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平成29年1月25日  知事の定例記者会見

公開日 2017年01月25日

トランプ新大統領の就任
文部科学省の天下り問題
幕末維新博
アメリカのTPP離脱問題
新年度に向けた組織改正
外国客船の失踪者問題(1)
県内の宿泊施設
JR四国の経営環境
スポーツツーリズムの推進
テロ等準備罪(共謀罪)
安倍首相の施政方針演説
高齢者の定義
稀勢の里の横綱昇進
DMVの導入
外国客船の失踪者問題(2)

【動画】知事の定例記者会見

トランプ新大統領の就任

(田北・共同通信記者)
 アメリカでトランプ氏が今月20日、日本時間は21日ですけれども、新大統領に就任しました。日本国内や高知への影響について、お考えがあればお聞かせください。

(知事)
 ご案内のようにトランプ新大統領については、特に経済面において米国第一主義を唱えておられます。問題はこの米国第一主義がどういう方向に向いていくのかということだと思います。米国第一主義による米国経済の活性化が、世界経済の活性化につながっていくような形で行われていくのか、それとも他国経済の犠牲の上に立った米国第一主義なのか、この違いは非常に大きいと思います。米国経済は世界経済を牽引していく役目を負っている、そういう存在であるということを踏まえていただいて、ぜひ世界経済を牽引していくような形での米国第一主義になっていただきたいと考えているところです。
 本県にとって、特に大きな関心事ということでいけば、やはり一次産業関係の貿易が今後どうなっていくのかということだと思います。現在、TPP永久離脱の大統領令が出されたということです。TPPにおいても、中山間地域の農林水産業が大丈夫かという懸念があり、それに対する対策をしっかり行っていかなければならないという話をしてきたところでありました。TPPがなくなった後、それでそのまま終わるということではなく、恐らく2カ国間での日米FTAなどの交渉が求められることとなり、結果として我が国にとってより厳しい条件が押しつけられてしまうのではないかという点が懸念されるところです。
 いろいろな報道によりますと、日本のいわゆる非関税障壁と言われるものなどについての大変なご批判もあられる、そういうご発言もしておられるということですが、そこのところについてぜひしっかりと相互の理解を得て、お互いにとって利益となる、互恵的な貿易体制を築き、結果としてそれが米国にとって真に米国第一主義、米国にとってよき利益となる形に持っていっていただければと考えています。
 そういう意味で、総理とトランプ新大統領との間の首脳会談の結果がどういう形になっていくのかということについては、本当に要注目ということだろうと思います。恐らくは世界中が注目をする会談になるのではないかと考えています。
 それともう一つ、安全保障面についてでありますけれども、世界の安全保障の秩序というのはモザイク模様の上に成り立っているというようなところがあったりする、お互い暗黙の了解の上に成り立っている物事もたくさんあるんだろうと思います。そういう中において、やはり様々な新しい秩序を打ち立てていこうとする動きが出てくるのかもしれません。そういうことを通じて、ある意味安定化していく部分もあるでしょうし、ある意味不安定になっていく部分もあるでしょう、ということなのだろうと思います。日米同盟、日米の関係についても、先日報じられている表現を見て本当にその通りだなと思ったんですが、今まで日米の間で確認してきた事項について、改めて一つ一つ確認をしていき、相互に了解を固めていくという取組が必要になってくるんだろうと思っています。この点も日米にとって急務なんだろうと思っています。また、改めて世界秩序の維持、世界平和の維持に向けての相互の努力、こういった一般的な原則、さらにそれにとって非常に重要なファクターについて、様々に日米の間でも確認をしていくということも、世界のために大事なのではないのかと思っています。
 いずれにせよ、この点も初めての日米首脳会談において非常に要注目だろうと思っています。

 

文部科学省の天下り問題

(田北・共同通信記者)
 文部科学省の組織ぐるみの天下りが問題になっています。中央省庁のご経験もある知事はどうお考えになりますか。

(知事)
 この天下り問題について言えば、権限を振りかざして求職が行われてしまうんではないか、そして、その結果として、自らの再就職を期待して行政を歪めてしまうのではないかという疑念を払拭するために、しっかりとしたルールをつくろうということだったのだろうと思います。国家公務員の場合、非常に厳しい規定が設定されてきたということですが、それが、少なくとも文部科学省において守られていなかったのではないかという疑義がでているということです。
 ルールが守られていなかったという点自体も問題だろうと思いますし、また隠蔽工作が行われていたという報道もありますが、そのことも問題だろうと思いますが、一番本質的な問題というのは、再就職に絡めて行政が歪められたのではないかという点なのだろうと思います。その点について、今後の調査の中でしっかりと正していくということが大事なのだろうと思っています。
 これから再調査が行われるということでありますから、特にそういうより本質的な点について、検討を行ってもらいたいと思っているところです。

