令和2年2月14日  知事の記者発表

公開日 2020年02月14日

令和2年度当初予算(案)の概要
初めての当初予算編成について
国の有利な財源の活用について
健康長寿県構想について
当初予算への濵田知事カラーの打ち出しについて
予算編成について(尾﨑県政の継承の観点から)
令和2年度予算のキャッチフレーズについて
オープンイノベーションプラットフォームの構築について①
オープンイノベーションプラットフォームの構築について②
財源不足について
関西戦略について
予算査定における知事の視点について

配布資料:令和2年度 当初予算(案)の概要[PDF:3MB]

 

令和2年度当初予算(案)の概要
(知事)

 それでは、2月定例会に提出します議案について、予算を中心に説明させていただきます。
 県議会の2月定例会を2月20日に招集します。今回提出する議案は、令和2年度の一般会計予算など予算議案が39件、条例その他の議案が34件、合わせて73件の議案を予定しています。

 一般会計の当初予算のポイントについてご説明します。私の就任後、初めての当初予算編成となります。全体的なポイントとしまして、予算編成の考え方を書いていますが、県勢浮揚に必要な施策を着実に実行するということ。そして、今後の財政運営を見据えて、県の財政運営の持続可能性をしっかり残していくということも見据えた予算編成をしたということがポイントとして言えると思います。
 その結果、来年度の一般会計の当初予算案は、総額4,632億円という規模になりました。これは、前年比で25億円、0.5%の増になりました。この規模は最近で比較的高いところを遡っていくと、平成16年度に次ぐ規模になっています。それ以前にはもっと高い、大きな予算規模はあったわけですが、直近ではそういうことになっています。
 県勢浮揚の実現に向けて、これまで進めてきた5つの基本政策と3つの横断的な政策、この大きな枠組みを継承して、施策の実効性を高めるように、さらなる発展を図ったことが一つのポイントになります。具体的な基本政策、そして基本政策に横断的にかかわる3つの政策。この表にあるとおりです。具体的にはそれぞれ後ほどご説明します。
 次に4ページをお願いします。この資料は、前年度からの繰越事業を含む投資的経費の全体像をご理解いただくために提示したものです。4,600億円ほどの予算規模の中で、前年度予算からの繰越も含めて、令和2年度中に執行が見込まれる額になりますが、これが1,704億円という規模になります。この規模は前年度に比べると、令和元年度が1,745億円ですから、全体として41億円の微減になっています。その要因を上の方から見ていただきますと、特殊要因の足摺海洋館の整備が終わって、ここが0になるということ。あるいは災害復旧が平成30年7月豪雨の対応、この復旧工事が峠を越したという要因があり、この要因を除いて考えると、実質的に前年度に執行を予定された規模を、むしろ上回る規模と判断いただいていいと思います。
 それから、1,704億円という規模については前年度の1,745億円に続いて、平成15年度以降で見ると2番目の規模ということになり、2年連続で1,700億円の大台に乗ったと見ていただいていいと思います。
 こうした中で、特にこちらのポイントとして書いていますが、中身としては、国の「防災、減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」、これは非常に有利な財政措置が講じられていますから、この部分は最大限活用して、インフラ整備を加速していく一方で、このポイントの下の方になりますが、通常の公共事業については繰越が相当な水準で見込まれるということもあり、これは前年度もそういう手当を取りましたが、緊急度の高い事業や事業効果の早期発現が見込まれる事業、こういったものを先にする、いわゆる重点化をしていく。そうでないものは、少し先送りをするという調整をした結果、前年比で若干の減という形になり、全体として先ほど申し上げたように、実質的に前年度を上回るような規模に収束したという考え方になっているというご理解をいただきたいと思います。
 次に5ページ目をお願いします。ポイントの3点目が、必要な施策は実行しながら、財政の健全性の確保にも意を払ったという点です。具体的には、歳入面においては消費税率の引き上げにより10%になりましたが、これで地方消費税関係の収入が増える。あるいは地方交付税が増える。そのようなことにより、前年度比で80億円ぐらい上回る一般財源が確保できたということです。
 加えて、防災・減災対策などについては、国の有利な財源措置のスキームを利用して、一般財源の負担の軽減を図る工夫もしました。
 また、歳出面で見てみますと、積極的なスクラップ&ビルドに取り組み、前年度を上回る既存事業の見直しをしました。そして、先ほど申し上げましたが、3か年緊急対策のような公共事業以外の一般的なものについては、重点化をして平準化の措置を講じ、若干前年度を下回るぐらいの規模になったというのは、先ほど申し上げたとおりです。
 こうした形をトータルすると下にありますように、この令和2年度の財源不足額は91億円という結果になりました。これは前年度146億円より大幅に圧縮ができた55億円減ということです。一般財源がかなり確保できたというのが非常に大きいわけですが、いずれにしても、財源不足額が100億円の大台を切るのは平成23年度以来、9年振りになりますので、ここ数年ずっと100億円台半ばの財源不足が続いてきたことを考えると、財政の健全化ということに関しては、一つ道筋がつきつつある数字になっているということはご理解いただけると思います。
 そして、よりテクニカルな話になってしまいますが、この財源不足、お金がないわけですから、貯金を崩すか借金を上積みするか、こういうことで穴埋めをして予算を組んでいるわけですが、この中で一つは貯金の取り崩しを前年度比で25億円の抑制。そして、退職手当債や、行政改革推進債という財源不足を埋めるための特別な地方債についても、その発行を抑制するということで、前年比で30億円。55億円の財源不足の圧縮がありましたので、こういった将来の備えを確保したり、逆に将来の負担を軽減するという手当も取ることができました。
 6ページの方にいきますと、ただ今申し上げた基金の残高と地方債の状況をまとめていますので、簡単に説明しますと、財政調整的基金の残高が幾月かはかなりの額がありました。ここ10年ぐらいで見ても、前半の5、6年は一応、基金は多少積み上がっていく、いわば健全化に向けた方向であったわけですが、ここ4、5年のところ少し目減りしているというところが、若干注意を要するところという認識は、就任直後に思いましたので、ここをできるだけキープできるように努力をしたいということで先ほど申し上げたような形になり、この点は、現時点で、昨年9月の推計時点で想定した財政調整的基金の残高は18億円ぐらい上積みができるということになりました。
 一方、県債の現在高は、全体としては増加して、ここのところは頭打ちになってきております。臨時財政対策債が近年は大分押し上げてきていましたが、最近数年間で見ますと、紫に出ております、特に3か年緊急対策などで発行した地方債の部分、こういった部分が増えてきているということがあります。ただ、この部分を除くと、大体5,200億円という平成7年度の水準、これは経済対策などで県債の発行残高が伸び始めた水準ですので、この位のレベルに将来的にもしていきたいという形で財政運用をしてきましたので、今年度も将来推計において、ピーク時でもこの5,200億円という水準に収まる範囲内で財政運営ができそうだという見通しが立ったということです。
 次に7ページ目をお願いします。事業のスクラップ&ビルドについてです。これに関して言いますと、事業の見直しを224件、金額的には少し減っておりますが、既存の事業について既に目的を達したようなもの、あるいは、手法の見直しができるようなもの、こういったものについては見直しに積極的に取り組みまして、スクラップ&ビルドで財政の健全化を図るということです。具体的にはまた後ほどご覧をいただければと思います。
 8ページ目は予算の全体像、これも数字の一覧ですので省略させていただきます。9ページが、これをグラフ化したものということです。

