長年放置されている精神障害を理由とする制限条項の撤廃を求める要請書 2022年12月21日 高知県障害者差別解消支援地域協議会会長 井上達男殿 心の旅の会「市民精神医療研究所」寺澤暢紘 日頃の障害者差別解消に向けたご尽力に敬意を表します。 私たちは精神障害当時者を中心に1980年2月からスタートした自助グループです。 毎月1回の定例会では、心の病のこと、精神科病院のこと等について気兼ねなく話し合っています。 また、年に1回は身近な人たちとの交流の場を設け、体験談を通して心の病についての理解を求めています。 さて、本年6月3日付の秋田魁新報の、「障害者の議会傍聴を認めない差別的条文大仙市が修正へ」(https://www.sakigake.jp/news/article/20220601AK0021/)との記事を知り、全国の自治体の条例、規則をWeb上で検索を行いました。 その結果、別紙の通り高知県内12自治体で15件の精神障害者の入場•利用制限条項が存在していることが分かりました。 このような精神障害者の制限条項の存在は、障害を理由とする差別の解消を推進しようとする、障害者差別解消法に違反しているもので、共生社会の実現を目指すものとも反し矛盾する精神障害者差別です。 また、精神障害者の制限条項が存在している状況は、精神障害者の地域生活支援のための精神保健福祉手帳制度とは矛盾したものに他なりません。 つきましては、県内15件の制限条項の存否の確認のうえ、高知県内において長年放置されている精神障害者の利用制限条項の撤廃に向け、貴職による障害者差別の解消のため、障害者差別の解消に関する関係機関等による連携、周知•啓発の取り組みを求めるものです。 なお、下記項目につきましてお手数ですが、2023年1月31日(火)までに回答いただきたくお願いします。 記 1精神障害者の制限条項が長年放置され存続していた理由について 2精神病の無理解等による、精神障害者の差別偏見を取り除く対応策について 3前記事項の県民への公表方法について 連絡先〒430-0807浜松市中区佐藤1-43-1-608 TEL090-9261-4840 議会等傍聴・利用規則精神障害者制限条項一覧表(市町村別) 2022年7月31日 1高知県佐川町議会傍聴規則昭和53年4月21日精神に障害があると認められる者 2高知県佐川町教育委員会会議規則昭和49年1月7日精神に障害があると認められる者 3高知県佐川町農業委員会会議規則平成8年10月1日精神に障害があると認められる者 4高知県土佐市教育委員会傍聴人規則昭和33年4月1日精神に異常があると認められる者 5高知県土佐市庁舎管理規則昭和41年4月1日精神錯乱 6高知県津野町教育委員会傍聴人規則平成17年2月1日精神に異常があると認められる者 7高知県土佐清水市教育委員会会議規則昭和54年4月17日精神に異常があると認められる者 8高知県東洋町教育委員会傍聴規則平成10年9月1日精神に異常があると認められる者 9高知県日高村教育委員会会議傍聴人規則昭和31年10月30日精神に異常があると認められる者 10高知県越知町教育委員会傍聴人規則昭和43年11月25日精神に異常があると認められる者 11高知県芸西村教育委員会会議規則昭和47年10月25日精神に異常があると認められる者 12高知県北川村教育委員会会議規則平成10年10月1日精神に異常があると認められる者 13高知県安田町教育委員会会議傍聴人規則昭和49年6月22日精神に異常があると認められる者 14高知県田野町教育委員会会議規則昭和52年3月11日精神に異常があると認められる者 15高知県東洋町教育委員会傍聴規則平成19年9月1日精神に異常があると認められる者