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平成29年12月県議会での知事提案説明

公開日 2017年12月07日

平成29年12月県議会での知事提案説明 (12月7日)

1 台風への対応

2 国の動向等

3 12月補正予算

4 経済の活性化
(1)輸出振興
(2)拡大再生産の好循環へ向けた取り組み
  ①地産の強化
  (移住促進)
  (若者の県内定着を促す取り組み)
  ②地域産業クラスターの形成
  ③起業・新事業展開の促進
  (IT・コンテンツ企業の集積)
(3)観光振興の取り組み
  (「志国高知 幕末維新博」第二幕へ向けた取り組み)
  (ポスト博覧会)
  (新足摺海洋館の整備)
  (牧野植物園の磨き上げ整備)
(4)その他
  (食肉センターの整備)
  (「全国農業担い手サミットinこうち」及び「全国豊かな海づくり大会」)

5 日本一の健康長寿県づくり
(1)地域地域で安心して住み続けられる県づくり
(2)厳しい環境にある子どもたちへの支援
(3)少子化対策の抜本強化
(4)国民健康保険制度改革

6 教育の充実
(1)学力向上に向けた取り組み
(2)生徒指導上の諸課題への対応
(3)県立高等学校再編振興計画の後期実施計画

7 南海トラフ地震対策
(1)住宅の耐震化
(2)道路啓開計画とインフラ整備
(3)「南海トラフ地震に関連する情報」への対応

8 スポーツの振興

9 その他
  (れんけいこうち広域都市圏形成の取り組み)
  (大川村議会維持へ向けた取り組み)
  (動物愛護センター)
  (ルネサス高知工場)
  (新たな管理型最終処分場の候補地の選定)

10 議案

 


 

 本日、議員の皆様のご出席をいただき、平成29年12月県議会定例会が開かれますことを厚くお礼申し上げます。
 ただ今提案いたしました議案の説明に先立ちまして、当面する県政の主要な課題についてご説明を申し上げ、議員の皆様並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと思っております。

 

1 台風への対応

 この秋の複数の台風により、県内各地で多くの被害が発生しました。
 特に台風第21号は、非常に強い風を伴い、園芸用ハウスやユズをはじめとした農作物に13億円を超える、過去10年間で2番目となる被害をもたらしました。被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 こうした被害の影響をできる限り解消するよう、被災した園芸用ハウスの復旧のための補助事業について、補助率を引き上げ、農家の皆様の負担軽減を図りますとともに、事前着手要件の明確化などにより早期復旧を支援いたします。加えて、補助基準額を引き上げることにより、復旧に合わせたハウスの高機能化を支援することとしております。
 あわせて、県民の生活を支えております県道などの復旧についても迅速に対応してまいります。

 

2 国の動向等

 先月1日に発足いたしました第4次安倍内閣においては、急速な少子高齢化の進展を国難と捉え、「人づくり革命」を断行し、子育て、介護など現役世代が抱える大きな不安を解消するため、我が国の社会保障制度を全世代型に転換するという大きな改革を進めようとしております。
 近い将来、高齢者1人を現役世代1人が支えなければならない時代が到来することを考えますと、現役世代など社会保障制度を支える側を強くする対策も高齢者対策と併せて強化する必要があります。さらに、支える側が強くなる過程を通じて、その効果を日本の潜在成長力の向上など経済の活力につなげていくといった好循環を形成していくことも極めて重要であります。
 これらの点は、国と社会保障の担い手である地方が総力を挙げて取り組まなければならない事柄であり、また、全国に先駆けて人口減少に伴う諸課題に真正面から向かい合ってきた本県にとっても、これまでの取り組みと方向を一にするものであると考えております。
 このため、先月開催された全国知事会議において、次世代育成支援対策プロジェクトチームのリーダーとして、全世代型の社会保障関連施策の強化の必要性を安倍総理に直接訴えたところです。
 今後、詳細な制度設計が進められますことから、より実効性のある施策となりますよう、全国知事会と連携をしながら、国に対する積極的な政策提言を行ってまいります。

 

3 12月補正予算

 今議会においては、先ほど申し上げました台風による被害への対応のほか、5つの基本政策などを着実に加速させるため、総額14億5千万円余りの歳入歳出予算の補正及び総額32億3千万円余りの債務負担行為の追加を含む一般会計補正予算案を提出しております。
 第一に「経済の活性化」に関しては、足摺海洋館の建て替えに向けた造成工事などに着手しますとともに、来年開園60周年を迎える牧野植物園において、憩いの場となる広場や学習の場となる園地の整備を進めてまいります。また、IT・コンテンツ産業のクラスター形成に向けて、県内に立地する企業の初期投資などを支援することにより、さらなる企業誘致に取り組んでまいります。
 第二に「日本一の健康長寿県づくり」に関しては、県民の皆様の健康意識の醸成と健康的な取り組みの一層の定着を図るため、「高知家健康パスポート」の取り組みを拡充いたします。
 第三に「南海トラフ地震対策の抜本強化・加速化」に関しては、喫緊の課題である住宅の耐震化を一段と加速してまいります。
 このほか、人事委員会の勧告に基づく給与改定などによる人件費の増額を行うこととしております。

 