 

幕末維新博

(田北・共同通信記者)
 幕末維新博の開幕まで2ヵ月を切りました。先日も、坂本龍馬に関する新発見も発表されて、一定起爆剤になったと思います。準備の進み具合ですとか開幕に対する期待、もしくは現状の課題などについて教えていただければと思います。

(知事)
 本当にもう2ヵ月を切りましたので、よい意味での緊張感が生まれてきているという感じです。高知城歴史博物館を見るたびに私も緊張感が高まるという感じです。いくつかテーマごとに準備状況についてご説明し、また課題もお話させていただければと思います。
 まず、それぞれ各会場の準備が整わなければならないわけであります。高知城歴史博物館ではスタッフの皆さんが全速力で準備を進めていただいているところです。また、サブ会場のこうち旅広場もまもなく閉鎖してリニューアル工事にかかることになります。いずれも3月4日のオープニングに向けて、準備は予定通りに進んでいます。今回の場合は、地域会場の数が非常に多いというところが大きな特徴になっていると思いますけれども、地域会場でもリニューアル工事をしているところもあります。今回、改めて確認しましたけれども、それぞれの会場においてオープニングに向けて順調に準備が進んでいるということでありますから、3月4日にしっかり間に合う形で会場の整備は行われていると認識しています。
 そして、もう一つ非常に大事な点として、地域地域で周遊コースがしっかりとした形でつくられているかということがあります。この点について、博覧会の公式ガイドブックの中に周遊コースが記載されていくわけですが、これも2月下旬には発行できるだろうと考えています。また、公式ホームページは1月末にリニューアルし、周遊コースを掲載し始めることになります。こういうことからしても、着実に準備は進んでいると考えているところです。
 ただ、これらの準備についても、ある意味100点満点はないので、我々も産業振興推進地域本部の職員の皆さんにも頑張ってもらい、また市町村の皆さんとも連携をさせていただきながら、最終段階まで準備をしっかり進めたいと考えています。
 課題という点からいけば大きく2点あると思っています。1点目は、今後も引き続きということですけれども、やはり全国からどれだけ注目を浴びることができるかということが非常に大きな課題であり続けるだろうと考えています。「土佐・龍馬であい博」のときは、大河ドラマの「龍馬伝」が非常に大きな追い風となって、大変な賑わいを創り出すことができました。435万人観光の実現という私どもの目標は、大河ドラマが追い風になったときの観光を、自力で常態化していこうというものです。435万人観光の実現に向けて、果たして自力でどこまでできるかということが今回試されています。そういう意味で、全国的な注目を浴び続けるようにしっかりとこれからも情報発信をし続けていきたいと考えているところです。それともう一つ、2年間の長丁場ですので、2年間ということを視野に入れた形での情報発信のありようというものを、常に模索し続けていきたいと考えています。
 2点目はテクニカルな話ですが、県の政策的に見ても非常に重要な点として、先ほど地域会場ごとのクラスター、周遊コースの形成について一定準備が進んできているというお話をしましたけれども、周遊コース間の周遊をしっかり促していくことができるかどうかということが非常に大事であり、高知に来ていただいた方に、例えば幡多の宿毛に行っていただく、さらに言えば、北川村に行ってさらには室戸まで足を伸ばしていただく、などというような形での誘導をしっかり行っていくことができるかどうかいうことが非常に大事だろうと思っています。
 全体運営のあり方としては、この辺りが今後も非常に気を遣わないといけないところであり、そもそも龍馬パスポートは周遊を促すための仕組みであり、そういう意味では基本的なところは仕込んでいますけれど、もう一段、例えば地域会場での巡回展など魅力的なものを仕込んでいくという工夫を通じて、それぞれの地域会場にできる限り誘導できるような仕組みを2年間追求し続けていきたいと考えているところです。
 それが、県全域での観光の自力の底上げを図る、435万人観光の常態化を図るということにつなげていくためには非常に大きなキーポイントだと思っています。

 

アメリカのTPP離脱問題

(木田・時事通信記者)
 トランプ大統領との日米貿易の関係について、2点ほどお伺いします。
 1点目なんですけど、トランプ大統領のTPPからの永久離脱指示を受けて、日本の安倍首相はTPP発効に向けてアメリカへの説得を続ける意向を示しています。この点の日本政府の対応をどう評価されるのかと、日本政府への対応として求めることをお聞かせいただければと思います。