 それでは10ページにいっていただきまして、5つの基本政策それぞれに関しまして、あるいはこの横断的な施策につきまして、目指す方向とポイント、予算的に関連するもの、こういったものについてご説明します。
 まず経済の活性化についてですが、これまで産業振興計画の取り組みを通じて、本県の経済は人口減少に伴って縮む経済が、10年ぐらい前まではこういう姿でしたが、ここ数年は、人口減少化でもむしろ拡大する経済へと構造転換が図られつつある状況だと考えています。一方で、こうした形で成果が挙がってきていますが、人手不足の深刻化といったような新たな事態への対応を求められているところです。そうした中で、今回、令和2年度にスタートする、第4期の産業振興計画を作りますが、この中では、付加価値の高い産業、労働生産性の高い産業の育成というのを目指していく。そして、以下の5つのポイントの観点から施策をさらに強化をしていくという目標を立てているということです。
 次のページにまいりますと、この5つのポイントの一つ目です。新たな付加価値の創造を促す仕組みの構築です。大きく地産外商で言いますと、地産の方の強化になります。これは本県の経済の拡大傾向を先々にわたって、確かなものにしていくためには、新たな付加価値の創造を促していく。そして、付加価値の高い産業を育成していくということが大事だということです。そのために、プラットフォームという新しい枠組みを入れていくことで、新たな付加価値の創造を促していく仕組みを構築していくことに取り組みたいということです。
 具体的には令和2年度ですが、オープンイノベーションプラットフォームを新たに構築するということ。これによって、新しい付加価値の創造に向けて、最新の技術を持ち寄って新しい製品、あるいはサービスを生み出していく。こういった枠組みをつくりたいということです。こうしたプラットフォームを活用し、具体的に取り組んでいくプロジェクトとして、Next次世代型こうち新施設園芸システム、いわゆる次世代型こうち新施設園芸システムの進化型。それから、水産の分野で高知マリンイノベーション、こういった取り組みを加速していくということで取り組んでいきたいということです。
 次のページをお願いします。2点目は、事業化に向けた支援の強化というのが基本方向の2つ目であります。これは具体的には下の新規、拡充施策に書いてありますが、林業事業体の新たな事業戦略を策定し、実行を支援していく。農業の方も、地域農業戦略の策定を実行支援していく。そして、商工業もこの事業戦略、さらにそれを実行していくために活用できる補助金の対象を拡大していく。こうしたことで、上の2番目に書いていますが、全ての産業分野におきまして、事業戦略の策定、そして実行支援を行う。それぞれの事業者の方々に自らの強み・弱みを分析いただいて、この事業の強化を図っていただく。こういった形で、地産の強化の2点目としてこういう方向を打ち出していきたいと思っています。
 そして、地産外商でいえば、外商の強化というのが次の3点目、あるいは4点目です。これは外に売り込んでいくということで言いますと、国内においては外商活動の全国展開を強化していく。そして、オリンピック・パラリンピックの年でもありますから、海外への輸出を強化していく。こういった方向で取り組んでいこうということを打ち出したいと考えています。
 13ページ目。外商活動の強化、食品ということに関して言いますと、サポーターを新たに上海にも設置するということも含めて、ヨーロッパ、アメリカ、あるいは中国といった大規模市場にさらなる輸出の拡大を図っていく。そして、インバウンドの観光の推進も図っていくといったこと、国内での外商活動の強化といたしましては、大阪・関西万博開催を控えて非常に経済活力が高まっていますので、この活力を高知に呼び込んでくるという意味で、新しい取り組みとしましては、そのための戦略づくりに取り組みたいということを、今回予算にも提示したいと考えています。
 具体的には、令和2年度はアドバイザー会議を発足させて、関西の行政関係者、あるいは本県縁の経済人の方々にお集まりいただいて、秋ぐらいに骨格をつくっていくという目途で2025年度万博、あるいはその前のIRの整備、こういったころを睨んで、具体的にどういった取り組みを行うことで関西の経済活力を高知へ呼び込めるかという点について、この戦略を策定していきたいということで考えています。
 続きまして、人材の育成、担い手の確保の強化です。人手不足への対応も、非常に喫緊の課題になっていますので、移住促進策との連携という観点。また、事業承継の支援、あるいは外国人材の受け入れの拡大、こういった取り組みを強化するということで対応していきたいと思います。
 そして14ページ目です。さらに言いますと働き方改革の推進、労働生産性の向上、こうしたことを通じて、人手不足への対応を図っていく取り組みを進めていきたいと思います。

