10-3 パートの労災保険・雇用保険の加入

公開日 2014年05月19日

【相談内容】 (愛媛県労働委員会)


 私は、パートで、会社の店舗で販売員をしています。子供の帰宅に合わせて、週5日、午前9時から午後3時まで(うち休憩時間1時間)の1日5時間勤務です。
 1年契約で、先日、更新されましたが、その際「パートは正社員と違って、労災保険や失業保険に入っていないよ。」等と言われ、急に心配になりました。
 パートは、労災保険や失業保険(雇用保険)に加入できないのでしょうか。

 

【お答え】


 〇労災保険について
 労働者を1人でも雇用する事業主は、パートやアルバイト等、労働者の雇用形態を問わず、必ず加入しなければなりません。
 労働者災害(労災)が発生した場合は、原則、労働者が会社の協力を得て労働基準監督署に労災保険を申請します。なお、会社が加入手続きをしていなくても、又保険料を納付していなくても、労働者は労災申請をすることができます。
 (注)労災保険とは、仕事(業務)により又は通勤途上に、ケガや病気、障害、死亡などの労働災害が発生した場合に、国が、労働者本人や遺族に一定の補償を行うものです。保険料は、全額事業主負担です。
 

 〇雇用保険について 
 労働者を1人でも雇用する事業主は、原則、加入しなければなりません。ただし、パートやアルバイト等の短時間労働者については、次のいずれにも該当するときに限り原則、加入することになります。
 (1)1週間の所定労働時間が20時間以上であること
 (2)31日以上引き続き雇用されることが見込まれること
 離職した労働者は、公共職業安定所(ハローワーク)が交付した離職票を事業主から受領した後に、ハローワークに出向き、求職の申込みをした上で、給付申請の手続を行うことになります。会社が雇用保険に加入していなかった場合、遡って加入手続を行うことができ、労使双方とも未納となっている保険料を負担することになりますが、時効の関係で、原則2年間しか遡れません。
 (注)雇用保険とは、退職や解雇、雇用契約期間の満了等によって離職した場合に、国が、いわゆる失業手当等を給付するとともに、再就職を促進するための事業等を行うものです。保険料は、労働者と事業主の両方が負担し、労働者負担分は、通常、毎月の賃金から控除されますので、給与明細書等で確認してみてください。
 

 お尋ねの場合、労災保険が適用されることはもちろん、週の所定労働時間が25時間・雇用期間は1年以上であり、雇用保険の加入条件(上記(1)及び(2))を満たしており、会社は、労災保険・雇用保険ともに加入しなければなりませんので、まずは会社に御相談してください。
 なお、会社が応じない場合は、それぞれの所管機関に御相談されることをお勧めします。

 

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この記事に関するお問い合わせ

高知県労働委員会事務局

所在地: 〒780-0850 高知県高知市丸ノ内2丁目4番1号(高知県庁北庁舎4階)
電話: 088-821-4645
ファックス: 088-821-4589
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