(知事)
 ほぼ、政府関係者の中でも共通認識と言ってもいいのではないかと、別に私自身が聞いて回ったわけではないですけど、概ね皆さんの共通認識となっているのではないかと思われるのは、TPPがなくなれば日米FTAということになってしまうのではないかということだと思います。日米FTAということになれば、非常に厳しい条件を押しつけられるということになってしまうのではないかと思います。
 やはり、バイラテラル(2国間)よりもよりマルチラテラル(多国間)に近い方向に世界の貿易体制というのはあるべきではないか、残念ながらWTOの新たな貿易交渉は成功しませんでしたが、そうであれば、せめてTPPなどというような包括的な地域協定という道を目指すべきではないかと思います。TPP自体についても本県として懸念するところはありますけれども、日米FTAよりは緩和した条件になるのだろうと、ある意味予想されるのだろうと思います。
 そういう意味において、まずこの日米FTAという形の道、2国間交渉という道にできる限り至らないようにしていくための努力は、不断にこれからも日本政府として続けていくということになるのだろうと思います。そういう意味において、TPPについての理解を得るという方向で交渉するということは、その次にくる最悪の事態をにらんだときには一つの戦略の方向だと思います。
 併せて、これは常に忘れていただいては困ることでありますけれども、貿易の自由化をしていくこと自体が世界全体とか日本全体にとっては利益があったとしても、中山間地域には非常に不利な状況を招きかねないということは当然あるわけであります。それに対するフォローは、常に忘れていただいては困るということでして、TPPについての対応や貿易体制についての様々な対応を対外的に図っていくのに併せて、中山間対策などをしっかり講じていくという点も忘れてもらっては困るということかと思います。

(木田・時事通信記者)
 すみません、先ほどのご発言と少し重複してしまうのですが、2国間の貿易協定になった場合、高知県にとって、どのような悪影響が懸念されるのかという、知事のご認識を詳しくお聞かせいただければと思います。

(知事)
 やはり、TPP以上という形で譲歩を求められる分野として最大のターゲットとなり得るのがやはり農林水産物だと思います。そういう意味において、やはり農業に対する影響、中山間の農林水産業に対する影響、こういうものに対する懸念というのは大変あるんだろうと思っています。
 さらにもう一つは、TPPを通じて、例えば得することとなったのではないかと思われた分野もより厳しい条件を押しつけられて、ひと言で言えば、得は小さくなって損はもっと大きくなってしまうということになるんではということが心配だろうと思います。
 やはり、これから本腰を入れてこの通商交渉に対する態勢というのを国をあげて固めていくということが大事だろうと思います。通商交渉を行っていくための組織の立ち上げというような議論もされているやに報道されていますけれども、ある意味非常に大事なことだと思います。
 何と言っても、ただ大事なことはそういう厳しい事態にならないよう、日米間において、しっかりとした共通の認識、理解をお互い得られるようにしていくということだろうと思います。
 日米首脳会談をはじめとして、しっかりとした当局者同士での話し合いを固めていくことが大事だろうと思います。

 

新年度に向けた組織改正

(大野・高知新聞記者)
 新年度に向けた組織の体制について、ちょっと伺いたいんですけれども、年頭所感でもスポーツ行政に力を入れるというようなお考えを示されていました。現状のざくっとしたものは、伝わってはきているんですけれども、改めて今このスポーツ行政の一元化に踏み出す動機と狙いというのをお聞かせ願いたいと思います。

(知事)
 教育問題に取り組んでくる中で、知・徳・体それぞれ取組を進めてきました。例えば、体力の底上げなどについても、体育の教科の充実などいろいろと取組を進めてきたところでして、これからいよいよ競技スポーツの向上ということにも取り組んでいける、そういう時機が来たと考えています。教育面においてはそういう観点を一つ動機として持ったということです。
 併せて、スポーツが生涯の健康にもたらす効果も非常に実感できているということもあります。龍馬マラソン、多くの県民の皆さんがマラソンに挑戦していろいろとスポーツをスタートされたというお話も伺っているところでありまして、スポーツのもたらす健康効果の大きさも実感してきているところです。
 そしてまたスポーツツーリズムの振興ということが、非常に本県に向いているのではないかと思われる事例がいくつかあって、例えばアマチュアスポーツの高知への来訪数が増えているとか、そういうことに取り組もうとする自治体も増えておられるということとか、そういうことを鑑みたときに、教育面でもそれから健康づくりという点でも、さらには産業振興という観点からも、いよいよスポーツ振興に本格的に取り組んでいくべき時機が来たのではないかと考えたということです。
 そういう点から、今の教育委員会のもとにあるスポーツ健康教育課の現体制でそこまでの仕事ができるかというと、それはもうとてもじゃないけどもマンパワーが足りないと。マンパワーと言いますか、体制そのものの強化を図っていく必要があるということではないのかと。さらには健康行政やスポーツ振興を通じた産業振興なども視野に入れていった場合には、知事部局に一元化していくことがより望ましいのではないかと考えたということです。現在、最終調整中であり、検討を重ねているところです。

