平成31年2月15日  知事の記者発表

公開日 2019年02月15日

平成31年度当初予算(案)等の概要
日本一の健康長寿県構想について
予算編成に当たってのスタンスについて
IT等を活用した付加価値の創造について
産業振興計画について
予算規模について
予算編成に当たっての不安材料について
高知版地域包括ケアシステムについて
積極型予算の狙いについて
第4期南海トラフ地震対策行動計画について
自転車ヘルメット着用の推進について
事業者の経営計画の策定・実行支援について
旧陸軍歩兵第44連隊弾薬庫等の保存等について
将来にわたる県勢浮揚とこれまでの実績等の総括・検証について

配布資料
資料1:平成31年度当初予算(案)の概要[PDF:11MB]
資料2:平成31年度の組織改正等による体制強化の概要[PDF:851KB]
資料3:日本一の健康長寿県構想第3期Ver.4のポイント[PDF:4MB]


【動画】平成31年2月高知県議会定例会提出予定案件概要


【記者との質疑応答】

 

平成31年度当初予算(案)等の概要

(知事)
 県議会2月定例会を2月21日に招集いたします。今回提出する議案は、平成31年度一般会計予算など予算議案が40件、条例その他の議案が33件、合わせて73件になります。
 私の方から、まず平成31年度当初予算(案)及び平成30年度補正予算(案)についてご説明申し上げたいと思います。

(資料1「平成31年度当初予算(案)の概要」により説明)

(3ページを示しながら)
 こちらが、平成31年度一般会計当初予算(案)のポイントとなります。ポイントの1ですけれども、「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」や豪雨災害等の被害への対応などによりまして、平成31年度の一般会計当初予算は、前年度当初予算額を98億円上回る4,607億円となり、2.2%のプラスになります。
 こちらは、例年お示ししている実質的な当初予算ベース、当初予算と補正予算の合計で、事実上当該年度でお金がディスパースされていくであろうと考えられる部分になりますが、このベースで計算をすると2.5%プラスになります。過去と比較すると、特に投資的経費1,071億円という水準は、平成16年度以来15年振りの規模になります。そして、当初予算額ベースでも近年10年間では2番目の規模になりますけれども、実際は人件費と公債費、この義務的経費がこれまでの様々な行財政改革の取り組みなどにより、軽減傾向にあることから、この部分を除いた、いわゆる政策的経費という観点からいくと、17年度ぶりの水準となります。11年連続の積極型予算となり、近年の中でも相当積極型の予算となっているところです。
 ポイントの2ですけれども、五つの基本政策と三つの横断的な政策、それぞれのさらなるバージョンアップを図って、県勢浮揚の実現に向けて実効性の高い施策をスピード感を持って展開しようとしています。
 併せて、ポイントの3ですけれども、スクラップアンドビルドの徹底、さらには国の有利な財源の活用により、一定今後についても、安定的な財政運営の見通しを確保したと考えています。

(資料1の4ページを示しながら)
 投資的経費について、非常に特徴的ですので、全体像をお示しさせていただきたいと思います。まず、ポイントの1として、今回の国土強靱化のための3か年緊急対策に関係する予算についてですが、地方債の充当率が100%で、交付税措置率も非常に高い、非常に有利な財源が措置されているところでして、この有利な財源を生かして、本県にとって防災・減災上必要なことについて、全速力で進めていくという観点から、この3か年緊急対策予算
 ついては、できる限り取り込もうという形で対応しています。
 さらに、災害復旧事業費は昨年の豪雨災害などによるダメージを速やかに回復していくための事業になりますが、これは義務的な要素あり、さらに今後の災害を防ぐ要素ありで、全速力で対応しなければならないということで、こちらも目一杯対応していこうという形で予算編成しています。
 この二つがかなり大型ですから、他方で、これまでの間、取り組んでまいりました公共事業、その他の普通建設事業費については、ややトータルの金額が大きくなりすぎて、年度を通して消化できないのではないか、さらには後年度のことも考えたとき、一定平準化していった方がいいのではないかということも鑑みまして、特に必要度が高く、さらには政策効果が早期に発現されるであろうと考えられるものに重点化を図りました。この結果、9.3%減という形で圧縮しています。
 トータルとして、出来上がりの数字が、補正予算繰り越し分を含めて1,745億円と、前年度に比べて23.1%プラスになります。これは、トータルのいわゆるディスパースベースで考えたお金、平成30年度からの繰り越しを含む1,745億円というのは、平成15年度以来16年振りの規模となりますから、こういう形での抑制的な対応を併せて考えても、かなり大きな規模となります。有利な財源がある間に、本県にとって必要不可欠な防災・減災のための取り組み、南海トラフ地震対策やさらには豪雨災害対策を全速力で進めていこうと。併せて災害復旧についても全力で対応しようということで作り上げた予算となります。

(資料1の5ページを示しながら)
 その他、全体として五つの基本政策及び三つの横断的な政策について、それぞれ現在、高知県にとって、また将来の高知県にとって必要と思われる対策について、それぞれ策を講じているということとなります。

(資料1の6ページを示しながら)
 まず財政運営見通しの確保という観点からお話をさせていただきたいと思います。
 歳入面におきましては、一般財源総額をほぼ対前年度とイーブンになるまで確保しているところです。ただ、去年は土地開発公社の整理に伴い特別会計からの繰入金があって、同額が歳出として基金に出ていっていますけれども、これがありましたので、この影響を除く実質ベースでは去年よりやや多いという水準です。
 また、歳出面におきまして、課題解決先進枠の活用などにより積極的なスクラップ&ビルドを実施しました。事務事業の見直しについて、今年は29.3億円の削減で、去年に比べて金額は小さいですけれども件数としては多く、かなり積極的にスクラップアンドビルドをしたところです。
 他方、国の3か年緊急対策、豪雨災害対策などについては、積極的に対応しました。しかしながら、その対応にあたりましては、有利財源を最大限活用するという対応を取って、いわゆる一般財源に対する負担、さらに将来の負担については、最大限縮小しながら対応するように取り組んだところです。
 豪雨災害には全力で対応する。他方で、その他の公共事業につきましては、重点化により事業量の平準化を図ったところです。
 結果として財源不足額は146億円となります。これに対しては、財政調整的基金の取り崩しと、退職手当債・行政改革推進債の発行により対応するということとなります。念のため申し上げておきますけれども、この退職手当債、行政改革推進債というのは、後の交付税による充当はないものでして、地方にとっては事実上の赤字国債に相当するものとなります。この発行額につきましては、できる限り抑制するという対応を図ろうとしてきたところです。
 何とか、こういう形でかなり積極的な予算を編成しましたが、近年南海トラフ地震対策がピークを迎えるということもありまして、この財源不足額そのものについては、拡大基調にあったところですけれども、2年ぶりに、積極的な対応を図りながらも圧縮をすることができて、146億円まで減らすことができているということです。これは、有利財源を大いに活用できる環境が整ったことが大きいですけれども、逆に言えば、これを生かしきったということだと考えています。
 その上で、財政調整的基金の取り崩し額につきまして、昨年よりもやや圧縮をしました。そして、ここのところは大きいと思っていますが、先ほど申し上げた、いわゆる、国でいうところの赤字国債に相当する地方債の発行を抑制することによって、去年に比べて10億円圧縮しました。これにより、将来負担の軽減を図ろうという工夫もしたところです。

