第3期高知県障害者計画(案) 令和5年○月 目次 第1章 計画策定の基本的な考え方 1ページ 1 計画策定の背景・趣旨 1ページ (1)計画策定の目的 1ページ (2)計画の位置付け 3ページ (3)計画の期間 4ページ (4)「障害」の定義 4ページ 第2章 障害のある人を取り巻く現状 5ページ 1 障害のある人の動向 5ページ (1)人口及び障害のある人の状況 5ページ (2)国や社会の動向 10ページ (3)県民・団体等の意識 14ページ 2 今後の施策推進に向けた視点 20ページ 第3章 計画の基本的な考え方 21ページ 1 基本理念 21ページ 2 施策の体系 21ページ 3 計画の推進 23ページ (1)役割分担と連携 23ページ (2)推進体制 24ページ (3)計画の目指す姿 25ページ (4)進行管理と点検・評価 26ページ 第4章 施策の展開 32ページ 第1節 ともに支えあう地域づくり 32ページ 1 障害者差別解消の推進と心のバリアフリー 32ページ 2 権利擁護の推進、虐待防止 37ページ 3 地域で支え合う仕組みづくり 41ページ (1)「高知型地域共生社会」の実現に向けた地域づくり 41ページ (2)地域福祉活動・ボランティア活動の推進 43ページ 第2節 安心して暮らせる地域づくり 45ページ 1 安心した暮らしの確保 45ページ (1)情報アクセシビリティ・意思疎通支援の充実 45ページ (2)相談支援体制の充実 49ページ (3)地域で生活するための各種制度の周知 53ページ 2 保健・医療と福祉サービスの充実 54ページ (1)保健・医療の充実 54ページ (2)障害のある子どもへの支援の充実 60ページ (3)生活支援・福祉サービスの充実 65ページ 3 ひとにやさしいまちづくり 70ページ 第3節 いきいきと暮らせる地域づくり 74ページ 1 インクルーシブ教育の推進 74ページ (1)障害の状態や教育的ニーズに応じた指導・支援の充実 75ページ (2)特別支援学校における多様な教育的ニーズへの対応 77ページ 2 雇用・就業の促進 79ページ (1)雇用の促進 79ページ (2)障害特性に応じた多様な働き方の推進 83ページ (3)工賃向上の取組 84ページ 3 文化芸術活動・スポーツの振興と社会参加の促進 86ページ (1)文化芸術活動の推進 86ページ (2)生涯学習・スポーツの振興 89ページ 第4節 災害時等に困らない地域づくり 92ページ 1 南海トラフ地震等の災害対策 92ページ 2 防犯対策や消費者トラブル防止の推進 97ページ 1ページ 第1章 計画策定の基本的な考え方 1 計画策定の背景・趣旨 (1)計画策定の目的 高知県では、障害のある人もない人も、ともに支え合い、安心して、いきいきと暮らせる「共生社会(注1)」の実現を目指して、平成16年3月に第1期計画となる「高知県障害者計画 ともに地域で安心して暮らすために」を、また、平成25年3月には第2期計画を策定し、障害のある人に対する取組を総合的・計画的に推進してきました。 第2期計画の策定以降、国においては、障害者の権利に関する条約(注2)(障害者権利条約)の批准や様々な制度改正等をとおして、障害のある人の権利擁護の推進や障害福祉サービスの充実等が図られてきています。 その一方で、障害のある人の高齢化や障害の重度化、更には家族の高齢化や「親亡き後」に向けた支援、医療的ケアの必要な子どもや発達障害(注3)のある子どもに対する支援の充実、強度行動障害(注4)など専門的な支援が必要な障害のある人への対応等の強化が求められています。 また、新型コロナウィルス感染症の拡大は社会に非常に大きな影響を与えました。障害のある人やそのご家族も日常生活において様々な制約を受けるとともに、障害への配慮が不十分であるために生じた困りごとも多く見られました。一方で、コロナ禍では、人と人が気にかけ合う関係性や地域でのつながりの大切さが再認識されました。 1ページの語句の説明 (注1)共生社会 障害の有無や年齢、性別等にかかわらず、全ての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、支え合い、誰もがいきいきとした人生を送ることができる社会をいいます。 (注2)障害者の権利に関する条約 障害のある人全ての基本的人権を促進・保護することや固有の尊厳の尊重を促進することを目的にした条約です。 平成18年12月13日に第61回国連総会で採択され、平成20年5月に発効し、185カ国が批准しています(令和4年6月現在)。 日本は、平成19年9月28日に署名をし、平成26年1月20日に批准、同年2月19日に効力が発生しました。 (注3)発達障害 自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(AD/HD)その他これに類する脳機能の発達が関係する生まれつきの障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものをいいます。 (注4)強度行動障害 自傷行為やものを壊すなど周囲の人に影響を及ぼす行動が多く、家庭等でかなりの努力をしても対応が難しい状況が続き、特別な支援が必要な状態をいいます。1ページの語句の説明、終わり 2ページ こういった障害のある人を取り巻く社会環境の変化に対応するとともに、新たな課題やニーズを踏まえながら障害者施策の一層の充実を図るため、令和5年度を始期とする「第3期高知県障害者計画」(以下「本計画」という。)を新たに策定するものです。 3ページ (2)計画の位置付け 障害者基本法第11条第2項に基づく「都道府県障害者計画」として、高知県における障害者施策の基本的方向を示す県行政の指針となる計画です。 また、障害者による文化芸術活動の推進に関する法律(障害者文化芸術推進法)第8条に基づき策定する「障害者による文化芸術活動の推進に関する計画」としても位置付けます。 県民や民間企業等に対して広く理解を求め、障害のある人自身はもとより、すべての県民の自主的・主体的な行動のための目標、指針とします。 平成30年の改正社会福祉法の施行により福祉分野の上位計画に位置付けられた「高知県地域福祉支援計画(注5)」をはじめとする各分野の関連計画との整合・調整を図りながら取組を進めます。 「県民の誰もが住み慣れた地域で、健やかで心豊かに安心して暮らし続けることができる高知県」を目指して策定した「日本一の健康長寿県構想(注6)」と一体的に取組を進めます。 平成27年に国際連合で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)(注7)」の「誰一人として取り残さない(leave no one be平成ind)」の理念を踏まえ、共生社会の実現に向けて行政や企業、NPO、地域住民など地域のあらゆる関係者の協働により取組を進めます。 3ページの語句の説明 (注5)高知県地域福祉支援計画 社会福祉法に基づき、本県における地域福祉を推進するための基本指針であり、福祉・保健・医療分野と連携し、関係する個別の福祉関係計画との整合性を図りつつ、地域福祉の視点から本県が定める計画です。 (注6)日本一の健康長寿県構想 本県の保健、医療、福祉の課題解決に向けて、これまで取り組んできた施策に新たな取組も加えて、平成22年2月にとりまとめた構想です。 「県民の誰もが住み慣れた地域で、健やかで心豊かに安心して暮らし続けることのできる高知県」を目指して、策定後の様々な変化に的確に対応しながら、より政策効果が上がるように、毎年見直しを行うこととしています。 (注7)持続可能な開発目標(SDGs) 平成27年に開催された国連サミットにおいて採択され、17のゴール(目標)と169のターゲットを設定した、平成28年から令和12年までの国際社会共通の目標です。「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し、経済、社会、環境をめぐる幅広い課題に統合的に取り組むこととしています。3ページの語句の説明、終わり 4ページ 「持続可能な開発目標(SDGs)」のイラスト図 (3)計画の期間 本計画の期間は、令和5年度から令和11年度までの7年間とします。 なお、計画期間内であっても、大きな制度改正、障害のある人を取り巻く社会情勢や施策の進捗状況等を踏まえて、必要に応じて見直しを行うこととします。 (令和8年度に「障害福祉計画」の改定と併せて中間見直しを行う予定です。) (4)「障害」の定義 本計画における「障害」とは、障害者基本法に基づき、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、その他の心身の機能の障害(政令で定める難病(注8)などによる障害を含む)をさすものとし、「障害のある人(障害者)」とは、障害や社会的障壁(注9)によって継続的に日常生活、社会生活に相当な制限を受ける状態にある人をさすものとします。 4ページの語句の説明 (注8)難病 難病の患者に対する医療等に関する法律により、発病の機構が明らかでなく、かつ、治療方法が確立していない稀少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなるものをいいます。 (注9)社会的障壁 障害がある人にとって日常生活又は社会生活を送る上で障壁となるような、社会における事物(通行や利用しにくい施設、設備など)、制度、慣行(障害のある人を意識していない慣習、文化など)、観念(偏見など)その他一切のものをいいます。4ページの語句の説明、終わり 5ページ 第2章 障害のある人を取り巻く現状 1 障害のある人の動向 (1)人口及び障害のある人の状況 ① 人口の推移 高知県の人口は675,710人、世帯数は314,268世帯で(令和4年10月1日現在、推計人口)、人口・世帯数ともに減少傾向にあります。 少子高齢化が進み、人口総数のうち0歳から14歳の年少人口割合が10.6%となる一方で、65歳以上の高齢者人口の割合(高齢化率)が36.1%と県民の3人に1人が高齢者となっています。 グラフ、人口総数と年齢階層別人口の推移の説明 平成20年:住民基本台帳人口(3月31日現在) 人口総数784,867 0~14歳98,393人 15~64歳473,816人 65歳以上212,658人 世帯数347,102世帯 平成25年:高知県推計人口(4月1日現在) 人口総数744,628 0~14歳88,654人 15~64歳429,093人 65歳以上226,881人 世帯数319,205世帯 平成30年:高知県推計人口(4月1日現在) 人口総数709,054 0~14歳79,960人 15~64歳385,169人 65歳以上243,925人 世帯数315,712世帯 令和4年:高知県推計人口(10月1日現在) 人口総数675,710 0~14歳71,618人 15~64歳360,098人 65歳以上243,994人 世帯数314,268世帯 グラフの説明終わり 6ページ ② 障害のある人の状況 身体障害者手帳の交付数(各年3月末) 身体障害者手帳(注10)の交付数は、平成25年の44,934人から令和4年には38,206人へと6,728人減少(-15%)しています。 障害の種別では、「肢体不自由」が48.3%(平成25年:53.9%)を占め、次いで「内部障害」が37.2%(平成25年:31.7%)、以下、「視覚障害」7.2%(平成25年:7.0%)、聴覚・平衡機能障害6.3%(平成25年:6.5%)、音声・言語そしゃく機能障害1.0%(平成25年:1.0%)という状況です。 グラフ、身体障害者手帳の障害種別の交付数(各年3月末)の説明 総数 平成25年度44,934人 令和4年度38,206人 内部障害 平成25年度14,239人(31.7%) 令和4年度14,195人(37.2%) 肢体不自由 平成25年度24,229人(53.9%) 令和4年度18,445人(48.3%) 音声・言語・そしゃく機能障害 平成25年度412人(0.9%) 令和4年度376人(1.0%) 聴覚・平衡機能障害 平成25年度2,916人(6.5%) 令和4年度2,420人(6.3%) 視覚障害 平成25年度3,138人(7.0%) 令和4年度2,770人(7.3%) グラフの説明、終わり 6ページの語句の説明 (注10)身体障害者手帳 身体に永続的な一定の障害のある人が、各種の福祉サービスを受けるために必要な手帳です。障害の種類と程度によって、1級から6級まで区分されています。 6ページの語句の説明、終わり 7ページ 65歳以上の人の割合は、平成25年の75.2%から令和4年には79.7%へと、4.5ポイント増加しています。 グラフ、身体障害者手帳の年代別の交付数(各年3月末)の説明 総数 平成25年度44,934人 令和4年度38,206人 0~17歳 平成25年度529人(1.2%) 令和4年度416人(1.1%) 18~64歳 平成25年度10,607人(23.6%) 令和4年度7,345人(19.2%) 65歳以上 平成25年度33,798人(75.2%) 令和4年度30,445人(79.7%) グラフの説明、終わり 8ページ 療育手帳の交付数(各年3月末)   療育手帳(注11)の交付数は、平成25年の5,906人から令和4年には6,763人へと、857人増加(+14.5%)しています。全体数は増加していますが、重度の割合は減少傾向にあります。 グラフ、療育手帳の区分別の交付数(各年3月末)の説明 総数 平成25年度5,906人 令和4年度6,763人 A(最重度・重度) 平成25年度2,503人(42.4%) 令和4年度2,545人(37.6%) B(中度・軽度) 平成25年度3,403人(57.6%) 令和4年度4,218人(62.4%) グラフの説明、終わり 65歳以上の人の割合は、平成25年の10.4%から令和4年には13.6%と、3.2ポイント増加しています。 グラフ、療育手帳の年代別の交付数(各年3月末)の説明 総数 平成25年度5,906人 令和4年度6,763人 0~17歳 平成25年度922人(15.6%) 令和4年度935人(13.8%) 18~64歳 平成25年度4,371人(74.0%) 令和4年度4,907人(72.6%) 65歳以上 平成25年度613人(10.3%) 令和4年度918人(13.6%) グラフの説明、終わり 8ページの語句の説明 (注11)療育手帳 知的障害のある人が、各種の福祉サービスを受けやすくするために必要な手帳です。本県では障害の程度によって、A1(最重度)、A2(重度)、B1(中度)、B2(軽度)の4段階に区分されています。 8ページの語句の説明、終わり 9ページ 精神障害者保健福祉手帳交付数と自立支援医療受給者証(精神通院)交付件数、精神科病院入院患者数(各年3月末)   精神障害者保健福祉手帳(注12)の交付数は、平成25年の3,961人から令和4年には6,785人へと、2,824人増加(+71.3%)しています。   また、自立支援医療受給者証(精神通院)の交付件数は、平成25年の9,853人から令和4年には12,224人へと、2,371人増加(+24.1%)しています。 グラフ、精神障害者保健福祉手帳交付数、自立支援医療受給者証(精神通院)交付件数、精神科病院入院患者数(各年3月末)の説明 平成25年 精神科病院入院患者数3,049人 医療受給者証交付件数9,853件 手帳交付数3,961人 平成26年 精神科病院入院患者数3,026人 医療受給者証交付件数10,075件 手帳交付数4,207人 平成27年 精神科病院入院患者数3,030人 医療受給者証交付件数10,558件 手帳交付数4,531人 平成28年 精神科病院入院患者数2,915人 医療受給者証交付件数10,879件 手帳交付数4,904人 平成29年 精神科病院入院患者数2,955人 医療受給者証交付件数11,078件 手帳交付数5,265人 平成30年 精神科病院入院患者数2,951人 医療受給者証交付件数11,125件 手帳交付数5,498人 令和元年 精神科病院入院患者数2,941人 医療受給者証交付件数11,352件 手帳交付数5,750人 令和2年 精神科病院入院患者数2,944人 医療受給者証交付件数11,884件 手帳交付数6,142人 令和3年 精神科病院入院患者数2,914人 医療受給者証交付件数12,436件 手帳交付数6,468人 令和4年 精神科病院入院患者数2,847人 医療受給者証交付件数12,224件 手帳交付数6,785人 グラフの説明、終わり 特定医療費(指定難病)医療受給者証交付件数(各年3月末)   県内の特定医療費(指定難病)医療受給者証の交付を受けている難病のある人は平成28年の6,509人から令和4年には5,942人へと562人減少(-8.7%)しています。対象疾病数は338まで拡大されています。 グラフ、特定医療費(指定難病)医療受給者証交付数の説明 平成28年 受給者数6,509人 対象疾病数306疾病 平成29年 受給者数6,754人 対象疾病数306疾病 平成30年 受給者数5,508人 対象疾病数330疾病 令和元年 受給者数5,510人 対象疾病数331疾病 令和2年 受給者数5,642人 対象疾病数333疾病 令和3年 受給者数6,112人 対象疾病数333疾病 令和4年 受給者数5,942人 対象疾病数338疾病 グラフの説明、終わり 9ページの語句の説明 (注12)精神障害者保健福祉手帳 一定の精神障害の状態にある人が、各種の福祉サービスを受けやすくするために必要な手帳です。障害の程度に応じて重度のものから、1級、2級、3級に区分されています。 9ページの語句の説明、終わり 10ページ (2)国や社会の動向 第2期計画の策定(平成25年3月)以降に、障害のある人に関わる様々な制度の改正等が行われています。 表、障害福祉政策(国)の動向(主なものを抜粋)の説明 平成26年 アルコール健康障害対策基本法の施行 アルコール健康障害の発生、進行及び再発の各段階に応じた防止対策の実施と本人・家族への支援の促進 平成28年 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)の施行 障害のある人に対する差別的取扱いの禁止、合理的配慮の提供義務等 平成30年 改正障害者総合支援法の施行 地域生活を支援する新たなサービス(自立生活援助(注13))の創設 就労定着に向けた支援を行う新たなサービス(就労定着支援(注14))の創設 重度訪問介護(注15)の訪問先の拡大・高齢障害者の介護保険サービスの円滑な利用促進 障害者による文化芸術活動の推進に関する法律(障害者文化芸術推進法)の施行 文化芸術を鑑賞・参加・創造できるための環境整備とそのための支援の促進 ギャンブル等依存症対策基本法の施行 ギャンブル等依存症の発症・進行・再発の各段階に応じた防止・回復のための対策と、本人・家族への支援の促進 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)の施行   公共交通施設や建築物等のバリアフリー(注16)化の推進、心のバリアフリーの推進 10ページの語句の説明 (注13)自立生活援助 施設やグループホーム等から一人暮らしを希望する人に、生活面の支援を行うサービスです。 (注14)就労定着支援 一般企業等へ就職した人に、一定期間、就労の継続のために必要な支援を行うサービスです。 (注15)重度訪問介護 重度の肢体不自由者又は重度の知的障害若しくは精神障害により行動上著しい困難を有する人であって、常に介護を必要とする人に、自宅で、入浴、排せつ、食事の介護、外出時における移動支援などを総合的に行うサービスです。 (注16)バリアフリー もともとは障害のある人が生活していく上で妨げとなる段差などの物理的な障壁(バリア)をなくすという意味です。現在では物理的な障壁に限らず、制度や心理的な障壁を含め、あらゆる障壁を取り除く意味でも用いられます。 10ページの語句の説明、終わり 11ページ 表、障害福祉政策(国)の動向(主なものを抜粋)の説明の続き 平成30年 地域共生社会(注17)の実現に向けた社会福祉法の改正 「我が事・丸ごと」の地域福祉推進の理念を規定し、その理念を実現するため、市町村が包括的な支援体制づくりに努める旨を規定 令和元年 視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)の施行 視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する施策の総合的な実施を推進 令和2年 「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る検討会」報告書 精神障害の有無や程度にかかわらず、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加等が包括的に確保された体制の構築に向けた課題整理 令和3年 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(医療的ケア児支援法)の施行 医療的ケア児(注18)の日常生活・社会生活を社会全体で支援するための地方公共団体の責務の明記や支援センターの設置の促進等 障害者差別解消法の改正 障害者への合理的配慮の提供を民間の事業者にも義務付け 地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律の施行 国及び都道府県が、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する市町村の包括的な支援体制の整備への支援を行う旨を規定 令和4年 障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律(障害者情報アクセシビリティ(注19)・コミュニケーション施策推進法)の施行 障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に向けた地方公共団体や事業者・国民の責務等を明記 11ページの語句の説明 (注17)地域共生社会 制度・分野ごとの「縦割り」や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会をさしています。 (注18)医療的ケア児 NICU(新生児特定集中治療室)等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のことです。 (注19)アクセシビリティ 施設・設備、サービス、情報、制度等の利用しやすさのことで、高齢者や障害のある人などを含め、誰でも必要とする情報に簡単にたどりつき、利用できることを意味します。 11ページの語句の説明、終わり 12ページ 表、障害福祉政策(国)の動向(主なものを抜粋)の説明の続き 令和4年 国連障害者権利委員会による政府報告の審査、総括所見の採択・公表   インクルーシブ教育(注20)を受ける権利の認識、障害者の脱施設化及び自立生活支援、精神障害者の非自発的入院及び隔離・拘束に関わる法制度の見直し、意思決定を代行する制度から支援を受けて意思決定をする仕組みへの転換等多岐にわたる事項に関し、見解及び勧告が示される 障害者総合支援法等の一括改正(令和6年4月施行) 障害者の住まいや働き方の幅を広げることを主眼とし、一人暮らしを希望する人へのグループホーム(注21)による支援や就労選択支援(注22)の新設などが盛り込まれる 障害者差別解消法改正(令和3年6月公布)に基づく国の基本方針の改定(予定) 意見募集を終え、国において最終調整中 第5次障害者基本計画(令和5年度から令和9年度まで)の改定(予定) 意見募集を終え、国において最終調整中 表、障害福祉政策(国)の動向(主なものを抜粋)の説明、終わり このほか、国では、令和4年度で終期を迎える「第4次障害者基本計画」に代わる「第5次障害者基本計画」の策定を進めており、 障害者を必要な支援を受けながら自らの決定に基づき社会のあらゆる活動に参加する主体としてとらえた上で、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に推進すること 災害発生時や新型コロナウイルス感染症の感染拡大など、非常時に障害者が受ける影響やニーズの違いに留意しながら取組を進めること 障害者への偏見や差別意識を社会から払拭し、障害者の人権の確保の上で基本となる障害の「社会モデル(注23)」の考え方や原則への理解促進に継続して取り組み、多様性と包摂性のある社会の実現を目指すことなどを重要視し、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に実施することとしています。 12ページの語句の説明 (注20)インクルーシブ教育 障害のある子どもと障害のない子どもが、可能な限り同じ場でともに学び、個別の教育的ニーズに的確に応える指導を提供できる多様な学びの場の実現を目指す教育の仕組みです。 (注21)グループホーム 夜間や休日、共同生活を行う住居で、相談、入浴、排せつ又は食事の介護その他日常生活上の援助を行うサービスです。 (注22)就労選択支援 障害のある人が一般就労や就労系障害福祉サービス事業所を自ら選択することや、就労開始後の配慮事項の整理等を通じて本人の能力や適正、地域社会や地域の事業所の状況にあった選択をできるよう支援するサービスです。 (注23)障害の「社会モデル」 平成18年に国際連合で採択された「障害者の権利に関する条約」で示された考え方で、「障害」は社会(もの、環境、人的環境等)と個人の心身機能の障害があいまって作り出されているものであり、その障壁を取り除くのは社会の責務として社会全体の問題として捉える考え方のことをいいます。 我が国においても平成23年に改正された「障害者基本法」で社会モデルの考え方が採用され、その後の障害者施策の基本となっています。 12ページの語句の説明、終わり 14ページ (3)県民・団体等の意識 ① 計画策定に向けたアンケート調査 計画の策定に向けた基礎資料とするため、障害のある人や日常生活で何かしらの支援が必要な人やそのご家族、県内にお住まいの県民の方を対象に、生活の状況や障害者施策に対する意識などを把握することを目的に実施しました。 高知県障害者計画策定に向けたアンケート調査 調査目的 障害のある人や日常生活で何かしらの支援が必要な人やそのご家族の現在の状況やご意見・ご要望を把握するために実施 調査対象 障害福祉サービスの利用者 障害者支援施設(注24)、障害福祉サービス事業所、グループホーム、福祉ホーム(注25)、障害児入所施設、障害児通所支援事業所 特別支援学校(注26)、特別支援学級(注27)の在籍児童・生徒又は保護者 精神科病院入院患者・通院患者、精神科診療所通院患者 障害者団体所属会員 等 合計 14,167人 調査方法 各事業所・学校等に調査票を送付後、事業所・学校等を通じて回収、又は回答者から返信用封筒にて調査票を回収。調査票の返送に代わりWEBによる回答も受付。 障害福祉課HPにアンケート調査実施のページを作成し、ホームページや関係団体の広報誌等をとおして、回答の実施を呼びかけた。 調査期間 令和4年9月27日から10月17日(高知市教育委員会分については11月8日から12月2日) 回収状況 回答数 5,533件(回答率:39.1%) 令和4年度県民意識調査 調査目的 高知県にお住まいの県民の方の障害福祉に関する意識を把握するために実施 調査対象 高知県内在住の20歳以上の方 1,500人(選挙人名簿より無作為抽出) 調査方法 調査票を郵送にて配布。 回答は調査票の郵送、WEBによる回答を併用。 調査期間 令和4年9月30日から10月21日 回収状況 回答数 686件(回答率:45.7%) 令和4年度に実施した「高知県障害者計画策定に向けたアンケート調査」は「当事者調査」、「令和4年度県民意識調査」は「県民意識調査」とします。 