すぐ解る流行の状況! 感染症週報(第13週)

公開日 2018年04月04日

(第13週:3月26日から4月1日)

★ お知らせ
◆ 感染性胃腸炎に気を付けて!
 
定点医療機関当たりの報告数は第12週の4.30から第13週は3.80と横ばいです。県全域から報告があり、中央東、中央西、安芸で減少していますが、須崎で増加しています。
 定点医療機関からのホット情報では、ノロウイルス8例、ロタウイルス3例、アデノウイルス2例、細菌の病原性大腸菌やカンピロバクター属菌を原因とする胃腸炎5例の報告があります。
 ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、1年を通して発生していますが、特に冬季に流行します。嘔吐、下痢が主症状ですが、その他、発熱、腹痛などの症状があります。特に、乳幼児や高齢者、体力の低下している方は、下痢、嘔吐などで脱水症状を起こすことがありますので、早めに医療機関を受診してください。通常は1週間以内に回復しますが、症状消失後も1週間程度、長いときには1ヶ月程度便中にウイルスの排出が続くことがあります。保育園や幼稚園、学校や社会福祉施設など集団生活の場で大規模な流行となることもあり注意が必要です。

  <予防方法> 感染予防の基本は手洗いです
 人への感染経路は、主に経口(食品、糞便)です。食品を除けば大半が手に付着したウイルスが口に入って感染します。感染防止策は「手洗い」が基本ですので帰宅時・調理前・食事前・トイレの後に石けんを使ってよく手を洗いましょう。また、感染した人の便や吐物には、大量のウイルスが含まれていますので直接触れないようにし、次亜塩素酸ナトリウムまたは家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤の使用方法を確認した上で使用し処理しましょう。(使い捨ての手袋やキッチンペーパーなどを使って処理しましょう。)また、調理をする場合は、十分加熱しましょう。

   ●厚生労働省 「ノロウイルスに関するQ&A」
    
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
  ●衛生研究所 「高知県ノロウイルス対策マニュアル」
    
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/norovirus.html


◆ インフルエンザに気をつけて!
 定点医療機関当たりの報告は、第12週の4.46から、第13週は2.29と7週連続で減少しています。県全域から報告があり、須崎で急減、高知市、安芸、中央西、中央東、幡多で減少しています。
 学校等における集団発生の報告(学級閉鎖等)はありませんでした。
 インフルエンザ定点医療機関における迅速診断ではインフルエンザA型が53件(48.6%)、インフルエンザB型が56件(51.4%)となっています。
 国内のインフルエンザウイルスの検出状況は、直近の5週間(2018年第9~13週)ではB(山形系統)の検出割合が最も多く51.6%、次いでAH3が38.2%、AH1pdm09が5.5%、B(系統不明)が3.4%、B(ビクトリア系統)が1.3%の順でした。
 県内におけるインフルエンザの報告数はピーク時(第6週:定点当たり67.67)の約1/30に減少していますが、報告が続いているので、外出後の手洗い等の感染予防、感染拡大予防を心がけましょう。
 症状がある方は咳エチケットを心がけ、早めに医療機関を受診しましょう。また、適度な湿度の保持、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、人ごみを避けるなどの対策も感染予防には有効です。

  厚生労働省 インフルエンザの総合ページ
   http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html


◆ A群溶血性レンサ球菌咽頭炎に気を付けて!
 定点医療機関当たりの報告は、第12週の1.33から、第13週は0.97と減少しています。中央西、安芸で急減、中央東で減少していますが、須崎で増加しています。 
 病原体検出情報では、第13週に高知市から搬入された検体からStreptococcus pyogenes T1が1例、Streptococcus pyogenes T3が1例検出されています。
 一般的な経過では、2~5日の潜伏期をおいて、突然の発熱、全身倦怠感、咽頭痛で始まり、しばしば嘔吐を伴い、乳幼児では咽頭痛、年長児や成人では扁桃炎などを呈します。まれに重症化し、喉や舌・全身に発赤が拡がる猩紅熱といわれる全身症状を呈します。また、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などの合併症を起こすこともあります。
 通常、患者との接触を介して伝播するため、ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすく、家庭、学校などの集団での感染も多くあります。うがい、手洗いなどの一般的な予防法を励行しましょう。


◆ ヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症に気を付けて!
 定点医療機関からのホット情報では、ヒトメタニューモウイルスによる感染症の報告が、第13週に31例報告されています。安芸から1例、高知市から17例、幡多から13例の報告があり、年齢別にみると0歳2例、1歳6例、2歳12例、3歳7例、4歳2例、6歳1例、11歳1例となっています。
 病原体検出情報では、第11週に中央東から搬入された検体からHuman metapneumovirusが2例検出されています。
 ヒトメタニューモウイルス感染症の流行時期は3~6月が中心で、1歳から2歳に多く、主な症状は、咳、発熱、鼻水です。重症化すると、喘鳴(ゼーゼー)、呼吸困難が見られます。
 免疫を獲得しづらいため再感染を頻繁に起こすとされています。有効なワクチンはまだありませんので感染予防には、手洗い、うがい、マスクの着用、接触感染対策が大切です。
 国内では、流行時期に高齢者施設などでhMPVを原因とする呼吸器感染症の集団発生が散見されていますので注意が必要です。

 
◆ 百日咳に気を付けて!
 
