令和3年1月1日 知事 令和3年を迎えるにあたって(年頭所感)

公開日 2021年01月01日

記者質問

 

年頭所感

(知事)
 新年明けましておめでとうございます。本年が皆さまにとって良い年となりますよう、心からご祈念を申し上げます。
 一昨年の12月に知事に就任をさせていただいてから、はや1年がたちました。この1年間、県民の皆さまに寄り添う県政でありたい。そして、成果志向の県政でありたいという思いを胸に「共感と前進」をキーワードとしながら、無我夢中で進んでまいりました。新型コロナウイルスの影響によりまして、当初の予定どおりにいろいろな取り組みが進んでいない、そういう面もありますけれども、さまざまな工夫も重ねまして、各政策のさらなる発展に向けた仕込みを重ねてきたつもりです。
また、県民座談会の「濵田が参りました」におきましては、これまでに25の市町村をお訪ねしまして、多くの方々からご意見をいただきました。さまざまな厳しい状況を抱える中山間地域などにおきまして、地域の皆さんが 正面から課題に立ち向かい、そして真摯に取り組まれる姿勢を目の当たりにしまして、大変感銘を受けましたし、私自身大いに勇気づけられたところです。
 今年の4月からは、地域地域の現状をより具体的に把握をさせていただきたいと思います。座談会に加えまして、さまざまな取り組みの行われている現場を直接訪問をするという試みと組み合わせていきたいと考えております。今後も、若者が住み続けられる中山間地域の実現なくして高知県の発展はないと、その強い思いで中山間地域の振興をより一層図ってまいりたいと考えております。引き続き「共感と前進」を県政運営の基本姿勢としまして、本県が目指す3つの姿、すなわち、第一に「いきいきと仕事ができる高知県」、第二に「いきいきと生活ができる高知県」、第三に「安全、安心な高知県」この3つの姿を実現をしていきたいと考えます。そのために、県民の皆さまと心を一つにして前へ前へと進んでいく、そういう県政を展開したいと考えております。

(新型コロナウイルス感染症対策)
 新型コロナウイルスについて申し上げます。本県におきましても昨年11月以降、急速に感染の拡大が進んでおります。このため、先月9日には県の対応の段階ステージを上から2番目の特別警戒に引き上げまして、さらに16日からは飲食店などにつきまして、夜間の営業時間の短縮を要請をさせていただいているところです。これ以上の感染拡大は何としても防ぐという強い思いのもとで、緊張感を持ちまして検査の体制、そして医療の提供体制を確保してまいります。さらに、感染拡大が沈静化をしてきた折には、官民を挙げて、県民総ぐるみで経済の回復に向けた取り組みを強化したいと思っております。
感染拡大防止と社会経済活動の両立、これに向けて取り組んでいきたいと考えております。
 続きまして、県政の主な政策の取組方針につきまして、いわゆる5つの基本政策と3つの横断的政策について、順次要点を説明させていただきます。

