高知県立図書館へようこそ
『南路志』第1巻 紹介文

 『南路志』編者の武藤致和が凡例の中で記しているように、『南路志』はその内容から、闔国・年譜・附録・拾遺の4つの部に大別されています。
 第1巻では、巻1から巻8まで(巻6は欠本)を収めますが、これは闔国の一部に相当します。
四国や土佐国、各郡の名称等に関わる記述に始まり、式社官社に関する記述、国造から管領にいたる土佐の支配層に関わる記述のほか、幡多郡中村で権勢を誇った土佐一條家に関する記述や、流罪となって土佐にやってきた人々に関する記述、藤原純友の幡多郡焼き討ちから秀吉の四国攻めまでの戦争の記録や、各郡別の古城の記録など、多彩な内容になっています。
なお巻末には、編集委員である依光貫之氏による、編者武藤氏や『南路志』成立過程に関する詳細な解説を収載します。




『南路志』第2巻 紹介文

 第2巻では、巻9から巻18を収めますが、これは闔国の一部に相当します。
 闔国部の根幹といってもよいのが、土佐国七郡郷村誌ともいうべき記録の部分ですが、本巻ではそれらの記録のうち、土佐の東半分である安芸郡、香美郡、長岡郡、土佐郡を収めます。
 各郡ごとに郡内の郷村浦名を挙げ、それぞれに家数、人口、神社仏閣、名所旧跡、古文書、産物、人物などなどの詳細な記載がなされています。近世の土佐の村落を考察する上で、外すことのできない貴重なデータということができます。




『南路志』第3巻 紹介文

 第3巻では、巻19から巻33までを収めます。
 第2巻に引き続き、第3巻では土佐の西半分である吾川郡、高岡郡、幡多郡の各郷村浦に関する詳細な記録を収録しています。
 また巻末には、第2巻収録内容と合わせた「市町村別巻名検索表」と「郷村浦名索引」とを収載しており、土佐の近世村落研究の手がかりとして活用することができます。




『南路志』第4巻 紹介文

 第4巻では、巻34から巻45までを収めます。これは闔国の一部に相当しますが、土佐の産物、怪異談、和歌集、詩文集、人物に関する記載を含みます。
 産物では米や魚介類、鳥獣、鉱物、茶、紙などの他、「鯨漁業根元聞書」や町奉行を勤めた馬詰親音の「製糖記」などがあり、怪異談では「山北の笑男」や「三谷山の遊火」など土佐国内各地の様々な怪異が収められています。
 また和歌集では歴代藩主をはじめとする多くの土佐の文人の和歌を集め、詩文集でも様々なジャンルの漢詩文を収録します。なお巻末には、竹本義明氏による収録漢詩文の解説も収載されています。
 人物では土佐の歴史上の人物77名余、孝子・義夫・節婦など11名余、土佐にやってきた名家21名の評伝を収録します。
 特に怪異談は、読み物としても、民俗学的な資料としても興味深いものです。




『南路志』第5巻 紹介文

 第5巻には巻46から巻59を収録します。これは年譜の部に相当しますが、本巻では長宗我部元親、盛親の時代(天正13〈1585〉年~慶長5〈1600〉年)、および山内一豊誕生から2代藩主山内忠義の治世まで(天文14〈1545〉年~明暦2〈1656〉年)の事象を年を追う形で記載しています。
 特に山内家治世に入ってからの記述は詳細を極めており、藩政研究にも大いに役に立つものであるといえます。
 巻末には編集委員である秋澤繁氏の解説を収載します。




『南路志』第6巻 紹介文

 第6巻には巻60から巻71を収録します。これらは第5巻に引き続いて年譜の部に相当し、本巻では3代藩主山内忠豊代から4代藩主山内豊昌代まで(明暦2〈1656〉年~元禄13〈1700〉年)の事象が記載されます。
 豊昌代の「綱吉将軍宣下祝賀老中請待能の筆記」は徳川綱吉の将軍就任を祝うために、天和元(1681)年2月23日に山内家が老中以下の幕府要人を招いて開いた能の会の、準備や役割分担、当日の演目や役者、客に出された料理などの記録であり、実に興味深い内容を含んでいます。
 なお巻末には、大野充彦氏による解説「『南路志』にみる元禄大定目」を収載します。