4 経済の活性化

 続きまして、県政運営の現状に関し、まず、経済の活性化についてご説明申し上げます。

(1)輸出振興
 現在、本県経済の活性化の傾向を確固たるものとするため、第3期産業振興計画において、「地産」「外商」「拡大再生産」の取り組みを強化し、全力で進めております。
 この第3期の産業振興計画においては、県内事業者の皆様の国内における営業活動への支援に加え、将来のさらなる外商拡大を見据えて、輸出の振興を重点的に推進しております。
 まず、食品分野については、アジアや欧米への輸出拡大に力を入れて取り組んでいるところです。
 本年10月には、EUで商標を取得している「KOCHI YUZU」のさらなる販路拡大やブランド化を目指して、ドイツで開催された世界最大級の国際食品展示見本市に初出展しました。また、今月3日には、アジアにおけるアルコール飲料のハブ機能を持つ香港において、土佐酒のプロモーションを行ったところです。このほか、タイにおいて水産物に関する高知県フェアが民間主導で開催されるなど、取り組みの着実な広がりを感じております。
 また、機械製品などの分野については、本年10月、台湾の行政部門との共催により防災関連製品や技術を紹介するセミナーを開催したほか、先月には、INAPの経済ミッションにおいて、スリランカでも防災セミナーを開催し、いずれも現地の行政関係者や民間の方々に出席していただきました。セミナー終了後には、現地からの資料請求もあり、現在、今後の商談につながるよう県内各社において対応を進めているところです。
 こうした取り組みを着実に成果につなげてまいりますとともに、さらなる輸出振興に向けて、官民協働による取り組みをより一層進めてまいります。

(2)拡大再生産の好循環へ向けた取り組み
①地産の強化

 こうした外商活動をさらに伸ばしていくためにも、さらなる地産の強化が重要となってまいります。平成21年度に産業振興計画をスタートさせて以降、各産業分野において、外商の拡大とともに、地産の強化に全力で取り組んでまいりました。人口減少下においても本県経済が拡大傾向にある中、かつての様な縮む経済に逆戻りしてしまうのか、それともこの拡大傾向を維持できるのか、今がまさに正念場であると考えております。
 このため、地産外商の成果を拡大再生産の好循環につなげるべく、地域産業クラスターの形成、起業や新事業展開の促進に加え、本年度よりさらなる「地産の強化」に力を入れているところであり、現在、「技術面」「人材面」「戦略面」の3つの側面から全力で取り組みを進めております。
 1つ目の「技術面」については、生産性と付加価値の向上に向けて、次世代型こうち新施設園芸システムや高性能林業機械、養殖技術などの新技術の導入を進めるとともに、IoT技術の活用や機械の開発などを通じて、第一次産業や防災、福祉といった分野における様々な課題を解決し、生産性を向上させるプロジェクトに取り組んでおります。
 2つ目の「人材面」については、さらなる地産の強化に向けて、多くの人材を確保することが重要となりますことから、移住施策とも連動した担い手確保対策をさらに強化するとともに、高校生や大学生などの新規卒業者の県内就職を促進し、若者の県内定着を促す取り組みを加速しております。また、土佐MBAなどの産業人材育成策についてもより充実させてきているところです。
 3つ目の「戦略面」については、先ほど申し上げました新技術の導入や人材の確保の前提として、しっかりと事業戦略を策定しておくことが重要であるとの考えの下、その策定から実行までの支援をものづくり企業のみならず他の産業分野にも広げて進めているところです。

(移住促進)
 こうしたさらなる地産の強化の取り組みに関して、特に「人材面」における対応についてご説明申し上げます。
 移住促進については、10月末時点の移住実績が485組695人となり、前年同期と比べて約1.2倍と大きく伸び、本年度の800組の目標に近づきつつあります。他方、移住促進に取り組む全国の自治体間の競争が激しさを増してきており、本県としても、今後、より一層取り組みを強化していかなければなりません。
 こうした中、移住促進や担い手確保対策の抜本強化に向けて設立しました「一般社団法人高知県移住促進・人材確保センター」が去る10月17日に本格稼働いたしました。
 同センターにおいては、農林水産業系や企業系などの各分野における潜在的な人材ニーズの掘り起こしに官民協働で取り組むとともに、人材ニーズを一元的に集約して効果的な発信に努めております。また、移住促進や人材確保に関する連携協定の締結に向けて、全国的なネットワークを持つ企業への訪問を行うなど、都市部においても積極的な展開を図っております。
 掘り起こした人材ニーズのうち、10月末時点で有効な求人数は、農林水産業系で113件、企業系で333件などとなっております。こうした人材ニーズとハローワークが持つ求人情報などを併せて、様々な相談者に対し、多様な希望に応じられるよう工夫しながら情報発信しており、本格稼働後からこれまでに、約310件の移住や就職に関する問い合わせが寄せられるなど、順調なスタートを切ったところです。
 今後は、子育て世代やアウトドア関心層など、それぞれのターゲットのニーズに応じた情報発信をさらに強化するとともに、空き家を活用した移住者向け住宅への支援の強化や、高知市などに滞在しながら県内各地域へ移住する二段階移住の促進といった施策を展開してまいりたいと考えております。
 こうした取り組みを通じて、より多くの移住者の皆様を本県へ呼び込むことにより、地域や産業の担い手のさらなる確保に一層努めてまいります。