 (経済の活性化)
 まず、5つの基本政策の中から経済の活性化についてです。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、本県の経済は大きな打撃を受けました。その後、国の事業と連動した経済影響対策を実施することなどによりまして、徐々に回復をしつつありましたけれども、全国第3波の感染拡大に伴いまして、再び県の経済も悪化することが懸念されております。引き続き、感染症の影響で経営が悪化しております県内事業者への支援に国や市町村と連携して取り組んでまいります。併せて、県産品の消費拡大、観光需要喚起などを推進をしていきたいと考えております。
 さらには、ウィズコロナ・アフターコロナの時代における社会の構造変化に備えまして、県経済を再び成長軌道に乗せていくというためには、例えばデジタル技術の活用ですとか、高知県への新しい人の流れの創出に力を入れていかなければなりません。今回のコロナ禍で生じましたピンチの状況をチャンスに転じることができるように、産業振興計画におきます各種の施策を一段とバージョンアップをさせてまいりたいと考えます。
 新年度からの産業振興計画のバージョンアップ、改定に向けては主に六つの点で強化を図りたいと考えております。
 1点目は、関西圏との経済連携の強化です。3月末には関西・高知経済連携強化戦略を策定したいと思っております。この戦略に基づきまして3つの柱、第一に観光の推進。第二に食品などの外商拡大。第三に万博・IRとの連携。この3つの柱のプロジェクトを本格的にスタートさせたいと考えています。
 2点目は、各産業分野におきますデジタル化の加速です。県内の事業者のデジタル技術を活用した取り組みに対する支援を強化をしてまいります。そのことによりまして、例えば農林水産業の分野におきますデジタル技術と地場産業の融合をさらに進めるということ。そして、それを通じてSociety5.0に関連します産業群を高知県内に創出をしていく。こんな取り組みを進めていきたいと思っております。
 3点目は、新しい生活様式や社会経済構造の変化への対応です。ウィズコロナ・アフターコロナの時代を踏まえまして、県内事業者におけるオンライン商談機会の確保、あるいはキャッシュレス化の促進、こういったことを進めてまいりたいと考えています。
 4点目は、都会から地方への新しい人の流れを高知県に呼び込むための取り組みです。例えばシェアオフィス、あるいはワーケーションの受け入れ環境を整備をしていくということ。都市部の企業のサテライトオフィスですとか、地方でテレワークを実践する方々を高知に呼び込んでくるということ。さらには、本県の強みのきめ細かなフォローアップの体制を生かして、Uターン、移住の促進につなげていく。こういった取り組みを強化したいと考えています。
 5点目は、県内事業者のSDGsを意識した取り組みの促進です。世界的にも国連の開発目標SDGs、持続可能な社会づくりが求められています。セミナーの開催などを通じまして、県内事業者の機運の醸成を図っていきたいと考えます。これに関連しまして、特に地球温暖化対策の取り組みとしまして、国も進めてまいります2050年のカーボンニュートラル、これを県も呼応して進めていきたいと思います。具体的には、全国一の林業県である高知県の強みを生かして、林業振興を通じて森林吸収源対策を強化をしていく、進めていくということ。そして、ものづくりやサービスの場面におきます省エネルギー化を推進していく。こういったことで、高知県らしい形で地球温暖化対策、脱炭素社会対策に取り組んでいきたいと考えております。
 6点目は、中山間地域での施策の展開を特に意識をするということです。産業振興計画の取り組みを確実に中山間地域の活性化につなげていきたいと考えます。

(観光振興の取り組み)
 また、観光面ですけれども、感染症の影響を大きく受けた観光需要の回復に向けて、新しい旅行スタイルに対応した宿泊施設を整備していく。あるいは、屋外観光施設の磨き上げを進めていく。こういった取り組みを本年は進めたいと思います。そして、本県の強みである自然、歴史、そして食を最大限に生かした「リョーマの休日」キャンペーンを展開をしてまいります。感染防止対策をしっかりと講じながら、さらに多くの観光客の方に高知県を訪れていただけるように、しっかりと取り組んでまいります。

(日本一の健康長寿県づくり)
 次に、基本施策の二つ目としまして、日本一の健康長寿県づくりについて申し上げます。これまでのこの取り組みを通じまして、各地域で医療、介護、福祉のサービス提供体制が一定程度整ってまいりました。また、県民の皆さんの健康意識も着実に高まってきているという手応えを感じております。この日本一の健康長寿県構想が目指すところは、県民の誰もが住み慣れた地域で、健やかで、心豊かに、そして安心して暮らし続けられる高知県の実現です。この姿を目指しまして、長寿県構想のさらなるバージョンアップを図ります。
 具体的には、糖尿病の重症化予防、あるいは在宅療養体制の整備、こういったことに全力で取り組んでまいりたいと考えております。この健康長寿県構想の一つ目の柱は、健康寿命の延伸に向けました意識の醸成と行動変容の促進です。糖尿病をはじめとします生活習慣病の予防を図るために、県民全体を対象とした健康づくりの取り組み。これはポピュレーションアプローチと言います。これと、重症化のリスクが特に高い方に対する保健指導。こちらはハイリスクアプローチと言います。この両輪で強化を図ってまいりたいと考えております。
 二つ目の柱は、地域で支え合う医療・介護・福祉サービス提供体制の確立とネットワークの強化。いわゆる高知版の地域包括ケアシステムです。病院の入院サービス、あるいは施設の入所サービス、そういったものに過度に依存することなく、地域で支え合っていく。そういう体制をつくっていきたいということです。在宅療養体制の充実に向けまして、医療と連携をした住まいの確保などの新しい事業に取り組んでまいりたいと考えております。また、障害のある人、引きこもりの方々、こうした方々の社会参加、あるいは自立に向けた支援策などの抜本的な強化を図ってまいりたいと考えております。
 三つ目の柱は、子どもたちを守り、育てる環境づくりです。引き続き、妊娠期から子育て期まで切れ目なく、子どもたちの健やかな成長を総合的に支援をしてまいりたいと考えております。また、特に近年増加しております発達障害の認められるお子さんたちの早期の支援体制を整備するとともに、児童虐待防止の取り組みを一層強化してまいります。