(大野・高知新聞記者)
 もう少し聞きたいのですが、県勢という意味でいくと、国体の成績なんかもあるんですけど、残念な結果ですけど、そういうこともやっぱり念頭にはあるんでしょうか。

(知事)
 正直なところを言わせていただくと、今回国体47位でした。そういう結果を見るにつけ、またそういう中において、関係者の皆様方も非常に残念だとおっしゃるのを聞くにつけ、他方で、子どもたちは頑張っているのにというお話も聞くにつけ、やはり体制の強化が必要だなと思ったというのは否めない事実です。
 機が熟したということと、そういう結果も見て、取り組んでいこうという気持ちに火が点いたというところが正直なところだと思います。

(大野・高知新聞記者)
 機が熟したというのは、それまでそれぞれ、例えば健康づくりなどを政策展開してきたものを、どう言いましょうか、もっと一元化した方がより効果的であるというようなことでしょうか。

(知事)
 それぞれ取り組んできて手応えが出てきて、さらにこれを前に進めていくことで政策効果が出るだろうと考えられるようになったということだと思うんです。
 スポーツの振興の前に基礎体力の向上とか、そういうことが求められる。さらに言えば知・徳・体、それぞれについてなかなか大変で、まずはそういうところから緊急的に対応しなければならないということでスタートしてきたわけですけども、知の分野についても、例えば小学校など一定の向上が見られる。体の部分についても、全国体力テストの結果も、傾向としては向上してきているという中において、基本的なところへの緊急対応から、もう一段スポーツの振興というところにも踏み出していけるようになったのではないかと。さらに、スポーツを通じた健康政策とか、そういうことについても一定手応えがあるのではないかとか。そういうことをそれぞれ考えたときに、次に進んでいくことができる段階に来たのではないかと考えたと、それが機が熟したということかと思います。

 

外国客船の失踪者問題(1)

(竹内・テレビ高知記者)
 インバウンド観光の件でお伺いしたいんですけど、高知を訪れた外国人観光客の中で、失踪者が出ているという話が報道でありましたけれども、この件に関しての知事のご所見、それから対策として、知事がどういうところをお考えになられているのか。そういったところをお聞かせください。

(知事)
 大型外国客船が高知に来てくださるということは、インバウンド振興という点において、非常に意義深いことです。ありがたいことなのですが、そういう中で失踪者の方が出られたということは、大変残念なことです。観光振興という観点からは、これからも大型客船の誘致はしっかり進めていきたいと思いますが、併せまして、失踪者に対する対策について、まずは国にしっかり対応していただくということが大事だと思いますが、県としてもできることがあるのではないかと思います。代表的なものは今回ターミナルの整備をさせてもらっていますけれども、ターミナル整備の結果として、CIQ(税関、出入国管理、検疫)の体制がよりしっかりすることなどを通じて対応力を強化する。これが県として一つできることではないのかと思います。
 まず一義的に国に対応していただかなければなりませんが、県としてもそのような形での対応を行いたいと思います。

 

県内の宿泊施設

(高田・日本経済新聞記者)
 観光関連になるんですけれども、旅行関係の方々から、大きなイベントだったりとかしたときに、高知の宿泊施設が足りなくなることがあると。今後435万人観光を目指していく中、あとユース誘致などを進める中で、現状知事としては高知の観光、特に高知市中心ですけども、宿泊施設の現状をどう見ているか。あるいは今後どういうふうに誘致させていく方向性を考えているかというのはありますでしょうか。

(知事)
 そのご指摘の点は非常に重要な点だと思います。現在、産業政策が地産外商・拡大再生産という形で取組を進めていこうとしているわけですが、観光分野での拡大再生産の課題がホテルの宿泊、このキャパシティがやや足りなくなってきているのではないかという点にあるんだろうと思っています。
 新しいホテルの建設の動きなどもございますので、こういうことには非常に期待をしていきたいと考えております。ぜひ県内の事業者の皆様に増設ということを考えていただく形での拡大再生産に繋がればと思いますし、また県外の事業者の場合もございますでしょう。
 ただ、いずれにしても、ホテルというのは大規模投資になるわけですから、そういうことに確信を持っていただくためにも、やはり昔の300万人台、310万人台の観光とは違って、いまや400万人台観光がもう定着し、今後も続いていくだろうと確信を持っていただくようにすることも大事だろうと思っています。そういう意味において、今回「志国高知幕末維新博」を通じて435万人観光の定常化をという話をしています。ぜひこれを成し遂げたいと思っています。定常化イコール投資を誘発するということになっていくんじゃないかと考えているところです。

