平成31年2月5日  知事の定例記者会見

公開日 2019年02月05日

自然&体験キャンペーンについて
人口社会減について
はりまや町一宮線について
統計調査問題について
前明石市長の発言について

 

 

自然&体験キャンペーンについて
(和田・高知放送記者)
 2月1日から始まりました「リョーマの休日 自然&体験キャンペーン」についてです。東京オリンピック・パラリンピックを控え、全国的にもスポーツやアクティビティ関連のイベントへの関心が高まると予想されますけれども、他県との違いをどのように打ち出して、観光客誘致につなげるのかをお聞きします。

(知事)
 この「リョーマの休日 自然&体験キャンペーン」については、従前から申し上げておりますけれども、オリンピック・パラリンピックに向けて、まさにおっしゃられたとおり、自然体験に関する様々な関心が高まっています。自然体験とかスポーツ、アクティビティなどに対する関心が高まってくるであろうという流れも生かしていきながら、本県の観光振興を目指すものです。もっと言いますと、大きく三つ狙いがありまして、一つには食と歴史について、これまでの間、本当に長い時間をかけて、観光資源を磨き上げてきて、観光入込客が過去最高になるぐらいになって、それぞれ観光資源としての機能を発揮してきていると思いますので、ぜひ、これに自然&体験型の観光資源も加えることができれば、もう一段上を目指せるだろうということです。
 二つ目として、これは政策的な狙いとして非常に大きいのですが、自然&体験キャンペーンサイトは、基本的に中山間地域にありますので、その振興に直結していくことになればと考えています。
 そして三つ目ですが、自然&体験キャンペーンは、インバウンド向きの側面も非常に大きいわけでして、これを機に宿泊を伴うインバウンドの振興にも大いにつなげることができればと考えています。
 従前から申し上げていますが、この自然&体験型の観光は、ご指摘もありましたとおり大変ライバルの多い分野だと思っています。そういう意味において、どうやって他県と差別化を図るかということについて言えば、まず1点目、本県として、一定他県に比べても優位にあると思われる歴史や食などとしっかり組み合わせた周遊コースをしっかりつくっていくことが大事だと思います。特に、中山間地域では小規模な自然&体験キャンペーンサイトが多いということを踏まえたときに、そのアクセス性をいかに改善していくか、これは差別化というより、弱点となる部分を補うということかと思うんですけれども、そういう点は非常に重要だと思っています。
 2点目としまして、1点目もうまく生かせるということからも、特設(Web)サイトは非常に重要だと思っています。大規模なスキー場でしたら、放っておいても何をやっているか分かっているでしょうし、どのようにアクセスすればいいかも分かると思いますけど、本県の場合は、川を生かして、そこでカヌーをやっているなど、比較的小規模な取り組みが多いわけで、そこへのアクセスを十分確保していくためにも、この特設(Web)サイトは非常に大事だと思っています。複数の大手予約サイトと連携して予約までできるというのは本県しかないんですけれども、そういう形で、個別のサイトを作るということで磨き上げを行ってきました。
 3点目、最後の最後ですけど、やはり高知の自然&体験キャンペーンは人との触れあいが最終的な本当の強みということになっていくのだろうと思っています。それは、私自身も高知の生まれ育ちですから分かりますし、また多くの皆さんのいろいろな高知に対する評価を考えたときに、結果的に人が好きというように言っていただく方が多く、高知の本当の意味での強みだろうと思います。
 自然&体験キャンペーン、それぞれのサイトの取り組みは、必ずそこに地域の人がおいでになりますから、自然&体験の様々なメニューを楽しんでいただくと同時に、触れ合いを通じて高知のそれぞれの地域の人を好きになっていただいて、もう一回行こうと思うような形に持っていければ、本当の意味で観光の底上げ、中山間の底上げにもつながっていくことになるんだろうと思います。
 この3点目のところを、うまく生かしていけるようにしていく。これは何といっても地域地域の皆さま方の取り組みだろうと思いますけれども、そこのところがうまく回っていくような仕組みを、いろいろな形で工夫して設けようとしてきたところです。例えば、土佐の観光創生塾など地域地域のそれぞれの旅行商品を作っていくことを応援させていただく取り組みを、地域の皆さんと一緒に考えることをずっとこれまで繰り返してきたところで、30から40ぐらい自然体験の新しいメニューが生まれてきています。地域の皆さまが、手づくりで考えられてきたものには心がこもっていると思います。
 そういう形で、地域の皆さんと、人と人との交流を通じて考えるような物を今後も生み出していけるように、取り組みを進めていきたいと思います。
 また、お客さまの声をしっかり反映していくことも大事だろうと思います。お客さまがその場でいろいろ話をされたことなどを通じて反映されることにもなるんでしょうが、併せて、より様々なルートからお客さんの声を取るようにするということも大事だと思います。そういう意味では、特設(Web)サイトには、お客さまの声を反映できるような仕組みも設けているところでして、そういうものも生かしていけると思います。
 まとめて言えば、歴史や食など、本県が、他県に比べても一定誇り得る様々な今までの取り組みとしっかり組み合わせていくことで、良き周遊コースを作るというのが一つ。二つ目としては、中山間に多い、小規模なサイトが多いということを踏まえて、それに対するアクセス性を確保していくための様々な工夫をしっかりこなしていく。三つ目は、何といっても人と人とのつながりを味わっていただくところにこそ本来の高知の強みを生かした観光があり、それらを引き出していけるような工夫を図っていくということ。これらのことを通じて対応していければと思っています。
 そういう意味では、今回、来年の12月までを開催期間としていますけど、このキャンペーン期間を通じて、レベルアップをだんだんだんだん図っていくような側面が、現実問題としては大きいのではないかと思います。このキャンペーン、これまでも準備してきまして、いよいよ2月1日にスタートさせていただいたところですけれども、今後に向けても継続的な磨き上げが行われていくものとなるように取り組みを続けていければと思っています。
 ちなみに、2月1日から4日までの4日間で、特設(Web)サイトへのアクセス数が2万1,610ページビューということです。幕末維新博の際に、新国家の新しい手紙が大変話題になったときに4日間で2万4,669ということですから、ほぼ遜色ない水準でアクセスもいただいているところでして、今後さらにこのアクセス数なども増やしていければと思っています。

