令和元年7月9日  知事の定例記者会見

公開日 2019年07月09日

参議院議員選挙について①
豪雨災害から1年経過した所感等について
豪雨災害への対応について
JR四国の経営について①
JR四国の経営について②
知事の進退について
ハンセン病患者の家族訴訟について
FDAの高知-神戸便の就航について
参議院議員選挙について②
参議院議員選挙について③
風力発電計画について
高知県行政サービスデジタル化について
高知県庁の喫煙所について

 

参議院議員選挙について①
(大野・高知新聞記者)
  参院選についてです。4日に公示がなされましたが、2度目の合区となる徳島・高知選挙区で候補者が今訴えを繰り広げている最中ですが、知事にお伺いしたいのは、令和最初の国政選挙の争点は何だとお考えでしょうか、そして、どのような論戦を期待しますか。
 それからもう1点、投票率について、3年前の前回は両県とも過去最低、全国的に見てもワースト1、2という低投票率に沈んでしまいました。3年経って今回、現在の選挙ムードの盛り上がり、あるいは投票率がどのようになるであろうかということについての考えを聞かせてください。

(知事)
 今回の参議院選挙の争点としては、4つの点について期待をしています。1点目が経済対策について、2点目が社会保障について、3点目が憲法問題について、そして4点目が国際関係について。この4点目には安全保障も含むということだと思っています。
 まず1点目、経済政策という観点から、アベノミクスがさまざまに展開してこられました。一定の効果も上がっていると思っていますが、これから恐らく、世界との関係を鑑みても、もう一段新たなステージに向けた模索が各所で展開をされてきているところだと思っています。特に、地方における取り組みをどのように後押しをいただくのか。そしてさらに言えば、デジタル化という大きな流れ、潮流というのが世界を席巻しようとしている。この流れをどうやって地方の振興につなげていくかといった面など、今後の経済政策をどう運営していくかということについて、特に地方創生の観点から関心があります。
 2点目、社会保障の問題について。これから急激に高齢化が進んでいくことが想定される時代です。団塊の世代の皆さまが後期高齢者になるという時代において、どのように社会保障制度というものを持続可能なものにしていけるか。そして、その中において一人一人のQOLをいかに向上させていくことができるか。これはこれからの日本の大きな課題だろうと思います。受益と負担の関係も含めて、活発な議論が展開をされるということを望むところです。その際には、受益の面だけの議論だけではなくて、やはり負担の面の議論というものも正直に展開をしていくということが大事だと思います。受益の面でこういうふうにしますとおっしゃっても、それに伴って負担が必ず生じるわけで、打ち出の小槌はないのですから、受益の面、負担の面、両方ともしっかりと議論の俎上に載せて論じていくということが大事だろうと思っています。
 また、3点目の憲法の関係、特に私どもの観点から言えば、合区の解消も含め、地方自治というものを憲法の中にどう位置づけていくかということはやはり大きな課題ではないかなと思っていて、この点は知事会でも訴えてきたところですが、ぜひ地方自治の重みを改めてこの憲法論議の中でしっかりご議論をいただきたいと思っています。
 4点目について、安全保障環境が厳しさを増している。さまざまな国際関係上の課題もある。このことについて、国家レベルでの視点においての議論がなされることを期待させていただきたいと思っています。
 そして、投票率の関係については、やはり今回も投票率が低下するんじゃないかということは心配です。ぜひ多くの皆さま方に投票に行っていただきたいと思っています。ちょっと心配しているのは、先日の共同通信さんの世論調査で参議院選挙の関心度というものを調べてみると、全国的にも前回に比べて大体4%弱ぐらい低迷してるという中において、徳島県の関心率が全国最低の48.1%でありました。やはり合区が影響してるんだろうなということを深く、強く示唆するところです。
 こういう観点から見ても合区というのは良くないなとつくづく思うわけですが、ただ、今回の選挙はこの合区の選挙区のもとで行われているわけです。少しでも投票率を上げていくことが大事だと思います。各候補におかれては、その訴えをしっかり展開をしておられるところです。その訴えを多くの皆さんに聞いていただいて、その上でそれぞれのご投票をしていただきたいと思います。

(大野・高知新聞記者)
 1点、その件の補足で。徳島県がその共同通信さんの世論調査で合区が影響しているということが強く示唆されるところだと言いましたが、3年前と違って、現職の方とか、それに対抗する野党の方が高知からの出馬で、徳島のご出身であるとか縁がある方ではないという、状況としては3年前と逆の感じになっている。そういうことが影響しているのが想起されるというような意味合いでしょうか。

