高知県における花粉症対策苗木の生産増加に向けた取り組みについて

公開日 2019年04月19日

 国民の3割が花粉症にかかっていると言われ、国においては関係省庁が連携して総合的な花粉症対策を進めています。林野庁においては、花粉の発生源となるスギやヒノキの人工林を、花粉の少ない森林へ転換する取り組みを進めています。
 国の研究機関である林木育種センターでは、花粉の少ないスギの品種の育成を進めており、平成26年度から花粉症対策苗木の配布が開始されました。
 高知県においては、この林木育種センターから提供された苗木を活用して、花粉症対策苗木の種子を苗木生産者へ配布し、花粉症対策苗木の増産に取り組んでおり、今後さらに加速していく予定です。 

1.これまでの取り組み

(1)苗木の育成(既存の採種園による取り組み)

 既存の採種園(※1)の中で見つかった少花粉の性質を持つスギ、ヒノキの種を採取し、平成27年度から苗木生産者に配布し育苗を行っています。
 この苗木は、今年度、約15,000本を出荷できる見込みです。

(2)苗木の育成(新たな採種園による取り組み)

 平成26年度から特定母樹(※2)の苗木の配布を開始した林木育種センターから、平成27年度に苗木を購入して、平成29年度までに種子を採取するための親木(採種木)を270本育成してきました。
 平成30年度に初めて種子を採取し、この種子については、本年度、発芽の状況を確認したあと、苗木生産者へ配布する予定です。

(3)花粉症対策苗木による再造林

 県内では、平成29年度に10.6ヘクタール、平成30年度に10.0ヘクタールを花粉症対策苗木に植え替えました。

2.これからの取り組み

(1)苗木の育成(新たな採種園による取り組み)

 花粉症対策苗木を増産していくために、さらに、ヒノキも含めて新たな採種園を拡大することとしています。
 この取り組みにより、3年後には花粉症対策苗木の種子を5.5キログラム程度(苗木の出荷はその2年後に9万本程度出荷見込)の出荷が可能になると見込んでいます。
 さらに、6年後には17キログラム程度(苗木の出荷はその2年後に27万本程度出荷見込)の出荷を見込んでいます。
 引き続き、花粉症対策苗木の増産に向けて採種園の拡大に取り組んでまいります。

(2)花粉症対策苗木による再造林

 森林所有者の皆さまに、再造林を行う際に花粉症対策苗木の利用についてPRをしてまいります。

 宮崎県など九州では、挿し木苗(クローン)で増産に取り組んでいますが、高知県では、病虫害や災害に強い森づくりを進める観点から、種から育てる実生で苗木を育成しています。このため、花粉症対策用の種子の増産には一定の時間がかかりますが、上記のような取り組みにより、さらに増産を進めてまいります。

(※1):採種園とは、種子を採取するための親木を育成している樹木園。
(※2):特定母樹とは、一般的な個体と比べ、「成長等が優れたもの」で「花粉量も概ね半分以下であるもの」として農林水産大臣が指定した品種。

連絡先

高知県 林業振興・環境部 木材増産推進課
住所: 〒780-0850 高知県高知市丸ノ内1丁目7番52号(西庁舎4階)
電話: 森の工場担当 088-821-4876
間伐担当 088-821-4602
原木増産担当 088-821-4876
ファックス: 088-821-4576
メール: 030301@ken.pref.kochi.lg.jp