 次に15ページ目になります。日本一の健康長寿県づくりという2番目の大きな基本政策です。これは全体としては、1番上に書いています健康寿命の延伸に向けました取り組みをさらに強化をしていくということ。そして2番目の柱として、地域における医療・介護・福祉のサービス提供体制を整備して、高知版地域包括ケアシステム、今まで整備を進めていますが、これをさらに前に進めていくということ。そして3点目としまして、子どもの分野については、妊娠期から子育て期まで切れ目のない総合的な支援。高知版ネウボラとして取り組んできたものにつきまして、さらに強化を図っていく。この3本の柱を第4期の、今回策定します健康長寿県構想の柱として、今まで5つの柱を立てておりましたが、3つの大括りにより整理して推進していきたいと考えています。
 まず1本目の柱の健康寿命の延伸に向けました意識の醸成と行動変容の促進。一言で言いますと健康づくりの分野です。これに関して言いますと、一つ目の柱に関しては、子どものころからの健康教育、あるいは生活習慣の改善に向けたポピュレーションアプローチ、さらには高齢者へのフレイル予防の取り組み、こういったものを強化していくということ。そして、これも私も選挙のときからかねて申しておりましたが、糖尿病性腎症患者に対する保健指導の充実、重症化対策、新たな取り組みへの挑戦も含めて実施をしていきたいと考えています。
 そうした中で1番下にあるように、特に生活習慣病予防に向けたポピュレーションアプローチ、これを多くの人にアプローチをしていく健康づくりの活動。そして特に重症化に近い、かなり症状が重くなりつつある方々に対する重点的な取り組み、こういったものを評価検討する組織を新たに有識者によって設けて、より効果的に成果を意識しながら実施していく体制をつくりたいと考えています。
 それから17ページ目です。2点目の健康長寿県構想の2本目の柱ですが、地域で支え合うサービスの提供体制の確立とネットワークの強化ですが、ここにあるように退院をした後、在宅でしっかりと療養ができるということまでを包括的にケアしていくシステムとして、整備を進めてきていますが、これをさらに前に進めていくということが1番のポイントになります。特に中山間地域が多い本県の実情を踏まえますと、訪問看護、訪問介護の充実といったようなことにも、特に意を払いまして、この点について進めていきたいと思っています。
 そして、次に引きこもりの方々に関して、実態把握というところから始めて、地域の相談体制の強化、あるいは就労訓練といった形で社会参加に向けた機会の創出、こういったものを後押ししていくということを進めていきたいということです。
 次に、大きな3本目の柱。子どもたちを守り育てる環境づくりです。先ほど申しました、いわゆる高知版ネウボラという、妊娠の時期から子育ての時期まで保健と福祉がしっかり連携して取り組んでいくということです。こうした中で、3点目の丸に書いてありますが、特に発達障害の疑いがあるお子さんに対しては、できるだけ早い段階で必要な支援、適切な支援が行えるように、乳幼児の健診、1歳6ヵ月とか3歳とかに、今保健師さんがアセスメント等をしてもらっているわけですが、このアセスメントにより専門的な方々に関与していただいて、専門性を高めていく。この点についても、取り組みがまだできていない市町村に対して、強力に支援をしていくということを、今回取り組みたいと考えております。