(知事)
 少なくとも告示日前までの段階においては、徳島出身の方はおいでにならなかったということも影響してるんじゃないかと、心配されますよね。前回の高知が、やはり高知出身の方がおいでにならないというのが、多くの有権者の皆さんと実際に接していて、関心が高まらない理由であったことは否めない事実ですから、その点はあるのではないでしょうか。ただ、公示日に徳島出身の方も出馬されたということですから、今後の盛り上がりを期待したいです。
 

豪雨災害から1年経過した所感等について
(大野・高知新聞記者)
 昨年7月の西日本豪雨から1年過ぎました。高知県内でも大きな被害がありまして、全国的にも豪雨対策というものについて大きな課題が提示されたかと思うんですが、1年経ってどのようにお感じになっているかということと、高知県に落とし込んで、高知県が進める豪雨対策の進捗というものはどんな状況にあるのかということを教えてください。

(知事)
 高知でも昨年の豪雨災害において3名の方がお亡くなりになられました。改めて哀悼の意を表させていただきたいと思いますし、また、被災された方々に、心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 あれから1年、国においても豪雨対策について、しっかりやらなければならないと認識が強化された結果として、例えば、中小河川に対する対策や制度ができあがったり、3か年の緊急対策とか、対策が加速されようとしているところで、いい方向だと思います。
 高知においても、国のさまざまな新たな制度なども活かしていきながら、これまでも全速力で対応を進めてきました。大きく言うと三つの方向性だと思っていて、その三つの方向性を昨年9月に立ち上げた豪雨災害対策本部において執り進めてきたところです。
 1点目がやはりこれまでの災害、特に去年の7月豪雨における災害のダメージというものをしっかりと取り除いていくということ。これがまず第1に重要なことだと考えていて、これまでの間、まず応急対応について、例えば流木の撤去や河床掘削であるとか、さらには孤立集落の解消とか、そういう諸問題について、まずは全力で取り組んできました。これらの対策については、ほぼ終了したと言っていいだろうと思っています。1点だけ、安芸の伊尾木川の樹木の伐採がまだ一つ、課題として挙げていたものとして残っているんですが、今週末までには完了するということで、次の豪雨災害に備える形として、まず応急対応としてはもうじき完了するという状況だと思います。
 その上でやはり復旧工事も大事です。こちらについては、災害査定そのものも概ね終了させることができて、現在、発注という点においては約半分、そして工事の完了という点においては約4分の1という段階になっているところです。その中でも非常にダメージの大きかった安芸川の僧津地区の堤防についても、この5月までに復旧工事が完了しました。さらに立川の高速道路ですが、西日本高速の皆さんの本当に献身的なご尽力によりまして、1年という短期間のうちに本復旧することができました。本当に感謝を申し上げたいと思います。こういう形で特に重点的に重要なポイントについて、復旧工事が進んでいるという状況だと思います。
 2点目。今後においてやはりインフラ整備そのものとして、もう一段対応を強化しなければならない箇所が幾つもあるわけで、特に中小河川の中で災害を何度も起こしてきた合流点ですとか、そういうものがあるわけです。こういうところについて、先ほど言った国の新たな制度なんかも活かしていきながら、早急にスピード感を持って対策を講じていくということが大事だと思っています。
 そして3点目ですが、こういうハード対策を着実に講じていきながらも、併せてソフト面での対応強化が非常に大事だと思っています。この点は大きく言うと二つだと思っていて、1点目が、今度豪雨災害対策本部でも、タイムライン制度を新たに導入しました。これは長年にわたって本県の豪雨災害に対する対策というのを積み重ねてきた経験則も大いに活かして作った、かなり実践的なタイムラインだと思っていて、これまでの取り組みを改めて体系化してタイムラインという形で取りまとめました。既に先日熱帯低気圧が接近してきたときなどもこの対応を着実にスタートしたところでしたが、こういう形で、漏れなく抜かりなくこのタイムラインによって対策を進めていく、ソフト面での対応強化ができたんじゃないかと思っています。
 加えて、やはりもう一つ注意しなければならないのは、事態が急激に悪化するということがあり得るわけです。去年の7月豪雨でも幡多地域、西部において急激に雨雲が発達をしてゲリラ豪雨が発生しました。もう今や、時間雨量が50ミリ70ミリなんてのはある意味珍しくない時代になってきていますから、こういう事態が十分起こり得るという緊張感を持った対応が必要だと思っています。そういう状況になったときにはどういう連絡網でどう対応をするかという手順も確認をしているところですが、こういう去年の教訓を活かした対応策をしっかり適応できるように気を引き締めて対応したいと思います。

