平成30年度土佐MBA「IoT技術人材育成講座」を開催しました

公開日 2019年01月16日

土佐MBA「IoT技術人材育成講座」について

 高知県は、第一次産業や製造業等における現場の課題をもつ企業等と情報通信産業の企業等が連携することで、課題の本質を見極め、IoT等の導入による課題解決や新たなビジネスモデルの創出を目指しています。
 そのため、IoT技術を活用したビジネスモデルの構築を行うことのできる人材を県内で育成するための技術教育研修として、「平成30年度高知県IoT技術人材育成講座」を全13日間にわたり開催しました。
 初めて開催した平成29年度は、県内のシステム開発の経験者を対象とした「サービス開発者向け講座」のみでしたが、平成30年度は、一次産業や製造業の従事者、その他IoTサービスの活用を検討している方を対象とした「サービス利用者向け講座」を新設し、現場の課題をもつニーズ側とIoTシステムを開発するシーズ側の双方の人材育成を行いました。
 ※本講座は、高知県が開催している土佐MBA(まるごとビジネスアカデミー)「IT・コンテンツアカデミー」の専科に位置付けられています。

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IoT技術人材育成講座の概要

(A)サービス開発者向け講座

 IoTを導入する上で必要な要素技術やシステム構築について、基礎から体系的に学ぶことのできる研修プログラムです。

  ●スケジュール(開催時間は全て9:00から17:00)
      

  ●受講条件
   IoTサービスを開発するエンジニアの方。システム開発の経験がある方。
   プログラミング経験は必須。

(B)サービス利用者向け講座

 IoTを導入する上で必要な基礎知識やIoTを活用したビジネスモデル構築について、基礎から体系的に学ぶことのできる研修プログラムです。 

  ●スケジュール(開催時間は全て9:00から17:00)
      

  ●受講条件
    IoTを自社の課題解決やビジネスに活用したい方。
    プログラミング経験は不要。

講座内容

 本講座は、実際に高知県が抱える課題にアプローチすることで、より実践的な力を養うことを狙いとしています。具体的には、「(B)サービス利用者向け講座」の受講者から以下2つの課題テーマが提起され、この課題を解決するためのサービス企画書と試作システムの作成を最後の「IoTハッカソン」でグループ毎に行うことを目標に、講座を進めていきました。
 テーマ1:中山間地域と都市部をつなぐ物流スマート化
      中山間地域の高齢者世帯が栽培している野菜が消費しきれずに余っているが、都市部への運搬手段が乏しい。
 テーマ2:中山間地域の栗産業活性化
      栗栽培において、担い手や栽培ノウハウが不足している。

(1)IoT基礎講座(2日間)

 「IoT基礎講座」では、利用者向け講座と開発者向け講座の受講生全員が集まり、Raspberry Piや高知高専の今井教授が開発したIoT学習HATなどの実デバイスやクラウドサービスを使用し、センサーからのデータ収集から分析、フィードバックまでの一連の流れを体験学習しました。IoTに関する基礎的な知識を習得するとともに、デバイスの操作やクラウドサービスの設定といった専門的な内容について、プログラム開発経験者が未経験者を支援するなど、両講座の受講生の交流が生まれていました。

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 オープニングのIoT基礎講座以降では、「(A)サービス開発者向け講座」「(B)サービス利用者向け講座」にそれぞれ分かれ、受講者の属性に応じたカリキュラムを受講しました。

(2)IoTサービス開発/セキュリティ/データ分析講座(8日間)

 「(A)サービス開発者向け講座」では、まず、クラウド上に簡易なWebサービスを構築するために必要な知識や技術の習得を、実習形式で行いました。
 また、データ分析を行う際の一連の流れを理解し、複数のデータ分析・加工手法から、課題に対してどの分析手法を適用するのかを選択するための知識や技術を習得しました。
 演習については、「IoTハッカソン」のテーマの1つである「中山間地域と都市部をつなぐ物流スマート化」のサービスプロトタイプを完成させるWebサービス構築演習や、県内ナス農家の環境・生育・収量データを活用したデータ分析演習といった、実際に高知県産業が抱える課題をテーマとして取り入れることで、より実践的な知識や技術が身に付くようなカリキュラムとしました。
 最後は、Pythonを活用したデータ分析講座を4日間実施しました。これは、平成29年度の講座で、Python言語を学習するための時間が短く、最終のハッカソンで受講者がデータ分析に苦戦したことから講座内容を拡充したもので、Python言語の基礎からデータの集計・加工、機械学習での活用など、実習形式で活用スキルを習得しました。

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(3)IoTサービスデザイン/セキュリティ/データ活用講座(4日間)

 「(B)サービス利用者向け講座」では、まず、ICTの基礎知識やIoTビジネス事例について学習しました。また、「(A)サービス開発者向け講座」でも使用した「中山間地域と都市部をつなぐ物流スマート化」の試作システムを操作しながら、Webサービスの全体像を理解しました。
 さらに、IoTサービスデザインの事例や手法について学習した後、受講者が2グループに分かれて、「IoTハッカソン」の課題テーマに対応したサービス企画書の作成を行いました。サービス企画書を作成するにあたり、費用対効果や収支計画の立案が特に難易度が高く、受講者はサービスモデル構築のフレームワークを、自身が使えるレベルまで落とし込む必要があると実感していたようでした。
 グループワークの結果、中山間地域の野菜生産者と都市部へのドライバーや消費者を結びつけるためのシェアリングシステムと、栗収穫を自動で行うロボットシステムのサービス企画書が作成されました。この企画書は、サービス検討事例として最後のIoTハッカソンで活用されます。