 それでは次に教育の充実。全体を通じた3番目の基本政策です。教育の充実と子育て支援に関しましては教育大綱、あるいは教育振興基本計画、こういったものに基づきまして取り組みをしてきたというところです。
 特に強化のポイントですが、教育の分野でもデジタル技術というのを積極的に活用していくということ。このデジタル技術の活用で教育環境の整備を行っていくということが一つ大きなポイントになっていくと思います。
 また、不登校への問題対応ということも、先ほどの発達障害、引きこもりの問題とも関連いたしますが、全国に比べて高い、また増加傾向にあるということですので、強化をしていくということ。そして、教員の働き方改革によって教員が児童生徒と向き合う時間をしっかりつくっていく。こういった取り組みを進めていきたいと思います。
 このために、今回新たに策定する第2期教育大綱、あるいは第3期の教育振興基本計画においてはデジタル社会に向けた教育の推進を基本方針の1つとして新たに設けて、デジタル教育に力を入れていくということと、不登校への総合的な対応、あるいは働き方改革、これも横断的な課題として位置づけて取り組みを強化していくということで取り組んでいきたいと考えています。
 次に、より具体的には、デジタル社会に向けた教育の推進としてどういったことがあるのかということですが、(資料20ページ上段)2番目にありますように、ICTの活用によって、習熟度に応じた個別学習を行っていく。あるいは遠隔教育システムで、中山間地域の学校にも非常に高度な授業を配信していくといったようなこと。こうした先端的な技術をより積極的に活用していくということもありますし、子どもたちがデジタルの面でのリテラシーをより高めていくということを推進していく。こういった取り組みをしていくことが中心になっていくと思います。
 そして次に、不登校への総合的な対応ですが、ポイントとしては学校のみならず教育支援センター、これは各市町村で整備をしていただくところ。それから県の心の教育センター、この3層構造で支援体制を構築する。特に、この市町村の教育センターというのが不登校の問題を支援していく中で、いわばコアになっていただくといいますか、今まで以上の体制を取っていただきたいということで、これは市町村に対して、強く働きかけていくということで臨みたいと思います。
 次に働き方改革の問題です。これは(資料21ページ)1番上にあるように、外部人材の活用などによって、教員の負担軽減をする。子どもに向き合う時間を確保していくということを目指して、学校における働き方改革の取り組みを推進したいということです。
 22ページ目ですが、基本方針の4番目、5番目、6番目、地域との連携・協働、就学前教育の充実、そして、いわゆる生涯学習の課題、こういった形についても、例えば基本方針の6に関連して、一言だけお伝えしますと、私立学校の授業料の実質無償化に関してです。今回、これに関して、国の方の制度が充実されます。そうしたことがありますので、今までの県単独での支援も再編成して、国の制度に上乗せして授業料の軽減措置を行った学校法人に対して補助を行っていくということ。具体的には、就学支援金の支給上限が全国平均を上回るような学校もありますが、県内の平均までは、県の制度としてカバーをしていく。こういった県独自の支援を構築していく予算も盛り込んだところです。以上が教育関係です。

 (資料23ページ)続きまして、南海トラフ地震対策です。これまで南海トラフ地震対策については、命を守る、命をつなぐ、そして生活を立ち上げる、この三つの局面に応じて、ハード・ソフトの両面から様々な対策を取ってきました。これによって最大級の地震津波が襲った場合の想定死者数は、4万2,000人という取り組みを始めた6年前ぐらいの時点から比べますと、最近では1万1,000人規模、4分の1程度に大きく圧縮できるということになりました。ポイントとしましては、ハードとしましては、特に国の3か年緊急対策による有利な財源も補償されますので、海岸堤防、あるいは緊急輸送道路の橋梁の耐震化、こういったハード整備をさらに加速をしていく。そして、ソフト面においては、特に要配慮者、高齢者の方や身障者の方など避難をするのに支援が必要な方々に対して、個別計画を策定していく。この取り組みがまだまだ道半ばですので、これを促進していくということ。
 それから、過去の災害などに鑑みて、県外からの応援をスムーズに受け入れるための準備を、受援計画の策定という形で進めていくことで、ソフト面の対策もしっかりと進めていくということで取り組みたいというのがポイントです。
 24ページ目になりますが、命を守る対策のうちハード対策については、住宅の耐震化、大分進んでまいりましたけども、さらに進めていくという必要があります。そして『新』に書いていますが、津波避難空間の整備。津波避難タワーの整備が大分進んで来ておりますが、その後の避難計画の見直しなどを通じて、新たに津波避難タワーの整備が必要な市町村も出てきています。こういったところに、新たに支援をしていくという制度も、今回つくりたいと考えています。
 (資料25ページ)そして次に命をつなぐ対策になります。これについては、ハード対策として橋梁の耐震化といった取り組みを進めるということと併せて、ソフト面として、先ほど申しました受援計画の策定の見直し、こういったものを中心的に取り組みたいと考えています。これに関しては予算的には事務経費が中心になるということだと思います。
 それから、26ページ目をお願いします。基本政策としての5番目の柱になります、インフラの充実・有効活用についてです。このインフラの充実・有効活用については、一つはやはり道路ということで、四国8の字ネットワークの整備、こういったものを中心に行っていくということと、昨今は特に豪雨災害・台風災害で河川の再度災害防止対策というのが、住民の皆さんの関心も高まっているということですので、こういったところにもしっかりと対応を講じていくということを考えたいと思います。
 28ページ目ですが、豪雨等の災害対策についてです。こうした対策の中で特に1点ご紹介しておきますと、河川等の浚渫、これは地域を回っても非常に住民の皆さんのご要望が多いです。過去の大雨等で川の底に土砂が溜まっていて、それが除去ができないと、結局また次に洪水が起こる可能性が高まっていくということですから、この河川等の浚渫、これは今まで予算もできる限り措置してやってきましたが、どうしても今までは一種の維持管理に属する事業だったこともあり、地方債も使えませんでしたが、今回地方債も使えますし、後年度の交付税措置もしっかり高い措置率で手当てをするという新しい制度ができましたので、この制度はぜひ活用しようということで、金額としては事業費として8億円余り計上しました。これは前年度比で4倍近い増加ということで、こういったことを中心に河川等に関する防災対策を強化していきたいと思っています。