(大野・高知新聞記者)
 新しい年度の予算とも絡むのかもしれないですけれども、弱点をカバーして強みを生かしていくという考え方をお伺いしましたけど、具体的にハードもソフトもあると思うんですけども、県として、推し進めていくというか、バックアップしていこうとする、この狙いを達成するための方策というものについて、もう少し具体的にお伺いしたいです。

(知事)
 いくつかありますけど、やっぱり「つくる・売る・もてなす」の3要素、それぞれが非常に大事だと思います。これまでも観光政策はこの三つのカテゴリーごとに取り組みを進めてきました。
 「つくる」という側面については、二つあると思っていまして、一つは先ほど申し上げたように地域の皆さまの工夫、思いを組み合わせて事業化するというプロセスを応援していく。これは土佐の観光創生塾がまさにそのとおりなんですけど、これはしっかり徹底的に今後進めていきたいと思っています。どちらかというと、高知の場合は先に思いがあられるという場合が結構多いと思いますので、それをしっかり商品にできるようにしていく。その過程を生かすことで、心のこもった商品ができていくのではないかと思います。
 併せて、もう一つは、この2年ぐらい取り組んできたことですけど、地域の方と県外のノウハウを多く持たれた方々との組み合わせ、コラボレーションによってより大きい仕事ができたり、よりクオリティの高い仕事ができたりという側面があるのではないかと思っています。越知のスノーピークのキャンプ場などが典型だと思っているんですけれども、ああいう出会いを、ぜひいろいろな所で仕掛けていきたいと思っています。例えば、本山もキャンプ場がオープンする。それから、土佐清水、竜串においてもキャンプ場がオープンをする。越知においても、もう1ヵ所がオープンする。そういうことが予定されていますけれど、ただ、いろいろな事業者の皆さんに、高知のその他の地域などに大変関心を持っていただいているのではないかと思います。地元で大変志を持たれている方がおいでになる。思いを持っておられる方がおいでになる。そういう方と、県外の方も含めて、自然・体験型観光などのプロフェッショナルの皆さんとのコラボレーションを仕掛けていくことができればと考えているところです。
 また、自然&体験キャンペーンと言ったときには、アクティブ系とほっこり系の両方があって、若い方々は例えばカヌーなどをどんどんやっていくとか、そういうことを好まれるかもしれませんが、高齢者の方々にも楽しんでいただけるようなメニューをしっかり取り揃えていくこともやっていきたいと思っていまして、今回、非常に気を使っているところです。これらは、全てインバウンド対応も意識してやっていくということです。
 「つくる」という点においては、この4点、工夫をしっかりしていきたいと思います。思いを事業化できるように、それから、民間の皆さんと県外のプロフェッショナルな皆さんとコラボできるような場をつくろうということ、それから、単にアクティブ系だけじゃなくて、ほっこり系もしっかり作り上げていこうということと、全てにおいてインバウンドを意識しようということ、この4点がポイントだろうと思っていまして、それぞれ政策の仕込みをしているつもりです。
 「売り」という観点からは、三つで、従前どおりエージェントへの旅行商品の売り込みキャンペーン等もやっていきますが、併せて、先程来、強調していますウェブ上のマーケティングに、大変力を入れていこうとしていまして、本県のウェブサイト、複数の大手予約サイトと連携して予約まで一挙にできる、そういうものは他県にはない仕組みですから、この仕組みを大いに生かし切りたいと思います。
 それから三つ目ですが、この点においてもインバウンドを意識しないといけません。この2月第3週、台湾にお伺いしてセールスさせていただく予定になっているんですけれども、そういうものなんかでも大いに生かしていきたいと思います。少しチャーター便とか手応えも出てきているところですから、そういう機会を生かしたいと思っています。
 「もてなす」というのもすごく大事だと思っていまして、今回、県内50ヵ所の観光案内所があって、観光案内所はそれぞれで特設サイトなんかも使いながら、予約ができたりという仕組みを設けているんですけれど、自然&体験キャンペーンですから、人と人とがお付き合いをするような場面が多いので、そこでいろいろ喜んでいただいたり、場合によっては嫌がられるということもあられるでしょうから、いろんな評価をしっかりフィードバックして、次につなげていくというようなことを非常に重視していかなければならないだろうと思っているところです。
 お客さんの声を通じて、それぞれのサイトも磨き上げていくという仕組みは、特設(Web)サイトにも組み込んでいますし、それぞれの事業者の皆さんにもぜひ意識していただくようにということを強調していきたいと思っています。