(若者の県内定着を促す取り組み)
 また、若者の県内定着を促す取り組みに関しては、県内大学生や本県出身の県外大学生に県内企業への理解をより一層深めていただけるよう、年末から2月にかけて、県内外合わせて7回のセミナーを開催してまいりたいと考えております。
 加えて、本年10月、首都圏で初めてとなる就職支援に関する協定を明治大学と締結し、協定締結数は全国で11校になりました。こうした協定を生かして新卒者の県内就職をより一層促進していけるよう、現在さらに複数の大学と協定の締結へ向けて協議を進めております。
 さらなる地産の強化に向けた「技術面」「人材面」「戦略面」での3つの取り組みは、拡大再生産に向けた新たな挑戦を喚起し、本県経済の体質をさらに強化するものであるとともに、完全雇用状態に達したことなどを背景とした人手不足の深刻化という現下の課題にも対応できる有効な対策であります。
 これらの取り組みの一層の加速に向けて、今後、これまでの取り組みに加えて、労働条件や労働環境の整備といった働き方改革の推進も併せて図っていくことが重要であると考えております。
 また、先日、事業引継ぎ支援センターが実施した、経営者が50歳以上の県内事業者を対象とした調査によると、後継者が決定している事業者は約40パーセントに留まっております。このため、本県経済の持続的な発展を図る上で、事業承継のニーズの掘り起こしから実行支援までの一連の取り組みをもう一段強力に進めていく必要があると考えており、移住促進などの人材確保策による対応に加えて、小規模事業者の事業承継をより円滑に進めるための仕組みの構築について検討を重ねてまいります。
 さらに、こうした地産の強化と外商の拡大をより一層力強く進めていくためには、これまで以上に県内金融機関の皆様との連携を強めていく必要があります。このため金融機関とタイアップした支援策の充実について、現在、検討を進めているところです。

②地域産業クラスターの形成
 次に、拡大再生産策のうち地域産業クラスターの形成については、現在、19のプロジェクトにおける取り組みが着実に進められております。
 例えば、日高村のトマトプロジェクトにおいては、先月から稼働を始めた選果施設を通じて、次世代型ハウスで栽培されたミニトマトの出荷が始まっております。また、四万十町のトマトプロジェクトにおいては、本年4月から開発に取り組んできた新たなトマト加工品が完成し、ふるさと納税の返礼品としても商品化されております。
 引き続き、核となる第一次産業の生産拡大に加え、第二次、第三次産業の集積化を進めてまいりますとともに、新たなクラスタープロジェクトの掘り起こしに取り組んでまいります。

③起業・新事業展開の促進
 起業や新事業展開の促進については、本年6月から開始した「こうちスタートアップパーク」において、起業に関する個別相談や創業に向けた体系的な支援プログラムの実施など、新たなビジネスにチャレンジする方のサポートに全力で取り組んでおります。
 本年10月には、支援プログラムを通じてアイデアの磨き上げや新事業開発に取り組む11組の方々によるプレゼンテーションが行われ、起業に向けた取り組みがいよいよスタートしてきたと実感しております。
 今後も、より多くの起業や新事業の創出が図られますよう、関心のある方々のすそ野をさらに広げるとともに、アイデアが事業化へ着実につながるようしっかりとフォローしてまいります。

(IT・コンテンツ企業の集積)
 IT・コンテンツ産業の振興については、立地が地理的条件に左右されず、また、若者の雇用の受け皿としても期待できることなどから、企業誘致や人材の育成、確保などの取り組みを継続的に進めてまいりました。その結果、本年度は、既に3社に立地を決定していただき、先月末までの累計で立地企業数が12社、新規雇用者数が約150人となるなど、一定の手応えを感じております。
 既に立地している企業の新規雇用者数はさらに増加する見込みであることに加えて、本年度内には、新たに2社の立地を見込んでおり、関連する補正予算案を今議会に提出させていただいております。
 今後、本県のIT・コンテンツ産業のさらなる振興を図るためには、業界が求める知識や技術を持った人材を県内に増やし、人材が豊富であるからこそ企業集積と雇用創出が図られ、企業集積が進むことによりさらに人材の集積が進むという好循環を実現していくことが必要であると考えております。
 このため、来年度に向けて、必要となります人材の育成、確保の取り組みを大幅に充実強化してまいりたいと考えております。具体的には、企業や大学、専門学校と連携し、プログラミングの知識や技術を学ぶ土佐MBAをはじめとした講座などのさらなる拡充を図るとともに、首都圏からの人材確保をより強力に推進する仕組みの構築などを検討してまいります。
 このような企業の誘致と人材の育成、確保を両輪とした取り組みを通じて、IT・コンテンツ産業のクラスターの形成を目指してまいります。