(教育の充実)
 次に、基本政策の三つ目として、教育の充実です。教育大綱におきまして、知・徳・体の分野ごとに目標を掲げて取り組んでまいりました。このことにより、子どもたちの学力や体力、運動能力の状況は確実に改善が進んできていると考えています。一方、新型コロナウイルス感染症の影響で、子どもたちの教育環境は大きく変化をしてきております。この感染症の影響を最小限に抑えるとともに、デジタル技術を活用した新しい学びを実践をしていく環境をつくらなければなりません。このために、1人1台タブレットなどのICT環境の整備を進めております。コロナ禍においても子どもたちが安定した学校生活を送りながら、そして、変化の激しい社会を生きる力を見つけていくことができるように、教育大綱に基づく施策を強化をし、着実に推進してまいります。

(南海トラフ地震対策)
 次に、基本政策の四つ目として、南海トラフ地震対策が基本政策の柱となります。この点につきましては、第4期の行動計画に基づき、例えば住宅の耐震化、あるいは河川、海岸の堤防の整備といったハード面での対策。そして、いわゆる要配慮者の支援対策、あるいは受援計画の策定といったソフト面の対策の両面から着実に施策を進めてまいりました。令和3年度は、この第4期の行動計画の最終年度となります。目標の達成に向けて、命を守る。命をつなぐ。生活を立ち上げる。この3段階での対策に全力で取り組んでまいります。また、これまでの取り組みを総括する中で明らかとなった新たな課題については、次期行動計画にしっかりと盛り込んでまいります。
 まず、命を守る対策については、国の財政措置も最大限活用しまして、津波避難タワーのさらなる整備や住宅の耐震化などを着実に進めてまいります。
 次に、命をつなぐ対策につきましては、特に高齢者などの災害時要配慮者への支援対策を強化します。具体的には市町村と連携をしまして、お一人お一人の避難についての個別計画の策定を進めてまいります。また、先般発足しました災害派遣福祉チームの取り組みなどを通じまして、避難所におる高齢者の方々などへの対応を充実をさせてまいります。さらに、県外からの応援を円滑に受け入れることができるということが、大災害では非常に大事になります。応急活動において必要となる受援計画、支援を受ける計画の策定を引き続き進めますとともに、市町村によります迅速な計画策定に向けた支援を行ってまいります。
 さらに、生活を立ち上げる段階における対策についてです。この点については、有識者の方々などの意見を聞きながら、市町村において復興まちづくり計画をあらかじめ定めておく。このことに向けた検討に必要となります指針を年内を目途に策定をしたいと考えています。

(インフラの充実と有効活用)
 次に基本政策の五つ目になるインフラの充実と有効活用について申し上げます。地震などの災害から、県民の生命や財産を守りますとともに、地域の生活、産業振興を支える基盤として、積極的にインフラの整備を進めてまいりました。中でも、いわゆる四国8の字ネットワーク、高速道路網につきましては、今年度中に高知中央インターが新設されまして、高知インターから高知南インターの間が開通します。これにより、高知市ないし県西部から高知龍馬空港へのアクセスが格段に向上することとなります。引き続き、国の新たな5ヵ年対策などの財政措置を最大限活用しながら、四国8の字ネットワークをはじめとする道路整備のほかに河川の改修、あるいは土砂災害対策などを着実に進めてまいります。
 次に、3つの横断的政策について申し上げます。

(中山間対策)
 その一つ目は、中山間対策です。高齢者の方々の暮らしを守っていく。そして、若者が住み続けられる中山間地域を実現していく。こうした姿を目指し、これまで生活環境の整備などの生活を守る取り組み、そして、産業振興計画と連動した産業を創る取り組み、この2本柱でさまざまな施策を展開してまいりました。中でも中山間対策の核となるのが集落活動センターの取り組みです。この集落活動センターは県内61ヵ所で開設され、地域の暮らし、そして経済活動を支える大きな拠点として、重要な役割を果たしております。引き続き、集落活動センターの継続的な運営をしっかりサポートします。そうしたことをはじめとしまして、中山間地域の活性化に向けて取り組んでまいりますが、これと併せて、生活用水や移動手段の確保、鳥獣被害対策といった生活環境の整備を着実に進めてまいります。
 また、あったかふれあいセンターを核とする高知版地域包括ケアシステムの構築といった県政の各施策におきまして、中山間地域を念頭に置いた取り組みを進めてまいります。