(和田・高知放送記者)
 来年12月ぐらいまで開催し、それを通じてレベルアップしていくということの意味ですけれども、観光というのは、割と即効性のある、指標としても見やすいものではありますけども、先ほどのお言葉だと、地域づくりの側面もあって、中長期も見据えてらっしゃるという意味ですか。

(知事)
 志国高知幕末維新博にしろ、この自然&体験キャンペーンにしろ、お客さまにとっては観光キャンペーンと捉えていただいてお楽しみいただきたいと思いますけど、それぞれは産業振興計画に基づいてやっているもので、我々としては、政策としての意図は強烈に持って取り組みを進めてきたつもりです。
ですから、幕末維新博のときも、他の県のいろいろなキャンペーンと一つ大きな違いは、パピリオンがないことです。いわゆる期間限定のパピリオンは一切設けないでやってきました。どういうことかというと、幕末維新博が終わっても幕末維新博は終わってないということです。それぞれの歴史館がそのまま存続して、そのまま歴史の展示をやっているわけですから。そういう意味において、このキャンペーンの期間を通じて歴史館が新たにつくられたものがあって、それがだんだんだんだんレベルアップをしていって、そして終わった後、そのまま一定のレベルで恒常化できるようにしていくということをこの2年間、幕末維新博の期間を通じてやってきたんだと思っています。
 ですから、もちろんキャンペーンをスタートできるだけの十分なクオリティに達してから、キャンペーンをスタートするわけですけど、ただ、そのキャンペーンの期間中ずっと磨き上げていって、キャンペーンが終わってもそのままそれがレガシーとして、一定レベル以上の、例えば幕末維新博であれば、歴史観光が継続し続けるようなレベルに達していくということを目指してやってきたということです。歴史観光については、一定所期の目的は達成できたのではないかと思っています。
 大河ドラマのときに435万人お客さんに来ていただきましたけれど、このときは、パビリオンを設けてやっていて、大河ドラマが終わって、キャンペーンが終わると観光そのものとしていえば、いろんな対応力は一旦落ちるわけです。そういう一過性のものではなくて、恒常的な歴史観光資源というのをしっかり磨き上げていくことが必要だろうということを、大河ドラマの後、多くの皆さんとともに話をし、構想してきたわけです。今回は、明治150年の機会を生かして、そういう取り組みを続けてきたつもりです。
 自然&体験キャンペーンも、スタートできるだけの十分なクオリティになるまで準備をしてきて、スタートさせていただいていますけれども、この2年間ぐらいを通じて、継続的に磨き上げを図っていって、期間が終わったときには、キャンペーンと敢えて言わずとも、高知において自然・体験型観光が十分根付いていて、一定認知も得ているという形になっていければと思っています。