(大野・高知新聞記者)
 補足で1点、発注についてなんですが、他県では入札で不調が起きたりということで、うまく工事が進まないというような状況もあるようなんですが、高知県においては今どんな状態なんでしょうか。

(知事)
 ある意味、そういう問題が起きないようにということを意識しながら対応してきているので、50%まで発注できているということだと思いますが、ただ、やはり件数が増えていますので、今後も入札において苦労することはあり得ることだろうと思っていますが、うまくタイミングを計っていきながら対応していくことが大事でしょうね。

(大野・高知新聞記者)
 今のところ、特に困るところは。

(知事)
 今のところ50%まで来れているというのは、トータルで見れば順調ということかと思います。
 

豪雨災害への対応について
(竹村・KUTV記者)
 豪雨関係で、気象庁もレベル分けという形で避難を促す取り組みを始めているんですが、その中で全国的に直接の避難に結びついていないということが課題になっていると思います。避難指示などは市町村が出すことですが、こういった課題が表面化していることについて、知事としてどのように考えていらっしゃるか、どういった対策が重要かということを教えてください。

(知事)
 この点については、啓発も含めてしっかり対応していかなければならないと思います。我々としてもこの避難勧告を出すときに、例えば注意喚起の文章であるとか対応とか、工夫をさらに重ねたいと思います。最近、SNSを使って「5つのお願い」を発信させていただいたりしているのもその一環なんですが、報道各社の皆さんも大変ご工夫いただいて、こういう災害情報を流すのにあたってご協力もいただいているところですが、やはり不断の工夫を重ねるしかないと思います。
 本当に早目早目に対応していただきたい。今、目の前で危なくないから大丈夫なわけではなくて、目の前で危なくないけれども、ほんの10分後には危ない状況になってしまうかもしれないということを想定して対応していただきたいと思います。早期の避難、実際の避難行動をとるということを強くお願いを申し上げたいと思います。
 

JR四国の経営について①
(保田井・日経新聞支局長)
 JR四国の経営に関することですが、北海道の鈴木知事が、今回、6月議会でJR北海道に対して2億円の経営支援をするということで、12日に可決成立する見通しだと聞いています。JR北海道と同様に経営が厳しいJR四国があります。どう受け止められますか。
 そして、JR四国の中でも一番採算の悪い予土線を抱える高知県が県別の懇談会も設けて、より良い利用促進に向けて協議を進めていますが、そういった流れにあって、財政支援という可能性というのは今後こちら(JR四国)でもありますか。2点、お伺いします。

(知事)
 まず、北海道の点については、非常に厳しい(JR)北海道の経営状況に鑑みて、長年の議論を積み重ねてきた上でのご決断だろうと思います。
 四国について言わせていただければ二つあります。まずその1、議論はまだスタートしたばかりであるということ。その2、その中においてやはりJR四国と国と地方、それぞれがそれぞれの応分の役割を果たしていくということが大事だろうと思っています。国は経営安定基金制度を実効あるものとするような新たな制度を考えていくことが絶対的に必要だろうと思いますし、JR四国さんにおかれては、いわゆる鉄道事業以外の事業も含めて、経営改善のための努力をさらにもう一段レベルアップして対応していただくということが非常に重要だろうと思います。そして、地方もそういうことを前提としていきながら、応分の努力をしていかなければならないだろうと思います。
 ただ、その中で、やはり一足飛びに血税負担ということにはなかなかならないだろうなと思います。ただ、血税負担になかなかいかないからといって、地方にできることがないのかというとそんなことは決してなくて、我々はコーディネーターとしての役割を果たすことができるはずです。例えばJR四国さんがパターンダイヤをとる、それと地元の交通事業者の皆さんとの接続を良好にする、例えば新たな観光事業とJR四国さんとのタイアップを図っていく。そういうことなどを通じて、より使い勝手が良くて、もっと言いますと、乗る理由というのがたくさんできるというような形をつくり出していくことでJR四国さんの経営改善につなげていく。そういう道もあるんだろうと思います。
 そういうものを三者で徹底して追求した先に、さらにそういう議題(財政支援)が出てくるかもしれません。ただ、このことについて、簡単に県民の理解を得ることはできないだろうと思います。
 ですから、まずは先ほど申し上げたような議論を徹底して積み重ねていくということではないでしょうか。
 