(資料1の7ページを示しながら)
 結果として、今後の財政見通しですけれども、財政調整的基金残高につきましては、去年の9月時点の推計よりも59億円増。実質的に162億円相当の金額を確保するとともに、先々にわたって、大体100億円を超えるレベル以上は確保できることが見通せたところだと考えています。この財政調整的基金というのは、ある意味、非常時に備える、非常時において赤字決算にならないようにするというために備えておくものだと考えていますが、過去最大の取り崩し額が発生したときには、大体70億円強でしたので、その2倍ぐらいは、当該年度は確保できるようにしておこうと。先々にわたっては、一定調整期間のあることも考えて、1年度分以上は確保しておこうという考え方で、レベルを維持してこようとしてきたところですけれども、そういう意味においては、70億円×2年以上である162億円というのは一定レベルですし、先々にわたっても、それ以上の水準は確実に確保できているということでありますから、そういう意味において、一定の対応はできていると考えています。
 県債残高につきましては5,000億円を超えることとなりました。先ほど申し上げましたように、3か年緊急対策に対応していくためには、有利財源を大いに使っていくということが大事であろうと。有利財源を使うということは、まずは地方債を全力で充てるということになりますので、どうしても県債残高が膨れあがっていくことになります。ただ、将来的には交付税によって措置されることとなりますので、将来負担そのものについては、抑制的な対応ができます。有利財源を使わなかった場合と比べて、先々にわたって一般財源の負担は小さく押さえることはできるのですが、一時的に県債残高が拡大していくこととなります。これは有利財源を使う限りにおいては、やむを得ないところだろうと考えています。将来負担の軽減策をとっていくことによって、先々にわたって、ずっと拡大し続けるということではなくて、全体的には逓減傾向を維持できていけるであろうと考えています。さらには、国の緊急対策を除いた部分では平成7年度の水準を下回っていますし、国の緊急対策を加味した部分においても、20年度、21年度の水準を下回るレベルで押さえられるだろうということで、先々、危険な状況に至るわけではなく、安定的に推移できるだろうと、推定しているところです。
 そういうことで、私どもとして、今回緊急対策に補足して、防災・減災対策を全速力で進めていくにあたりまして、財政的な見通しも気にしたわけですけれども、何とかこういう形で、先々にわたって安定的な財政運営を確保していきながら、最大限の防災・減災の取り組みを進めていくことができるという見通しを立てることができているのではないかと考えています。

(資料1の8ページを示しながら)
 こちらが、先ほど申し上げた歳出面での工夫という意味におきますスクラップアンドビルドということです。内容はまたご覧いただきたいと思います。

(資料1の9ページを示しながら)
 もう1点、これは一昨年ぐらいからですけれども、特に今年度大幅に対応を強化したのが、行財政改革、なかんずく行政改革の取り組みになります。県庁内の業務、さらに教育現場、さらには市町村行政、さらには歳入確保、それぞれの点につきまして、かなり徹底して対応することとしました。先ほど申し上げましたように、いろんな意味において、高知県として仕事の量が増えていっています。職員の働き方、ワークライフバランスを守るという観点もありますし、先々にわたって、行財政負担を軽減していくという観点もありますし、何より仕事を効率的・効果的に行っていくという観点もあります。全体の予算規模が拡大していく、仕事が増えれば増えるほど、行革への対応も強化しなければいけないだろうと考えたところです。

(資料1の10ページを示しながら)
 去年から、Web会議システムの継続活用やペーパレス会議システムの活用などの対応を始めてきたところですけれども、さらに今年度から、例えばRPA、端末操作を自動化するシステムですけれども、定型的業務にこういうものを取り入れたり、議事録作成にAIを活用したり、さらには公用車のリース契約を試験的に導入して、軽減効果が大きければ、こちらの方で対応したりという取り組みを進めていきます。

(資料1の11ページを示しながら)
 併せて、市町村行政についても、将来の人口減などを睨んでいったときに、できるだけ効率化していく工夫が必要だろうということで、非常に難易度は高いですけれども、各市町村単位それぞれでみると件数が少ないものについては、広域化して共同化した方が効率的ではないか。例えば、そのように考えられるものなどについて、広域行政化していく。市町村に希望調査をして、それをぜひこれを共同処理したい。そういうふうにおっしゃられるものがありましたら、県主導でワーキンググループを設置させていただいて、共同処理の枠組みをつくって、こういう形で対応できないかと考えています。効率化と効果の拡大、両方に資するものだと思っています。その他、自治体クラウドの導入などにつきましても、対応を図りたいと考えています。
 学校現場につきましては、教員の働き方改革は焦眉の急です。校務支援システムを導入することを通じて、確実に勤務時間の軽減につなげていくことができればと考えているところです。

(資料1の12ページを示しながら)
 その他、行政改革を進めていくにあたって、行政のデジタル化は不可欠だと考えているところでして、先ほど申し上げましたRPAやAIなどを活用していくことで、県庁として行政内部の事務効率化を図りますとともに、県民の皆さまにとっても、行政にかかる手続きなどの負担を軽減する取り組みを進め、県民サービスの向上にもデジタルの技術を生かす。例えば、防災などに関しまして、危険を住民の皆さまに周知していくアプリを開発するなどという形で、県民サービスの向上につながるようなデジタル技術の推進、導入というものも進めていきたいと考えています。
 今後、この点は非常に重要になってまいりますので、県行政サービスデジタル化推進会議を庁内に設置して、対策の検討、推進を図っていくことを予定しているところです。