(3)観光振興の取り組み
 次に、観光振興の取り組みについてご説明申し上げます。

(「志国高知 幕末維新博」第二幕へ向けた取り組み)
 現在、開催しております「志国高知 幕末維新博」の一昨日までの来場者数は、メイン会場において開幕から約17万6千人と、既に年間目標の12万人を大幅に超え、また、サブ会場と地域会場を合わせた全会場において132万人を超えるなど、堅調に推移しております。特に、大政奉還から150年の節目となる10月と龍馬月間である11月には多くの観光客の皆様に訪れていただきました。
 明治維新150年の節目の年となる新年には、NHK大河ドラマ「西郷どん」の放送が始まります。「西郷どん」の放送に関しては、その効果を博覧会の追い風とするため、これまでも、原作者で県観光特使でもある林真理子先生を本県にお招きし、高知城歴史博物館をご覧いただき、私自身も幕末の志士をテーマとして対談させていただくなど、話題づくりやメディアを活用した情報発信に取り組んできました。
 引き続き、「西郷どん」とのタイアップも意図しつつ、効果的な情報発信を図ることによって、本県の博覧会への注目をより一層集めるとともに、市町村や事業者の皆様とスピード感を持ってPDCAサイクルを回して、受入態勢の整備にしっかりと取り組みながら、来年4月の第二幕の開幕に臨んでまいります。

(ポスト博覧会)
 次に、幕末維新博後の取り組みについてご説明申し上げます。
 本県の観光振興を進めるにあたっては、その時々の流行をつかみながら、食、歴史、自然といった本県の強みを最大限に生かすことが大事であると考えております。こうしたことから、現在は、大政奉還、明治維新から150年という節目の年であることを好機と捉え、歴史を前面に出した幕末維新博を展開しているところです。
 幕末維新博後については、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向け、全国的にスポーツやこれに関連するカヌー体験といったアクティビティに対する関心が高まることが予想されます。
 また、時機を同じくして、越知町や本山町、土佐清水市に全国トップクラスのアウトドアメーカーなどが運営するキャンプ場などが整備され、さらに、牧野植物園のリニューアルや足摺海洋館の建て替えが進むなど、自然やアクティビティを前面に出して展開するための基盤が整ってまいります。
 このため、幕末維新博後の観光振興策については、本県の強みの一つである自然と各種のアクティビティを前面に出して展開することが望ましいのではないかと考えております。
 これまで積み上げてまいりました地域地域の食や歴史資源を引き続き活用しつつ、自然やアクティビティといった観光資源の磨き上げを行い、周辺の他の資源とも組み合わせた周遊コースづくり、いわゆる観光クラスターの形成を進めてまいりたいと考えております。
 このような自然を前面に出した観光振興策を進めるにあたっては、一定水準のサービスを常に確保することや、主なターゲットとして想定される個人旅行者に向けたプロモーションを効果的に実施することといった課題があります。来年度には一部先行して、自然やアクティビティを生かした企画を展開したいと考えており、今後、有識者や観光関係者の皆様のご意見もいただきながら、スピード感を持ってその手法などの検討を行ってまいります。

(新足摺海洋館の整備)
 県立足摺海洋館は、昭和50年の開館以来、足摺海底館やグラスボートによる竜串湾内の遊覧などとともに、本県西南地域の観光拠点としての役割を果たしてまいりました。しかしながら、施設の老朽化が進み、耐震基準も満たしていないことから、同じ敷地内に新館を整備する準備を進めてきたところであり、平成32年夏の開館を目指し、今議会に造成工事などに係る補正予算案を提出させていただいております。
 新たな足摺海洋館については、足摺、竜串ならではの特徴を生かした展示を行うとともに、背景となる竜串湾全体を一つの大きな水族館と見立て、館内の展示から眼前に広がる実際の海へと観覧客を誘う仕組みを設けることにより、他にはない魅力あるものとしてまいりたいと考えております。その際、先行して整備されるキャンプ場やビジターセンターとも相乗効果を発揮させるよう工夫してまいります。
 さらに、訪問していただいた皆様に西南地域の魅力をできるだけ多く満喫していただけるよう、大月町など周辺の市町村とも連携し、柏島をはじめとする地域の観光資源を周遊していただくコースづくりなども進め、西南地域全体の活性化につなげてまいります。

(牧野植物園の磨き上げ整備)
 来年開園60周年を迎える牧野植物園については、より県民の皆様に愛され、より多くの方々に来園いただける全国に誇れる施設となるよう、また、幕末維新博後の自然をテーマとした観光振興の中核施設となるよう整備を計画しております。
 来秋のオープンを目指し、太平洋を一望できるファミリー園や子ども達を対象としたスタディ園を整備したいと考えており、関連する補正予算案を今議会に提出させていただいております。

(4)その他
(食肉センターの整備)

 新たな食肉センターの整備については、「高知県新食肉センター整備検討会」において議論を重ね、これまでに、新センターの機能や設置場所などの基本的な方向性を決定してまいりました。
 昨日開催しました第6回整備検討会においては、新センターの設置や運営体制について議論がなされ、県とJAなどが出資して新たな法人を設立し、新センターを整備すること、県、市町村、JAなどで整備費用を負担すること、新法人において、施設の維持管理をはじめ、と畜、セリ、加工、卸売などの業務を行うことといった方向性について合意が得られました。
 これまでの約1年間、6回にわたる検討会において、食肉センターの経営面も含め、川上、川中、川下を含めた畜産振興と食の安全性確保という全県的な視点で議論を重ね、こうした結論に至ったものです。
 今後は、新法人の設立と施設整備に向けまして、JAや市町村と一体となって準備を進めるとともに、産業振興計画に基づいた増頭計画の推進や畜産物の販路拡大などに着実に取り組んでまいります。