JR四国の経営について②
(中田・高知民報記者)
 その関連ですが、知事は、JR四国を支えるスキームである経営安定基金によるものに新たな仕組みということをおっしゃっていて、何かを変えなければいかんという話はされていますが、やはりその下部分に公の責任をもっと重くするというイメージなんでしょうか。

(知事)
 JR四国という会社が設立するにあたっては、こういう前提だったわけです。要するに東日本・東海・西日本という本州3社と、北海道・九州・四国の3島、これを分離するというかなりこまめに分離をした中において、JR四国は当然赤字になるだろうと想定をしていて、3島だけ取り上げれば赤字になってしまうことを前提として、経営収支部分を支えるための財政制度をつくるという前提で経営安定基金が発足したわけです。(JR設立当時に)赤字になると思ってなくてあとで赤字になったというわけではなくて、当然3島だけを切り取っていけば(赤字に)なるだろうけれども、組織論としてはこちらのほうが良いのだということで当時そうした。
 ですから、JR四国の存続というのは、経営安定させるための制度とセットなわけです。その(経営安定)基金を運用して利回りでもって収益をとんとんに持っていこうとするものですが、現在、その予定利回りが当時想定していた予定利回り(7%)には達しないような状況です。そういうふうに明らかに環境変化があったわけですが、当初の理念そのものは変わってないわけで、そのことを考えたときにやはり経営を安定させるような新たな制度を考えていくべきではないかということです。ですから、上下分離というものにいきなり飛躍するようなことではないと思います。

(中田・高知民報記者)
 災害とかがやはり多いとき、災害で線路が、特に震災後とか(甚大な被害が発生する事態と)なったときに、成り立たないことはもう目に見えてるので。

(知事)
 おっしゃるとおりで、災害時における対応をどう考えていくんだというのは、もう一つの論点であるのは確かだと思います。それは確かに考えなければならない。本来ならば、その災害時の対応ということについて、先ほど申し上げた新制度も含めた利益の蓄積の中において、どう対応するかということを考えていくということになるんでしょうけれども、ただ、これまでの間、現実問題として(利益の)蓄積がない時期というのが何年も続いてきているという状況の中において、大きな災害があったときにどう対応するかなどについても、またもう一つ論点として検討すべき点であると思います。
 

知事の進退について
(野間・時事通信記者)
 毎回の定例記者会見でお伺いしていますが、知事の進退に関してお伺いしたいんですが、前回の定例会見でも、今知事の業務がお忙しいということと、任期の切れる2カ月前ぐらいに表明される方もいらっしゃるというご説明だったと思います。まず、今の時点でいつ頃表明しようとお思いになってるいのかということと、その2カ月前ということも踏まえまして、9月議会があると思いますが、そのときに表明するおつもりなのかということを確認させてください。よろしくお願いします。

(知事)
 申し訳ありませんが、答えは変わりません。今の段階では分かりません。今まだ考え中ですから、その点について、今いついつという形で予断をもって申し上げることはできません。
 

ハンセン病患者の家族訴訟について
(野間・時事通信記者)
 ハンセン病の患者について、ハンセン病の患者と家族に対しても賠償するべきで、控訴しないと安倍首相が表明されました。一審の熊本地裁では、家族は隔離対象ではないし、偏見・差別をつくり出したり助長したりしていないという国側の主張だったんですが、今回の突然の変更について、どのように受け止めになりますか。

(知事)
 総理は、今回のコメントで、「筆舌に尽くしがたい経験をされたご家族の皆さまのご苦労をこれ以上長引かせるわけにはいかない。その思いのもとで、異例のことではあるが、控訴をしないこととした」と、そういう話をされました。まさにそのとおりなんだろうと思います。このハンセン病の問題について、ご家族も含め大変なご苦労をしてこられた。そのご苦労を少しでも解消していくための大きな一歩が踏み出されたと、私は英断だと思います。

