
(資料の20ページを示しながら)
 中山間対策についてでありますが、こちら集落活動センターの推進、野生鳥獣に強い高知県づくりの支援等々について書かせていただいています。中山間対策は三層構造で取組を進めます。
一層目は、産業振興計画の成長戦略の取組を通じて第1次産業を中心とした中山間の基幹産業の育成を図っていく取組になります。そして、二層目は、その上で地域アクションプランの取組を実施する。地域地域での取組をビジネスとして確立し、地産外商につながる事業として確立できる取組を進めていく。この一層目、二層目の取組を併せて行っていくことでありますが、しかしながらこの一層目の取組、二層目の取組だけでは十分に中山間の小規模な集落の皆さま方にいろいろな形での経済的な効果が及んでいかないのではないかというご指摘や実感もあり、私の2期目からこの三層目として、小さな拠点をそれぞれの集落に配置していき、それぞれの地域の拠点としていこうと、集落活動センターの取組をスタートさせたところであります。
 この集落活動センターは現在31カ所県内で出来上がる見通しでありますが、これをさらに今後4年間、まずは70カ所程度ぐらいまでに増やしていき、最終的には130カ所程度まで拡大していくことができないかと、この一層目の取組と相まって進めていきたいと考えているところです。
(資料の21ページを示しながら)
 最後に、少子化対策の抜本強化と女性の活躍の場の拡大の取組についてです。まず少子化対策については、ライフステージに応じた対策を段階においてしっかり進めていくことが極めて大事だと考えており、こうち出会いサポートセンターに県内3カ所の相談窓口を設け、併せてマッチングシステムの運用を行っていく取組をしてまいります。
 併せまして、女性の活躍促進について、ファミリー・サポート・センター事業などを展開していくことにしたいと考えていますが、特にこの少子化対策の取組については、官民協働の取組にしていくことが極めて大事だと考えています。そういう意味において、この少子化対策の一定応援団をつくっていきたい。企業の皆さまをはじめ多くの皆さま方に応援をしていただけるように、取り組んでいければと考えているところです。
 これが28年度予算になります。
 併せまして、組織の編成について改正を行っておりますので、お手元に資料をお配りしているかと思います。こちらをご覧いただければと思います。