(高田・日本経済新聞記者)
 現状では十分宿に魅力がある施設が多いというふうにお考えでしょうか。

(知事)
 それぞれ高知らしさを追求したお宿が多いんじゃないでしょうか。少なくとも食べ物はおいしいと思います。ご指摘は、例えば伊豆の温泉旅館さんとかと比べてどうかというお話で、それはいろいろご意見もあったりするところだと思いますけど、高知の宿の最大の魅力というのは、従業員さんのおもてなしと食なのではないでしょうか。いろいろなところで、おいしいなと思うものがたくさんあります。だからこそ持てる強みを活かすということじゃないでしょうか。そこをしっかり対応するということだと思います。
 私などがあんまり生意気に言ってもいけませんが、観光行政的な観点から言わせていただければ、私たちもそういうところにさらに注力をしなければならないんですけれども、団体からだんだん個人型の旅行に移ってきているという大きな世の流れですから、そういうものに対応できるような体制をそれぞれの宿泊施設においてとっていけるようにすることも大事だろうと思います。
 だから、団体から個人旅行へという流れに対応できるように、それぞれもう既に努力をしておられるわけですが、私たちもだんだんそういう観光についての対応力のキャパを増やしていけるようにしていかないといけない。そういう誘客をより図っていけるようにしていかないといけない。そういうところが大事なポイントかと思います。

 

JR四国の経営環境

(村上・高知新聞記者)
 JR四国のことをお伺いしたいんですけれども、JR四国はこの春で(発足)30年を迎えます。昨年末に私たちも半井社長のインタビューにも行ったんですけども、JR四国は高速道路の延伸とか人口減で経営環境がかなり厳しくて、半井社長は、「行政や経済界などと将来の公共交通の在り方を議論しておく必要がある」というお考えも示されています。高知県にも予土線など利用が少ないとされる路線なんかもあるんですけれども、高知県として今後、JRとどういうふうにかかわっていくかというのを、ちょっと知事に教えていただきたいと思います。

(知事)
 半井社長が年初においでになられましたときにも、「将来の四国の公共交通ネットワークについて議論する場の立ち上げのご協力をいただきたい」というお話をいただきました。私の方からも、「しっかり私どもも参加させていただきます」というお話をさせていただいたところです。やはり将来の人口動態などをにらんだりしながら、さらに言えば、例えば様々な交流人口の拡大に向けたそれぞれの県の施策だとか、そういうこともにらんだりしながら、やはり今後の交通ネットワークの在り方をしっかり議論するということは大事なことだろうと思っていますので、私たちもしっかりその議論に前向きに参加させていただきたいと思っています。

(村上・高知新聞記者)
 JRの北海道ではもう路線の存廃議論みたいなのも起こっておりまして、JR四国はまだそこまでの段階ではないというふうに社長もおっしゃっているんですけども、高知県として公共交通を維持していくとか残していくためには、どういうふうに取組を進めていかなければいけないかということをちょっと教えてください。

(知事)
 様々な議論を展開していくことが大事だろうと思います。効率化という点もそう、需要の拡大という点もそうだろうと思います。一つの大きな方向感は、その地域の皆様方の生活の移動手段としての鉄道という側面も引き続き残るわけですが、これとともに観光資源としての、誘客のためのリソースとしての路線という方向へだんだんその重点が増していくような議論、施策が展開できればと思っています。
 例えば予土線ですが、四万十川をあれだけ長時間にわたって、ほぼ確実な形で見ることのできる交通手段は他にはないと思います。最後の清流をあれだけ確実に眺められるすばらしい路線、日本でも一番清流に近い路線と考えていけば、最高の路線ということになってくるんだろうと思います。だんだんそういう方向での見直しが行われてきていると思うんですけれども、ぜひそういう方向感での前向きな議論が展開することができればと思っているところです。
 それと、これはよく議論される話ですが、北海道などと違って、JR四国の路線は基本的に全部ネットワークになっていますので、どこか一部が、例えば一部ロードファクターが小さいからといって欠落させるとネットワークが切れてしまう。そうなると全体的に影響が及んでしまったりもしますから、ネットワークの一部を構成しているのだという点に着目して、その区間のみではなくてネットワーク全体としてどうあるべきかという観点から議論をしていくという視点も非常に大事なんだろうと思います。
 JR四国さんと誠意を持ってしっかりと協議させていただきたいと思っています。

 

スポーツツーリズムの推進

(中田・高知民報記者)
 スポーツ行政に関連しまして、このあいだの議会でも議論になりました須崎のオープンウォーター、あれであの閉会日に須崎市議会でちょっと何というか、説明が不足してるんじゃないかというような、やや県とはスピード感にずれがあるような反応がありましたけれども、そこで今後進めていくうえで反省点といいますか、その気をつける点といいますか、ありましたら教えてください。