(大野・高知新聞記者)
 パビリオンがないというのは特徴だと思うんですけれども、政策の狙いとしては、維新博と同じコンセプトで。違いは何だというと、新しい切り口の自然体験ということですか。

(知事)
 キャンペーンが終わってもキャンペーンのときと同じような取り組みが、ずっと続いているようになっていくことが理想だと思っています。
 すなわち、ビフォー・アフターで見たら、自然・体験型観光がレベルアップした形で、恒常化するのが狙いだと思っています。それはすなわち、中山間の振興にもなっていることが理想だと思っています。

人口社会減について
(大山・高知新聞記者)
 先日発表された総務省の人口移動報告の件ですが、高知県ももちろん転出超過でしたが、人数を見るとこの5年間ぐらいの中でも一番多い数だったかと思います。移住は増加傾向にありますが、転出が下げ止まらないという状況の受け止めと、その要因というのはどのようにお考えですか。

(知事)
 端的に言えばルネサスです。それに尽きると思っています。ほぼデータ的にもそういう数字だろうと思います。負け惜しみを言うわけではありませんが、平成30年、暦年という意味においては私も覚悟しました。だから残念だったと思いますけど。
 これまでの間、(日本人の社会増減が)どうなってきたかと言うと、例えば30代について言えば、平成26年が121人の転出超過だったのが、(平成27年には)43人の転出超過になり、平成28年には53人の転入超過になって、平成29年には103人の転入超過になりました。ずっと改善してきていたところが、今回(平成30年)は33人の転出超過になったということで、(30代の)136人相当分がマイナスに転じてしまっています。これが40代にしても、(平成26年の)71人が(平成29年には)12人ぐらいまで転出超過が改善していたのが(平成30年には)95人ぐらいまで悪化してしまったということで、30代40代が悪化したのが原因です。これはほぼルネサス関係の転出超過が原因だろうと思っています。
 今回(平成30年)についてはそういう大きな一時的な要因があって、そのこと自体も問題ですけれども、逆に言うと、これだけそういう大きな事案があったとしても、(外国人を含めた全体の社会増減では)これ(平成30年の転出超過)が2,307人、平成27年が2,338人ということで、そのときに比べればまだましです。もっと言うと、過去の平成20年、19年、18年は4,500人や4,000人前後でした。そのときに比べれば随分頑張っているということだろうと思います。
 ただ一つ、今内部で話していることは、1,000組という移住の目標、1,000組ぐらいになると社会増減がプラスマイナスゼロになるのかなということを考えてきましたが、もう少し多い方がいいかもしれないです。やっぱりそこは考えていかないといけないところだろうと思っています。
 雇用の創出力という意味でいけば、例えば平成20年度の雇用保険被保険者数は17万8,000人、これが平成29年度では19万7,000人まで拡大している。また、例えば失業率も平成20年が4.8%、今(平成29年)3.0%で、多分高知県としてはほぼ完全雇用水準にあるだろうという状況になってきていて、一定雇用を創り出すというところについてうまくいってきているところはあるだろうと思っています。ただ、このことをもう一段転出防止と流入増加ということにつなげていくためにどうしていくのか、ここのところ、さっき申し上げたもう一段高い目標を掲げた方がいいのではないかと思っています。そのためにも、潜在している人材ニーズを顕在化させて、例えば(求人募集を)あきらめているものも含めて募集しましょうというようにしたり、さらに必ずしも意識はされてないけど、地域に潜在的にある人材ニーズ、例えば後継者とか新しい事業に取り組む仲間とか、いろいろあると思います。顕在化させて、それを移住促進につなげていく力をもう一段強化することが大事かと思います。
 産振計画の平成31年度版、いわゆる第3期のver.4をつくっていく観点からいけば、そのあたりの力をどう強化するかは、一つポイントだと思っているところです。
 ちなみに、年度ベースだと少し違う数字になると思います。今、暦年ベースで話をしていますが、通常、県の産振計画のデータは年度ベースです。例えば、4月に大学に入学されるなど年度ベースの方がライフスタイルに合っています。今回は暦年ベースの数字なので、年度ベースになると少し数字が変わると思います。ただ多分、ルネサス相当分が悪化していて、移住が増えている分が改善している。それをトータルで見たときどうなるかということかと思います。

