県内の漁業者は、この20年間で半数以下に減少し、高齢化も急速に進行しています。この原因は、長期にわたる魚価(魚の産地価格)の低迷などです。この状況が続くと、近い将来、高知の魚が食べられなくなることまで心配されています。

産業振興計画では、水産業分野での5つの戦略を策定し、漁業者の所得向上を図るとともに、その家族の雇用の場を確保することによって、漁村で生活できることを目指したさまざまな取り組みを進めています。今回は「『土佐の魚』の消費拡大」に向けた取り組みを中心にご紹介します。
水産業分野における産業成長戦略
(1) 生産物(鮮魚)の売上高を伸ばすための戦略
・生産物の量の確保、質の向上および市場競争性の導入を通じた産地入札価格の向上
・県漁協による「土佐の魚」への付加価値向上
・養殖生産物の流通・販売の強化
・「土佐の魚」の消費拡大

(2) 県1漁協による漁業費用を削減するための戦略
・供給価格引下げの仕組改善
・個別経営体への指導
(3)水産加工の産業化に向けた戦略
・零細規模での加工による高付加価値化
・前処理加工・冷凍保管事業の起業化
(4)滞在型・体験型観光の誘客に向けた戦略
・滞在型・体験型観光機能づくり
(5)中山間地域に賑わいを取り戻すための資源豊かな河川づくりに向けた戦略
・河川資源の増強
・冬季における河川の利活用

漁業者が減少する大きな原因として「魚価の低迷」があり、魚価の低迷の原因の一つが、消費者の「魚離れ」です。国民1人1日当たりの魚介類の摂取量は、この10年間でおよそ20%も減少しています。また、平成18年には、肉の摂取量が魚の摂取量を上回りました。
●「魚離れ」の主な原因
・共働き世帯の増加などにより、食の簡便化志向が高まった。
・魚は調理や後片付けが面倒と考える人が多い。
・魚は肉にくらべて割高感があると考える人が多い。
・子どもたちが漁業や魚に接する機会が減少した。


「魚離れ」が進む一方で、「魚の旬や料理方法を知りたい」「もっと子どもに魚を食べさせたい」と考えている方も多くいます。
このような背景の中で「魚離れ」に歯止めをかけるためには、魚の旬や調理方法の紹介、量販店や鮮魚店等での県産魚の販売拡大、学校や地域での魚に親しめる催しの開催などを継続して行っていくことが大切です。
そこで、県では、県内の量販店や鮮魚店、飲食店などの協力を得ながら、これらの内容を盛り込んだ「『土佐の魚』の消費拡大」に取り組んでいきます。

主な取り組み
●消費拡大プレゼントキャンペーン(1月29日~)
県産水産物を5品以上購入して応募すると、抽選で300人にお魚セットなどをプレゼントするキャンペーンを県内の量販店など100店舗以上で実施します。応募期間は、3月14日(日)までです。詳しくはキャンペーン事務局((株)南放TEL088・823・5607)までお問い合わせください。
●高知のお魚まるごとネット 「サカナチカラ コウチカラ」開設
インターネット上で高知の魚の旬や料理方法などをご紹介します(1月29日開設)。
●「土佐の魚」PR活動推進パートナー店の募集・公表
県産魚を積極的に取り扱い、PRしていただける飲食店や小売店の情報を登録し、県のホームページ「サカナチカラ コウチカラ」などで公表します。
現在、ご登録いただく店舗を募集しています。詳しくは県庁合併・流通支援課のホームページをご覧ください。
●「高知県おさかなPR大使」の任命
「おさかな天国2010」でCDデビューした高知市在住の川村あやのさんを大使に任命し、量販店でのイベント出演などを通じて県産水産物のPRを行います。
県産水産物の消費拡大には、現在取り組んでいる品質や量の確保、流通・販売対策に加えて、積極的なPR活動が必要です。県では、今後もさまざまな方法で「『土佐の魚』の消費拡大」に向けた取り組みを進めていきます。