(野間・時事通信記者)
 一部では、今参院選もあり、そういった面も踏まえてのご判断だったのではないかという声もありますが、そちらについては。

(知事)
 参議院選挙の最中ですので、特に世論のさまざまな声が非常に強く聞こえてきたという側面があるのかもしれませんが、控訴期限がたまたまこの選挙期間中に重なっていたという側面のほうがやはり大きいんではないでしょうか。別に参議院選挙の最中でなくとも、こういう決断をされることとなった可能性というのは高いのではないかと思います。
 

FDAの高知-神戸便の就航について
(野中・NHK記者)
 FDAが神戸線を開設することが発表されましたが、この件についての知事の受け止めと、また、期待する効果などについてお聞かせください。

(知事)
 答え方が難しいんですが、FDAさんからは、神戸空港への新規就航は正式に決まったけれども、具体の路線は検討段階であって、まだ詳細は分からないというふうにお聞きをしているところです。仮に本県を選んでいただけるということであれば、移動の選択肢が広がり、観光振興の面からもビジネスの面からも非常に喜ばしいことだと思います。

(野中・NHK記者)
 神戸と高知というのは比較的近いですけれども、航空路線が仮に正式決定することによって、県としてはどういうふうな経済的な面を強化したりですとか、そういったお考えは。

(知事)
 ひと言で言うと、関西圏というのは非常に規模が大きいので、神戸空港であれば、特に神戸周辺ということになるでしょうが、神戸は大都市ですから、そのアクセス性が高まることは大きいですよね、ありがたいと思います。
 

参議院議員選挙について②
(松原・毎日新聞記者)
 念のため参院選について確認するんですが、今回4人の候補者が出ておりますが、知事のお立場としては中立の立場を維持するということでしょうか。

(知事)
 これまでも、選挙の最中に私自身がどなたかの候補を応援するということはさせていただいてきていませんが、今回も、今の段階でどなたかの候補の応援をさせていただくということはないと考えています。
 

参議院議員選挙について③
(大野・高知新聞記者)
 参院選についてなんですが、序盤戦で高知、徳島でもそうですし、全国的にも訴えを聞いてますと、老後資金の2,000万円の問題というのが各候補訴えられてるかと思います。そもそも金融庁の報告書を受け取る受け取らないとかということで大きなニュースになったんですが、このニュースそのものについての受け止めと、どういった議論が望ましいのかという見解をお聞きしたいです。

(知事)
 2,000万円の報告書が出る出ないにかかわらず、やはり年金問題を含め、社会保障の問題というのは今もう国政の内政上の最大の課題なんだろうと思います。国政選挙において大きな争点だと思います。
 こういう中で、私としましては、二つ求めたいと思います。一つは、非常に正確な議論を展開してもらいたいということでして、「100年安心と言っていたのに人生100年時代に対応できないじゃないか」と言いますけど、これは100年という言葉が一緒だっただけの話であって、全く議論がおかしい。この年金が100年安心と言っていたのは、100年間持続できるということを視野に入れて制度設計をした、そういう形でマクロ経済スライドというものを導入したのだということを展開していたのであって、人生100年時代になって、その100年あなたが一切何の心配もなく年金だけで暮らせますよということを保障しようとしたものではない。100年安心と言っていたのに人生100年時代に対応できない年金ではいけないんじゃないかという議論というのは、ちょっと論がすり替わっているところがあると思うんです。
 そういう議論も一部にあったということに過ぎないでしょうし、皆さんがそう言っているということを言うつもりもありませんが、マクロ経済スライドという制度を導入していく中において、今後もどんどん高齢者の方が増えていく。さらには平均寿命も延びていくでしょう。そういう中で、例えば支え手の方々の人数というのもどちらかと言うと減りがちになっていく。所得代替率も落ちていくということとなっていくかもしれない。その中で、今後の年金制度のあり方というものはどういうものがいいのかということについて、正確な議論を展開をしていただきたいのが1点目。
 2点目、所得代替率がどんどん下がっていってけしからんという議論がありますが、もし所得代替率をどんどん上げていこうとすると、もう一つ上がるものがありますよね。それは保険料です。保険料がどんどん上がっていいのかという問題も、また重大な論点としてあるだろうと思います。社会保障の問題というのは、受益の問題があれば必ず合わせて負担の問題というのも出てくるのであって、この受益の面と負担の面との両方相照らして議論するということが大事ではないかなと思います。
 所得代替率がどんどん下がるのはけしからんではないかと、こんな政治じゃ駄目じゃないかというならば、その方は保険料をどんどん上げていいじゃないかと言っているということになるんですかということになる可能性が出てくるわけです。ですから、保険料の話と年金の受給額の話と両方を照らして考える。これは全ての社会保障制度においてそうだろうと思いますが、打ち出の小槌はないわけですから、受益と負担両面を捉まえた議論を展開していただくということが大事だろうと思います。
 そもそも制度自体が年金にしても医療にしても非常に複雑な面が多いですから、ぜひ正確かつ分かりやすい議論を展開していただいて、国民にとっては低負担低福祉なのか、中負担中福祉なのか、高負担高福祉なのか、こういうことをだんだん選択していかないといけない時代に来ているわけで、この両方の面を捉まえた、本当に正確で分かりやすい選択肢を提示して国民の議論を待つということが必要だろうと思います。今回の参議院選挙に限ったことじゃないと思いますが、これからの国政選挙においては、こういう点を特に考慮して議論をいただきたいと思います。