(「全国農業担い手サミットinこうち」及び「全国豊かな海づくり大会」)
 本年10月、皇太子同妃両殿下のご臨席を賜りますとともに、全国から約1,700人の農業者や関係機関の皆様にご参加いただき、「第20回全国農業担い手サミットinこうち」が盛況のうちに開催されました。
 サミットにおいては、優れた経営を行う農業者の皆様の取り組みの発表や「元気な農業」をテーマとしたパネルディスカッションが行われるとともに、全国の農業者の皆様に、本県の先進的な農業技術や担い手確保へ向けた取り組みをご覧いただきました。
 開催にあたり、台風第21号による被害を被る中でご協力いただいた県内農業者の皆様をはじめ、準備された実行委員会の皆様、国や関係機関の皆様に心より感謝を申し上げます。
 また、昨日、本県での開催が予定されております「第38回全国豊かな海づくり大会」の開催日が来年10月28日に正式に決定されました。この大会の成功に向けて、関係する皆様と連携し、万全の準備を進めてまいります。

 

5 日本一の健康長寿県づくり

 次に、日本一の健康長寿県づくりの取り組みについてご説明申し上げます。

(1)地域地域で安心して住み続けられる県づくり
 現在、取り組んでおります第3期日本一の健康長寿県構想においては、「県民の誰もが住み慣れた地域で、安心して暮らし続けることのできる高知県」の実現を目指して、5つの柱により、骨太かつ重点的な対策を推進しているところです。

 その柱の一つであります「地域地域で安心して住み続けられる県づくり」については、県民の皆様のニーズに応えられるよう、高齢者、障害者、子どもなど誰もが利用できる小規模多機能型の地域福祉拠点であるあったかふれあいセンターの整備や訪問看護サービスの充実、救急医療体制の整備など医療、介護、福祉サービスの充実、確保に取り組んでいるところです。こうした取り組みの結果、例えば、あったかふれあいセンターについては、サテライトを含めて250カ所を超え、県内全域へ広がってまいりました。
 しかしながら、県民の皆様の日常生活から入院、リハビリ、退院後の生活などの一連の流れを見たとき、地域によっては必要なサービスが十分確保されていない場合や、サービス間の連携が円滑でないといった状況が見受けられます。
 このため、これまでの取り組みを強化することに加え、あったかふれあいセンターや集落活動センターなどとの協働を図り、不足するサービスの確保に取り組むとともに、関係者間の連携強化を促進する「高知版地域包括ケアシステム」の構築に向けて、現在、議論を深めているところです。
 こうした取り組みを通じて、県民の皆様誰もが県内のどの地域に住まわれても、状況に応じて必要なサービスを受けることができ、地域地域で安心して暮らし続けることのできる高知県を実現するよう取り組んでまいります。

(2)厳しい環境にある子どもたちへの支援
 厳しい環境にある子どもたちへの支援については、まず、妊娠期から子育て期までの切れ目のない総合的な支援体制の構築を目指して、高知版ネウボラの推進に取り組んでいるところです。
 妊娠期からの総合相談窓口となる子育て世代包括支援センターの設置が12市町村に、また、地域の子育て支援拠点となる地域子育て支援センターの設置も23市町村1広域連合に広がっており、県内各地において支援体制の構築に向けた取り組みが着実に進められております。

 引き続き、地域地域で安心して子育てをしていただけるよう両センターの新たな設置に向けたバックアップを行うなど、市町村と連携しながら取り組みを進めてまいります。
 次に、子ども食堂については、10市8町、50カ所で開催されており、子ども食堂支援基金に対しても、23件、約120万円のご寄附をいただくなど、取り組みが着実に広がっていると実感しております。
 また、売り上げの一部を基金に寄附していただくといった企業活動を通じた子ども食堂への支援も着実に広がっており、大変心強く感じております。
 他方、子ども食堂の運営にあたって、ボランティアスタッフを集めることが難しい、食材の確保に苦労しているといったお話を伺っており、現在、その支援策の検討を進めているところです。

(3)少子化対策の抜本強化
 少子化の現状は、合計特殊出生率の低下に加え、これまで安定していた一夫婦当たりの最終的な出生子ども数の平均値、いわゆる「完結出生児数」が2人を下回り、その低下傾向が定着するなど、全国的に問題の深刻さが増しております。その背景には、晩婚化の進行や、子育て期における経済面、育児面などの負担感があるのではないかと考えております。
 このため、本県の少子化対策について、未婚化や晩婚化への対策をより一層充実することとし、引き続き出会いのきっかけづくりといった結婚支援などに取り組むとともに、働きながら子育てができる環境の整備に向けて、男性の育児休暇の取得促進をもう一段強化するなどの取り組みを進めてまいります。

(4)国民健康保険制度改革
 国民健康保険については、来年4月から都道府県が財政運営の責任主体となり、市町村と共にその運営を担うことになります。
 先月には、国民健康保険運営協議会において、本県における国民健康保険運営方針や国民健康保険事業費納付金の算定方法の案に対してご審議をいただき、「適当である」との答申をいただいたところです。この答申内容には、納付金の算定方法について、医療費水準を全て反映させること、また、被保険者の保険料負担を急激に増加させないよう激変緩和措置を講ずることといった内容が盛り込まれております。
 この答申を受けまして、納付金の算定方法などを規定した条例議案を今議会に提出させていただいており、今後、国が示す納付金を算定するための係数などを基に、市町村ごとの納付金額や標準保険料率を決定してまいります。
 引き続き、国民健康保険の将来にわたる安定的な運営に向けて、市町村と一体となって取り組んでまいります。