(大山・高知新聞記者)
 今おっしゃられたように県で取り組みもちろん進められていくと思いますが、一方で国として地方創生を5年間一緒にやってきて、来年度新しい計画づくりの年度にもなるかと思います。その中でもちろん県としてやられることはあろうかと思いますが、その上で国に求めていくことはありますか。


(知事)
 今回の転出入の結果を見たときに、首都圏は転入超過ですけど、名古屋、大阪近辺、中京圏、近畿圏は転出超過です。本当に日本はこれでいいのかなというのは私もずっと問題意識を持ってきていたところです。ただ、国の政策がどうであろうが我々は我々で頑張らないといけない。私たちは私たちで産業振興計画という形で頑張ります。しかし、この東京一極集中の国土、このありようというものをもう一段多極分散型のもっと強い地方がある日本にしていくことは本当に大きな課題だと思います。国においては、そこのところの政策のもう一段の強化は考えていくべき大きなテーマだと思います。大阪を強くする、名古屋を強くする、福岡は非常に好調ですけど。例えば地域地域にもう一段の核があるような日本の国土構造にしていくことが大事だと私は思います。特に災害のことも考えたら、そういう点が非常に重要だと思います。

(大山・高知新聞記者)
 例えば大学のことも含めて、地方創生の重要性というのは国として認識している部分は以前と比べると大きくなってきていると思うんですが、その現状を見たときに、知事の中で危機感というのは以前よりも増しているんでしょうか。

(知事)
 それはあります。前からも言っていることですけれども、東京一極集中の構図が行き過ぎることは非常に懸念しています。それに対する対処をしていかなければならないことは課題だと思います。日本には関東平野があったことがどれだけ幸運だったかとよく言われますけど、江戸幕府開幕以来、人材を一定集めてくることができたので、それが新しい時代を切り開いていったということはその通りでしょう。しかし、物事には程度というものがあり、しかも災害の多い関東平野ですから、行き過ぎてしまうことの危険性を考えないといけないと思います。
 数々の歴史の中で、時の政権のあるところ以外のオルタナティブがあることが、国全体としての強靱さを保つということにもつながっていくわけで、そういう観点からも地方を強くすることは大事だと本当に思います。
 なので、合区はおかしいと思います。合区を許していくと、ますます合区が進んでいき、東京選出の議員ばかりになってしまう。そうすると、どうしても政策の展開がより首都圏に有利で、より東京一極集中のバイアスの掛かった政策展開になりかねない。これは不可逆的なダメージを与える。そうであってはいけないと思います。
 だから、そういう点において、この間、片山大臣がおいでになったときにも、いろいろ話をさせていただきましたけれど、もう一段地方を強くしていく、一極集中を是正していくような新たな力強い政策展開が大事だと思います。
 ありがたいことに、新しい少し突き抜けた発想も出てきているような気がします。わくわく地方生活実現政策パッケージを知っていますか。あの施策は、昔だったら信じられない施策です。東京23区から移住した人には定額お支払いしますという発想は、昔なら絶対になかったと思います。今やそういうことまで行うことになってきている。ああいうことを一つ皮切りとしていきながら、いろいろ突き抜けた、例えば地方の大学と地方の産業振興を組み合わせて強化していくような施策により本格的に重点投資的に行っていくとか、かつて太平洋ベルト地帯構想とか新産業都市構想とかで行ったような政策展開を力強く行っていく、そういうことが求められる時代になってくるのではないでしょうか。
 今回、地方大学の振興と産業振興をセットにした本県のNext次世代型こうち新施設園芸システムの取り組みを国の交付対象事業として採択いただき、ありがたいことです。よりさまざまな政策対応の強化が求められるところだと思います。
 ただ、国の政策がどうであっても、地方は地方の責任として我々は我々として取り組まないといけない。国が悪いからできないという言い訳はできないと思います。そういうことではないと思います。我々は地方として、地方の責任として我々の自助努力として頑張らないといけない。ただ、国においてもう一段、中京圏とか近畿圏のことなんかを考えたときに対応を強化すべきときではないかなという感覚は受けます。

はりまや町一宮線について
(中田・高知民報記者)
 新堀川ですけども、アドバイザー会議で歴史の先生の意見などを聞いて、再度しっかりした調査をするということになったと思うんですけれども、その結果いかんによっては、何か変更もあり得るということですか。