(大野・高知新聞記者)
 そのマクロ経済制度も含めて、制度の維持ということは過去になされたことですが、このタイミングで選挙の一つの議論になっているということ自体はどのように捉えていますか。

(知事)
 これからの国政選挙で社会保障制度が議論にならないことはないと思います。それは今後も議論し続けるということじゃないでしょうか。ただ、そのときに本当に正確に言わないと、受給額を我々だったらいくらでも上げられますと言うのであれば、じゃあそのとき保険料はどうなるんですかという議論になるはずなんです。だからそっちも議論して、両方分かりやすく、正直に示していくということが大事だと思います。そういう方向で議論が展開されようとしていると思いますので、活発な議論を望みたいと思います。

(大野・高知新聞記者)
 参院選に関連して、公示前のことだったんですが、二階俊博幹事長が徳島市内で招かれた会合の中で、土地改良事業の関係者の会合がありました。二階さんは土地改良団体のトップでもいらっしゃるんですが、いわば身内に対してということであったとはいえ、選挙を一生懸命頑張ってくれたところに予算を付けるのは当たり前ではないかという発言をされています。自民党の幹事長でございますから強大な影響力を持っていまして、それが政府の予算に対する影響力を誇示するような形で、半ば露骨に選挙の協力を訴えた発言だったと捉えているんですが、知事はどのようにお考えですか。

(知事)
 その前後の文脈が分からないので、コメントを控えさせていただきたいと思いますが、身内の中で選挙の協力を訴える一つのフェーズとしてお話になられたということなんでしょうか。ちょっと詳細が分かりませんので、コメントは控えたいと思います。

(大野・高知新聞記者)
 高知県としても、公共事業のみならず、政府に政策を提言しその必要性を訴え、予算を確保してくるということに注力されているかと思います。選挙の中でこういった発言というのは、選挙の公示前でありますが、選挙に関連して選挙協力の見返りとしてそういうボーナスがあるというあり方は、やはり公正な税金の使い方のあり方を歪めるようなことを是とするような発言であるように思われますが、その点についてはどうですか。

(知事)
 これまでの間、私がほぼ12年知事をやらせていただいていく中において、選挙の論功行賞として公共事業の配分などが決まったということは、現実問題としてなかったと思っています。理屈として訴えて、その理屈が通ればそれについて予算を措置していただくことができると、そういう経験をしてきています。
 現実問題で高知県でも何回か経験があって、例えば民主党政権になったとき、高知県選挙区で唯一だったと思いますが、全員自民党の議員であられた。野党の国会議員が大多数を占める全国でも希有な選挙区であったわけです。正直、県民の皆さんを含め多くの皆さんが、例えば公共事業の進捗といったことに大変心配をされておられましたが、しかしながら、南海トラフ地震対策などについて、理屈に基づいた政策提言をして、それに基づいて着実に予算措置というものをしていただいてきたと思っています。
 そういう意味において、現実問題としては、それぞれ政権運営、さらには予算措置等々において、やはり理屈に応じてさまざまな対応がされているということは、私の経験としてそうだろうと思っていて、選挙の論功行賞でその理屈がひん曲がるということはないんじゃないかと思います。そういう現実が現実問題としてある中において、今後もそうあっていくんでしょうし、今回どういうご発言を前後になされた上で言われたのか分かりませんが、その論功行賞によって政権を政策展開していくのだということを趣旨としておっしゃったわけではないんじゃないかなと思います。

