去る5月熊本地方裁判所でのハンセン病訴訟で原告勝訴の判決が確定いたしました。
長年にわたって行われてきましたハンセン病患者に対する国の隔離政策が、多くの人権上の制限やいわれのない差別、
偏見をもたらし、多くの苦痛と苦難を強いてまいりました。
本県もこうした誤った隔離政策に関与し、偏見や差別の土壌をつくってきたという過ちを深く反省いたしますとともに、
患者、元患者の皆様に心からお詫びいたします。
また、こうした過去の誤った歴史を教訓に二度と同じ過ちを繰り返さないことが、これからの行政としての責務と考えています。
こうした歴史の中で、下記の書物の中で、「無らい県運動」の推進や強制隔離の徹底を
行政の実績であるかのように記述した箇所があります。
このことは、取り組み自体が過ちでありましたことから、別紙の説明文を、お手持ちの該当書物に挟み込むようよろしくお願いします。
なお、県発行の書物で、下記以外で該当のものがありましたら、ご連絡いただければ幸いに存じます。
今後、県民の皆様にハンセン病を正しく理解していただく啓発活動など、
差別や偏見をなくすための取り組みを積極的に進めてまいりますので、よろしくお願いします。
| 1 書籍名 | |
| 高知県政概要(1951 | 昭和26年11月1日発行 |
| 県政概要(1952〜1955) | 昭和30年9月10日発行 |
| 高知県警察史・昭和編 | 昭和54年3月30日発行 |
| 2 県発行書物の連絡先 | |
| 高知県健康福祉部健康政策課 | 障害保健班 (TEL 823-9678) |
治療法が確立されハンセン病が治る病気となりました後も長い間改正されなかった「らい予防法」が、
平成8年に廃止されましてから5年が経過しました。90余年の永きにわたりまして療養所への隔離を余儀なくされました
患者・元患者の皆様が受けられました偏見や差別による苦難や苦痛は、想像を絶するものがあります。
県も、記述にありますように、国の隔離政策の一翼を担いまして療養所への入所を進めますなど、
偏見や差別の土壌をつくってまいりました。
高知県知事といたしましても、この過ちを深く反省しますとともに、
患者・元患者の皆様に心からお詫びを申し上げます。
こうした歴史の中で県が発行しました、「高知県政概要(1951)」(昭和26年11月1日発行)、
「県政概要(1952〜1955)」(昭和30年9月10日発行)、「高知県警察史・昭和編」(昭和54年3月30日発行)に
記載されております「ハンセン病(記述では「らい病」となっています。)」に関する史的事実につきましては、
今となりましては変えることはできませんが、それが誤った政策に基づく行為でありましたことを明らかにするため、
この説明文を挟み込ませていただくこととしました。
今後は、県民の皆様にハンセン病を正しく理解していただく啓発活動など、
いわれなき偏見や差別をなくすための取り組みを、県行政の責務として積極的に進めてまいります。
また、ハンセン病につきまして、次のとおり正しくご理解くださいますよう、よろしくお願いします。
| ・遺伝病ではありません。 |
| ・感染力の極めて弱い細菌による病気です。 |
| ・すぐれた治療薬により完治します。 |
| ・早期に治療すれば、身体に障害が残ることはありません。 |
| ・わが国には感染源になるものはほとんどありません。 |
| ・身体の変形は後遺症にすぎません。 |
平成13年7月11日
高知県知事 橋本大二郎