(少子化対策と女性の活躍推進)
 横断的政策の二つ目が少子化対策と女性の活躍の推進です。新型コロナウイルス感染症の影響もありまして、新生児のさらなる減少が見込まれております。引き続き、出会い・結婚、妊娠・出産、子育てといったライフステージの各段階に応じた少子化対策の取り組みを官民協働で進めてまいります。具体的には、いわゆるマッチングのシステムによる出会いの機会を創出していくということ。あるいは、新婚世代に対する支援をしていくということ。企業におきます育児休業の取得の促進。こういった取り組みをさらに一段と強化をしてまいります。
 また、女性の活躍の場の拡大に向けまして、ファミリー・サポート・センター、あるいは高知家の女性のしごと応援室、こういった場を通じまして、子育てや就労を社会全体で支援をしていく、そうした取り組みを行ってまいります。

(文化芸術とスポーツの振興)
 次に、三つ目の横断的政策になります文化芸術とスポーツの振興についてです。今年は廃藩置県により高知県が誕生してからちょうど150年に当たる年になります。記念行事などを開催するとともに、県史の編纂作業をいよいよスタートさせまして、歴史資料の調査などにも取り組んでまいります。また、夏にはいよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開催をされることになります。本県におきましても4月に聖火リレーが、また7月にはチェコとシンガポールの事前合宿が行われる予定となっています。これを機会にオリンピック・パラリンピックに向けた県内の機運の醸成を図りますとともに、県民の皆さんのスポーツへの関心をさらに高めるように努力してまいりたいと考えます。

(結び)
 終わりになりますが、一言申し上げます。
 昨年、2020年はコロナウイルスへの対応に全力投球しました。コロナウイルスの対応に明け、そして暮れた1年でありました。どちらかといいますと守りの1年と言えたかと思います。今年は知事として、これまで仕込みをしてきた施策を実行に移し、成果につなげていく、いわば攻めに転じていく重要な1年になる、1年にしたいと思っています。今年も高知県勢の浮揚を目指しまして、さまざまな場面で挑戦を重ねてまいります。県民の皆さまからのご指導、ご鞭撻、そして、県民の皆さまが県庁と一緒に県勢浮揚、元気な高知県、豊かな高知県の実現に取り組んでいただくよう、心よりお願い申し上げまして、私の年頭のご挨拶とさせていただきます。どうかよろしくお願い申し上げます。

(司会)
 それでは、各社からの質疑に移ります。質問される方は挙手をして、社名とお名前を発言していただいてから質問をお願いします。

南海トラフ地震対策について①
(古谷・読売新聞記者)
 南海トラフ対策についてお伺いします。知事、これまでも受援計画と、あと事前復興の必要性をおっしゃられていましたけれども、今回、あらためて新年にあたって、この中に盛られたということで、具体的にはもう少しどういうことを考えていらっしゃるか、もう少し聞かせていただければと思います。
 受援計画と、まちづくり復興の事前計画、この二つですね。

(知事)
 特に受援計画について申しますと、県の方でまだ取り組みの課題が残っているのが、特に保健衛生面だと思います。給水などの水道ですとか、あるいは医療の方もいろいろ論点の整理はしてきておりますけれども、まだまだ具体化をしていかなければいけない場面があると思っています。こういった点を中心に、この受援体制の整備、計画的に目標年次を決めて今やることにしていますので、それに沿って着実に前へ進めていきたいと思います。
 また、特に市町村におきましては、小規模な市町村で災害が起こったときの、例えば災害が発生して、もう数日しましたら、罹災証明とか家屋の被害状況の判定ですとか、こういった事務がいろいろな支援措置の適用などの関係もありまして、この事務が直ちに必要になってまいりますけれども、恐らくこの辺のノウハウというのは、多くの市町村があまりお持ちでないというところだと思います。そういったところについて、しっかり各市町村で応援を受け入れていくということをあらかじめ計画に定めて、いざそうした大規模災害が起きた場合に、速やかに住民の皆さんにご不便をおかけしないような形で、スピーディに対応ができるようにしていくと。そういった計画づくりを県としても支援をしていきたいと考えております。

(古谷・読売新聞記者)
 受援計画について県としては、ある程度市町村の参考になるような指針を示すということでよろしいですか、マンパワーについて。

(知事)
 これは指針というよりは、実際県内でも既に受援計画整備されている分がありますから、そういった事例などもお示しをして、市町村と対話をしていくということではないかと思っています。

南海トラフ地震対策について②
(古谷・読売新聞記者)
 それともう1点、生活を立ち上げるための復興まちづくりの、あらためて定めておく指針というお話がありましたが、具体的な話を。