(知事)
 市議会での附帯決議は、市議会のご意思ということですから、これは大変重いものだと思っていますので、市議会の附帯決議をしっかり踏まえて対応していかなければならないだろうと考えています。私どもとしても、しっかり住民の皆様にも丁寧にお話をさせていただきながら、須崎の市当局の皆様ともしっかりと連携させていただきながら丁寧に事を進めていきたいと思っています。
 ただ、やはり大きなチャンスは逃したくないということもあるわけでして、この秋には世界的に有名な選手がたくさん来てくださる可能性があります。やはりそのチャンスは活かしていきたいと思います。それが今後の展開にも非常に大きな弾みになる可能性が高いわけでして、そういうチャンスは活かせるようにしたいと思います。

(中田・高知民報記者)
 事前の情報収集とかが不足していたとかいうことはないんですか。

(知事)
 私たちとしてはいろいろしっかり情報収集もしてきたと思いますけれども、ただ、やはりこういうことについてはしっかり丁寧なうえにも丁寧に対応していくということが大事でしょうから、丁寧なうえにも丁寧に対応していきたいと思っています。

 

テロ等準備罪(共謀罪)

(大野・高知新聞記者)
 ちょっと県政と離れますけど、共謀罪の要件を厳格化してのテロ等準備罪というのが今国会で議論されようとしていますけれども、現時点でその受け止めとか見解というのをお聞きしておきたいと思うのですが。

(知事)
 共謀罪については、私も完全に勉強が足りていないところはありますけれども、その重要性、必要性ということについて分かりやすく国民の皆様にお伝えいただくということは大事だろうと思います。国際条約上必要だという議論もありますけれども、果たしてどこまで各国において、条約を批准している国においても共謀罪的な法律を持っているのかなどの議論もしなければならないでしょう。また、あくまで一定共謀した段階におけるその後の展開の危険性などということを考えたときにやはり必要のある分野もあるんではないかなど、多角的な議論を望みたいと思います。
 これは、何度も類似の法案が出て廃案になってきていて、今回は相当絞り込んだ形で議論が展開されようとしていると理解しているんですけれども、必要性の議論とともに、また懸念についても議論されている話でありますから、ぜひ丁寧に多角的に議論していただきたいなと思います。

 

安倍首相の施政方針演説

(田北・共同通信記者)
 20日に開会した通常国会の安倍首相の施政方針演説で、高知のハマグリ漁が今も恵みをもたらしているという一節がありました。報道でもありましたけど、取材してみると、そうは言っても現地の清水ですとか黒潮町の関係者に聞くと、とてもその漁獲量も減っていて恵みをもたらしている状況ではないと、そういうことが多かったです。
 そんな中、知事もその当日談話を出しましたが、ハマグリ漁は貴重な観光資源で改めて漁が脚光を浴びて大変嬉しいと発表されて、そこで何か現地の実態とその言葉にちょっとずれが気になったところなんですが、高知の今のハマグリ漁の現状というのをどう認識されているのかと、何をもってこの貴重な観光資源という言葉を使ったのか。あと、安倍首相が今も恵みをもたらしていると言っていますが、それについてはどうお考えかというのを教えてください。

(知事)
 まず、あの演説のキーワードは、ハマグリではなくて「末代までの土産」だと思います。物事を議論していくときには、そのメインのメッセージを受け止めて、それに対してどう思うかということだと思います。そういう観点から、今回あの知事談話を出させていただきました。要するに、末代までの土産となるように、今いっときは我慢したとしても将来のものとなる、そういう取組をしっかりしていこうではないか。米百俵的な精神、こういうものを大事にしていこうということをあの演説の中では言われているということだと思います。
 私もそのとおりだと思いますし、そういうすばらしいエピソードを土佐の偉人である野中兼山が残されたということは、土佐の生まれの者として誇らしく思います。また、そういうことが全国的に有名になることで土佐の逸話が有名になっていって、高知からの発信の一つということになっていければありがたいものだと、素直に嬉しく思いました。
 確かにハマグリについて、今大量の漁獲がなされているということはないでしょう。しかしながら、野中兼山の例によろしく、例えば黒潮町では一生懸命新たな種苗の放流の取組などを行っているわけです。そういう中において、自然再生産のめどがほぼ立ったのではないかというような見通しだとか、そのようなお声も出てきたりしているところです。確かに漁獲としては小さいかもしれませんが、そのハマグリについてまた再生産していこうというふうに、一生懸命努力をしておられる方々がいらっしゃるのもまた事実であって、それも将来に向けたすばらしい貴重な取組じゃないでしょうか。そういうこともまた今においても、すばらしい取組として、一つの恵みとして捉えてもいいんじゃないのかなと思います。
 また私が聞いたところでは、土佐清水などにおいて、飲食店などで非常に大きなハマグリが提供されたり、ただ、これシーズンがあるそうで、例えば冬はなくても秋には提供される時期もあったりすると。また、今年は捕れなくても捕れた年もあったりするなど、そういうことなんだろうと思います。
 今ハマグリがたくさん捕れるか捕れないかというのは、本質的な話なのかなということです。私はあの知事談話で出させていただいたとおりの感想を持っています。

