公益財団法人高知県人権啓発センター季刊誌 ここるんだより24号春号 特集1ご存じですか?障害者差別解消法の改正 私たち一人ひとりができること 文:高知県 子ども・福祉政策部 障害福祉課 「共生社会」の実現に向けて 障害者差別解消法は、障害のある人への差別をなくし、社会の中にある様々な障壁(バリア)を取り除いていくことで、障害のある人もない人も、共に生きる社会をつくることを目指し、平成28年4月に施行された法律です。(令和3年5月改正) 法律では、行政機関(県・市町村役場等)や事業者(会社・お店等)に対して、障害のある人への「不当な差別的取扱いの禁止」と「合理的配慮の提供」を定めています。 また、事業者による合理的配慮の提供はそれまでの「努力義務」から「義務」となります。(令和6年6月までに施行) 障害のある人とは  障害者手帳を持っている人のことだけではありません。身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、その他の心や体の働きに障害がある人で、社会の中にある障壁(バリア)によって日常生活や社会生活が困難になっている人全てが対象です。 社会の中にあるバリアの例 街なかの段差 3センチ程度の段差で車椅子は進めなくなります。 書類 難しい漢字ばかりでは、理解しづらい人もいます。 ホームページ 全て画像だと読み上げソフトが機能しません。 「不当な差別的取扱い」の禁止 行政機関や事業者が、障害のある人に対して正当な理由なく、障害を理由として、サービスの提供を拒否することや、場所や時間帯などを制限すること、障害のない人にはつけない条件をつけることなどが、法律では禁止されています。 対応に正当な理由がある場合は、障害のある人にその理由を説明し、理解を得ることが大切です。 不当な差別的取扱いの例 スポーツセンターやカルチャークラブへの入会を断る。 車椅子を利用の方や身体障害者補助犬の入店を拒否する。 入店に際し、保護者や介助者の同伴を一方的に求める。 本人を無視して、介助者や付き添い者のみに話しかける。 盲導犬は、視覚障害者の大切なパートナーです 盲導犬は特別な訓練を受け、衛生面も管理されています。お店や交通機関では身体障害者補助犬法により、補助犬の受入義務があります。 「合理的配慮の提供」とは 障害のある人は、社会の中にある様々なバリアによって困りごとを抱えていることがあります。 そのバリアを取り除くために、障害のある人から何らかの対応を求める意思を伝えられた時に、行政機関や事業者は負担が重すぎない範囲で対応することが求められています。 障害のない人を前提に作られた社会の仕組みや施設の整備などが原因によるバリアを解消するのは、それを作っている社会の責任です。 何がバリアになって、どんな困りごとが生じてしまっているのか、あなたの職場や外出先等でのバリアをまずは考えることから始めてみましょう。 物理的環境への配慮の例 店内の段差にスロープを渡す。高い所に陳列された商品を取って渡す。(身体障害) 売場への案内の要望があった場合は、目的の場所へ案内する。(視覚障害) 障害特性に応じた意思疎通の配慮の例 本人の希望を確認し、筆談、読み上げ、手話、手書き文字などの伝達手段を用いる。(視覚障害、聴覚障害) 電子メールやホームページ、FAXなど多様な媒体で情報提供や利用受付を行う(聴覚障害) 自筆が困難な人からの申出を受けて意思確認を行った上で代筆する。 障害のある人が、障害のない人と同じように生活するために、困りごとや不便を補うのが「合理的配慮」です その内容は、障害特性や場面・状況等に応じて異なり、多様かつ個別性の高いものです。求められた配慮が過重な負担があり難しい場合でも、その理由を説明し、別の方法を提案するなど、柔軟に対応の方法を検討していくことが大切です。 ヘルプマークについて 義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としていることが外見からは分からない方がいます。そうした方が援助を得やすくなるようにと作られたのがヘルプマークです。 このマークを見かけたら、電車内で席をゆずる、困っているようであれば声をかけるなど、思いやりのある行動をお願いします。 一人ひとりができること 障害には、身体障害、知的障害、精神障害など様々なものがあり、見た目では分からないこともあります。 障害のある人が困っていることや必要としているサポートについて想像し、気付くことが、差別解消への第一歩です。 障害のある人もない人も誰もが安心して暮らすことができるようになるために、日常生活でも困っている様子の人を見かけたら「何かお困りですか」と声をかけるなど、私たち一人ひとりが自分にできることを考え、行動することが大切です。 「障害者の差別解消に向けた理解促進ポータルサイト」 https://shougaisha-sabetukaishou.go.jp/ 障害種別ごとの合理的配慮の具体例などについて紹介しています。 この記事に関するお問合せ先 高知県 子ども・福祉政策部 障害福祉課 電話番号 088-823-9633