第3期日本一の健康長寿県構想の概要

(知事)
(資料2「第3期日本一の健康長寿県構想 第3期のポイント」により説明)
(資料の1ページを示しながら)
 続きまして、健康長寿県構想の改定のポイントを簡単にご説明いたします。日本一の健康長寿県構想も第3期構想に先ほどバージョンアップいたしました。日本一の健康長寿県構想は、今回大きく構成が変わっておりますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
 1期目の構想と2期目の構想は、保健、医療、福祉の各分野の課題について、それぞれ実行していく構成をしておりましたが、今回、それぞれの政策課題別に政策群を5つ設ける形で、取り組んでいくこととしました。
 高知県が抱えております極めて重要な課題、その1つ目が全国平均に比べて高い壮年期世代の死亡率をいかに改善するのかという問題。これが第一。5、6年前の壮年期の死亡率の全国平均との乖離幅は、3分の1ぐらいまでに改善してきています。改善してきてはいますが、未だに全国平均に比べて高いという大きい問題があります。これをいかに改善するか。
 そして次に、必要な医療・介護サービスを受けられることによって、地域地域で住み続けられる県づくりを進めるために、地域の保健、医療、福祉の体制をどう整備するかが2点目の課題であり、併せて先ほども教育分野で申し上げましたが、厳しい環境にある子どもたちへの対策を充実させる必要があり、そして4点目に少子化対策を進める必要があり、そして5点目に、最後にありますように医療や介護などのサービス提供を担う人材の安定確保と産業化を推進していくことが極めて重要な課題であります。
(資料の1ページを示しながら)
 それぞれ、大きな大目標を5点、今の柱に沿って設け、施策を展開してまいります。健康教育の推進を図ること、ヘルシー・高知家・プロジェクトという取組を進めることによって、全県下的な健康増進運動のプラットホームをつくること、がん検診の受診率向上を図るとともに新がんセンターの整備を後押しすることなどを通じて、がん治療、医療の高度化を図っていき、併せまして、血管病対策についても健診の受診向上、さらには重症化予防の取組などを通じて、全体としてこういう形で壮年期の死亡率改善を含めた県民の健康改善につなげていきたいと考えております。
(資料の2ページを示しながら)
 地域で安心して住み続けられる県づくりを進めるために、あったかふれあいセンターにおいて、介護予防サービスを受けられたり、認知症カフェ的なサービスを受けられたりする形で、地域の福祉機能の高度化を図っていきますとともに、在宅介護、在宅医療を行うことができる仕組をしっかりと作り上げていきたいと考えています。
(資料の3ページを示しながら)
 厳しい環境にある子どもたちへの支援を図っていくために、特に子どもたちが小さいうちは、保護者への支援を手厚く行っていくことが大事だと考えているところであります。地域地域に子育て世代包括支援センターの設置を推進していき、こちらで一連の母子保健の取組を通じて発見されたリスクについて福祉、地域の福祉の見守り体制にしっかりとつないで子どもたちを守っていく、そして保護者の皆さまもサポートしていく、そういう取組を進めていきたいと考えております。長じていくに従って、子どもたち本人にしっかりとサポートしていくことが大事になってこようかと思います。小学校以降については、放課後等における学習の場の充実をしっかり充実させていく取組を行ったり、さらにはいじめなどについて、ワンストップ・アンド・トータルの支援体制をつくったり、さらには、高知家の子ども見守りプランの取組などを通じて非行対策なども充実していきたいと考えているところであります。
(資料の4ページを示しながら)
 少子化対策について、より多くの方に、より早く、理想とする子どもの数を叶えていただけるように、それぞれのライフステージに応じた対策を充実させていくとともに、官民協働の県民運動として展開をすることが極めて大事と考えております。特に職場が非常に若い人たちの結婚、子育てを応援する大きな力を発揮していた時代があります。職場の皆さま方も巻き込んでいかなければならない。そういう意味において、高知家の出会い・結婚・子育て応援団に多くの職場の皆さんに入っていただいて、少子化対策の運動に加わっていただける取組を進めていきたいと考えているところです。
(資料の5ページを示しながら)
 介護人材は、10年後に900人不足することが予想されているところでありまして、そのために研修をしっかり充実し、人材の掘り起こしとともに研修の充実を図ることが処遇改善につながり、介護ロボットや福祉機器の導入とも併せて職場の環境改善につながる。結果として、さらに就業者が増えるという循環を作り出していくことができないものか。そのための一連の取組を進めたいと考えているところです。
 以上が平成28年度予算に計上いたしました各施策の概要でございます。
 平成27年度補正予算につきましては、お手元の資料の中に入っておりますので、そちらをご参照いただきたいと思います。私からは以上です。

地方創生加速化交付金及び地方創生推進交付金

(木田・時事通信記者)
 国が補正予算に計上した地方創生加速化交付金と来年度の当初予算案に計上した地方創生推進交付金が今回の当初予算、補正予算案でどのような役割を果たしているのか。予算編成を経てみて、それぞれの交付金をどのように評価されるのかについてお伺いできればと思います。

(知事)
 それぞれどの事業に使っているかということについては、財政部局にも聞いていただければと思いますが、実際我々として幾つかの施策に有効に使わさせていただいているところです。例えば、人材育成の事業でありますとかです。補正の方でいけば、あったかふれあいセンター事業であるとか集落活動センター事業、いわゆる小さな拠点の事業でありますとか、CLTの普及促進を図るための事業でありますとかに使わさせていただいておりますし、当初予算については、人材の育成のための取組、例えばMBA(土佐まるごとビジネスアカデミー)、観光創生塾の取組、さらには国際観光の推進のための取組、ビニールハウスへの環境制御技術を普及促進していくための取組などにしっかり使わせていただこうと予算を計上させていただいているところです。
 今回のその交付金の評価について言えば、まず補正予算ということでいけば、当初の金額についてやや金額が少なすぎるのではないかという議論がある中において、補正予算において十分な金額を確保していただいていることではないかという形で評価をさせていただいているところですが、もう一つ非常に大きいこととして平成28年度の当初予算に今度交付金がしっかり力強く交付計上されることとなっているということについて、確かに金額の問題、やや少ないのではないかなどという議論も当初はあったりしましたが、しっかりと当初に計上されることとなったのは非常に大きいことではないかと考えています。
 そしてもう一つ、今回地方創生の関連の法律が今国会に提出されていますが、その中において5カ年間の事業、継続事業についてもこの交付金の対象とすることを可能とする法改正が行われようとしているところです。5カ年間の継続事業を交付金の対象とするということは大きいことで、これから5年間継続して国のバックアップのもとでそれぞれ市町村において事業を県も含め展開することができることを意味しています。これは地方創生についての取組について、政府として力強いコミットメントをしていただいたことなのではないかと。私は、この法律が早く国会で成立してもらいたいものだと心から思っているところです。