『南路志』第7巻 紹介文

 第7巻には巻72から巻82を収録します。これらは第5巻、第6巻に引き続く年譜の部と、内容的には年譜の部を補完するものである附録の部とに相当します。
 具体的には、年譜の部で5代藩主山内豊房代から8代藩主山内豊敷代まで(元禄13〈1700〉年~明和4〈1767〉年)の、そして附録の部で9代藩主山内豊雍代および10代藩主山内豊策代(明和5〈1768〉年~寛政10〈1798〉年)の様々な事象が記載されています。
 また豊策代の寛政元(1789)年に安芸郡羽根浦に漂着した南京船の長崎回漕記録のほか、一豊・忠義・忠豊・康豊の書簡類なども収めています。
 巻末には、大野充彦氏による「解説 土佐藩政略史」を収載します。




『南路志』第8巻 紹介文

 第8巻には巻83から巻96を収録しますが、これは闔国拾遺の部に相当します。ここには文字通り、闔国の部に収載されなかった様々な資料が収められていますが、特に「寺院録」は、藩政期の土佐国内の寺院を宗派別に記載したもので、各寺院の本末関係や縁起、本尊、什器、古記録、伝承などを列記し、当時の寺院の状況を詳細に伝えるものです。「寺院録掲出寺院名索引」も併載されており、藩政期の寺院研究には不可欠な資料であるといえます。
 その他にも、「土佐郡本川郷風土記」、「土佐国七郡郷村帳」などの資料を収めています。
 なお巻末には、高橋史朗氏による、藩政期における「寺社差出」や「村明細帳」差出についての詳細な解説を収載します。




『南路志』第9巻 紹介文

 第9巻には巻97から巻108までを収録しますが、これは年譜拾遺の部に相当します。
 内容的には、谷秦山の高弟である奥宮正明編纂の「土佐国蠧簡集」、および秦山の子垣守編纂の「土佐国蠧簡集拾遺」のほか、土佐藩中老である孕石家の記録である「孕石家日記」、「孕石元政日記」を収めます。
 「土佐国蠧簡集」は仁平元(1151)年から慶長8(1603)年までと年不詳分の土佐関係諸史料をとりまとめたもので、史料数は大凡930点におよびます。「同拾遺」の方は、承和元(834)年から元和4(1618)年までと年不詳分の土佐関係諸史料340点を収めており、両者を併せ見ることで、土佐の古代から近世初頭までの史料を俯瞰することが可能です。
 孕石家関係の記録の方は、藩政初期の政治史料として極めて重要であると同時に、孕石家の私的な記事等も含まれるため、近世前期の上級武士の姿を知り得る史料であるともいえます。
 なお巻末には、編集委員の秋澤繁氏による詳細な解説を収載します。




『南路志』第10巻 紹介文

 第10巻には巻109から巻120までを収録しますが、これは第9巻に引き続いて年譜拾遺の部に相当します。内容的には年代記的なものと特定の主題をもって編纂された史料とに大別されます。
 年代記的な史料には、桂井素庵12歳から13歳(寛文4(1664)年9月~同5年12月)の日記である「桂井素庵筆記『万日帳』」、土佐藩下士の板垣喜右衛門の手によると思われる「板垣氏自家雑記」(元禄11(1698)年~宝永元(1704)年、享保3(1718)年~同18年の様々な出来事を記録)土佐藩上士が記した「祖父江曽助家記」(延宝3(1675)年~享保15(1730)年の記録)などがあります。
 主題をもって編纂された史料には、郷士柳瀬貞重が居住地韮生郷を中心に安芸郡から幡多郡までの古文書、記録、伝承などを編纂した「竹木筆剰」や、郷士の起源沿革などについて記された「郷士録」などがあります。
 なお巻末には高橋史朗氏による詳細な解説を収載します。






サイトマップ
携帯電話用
インターネットサービスサイト
音声読み上げ・読み仮名表示
文字拡大ソフト「WebUD」
 当館で出版した本  南路志 各巻の紹介
南路志

>南路志

火~金 9:00~19:00
土・日 9:00~17:00
はいずれも17:00まで