14ページの語句の説明 (注24)障害者支援施設 主として夜間に入浴、排せつ、食事の介助などを行うとともに、昼間に生活介護などのサービスを提供する施設です。 (注25)福祉ホーム 住居を必要としている障害のある人に、低額な料金で居室等を提供するとともに、日常生活に必要なサービスを提供する施設です。 (注26)特別支援学校 障害のある子どもたちが専門的な教育を受ける場で、視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由・病弱の障害別により学校が分かれています。 (注27)特別支援学級 小学校、中学校等において障害のある児童生徒に対し、障害による学習上又は生活上の困難を克服するために設置される学級のことです。 14ページの語句の説明、終わり 15ページ 高知県が障害のある人にとって住みやすい県だと思うか尋ねた結果、「当事者調査」、「県民意識調査」とも「普通」と回答した人が最も多く、当事者調査では前回調査の結果より「住みやすい」「まあまあ住みやすい」と回答した人がやや少なくなっています。 「県民意識調査」では、「あまり住みやすいとは思わない」と回答した人が「当事者調査」より多く、「住みやすい」と回答した人が少なくなっています。 グラフ、高知県が障害のある人にとって住みやすい県だと思うかの説明 当事者調査 nとはアンケート調査結果の各設問の母数のこと 今回調査(n=5,533) 住みやすい11.9% まあまあ住みやすい12.5% 普通29.7% あまり住みやすいとは思わない12.7% 住みにくい6.1% わからない23.6% 無回答3.4% 身体障害(n=1,003) 住みやすい10.3% まあまあ住みやすい14.3% 普通26.3% あまり住みやすいとは思わない13.3% 住みにくい11.0% わからない20.7% 無回答4.2% 知的障害(n=2,943) 住みやすい11.9% まあまあ住みやすい10.4% 普通29.1% あまり住みやすいとは思わない11.8% 住みにくい6.3% わからない27.2% 無回答3.3% 精神障害(n=1,202) 住みやすい16.9% まあまあ住みやすい15.9% 普通31.4% あまり住みやすいとは思わない10.4% 住みにくい6.5% わからない17.0% 無回答2.0% 難病(n=192) 住みやすい6.3% まあまあ住みやすい16.1% 普通29.2% あまり住みやすいとは思わない16.7% 住みにくい9.4% わからない21.4% 無回答1.0% 発達障害(n=1,337) 住みやすい5.2% まあまあ住みやすい12.0% 普通30.1% あまり住みやすいとは思わない19.6% 住みにくい7.0% わからない24.2% 無回答1.9% 高次脳機能障害(n=100) 住みやすい11.0% まあまあ住みやすい17.0% 普通31.0% あまり住みやすいとは思わない11.0% 住みにくい6.0% わからない21.0% 無回答3.0% 前回調査(n=5,747) 住みやすい14.8% まあまあ住みやすい13.3% 普通22.2% あまり住みやすいとは思わない11.8% 住みにくい5.8% わからない23.0% 無回答9.1% 県民意識調査 今回調査(n=686) 住みやすい3.1% まあまあ住みやすい12.7% 普通28.7% あまり住みやすいとは思わない23.8 % 住みにくい3.5% わからない27.3% 無回答1.0% 前回調査(n=824) 住みやすい3.4% まあまあ住みやすい10.4% 普通24.4% あまり住みやすいとは思わない18.1% 住みにくい4.9% わからない32.6% 無回答5.8% グラフの説明、終わり 16ページ 「県民意識調査」で障害のある人の社会参加が進んだと思うか尋ねたところ、前回調査の結果と比べて「大いに進んだ」「ある程度進んだ」と回答した人はほぼ変わらず、「あまり進んでいない」「変わらない」と回答した人が増えています。 なお、その他の設問についての調査結果については、「第4章 施策の展開」の中で紹介しています。 グラフ、障害のある人の社会参加についての説明 県民意識調査 今回調査(n=686)  大いに進んだ2.2%、ある程度進んだ43.0%、変わらない10.5%、あまり進んでいない22.6%、まったく進んでいない2.6%、わからない17.1%、その他0.7%、無回答1.3% 前回調査(n=824) 大いに進んだ2.7%、ある程度進んだ41.1%、変わらない7.5%、あまり進んでいない18.4%、まったく進んでいない1.6%、わからない23.3%、その他0.4%、 無回答5.0% グラフの説明、終わり 補足説明 アンケート調査結果の各設問の母数n(Numbe令和 of caseの略)は、設問に対する有効回答者数を意味します。 各選択肢の構成比(%)は、小数点第2位以下を四捨五入しています。 このため、択一式の回答については構成比の合計が100%にならない場合があります。 また、複数回答が可能な設問の場合、選択肢の構成比の合計が100%を超える場合があります。 グラフ中の数字は、特に断り書きのない限り全て構成比を意味し、単位は%です。 17ページ ② 計画策定に向けた関係団体等ヒアリング調査 計画の策定に向けた基礎資料とするため、障害福祉関係団体を対象に、第2期計画策定後の10年間での変化や今後の課題などについてそれぞれの立場から感じていることを伺いました。 調査目的 本計画の策定に当たって、障害福祉関係団体の立場からご意見を伺い、計画策定の参考とするために実施 調査対象 高知県障害者施策推進協議会(注28)へ委員が参画する障害福祉関係団体 12団体 高知県身体障害者連合会、高知県視力障害者の生活と権利を守る会、高知県聴覚障害者協会、高知県肢体障害者協会、高知県重症心身障害児(者)を守る会、高知県身体障害者(児)施設協会、高知県知的障害者育成会、高知県知的障害者福祉協会、高知県自閉症協会、高知県精神障害者地域生活支援施設連絡会、高知県難病団体連絡協議会、高知県社会就労センター協議会 実施方法 ヒアリング調査票の配布・回収 調査期間 令和4年12月28日から令和5年1月17日 調査項目 この10年間で変わったと感じること(良くなった点、新たに課題と感じる点など)、人材育成や人材確保に向けた課題のほか、障害者計画の策定や今後の福祉施策の推進に向けたご意見・ご要望等 (主な意見) この10年間で変わったと感じること(良くなった点) 権利擁護 障害者の権利擁護や虐待防止への意識が強くなっている。 障害児支援 高度な医療的ケアを必要とする子どもはほとんど施設入所だったが、一部の地域で福祉サービス、訪問診療・訪問看護等の利用により在宅生活ができるようになった。医療的ケア児も外出の機会も増え、通学・通園できるケースが出てきた。   行政からの情報発信が充実し、乳幼児期に障害の診断・子育て相談ができる医療機関等につながり、親が障害特性・子どもの成長段階に合った生活上の相談ができる機会・学びの場が増えた。   放課後等デイサービスが劇的に増え、保護者のレスパイト先・生活支援先が増えた。   自閉症・発達障害児に対応できる医療関係者が、身近に増えているのではと思う。   17ページの語句の説明 (注28)障害者施策推進協議会 障害者基本法に基づき、障害者施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項の協議や調査審議及びモニタリングを行うため県に設置する機関で、障害のある人・学識経験者・障害者福祉事業従事者・関係行政機関の職員などで構成されます。 17ページの語句の説明、終わり 18ページ サービス提供 障害福祉サービスでは新たなサービスが増え、本人に合ったサービスを選びやすくなった。 雇用・工賃 企業による障害者雇用が進んできた。 農福連携が一部地域で活性化し、ひきこもりの方や就労に結びつかなかった方の新たなチャレンジの場ができた。他業種での取組も広がろうとしている。 この10年間で変わったと感じること(新たに課題と感じる点) 情報アクセシビリティ 読書バリアフリー法、情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法は成立したが、視覚障害者への深刻な情報不足は改善されていない。 聴覚に障害のある人は聞こえる人と同等に情報を得られていない状況は変わらない。聞こえる人と同じように得られる状態が当たり前にという意識、理解がまだ足りない。 障害児支援 発達障害・自閉症については、以前より知られるようになったが、正しく理解して対応できている現場は少ない。知的を伴わない発達障害の子ども・大人への理解について、社会全体での周知がもっと必要。 重度の障害児・者への長期にわたる支援が不十分。地域で暮らす上での、保護者支援(生活面、保護者が病気・入院・レスパイト等)が必須。 医療的ケアが必要な子どもも大学進学、就職の機会が当たり前になるよう成長や発達、生活における支援や環境整備、支援のネットワークづくりなど乳幼児期から想定した切れ目のない支援が必要。 サービス提供 利用できる社会資源は、障害児の長期休み(高知市周辺)については多くなったと感じるが、それ以外は少なくなった印象がある。 