アベノミクスの影響

(木田・時事通信記者)
 今回の来年度の歳入見込みに関してですが、法人関係税が景気回復などの影響で伸びるというご説明をいただいていますが、これに関して、アベノミクスによる景気回復効果を実感されているか、知事のお考えを聞かせていただければと思います。

(知事)
 高知県として、この間のさまざまなケースデータを見ていく中で、平成18年度を起点としたときに、求人は平成18年度を1とすると1.6まで拡大していますが、求職は0.7という状況にある。この0.7まで減っているのは2つ要因があり、恐らくそれまでの間に生産年齢人口が約1割減っているのに加えて、失業率が大幅に下がっていますので求職者が減っていることになっていると思います。
 そのトータルで見たときに、求人は1.6倍で求職は0.7倍、求人側が大きく増えている効果はあると思います。結果として有効求人倍率も1.05倍まで増え、過去最高で拡大している。求職だけが減ったからという分析もあり、どうしてそんなデータになるのか、本当にデータを見て記載しておられるのかと思ったりもします。
 客観的にデータを見れば、そういうことになるわけで、そこから類推されることは、産業振興計画の手応えというのもしっかり感じているところであり、合わせてアベノミクスの力強い後押しがあった。この効果が大きかったのではないかと実感をしているところです。
 ただ、私たちはそれを手放しに「だから良かった」と言っているわけではなく、我々としてこれからもう一段大きく乗り越えていかなければならない壁があることも率直に思っています。何といっても、まだまだ正規の求人について過去最高とはいえ0.58程度にとどまっていること、地域間格差があるということ、そして過去に比べれば約半分に改善したとはいえ、県外に流出をしている皆さん、いわゆる社会減のレベルは2,000人を超えるレベルにあると。過去は4,500ぐらいでしたから、その半分ぐらいになっているのは確かですけど、それでも2,000人を超えているという状況です。
 こういう問題を克服していく。もっと言うと、地域地域にもう一段正規の仕事をつくり出し、結果として人口の社会減をとどめ、できれば社会増に転じたいと。そうしていくために必要なこととしてやるべきことはたくさんあると考えているところです。
 先ほど、地産外商の成果を拡大再生産の好循環へというお話を申し上げましたが、この拡大再生産策も全部、地域地域に正規の職を、より多様な正規の職をつくり出していくための取組だと思っています。地域でクラスターをつくるということは、地域に第一次産業から第三次産業までの多様な職をつくることであって、若者を残す力を涵養することになると思いますし、地域において新しい産業展開ができることを後押ししていく施策は、地域に新しいチャレンジを行おうとする若者を残すことができる施策になるでしょう。また、担い手育成策と移住促進策を組み合わせていくことで、県外からも多くの皆さんに来ていただけるようにしていこうと考えているところであります。
 私たち、課題を深く認識している分、今回のこの産業振興計画のバージョンアップの中において、拡大再生産策としてその課題に対応した施策群を盛り込ませていただいたつもりであります。

人口減少対策

(池・高知新聞記者)
 人口減の観点から、知事が今回の予算編成にどういう思いで取り組まれたかということをお聞きしたいと思います。
 その前の速報値が発表されました去年の秋の国勢調査で、県人口が70万8,461人ということで戦後最小を記録しています。これは先ほど知事がおっしゃられた担い手不足にも直結していると思いますし、あるいは将来的な高知県経済そのものの縮小が避けられないのではないかという見方もできると思うのですが、これに対してどのように立ち向かうのか。その予算の中でどのように考えているのかということをご説明ください。