(資料1の13ページを示しながら)
 以上の対応によりまして、平成31年度予算は当初ベースで対前年度2.2%増、さらに補正分を入れますと、対前年度2.5%増ということです。特に投資的経費につきましては、9.6%増ということで大幅な伸びでありますし、もう1点、人件費、公債費などが減少していく中において、政策的経費につきましては、経常的経費の中でも3.5%増ということで、各政策について、積極的に対応を図っているということになります。

(資料1の15ページを示しながら)
 産業振興計画について、こちらも第3期の産業振興計画をver.4にバージョンアップすることにしています。ポイントは、継続的に新たな付加価値の創造を促す仕組みを意図的に構築するという点につきまして、大幅な強化を図っているところです。併せて、交易の範囲のさらなる拡大ということについては、特に外国への輸出、インバウンド観光ということを強化して対応しているところです。
 そして、この二つに対応するにあたりまして、人材の確保が非常に大きなポイントとなります。担い手の確保策、省力化・効率化策を講じていきますとともに、地産外商の抜本強化に向け人材の確保、特に移住促進策と連動させた形での人材確保という点について対策の強化を図りました。

(資料1の16ページを示しながら)
 継続的に新たな付加価値の創造を促す仕組みを量的・質的に拡大ということについてですけれども、産業振興計画は、概ねこういう構成で取り組みを進めてきています。

(資料1の19ページを示しながら)
 事業を創る。そしてその事業を展開していく。地産外商の事業を創る。そしてその地産外商の取り組みを進めて、売り込みの販売促進を図っていく。そこで生まれた効果をクラスター化して、各地域に及ぼしていくように工夫をする。基本的にはこの3段階で取り組みを進めてきました。
 第1期の産業振興計画の頃は、地産外商公社を設立するなどして、特に販売促進に大変力を入れてきました。併せて、地域アクションプランをつくる。さらには事業戦略づくりを徹底するなどという形で、地産外商につながっていくような事業そのものをつくっていくような取り組みを促し、併せてクラスター化ということを意識した取り組みを進めてまいりました。
 地産外商の事業をつくって、実際に販売促進をして、その効果を地域地域に波及させていくように取り組むという流れです。3期まで進んでくるにつれて、事業の種となる付加価値の創造を促すプロセスを大変強化するようになってきたところです。第3期のver.4では、1番のこの成長の源泉たるところの付加価値の創造を促すという施策を抜本強化していくように取り組んでいるところです。ver.3からこの点を特に意識し始めていますけれども、ver.4では、特にこの点を強化しました。
 狙いを一言でいうと、来年度のみならず、先々にわたって高知県経済の発展を確保ならしめるためにも、先々にわたって経済成長の源となる、付加価値の創造部分を促していくことが非常に重要だと考えたからです。

(資料1の16ページを示しながら)
 具体的にどういうことをするのかということですけれども、IT・コンテンツ関連産業の振興を図っていく。IT・コンテンツ関連産業と行政分野のあらゆるニーズを掛け合わせ、各分野におけるニーズとの掛け合わせを行う。さらには、IT・コンテンツ関連産業からシーズ提案をしていただくことなど、一連の取り組みを通じてプロジェクト創出をする場を県で設けます。民間の皆さま同士のコラボレーションによって、新しいプロジェクトが生まれてくることを促していきたいと考えています。
 各農業、林業、水産業、食品産業、防災関連産業、それぞれについて、新しい付加価値を生み出していくようなプロジェクトをスタートしていくこととなります。農業については、Next次世代型高知施設園芸システムそのものが、新たな産業群を生み出していく源になる。林業につきましても、付加価値の高い製品づくりを、水産業も漁業のIoT化を行っていく。食品について、実際に新たな商品づくりを応援する仕組みを、防災関連産業についてもしかりということになります。
 そして自然&体験キャンペーンの展開ですが、高知県の中山間地域それぞれにおいて、新たな外貨を稼ぐことのできる事業を生み出していく取り組みそのものでもあると考えているところでして、各地域において、自然体験型の資源を生かして、新たな観光事業を展開していくことを力強く応援していきたいと考えているところです。

(資料1の17ページを示しながら)
 地産の強化という点においては、付加価値の創造に特に力を入れています。併せて外商体制については、例えばものづくりにしても、食品についても、観光についても、経済に対する影響という意味においては、まずは国内対策が大きな効果を持つわけですから、例えば、地産外商公社も名古屋に対する外商をさらに強化するとか、ものづくりセンターについても、東京・大阪の人員を増やすとか、国内対策そのものも強化していく取り組みをしっかり進めていきます。また、海外への本格展開のための体制づくり、さらにはインバウンド観光の強化などの取り組みを新たな施策として、バージョンアップしたということです。
 併せて、人材確保のための働き方改革の推進、県外への発信強化の取り組み、さらには移住促進策と一連の県内事業、新たに事業が起こることと移住促進を結びつける取り組みなどについても対応の強化を図ったということです。これは、かなり各般にわたりまして、対策を強化しているところですけれども、それぞれの中身については、資料に記載していますので後ほどご覧いただきたいと思います。

(資料1の40ページを示しながら)
 教育でありますが、小学校、中学校、高等学校ともにチーム学校の取り組みを強化しますとともに、先ほども申し上げましたけれども、教員の働き方改革は焦眉の急ですので、一連の対策を着実に実行できるよう対策を強化いたしました。
 県立高等学校再編振興計画の推進、特に中山間地域の高校の一連の対応策を強化しました。特にICTを活用した教育環境の充実ということは、非常に重要な内容となります。これは、中山間の高校の存続を図るとともに、中山間において教育格差をなくす。結果として、進学をするに従って、例えば、高知市まで出てこないといけないという環境を何とか改善する。中山間においても学び続けることができるように、また、良い環境が整っていることで移住者確保ということにもつなげられる。これは中山間対策としても非常に重要なことだと考えています。