第13週に百日咳の発生届けが須崎福祉保健所管内から1例ありました。2018年にはいって報告が続いており県内で合計53例の報告となっています。
 百日咳は、感染力が強く、咳やくしゃみなどによる飛沫感染や接触感染により感染します。そのため、比較的軽い症状の患者や感染しても症状が軽いため百日咳にかかったと気づかない大人から、重症化しやすいワクチン未接種の新生児や乳児へ感染することも考えられることから注意して下さい。

 <予防方法> 飛沫感染予防には、手洗い、咳エチケットです
 
・生まれた直後から百日咳にかかる可能性があります。咳が続いている人は、百日咳の可能性も考えて、赤ちゃんに注意して接しましょう。
 ・外出時にはマスクを着用し、人混みはなるべくさけ、帰宅時には、手洗いを励行しましょう。
 ・定期予防接種があります。ワクチンは生後3ヶ月から接種可能なので、かかりつけ医と相談し、出来るだけ早く受けておくことをお勧めします。

  ※ 学校等欠席者・感染症情報システム:県内小中高等学校における疾病別患者数情報システム

      
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☆屋外活動の際にはダニに注意!

 ★ 日本紅斑熱やSFTSに注意しましょう
 
日本紅斑熱やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は屋外に生息するダニの一種で、比較的大型(吸血前で3~4mm)のマダニが媒介する感染症です。

 「マダニに咬まれないこと」がとても重要です。
 マダニは野山、草地、畑、河川敷などに広く生息しています。暖かくなるとダニの活動が活発になり、人も屋外での活動が多くなることから、マダニが媒介する感染症のリスクが高まります(全てのマダニが病原体を持っているわけではありません)。屋外でキャンプ、ハイキングなどのレジャーや農作業をする場合には次のことに注意しましょう。
 ●長袖・長ズボン・長靴などで肌の露出を少なくしましょう。
 ●マダニに対する虫除け剤(有効成分:ディ-トあるいはイカリジン)を活用しましょう。
 ●地面に直接座ったりしないよう、敷物を使用しましょう。
 ●活動後は体や衣服をはたき、帰宅後にはすぐに入浴し、マダニに咬まれていないか確認しましょう。

発熱等の症状が出たとき

 野山に入ってからしばらくして(数日~数週間程度)発熱等の症状が出た場合、医療機関を受診して下さい。受診の際、発症前に野山に立ち入ったこと(ダニに咬まれたこと)を申し出て下さい。
 また、このたび
発熱・衰弱等に加え血小板減少等の所見が見られた飼育ネコ及び飼育イヌの血液・ふん便からSFTSウイルスが検出された事例並びに、体調不良のネコからの咬傷歴があるヒトがSFTSを発症し死亡した事例が確認されました。これらの事例は稀な事例ではありますが、イヌやネコの体液等からヒトが感染することも否定できないので、体調不良の動物に接触した後、発熱等の症状が出た時には医療機関を受診して下さい。その際には、動物との接触歴についても申し出て下さい。

 ●重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(厚生労働省)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html

 ●高知県衛生研究所 ダニが媒介する感染症及び注意喚起パンフレット
 http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/2015111600016.html

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★ 県内での感染症発生状況!

インフルエンザ及び小児科定点把握感染症 (上位疾患)

13週 (3月26日~4月1日)

疾 病 名

推 移

定点当たり報告数

県 内 の 傾 向

感染性胃腸炎

3.80

中央東、中央西、安芸で減少していますが、須崎で増加しています。

インフルエンザ

2.29

須崎で急減、県全域、高知市、安芸、中央西、中央東、幡多で減少しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.97

中央西、安芸で急減、県全域、中央東で減少していますが、須崎で増加しています。

手足口病

0.23

高知市で急減していますが、幡多、中央西、中央東で急増、県全域で増加しています。

RSウイルス感染症

0.23

高知市、中央西、須崎で急減、県全域で減少していますが、安芸、幡多で急増しています。

:急増 :増加 :横ばい :減少 :急減

 


 ★ 地域別感染症発生状況

第13週
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★ 気を付けて!
感染性胃腸炎
 第13週: 3.80  (注意報値:12.00 警報値:20.00)
 定点医療機関からの報告数は定点当たり3.80(前週:4.30)と横ばいです。中央東3.29(前週:5.00)中央西3.00(前週:6.00)安芸2.00(前週:3.00)で減少していますが、須崎6.00(前週:5.00)で増加しています。

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インフルエンザ 第13週: 2.29  (注意報値:10.00 警報値:30.00)
 定点医療機関からの報告数は定点当たり2.29(前週:4.46)と減少しています。須崎1.00(前週:5.25)で急減、高知市3.13(前週:6.00)安芸3.00(前週:4.25)中央西2.60(前週:4.20)中央東1.73(前週:3.18)幡多1.50(前週:3.00)で減少しています。

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  ※グラフの途切れについて
  H27-H28年は第53週まであるため、グラフ横軸に第53週を挿入しています。
  そのため、H28-H29年とH29-H30年のグラフ第52週~第1週間に途切れが生じています。


病原体検出情報
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前週以前
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★全数把握感染症
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 高知県感染症発生動向調査(週報)ダウンロード

◆ 第13週週報
◆ 過去の週報・月報は「感染症情報(週報・月報)」のページからダウンロードいただけます。
◆ 高知県の流行発生注意報・警報基準値

 

連絡先

高知県 健康政策部 衛生研究所
住所: 〒780-0850 高知市丸ノ内2丁目4番1号 保健衛生総合庁舎
電話: 総務企画課 088-821-4960
保健科学課 088-821-4963
生活科学課 088-821-4964
ファックス: 088-872-6324
メール: 130120@ken.pref.kochi.lg.jp

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