(知事)
 人口というこの大きな動態に対してどのように対応していくのかというのは、多分3段階で考えていかないといけないと思います。人口減少の中にあっても経済を縮ませないということが第1ステージ。それにより雇用が確保できるので、人口減少の社会においても社会減を押しとどめるのが第2ステージ。そして社会減を押しとどめることができるので若者が残る。結果として、自然減が押しとどめられてくるという形に持っていくのが第3ステージだと考えています。
 いつも雇用対策本部の資料においてもお示しをさせていただいておりますが、平成12年度から平成18年度ぐらいまでの間は、生産年齢人口の減少に伴っていろいろな生産額も同じように、それ以上に減少した時期でした。だから生産年齢人口がいわゆる求職サイドだとして、いろいろな生産額が求人サイドだとすれば、生産年齢人口以上に生産額が減るのですから、いつまで経っても有効求人倍率は上がらない時期が10年ぐらい続いたことだと思います。
 しかしこの間、産業振興計画の取組やアベノミクスの後押しもあり、さまざまな皆さんの大変なご尽力があって、人口減少の中にあっても一群の生産量などが拡大をしてきており、そのデータが正確に分かってくるのはもう少し後年になるとは思いますが、経済規模は生産年齢人口にパラレルに縮小していた時代からは変わってきていて、どちらかというと拡大基調になりつつあるのではないかということが予想され、それに伴って有効求人倍率も上がってきているのではないかと思うところです。
 結果、県内で雇用がつくられれば、若い人が残ることのできる環境につながっていく。社会減についても、過去4,500人とかそれぐらい出ていたときに比べれば2,200人ぐらい、半分ぐらいに減ってとどまっているという点において、少し社会減をとどめる効果は出つつあると思いますが、この段階はまだまだ不十分だと考えております。でありますから、もう一段この社会減もとどめる効果をもたらす政策が必要ということで、拡大再生産施策、今回産業振興計画の中でしっかり取らせていただいたということです。そうする中で、特に中山間をはじめとして若い人が増えてくれば自ずと自然減の圧力が減少し、どちらかというとプラスに転じていく可能性が出てくると思います。
 ちなみに、この3段階目の自然増をもたらすための施策について、そのような長期スパンで考えていく問題であるのは確かだとは思いますが、今すぐ打てる対策はしなければならないと思います。
 先ほども申し上げましたが、少子化対策の抜本強化のための取組や、さらには子育て支援、女性の活躍の場の促進のための取組など、一群の施策についても今回大いに充実させていこうとしているところであり、結婚・出会いの場の創出については、マッチングシステムを県内に導入していくでありますとか、働きながら子育てする取組つきましては、ファミリー・サポート・センターを充実させていくような取組を行っていくことでありますとか、そのような取組を今回強化したということであります。

厳しい環境にある子どもたちへの支援

(池・高知新聞記者)
 子どもの貧困対策に前年度の当初予算から取組を始められたと思いますが、今回の予算では特にその保健・福祉の面を強化しているように見受けられます。少子化、人口減で子どもが少なくなっている中で、それを大事に育てていこうというのはすごく方向性としては分かりますが、知事が考えられる現状の課題とそれに対する予算でどういう手を打ったのかというところについて、ご説明いただけますでしょうか。

(知事)
 厳しい環境にある子どもたちについて、もう一段きめの細かいネットワークで子どもたちを支えていく仕組が必要だと思うわけです。
 今回、先ほども申し上げましたように、この厳しい環境にある子どもたちへの対策というのは、大きくいうと二つに分かれると思います。子どもたち自身への対策、支援策、そしてもう一つは保護者等への支援策の二つに大きく領域は分かれると思っています。
 特に子どもたちが小さいときは、いかにこの保護者の皆様方をバックアップしていく取組を進めていくことが極めて大事だと考えていますが、成長するに従って、子どもたち本人をしっかりサポートしていく。勉強を一生懸命しようとする子どもたち本人をバックアップすることなどが大事になってくると。そういう形で全体として、この厳しい環境にある子どもたちへの支援策というのは作くっているところです。
(資料2 健康長寿県構想の3ページを示しながら)
 去年、放課後における学習の場の充実の取組からまずスタートしました。今回この取組をさらに拡充していきますとともに、厳しい環境にある子どもたちにしっかりと寄り添っていけるようにワンストップ・アンド・トータルの相談窓口をつくるなどという形で、さらに全体として充実をさせていったところですが、今回、新たに出生から乳幼児期にかけての厳しい環境にある子どもたちの保護者の皆様方をいかに見守るか、その体制の強化も図っていきたいと考えたところです。
 そのときに「いかに悉皆的(一つ残らず全部)に」ということが極めて大事だと考えており、それを成し遂げていくための一つの入口として、母子保健段階におけるしっかりとしたリスクケースの把握、そしてそこで把握したリスクケースについてしっかりと福祉の段階につないでいくための取組、ここのネットワークをしっかりとつくり上げていきたいと考えているところです。
まだですね、一挙に全県的にこの仕組を広げていくことができるという段階にはいってないと思いますが、3市(南国市、香南市、土佐市)においてまずこの取組をスタートさせ、いずれ全県的に、特にこの大規模な市においてこのような仕組をしっかり作り上げていくことが大事かと考えているところです。