(資料1の43ページを示しながら)
 これが南海トラフ地震対策ですけれども、昨日の南海トラフ地震対策本部会議において、改定版についてご説明させていただきましたが、特に命を守る対策については、より現実に即した形で難易度の高い対策に挑戦することにしています。典型的なのは、要配慮者の個別避難計画の作成を徹底することでしたり、さらに臨時情報対策を抜本強化するなどという対策を取ることにしています。
 併せて、第4期の行動計画からは、命をつなぐ応急期の対策について本格的に実行ステージに入ることになるだろうと考えていまして、応急活動対策や一連の医療救護対策などについて、具体的な対策を全速力で進めていきます。応急期の対策について、「復興グランドデザインの検討」と書いていますけれども、これまでどちらかといいますと、どのように対策を進めていくか検討するステージでしたが、いよいよ実行をスタートする段階になっていると考えているところです。

(資料1の46~48ページを示しながら)
 インフラ整備につきましては、一連の対策を進めます。南海トラフ地震対策、豪雨対策などについて進めていくことになります。

(資料1の49~50ページを示しながら)
 特に昨年の7月豪雨に対する対策としましては、豪雨災害対策推進本部を設けて通年で実施をしていくということですが、ポイントとしては3点。インフラ未整備箇所の対策、さらにはダメージの除去、そして急激に悪化する事態への対処のために、県民の皆さまにいかに迅速に情報を伝達できるか、その体制をつくっていくこと。この三つに対応した対策を行っていくことになります。この災害対策一連を全速力で進めていきたいと考えています。

(資料1の51ページを示しながら)
 特に去年、大変大きな被害の出た安芸川につきましても、局部的な改良を図ることで対策を強化したいと考えていますし、さらには、その他の地域につきましても県道の事業なども組み合わせていきながら豪雨災害対策を進めていくこととなります。

(資料1の52から53ページを示しながら)
 中山間対策につきましては、集落活動センターについて、産業振興計画と合わせて事業の展開ができるような仕組みを応援する対策を強化することとします。

(資料1の54ページを示しながら)
 少子化対策、女性の活躍の場の拡大などにつきましては、働きながら子育てができる環境を強化するための対策を講じようとしています。

(資料1の55ページを示しながら)
 文化芸術とスポーツの振興につきましては、幕末維新博を通じて各歴史施設において調査研究が進み、展示内容の充実が図られました。この取り組みをさらに継続的に行っていくことで、先々にわたって高知県の歴史・文化の発展が行っていけることとなるよう、また、歴史観光の振興にもつながっていくこととなるよう、各施設を応援していく仕組みを設けるとともに、根本的に本県の歴史研究を充実させていくという視点も入れて、県政150年となる平成33年度を機に、県史の編纂事業に着手したいと考えています。
 前回100年のときに県史編纂を行いましたけれども、50年経った現在、また新たに県史の編纂に着手することとなりました。これから2年間ぐらい準備を行って、それに基づいて県史編纂事業を行っていきたいと考えています。これを通じて様々な形で歴史資源についての研究が進み、併せて、様々な資源が発掘され、保存、研究され、そして展示も行われていくこととなるのではないかと期待をしています。

(資料1の56~57ページを示しながら)
 スポーツの振興につきましては、地域スポーツハブの充実、さらには全高知チームの充実。特にSSC(スポーツ科学センター)がこの4月1日に稼働する予定となっていますので、この力を最大限生かして、節目となる大会ごとにPDCAサイクルを回して、科学的・合理的な練習方法を展開していくという取り組みなどを充実できればと考えているところです。

(資料1の58ページを示しながら)
 2月補正予算ですが、数字については資料のとおりです。防災・減災国土強靱化対策を加速する。TPP等への早期発行に対応する。災害復旧対応を行うということです。他方、財政健全化のために、財政調整基金の取り崩しを取り止めることなど、一定の対応を図ることとしていますし、県債の発行も一定抑制することとしています。ただ、県債につきましては、実際にはこの補正予算に対応する形で発行するものもあります。減らす分がありますけれども、増やす分もありますので、トータルとしてはプラスになっているという状況です。
 以上、こちらが平成31年度当初予算(案)と補正予算(案)となります。

日本一の健康長寿県構想について

(資料1の33ページを示しながら)
 先ほど日本一の健康長寿県構想推進会議を開催して、日本一の健康長寿県構想の第3期計画をver.4までバージョンアップしました。お手元に資料がありますけれども、各大目標の柱ごとにポイントとなる点について、かなり骨太の形で改定を行っています。ヘルシー高知家プロジェクトの拡充を行っていくことや、さらには血管病の重症化予防対策につきまして、専門家が地域に展開する体制をつくることで、より内容の充実を図ろうとしています。
 地域地域で安心して住み続けられる県づくりということでは、高知版地域包括ケアシステムの構築を図っていくということで、それぞれのネットワークをどう強化するかの取り組みとともに、それをシステムとしてつなげていく。ネットワークとしてつなげていくための取り組みを強化しようとしているところです。
 併せて、地域医療構想につきましても、本格的な実行段階に入っています。地域のニーズに合った最適な形で供給体制をつくりあげていく取り組みをそれぞれの医療機関の皆さまが模索しておられます。それを、私どもとして力強く応援をさせていただきたいと思います。

(資料1の34ページを示しながら)
 厳しい環境にある子どもたちへの支援の取り組みについて、子育て世代包括支援センターの機能強化を図っていくなどして、高知版ネウボラの取り組みを推進するとともに、併せて少子化対策の観点から、働きながら子育てするための環境整備の対策を強化していこうとしています。こちらは、民間企業の皆さま方に大変ご協力いただかなければならないことです。時間単位での年次有給休暇制度の普及など、さまざまな形で働きながら子育てしやすい職場づくりをつくるということが非常に求められるところでして、少子化対策県民会議の皆さまと一緒になって、そしてさらに、各般の協力企業の皆さまと一緒になって体制整備を進めていきたいと考えています。
 最後、医療や介護などのサービス提供を担う人材の安定確保と産業化です。ノーリフティングケアを推進するための機械の導入、ICTの導入などとともに、一連の働き方改革、人材確保策について対策を強化しています。
 以上が、日本一の健康長寿県構想ver.4です。先ほど健康長寿県構想推進会議を開いて、改定いたしました。こちらも含めた予算につきまして、先ほど冒頭で申し上げましたように、2月21日の2月定例会に提出させていただいて、これからご審議いただくこととなります。

 

予算編成に当たってのスタンスについて

(石井・NHK記者)
 知事にとって3期目の最終年の当初予算ということで、さまざまな思いを持って予算編成を進めたかと思います。これまでもお話しいただいているところではあるんですけれども、改めてどういったスタンスで臨まれたかというのをご説明いただけませんか。