都市部にサービスが集中し、地方ではサービスや資源がなく、利用者が選択する自由がないため、住み慣れた場所により格差が生まれている。 ひとにやさしいまちづくり 点字ブロック上への駐車禁止など、障害者に対する意識の向上と普及啓発に努めてほしい。 視覚障害のある人が自由に町を歩くために、音響式信号機を充実してほしい。 教育 小中学校の教職員に対する障害の特性への理解・支援を全般的に深めるような取組が必要。 19ページ 雇用・工賃   障害者雇用先の障害特性への理解普及や就労先へ職員や当事者支援のできる方の確保と育成。 視覚障害者の雇用については、あんまマッサージ鍼灸以外の就労に関してはあまり進歩があると実感できない。 就労継続支援B型事業所では、重度の方の利用希望が増えている。工賃向上に向けて生産性アップを図るため、更なるスキルアップを求められるが、利用者の高齢化や重度化、新規利用者の減少、人材不足といった課題がある。 就労継続支援B型事業所の報酬単価が、平均工賃により変動するため、安定した経営が難しくなった。地域によっては作業確保が厳しく、工賃アップにつながらない。 災害対策 避難所までの安全な誘導や、避難所での安心した生活ができるのか不安に感じる。 医療的ケア児者は他の要配慮者とは異なる課題も多いため、実際の避難訓練や勉強会等を継続するなど早急に対策を進めてほしい。 新型コロナウィルス感染症への対応について 医療機関等における障害特性に応じた合理的配慮が必要。 医療機関等における障害特性や障害に配慮したコミュニケーションへの理解が必要。 人材確保や人材育成に向けた課題等 各事業所の活動だけでは人材確保が厳しく、県をあげての更なる支援が必要。 よい人材確保のためには、福祉分野全体の賃金の底上げが必要。 福祉の魅力ややりがいを若い人たちに伝えていかなければいけない。 障害者と対話を重ね、障害者の身になって福祉行政に携わる人材育成が大切。 虐待防止のため、ストレスをためこまないための研修などの充実が必要。 今後の福祉施策に向けたご意見・ご要望 災害対策基本法に情報保障が明確化されたことを踏まえ、情報保障について具体的に計画に盛り込む必要がある。 重度障害者の親は親なき後のことを大変切実に悩んでいるので、親が安心して託せる障害者施策を確立してほしい。 あったかふれあいセンターや集落活動センターのように、各地域に住民のとまり木ができることで、より住民の安心した住みよい地域づくりとなる。 20ページ 2 今後の施策推進に向けた視点 ① 障害や障害のある人への一層の理解の促進と地域で支え合う仕組みづくり 共生社会の基盤となる障害や障害のある人への正しい理解の一層の促進に加えて、安心して暮らしていくために住民の誰もがお互いに気にかけ合う地域づくりに向けた意識醸成や市町村における包括的な支援体制づくりが必要です。 ② 社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティの向上 情報アクセシビリティ(取得・利用)の向上やコミュニケーション(意思疎通)手段の充実、道路・公共交通機関・建築物の一層のバリアフリー化による誰もが移動・利用しやすい環境の整備など、社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティの向上が必要です。 ③ 地域での生活を支援するサービスや体制の充実 障害のある人の高齢化や障害の重度化、更には、家族の高齢化や「親亡き後」に対する不安の声が多く聞かれる中、障害のある人が安心して暮らし続けられるよう、障害特性や多様なライフステージ(注29)に対応したサービスの充実や、身近な地域での相談支援体制、保健、医療、福祉、保育、教育などの関係者が連携した支援体制が必要です。 ④ 教育の充実や就労、芸術文化やスポーツ等の社会参加の機会の拡大や環境の整備 特別な支援が必要な幼児児童生徒の増加や、障害の多様化が見られる中、教職員の専門性の向上や個々の特性に応じた指導・支援の体制の充実・強化が必要です。 また、障害特性に応じて多様な働き方を選択できる環境の整備や障害の有無にかかわらず、誰もが地域において生涯をとおして文化芸術やスポーツ等様々な活動に親しむことができる機会の拡大と環境の整備が必要です。 ⑤ 地震・台風等の災害時や感染症発生時等の非常時における支援体制の充実 地震・台風等の災害時や新型コロナウイルス感染症等の感染症発生時等の非常時には、障害のある人がより深刻な影響を受けることがあることから、その影響やニーズに留意した各種施策の推進が必要です。 20ページの語句の説明 (注29)ライフステージ 乳幼児期、学齢期、青年期、壮年期、高齢期など人間の一生をいくつかに分けて考えた段階のことです。 20ページの語句の説明、終わり 21ページ 第3章 計画の基本的な考え方 1 基本理念 障害のある人もない人も、ともに支え合い、安心して、いきいきと暮らせる「共生社会」 本計画では、全ての県民が、障害の有無にかかわらず、互いに人格と個性を尊重し合いながら、地域でともに暮らし、ともに支え合い、そして安心して、いきいきと暮らすことができる「共生社会」を目指した地域づくりを進めます。 2 施策の体系 基本理念の実現に向け、4つの施策体系の柱に基づく取組を総合的に進めます。 ① ともに支えあう地域づくり 共生社会の実現に向けて、障害や障害のある人に対する正しい理解のより一層の促進を図るとともに、住民誰もがお互いに気にかけ合う地域づくりに向けた意識醸成を図ります。 ② 安心して暮らせる地域づくり 身近な地域で安心して暮らすことができるよう、社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティの向上を図るとともに、障害特性やライフステージに対応したサービスや、保健や医療など様々な関係者が連携した支援体制の充実を図ります。 ③ いきいきと暮らせる地域づくり 多様な教育的ニーズに応じた切れ目のない指導・支援の充実を図るとともに、障害特性に応じて多様な働き方を選択できる環境の整備や、地域において生涯をとおして文化芸術活動やスポーツ等様々な活動に親しむことができる機会の拡大と環境の整備を図ります。 ④ 災害時等に困らない地域づくり 災害発生時等や感染症の拡大期などの非常時における障害のある人の安全を確保するため、障害のある人が受ける影響やニーズの違いに留意しながら各種施策を推進するとともに、障害のある人が犯罪や消費者トラブルの被害にあわないよう、関係機関や地域住民等が連携した取組を推進します。 22ページ 表、施策の体系の説明 1 ともに支えあう地域づくり (1) 障害者差別解消の推進と心のバリアフリー (2) 権利擁護の推進、虐待防止 (3) 地域で支え合う仕組みづくり ① 「高知型地域共生社会」の実現に向けた地域づくり ② 地域福祉活動・ボランティア活動の推進 2 安心して暮らせる地域づくり (1) 安心した暮らしの確保 ① 情報アクセシビリティ・意思疎通支援の充実 ② 相談支援体制の充実 ③ 地域で生活するための各種制度の周知 (2) 保健・医療と福祉サービスの充実 ① 保健・医療の充実 ② 障害のある子どもへの支援の充実 ③ 生活支援・福祉サービスの充実 (3) ひとにやさしいまちづくり 3 いきいきと暮らせる地域づくり (1) インクルーシブ教育の推進 ① 障害の状態や教育的ニーズに応じた指導・支援の充実 ② 特別支援学校における多様な教育的ニーズへの対応 (2) 雇用・就業の促進 ① 雇用の促進 ② 障害特性に応じた多様な働き方の推進 ③ 工賃向上の取組 (3) 文化芸術活動・スポーツの振興と社会参加の促進 ① 文化芸術活動の推進 ② 生涯学習・スポーツの振興 4 災害時等に困らない地域づくり (1) 南海トラフ地震等への災害対策 (2) 防犯対策や消費者トラブル防止の推進 表の説明、終わり 23ページ 3 計画の推進 (1)役割分担と連携 障害のある人もない人も、ともに支え合い、安心して、いきいきと暮らせる「共生社会」の実現は、行政の取組だけでは実現できません。 本計画の推進に当たっては、県民、障害のある人、障害者関係団体、企業・事業者、福祉サービス事業者、市町村、県等が、それぞれの役割を担い、お互いに連携しながら、取組を進めていくことが必要です。 ① 県民 障害や障害のある人への県民一人ひとりの正しい理解が共生社会の基盤となります。 障害のある人への正しい理解を深め、障害特性に応じた配慮を行うとともに、誰もが安心して暮らすことができるように、住民同士がつながり、気にかけ合うことができる地域づくりに向けてそれぞれの立場で取り組んでいくことが必要です。 ② 障害のある人、障害者関係団体 障害のある人は、共生社会の実現に向けて、主体的に地域社会の活動に参加し、地域の人たちとの交流を深めていくことが必要です。 更には、地域における障害への理解を深めるため、障害特性に応じて必要な配慮や困りごとなどについて積極的に発信していくことが大切です。 また、障害者関係団体は、障害のある人やその家族等のニーズに応じた支援活動、障害や障害のある人に対する正しい理解を深めるための啓発活動など、個人や一事業者ではできない活動を自主的かつ積極的に実施することが必要です。 ③ 企業・事業者 障害者差別解消法に基づき義務付けられた障害のある人への合理的配慮について、理解を深め、適切に対応する必要があるほか、障害の有無にかかわらず利用しやすい施設や設備等の環境の整備やアクセシビリティに配慮した情報提供に努める必要があります。 また、働く意欲のある障害のある人の積極的な雇用を進めるとともに、職業能力の開発や向上など雇用の安定に向けた取組が求められます。 24ページ ④ 福祉サービス事業者 福祉サービスに関する情報提供のほか、障害のある人の意思や人格を尊重し、障害のある人の立場に立った適切なサービスの提供と、サービスの質の向上に努めることが求められています。 ⑤ 市町村 市町村は、障害福祉サービス等の実施主体であるとともに、住民に最も身近な立場から住民ニーズを的確に把握し、地域生活を支えるためのきめ細やかなサービスの提供を行っていくことが必要です。 そのため、保健・医療・福祉サービスを総合的・一体的に提供するための計画づくりや、サービス提供のための基盤整備などを進めていく役割が期待されています。 ⑥ 県 障害のある人の生活全般に係る医療や福祉、雇用、教育、社会参加の推進など幅広い分野にわたる障害者施策の円滑な推進に向け、国、関係機関等との連携を強化するとともに、各種制度の充実や財源の確保などを必要に応じて要請します。 また、市町村単位で行うことが困難な広域的あるいは専門的な事業の実施や、市町村への助言・支援に加えて、地域間で格差が生じないようなサービス提供体制づくりを推進します。 (2)推進体制 ① 関係機関・団体との連携 本計画は、各分野の関係者により構成される「高知県障害者施策推進協議会」の意見を踏まえながら、市町村、関係機関・団体等との連携のもと、計画的かつ効果的に推進します。 また、地域自立支援協議会(注30)をはじめとする関係法令に基づく協議会等を中心として、事業者や関係機関と連携しながら、それぞれの地域の実情に応じた施策を推進します。 24ページの語句の説明 (注30)地域自立支援協議会 地域の関係者が集まり、個別の相談支援の事例を通じて明らかになった地域の課題を共有し、地域のサービス基盤の整備を着実に進めていくための協議会です。 24ページの語句の説明、終わり 25ページ ② 計画推進のための普及・啓発 市町村をはじめ、各団体や県民、企業等が連携してこの計画に取り組んでいけるよう、障害や障害のある人の理解の促進と併せ、計画の趣旨や各種事業について、様々な機会をとおして積極的に普及・啓発を行います。 ③ 政策・方針検討の場への障害のある人の参画促進 障害者施策をはじめ、各分野の政策・方針を検討する際には、障害のある人の視点で暮らしやすいまちづくりを進めていくため、各種審議会や委員会などへの障害のある人の積極的な参画を図り、障害のある人やその家族の意見が反映できるような体制づくりを進めます。 ④ 様々な意見の反映 本計画は、県民の皆様の意見に加え、各障害者関係団体、「高知県障害者施策推進協議会」の意見・要望をもとに策定しています。 これらの意見や要望のうち、計画に直接盛り込むことができなかったものについても、今後の施策の推進や見直しなどの中で可能な限り反映させることに努めます。 (3)計画の目指す姿 本計画では、基本理念である「障害のある人もない人も、ともに支え合い、安心して、いきいきと暮らせる『共生社会』の実現」を目指しています。 その「共生社会」の実現に向けて計画全体の進捗状況を図る上で、「県民意識調査」や「当事者調査」の結果に基づき、参考とすべき指標を参考指標として、本計画期間中に目指す目標値を設定し、中間見直し及び次期計画策定時に確認、評価を行います。 表、参考指標の説明 障害のある人が「周りの人の理解が進んでいる」と感じる人の割合 現状値(令和4年)54.4% 目標値(令和11年)65.0% 障害のある人が「高知県が障害のある人にとって住みやすい県」と感じる割合 現状値(令和4年)54.1% 目標値(令和11年)65.0% 「障害のある人の社会参加が進んだ」と思う割合 現状値(令和4年)45.2% 目標値(令和11年)55.0% 障害のある人が「地震等の災害時に不安に思うことがない」と回答する割合 現状値(令和4年)12.4% 目標値(令和11年)50.0% 表の説明、終わり 26ページ (4)進捗管理と点検・評価 ① 計画の着実な推進 本計画の着実かつ効果的な推進を図るため、計画を立て(Plan)、実施(Do)、その進行状況を定期的に把握し点検・評価(Check)した上で、その後の取組に反映する(Action)、というPDCAサイクルの考え方に基づき、各施策や事業の実施状況について定期的に点検・評価を行うとともに、施策の充実・見直しについての検討を進めます。 ② 進捗状況を評価するための指標 計画を着実かつ効果的に実施するため、進捗状況等を客観的に判断できるよう、施策体系の4つの柱の11の施策分野ごとに「KPI」(評価指標:目標に対して施策が達成されているかを定量的に示す指標のこと。)を設定します。 ③ 進捗管理と指標等の見直し 計画の進捗管理については、設定した「KPI」に係る進捗状況等を毎年、「高知県障害者施策推進協議会」に報告し、成果や課題等の把握・分析を行い、更に必要な対策の追加や指標の見直しを行うことで、次年度以降の施策・事業に反映させていきます。 なお、本計画における「KPI」は、県における様々な分野の計画等との整合性を図るものとし、他の計画の見直しに併せて、見直しを行うこととします。 27ページ 表、KPI(評価指標)の説明 時点の表記について   年度:年度末時点を示しています。 ともに支えあう地域づくり 障害者差別解消の推進と心のバリアフリー 障害者差別解消法の認知度 現状値 48.2%(令和4年10月) 目標値 80.0%(令和11年度) ヘルプマーク(注31)の認知度 現状値 25.6%(令和3年12月) 目標値 65.0%(令和11年度) 障害者差別解消法に基づく「職員対応要領(注32)」策定市町村数 現状値 13市町村(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 特別支援学校小学部の児童の居住地校交流の実施率 現状値 63.6%(令和3年度) 目標値 90%以上(令和5年度) 権利擁護の推進、虐待防止 中核機関(注33)設置市町村数 現状値 16市町村(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 成年後見制度利用促進基本計画(注34)策定市町村数 現状値 20市町村(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 地域で支え合う仕組みづくり 包括的な支援体制の整備に取り組む市町村数 現状値 6市町(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 令和5年度に構築する地域共生社会ポータルサイト閲覧者数 現状値 なし 目標値 10万人(令和11年度) 安心して暮らせる地域づくり 安心した暮らしの確保 手話通訳者など意思疎通支援者の人数 現状値 手話通訳者:113人 要約筆記者(注35):93人 失語症者向け:16人 盲ろう者向け:90人(令和4年4月) 目標値 毎年の新規登録者数 手話通訳者:5人 要約筆記者:5人 失語症者向け:8人 盲ろう者向け:5人(令和11年度) 27ページの語句の説明 (注31)ヘルプマーク 義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病がある人、または、認知症のある人、妊娠初期の人など、援助や配慮を必要としていることが外見からは分からない人が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助が得やすくなるよう作成したマークのことです。 (注32)職員対応要領 行政機関等の職員が事務・事業を行うにあたり、不当な差別的取扱いの禁止や合理的配慮の提供について適切に対応するために、遵守すべき服務規律の一環として定めたものです。 (注33)中核機関 権利擁護支援の中核となる機関のことです。地域における連携・対応強化の推進役としての役割を担い、専門職による専門的助言等の支援の確保や協議会等の事務局等、権利擁護支援の地域連携ネットワークのコーディネートを行っています。 (注34)成年後見制度利用促進基本計画 成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づき、市町村が成年後見制度の利用の促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために策定する計画です。 (注35)要約筆記者 中途失聴者や難聴者のために、手書きやパソコンなどの方法によって、その場で音声を文字にして伝える要約筆記に必要な技術を習得した人のことです。 