(大野・高知新聞記者)
 さまざまな団体であるとかあるいは支援者に向かって、その方々の声を代弁するという意味合いで、利益の最大化を目指して一緒にやりましょうと言うことはあり得るとは思うんですけれども、ちょっと余りにも露骨すぎませんか。

(知事)
 全部を知らないので、コメントをしません。
 

風力発電計画について
(中田・高知民報記者)
 風力発電なんですけど、四万十と梼原と本山で今、三つが方法書という段階で、全国にないような大きい規模で、四万十では反対署名が始まったりしてまして、何と言うか、議論が生煮えのままどんどん行っているという感じがするんですが、知事も一定抑制的な発言はされてきたと思いますけれども、現状はどうご覧になってますか。

(知事)
 そうですね。私もその問題をもう1回整理させていただいて、考えを整理させていただきたいと思いますが、一般論として言えば、一つは法令があると。法令に従って良となれば前に進めなければならないし、駄目となれば駄目なわけであって、ある意味そこに恣意的な展開はできないわけでありますが、ただ、その法令に加えて、我々としてはやはり住民理解が大事だろうということで、さまざまなガイドラインを設定してきているわけです。やはりそのガイドラインに従って対応いただくということが大事だろうと思います。
 確か6月議会だったかな、3月議会だったかな。延べ議論も出ていましたが、余りにも大規模で反対だというご意見があるとか、そういう意見も聞きました。ちょっと最新の進捗状況をまだ把握してないので、把握してまた考えを固めたいと思います。

(中田・高知民報記者)
 ちょっと駆け込みのような状況が起きてまして、多分FIT(固定価格買取)制度の関係だと思うんですが。

(知事)
 FITの関係でね、分かりました。
 

高知県行政サービスデジタル化について
(野間・時事通信記者)
 先月、本庁内で県庁の業務のデジタル化に向けて会議が発足したと思います。その中で今後RPA(ロボットによる業務自動化)などを進めていきたいというお話があったと思いますが、会議の時点ではまだどのような業務にそのRPAを試験導入していくかということは決まってなかったと思います。今のところ進捗いかがでしょうか。

(知事)
 まだ具体的に固まってはいませんが、各部局との間で候補を絞っている段階だと思います。確か各部局、100ぐらいはいろいろ使えるのではないかという候補は、RPAに限らずデジタル化全般について出てきていて、その中で今絞り込みをしてるのはどういうことかと言うと、特に効果が高そうなもの、さらにいずれ横展開できるかもしれないもの、そういうものを選んで実際の展開につなげていけるように選んでる段階です。
 デジタル化は三つの点において極めて重要だと思っています。一つは、やはり業務の効率化というのを不断に決定していかないといけない。働き方改革という観点もそうでしょうし、また、圧倒的に我々県庁の生産性も上げないといけないということもあるだろうと思います。二つ目は、県民の皆さんの利便性を上げていくという観点からも非常に重要なことだと思います。三つ目ですが、そういう中でいろいろと新たなシステム開発などをしていくことも出てくるでしょう。県庁においてもデジタル化をどんどん進めていくことで、システム開発を進めて、それに伴って県内のデジタル産業の育成ということにもつなげられればいいし、我々もまた率先させていただくことで、県内のいろんな事業者さんのデジタル化にもつながっていければいいと思います。デジタル社会に対応していくために我々県庁としても率先して旗を振ると、そういう側面もあるだろうと思います。
 

高知県庁の喫煙所について
(大野・高知新聞記者)
 喫煙所の話です。喫煙所が庁内に残りましたが、この判断について、知事から改めて。

(知事)
 確か正面玄関はなくしたんでしたね。来庁された喫煙者の方はご不便をなさるのではないかと思いますけど、受動喫煙の影響度合いが高いと思われるところは撤去するという考え方で対応させていただいているところでして、(建物の)裏側(北側)と屋上に確か2カ所あるはずですが、これも奥にしました。受動喫煙防止という観点から、ふさわしい対応をさせていただいたと思っています。

(大野・高知新聞記者)
 完全になくすという方向性というのは。

(知事)
 完全にという発想はあるかもしれませんが、現実問題としてたばこを吸っておられる方がおいでになる。そのことも考えないといけないだろうということで、完全撤去までには今は至ってないということかと思います。
 禁煙を進めることが大事だと思っています。

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