すぐ解る流行の状況! 感染症週報(第49週)

公開日 2017年12月13日

(第49週:12月4日から12月10日)

★ お知らせ
◆ インフルエンザに気をつけて!
 定点医療機関当たりの報告は第48週の0.17から第49週は0.90と急増しています。県全域から報告があり、中央東以外の全ての地域で急増し、安芸、中央西、幡多では流行開始の目安である1.00を上回りました。 また、学校等における集団発生の報告で幡多福祉保健所管内から今シーズン初めて学年閉鎖が1例報告されています。
 インフルエンザ定点医療機関における迅速診断ではインフルエンザA型が32件、インフルエンザB型が7件、不明4件の報告があり、病原体検出情報では、今シーズ初めて第49週に高知市から搬入された検体からInfluenza virus B/Yamagataが1例検出されています。
 国内のインフルエンザウイルスの検出状況は、直近の5 週間(2017 年第45~49週)ではAH1pdm09の検出割合が最も多く66.2%、次いでB(山形系統)が19.6%、AH3が14.2%の順でした。
 インフルエンザは、その年により流行の程度に差がありますが、例年11月頃から患者が増え始め、12月から3月頃にかけて流行します。感染力は非常に強く、いったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡大することから、集団生活の場では特に注意が必要です。
 インフルエンザワクチンには、インフルエンザウイルスに感染した場合に発症を一定程度抑える効果や重症化を予防する効果が認められており、ワクチンを接種してから抗体ができて予防効果が発現するためには、およそ2週間かかると言われています。予防対策の1つとして予防接種をご検討下さい。

 <予防方法> 手洗いと咳エチケットを心がけましょう
 インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみの際に口から発生される小さな水滴(飛沫)による飛沫感染であることから、感染予防のため以下の咳エチケットに心がけてください。
 (1) 普段から皆が咳エチケットを心がけるとともにくしゃみを他の人に向けて発しないこと。
 (2) 咳やくしゃみが出るときはできるだけマスクをすること。
 (3) 手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うこと。

厚生労働省 平成29年度今冬のインフルエンザ総合対策について:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/index.html

 
◆ 感染性胃腸炎に気を付けて!
 定点医療機関当たりの報告数は第48週の3.80から第49週では3.43と横ばいです。県全域から報告があり、安芸、中央東で減少していますが、中央西で急増しています。
 定点医療機関からのホット情報ではノロウイルス8例、細菌の病原性大腸菌を原因とする胃腸炎3例の報告のほか、「感染性胃腸炎が増加している」との報告もあります。
 病原体検出情報では、第48週に高知市から搬入された検体からNorovirus GII NTが1例、須崎から搬入された検体からCampylobacter jejuniが1例、第49週に須崎から搬入された検体からNorovirus GII NT(臨床診断名は不明)が1例検出されています。
 また、学校等欠席者・感染症情報システム※でも9例の報告があることから引き続き注意が必要です。
 ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、1年を通して発生していますが、特に冬季に流行します。嘔吐、下痢が主症状ですが、その他、発熱、腹痛などの症状があります。特に、乳幼児や高齢者、体力の低下している方は、下痢、嘔吐などで脱水症状を起こすことがありますので、早めに医療機関を受診してください。通常は1週間以内に回復しますが、症状消失後も1週間程度、長いときには1ヶ月程度便中にウイルスの排出が続くことがあります。保育園や幼稚園、学校や社会福祉施設など集団生活の場で大規模な流行となることもあり注意が必要です。
 予防対策のため、帰宅時や調理前・食事前、トイレの後に石けんでよく手を洗いましょう。また、感染した人の便やおう吐物には、直接触れないようにし、次亜塩素酸ナトリウムまたは、家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤の使用方法を確認したうえで使用し処理しましょう。(使い捨ての手袋やキッチンペーパーなどを使って処理しましょう。)また、 調理をする場合は、十分加熱しましょう。

   ●厚生労働省 「ノロウイルスに関するQ&A」
    
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
  ●衛生研究所 「高知県ノロウイルス対策マニュアル」
    
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/norovirus.html


 百日咳に気を付けて!
 
第49週の定点医療機関からの報告数は0.03と急増し、須崎では注意報値を超えています。
 百日咳は、感染力が強く、軽症でも菌の排出があるため、注意が必要です。特に生後6ヶ月未満の乳児では無呼吸発作等、重篤になる場合もあるので、予防接種をしていない新生児、乳児がいる場合は特に感染に対する注意が必要です。また、成人が感染した場合は、通常咳が長期にわたって持続するものの、典型的な発作性の咳嗽を示すことはなく、やがて回復に向かいます。軽症で感冒など他の疾患との鑑別が困難であり、菌の排出があるためワクチン未接種の新生児・乳児に対する感染源として注意が必要です。
 感染予防にはワクチン接種があります。ワクチンは生後3ヶ月から接種可能なので、かかりつけ医と相談し、出来るだけ早く受けておくことをお勧めします。

 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎に気を付けて!
 
定点医療機関当たりの報告数は第48週の1.33から第49週では2.03と増加しています。県全域から報告胃があり、安芸、中央西、須崎で急増、幡多、高知市で増加し、安芸では注意報値を超えています。
 また、学校等欠席者・感染症情報システム※でも13例の報告があることから注意が必要です。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込むことによる飛まつ感染、あるいは、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる接触感染が主な感染経路で、ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすく、家庭、学校などの集団での感染も多くなるため注意が必要です。うがい、手洗いなどの一般的な予防法を励行しましょう。

  咽頭結膜熱に気を付けて!
 
