4ページ 第2章基本的な考え方           1基本理念 アルコール健康障害対策基本法及びギャンブル等依存症対策基本法の理念や薬物乱用防止五か年戦略の趣旨を踏まえ、アルコール健康障害や各種依存症の「発症予防(一次予防)」、「進行予防(二次予防)」、「回復・再発予防(三次予防)」の各段階に応じた施策を実施するとともに、当事者とその家族が日常生活及び社会生活を安心して営めるよう支援を行うものとします。 2地域共生社会の実現と各段階における基本的な方向性 (1)地域共生社会の実現 アルコール健康障害や各種依存症の多くには、健康問題、経済・生活問題、人間関係の問題のほか、地域や職場のあり方の変化など、様々な要因が複雑に関係しています。そのため、制度の狭間にある人や、複合的な課題を抱え自ら相談に行くことが困難な人などを地域において早期に発見し、支援に繋げられるよう、属性を問わない相談支援、参加支援及び地域づくりに向けた支援を一体的に行う「重層的支援体制整備事業」など、地域共生社会の実現に向けた取組を始めとした各種施策との連携を図ります。 (2)各段階における基本的な方向性 本県では、アルコール健康障害及び各種依存症における「発症予防(一次予防)」、「進行予防(二次予防)」、「回復・再発予防(三次予防)」の各段階に応じた対策について、次頁の図に示すように、「1.予防教育及び普及啓発の推進」、「2.相談窓口の周知及び相談体制の充実」、「3.医療提供体制の整備」、「4.回復・再発防止対策の充実及び連携協力体制の強化」、「5.関係事業者による取組」の5つの柱を設定して、関係機関が連携しながら取り組んでいきます。 5ページ 各段階に応じた対策のイメージ図省略 ①発症予防(一次予防) ○予防教育の推進 アルコールやギャンブル等に接する機会の増える大学生などの若者を中心に、アルコール健康障害や各種依存症にならないように予防教育を推進します。 〇普及啓発の推進 ・「依存症は病気である」との理解が広がるように、子どもから大人まで幅広く啓発を行います。 ・関係機関と連携しながら、地域や職場などで正しい理解が広がるよう、普及啓発を推進します。 ○関係事業者による取り組み 各事業団体ごとに策定された指針やガイドラインに基づく対策に継続して取り組みます。 ②進行予防(二次予防) ○相談窓口の周知及び相談体制の充実 依存症相談拠点(県立精神保健福祉センター)や各福祉保健所、市町村などの相談窓口を周知します。 6ページ また、相談支援に携わる医療・保健・福祉関係者等が適切な相談対応を行い、早期に適切な治療や支援につなぐことができるよう相談体制の充実を図ります。 ○医療提供体制の整備 アルコール健康障害や各種依存症が身近な地域で治療できるように、医療提供体制の整備を推進します。 ③回復・再発予防(三次予防) ○回復・再発防止対策の充実及び連携協力体制の強化 依存症の当事者とその家族が地域で孤立することを防ぎ、居場所を失うことがないよう地域の関係機関の連携した取組や自助グループ等の活動を強化し、アルコール健康障害や各種依存症からの回復や社会復帰を支えます。