(知事)
 失礼しました。この点につきましては、東日本大震災の教訓として、こういった、いわゆる復興の指針をあらかじめ定めておかなかったことで、いろいろな公共施設の整備を、どこに整備をするかといったところで時間を要しているうちに、どんどん普通の住民の方々の民家の再建の方が先行してしまったと。
 結果的に、ある意味、ちぐはぐな形での復興になってしまったんではないかというような課題、問題点が指摘されているということだと思います。そういった課題、教訓が指摘をされているということですから、そういった問題意識をお示しして、昨年から県内の市町村長さんなどとも意見交換をしてまいりました。そうした中で、本県ではかなり高台移転が沿岸部の市町村で進んでいると。また現に進行中であるということもありまして、この事前のまちづくりの復興の計画の策定ということについては、ご関心をお示しをいただいた首長さん方も多かったということもありますから、こういった特に東日本大震災のときの知見をベースにして、どういった形でこのまちづくりをあらかじめ計画をしておくかということについて、指針を作っていくと。そのために、首長さん方にもご参加をいただきながら、検討会を立ち上げて準備をしていくという、それを令和3年度内には指針という形でまとめたいと思っています。

感染拡大防止策について
(姫野・テレビ高知記者)
 終わりににというところで話してらっしゃいました守りと攻めのお話、先日、県議会の閉会日のご挨拶の中でも話していたと思いまして、大変お気持ちはよく分かりました。ただ一方で感染状況の動向に、やはり2021年は振り回されるといいますか、かなり大きな影響を受ける部分もあるかと思うんですけれども、攻めに転じるこの1年という部分で、感染拡大防止という観点で強化していきたいポイントですとか、特に力を入れないといけない部分というのがあればお願いします。

(知事)
 感染拡大の防止については、12月からの当面の感染拡大防止をしっかりと歯止めをかけていくというところが、まずは問題になりますけれども、もう少し長い目で見ていきますと、国の方でも2月末から3月ぐらいにはワクチンの接種を始めていくというふうな情報をいただいております。これは主として市町村の方で体制整備をお願いすることになると思いますけれども、住民の皆さん、優先度を決めた形でワクチンの接種を進めていくということになろうと思いますので、そういった物理的な準備もございますし、また優先順位付けといったところ、これは国の方から大きな方針が出てくるとは思いますけれども、そういった全体のコーディネートを県としてもしっかりとサポートをしていくということが大事ではないかと思います。
 もとより、これは従前から続いてきました検査の体制の充実。これは、いわゆる民間の検査協力医療機関が、最近ではほぼ200機関ぐらいになっておりますけれども、これの充実を図っていくということと併せて、感染された患者さんを収容するベッド数を確保していく。あるいは宿泊施設も確保していく。こういった従前の取り組みを引き続き継続をし、また、さらに充実をしていくということがポイントになると思っております。

国や全国知事会との連携について
(姫野・テレビ高知記者)
 もう1点、これも新型コロナ対策に絡むんですけれども、国との連携ですとか、全国知事会の中での連携、さらに国に求めていくこと、そのあたり2021年の思いをお願いします。

(知事)
 11月、12月からの全国第3波との関係で、特に今ホットな課題になっているのが特措法の改正ということではないかと思います。この辺は総理あるいは西村大臣も前向きなコメントをされておりますので、そういった方向で議論が行われるのではないかと期待しておりますけども、本県の場合でも非常に残念なことですけども、営業時間の短縮を要請をさせていただきましたけども、その要請にご協力いただけなかったカラオケスナックで、クラスターが発生してしまったというふうなことがありますので、決して真っ先に使う手段ではありませんけれども、やはり感染拡大防止をギリギリの場面で実効性を持たせていくためには、例えば罰則なども付いた形で実効性ある、この休業とか時間短縮を担保をするような仕組み、こういったものまで含めて、法的な整備をされるということが望ましいと思いますし、また、これはとりあえず今回、国は第3次補正予算で増額の手当を発表していただきましたけども、さまざまな感染拡大防止対策なり、経済の回復対策にかかります地方の財政需要を賄っていくための、地方創生の推進の臨時交付金、こういったものの確保。でもこういったものはまた引き続き、全国の各県の知事さん方とも連携をして国に提言をし、働きかけていくような話になるんだと思います。
 またさらに申しますと、やはり第3波の感染拡大、ここまで大きくなってきておりますので、経済面での影響がやはり春先の第1波のときと並ぶような規模で、大きなものになってくるんじゃないかという懸念が高まっていると思います。そういう意味では、国の方では持続化給付金ですとか、あるいは家賃支援の給付金は一応打ち止めだというような方向が出ておりますけども、果たしてほんとにそれでいいのかどうか。やはり幅広い経済支援が必要になってくるんじゃないかと。そういった点も大きな論点になるんではないでしょうか。