(知事)
 平成31年度予算の編成にあたっては、財政の健全性を先々にわたって確保しつつ、併せて高知県民の皆さまの命と暮らしを将来にわたって守っていくために必要な対策を全速力で進めていくということで取り組んできたところです。
 県民の皆さまの命を守るという観点からは、防災・減災のための取り組みとして、南海トラフ地震対策、豪雨対策、両方ともに全力で進めていかなければなりません。将来にわたって県民の皆さまの命を守るという観点から、非常に重要なことだと思います。幸い、国において緊急対策が講じられることとなって、非常に有利な財源措置もされることとなりました。この機会を最大限生かしてやらなければならないことを全力で進めていくということだと思っています。機を逸することなく進めたいと考えています。
 もう1点、県民の皆さまの暮らしを将来にわたって守る。もっと言いますと、高知県の経済発展を将来にわたって確保する。そのために産業振興計画の取り組みなどを抜本的に強化したところです。これは、現在のさまざまな取り組みを直線的に延長していくというよりも、むしろ今後5年間ぐらいを視野に入れて経済発展していくための源泉となる施策を強化しようと大変心掛けてきたつもりです。
 繰り返しになりますけれども、経済成長の源泉は新たな付加価値を生み出していくことです。各産業分野において、新たな付加価値を生み出していく過程をそれぞれ刺激していけるような、そういう場づくりをしていけるような取り組みを産業振興計画のバージョンアップの中で行ってきたつもりです。
 日本一の健康長寿県構想につきましても、県民の皆さまの今の暮らしを守る、命を守る、そういう取り組みを行っていきますとともに、高知版地域包括ケアシステムや中山間においても暮らし続けられる県づくり、さらには厳しい環境にある子どもたち対策、少子化対策などについても、将来にわたって命と暮らしを守っていくための取り組み、そういうものに心掛けて予算編成をしたつもりです。

(石井・NHK記者)
 将来にわたってというところで、年頭訓示を含めて5年先、10年先をというご発言がよく聞かれたかなと思うんですけれども、これはこれまでの尾﨑県政である程度成果が出たものをさらにということでしょうか。

(知事)
 先々にわたって経済成長を成し遂げていくためには、緊急対策的に県が前に出ていろいろな対策を進めていくというフェーズから、本当の意味での民間活力、潜在力を十分発揮し続けられるような環境整備を進めていくという視点が非常に重要になってくると思います。
 この1年の対策という観点でものを考えるのと先々にわたっての観点から考えるのとでは、置いておくべきウエイトが大分変わってくるんだろうと思います。先々にわたって経済成長を確保していくということを視野に入れていけば、自ずと民間活力を最大限発揮することを促していけるような対策を講じていくことが重要になってくると思います。今の緊急対策よりもそういう視点を大事にして政策をつくってもらいたいという思いがありました。年頭訓示からもその点非常に強調してきたところでしたけれども、今回の予算編成ではそういう形となるように努めたつもりです。

IT等を活用した付加価値の創造について

(大野・高知新聞記者)
 今ちょうど出ているところ(資料1の19ページ)、ステップ1のところですけれども、ここに力点を置かれたということですけれども、その中でもIoT、AI、とにかく先進的な技術としてこういうものの活用がもたらす、課題解決先進県、高知県にとってのメリットといいましょうか、新規事業のラインナップではそういうのが出ていると思うんですけれども、従前の人材育成とかアドバイザーを入れるとか、そういったものとはまた違った新規性を帯びているとは思うんですけれども、高知みたいなところがそういうものに取り組む意義、メリットというのは何でしょう。

(知事)
 いろいろな分野で対応していてつくづく思うんですけれど、高知県というのはやっぱりいろいろとハンディを抱えている部分もあると思います。土地が狭い、さらには大消費地圏にとって遠隔地にある。単に遠隔地にあるというよりも、時間単位で見たときに遠隔地にあるという点も大きいのだろうと思いますけれども、そういういろいろなハンディを乗り越えていくためにも、やはり全体として効率化を図って、高付加価値化を図っていく必要があると思います。そういうことを劇的に成し遂げるために必要なものとして、このデジタル技術はやはり非常に大きいということをつくづく痛感しています。
 高知県は、例えば農業で園芸農業を徹底的に発展させてきたように、そういうハンディを乗り越えていくために、高度な技術を使ってそれぞれ事業展開をしようということを心掛けてきた県だろうと思います。だから、今も園芸農業の土地当たり生産性はダントツで全国一番です。そういう方向性を今後さらに伸ばしていこうとしたときに、このデジタル技術による対応は不可欠ではないかと思います。
 実際そういう取り組みを進めてきて有効だと思われる分野は幾つもあります。例えば新たな次世代型施設園芸システムについても、一定そういう方向性に向いて取り組んできたものですし、さらには今後例えば林業の展開などいろいろな分野においても、そういう点は生かせるだろうと想像できる点はたくさんあります。ぜひそういう技術を生かして、高知県のコスト高であるという点、高付加価値化を追求しなければならないという点を克服して産業創出につなげられればと思います。
 また逆に言うと、そういうものを求めている分野が非常に多いということは、即ちそこにこのIT・コンテンツ系、デジタル系の産業、これは21世紀の主力になるだろうと思われる産業ですが、その産業の皆さまにとってビジネスチャンスがたくさんあるということです。ですから、そういうビジネスチャンスがたくさんあるという高知のある意味弱みを逆手に取ったようなところですけれども、そういう特性を生かして、高知において21世紀の主役たるこのデジタル産業を大いに振興できる方向に持っていくことができればと考えているところです。
 そういうことで、このデジタル産業関係の皆さま方の人材育成や企業誘致、企業立地などを大いに促していくとともに、こういう分野の技術を、それぞれ一次産業など昔からの高知由来の産業とコラボさせていくような場をたくさんつくり上げていこうと考えています。それが一つです。
 もう一つの方向性としては、やはり自然・体験型観光キャンペーンは大きいと思っています。中山間地域にある野や山や川、海を生かして、外貨を稼ぐことのできる事業に仕立て上げていこうというのがこの自然・体験型観光キャンペーンだと思います。実際に新たなキャンプ場ができたことによってたくさんの県外の方がおいでになって、今までそうではなかったけど、一躍外貨を稼ぐことができるものができてきたりしています。
 越知のキャンプ場などもそうでしょうし、これは本当に知恵と工夫によってということで敬意を表したいと思いますが、廃校水族館もそうだと思います。あのような工夫が地域地域において行われていくことによって、ほんとの意味での中山間の活性化につなげていくことができるのではないか。中山間において、外国も視野に入れたさまざまな事業展開が行われていく良ききっかけになるのではないか。中山間振興の切り札として、この自然・体験キャンペーンは何としても成功させていきたいと思っています。
 正直なところ、実際に展開していくのは「言うは易く行うは難し」ということか思いますが、中山間で観光事業を展開しようというチャレンジが、これまでの観光キャンペーンなどを通じて、特に地域地域の例えば「楽しまんと!はた博」や「まるごと東部博」などを通じて展開されてきたことや、さらには集落活動センターができてきたこと、「土佐の観光創生塾」での取り組みなどによって、いろんな方が観光に参加されるようになってきたことなど、一定素地が整ってきていると思います。この素地を生かして、中山間地域で外貨を稼ぐことのできる事業展開がさまざまに行われていく。特にこの交流人口の拡大ということを契機として行われていくことのスタートとなるような、良いきっかけとできればと思っています。
 ですからデジタル関係、そしてこのデジタル技術の浸透、そして併せてこの自然・体験型観光の振興、この二つが付加価値創出という点においてはキーワードになってくるのではないかと思っております。