(田北・共同通信記者)
 おっしゃることは分かるんですけれども、いわゆる大事なテーマを、その未来につなぐというところですかね、そこを強調するのは分かるんですけど、ただ、我々として末節であっても事実とそぐわないことを、特に国のトップですとか、行政のトップの方が何のことわりもなく発するというのは、ちょっと疑問を持ったところだったので、そこら辺どうだったのかなとお聞きしたかったところなんです。分かりました。

(知事)
 あの末代までの土産というのはいい言葉だなと思います。そういう視点というのは大事だなと思います。ちょっと余談になって恐縮ですが、野中兼山さんというのはほんとに末代までの土産となるようなことをたくさん残された方で、この江戸藩政期の初期の段階において、例えば岡豊(香長)平野とか一斉に開墾・開拓していったそういう大変大きな功績を残された方です。ある意味、今の高知県のいろいろな原型的な姿を、近世・近代以降の高知県の原型的な姿をつくられた方だろうと思います。次世代をにらんで仕事をした、坂本龍馬などもそうだろうと思うんですけれども、そういう視点が大事だということは、現代の私たちも旨とすべきことなのではないか、非常に貴重な教訓ではないかなと思った次第です。そういうことで、私は知事談話を出させていただきました。

 

高齢者の定義

(木田・時事通信記者)
 今月5日に日本老年学会が、高齢者の定義を65歳から75歳に引き上げるべきという提言を発表しましたが、この点について、高知県の実情も含めて受け止めをお願いします。

(知事)
 この高齢者の定義の引き上げ問題ということについては、確かに今後議論していかなければならないアジェンダ(検討課題)なんだろうと思っています。高齢者の定義を65歳以上としたというのは、確か昭和30年代ぐらいから決めているというような趣旨の報道があったように私も読ませていただきました。ただ、当時と今ではそもそも平均寿命からして全然違ってきている中において、果たしてどうなのかということについての議論というのは当然あってしかるべきだろうと思います。
 その際、3点ぐらい留意して議論をしていかなければならないだろうと思います。議論すべきで、定義を変えるべきだと決めきっているわけではないです。議論をするにあたっては、3点についてしっかり留意しながら議論していくべきなのかなと思っています。まず1点目が、生物学的にどうなんだろうかということです。人間としての様々な機能というのが昔と今、例えば高齢者という観点からどうだろうっていう点について詰めて考えてみようというのが一つだろうと思います。
 2点目が、一定年を取ってくるに従って、やはり個人差というのは出てくるんだろうと思われる点です。仮に高齢者の定義を見直していくとしたときに、その個人差に対応できる制度なのかということをよくよく考えていく必要があるだろうと思います。
 それから3点目に、やはりいずれにしても65歳を超えていく中で、それまでとは違う高齢な状況になっていくわけでして、相対的に高齢であるということを踏まえたときに、その暮らしを支えていけるような社会制度というものも、併せて議論していくという視点も絶対的に大事だろうと思います。
 だから、生物学的により検討を深めるということ。さらに言えば、そういう中においても個人差ということに着目した対応というのが果たしてできるかということ。いずれにしても相対的に高齢になるということを踏まえて、そういう人々の暮らしを支えていけるような社会制度というのはしっかり構築できるのかということ。こういうことをよく踏まえたうえでの検討をしていくべきだと思います。
 ですから、ある意味、この提言は一つの問題提起だろうと思いますけれども、ぜひその問題提起に基づいた議論をしっかり展開をしてもらいたいと思います。実は、私もそういうことを考えるべき、検討し始めるべきではないかと思ったことがございます。ある会でそういうことを言ったこともあります。ただ、やはりプラスの側面とマイナスの側面があるのでよくよく議論していかなければならないので、早々に軽々に結論を出すべき話でないのは確かだろうと思います。

(木田・時事通信記者)
 ありがとうございます。少子高齢化が進んでいる高知県の実情に照らして、例えば生産年齢人口の確保ですとか、そういった観点からの受け止めというのはいかがでしょうか。