昨年当初に考えていた計画の達成度ついて
(松原・毎日新聞記者)
 非常に抽象的な質問になりますが2点お伺いします。
 1点目が、先ほど守りの1年だった、コロナ対応に明け暮れたというお話がありましたが、2020年の1月の時点でお考えだった、知事がこれからしてしていきたいことの何割程度が実際、2020年に実行できたのかっていうのを、ご自身の主観で構いませんので教えていただけますか。

(知事)
 私自身が新しく、いわば仕掛けたいといった部分でいいますと、全く直感的にですけれども7割方は何らかの手がけるところまではいけたようには思います。ただ、3割ぐらいというのが、特に2020年の1月時点で、私が新年年明けに職員の皆さんに申し上げましたのは、オリンピックの年、パラリンピックの年でもあるので、海外に目を向けてインバウンドの観光客だったり、輸出だったり、あるいは人手不足の問題もありますから、外国人の人材の活用のための環境整備であったり、こんなところも方向性を出していきたいというお話をさせていただきましたが、未だに中長期に向けては大事な課題だと思っておりますし、新年もぜひ取り組みたいテーマではありますけども、それはすぐの話ではないということが、世間的には一般的だったということがあって、この辺は今一歩不完全燃焼というところが、マイナス30点という感覚です。

コロナ禍を契機とした本県の強みについて
(松原・毎日新聞記者)
 もう1点、新型コロナという大きな全世界的なものを受けまして、コロナ禍前後で知事が、県政あるいは県全体で変化された部分というのがもしあれば、例えばの話、県の捉え方、あるいは県の強みがこういうところにある、弱みがこういうところにあるというのが、もし何か変化がありましたら教えていただけますでしょうか。

(知事)
 コロナ禍を経て前後ということでいいますと、やはり都会は、この感染症に対して意外ともろいということが明らかになったというのが、大きな転機となるポイントではないかと思います。その点で、高知県の強みというのは自然の豊かさ、あるいは密でないところということだと思いますので、そういったところを生かして、今までもやってきてたとこではありますけれども、シェアオフィスであったり、テレワークの場の提供であったり、こういったところがもっと加速ができるんではないかというところがあります。
 また、これも本県の強みを生かして地場産業とデジタル技術を掛け合わせるということで、例えば高知県が全国一の生産性を誇るようなハウス園芸ですね、野菜なんかを作っていくというところにデジタル技術を掛け合わせていこうとやっていたところが、コロナ禍を経て、デジタルというところがまたキーワードになってきたということがありますので、そういった県が強みとしてデジタル化を進めようといったところで、ますます拍車がかかってくるというような、一つの転機になっているのではないかと思っております。

当初の計画に影響を及ぼした要因について
(大髙・NHK記者)
 今の質問とやや重複したら恐縮なんですが、冒頭で、コロナで当初の予定どおりに進んでいない部分もあったとおっしゃっていたんですけれど、それは、具体的な要因によるものなのか、それとも、自助努力ではどうしようもできないことだったのかっていう点と、それが具体的にどういうところなのか教えていただけますか。

(知事)
 この点は、かなりその後頑張ってもらって挽回をしてもらったということはありますけれども、特に4月、5月から7月ぐらいまでにかけては、大都市部がほとんど動けないような、大都市部の物理的な行き来ができないような状況だったということもありますので、例えば先ほど申し上げました関西との経済連携の会議も、ほんとですと4、5月の連休前後にもう始動をしたいと思っておりましたのが、水面下での動きはしましたけども、結果的には9月ぐらいにスタートがずれ込んでしまったとか、健康長寿県づくりの糖尿病の重症化予防とか、在宅の療養体制整備、これも早くからできれば着手したかったのが、着手が夏以降になってしまった。というような物理的に、いろんな会合をしたり、打ち合わせをしたりということが、必要な部分が、まず特に健康政策部なんかは、コロナの対応というのが最優先になりましたから止まってしまったと。
 取り戻す部分はできるだけ取り戻してきたけども、やはりスタートが遅れた分の影響が残っているというような部分は、ないことはないと思います。