 

6 教育の充実

 次に、教育の充実に関する取り組みについてご説明申し上げます。

(1)学力向上に向けた取り組み
 まず、小中学校の学力向上に向けた取り組みについては、本年9月、県内の児童生徒の約半数を抱える高知市と教育連携会議を開催し、授業改善などに係る学校への助言や指導体制の充実強化にこれまで以上に連携して取り組むことを高知市長と合意いたしました。
 現在、実務レベルで、この合意に基づいた効果的な助言や指導体制のあり方などについて協議を進めており、県としてできる限りの支援を行ってまいりたいと考えております。
 また、高等学校については、義務教育段階における学習内容が十分に定着していない生徒の基礎学力の底上げを図るため、各校を定期的に訪問し、生徒の学力の到達度に応じた授業展開などの具体的な助言や指導を行う新たな学校支援チームの編成に向けた検討を進めております。高い専門性と指導力を兼ね備えたチームによる実践的指導を通じて、教員の指導力の向上や教科会の充実を図ってまいります。
 さらには、各校の経営計画に基づく取り組み全般について、PDCAサイクルの確立を目指してまいります。

(2)生徒指導上の諸課題への対応
 次に、生徒指導上の課題については、本年10月、国により公表された昨年度の生徒指導上の諸課題に関する調査結果によりますと、本県の公立学校における暴力行為の発生件数が483件と前年度から約3割減少するなど改善が進んだ一方、不登校の児童生徒数は前年度を若干上回る1,011人となり、中学1年生の段階で小学6年生の2倍以上に急増する憂慮すべき状況が続いております。
 このような厳しい環境に置かれている児童生徒を確実に支えていくためには、小中学校間でしっかりと連携するとともに、チーム学校として組織的な校内支援体制の強化を図ることにより、個々の児童生徒の状況把握やケースへの対応を徹底することが不可欠であります。
 こうした支援体制の強化をはじめ、学力向上対策など教育大綱に掲げた取り組みの次年度に向けた見直しについて、今月22日に開催する総合教育会議において、さらに議論を深めてまいります。

(3)県立高等学校再編振興計画の後期実施計画
 県立高等学校のあり方と方向性を示す「県立高等学校再編振興計画」については、平成31年度から5カ年の「後期実施計画」の策定に向けて、本年10月に、教育委員をメンバーとする協議会を立ち上げました。
 先月下旬から順次協議会を開催し、県東部、中部、北部における県立高等学校のあり方について、関係自治体の首長をはじめ地域の皆様から様々なご意見やご提案をいただいており、今後、県西部の2カ所で協議会を開催してまいります。
 引き続き県民の皆様のご意見をしっかりとお聴きしながら、来年4月の中間取りまとめに向けて、生徒数の減少などの課題を抱える中で県立高等学校が地域で果たすべき役割などについて、地域活性化の視点も含め幅広い観点から丁寧に議論を進めてまいります。

 

7 南海トラフ地震対策

 次に、南海トラフ地震対策についてご説明申し上げます。

(1)住宅の耐震化
 様々な地震対策の入口となります住宅の耐震化については、市町村による戸別訪問など需要の掘り起こしと、耐震改修に対応できる事業者の育成など供給能力の強化を進めてきた結果、本年度の耐震改修の補助申請件数が、10月末現在で、前年同期比162パーセント、過去最高の1,275棟となりました。このため、さらに耐震改修の取り組みを加速させるべく、先の9月議会に続き、関連する補正予算案を今議会に提出させていただいております。
 他方、住宅耐震化のための今後の財源の確保については、全国的に懸案となってきたところです。国の来年度予算において、確実に住宅耐震化促進策の強化案が予算化されるよう、全国知事会とも連携し、改めて政策提言を行っております。引き続き、国の動向を注視しつつ、少しでも早く住宅耐震化率100パーセントの目標を達成するよう取り組んでまいります。

(2)道路啓開計画とインフラ整備
 南海トラフ地震発生後、地域へ支援物資などを確実に届けるためには、早期の道路啓開が不可欠であることから、平成27年度に策定した高知県道路啓開計画の実効性を高めるための取り組みを推進しております。
 本年度は、市町村の応急期機能配置計画の策定を受けて、この啓開計画のバージョンアップを図っているところであり、具体的には、応急期機能配置計画に位置付けられた救助の活動拠点などにつながる啓開ルートの選定や啓開日数の算定作業を進めております。
 また、昨年度から取り組んでおります情報伝達に関する図上訓練については、県内全ての地区で早期に終えるよう取り組んでいるところです。加えて、取り組みが先行している安芸地区において、啓開作業を行う建設業者の方々が被災想定現場から状況報告などを行う実働訓練を実施いたしました。
 引き続き、こうした訓練を通じて得た意見や課題も踏まえてさらなる見直しを図ることによって、道路啓開計画の実効性を高めてまいります。
 あわせて、浦戸湾の地震津波対策である三重防護や「命の道」となる四国8の字ネットワークの整備促進など、地域の生活を守るとともに、南海トラフ地震対策にも資するインフラ整備を進めてまいります。

