4)東日本大震災での事例

■揺れがおさまった直後、すぐに避難を

東日本大震災の被災者870名を対象にした調査結果(内閣府・消防庁・気象庁共同調査)によると、地震発生直後に避難した人は57%、31%は何らかの行動を終えて避難(用事後避難)、11%は何らかの行動をしているうちに津波が迫ってきて避難(切迫避難)していました。

地震発生直後に避難した方は津波に巻き込まれ流されるなどの非常に危険な目にあった方が少ないのに対し、何らかの行動をしているうちに津波が迫ってきて避難した方の約半数は命をとしかねない危険な目にあっています。こうしたことからも揺れがおさまったら、急いで避難することが自分の命を守ることにつながります。

注意

本県では早い所では3分で海岸線に1mの津波が到達しますので、揺れがおさまったらすぐに避難することが大原則です。

今回の経験を経て、得られた教訓や後世に伝えたいことについて、住民からは以下のような意見がありました。
(自由回答)

[教訓]

大きな揺れを感じたら、すぐに避難する。
ここなら津波は来ないだろうと思い込むのは危険である。
過去の津波経験がマイナスに働くことがあり、経験にとらわれないことも重要である。

[避難行動・手段]

緊急時に持って行く物を準備しておくことが重要である。
高いところへ逃げる。忘れ物をしても、絶対に取りに帰らない。
安全な場所を自分で判断できるようにしておく。

■釜石市小中学校の避難成功例

東日本大震災において岩手県釜石市沿岸部の小中学校9校の生徒たちの避難率は100%に近く、ほぼ全が無事避難しています。避難をした生徒たちは、大津波警報などの公的な情報を待たず揺れがおさまった直後、自分の判断や教師の指示によってすぐに避難を開始しています。

一方、東日本大震災発生時の高知県では避難対象者(19市町村18万1,883人)のうち、実際に避難し たのは、わずか5.9%(1万755人)でした。津波が来ることはわかっていても避難行動を起こしていない方が多数を占めています。揺れがおさまったらすぐに避難するよう意識を持つことが大事です。

群馬大学理工学研究院 広域首都圏防災研究センター長
片田敏孝教授が教える津波避難三原則

「想定にとらわれるな」
相手は自然です。何が起きるかわかりません。想定にとらわれずに揺れがおさまったら、すぐに避難しましょう!
「最善を尽くせ」
避難場所に避難したとしても、自分で状況を判断し、もっと高い場所を目指すなど、どんな状況でもあきらめることなく最善を尽くしましょう!
「率先避難者たれ」
周りの人が避難していなくても率先して避難しましょう!自分の命を守ることが周りの人の命を救うことにつながります。