 次のページをお願いします。以下はこの横断的な施策としての1点目、中山間対策の充実・強化です。中山間対策の充実・強化は、大きく言って、中山間地域に産業をつくっていくこと、そして生活を守っていくこと、これが2本柱になります。今までの成果として、象徴的なものとしては、中山間地域の拠点となる集落活動センターを整備し、これが今31市町村58カ所まで整備ができているということですが、これをさらに令和7年3月末には80カ所程度まで整備を進めていきたい。こういう目標を掲げながら、中山間地域の取り組みをさらに加速していきたいと思います。
 また、この新しい中で1点だけ申し上げておきますと、具体的には教育委員会の取り組みになりますが、中山間地域の小規模な高等学校に対して、遠隔教育のシステムを活用して、正規の授業としてこの遠隔教育の配信をしたものを視聴するという形で授業を受けていただくことができるようにする取り組みを新たに始めたいと考えています。
 次に30ページ目になりますが、少子化対策の充実・強化についてです。これに関しては、支援を望む方への段階ごとの、ここにありますように、最初の段階としましては出会い・結婚、それから2つ目の段階としましては妊娠・出産、それから3段階目として子育て、それぞれのライフステージに応じた総合的な対策をとっていくということです。出会い・結婚に関しては出会いの機会の創出が中心になってきますが、こういった形で環境整備をさらに進めていくということで、こうした中でこの出会いの支援に関しては、婚活サポーター・サブサポーターを増員していくといった形で、支援を強化していきたいと思っています。
 (資料31ページ)次が女性の活躍の場の拡大ということに関してですが、これに関しても引き続きの事業ということになりますが、特にファミリー・サポート・センター事業、この拡大に中心を置いて女性の仕事の応援あるいは子育て支援、こういったことに取り組んでいきたいと考えています。
 そして、次のページが文化芸術とスポーツの振興についてです。文化芸術に関して、特に新しいものとして申しますと、去年の12月補正の中でもお話ししましたが、高知まんがBASEを新しくつくる公文書館の建物の中に開設をしていくということで、このまんが王国・土佐のブランド化、これをさらに前へ進めていくことを中心に取り組みたいと思います。また、この一番下のところに書いていますが、県史の編さんという事業にも着手をしたいと思いまして、今年度はこの新たな県史の編さんの基本方針の策定を行いたいということで、予算の計上をしているところです。
 (資料33ページ)次に、スポーツの振興についてです。令和2年度は、この下にあります地域スポーツハブの拡充を中心に取り組んでいきます。そして、この東京オリンピック・パラリンピック大会がありますので、この大会終了後のレガシー構築にも取り組んでいきたいということを掲げています。
 (資料34ページ)次に、これも分野横断的な取り組みとして、デジタル化の推進というキーワードがあります。このデジタル化の局面としましては、一つは県庁が端的にありますが、行政の事務を行っていくときにそれを効率化していく。そして2点目が、同時にそれを県民サービスの向上に役立てていく。3つ目は、これをいろんな社会課題の解決や産業振興、こういった県民の皆さんにより近い局面で使っていく。この3つの局面でデジタル技術の活用ということが考えられると思います。
 まず、この行政事務の効率化、併せまして、これが県民サービスの向上ということにも表裏で結びつく場合が多いと思いますが、AIとかRPA、こういった新しい技術を使い、マンパワーを確保していく、あるいは行政運営コストを縮減していく、働き方改革を推進する、こうした形で活かしていくということが一つの局面だと思います。
 また、次のページ(資料35ページ)にあるように、社会におけるさまざまな課題解決と産業振興に役立てるということに関して言いますと、この生産性向上、先ほど申し上げたようなオープンイノベーションプラットフォームをこのプラットフォーム共通の場として整備をしながら、具体的な事業としては、次世代型ハウスの発展系やマリンイノベーションを進めていく、こういった局面が考えられると思います。
 (資料36ページ)その他の事業で主なものを三つ掲げております。一つは、インバウンド観光の推進に対応していくために、今、高知龍馬空港の施設面がネックになっています。この国際線専用ターミナルビルの基本設計及び実施設計に着手する予算を計上しています。2点目が、佐川町加茂におきまして整備を予定しております新たな管理型産業廃棄物の最終処分場でして、これは施設の実施設計ですとか進入道路の再検討、そして周辺地域の上水道整備に対する支援、こういったものを実施したいということで予算計上をさせていただいております。この最後の牧野植物園の磨き上げについては、企業との共同研究などを行う新しい研究棟の実施設計、こうしたものに着手したいということです。