(池・高知新聞記者)
 すごく観念的な話になりますが、子どもの貧困対策が必要であると知事が感じられている背景というのはどのような。

(知事)
 一つは、極めて残念な児童虐待事例です。死亡事例も何件も出ました。その中において本当にこの必要性を痛感するからであり、さらには教育改革の取組を進めていく中において、この子どもたちがそもそも置かれている厳しい環境の問題に対応しなければ、本当の意味での根治対策にはならないと痛感したからです。

担い手の育成・確保

(古宇田・日本経済新聞記者)
 拡大再生産のことと地産の強化について1点ずつお伺いします。
 まず拡大再生産なんですが、これにあるように、人材の確保・担い手の確保が一番重要なポイントになってくるように伺えるんですが、人材確保でこれから最も重視するポイントと、大分、地域間競争が激しくなってきてると思うんですが、どうやって優秀な人材を呼び込むか、その辺を教えてください。

(知事)
 この間、若手の知事同盟で移住促進のキャンペーンをやりましたが、長野県知事など、そもそも都会に近くて好条件で、ある意味恵まれておられると思うところの知事さんも、一生懸命「移住、移住」とおっしゃるようになってきました。3、4年前にはあまりなかった光景ではないかと思います。凄まじい地域間競争、そういう時代に来ているということを感じる一方で、昨日の新聞にも出ていましたが、NPO法人ふるさと回帰支援センターへの相談件数は、前の年に比べて2倍近くになっているそうです。結局どういうことかというと、全体としてのパイは拡大してきているのはいい傾向だろうと。他方で、そのパイが拡大してきている中において、その後の地域間競争は激化してきていることかと。
 そういう中において、いかに、他の県と違う取組をしっかり進めていくことができるかがポイントだと思います。正直なところ、食べ物がおいしいとか住みやすいところですとかは全ての県がおっしゃいます。私たちはそれも申し上げていきながらも、「皆さんの志をかなえるような場がありますよ」ということをしっかりとお伝えをしていきたいと、「志移住」の取組としてきましたが、この方向は正しいと思っています。
 引き続き、それをしっかり進めていきますが、そのためにもいろいろな皆さんの志をかなえていただくことができる場がありますよということを分かりやすくお示しするような取組を充実させていきますとともに、もう一つは、移住してこられた方がさらに移住者を呼んできてくれるような、移住してこられた方々が起業される、その起業に合わせてさらに移住の仲間を呼び込んできてくれるような、人が人を呼ぶ仕組づくりを行いたいと。そういう施策を今回盛り込まさせていただいたところであります。
 そして、もう一つ。この事業承継・人材確保センターの活動をしっかり展開していくことが大事だと思っていまして、こちらはもう既に一定手を打ったというか、東京の方で人材を確保していくための一群のスタッフを確保して、今いろいろな企業さんとか回り始めたりしているところであります。県内にはあふれんばかりの人材ニーズがありますので、この人材ニーズにしっかりとマッチングさせていくための取組を、そんなに簡単なことではないと思いますが、しっかりと数も量も確保して取り組んでいくことが大事かと思っています。

地産の強化

(古宇田・日本経済新聞記者)
 あともう一つ、地産の強化で、先般JAのグループと経済団体と農商工連携協議会というのを立ち上げましたが、これによる産業振興計画への影響、地産の強化につながるということも想定されますが、どんなことが期待されているのか。