濵田県政で打ち出すオリジナリティについて
(大髙・NHK記者)
 あともう1点、ちょっと言及しにくかったら申し訳ないんですけど、前知事の基本的には路線を継承するということで1年やってこられたと思うんですけれども、仕込みを1年する中で、これはちょっと方向転換が必要なんじゃないかなと感じた部分がもしおありでしたら教えていただきたいのと、もしなかったとしても、ここでは濵田知事のオリジナリティを出していきたいと思う部分があったら教えてください。

(知事)
 仕込みの方向転換というのは、今直ちに思い浮かびませんけども、1年やってくる中で、新たに取り組みたい、仕込みも含めてやっていかなきゃいけないと思ったのは、いわゆるグリーン化、脱炭素社会、もう少し広くいいますと、循環型社会であったり、あるいは分散型社会であったり、環境面での共生、広くいえばSDGsの一部になるのかもしれません。先般、ある意味ひょうたんから駒みたいなところがあり、もともときっかけは大阪観光局との連携の協定の協議をしていた中で、大阪観光局と既に先行して連携をしていた長野県さんが、日本みどりのプロジェクトという推進協議会を作って、これは産官学連携をして自然を生かした、そして自然を核とした都市と地方の交流を通じて、地方創生、あるいは環境に優しい社会の創造といったところに貢献をしていこうという動きに我々も参画をしていこうということをやっていく中で、特に脱酸素社会ということに関していいますと、日本一の森林県である高知県は、CO2の吸収対策を、森林整備とか木材の利用促進を、率先して全国をリードできる分野ではないかといった問題意識であったり、あるいは自然ということでいいますと、自然体験型の観光をまさしく力を入れてやってきていたところなので、こういったところで貢献できる部分があるのではないかというような思いを新たに感じたというところがあり、そういう意味で、カーボンニュートラル、国の方もちょうど2050年の新しい目標といったところで、総合戦略を作って進められるということですから、これも、先ほど申し上げました高知らしい形で貢献をしていけるという道を探って、発信したりアピールしたりいうことをしていければいいなという思いを持っています。

今年の県政のキャッチフレーズについて
(大山・高知新聞記者)
 新しい1年のキャッチフレーズみたいなもの、先ほどからお聞きしていると攻めであったり、仕込みの実行であったりというところは挙げられているところなのかなと思いますが、県民に伝える意味も含めて、キャッチフレーズはこういうものだとお考えのものはありますか。

(知事)
 まずはコロナを落ち着かせるということだと思いますけど、これはあまりキャッチフレーズにはならないと思いますけれども、そういう意味では、かねて申し上げてきたところですが、ピンチをチャンスに転じていくということが2020年中に十分まだそこまで、結果としてみると行ききらなかったという部分があると思いますので、2021年、新年こそは「ピンチをチャンスに転じていく」そんな年でありたい。そういう意味での攻めの年であったり、実行着手の年にしたいということかなと思います。

基本政策等の変更について
(大山・高知新聞記者)
 先ほど、5つの基本政策と3つの横断的な政策ということで、それぞれ課題を挙げられてましたが、これは前県政から引き続いて取り組まれているものだと思います。1年前、就任直後にお伺いしたときは、うまくいっているものをあえて変えなくても良いというところが前面に出ていたと思います。コロナによって、特に産業振興計画の部分でいうと、かなり前提も変わってきていますし、いろいろ変えていかないといけない部分もあるのかと思いますが、ここの柱立てを、特に産業振興計画の中身になってくるかと思いますが、大きく変えていこうということはお考えにはならなかったんですか。

(知事)
 今現時点では具体的にこうということはありませんけれども、さっきのお話にも関連しますが、例えば、環境面への貢献とか、SDGs的な、今産業振興計画の中に取り組んでいることですけれども、こういったものを例えば、一つ何らかの柱にしてはどうかというような議論は、あり得るんではないかなというような感覚は持っております。
 それは直ちにというよりは、もう少し仕事を進めていく中で、そういう体系に組み直して、それを恐らく県庁の組織の面、あるいは予算的な連携とかからして、体系自身を組み替えた方がより目的達成のために効果が上がるというようなことであれば、基本政策とか横断的政策の体系も手直しをするということも決して、排除する必要はないとは思っています。

当初予算について
(大山・高知新聞記者)
 当初予算についてですが、1年前お伺いしたとき、青信号ではあるけれど注意しないといけないというふうなご認識だったと思います。その中でコロナがあって、県財政というのもなかなか厳しくなってきている面があろうかと思いますが、今の段階で、これからだと思いますけど、全体的な方向性として、こんなふうな当初予算、こんなふうな姿勢で取り組みたいというようなものがあれば教えてください。