(3)「南海トラフ地震に関連する情報」への対応
 本年9月、大規模地震対策特別措置法に関する国の中央防災会議のワーキンググループにおいて、東海地震の予知を前提としたこれまでの防災対応を改める必要があるとする一方、異常な前駆現象を捉えられる可能性があり、こうした観測情報を防災対応に生かすことが重要であるとの報告書が取りまとめられました。
 また、この報告書においては、異常な前駆現象が観測された際の防災対応に関する計画を自治体などが円滑に策定することができるよう、国がガイドラインを作成することとされております。このガイドライン策定のための知見を得るために、国はモデル地区において具体的な検討を進めることとしており、このモデル地区に静岡県、中部経済界と並んで、本県も選定されたところです。
 今後、本県においては、「津波避難とくらし」など4つのテーマについて、鋭意検討することとしております。このモデル地区としての検討を通じて、国のガイドラインに地域の実情をしっかりと反映させることが新たな防災対応を進める上で非常に重要であると考えております。地域住民や事業者の皆様にご協力いただきながら、市町村や国と密に連携し、モデル地区としての責任を果たしてまいります。
 また、国においては、先月1日から当面の間、南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、大規模な地震との関連について調査を開始した場合や、地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価した場合には、これらを臨時的に「南海トラフ地震に関連する情報」として発表することとなりました。
 これを受けて、本県においては、この情報が発表された際には、速やかに、本庁の各部局連絡員による危機管理連絡員会議と5つの地域本部に出先機関長を集めた地域本部会議をそれぞれ開催し、市町村などと連携して事前の備えを進めるとともに、必要に応じて危機管理本部を設置するという対応方針を定めたところです。
 今後、国が新たな運用方針や対応を定めた場合は、こうした県の態勢を随時見直してまいります。

 

8 スポーツの振興

 スポーツの振興については、本年6月に立ち上げました高知県スポーツ振興県民会議や、庁内で組織する高知県スポーツ振興推進本部会議において、現行施策の進捗管理を行うとともに、来年度以降の施策の抜本強化に向けた議論を重ねております。
 まず、競技力の向上については、子どもたちが自身の適性に応じたスポーツと出会い、可能性をつなぎ、トップ選手を目指して挑戦することができる「パスウェイシステム」の導入を考えております。具体的には、小学生を対象に個々の体力や適性を分析するプログラムの実施や、中央競技団体などと連携した選手選考の仕組みの構築について検討を進めているところです。
 また、競技ごとに県内の有望選手を集めた常設の「全高知チーム」を立ち上げ、全国トップレベルの指導者を招き県内競技団体の指導者と一体となって指導する取り組みについても検討を重ねております。
 次に、生涯スポーツの推進については、地域の実情やライフステージに応じたスポーツへの参加機会の拡充に向けて、既存の総合型地域スポーツクラブなどが核となり地域のスポーツ活動の拠点を担う「地域スポーツハブ」の構築や、地域スポーツに関わる団体や個人をつなぐコーディネーターの確保、育成に向けた取り組みについて検討を進めております。
 このほか、県民会議において、スポーツ医科学面から選手などをサポートする体制の整備や公的な経費以外の財源を確保する仕組みといった、スポーツ活動に対する新たな支援体制のあり方などについて貴重なご意見をいただいており、施策に反映するよう検討を行っております。
 引き続き、県民の皆様に幅広くご意見を伺いながら、議論をさらに深め、本年度内にスポーツ活動の推進に向けた新たな計画を策定いたします。

 

9 その他

(れんけいこうち広域都市圏形成の取り組み)
 次に、「れんけいこうち広域都市圏」形成の取り組みについてご説明申し上げます。
 高知市においては、昨年2月、中核市以上の規模の都市が周辺の市町村と圏域を形成し、圏域全体の活性化を図ることを目指した連携中枢都市圏構想に取り組むことを表明されました。しかしながら、仮に国が定める枠組みに基づき、高知市とその周辺市町村のみを圏域とした場合、高知市周辺への集中がますます進み、圏域外となる地域との格差がさらに広がることが懸念されたところです。
 このため、県より、圏域を全県とするよう高知市に申し入れを行い、市にご理解をいただいたところであり、以来、高知市と共に事業の策定や磨き上げなどに努めてまいりました。
 また、国による財政支援の対象は、全国一律の基準により高知市周辺の21市町村に限られることとなりましたが、県内全域を対象とする観点から対象外の市町村に対しては、県が同様の支援を行うこととしてはどうかと考えております。
 以上の検討を通じて、県内全ての市町村を圏域とする「れんけいこうち広域都市圏」の形成について協議が整ったところであり、各市町村の12月議会で連携協約について審議されることとなっております。
 県としましても、引き続き、この取り組みを高知市と共に推進してまいりたいと考えており、高知市との役割分担などを規定した連携協約に関する議案を今議会に提出させていただいております。