 (資料37ページ)最後に、同時に提案します令和元年度の2月補正予算の概要です。全体の規模としましては、プラスマイナス出入りがありまして、約10億円ということですが、全体として歳出をご覧いただきますと、経常的な経費が60億円減る中で投資的経費を70億円ほど積み増しているということですので、実質新しいことをやる予算としては、この投資的経費の70億円が中心になります。
 右側にありますように、国の補正予算への対応といたしまして、防災・減災、国土強靱化のためのインフラ整備を行うことと合わせて、その下にあるような農林水産業関係あるいは人材投資関係、こういったものについて、国の補正予算に呼応して県の関連予算を計上する。そして、この一番下にある財政健全化に関しては、税収が落ちているということが大きく、規模としては例年に比べると多くありませんが、10億円ほど財政調整的基金の取り崩しを縮減できるという形の予算になっているところです。
 

初めての当初予算編成について
(大野・高知新聞記者)

 初めての予算編成ということになりますが、気をつけた点であるとか、この予算の性質・性格を大つかみでひと言お願いします。

(知事)
 冒頭で申し上げましたが、一つは県勢浮揚を図る取り組み、これは3期12年間の尾﨑県政で進められてきてしっかり成果を上げていく、これを引き続きしっかりと県勢浮揚の取り組みをやっていくということは、当然目指す一つの姿です。ただ、同時に県の財政の健全化、あるいは県財政の持続可能性、そういったものもしっかり確保していきたいという思いがあって、その二つの両立を図っていくというところが、苦心したところであると思いますし、予算全体を通じての特色になっていると言えるのではないかと思っています。
 

国の有利な財源の活用について
(大野・高知新聞記者)

 財政のところで、財源の確保というのが一つ課題だったと思わますが、国の地方法人課税の偏在是正措置の部分で、改定と消費税の増税に伴ってということだと思いますが、高知県にとっての恩恵というか、今回の予算編成にとっての効果というものをどのように捉えておられますか。

(知事)
 ただいまお話がありましたのは、この(資料5ページ左上)小さい字で書いてますが、地方法人課税の偏在是正、端的に言うと、東京都が今一人勝ちになっていますので、東京都に入っている法人課税の一部を仕組みを講じて地方にも回ってくるようにする。そしてそれを最終的には地方交付税の形でならすというか、財源手当をしていく、地域社会再生事業費、こういう新しい枠組みが講じられました。高知県ではこれが50億円ぐらい算定されていて、地方交付税の場合はその他色々な算定の要素がありますので、トータルとして、交付税全体の額が130億円ぐらいは前年度より増加が見込まれることになっていて、この部分が非常に収支の改善という意味では大きく貢献をしていると思っています。

(大野・高知新聞記者)
 高知県がこれで特に恩恵を受けてるという捉え方でいいんですか。

(知事)
 高知県のみならず、以前も申し上げましたが、鳥取県の平井知事が全体の音頭をとられて、新潟県とか、どちらかと言うと高知県と似たような財政力が乏しい県が、人口減少ということもある中で、税と地方交付税を合わせた一般財源の総額がどうしても減少傾向、じり貧傾向になってきていて、財政運営が大変厳しいものになっている。それに対して、国においてもしっかりとそういった人口減少地域での財源確保について意を用いてもらいたいと、これは高知県も入って働きかけてきましたが、それにずばり応えるものだと思います。算定の基準は、基本は人口ということですが、特に人口減少が激しいような県、市町村ないしは人口密度が低いような地方団体、そういったところにより手厚くなるような、傾斜配分方式をとっていく方針が今回示されていて、高知県に関して、50億円余り算定される見込みということですので、これはかなり貴重な財源と言えると思っています。
 

健康長寿県構想について
(中田・高知民報記者)

 健康長寿県構想について、結構変わっていると思いましたが、(資料15ページ下段)その2のところの目標は、要は在宅の介護度を上げるという目標ですよね。何と言えばいいか、県民が心配になるというか、どうでしょうか。

(知事)
 これは、結果として上がっていくことを目指していくということです。かねてから申し上げているように、在宅で療養したいという方々のご希望をできるだけかなえられるような後押しは、さらに頑張って強化していきたいということがあります。もちろん現実には、諸条件の中で在宅での療養が難しくて、施設や病院に頼らざるを得ないケースも多いですが、あと少しの支援があればもっと在宅で頑張ってみようという方々の背中を押したい。そうした結果として、より要介護度が高い方であっても在宅の療養が可能になる、そういう姿が目指すべき姿であるという思いがある数字で、結果としてこうした状態が実現できることを目指していく、そういう趣旨です。今施設に入ってる人を在宅へ追い出していく施策ではないかというご懸念かと思いますが、そういう意図のものではありません。

(中田・高知民報記者)
 地域によって、ケアができるところもありますが、要はもう何にも手が打てない実態というのは現実にあるわけです。そういうところの住民が目標として掲げるのは初めて見たので、結果として出ることですが、考え方が変わったのかと少し思いました。

(知事)
 考え方が変わったというよりは、むしろこの計画期間中に高齢化もさらに進みますので、新たにこういった介護が必要になる方が増えていくであろうと、そういう方々に関してという思いですので、そういう方々に関して、今までよりも要介護度が高い人でも環境を整えて、在宅での療養を望む方には在宅での療養が可能になるように努力をしたい。その結果として、平均値を単純にとった場合に、今までよりも要介護度が高い人でも在宅で住まわれる、療養生活を送ることができるような方が増えていく状態を目指したい。要はそれが、便宜上こういった数値を指標としていこうということになったとご理解いただきたいと思います。
 