(知事)
 やはりここもコロナへの対応というところが財政面でも、国の方も臨時交付金などを増額という形で手当ては考えてくれておりますし、最終的に地方の財政を、コロナが原因で破綻をさせるということはないとは信じておりますけども、とはいいましても、この影響はなかなか見極めが難しいというのが正直、現時点での率直な感想です。
 ただ、この点が必要な財源がしっかり国にもかけあって確保して、コロナ対策もやって、何とか目指すところの方向性としては、昨年の当初予算編成のときも申し上げましたけども、県の財政の持続可能性、やはり県の今財政調整的基金、ここだけが指標じゃありませんけれども、ここのところ段々と減ってきているという中で、このまま基金の取り崩しに依存するような形の財政運営が続いてしまって、県の財政は中長期で見て大丈夫なのかというような心配を、県民の皆さんにかけてしまうような状態にはしたくないというところが気持ちとしてありますので、その意味で、まずはコロナにしっかり対応していくということが優先課題ですけども、中長期の方向としては、財政の持続可能性を感じていただけるような財政の姿に持っていくということを目標に、予算編成の議論に入れればと思っております。

これまでの1年を振り返って
(大山・高知新聞記者)
 もう1点、知事、政治家として活動されるようになって1年たったわけですけど、政治家としてご自身の、これまでの1年間を見たときに満足できた点、あとご自身で足りなかったなと思われる点があれば教えてください。

(知事)
 満足できた点といいますと、私自身が東京から高知へ戻ってきて、選挙まで3ヵ月とかそんな状況でしたから、ほんとに慌ただしく県内2巡できたかどうかというぐらいでしたけれども、その後、1年あまり知事の仕事をさせていただく中で、県内いろんな所に「濵田が参りました」も含めて回る機会をいただいて、高知県内の実情というものが1回2回では見えてこなかったものが、より見えてきたり、あるいは多くの方とお知り合いになれたりいうことは、政治家としての、ステップアップ、成長をしていくための素地という意味ではプラス面だったんではないかと思います。
 課題が残った点はやはりコロナで、いろんな意味で政治的な集まり、活動もコロナウイルス禍では、一時期ある程度戻って来た時期もありましたけれども、なかなかそれは限られた時間だったということもあって、また1年目ということもありますので、まずは私も今まで高知県庁で仕事をしたことはありませんでしたから、県庁の仕事をしっかり覚えていくということを優先をしようということだったこともありますが、いわゆる政治活動という面では、コロナの影響もあって、あまり際だった政務の活動というのができなかったというのは、やり残したといいますか2年目に課題を残したところかなという思いはございます。

知事の発信力について
(大山・高知新聞記者)
 コロナの中で、各県の都道府県知事の発信力というのが問われる場面が多かったと思います。知事ご自身のこれまでの発信についてどう思われるのか。あと、今後新しい年にこういう発信をしていきたい、こういうふうに県政を引っ張っていきたいという思いを教えてください。

(知事)
 1年間の中でいうと、一番全国に発信できたのは6月の100人宴会だったかもしれませんけれども、あれが善し悪しはいろいろご意見があるかもしれませんが、ある意味、良くも悪くもといいますか、できればいい意味でそれは高知県らしいよねというように全国の方に思っていただけるような、高知らしい発信というのを、ぜひしていきたいなというのが大きなポイントではないかなと思います。

東京オリンピックについて
(中田・高知民報記者)
 1点だけお伺いします。東京オリンピックへの言及がありましたが、7月のコロナの状況は分かりませんけれども、かなりの多くの県民は開催は無理だろうという感覚をお持ちの方がいらっしゃると思いますけど、外国から人を呼ぶのは無理って。知事は五輪はやれるとか、やるべきとか、どういうお考えでしょうか。

(知事)
 いろんな競技団体とかの感触、考え方自身については、私はまだあまり具体的な情報を持っておりませんので、その点は何とも言えない状況ですけれども、ただ気持ちとして言えば、まさしく政府の方もコロナを克服をした国際的な証としてオリンピックを何としても実現したい。成功させたいと言っておられたということもありますし、そのために直接どこまで貢献できるかはありますけれども、国際的にはワクチンの接種なんかも始まってきたということもありますから、そういったコロナとの戦いのいろんな努力の成果というところも含めて、何とか7月オリンピック、そして続くパラリンピックが実現を、いろいろ聞きますと開閉式もさらに簡素化の方向というのが出ているようですが、まさしくアフターコロナ・ウィズコロナの時代に即したと評価されるような形で、開催実現がされることを希望したいというのが、私の今の立ち位置です。

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