(大川村議会維持へ向けた取り組み)
 大川村議会の維持に向けては、「村議会の維持が大前提である」、「大川村の活性化を中山間地域活性化のモデルケースとする」との思いに基づき、本年6月、大川村と県が共同で大川村議会維持対策検討会議を設置し、村民の皆様へのアンケートをはじめ、青年団や事業所の皆様からのご意見を基に、これまで5回にわたる検討を重ねてまいりました。
 今月1日には、村議会維持に向けた対策として、村政や議会活動についての広報広聴の強化や、兼職兼業規制の緩和などの具体策を中間報告として取りまとめたところです。今後、大川村と共に国へ政策提言を行うとともに、大川村がこれらの対策を着実に実行に移していけるよう支援してまいりたいと考えております。
 さらに、同村在住の若者を増やすことを目指した大川村プロジェクトのさらなる加速化についても、畜産振興、観光振興、生活支援といったテーマを設定して、それぞれ議論を重ねてまいりました。大川村の若者を増やすことは、議会維持に向けても根治対策となるものであります。今後、もう一段議論を深め、来年度の予算編成に向けて、具体的な対策を取りまとめてまいりたいと考えております。

(動物愛護センター)
 不幸な犬や猫を少しでも減らすため、これまで動物の適正飼養の普及啓発などに取り組むとともに、平成26年度には、都道府県で初めて、飼い猫も含めた全ての雌猫に対する不妊手術費用への助成を開始しました。また、犬や猫をできるだけ多く譲渡するため、休日の譲渡見学会の開催や小動物管理センターの収容力の増加などにも取り組んでまいりました。その結果、昨年度の殺処分数は、10年前と比較して、犬が2,049頭から86頭に、猫が6,244頭から894頭となり、大幅に減少してまいりました。しかしながら、動物愛護の観点からは、まだまだ十分と言える状況ではありません。
 このため、適正飼養や譲渡動物に関する広報をさらに強化することに加え、新たに、これまで殺処分せざるを得なかった離乳前の子猫をボランティアの方々に育成していただき、離乳後に小動物管理センターで譲渡を行う取り組みを始めることとしております。
 あわせて、現在、動物愛護の取り組みを抜本的に強化するため、第三者による検討委員会で動物愛護センターの設置に向けた議論をしていただいております。幅広いご意見をお聞きしながら、センターの求められる役割や機能などを盛り込んだ基本構想を年度内に取りまとめてまいります。

(ルネサス高知工場)
 ルネサスエレクトロニクス株式会社の子会社であるルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング株式会社の高知工場については、大変残念なことに、平成27年12月、工場閉鎖を伴う集約を行う旨の方針が発表され、本年6月には、来年5月末の閉鎖が決定されました。
 方針の発表以来、従業員の皆様の雇用が維持されることを最大の目的として合意したルネサス社との和解契約の下、継続的に協議を行いながら、高知工場の承継先の確保に連携して取り組んでまいりました。あわせて、県独自で、承継先となり得る半導体メーカーなど300社を超える企業に対して、高知工場の活用の意向を確認し、いくつかの企業に工場を視察していただくなど取り組みも進めてきたところですが、いまだ承継先の確保に至っておりません。
 このため、本年10月に、香南市長と共にルネサス社を改めて訪問し、全力を挙げて承継先の確保に取り組んでいただくよう強く要請した結果、「承継先の確保に努め、従業員の雇用の継続に全力で取り組んでいく」との回答をいただいたところです。
 工場の閉鎖まで半年足らずとなり、従業員の皆様やご家族から将来に対する不安の声を多くお聞きしております。県としては、業界内の投資動向に詳しい有識者など様々なルートを活用して、企業への継続的なアプローチを行っており、今後も承継先の確保を必ず成し遂げるという決意の下、粘り強く取り組んでまいります。

(新たな管理型最終処分場の候補地の選定)
 産業廃棄物の新たな管理型最終処分場の整備については、有識者などによって構成される「新たな管理型最終処分場候補地選定委員会」において、候補地の選定に向けた議論を重ねていただいております。
 昨日開催いたしました第5回委員会においては、これまでの委員会を通じて絞り込まれた27カ所の土地を対象として、その周辺における保育所、学校、病院の立地や水道の水源の状況などについて評価をいただき、11カ所を次の評価対象とすることを決定していただきました。あわせて、次の委員会においてさらに候補地を絞り込むための評価項目についても決定いただいたところです。同評価項目に従って検討を重ねた上で、来年2月に開催予定の第6回委員会において、最終候補地として複数箇所の選定をしていただくこととしております。
 なお、候補地の選定過程については、土地の先行買収などを防ぐため、やむを得ず非公開で進めているところです。最終候補地が選定された後、その客観性や合理性をお示しするため、速やかに委員会からそれまでの選定過程に関する報告書を提出いただき、公表したいと考えております。
 最終的には、県議会のご意見を踏まえて、地元の合意を得た上で、県において建設予定地を決定したいと考えております。

 

10 議案

 続きまして、今回提案いたしました議案についてご説明申し上げます。
 まず予算案は、平成29年度高知県一般会計補正予算などの6件です。
 このうち一般会計補正予算は、先ほど申し上げました台風被害への対応などの経費として、14億5千万円余りの歳入歳出予算の補正などを計上しております。
 条例議案は、高知県国民健康保険法施行条例議案など9件であります。
 その他の議案は、平成30年度当せん金付証票の発売総額に関する議案など13件であります。
 以上をもちまして、議案提出にあたっての私からの説明を終わらせていただきます。
 何とぞご審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。

高知県 総務部 秘書課

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