当初予算への濵田知事カラーの打ち出しについて
(阿部・読売新聞記者)

 歳出に関して、どのような点でご自身のカラーが出せたと考えられていますか。

(知事)
 予算要求をされたのが私の就任前であったということと、プラス全体としても尾﨑県政の継承、発展という部分もありましたから、そういう意味ですごく新しいものが出たというのは、数はそんなにないかもしれません。ただ、関西圏の経済の活力の取り組みであるとか、あるいは糖尿病の重症化予防対策、こういった新しいものを付け加えていくということや、今後に向けた仕込みというか、そういうことは組み入れていくことに意を用いたつもりではあります。

(阿部・読売新聞記者)
 具体的に、今後の仕込みというのはどのような。

(知事)
 例えば先ほどは申しませんでしたが、できるだけ在宅で療養生活を送る条件が整う方にはその応援をしていく、どういう施策をとっていったらいいか、これもなかなか口で言うは易く現実では難しいことだと思いますので、こういったものを新たに有識者あるいは関係者による会議体を立ち上げて、今のこの在宅での療養を支援する制度や事業がどうなっていって、それをどう評価して、どう直していけばいいか、あるいはこんな取り組みが足りないのではないか、こういったところをご議論いただいて、それに従ってより改善していきたいという思いを持っていて、そのための体制づくりをする予算を今回盛り込ませていただきました。例えばそういったことを通じて、任期を4年いただいていますので、この1年は仕込みをして、2年目以降に具体的な事業につなげていくという形で、前へ進んでいきたいと思っています。
 

予算編成について(尾﨑県政の継承の観点から)
(竹村・テレビ高知記者)

 今の質問に関連してなんですが、予算案全体として見れば、尾﨑県政の5つの基本政策の継承というものがよく表れている予算案になっていたと思います。予算編成をする中で、濵田知事もこれまで掲げてきた尾﨑県政の継承ということがありますが、その尾﨑県政の方向性の出し方みたいなものを改めて感じるようなことになっていますか。

(知事)
 全体、大きな姿は柱をそのまま継承したことに端的に表れておりますが、尾﨑県政が経済の活性化中心に、健康とか教育の分野も含めて、しっかり目に見える形で成果を上げて、県民の皆さんの評価もいただいてるというのが私の基本認識ですから、それをわざわざ変える必要はない、その路線の継承をして、さらに前へ進んでいくという形を基本に据えたい、そういうところがあったのは事実です。それに加えて、私自身が新たに付け加えてここはやりたい、やるべきだと思っていたところに関して、先ほど申しましたように任期が4年間ありますので、すぐできるものはやっていくということではありますが、そのための検討とかいわゆる仕込みが必要な部分について、そのための舞台は整える予算は組めたと思っています。
 

令和2年度予算のキャッチフレーズについて
(藤林・さんさんテレビ記者)

 初めての当初予算ということで、キャッチフレーズを短く付けるとしたら何かありますか。

(知事)
 キャッチフレーズというと、県勢浮揚と県財政の持続可能性の両立。少し長いですが、そういうことかなと思います。
 

オープンイノベーションプラットフォームの構築について①
(五十嵐・高知新聞記者)

 産振分野で言いますと、(オープンイノベーション)プラットフォームの構築が少し特徴的かと思うんですが、知事なりに知事独自の視点というか、意を用いたということがあるのかどうかと、改めてそのプラットフォームを構築する意義というのをどうお考えでしょうか。

(知事)
 プラットフォームは県庁の中での色々な議論の中から、あるいは先行県の取り組みの中からその着想を得て、予算の要求をしてもらって、組み立てられたということです。私自身も先ほど申し上げましたが、新しい付加価値、付加価値の高い新しい産業を興していくという意味では、キーワードはイノベーションだと思っています。新しい技術の中で新しいものやサービスをつくっていく。そのためには、色々な人を巻き込んで、新しいアイデアなどを引き出してきて試行錯誤を重ねていく、そういう場が必要だということだと思いますので、そういう共通の場を一つのキーにしながら、実際の会議、打合せ等も組み合わせる形でつくっていくのは非常に意味があるし、先行して幾つかの県が同じような取り組みをされてるようですが、高知県としても、高知県版としてそういう取り組みをしていくのは大いに意味があるのではないかと思ったということと、それが先行ではなくて、むしろ具体的にやりたい次世代型ハウスの次の形ですとか、先程のマリンイノベーションとか、具体的にやっていきたいプロジェクトがあるので、そういうものを乗せていくことでより厚みを乗せていけることがあるのではないかという思いを持って、これはぜひやっていくべきだという判断をしました。
 

オープンイノベーションプラットフォームの構築について②
(井上・高知新聞記者)

 むしろプラットフォーム自体は今までIoT推進などという形で既に取り組んできていて、今回いわゆる県外からも広く参画を募るという、オープンイノベーションというのが視点を変えた取り組みだと思いまですが、そこの意味というものをもう少しお伺いしたいです。