産業振興計画について

(大野・高知新聞記者)
 産振でもう1点。全体を見たときに、今度の新たな改定、3月末であると思うわけですけども、そこは3期12年やってこられて、いわゆる完成形、最終形になろうとしているという手応え、実感というのはおありですか。

(知事)
 3期12年という意味においては、完成形に近づいてきているだろうなという思いはすごくあります。どちらかと言うと、最初のころは緊急対策的側面が非常に強かった。
 一つは、とにかく販路開拓を行って、高知のものも全国に展開し、そして売れるんだという実感を多くの方に持っていただきたい、また、いろいろ新しい事業をスタートしていくきっかけをつかんでいただくようなことをさせていただきたいということで全力で売り込みの強化に力を入れてきましたし、事業創出という点でも最初のころの地域アクションプランが典型ですけど、県職員が現地へ入って市町村や地域の皆さまと一緒にかなり人造的につくり上げていったような事業が多かったわけです。
 けれども、先ほど申し上げたようにこのステップ1、2、3、4とある中において、だんだん川上部分に対して対策の強化を図ることを心掛けてきました。ステップ1、即ち付加価値の創造という一番源の部分について対策を強化するということは、先々にわたっての成長を確保していく、いわば本当の意味での成長の源泉そのものを刺激していくという仕事ですが、こういう部分においてはこれある意味本来の民間活力を促していく対策でありますとともに、先々にわたっての成長を確保するための政策ということにもつながっていくと思います。ある意味、緊急対策から本来の意味での民間活力創出型の対策へと移行してきたかと思います。
 今後、日本全体、もっと言うと世界全体の経済環境がいろいろ変わったりもしていきますでしょう。いろんな意味において追い風のときだけではない、逆風が吹くときもたくさん出てくるだろうと思いますけれども、このような対策をとっていくことによって、厳しい環境の中においても風雪を耐え忍んでいく、それを乗り越えていく力にもなっていくのではないかなと思っています。
 他方で、政策は組んでいますがこれを実行するのはなかなか難しいわけでして、今後もう一つの焦点はまず議会でご理解いただけるかどうかしっかりご説明することですが、併せて4月、5月、6月にこの政策そのものを定着させていくというところに、もう一段またエネルギーを割かないといけないだろうなと思っています。職員とともに頑張りたいと思います。

予算規模について

(竹村・テレビ高知記者)
 予算案全体の話に戻るんですけども、投資的経費が15年ぶりの規模になったということについて、改めてそれが可能になった背景と受け止めについてお聞かせください。

(知事)
 国の緊急対策効果は大きいと思っています。国土強靱化、防災・減災対策の抜本強化ということで、国においてこういう対策そのものが政策の中心にどんと座るようになったことは、そもそも災害が非常に多く、さらには南海トラフ地震に全力で備えていかないといけない本県にとっては力強い追い風です。この3か年で終わってもらっては困る、終わってはいけないとは思っていますが、まずは3か年緊急対策のこの期間は生かし切りたいと思います。そういうことからこの有利財源を最大限生かすということで、今回こういう予算を組ませていただいたということです。南海トラフ地震しかり、豪雨対策しかり、やらなければいけないことは数え上げればきりがないほどありますので、有利な国の施策がある間にできる限りこれを生かして対策を強化していきたいと思っているところです。

予算編成に当たっての不安材料について

(野間・時事通信記者)
 予算編成にとって不安材料であったということとか、注意して非常に編成した部分というのはどういった部分になりますか。

(知事)
 二つありまして、一つは、先ほど申し上げましたように事業量そのものはやっぱり大きくなっていきます。基金は何とかなっていますけど、県債残高そのものはだんだん拡大してくるわけでして、将来にわたって財政運営を安定ならしめるという観点から、財政健全化しなければならないという側面はやっぱり大きいです。だから、アクセル踏んでいく中において、他方で安全装置の強化ということについては大変意を払ったところです。
 そしてもう一つ、さっきも少し強調してご説明しましたが、全体として公共事業にしても、さらには産業振興計画、教育改革、南海トラフ地震対策などにしても、全体として仕事が増えてきています。仕事が増えてきている中において効果的・効率的に仕事をする、さらには将来の財政負担の抑制ということにもつなげる、本庁の職員の負担の軽減ということも考えるという観点から行政改革は今までに増して強化をするべく取り組んだところです。これをしっかり進めていくことによって、業務量は増えていくわけですけれども効果的・効率的に仕事ができるようになった結果として、全体として無理なく仕事ができる。さらには将来の財政負担を減らすことにもつながっていくということに心掛けたところです。
 これは連年ずっと続けていくか続けていかないかで、多分10年20年経ったら大きな違いが出てくるだろうと思います。この点は継続的に強化していく側面だろうと思います。しかも県だけではなくて、市町村の行政も含めてこの点は今後も強化をしていく必要がありますので、これは県と一緒になってやらせていただければと思っています。

高知版地域包括ケアシステムについて

(大野・高知新聞記者)
 健康長寿県構想で1点。高知版地域包括ケアシステムの構築なんですけれども、今このバージョン4でどういう段階に入ったっていう捉え方でしょうか。

