1ページ目 くらしネットkochi 2020年度 第3号 収入と支出のバランスを把握し、家計を見直そう!  皆さんは、自分自身の収入と支出を把握し、自由に使える金額を認識していますか。健全な家計を維持することは、自分の人生をどう生きていくのかという生活設計の基盤になります。今回は、家計を見直すために収入と支出のバランスについて見ていきましょう。 収入  皆さんがどのように所得を得るのかは、働き方にもよりますが、ここでは給与所得者(企業勤め)を例にします。企業に勤めると、毎月お給料をもらいます。右は給与明細の例です。  「控除」というのは、税金、健康保険、厚生年金などの制度ごとに決められ、支給時に差し引かれるものです。そのため、自分の生活に使える金額は、「差引支給額」になります。 支出  健全な家計を維持するためには、差引支給額から、右のグラフのように固定費(家賃、光熱費、交通費、通信費等)を除き、残ったお金をどのようにやりくりしていくかを考えます。  変動費のうち、どの費用を抑えるかを考える際、食費について、知っておいてほしいことがあります。日本では、本来食べられるのに捨てられてしまう食品=食品ロスが、年間643万トン(平成28年度推計)発生しています。そのうち半分が家庭から発生しており、一世帯につき毎月5,000円以上、年間約6万円も無駄にしていることになります。  日ごろから、計画的に買い物をして食材を使い切ることを意識し、食費の無駄をなくしましょう。 まとめ  収入と支出のバランスを把握するためには、家計簿をつけると良いでしょう。支出の傾向が見え、節約できるところが明確になります。健全な家計を維持することは、多重債務に陥らないための一つの対策でもあります。この機会に家計を見直し、自分自身の生活設計を立ててみてはいかがでしょうか。 ※本内容は、県民生活・男女共同参画課が発行している新成人向け啓発冊子の「オトナガク」の内容の一部を編集して作成しています。 ※くらしネットkochi第3号は高知県金融広報委員会の協力を得て作成しています。 【給与明細の例】 勤怠 出勤日数 20 欠勤日数 0 残業日数 0 有給休暇 1 有給残日数 12 支給 基本給 250,000 時間外手当 20,000 通勤手当 15,000 家族手当 0 資格手当 0 計 285,000 控除 健康保険 14,000 介護保険 0 厚生年金 24,400 雇用保険 1,500 所得税 6,500 住民税 13,000 計 59,400 差引支給額 225,600 【支出の割合の例】 ●固定費 家賃 光熱費 交通費 通信費 その他 ●変動費 食費 娯楽費 交際費 貯金 その他 クイズで学ぼう!お金のイロイロ(問い) 知るぽるとHP「くらきんクイズ」より ※金融広報中央委員会の広報誌“くらし塾 きんゆう塾”から出題されたクイズです。 Q.老後資金の不安を解消するためには、老後資金の準備はもちろんのこと、手元の資産をいかに長持ちさせるかが重要となる。 ① 正しい ② 誤っている 答えは次のページ⇒ 高知県金融広報委員会は、中立公正な立場から、くらしに身近な金融に関する幅広い広報・学習支援活動を行っている団体です。 ホームページ 高知県金融広報委員会 検索 2ページ目 クイズで学ぼう!お金のイロイロ(答え) 答えは ① 正しい  人生100年時代を迎え、いったいどれだけの老後資金があれば十分なのか、不安を抱える人も少なくありません。不安を解消するためには、まず、「お金の棚卸」をし、自分の保有資産の全体像を把握しましょう。そのうえで、リタイア後にどのように資産を取り崩しながら生活していくかについて計画を立てることが重要です。  多くの人は、公的年金を生活の柱としながら、それまでに蓄えたお金を少しずつ取り崩して生活することになります。資産寿命を延ばし、お金の心配をせず楽しく老後を過ごすためには、1年間にいくら使ってもよいかを毎年計算し直すことと、運用しながら取り崩していくことが大切です。 高知県金融広報委員会では、金融・経済、生活設計、生命保険、相続などに関する専門家である「金融広報アドバイザー」を地域やグループ等で開催される各種学習会・講演会へ無料で派遣しています。「家計簿のつけ方を勉強したい」、「最近の金融トラブルについて詳しく話を聞きたい」など、くらしに関係のある金融情報について勉強したいと思われたら、お気軽にお問い合せください。 高知県金融広報委員会事務局(日本銀行高知支店総務課内)TEL:088-822-0114 消費生活センター便り ネット通販の詐欺的サイトトラブルにご注意!  「代金を先払いしたが商品が届かず、連絡も取れない」、「ブランドバッグを注文したら海外から偽物が届いた」、「大手通販サイトだと思って注文したら、実はコピーサイトだった」など、詐欺的サイトによる被害の相談が寄せられています。  これらの多くは、日本語で書かれた海外サイトです。大手企業や有名ブランドのロゴを無断で使用して信頼度を高めたり、既存の通販サイトをそっくりコピーしたサイトもあります。  信頼できるサイトかどうか、確認して利用してください。 県内事例①  スマートフォンで自動車用エンジンオイルを注文し、外国人の個人名義の口座に代金を振り込んだ。1週間後、商品が届かないため、電話をしたら使われていなかった。返金してほしいが、詐欺と思うので情報提供する。(60代 男性) 県内事例②  インターネットで、キッチン用ワゴンを格安で注文し、指定された外国人名義の口座に振り込んだが、1週間以上たっても商品が届かないので、サイトにあった連絡先にメールを送ったが返信もない。詐欺ではないか。(60代 女性) ●検索結果の上位に表示されるから詐欺的サイトではないとは断定できません。 検索結果に頼り切るのは危険です。 ●詐欺的サイトの支払い手段は、個人名義の金融口座へ先払いさせるものが多くなっています。それ以外にも、クレジットカードやコンビニ代行払いを指定するケースもあります。 ●被害に遭っても救済方法を検討できる場合もあるので、速やかに消費生活センターなどに相談してください。消費者ホットライン「188(いやや)」番で 最寄りの消費生活センター等につながります。 このほか高知県立消費生活センターからの情報発信中! Facebookもチェック⇒ 消費生活に関するご相談は 高知県立消費生活センター☎088-824-0999 住所 〒780-0935 高知市旭町3丁目115番地「ソーレ」2階 受付時間 日曜日~金曜日 9:00~16:45 休所日 土曜日・祝日・12/29~1/3※日曜日も相談を受け付けています ホームページ http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/141602 消費者ホットライン……局番なしの188番 お住まいの市町村等の消費生活相談窓口をご案内します