(知事)
 今はITでつながりますと、物理的な距離がもう意味がない時代になっていると思いますし、新しいイノベーションを起こして、色々なアイデアや着想を呼び込みたいというときに、限られた世界よりは日本全国、そして世界中に広がっていったところに呼び掛けて呼び込むといったほうが、より新しいもの、素晴らしいものができてくる可能性は高まるということだと思いますので、そこがやはりオープンの意味だと思います。その場が高知になるということが、一種の高知のステイタスを上げていくことにも役に立つのではないかという思いを持っています。

(井上・高知新聞記者)
 関連して、その一方で、県内にもIT・コンテンツ関連の事業者さんがいて、そういった事業者さんの育成と、いわゆる外に仕事を持っていかれるというか、反する部分があるのではないかという懸念も考えられるんですが。

(知事)
 確かにおっしゃるような懸念がないわけではないと思いますが、こちらはどちらかと言いますと、特に最先端の部分を走っていくところを取り込んでいきたいということだと思いますので、その意味では、やはりどれだけ斬新なものができていくかというところを重視をしていくということで、オープンにしていくというところに軸足を置いていくというのは、目的との関係で言うと、ある意味自然な選択ということではないかと思います。県内の事業者の方々への支援あるいは後押し、これはこれで別の形でまたやっていきたいし、もちろんこのオープンイノベーションにもご参加いただいて競っていただいて、この中で生き残っていただく。これが一番望ましいと思いますが、そうした形以外での支援も県内の事業者に対しては考えたいと思っています。
 

財源不足について
(野間・時事通信記者)

 財源不足について、前年度より55億円圧縮したということでしたが、91億円の財源不足、こちらの水準についてどのようなご所見をお持ちなのかということと、今後の財源不足に対応する際の懸念があれば教えていただきたいです。

(知事)
 91億円という水準について、予算編成の過程で財政当局とも話して、実感として大体一致していましたが、私は島根県でも十数年前に財政の運営に携わっていたことがあって、当時から島根県でもいわゆる毎年の財源不足が直感的には当初予算の段階であれば50億円ぐらいで予算が組めるような状況だと、最終的には当初予算は非常に固く見積もりますから、最終的な決算の段階では、色々な努力もすれば収支均衡というか、基金を崩さずに決算が打てるという、経験則ですが50億円ぐらいの規模という感覚を島根県でも持っていまして、高知県の財政当局の意見を聞いても、直感的に大体高知県でも同じような感じだというような意見を聞きましたので、そういう意味で、今まで百数十億円の財源不足が当初予算段階であったというのは、少し大きい規模の財源不足の水準という判断はできると思いますから、それが100億円を切るところまでまずは行けた。これは先ほどの地方交付税の話が大きいですが、かなり大きな前進ができたという受け止めでいます。
 

関西戦略について
(宗像・NHK記者)

 新しい目玉として関西戦略がありますが、高知の狙いというのは分かりますが、一方でこの関西、大阪の関係者と話す中で、関西、大阪圏は高知とつながることによってどういうメリットを感じて、今後この事業を展開する上でどういうマッチングができていくと感じられていますか。

(知事)
 具体的に想定しているのは、インバウンドの方々に来ていただくとか、高知の産品を買っていただくということですが、これは商業ベースの話が基本だと思いますから、高知のいいものを買って満足していただく、あるいはインバウンドで関西を訪れた人が高知のいいものに触れて喜んでいただく。そのことがメリットであるし、潜在的に私はそれだけの力を高知は持っていると思いますから、潜在的なものを顕在化させる努力をしたい。相手にも喜んでいただかないと、お金を払っていただくわけですから、物も売れないし観光客も来ていただけないと思いますので、そういう満足をしていただくことが相手方のメリットの大きなものだと思います。
 さらに、万博やIRということで言いますと、それぞれ大阪で取り組んでいたときの感覚から言うと、大阪、関西だけが盛り上がっているということではいけないし、したくないという気持ちが大阪、関西側にもありますので、これはやはり全国的な盛り上がりに持っていきたいとか、あるいはIRも全国の観光を盛んにする核でありたい、あるべきだという思いがあって進めているところですから、そこに応えていけるという意味では、大阪、関西サイドにもありがたいと思っていただける要素はあると感じています。
 

予算査定における知事の視点について
(大山・高知新聞記者)

 今回の予算編成で、予算要求はもちろん知事が就任される前でしたが、その査定の中で知事が特に指示をされたことであったり、こだわられたことがあれば教えてください。

(知事)
 全体を通じて要求の中身などをヒアリングする際に心掛けたのは、その事業を通じて何を目指していくのか、県民の生活がどう変わることを目指した事業を組み立てているのかということをよく対話をして聞き取りますし、その聞き取りの過程の中でそこがぼんやりしているといいますか、はっきりしないような事業に関しては、そこははっきりさせようという話をしたというのが一番気をつけたところだと思います。具体的には、大体どの事業も成果としての数値目標的なものを掲げてやっていますが、場合によってはそこがはっきりしなかったり、私自身の目からすると少しポイントがずれているのではないかと思われる場合もあったので、そういった点については私も意見を言いまして、ちゃんと目標なり目指す成果というのを明確化するとか、もう少し違う手法がないか考えるとか、こういったことを検討してくれという指示をした場面はありました。

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