(知事)
 健康長寿県構想は、例えば高知版地域包括ケアシステムの構築や、さらには高知版ネウボラの構築など、これは去年も言ったことですけれども、今まではこういう大きなシステムの整備に大変力を入れてきました。しかし今はそのネットワーク化を図っていくという段階に来ているんだと思っています。
 例えば高知版の地域包括ケアシステムをつくっていくためには、地域地域において予防的な対応のできる福祉の拠点というのが必要だからあったかふれあいセンターをつくろうとしてきました。地域において緊急的な医療対応ができるための仕組みが要る。そのためにドクターヘリ、さらにはそのドクターヘリの離着陸場の整備というのを図ってきた。さらに地域において介護の体制がしっかり維持できるようにするためにも、地域地域において訪問看護とか訪問介護などの体制をつくっていくことが大事だからそういう取り組みを進めてきました。こういう形で一つ一つの要素の強化を図ってきたところですが、それが一定規模成し遂げられてきたことによって、いよいよそれをネットワーク化して全体として保健、医療、福祉の充実した流れが地域地域で展開できるようにしていくという段階に入ってきたんだと思っています。
 2年ぐらい前からこの点を意識してきていますけれども、だんだんその本格的な実行段階に入ってきているということかと思います。

(大野・高知新聞記者)
 具体化の段階というか、実際にもうつなぐというところに来ているということですか。

(知事)
 そうだと思います。

積極型予算の狙いについて

(清野・朝日新聞記者)
 冒頭で近年でも相当積極型の予算にしたというお話がありましたけれども、その財源不足額146億円ということで前年より減っていますけど、財源不足額は少ないに越したことはないと思うんですが、それを生じさせてまでも積極的な予算にしたというその狙いを教えてほしいことと、それが先ほど少しありましたけれども、ご自身の3期目の仕上げの年に当たるということとやっぱり密接に関連することなのかどうか、その二つをお願いします。

(知事)
 今回予算額そのものを拡大させるという方向で大きかったのは、投資的経費の拡大です。そういう観点からいくと、南海トラフ地震対策にせよ、豪雨災害対策にせよ、やらなければならない箇所はもう明確に頭の中にいくらでも浮かぶぐらいあるわけです。ところが、それぞれ一定規模があり、これを実現していくのは財源的になかなか大変だと思っていたところ、こういう有利な財源がどんと出てきた。これを今の時期に一挙にやってしまいたいという思いです。そういう観点から、南海トラフ地震対策にしても防災・減災対策にしても、機を逃さず着実に今スピード感を持って対策を進めようということでこういう予算になったということで、3期目の終わりかどうかということとこれは関係ないと思っています。
 ただ他方で、さっき申し上げたように、産業振興計画の取り組みとか日本一の健康長寿県構想などの政策づくりという観点からは、この第3期の産業振興計画の一つの目標値の達成という意味でステージをクローズしないといけないという側面とともに、併せて、この3期目の間だけ良ければいいというのではなくて、先々にわたって高知県の経済発展とか福祉の発展に一定効果をもたらしていくような、そういう先もにらんだ対策を講じたということで、それは3期目の終了を意識した対策ということになるだろうと思います。
 余談のようで非常に重要なことですけど、安芸川、栃ノ木のものすごく浸かった所です。川が流れてきていて、合流点でバックウォーターぎみになって水が流れ込んできた。ここは、同じ箇所が何度か被災しており、合流点そのものについて抜本的な対策が必要だと考えられる箇所です。しかしながら、局所的とは言え、これだけの改良を、河道を変えて土砂を撤去して、堤防そのものを強化してという一連の取り組みをするのは膨大なお金が掛かりますからなかなか成し遂げることはできませんでした。しかしながら、今回の3か年緊急対策によって新しい制度ができて予算措置がされたことで、これが可能になりました。このような所は何箇所か高知県にあります。このような箇所を今の時機を生かして3か年の間に何とか解消していきたいという思いは非常に強いです。
 だから、これも典型的な例だと思っているんですけど、久万川の土砂の撤去なども昔年の対策でした。けど、これも予算規模からしてなかなかできなかったところ、今回可能になりました。今回のこの3か年の間にこういう箇所を何とか相当程度解消したいと考えています。
 多分3年で終わらないと思いますが、3か年の実績を示して、いかに効果的に予算を使っていったかということもお示ししながら、こういうものがまだ必要ではないかということを訴えていくような仕事は今後も継続的にしていくことになるだろうと思います。

第4期南海トラフ地震対策行動計画について

(大山・高知新聞記者)
 南海トラフ地震対策、ざっくりした話なんですが、今回第4期の計画、来年度から見据えて、その初年度の予算ということの中で、要配慮者対策であったり難易度の高い対策に取り組むという予算案が組まれていますけど、ただ、今想定の死者数が1万1,000人まで第3期でいく(減らされた)。それをさらに減らしていく中で、より実行力を高めていくであったり、よりどうやって広めていくか、実効性を高めていくかというところが求められると思うんですが、そこら辺の意欲を少しお聞かせください。

(知事)
 今までとにかく津波避難対策などなど、とにかく命を守ることのできる機会を広げていこうということで緊急対策的に取り組んできました。今後はより細かくいろんな危険なシーンを想定して、それに対する対策を講じていくことが大事になってくるんだろうと思います。そういう意味においては、より想像力を働かして、より現実に即した対策を強化していく必要がある。その分難易度の高い対策を進めていく必要があるだろうと考えています。
 命を守る対策、発災前の対策ということで言えば、例えば臨時情報への対応なども典型的だと思いますし、さらには要配慮者の皆さまへの対策なども非常に重要なポイントになるだろうと思っています。
 さらに応急期の対策ということでも、例えば道路啓開計画をつくっていますけど、この計画の実行性を高めるためには例えば重機はどこにあるのか、より安全な駐車場所はどうかなどを模索しなければなりませんし、例えば避難所についても一般避難所が相当程度福祉対応もできないといけないなど、そういうことも考えていかないといけません。この応急期の対策はより踏み込んだ形に入ってきますけど、より踏み込む分、より難易度の高い対策にチャレンジをしていくことになるんだろうと思います。
 第4期の計画で、明確に一定の到達点はイメージできていると思っています。発災直後の対策については難易度の高い、特に要配慮者の皆さまの命も救えるような対策にしていくということ、応急期の対策についてはより踏み込んだ形でより具体的な行動につなげて対策を強化するということ、復旧期に対しては具体的な対策を講じていくということ、そういうところを意識しているところですけど、今後この4期の計画を着実に実行していくとともに、その5期段階ではどういうことをすべきなのかということもイメージしていきながら対策を進めたいと思います。