定点医療機関当たり報告数は第48週の0.10から第49週0.27と急増しています。幡多で急減していますが、高知市、須崎で急増し、須崎では注意報値を超えています。

 ※ 学校等欠席者・感染症情報システム:県内小中高等学校における疾病別患者数情報システム

☆野外活動の際にはダニに注意!

 ★ 日本紅斑熱やSFTSに注意しましょう
 
日本紅斑熱やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は屋外に生息するダニの一種で、比較的大型(吸血前で3~4mm)のマダニが媒介する感染症です。

 「マダニに咬まれないこと」がとても重要です。
 マダニは野山、草地、畑、河川敷などに広く生息しています。屋外でキャンプ、ハイキングなどのレジャーや農作業をする場合には次のことに注意しましょう。(全てのマダニが病原体を持っているわけではありません)
 ●長袖・長ズボン・長靴などで肌の露出を少なくしましょう。
 ●マダニに対する虫除け剤(有効成分:ディ-トあるいはイカリジン)を活用しましょう。
 ●地面に直接座ったりしないよう、敷物を使用しましょう。
 ●活動後は体や衣服をはたき、帰宅後にはすぐに入浴し、マダニに咬まれていないか確認しましょう。

発熱等の症状が出たとき

 野山に入ってからしばらくして(数日~数週間程度)発熱等の症状が出た場合、医療機関を受診して下さい。受診の際、発症前に野山に立ち入ったこと(ダニに咬まれたこと)を申し出て下さい。
 また、このたび
発熱・衰弱等に加え血小板減少等の所見が見られた飼育ネコ及び飼育イヌの血液・ふん便からSFTSウイルスが検出された事例並びに、体調不良のネコからの咬傷歴があるヒトがSFTSを発症し死亡した事例が確認されました。これらの事例は稀な事例ではありますが、イヌやネコの体液等からヒトが感染することも否定できないので、体調不良の動物に接触した後、発熱等の症状が出た時には医療機関を受診して下さい。その際には、動物との接触歴についても申し出て下さい。

 ●重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(厚生労働省)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html

 ●高知県衛生研究所 ダニが媒介する感染症及び注意喚起パンフレット
 http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/2015111600016.html

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  つつが虫病に注意しましょう
 第49週につつが虫病の発生届けが1例ありました。
 高知県では晩秋から冬にかけての報告が増加します。
 ツツガムシは、日本紅斑熱の原因となるマダニと同じく、野山や畑、草むらなど野外のいろいろなところに生息するダニの一種です。その全てが病原体を持っているわけではなく、ヒトは病原体を持ったツツガムシの幼虫(0.2mm位)に刺されることによって感染します。
 ツツガムシに刺された後、5日から14日程度で発症し、症状として「高熱・発疹・刺し口」の3つが特徴です。もしもと思った時は、早めに受診しましょう。
 予防対策は、「ツツガムシに刺されない」ことが重要です。屋外に生息するダニなので、レジャーや農作業等で野山や草むらに入る時には肌の露出を少なくするなどマダニ予防と同じ対策を心がけましょう。

 


 

★ 県内での感染症発生状況!

インフルエンザ及び小児科定点把握感染症 (上位疾患)

49週 (12月4日~12月10日)

疾 病 名

推 移

定点当たり報告数

県 内 の 傾 向

感染性胃腸炎

3.43

安芸、中央東で減少していますが、中央西で急増しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2.03

安芸、中央西、須崎で急増、県全域、幡多、高知市で増加し、安芸では注意報値を超えています。

インフルエンザ

0.90

県全域、安芸、中央西、幡多、高知市、須崎で急増しています。

手足口病

0.77

中央西、安芸で急増、県全域、中央東で増加しています。

RSウイルス感染症

0.73

中央西、須崎で急減していますが、中央東で増加しています。

:急増 :増加 :横ばい :減少 :急減

 


 ★ 地域別感染症発生状況

 第49週
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★ 気を付けて!
感染性胃腸炎 第49週:3.43 (注意報値:12.00 警報値:20.00 )
 定点医療機関からの報告数は定点当たり3.43(前週:3.80)と横ばいです。安芸6.00(前週:10.50)中央東2.00(前週:3.29)で減少していますが、中央西1.67(前週:0.67)で急増しています。

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A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 第49週:2.03 (注意報値:4.00 警報値:8.00 )
 定点医療機関からの報告数は定点当たり2.03(前週:1.33)と増加しています。安芸5.50(前週:1.00)中央西1.00(前週:0.33)須崎0.50(前週:0.00)で急増、幡多2.60(前週:2.00)高知市2.27(前週:1.64)で増加し安芸では注意報値を超えています。

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 ※グラフの途切れについて
  H27-H28年は第53週まであるため、グラフ横軸に第53週を挿入しています。
  そのため、H28-H29のグラフ第52週~第1週間に途切れが生じています。


病原体検出情報
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前週以前に搬入
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★全数把握感染症
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 高知県感染症発生動向調査(週報)ダウンロード

◆ 第49週週報
◆ 過去の週報・月報は「感染症情報(週報・月報)」のページからダウンロードいただけます。
◆ 高知県の流行発生注意報・警報基準値

 

連絡先

高知県 健康政策部 衛生研究所
住所: 〒780-0850 高知市丸ノ内2丁目4番1号 保健衛生総合庁舎
電話: 総務企画課 088-821-4960
保健科学課 088-821-4963
生活科学課 088-821-4964
ファックス: 088-872-6324
メール: 130120@ken.pref.kochi.lg.jp

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