平成17年度研究報告 第31号 平成18年3月

公開日 2009年12月24日

1 急速乾燥法によるスギ平角材の効率的な乾燥技術の確立

【政岡尚志 野地清美】

 スギ平角材について急速乾燥法(蒸気式高温乾燥法、パラフィン液相乾燥法、爆砕高周波減圧乾燥法)別に低コスト型と高品質型の乾燥スケジュールを確立した。さらに、急速乾燥法の前処理である高温低湿処理やパラフィン処理の表面割れ抑制効果を確認し、これらの処理と太陽熱利用乾燥(ガラス温室利用)を組み合わせた乾燥法が割れの少ない高品質材を生産できる乾燥法である事を確認した。また、高温乾燥材の強度性能について各種試験を実施した結果、曲げ強さ、クリープ、動的ヤング係数の因子では対照材と比較して同等の値で、強度劣化の問題は認められなかった。 

        

2 人工林の低コスト育林施業の体系化と環境保全機能への影響調査

【深田英久】

 木材価格の低迷等から林業経営の安定のため育林コストの低減が求められている。そのための一手段として強度間伐施業の実施が増加しているが、その残存木や森林環境に与える影響は明らかにされていない。本県の民有人工林面積の55.6%を占めるヒノキ林について、強度間伐施業の実施後概ね5年間における残存木の成長や森林環境に与える影響について調査し、次の知見を得た。
(1) 樹高成長は本数間伐率(上層間伐)が高くなるほど低下する。
(2) ha当たりの材積成長量は本数間伐率(上層間伐)が高いほど少なく、特に間伐率が50%を超え、Ry(収量比数)が間伐実施前に比べて0.16以上低下すると顕著である。
(3) 強度間伐は陽光の射入を増加させるが土壌の乾燥化を促進するものではない。
(4) 下層植生は生活型ごとに間伐への反応と表土流亡抑制機能が異なる。


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