(知事)
 基本は、ものづくりは地産地消で、そのうえでそのつくったものを外商することだと思います。ですから、「ものづくり地産地消・外商センター」も「ものづくり地産地消センター」からスタートして、そのうえで「ものづくり地産地消・外商センター」という形で拡大をしていったわけです。今回のこの農商工連携の取組によって、このものづくりの地産地消の取組というのが大いに拡大していくのではないかということを期待いたしますとともに、これからの農林水産業、いろいろな意味において新しいアイデアとか知恵とか、そういうものをどんどん取り入れていくということが必要になってくる時代になるとして、この農商工連携の取組があるからこそ、いろいろな新しい知恵がこの農業の現場に浸透していくこととなって、結果として、先ほども申し上げたさらなる生産性の拡大とか付加価値向上につながっていければと思っているところです。
 ちょっと非常に感慨深かったのは、本当に今回多くの皆さんがこの間の締結式においても大変盛り上がっておられました。いい意味で、本当にいい形で民間の皆様方の力強い動きがスタートされたことが嬉しかったですし、また、こういうことをしっかり官民協働でやらせていただく形になっていることも大変ありがたいことだと思います。

産業振興計画

(大山・高知新聞記者)
 産振計画で新たに「クラスター」という言葉がかなり前面に出ていると思いますが、要するにその産地へ行政がかみ込むことで、その産地をもう一段すそ野を広げていく取組のように見えます。産業振興計画の1期・2期目、次に3期目ということなんですけども、その1期・2期を踏まえてですね3期にそのクラスターという概念を考えるに至った、1期・2期の問題、課題等、県産業のその到達点と、3期目になって、具体的に県職員というか、各地域で産業成長戦略に汗をかく職員、動き方に何かこう変化みたいなものを期待されているのかどうか、そのあたりを。

(知事)
 まず、最初の点、何で「クラスター」ということを考えるに至ったかというのは、プラスの側面とマイナスの側面の両方あります。
 プラスの側面でいけば、地産外商につながる事業が根づいてくる、そういう核というのができつつあるということについて、一定確信が持てるようになってきたというのが第1です。そのこと自体は非常にいいことだと思います。ぜひ今後も伸ばしていければと思います。例えば農業も最初のころは「学び、教え合う場」をいかに普及するかなど、そういうところからスタートしました。だけれども、今や次世代型のハウスを大規模につくって、日本最新鋭の技術を導入してということが展開できるようにもいたしました。そういう意味において、ひとつ地域の雇用を生み出していく核ができつつある。それが一つ。
 他方で、私自身、例えば幾つか工場の誘致がされた現場や、その他の新しい事業が展開され始めたところへ行ったときに、地域に若い人が残れるようにするということをするためには、多様な仕事が地域にあるようにならないと、ということをつくづく痛感します。みんながみんな工場で働きたいわけではないだとか、みんながみんなハウスで働きたいわけではないとかいう話を地元の皆さんからお伺いするにつけ、確かにそのとおりだなと。僕はサービス業をやりたいとか、僕はデザインの仕事をやりたいとか、いろいろな人がいるだろうと思います。
 だから、いかに地域に第一次産業から第三次産業までの多様な職を正規の形でつくり出していくことができるかということが、地域に若者を残すことができる社会づくりという点においては大事だということもつくづく実感をしてきたところであります。核ができたので、だから横展開もできるじゃないかというそのプラスの側面とともに、そういうことを若者に残すことができる県をつくっていくためには、ぜひやらなければならないと考え、今回クラスターを思い至ったということであります。
 今回、第3期産業振興計画をつくる段階もさることながら、そもそも3期目に私が立候補させていただく時から、この点は公約にさせていただいておりましたので、それはもうぜひやり遂げていきたいとそのように思います。
 そのうえで、職員の動き方からいけば、より一層官民協働性というのは高くなってくると思います。クラスターの取組は、それぞれの事業者、参加される人がビジネスとして成り立つと思わなければ、そういう形にはならないわけであります。そういう意味において、いかにより官民協働で、より民間の皆様方のウエイトが高くなるような状況の中で、官として、場合によってはコーディネーターだったり、場合によっては触媒だったり、場合によっては下支えをさせていただく汗をかく仕事を一生懸命やるといったことが求められてくると思います。官民協働性をより高くしていかなければならないと思います。

平成28年度当初予算(案)