自転車ヘルメット着用の推進について

(久保田・高知さんさんテレビ記者)
 今回ヘルメット購入費への補助をされるということで、去年進学した二人の学生さんの事故なんかもきっかけになっていると思いますけれども、自身もサイクリストである知事がその新年度に向けてやっぱりその補助金を出すということ、学生さんたちへの思いというのをちょっとお聞かせください。

(知事) 
 私はそれほどサイクリストではありません、好きは好きですけど。一つは、県議会での議論や、全会一致で条例が制定されたとかいうことからしても、議会の意思、そして県民の皆さまの意思、これを尊重して、このヘルメットの普及促進ということには県行政としても力を入れないといけないと考えたところです。こういう形で一律補助をしていくことの是非についてはかなり検討を行いました。行いましたが、これまでもヘルメットの必要性が訴えられてきた中において、なかなか浸透が図られてきていないと思います。今回も(18歳以下の児童等にヘルメットを着用させることは、保護者の)努力義務ということですから、両方考えても普及促進のためのやっぱり力強い対策が必要ではないかということで、期間限定ではありますけれども、思い切った形で普及を促していくような予算が必要だと考えたところです。間違いなく安全向上につながっていくことですから、これを機に普及が図られていくこととなればと思います。

事業者の経営計画の策定・実行支援について

(井上・高知新聞記者)
 細かいところなんですけれども、企業の事業戦略の策定の実効性の中で、1年前から課題であった商工会・商工会議所の事務局長の設置に対する補助要件の見直し、いわゆる緩和という方向に入っていると思うんですけれども、なぜ見直さなければいけないのかということと、商工会・商工会議所に求める役割みたいなところをお聞かせください。

(知事)
 今回、大分考え方を変えたつもりです。今までの補助制度、どちらかと言うと国一律の対応による補助制度だと、商工会・商工会議所の規模が小さくなると補助制度が打ち切られていき、これはどちらかというとマイナスのスパイラルに陥ると思います。地域の事業者さんが少なくなっていく、加入率も低くなっていく。すると商工会の補助が打ち切られ、商工会としてのパワーが落ちていく。結果として、地域の事業者の方の力をますます弱まらせていく方向に展開していってしまうのではないかと思います。地域の商工事業者の皆さま方の力がだんだん衰えていくのであれば、逆に商工会・商工会議所が頑張って地域を引っ張って、地域の事業者さんの活力向上につながるように努力しなければならない。実際にはそういう方向に向いていくことが、高知の場合は求められているのではないかと思います。そういうことで、規模が小さくなったから補助を打ち切るという方向ではなくて、むしろ規模が小さくなった中において、地域を引っ張っていこうという取り組みを精力的にやられようとする商工会・商工会議所は力強く応援させていただくという発想に切り替えたということです。何とか負のスパイラルに陥るのを防ぎたい。むしろその負のスパイラルを断ち切るために、地域の活性化に全力を尽くされようとする商工会・商工会議所を応援したいですし、ぜひ商工会・商工会議所の皆さまにはそういう方向で頑張っていただきたい、それを後押しさせていただく予算制度にしたと思っています。

旧陸軍歩兵第44連隊弾薬庫等の保存等について

(中田・高知民報記者)
 予算に計上されているわけではないんですけど、44連隊の件はどうなったんですか。

(知事)
 まだこの後も協議しますけど、鋭意検討をさせていただいているところでして、実際に議会のときには一定ご説明できるようにさせていただきたいと思います。

(中田・高知民報記者)
 賃借が厳しいとのことですけど。

(知事)
 今検討させていただいていますので。

将来にわたる県勢浮揚とこれまでの実績等の総括・検証について

(大野・高知新聞記者)
 お気持ちをちょっとお伺いしたいんですけど、将来にわたる県勢浮揚というのが大きなテーマとして出ていますけれども、それ即ち尾﨑さん本人が知事でなくなったとしても、というような思いというか、ニュアンスというのがこもってるということでしょうか。

(知事)
 私も12年、知事として県勢浮揚に向けて取り組みをさせていただいてきて、もうつくづく思いますけど、県政は本当に公のものであって、そういう意味においてこの県政の果たすべきことというのは、自分の任期のときだけ良ければいいということではないだろうと思います。そういう意味において、この時々の県政は先々の県政に対しても責任を持たないといけない。そういう観点からいけば、この県勢浮揚に向けた取り組みというのは私の3期目の終わりまでを視野に入れたものではなくて、先々も視野に入れていくことが大事だろうと考えています。
 実際の経済情勢が何とか上向きに来ていますので、この流れを何とかより力強くして、先々にわたって続いていけるようにしていかなければならないだろうと思っています。そういう観点からもこの産業振興計画の見直しなどにおいて、先々にわたって県勢浮揚につながっていくようなものということを意識し心掛けたところであります。一つの流れとなって先々にわたってもいろいろと実効性ある対策が講じ続けられていくこととなればいいなと思っています。

(大野・高知新聞記者)
とはいえ、12月に任期来ますけれども、新年度スタートしてからの今までの総括とか検証というのはどのようにしていくんでしょうか。

(知事)
 そうですね、今まで1期目とかですと、1期目の4年間経ってから終わりかけてから総括していくということをしていたかと思いますけど、大分時間も経ってきてビフォーアフターで比べられるようになってきています。しかもアウトカム指標で比べられるようになってきていますので、県政の総括そのものはずっと継続的にやらせていただいているつもりです。ですから、3期目の最後に当たって改めて総括するということもありますでしょうが、既にもう相当程度これまでも産振計画にしろ長寿県にしろ南海トラフにしろ、いろいろとお示ししてきているような形で総括はさせていただいているつもりです。そういう意味においては、総括そのものをずっと継続的にやり続けていますし、今後も継続していくことになりますでしょう。最後にもう一回まとめてということにはなりますでしょうけど、今までしてなくて、4年分をまとめて総括するということではないと思います。

(大野・高知新聞記者)
 議会の方でも議論になるかと思いますが。

(知事)
 当然なりますでしょうし、毎回の議会で、今までのところはどうなんだということは議論されてきているところだと思います。

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