(知事)
 基本的には、今の対応をさせていただくということですけれども、もちろん新たに重要な事実が出てくれば、それに対して対処することはあり得ると思います。

(中田・高知民報記者)
 横堀公園のところを掘るなどして、やはり県民に共有するようものが出ましたっていうようなことを、遺跡のときは普通するんですけども、そのようなこともやるようになりますか。

(知事)
 アドバイザー会議で報告をすることになっているので、そこでオープンになるのではないでしょうか。

(中田・高知民報記者)
 現地見学会みたいなものよくやるんですけど、それはまだ分からないのでしょうか。

(知事)
 ちょっと分かりません。

統計調査問題について
(大野・高知新聞記者)
 厚労省の統計ですけど、この間の会見のときにも聞きましたが、その後もまた新たにぼろぼろと不適切な対応というのが出てきていまして、別の賃金構造基本統計でも不備が出てきて、今まさしく国会で政府追及を受けているところですけれども、この間聞いたときよりもさらにちょっと印象としては統計の信頼性が、ぐらぐらに揺らいでいるような感覚があります。その感想をお聞きしたいのと、もう一回聞きますけど、高知県に影響というのはないのかっていうところをお聞かせください。

(知事)
 まず国の関係ですけど、単に手続きが抜かっていたということを超えて、数値データそのものの信頼性にかかわるような不適切な調査手法が行われていたのではないか、このことは問題だろうと思います。全数調査を単にサンプル調査でやっていたというより、事実上調査が一部に限られていたということのようですから、ということになれば、数値が本格的に変わってくるわけで、データそのものの信ぴょう性を失わせるような調査であったということは、しっかり反省をして対応していく必要がある問題だろうと思います。
 その上で、そのことに気づいたときに対処しなかったこととか、それについて対外的に虚偽の説明が行われていたのではないかという点、分かりませんけれども、もしそうだったのだとすれば、それは非常に良くないことだろうと思います。調査が行われて調査報告書が出されましたけれども、やはりその後のいろいろな報道とかを見てみると、調査の客観性は担保されたのかとかいうことについて批判が出てきています。
 だから三つ、そもそも取り方として、データの信ぴょう性そのものを疑わせるようなことがあること自体はよろしからずということかと思いますし、その過程において、もし対外的な虚偽の説明があったんだとすれば、それもよろしからずと思います。それに3点目については現在進行中ということか思いますけど、ぜひ客観性のある、信ぴょう性のある調査をしていただいて原因を究明していただいて、今後に生かしていただくことが大事ということかと思っています。
 県にということは、本県の実施している統計調査は大丈夫か、そういうような趣旨ですか。

(大野・高知新聞記者)
 あるいは中央のデータが揺らいでいるっていうことで、何か修正とか、政策の修正、他の修正はあるのかということです。

(知事)
 それはある可能性はあります。分かりませんけども、例えば実際に手当の支払いなどについて金額が変わってくることは十分あり得ることだと思いますから、それに対する対応をしっかりやっていかないといけないと思います。
 それと、ついでに申し上げますと、国から受託している基幹統計調査については本県の実施、これは国が定めた方法により実施していますので問題ありません。念のため、1月の25日ぐらいに私の方から、県が独自に実施している統計調査についても何か不備がないかについて、この際一回確認をしておこうということで確認を始めたところです。全部で150件以上調べないといけませんし、実際にこれがいわゆる統計調査なのか単なるアンケート調査なのかなど、実際にはなかなか複雑らしくて少し時間が掛かりそうですけれども、検証して、正すべきは正すということで対応していきたいと思います。この点についても念のため調べておきたいと思います。

(大野・高知新聞記者)
 それは議会などで質問があったりすれば、お答えになるということでしょうか。

(知事)
 もちろん当然。調べた結果は明らかします。

前明石市長の発言について
(大山・高知新聞記者)
 県政と関係ないことで感想をちょっとお聞きしたいと思います。明石市の市長の暴言が問題になっていますが、火を付けてこいというような発言があったこと、パワハラでないかというところと、あと言っていることは正論ではないかというような意見もあろうかと思うんですが、ご覧になって、知事として感想は持たれていますか。

(知事)
 ご本人もお辞めになったことですし、私からはコメントは差し控えさせていただきたいと思いますけど、ただ、正論だとして、しかしながら、その正論をどう伝えるかということについては、その伝え方のルールがあるということなんだろうとは思います。ただ、私もご本人知っていますけど、大変熱い人ですから、その熱い感じがそのまま出ているのかなという印象を受けました。私は2回ご一緒したことありますから。大変熱い真摯な誠意ある方だと思いますが、今回のことは残念です。

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