先輩職員からのメッセージ

先輩職員からのメッセージ(試験区分:行政・TOSA)

試験区分:行政・TOSA(平成26年度採用)
所属:産地・流通支援課
異動歴:なし

行政職員の仕事風景

1. 現在の担当業務を教えてください。

 主に県外で、高知フェアや展示会・商談会などのイベントを実施し、高知県の農産物(野菜・果物・花)の販売支援を行っているチームに所属しています。卸売市場や民間企業、高知野菜サポーター等に協力してもらい、イベントを開催します。農家の方や農協等にそのイベントに参加してもらい、その青果を県外の量販店や飲食業界へ売り込む流通企画の仕事です。私は各イベントのサポートについており、パンフレットの作成から広報活動、当日スタッフとして商談のサポート、関連する会計や補助金交付などの事務業務も担っています。

2. なぜ、この職種を志望しましたか?

 私は人材業界で8年間営業として勤務した後、転職で高知県へUターンしました。前職で行政の方と一緒に仕事をした際、その政策に世の中を変える大きな力があることを目の当たりにしたことが、公務員として働くきっかけでした。営業のときには、企業の人材課題に対する提案と求職者のマッチング、定着のための支援を行ってきました。数千人の求職者・求人者と関わり、「働く」を取り巻く様々な勉強をさせてもらったその財産を、高知県に持ち帰って活かしたいと考え、行政・TOSAの試験を受けました。

3. 採用前のイメージと採用後のイメージは違いましたか?

 前職は、社員の7割が女性で、平均年齢33歳のガツガツの営業会社だったため、180度違う異世界だろうなという漠然としたイメージだけありました。そこに飛び込み、どこまで自分のスタンスを変えず、周りを刺激しながら、自分のやりたいことができるかなとわくわくしながら入庁しました。

 ところが実際は、想像以上にアグレッシブでスクラップ・アンド・ビルドを楽しんでいる職員がいて、刺激を受けることが多く、驚きました。また、逃げ出したくなるほど重い役割をじっと担っている先輩方には心から脱帽します。そのため、目的を持たずに業務遂行している職員との差はとても目につきます。公務員は「安定した仕事」のイメージは強いと思いますが、私の周りの職員は限界ギリギリのラインを一生懸命走り続けている、そんなイメージの職場です。

4. 『やりがい』について、民間企業とはどんなところが異なりますか?

 短期的な観点では、やりがいは感じにくいです。わかりやすい売上目標や達成に対する評価・インセンティブ等はもちろんないですし、意外と県民の方々との直接の接点も少ないので、お礼や笑顔をもらえるわけでもありません。一方で、長期的な観点で、民間企業ではどうしても無視できなかった「利益」の枠を越えて政策に基づき事業が行えることは、やりがいにつながります。つまり、やりがいをその場その場で返ってくる対価で捉えると辛いと思います。やりがいを、その先に自分が見ている目標地点まで物事を積み上げていく達成感から受けることができれば、そのフィールドの大きさは、モチベーションにつながります。

5. 仕事上で困った時、どうやって解決しましたか?

 よく戸惑うのは、私が民間企業で身につけてきた仕事の仕方や優先順位、また価値観や気づくアンテナが、行政の職場のものとは違うことです。他のことは聞けばみんな丁寧に教えてくれますが、こればかりは、実際に自分が仕事で失敗するまで気づかないので学べません。入庁1・2年目だと、判断を迫られたときには、経験の長い民間での考えが正しいと判断したくなりますし、失敗を注意されると「普通は(民間なら)そんなやり方しないのに」と少なからず考えてしまうことがあります。そんなときは、他の部署の先輩や役職者の方にたくさん相談しています。同じ県庁組織でも様々な価値観をもった職員が働いていますので、客観的な他部署の先輩に相談することで、つまずいている事象と自分の考えを整理するアドバイスをもらっています。

6. これから受験される方へのメッセージをお願いします。

 ぜひもう一度、志望動機を見つめ直してください。私は幸運にも、前職の経験や自分のキャラクターが直結した部署へ配属されたため、仕事とのミスマッチはなかったですが、それでも理解に苦しむ行政の独特さに何度もぶつかりました。しかし、意志を持って入庁していれば、周りには人が集まってきて助けてくれます。みんなが私の悩みを理解しようとしてくれていることに気付きます。それは、意志を持っていなければ、また転職するという決断を簡単にとってしまうくらい“馴染む”ことが難しい職場だということかもしれません。

 県庁の仕事は、責任も重く、業務量も年々増えているため、中途半端な気持ちで担える仕事ではありません。そんな中でも、自分の目的をきちんと持って覚悟を決めて入庁されたら、そこには、あなたを応援し一緒に走ってくれる同期や先輩がいて、その目的を叶えるフィールドが無限に広がっていることに気付けると思います。