公開日 2009年03月20日
更新日 2014年03月16日
ウニ除去による藻場の再生その3(2008年3月17日、2008年4月25日)
今回は、久通漁港内のウニ除去区の追跡調査の結果を報告します。
久通地先では、平成19年6月と10月に、海洋高校、高知大学、久通漁協と協働で2回ウニ類除去を実施しています。平成20年3月には、10月に除去をしてから5ヶ月ぶりに観察を行いました。10月には以前除去した場所が珪藻類に覆われており、大型多年生海藻のヨレモクモドキの幼体もいくつか観察できていましたから、さらに海藻群落が拡がっていることを想像しながら海に入りました。
写真1は、ウニ除去を行った場所に生えてきたヨレモクモドキ(黄色く見えるホンダワラ類)と周囲に密生するフクロノリです。10月に見られたヨレモクモドキの幼体がずいぶん大きく生長し、その数も増加していることを確認しました。
写真2は、まだウニが残っている場所ですが、海藻がほどんどなく石の表面が露出しています。
平成20年4月25日には、除去区内に拡がったヨレモクモドキの群落を見ることができました。なお、3月に密生していたフクロノリは早春の一時期に多く見られる海藻(一年生海藻)ですので、すでに消えていました。
今回、海洋高校、高知大学、久通漁協と協働で実施したウニ類除去により、小規模ではありますが、藻場を再生することができました。ここでは、定期的なウニ除去を実施することで、この藻場の維持と拡大を目指したいと思います。
さらに、県内の各地でこのような取り組みが可能な場所があれば、どんどん取り組み事例を増やしていきたいと考えています。
写真1 伸長し始めたヨレモクモドキ(平成20年3月17日) 写真2 ウニが残る海底の様子(平成20年3月17日)
写真3 拡がったヨレモクモドキの群落(平成20年4月25日)
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