(知事)
 直感的に言って、65歳以上を高齢者と定めたときとはやはり違うところが出てきているんではないかと思える点は確かにあります。しかしながら、やはり20代・30代・40代とは違うわけであって、その点を踏まえて慎重な対応をしなければならない側面もあるだろうなと思われる点もたくさんあります。
 例えばお病気になられている場合や、お病気をされた場合、さらにはそもそも中山間で暮らしの現状が非常に厳しいなどというような状況がある場合において、どうなのかなど様々な個人差がある。そういう状況にも対応できるようにしていかないといけない、そういう分野になってくるだろうと思います。
 だから、単に労働力を確保するとか社会保障負担を減らす、生産年齢人口の定義を変えて生産年齢人口の割合が統計上どうだろうかとか、さらにはその社会保障負担を減らすためにだとか、そういう短絡的な観点から結論を出すような話ではなく、より多面的に議論を深めていくべき課題だろうと思っています。
 確かに議論をしていくべき課題だろうとは思います。ただし、短絡、軽々に結論を出してはいけない、多面的に議論をしなければならないだろうと思います。

 

稀勢の里の横綱昇進

(小島・NHK記者)
 相撲の関係です。今日、稀勢の里が横綱に昇進しました、第72代として。非常に期待がかかりながらもなかなかいかなかったところで、横綱に昇進したというところをどういうふうに見てらっしゃるのかというのと、もう1点、高知県出身の力士、栃煌山また豊ノ島がいらっしゃいますけども、そのほかの力士もいらっしゃいますけども、その彼らに対してのメッセージというのもございましたら、よろしくお願いします。

(知事)
 まず新横綱の誕生には、本当に心からお喜びを申し上げたいと思います。稀勢の里関について印象的なのは、去年、年間最多勝でしたけど、最後のここぞというところで残念ながら優勝できなかった。そういうことがたくさんあって、あの悔しそうな顔というのが非常に印象に残っています。今回、横綱に推挙されたときの映像を見ましたけれども、本当にその後、緊張もしておられたお顔かとも思いますが、笑顔も見られた。あの悔しそうな顔とこの笑顔とのコントラストがある意味非常に忘れられません。本当によかったなと、本当におめでとうございますと心から申し上げたいと思います。
 栃煌山関も一昨日帰っておられて、私は後援会の会があって一緒にお話もさせていただいたところですが、栃煌山関も今30歳です。新横綱も30歳。30歳でも、それこそ先ほどの話ではありませんが、今の時代まだまだ十分やれると、そういう時代なんだろうと思います。ぜひ上を目指して頑張ってもらいたいと思います。豊ノ島関も復調の兆しが出てきていますから、お二人には頑張っていただきたいと期待しているところです。

 

DMVの導入

(高田・日本経済新聞記者)
 徳島県が1月初めに、阿佐海岸鉄道でDMVを走らせると表明されました。あれは事前にある程度高知県の方に話がどの程度あったのかということと、今週協議会もありますけれども、どういうふうに県としては室戸までの延伸などを含めて考えてらっしゃいますか。

(知事)
 DMVの話については当局同士でいろいろとずっと話もさせていただいてきた話だろうと思っています。技術的にどうかということと、もう一つは経済的にどうかということ、この2点が大きな焦点になってくるわけですが、技術面がクリアされたということですから、経済的効果も見極めていきながら最適な対応はどうかということをぜひ考えていきたいと思っています。
 徳島の知事も非常に前向きにとらえて対応いただいていますし、室戸も視野にというようなお話もいただいているようですから、ぜひ私どもとしても実現できるように努力を、そういう方向での検討を重ねていきたいなと思います。一番の理想は東西のネットワークがしっかり構築されていくということだろうと思います。徳島からの東回りの観光の確立ということが、観光行政上非常に大きなポイントになっていますので、そういう中、このDMVの運行ということが大きな力となってくれればと非常に期待しているところです。

(高田・日本経済新聞記者)
 5年をめどにということ、高知としては室戸までも当然走れるので、導入されれば5年後には一緒に室戸まで走らせたい。

(知事)
 そうですね。これから具体的に、技術的な点も含めて議論をしていく必要があろうかと思います。ただ、いずれにしても東回りの観光ルートの確立というのは非常に大きなポイントだと思っていますから、そちらの一助となるような形で私たちも議論に参画させていただければと思っています。室戸ジオパークセンターがリニューアルオープンする方向ですし、東部博を開催したときから課題は東回りルートの観光振興ということですから、そういうことにつながっていければと思っています。

 

外国客船の失踪者問題(2)

(西森・さんさんテレビ記者)
 質問ではなくてちょっと確認、お答えの確認ですけれども、インバウンド、失踪問題の外国人の件で、県ができることがあるというお話で、どの体制をというお話でしたでしょうか。

(知事)
 ターミナルの整備などを通じて、CIQ(税関、出入国管理、検疫)体制をより効果的・効率的にすること、基盤を整える、お手伝いをするということになるだろうと思います。ターミナル整備というのは、そういう失踪対策という観点からも有効ではないかと考えています。

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