(西村・朝日新聞記者)
 今回の予算をひと言で言うとどういうふうになりますか。

(知事)
 県勢浮揚に向けた好循環を生み出していくための予算だと思っています。

(西村・朝日新聞記者)
 自主財源が3割に回復します一方、やはり借金が臨財債を含めて増えていますが、今後の考え方、借金の考え方などありましたら教えてください。(臨財債:臨時財政対策債)

(知事)
 臨時財政対策債は、地方交付税の代わりでありますから、県にとっては、そもそもが固有財源でありますので、そのように捉えるべきなのだと考えます。国の方で何を負債にして、何を税収で賄うかという整理の区分の問題であって、これはあくまで法定に従った我々の自主財源でありますから、将来世代の借金という観点から非常に重視しなければならないのは、この臨財債を除いた県債残高だと考えています。今回、地方債残高が同レベルにとどまっていることについて、今後この財政規律の維持という点では気を抜けない段階なのかなと思っています。
 今は、将来負担比率も全国で10番目ぐらいに低くて非常にいい状況にありますが、油断をしたらあっという間にどんどん悪くなってしまうかもしれない。自主財源の比率が3割しかない県ですから、そういう意味においては外的な要因によって非常に厳しい状況になり、この将来負担比率もどんどん悪くなってしまうかもしれない。そういう緊張感を持った対応は必要だと思います。

米軍機の低空飛行訓練

(中田・高知民報記者)
 低空飛行訓練ですが、先日高知新聞でも報道され、去年から1年、決議もあったんですけど、状況は変わってないというよりも、ひどくなっている状況もあると。それが移住の足も引っ張っている状況があることについて、お考えをお願いします。

(知事)
 客観的なデータを集め、それをしっかりと提示して、我々の主張を続けることだと思います。先日、副知事からもお答えさせていただいたとおりだと考えています。
 かつて、しっかりと申し入れをすれば、しばらくの間、飛行訓練が減少したこともありました。我々としてはしっかりと声を上げていくことが大事だと思います。

小規模林業

(中田・高知民報記者)
 小規模林業ですけれども、担い手で位置づけられていますが、その全体というか、その位置づけというか。

(知事)
 いろいろな意味で期待は大きいです。林業の担い手確保が大きな課題になっていますので、小規模林業をやっていただく方が林業の担い手になっていただく形につながっていく期待がある。そうではなくても、多くの中山間での暮らしは農・林家であられる場合が多かったりすると、中山間地域での若者の定着という点においても期待があることであり、移住者の増加にもつながっていくという期待感があります。
 でありますから、今日の説明資料の中には入っていませんが、県の林業の担い手確保対策の中に、この小規模林業に対する対策についてもしっかりと織り込んでいるつもりであり、林業学校もいい形で小規模林業の皆様方をバックアップする仕組になり得ると思います。さらに、ぜひこうしていきたいものだと思っていますのは、林業学校などの育成の仕組と集落活動センターなどのフィールド提供の場としての取組などをうまく連携させていくことで、小規模林業の皆様や、これから目指そうとする方々が中山間にどんどん入りやすくしていく仕組ができればと考えたりしているところです。

(中田・高知民報記者)
 ちょっと入っていくのに、まだ時間がかかると。

(知事)
 安全研修も含めた研修と、その施業地をしっかり確保していく仕組が大事ではないでしょうか。佐川町などは非常に先端的に取り組まれていますから、その取組などがブレイクスルーになってくれないかと思っていますし、来年から、そういう点を充実させます。そういう中で研修事業も施業地の集約化の事業も、もう一段取り組めるのではないかと思います。

経済特区

(古宇田・日本経済新聞記者)
 高知県を取材していて、経済特区というのがほとんど話題にならないのですが、県としては経済特区について何かお考えはあるのですか。

(知事)
 特区はいろいろ申し込んできていますが、結局は、一般施策になっていく感じがします。我々としてはどちらかというと特区でというよりは、我々が提案したことが国の力強い施策になってくれる方がいいと思っています。小さな拠点はその典型でした。こういうものは特区ということよりは、国としてこういった施策をしっかりしていくことが大事だと思います。民泊の取組などもいろいろお話をしていたら、だんだん緩和される方向になってきましたので、ぜひ一般施策化を目指していきたいものだと。ただ、いろいろと思いも出てくるかもしれませんので、そのときはまた申し込んでいきたいと思います。

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