27ページの語句の説明、終わり 28ページ 表、KPI(評価指標)の説明の続き 基幹相談支援センター(注36)の設置数 現状値 5ヵ所(令和4年4月) 目標値 14ヵ所(令和5年度) 主任相談支援専門員(注37)の人数 現状値 11人(令和4年4月) 目標値 23人(令和5年度) 保健・医療と福祉サービスの充実 病床機能報告における回復期の病床数 現状値 2,011床(令和2年度) 目標値 3,286床(令和7年度) 小児科医師数   現状値 104人(令和2年度) 目標値 110人以上(令和5年度) 新生児聴覚検査受診率 現状値 99.4%(令和2年度) 目標値 100%(令和11年度) 新生児聴覚検査精密検査受診率 現状値 94.4%(令和2年度) 目標値 100%(令和11年度) 1歳6か月児・3歳児健康診査受診率 現状値 1歳6か月児:94.7% 3歳児:94.7%(令和3年度速報値) 目標値 1歳6か月児:98% 3歳児:98%(令和11年度) 乳幼児健診や相談会などにおける専門職(心理職・言語聴覚士等)の関与(市町村数) 現状値 27市町村等(90%)(令和4年4月) 目標値 30市町村等(令和5年度) 医療的ケア児等コーディネーター人数 現状値 82人(令和4年9月) 目標値 120人(令和5年度) 医療的ケア児支援センター(注38)における延べ相談件数 現状値 82件(令和3年度) 目標値 120件(令和5年度) 精神障害者アウトリーチ推進事業(注39)を実施している圏域数 現状値 2圏域(令和4年4月) 目標値 5圏域(令和11年度) 児童発達支援(注40)センター(注41)の設置数 現状値 6ヵ所(令和4年4月) 目標値 12ヵ所(令和5年度) 28ページの語句の説明 (注36)基幹相談支援センター   相談窓口としての業務を行うとともに、支援困難事例への対応や相談支援事業者への助言、地域の相談支援専門員の人材育成などを行う、市町村が設置、又は委託をした地域の中核的な総合相談支援機関のことです。 (注37)相談支援専門員 障害のある人等の相談に応じ、助言や連絡調整等の必要な支援を行うほか、サービス等利用計画の作成を行う専門職です。 (注38)医療的ケア児支援センター 医療的ケア児やその家族の相談に応じるとともに、地域で安心して暮らすことができるよう、関係機関との連携、調整や支援員の養成等を行う中核的な機関のことです。 (注39)精神障害者アウトリーチ推進事業 未治療者の人や治療を中断している人などに対して専門職がチームを組んで必要に応じて訪問支援を行うことで、住み慣れた地域での継続した生活が送れるように支援する取組です。 (注40)児童発達支援 未就学児を対象に、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などを行うサービスです。 (注41)児童発達支援センター 就学前の児童を対象とした通所支援に加えて、保育所等への訪問支援や相談支援などの地域支援の機能を併せ持つ、地域の中核的な施設のことです。 28ページの語句の説明、終わり 29ページ 表、KPI(評価指標)の説明の続き 発達障害の診療を行う医療機関数 現状値 29ヵ所(令和3年度) 目標値 35ヵ所(令和5年度) 発達障害者支援センター(注42)における情報発信(ホームページのアクセス数) 現状値 573件(令和4年6月) 目標値 1,500件/月(令和5年度) 地域生活支援拠点等を設置する市町村数 現状値 13市町村(令和4年4月) 目標値 34市町村(令和8年度) ひとにやさしいまちづくり 路線バス事業者のノンステップバス(注43)導入比率 現状値 52.9%(令和4年5月) 目標値 63.8%(令和11年度) 高知県ひとにやさしいまちづくり条例(注44)による届け出における整備項目適合率 現状値 67.9%(令和3年度) 目標値 80.0%(令和11年度) いきいきと暮らせる地域づくり インクルーシブ教育の推進 研修内容を所属校で具体的な支援に生かすことができる 現状値 3.5(4件法)(令和4年9月) 目標値 3.6(令和11年度) ユニバーサルデザイン(注45)について、県が示す5つの重点事項を全ての教室で実践している学校の割合 重点事項とは、県が作成する「すべての子どもが『分かる』『できる』授業づくりガイドブック」に基づいて示されている、例えば「授業のめあてを提示する」などの具体的取組 現状値 小:97.4% 中:97.3% 高:93.9% (令和4年9月) 目標値 小:100% 中:100% 高:100%(令和5年度) 「個別の指導計画」が作成され、校内支援会や職員会議における情報共有のもと、組織的な指導・支援が実施されている幼児児童生徒の割合 現状値保幼:77.2%(令和3年度) 小:86.5% 中:75.2% 高:93.3%(令和4年9月) 目標値 保幼:100% 小:100% 中:100% 高:100%(令和5年度) 「個別の指導計画」が必要な幼児児童生徒のうち、「個別の教育支援計画」や「引き継ぎシート(注46)」等のツールを活用して引き継ぎが行われた児童生徒の割合(第1学年) 現状値 保幼→小:69.5% 小→中:79.2% 中→高:46.2%(令和4年9月) 目標値 保幼→小:100% 小→中:100% 中→高:80%以上(令和5年度) 29ページの語句の説明 (注42)発達障害者支援センター 発達障害のある人とその家族からの様々な相談に対する指導、助言を行うとともに、関係機関との連携、調整や発達障害に関する普及啓発、発達障害に関わる人材育成等を行う中核的な機関です。 (注43)ノンステップバス 床面を超低床構造として乗降ステップをなくした乗り降りが容易なバスのことです。 (注44)高知県ひとにやさしいまちづくり条例 全ての県民が安全で快適に暮らせる社会の実現を目的に、建物・道路・公園等の整備方針等を定めた条例(平成9年制定)です。 (注45)ユニバーサルデザイン はじめからバリアを作らず、障害の有無や年齢などにかかわらず、誰にとっても利用しやすいような配慮のもとに、「まちづくり」や「ものづくり」を考案・設計しようとする考え方です。 (注46)引き継ぎシート 特別な教育的支援を必要とする子どもに対して、これまでに家庭や保育所・幼稚園・学校等で大切にしてきたことや取り組んできたことを、次の学校へとつなげるためのシートです。 29ページの語句の説明、終わり 30ページ 表、KPI(評価指標)の説明の続き 特別支援学校の授業等において、毎日1回以上ICT(注47)を活用している児童生徒の割合 現状値 全学部:33.9%(令和3年度) 目標値 100%(令和5年度) 5領域(視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱)全ての特別支援学校教諭二種免許以上を保有する県立特別支援学校の教員の割合(採用3年未満と人事交流3年未満を除く) 現状値 67.2%(令和3年度) 目標値 90%(令和5年度) 特別支援学校小学部の児童の居住地校交流の実施率 現状値 63.6%(令和3年度) 目標値 90%以上(令和5年度) 知的特別支援学校就職率(就労継続支援A型事業所を含めた一般就労) 現状値 41.7%(令和3年度) 目標値 全国平均以上(令和11年度) 学校等における医療的ケア看護職員研修により専門性が向上した看護職員の割合:肯定的な回答 現状値 なし 目標値 90%以上(令和5年度) 雇用・就業の促進 障害者職業訓練による就職者数 現状値 14人(令和3年度) 目標値 30人/年以上(令和5年度) テレワーク(注48)による新規就職者数 現状値 3人(令和3年度) 目標値 10人/年以上(令和5年度) 農業分野で就労する障害のある人の人数 現状値 529人(令和3年度) 目標値 700人(令和5年度) 平均工賃月額 現状値 20,597円(令和3年度) 目標値 22,000円(令和5年度) 文化芸術活動・スポーツの振興と社会参加の促進 県民文化ホール等の県立文化施設における障害のある人への芸術文化を鑑賞する機会の創出   現状値 なし 目標値 年に1回以上 障害のある人の文化芸術活動の充実に向けた県内博物館等担当者への研修会の開催や情報提供の実施 現状値 なし 目標値 年に1回 創作的活動や社会との交流の促進等を支援する「地域活動支援センター」の設置 現状値 13市町19カ所(令和5年1月) 目標値 全市町村(広域設置含む)(令和11年度) 有資格指導者数(障害者スポーツ指導員) 現状値 初級:132人 中級:53人 上級:18人(令和3年度) 目標値 令和4年度から10%増(令和9年度) 30ページの語句の説明 (注47)ICT(InformationandCommunicationTechnology) 人々の生活を豊かにするために、インターネットなどの情報を効率的に処理できる技術を活用することです。 (注48)テレワーク 本拠地のオフィスから離れた場所で、情報通信技術を使って仕事をすることです。 30ページの語句の説明、終わり 31ページ 表、KPI(評価指標)の説明の続き 障害者がスポーツ活動をすることができる団体数(身近な地域におけるスポーツ機会の拡充) 現状値 26団体(令和3年度) 目標値 36団体(令和9年度) 障害者スポーツセンター(注49)と連携し地域の活動支援を行う体制ができているエリア数(障害者スポーツの活動支援) 現状値 1(令和3年度) 目標値 6(令和9年度) 災害時等に困らない地域づくり 南海トラフ地震等への災害対策 L2津波浸水想定区域(注50)内における同意取得者(優先度が高い方)の個別避難計画(注51)作成率 現状値 34.7%(令和4年9月30日) 目標値 100%(令和7年度) 福祉避難所受入可能人数 現状値 10,514人(令和4年9月30日) 目標値 10,734人(令和6年度) 防犯対策や消費者トラブル防止の推進 特別支援学校への消費生活出前講座の回数 現状値 3回(令和3年度) 目標値 6回(令和11年度) 集落活動センター(注52)での消費生活出前講座の回数 現状値 1回(令和3年度) 目標値 5回(令和11年度) 31ページの語句の説明 (注49)障害者スポーツセンター スポーツをとおして障害のある人の健康維持増進、社会参加の促進を図るため、スポーツ施設や研修施設の利用提供、各種スポーツ大会・教室の開催や、指導者の養成などを行っている施設です。 (注50)L2津波浸水想定区域 平成24年8月に国が公表した南海トラフ沿いで発生する最大クラスの地震・津波をベースに、最新の地形データや構造物データを反映したより精微な予測に基づき、津波の浸水が想定される範囲のことです。 (注51)個別避難計画 災害時に一人では避難することが困難な人について、その人ごとに誰が支援するか、どこに避難するか、避難するときにどのような配慮が必要かなどをあらかじめ定めた計画です。 (注52)集落活動センター 地域住民が主体となって、旧小学校や集会所等を拠点に、地域外の人材等を活用しながら、近隣の集落等との連携を図り、生活、福祉、産業、防災などの活動について、それぞれの地域の課題やニーズに応じて総合的に地域ぐるみで取り組む仕組みのことです。 31ページの語句の説明、終わり 32ページ 第4章 施策の展開 第1節 ともに支えあう地域づくり 1 障害者差別解消の推進と心のバリアフリー 現状と課題 共生社会の実現に向けて、現在進めている障害者施策を実効性あるものとするためには、社会全体で障害や障害のある人への理解を深める基盤づくりが必要不可欠です。 障害者権利条約や障害者基本法、平成28年に制定された障害者差別解消法等を踏まえ、県では平成29年3月に高知県障害者差別解消支援地域協議会(注53)を設置し、地域における障害者差別に関する相談等について情報を共有し、障害者差別を解消するための取組を進めてきました。 また、障害者週間(注54)(12月3日から12月9日)に開催する広く県民を対象とした普及啓発イベントや市町村職員等への研修の開催をとおし、障害のある人への配慮等について理解促進を図ってきました。 「県民意識調査」では、障害のある人への理解が10年前と比較すると少しずつ進んできているという結果が出ています。 一方「当事者調査」では、平成24年度に実施した同調査の結果と比較すると、理解が進んでいると感じている人がやや少なくなっており、2つの調査結果を比較すると、周りの人の理解に対する認識にずれがあることがうかがえます。 32ページの語句の説明 (注53)高知県障害者差別解消支援地域協議会   障害者差別解消法に基づき設置された、地域における障害者差別に関する相談等について情報を共有し、障害者差別を解消するための取組の検討や障害特性や障害のある人への理解を促進するための普及啓発・研修等について協議を行う場です。 (注54)障害者週間 障害者基本法に定められた1週間(12月3日から12月9日まで)のことです。 国民の間に広く障害者福祉についての関心と理解を深めるとともに、障害のある人が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることを目的として設定されました。この期間を中心に、国、地方公共団体、関係団体等では様々な意識啓発に係る取組をしています。 32ページの語句の説明、終わり 33ページ グラフ、障害や障害のある人に対する周りの人の理解は進んでいると思うかの説明 当事者調査 今回調査(n=5,533) 進んでいる17.7% 進んでいるが不十分36.7% まったく進んでいない7.8% わからない35.5% 無回答2.4% 前回調査(n=5,747) 進んでいる19.5% 進んでいるが不十分37.1% まったく進んでいない7.4% わからない29.6% 無回答6.4%  県民意識調査 今回調査(n=686) 進んでいる7.8% 進んでいるが不十分58.9% まったく進んでいない9.2% わからない23.7% 無回答0.4% 前回調査(n=824) 進んでいる13.8% 進んでいるが不十分48.4% まったく進んでいない7.2% わからない28.5% 無回答2.1% グラフの説明、終わり また、「当事者調査」では、「障害者差別解消法」について、「聞いたこともあるし、内容もわかる」又は「聞いたことはあるが、内容はわからない」と回答した人の割合が26.5%と認知度が低いことから、更なる周知が必要な状況です。 加えて、障害者差別解消法の一部改正法の施行により、公的機関に加え民間事業者についても合理的配慮の提供が義務化されることから、法律の趣旨等に関する普及啓発等の取組を一層強化する必要があります。 グラフ、障害者差別解消法について知っているかの説明 当事者調査 全体(n=5,533) 聞いたこともあるし、内容もわかる6.4% 聞いたことはあるが、内容はわからない20.1% 聞いたこともなく、内容も知らない70.1% 無回答3.4% 県民意識調査 全体(n=686) 聞いたこともあるし、内容もわかる9.9% 聞いたことはあるが、内容はわからない38.3% 聞いたこともなく、内容も知らない51.2% 無回答0.6% グラフの説明、終わり 34ページ 「県民意識調査」では「共生社会」を実現するための県民の方への効果的な普及啓発として「学校での教育や地域での住民を対象とした学習会、職場での研修(福祉教育)」と回答した人が71.1%と最も多く、学校や地域、職場における福祉教育を積極的に推進していく必要があります。 グラフ、「共生社会」の実現に向けた効果的な普及啓発の方法は何だと思うかの説明 県民意識調査 全体(n=686) 学校での教育や地域での住民を対象とした学習会、職場での研修(福祉教育)71.1% 障害のある人との交流(作品展等)34.8% テレビコマーシャル32.8% 事業者向けの接遇研修26.8% 行政による講演会などの啓発イベントの実施26.8% ホームページやSNSを活用した情報提供22.3% 新聞広告12.7% 公共交通機関の広告8.5% その他2.8% 無回答3.5% グラフの説明、終わり 35ページ 推進施策 ① 障害者差別解消の推進と普及啓発活動の強化 障害や障害のある人に対する正しい理解や障害のある人への差別的取扱いの禁止や合理的配慮の提供等の取組について一層の普及啓発を行うとともに、障害を理由とする差別等の解消を図るための相談支援体制を整備します。 具体的な取組と主な担当課 外見からは分からなくても援助や配慮を必要としていることを示す「ヘルプマーク」をはじめとした障害のある人に関するマークの普及啓発の推進 障害福祉課 「障害者週間」における障害者団体や市町村などと連携した普及啓発の推進 障害福祉課 障害のある人への差別に対する相談に関する市町村窓口での対応力向上に向けた職員研修の実施 障害福祉課 障害を理由とした差別に関する相談及び紛争防止などの体制整備 障害福祉課 県民や事業者等が、障害のある人に対する不当な差別的取扱いの禁止や合理的配慮の提供等に関する理解を深めるための普及啓発の実施 障害福祉課 ② 人権教育や福祉教育の推進 障害のある人もない人も互いに人格と個性を尊重する共生社会の実現に向けて、社会全体が障害や障害のある人に対する正しい理解と人権尊重の重要性について理解を深めていくための人権教育や福祉教育を推進します。 具体的な取組と主な担当課 特別支援学校在籍の幼児児童生徒と、居住する地域の小・中学校との交流及び共同学習の実施及び地域社会の障害に対する理解促進 特別支援教育課 障害者団体と連携した小中学校における出前講座の実施や県民向けの障害特性への正しい理解と配慮に関する普及啓発 障害福祉課 障害保健支援課 就学前教育、学校教育、社会教育の各分野における人権感覚の向上を図るための研修等を通した人権教育の推進 人権・男女共同参画課 人権教育・児童生徒課 教育センター 36ページ ③ 行政機関における配慮の推進 県や市町村などの行政機関において、障害のある人への合理的配慮の提供や環境整備が行われるよう取組を強化するとともに、ホームページや広報誌など行政情報の提供に当たっては、アクセシビリティに配慮した情報提供に努めます。 具体的な取組と主な担当課 「職員対応要領」に基づく社会的障壁の除去への必要かつ合理的な配慮の提供やハード面・ソフト面にわたる環境整備の徹底 知事部局、議会事務局、教育委員会、警察本部及び警察署、公安委員会を除く行政委員会事務局に属する職員 多様な障害特性に配慮した情報提供の推進 知事部局、議会事務局、教育委員会、警察本部及び警察署、公安委員会を除く行政委員会事務局に属する職員 市町村の「職員対応要領」の策定支援を通じた差別解消や合理的配慮の提供等の取組の促進   障害福祉課 障害のある人が円滑に投票できるように障害特性に応じた情報提供の実施や投票所のバリアフリー化、障害のある人に配慮した設備の設置等に関する市町村への働きかけの実施 市町村振興課 採用試験で不利が生じないような障害特性に応じた合理的配慮 人事委員会 KPI(評価指標) 障害者差別解消法の認知度 現状値 48.2%(令和4年10月) 目標値 80.0%(令和11年度) ヘルプマークの認知度 現状値 25.6%(令和3年12月) 目標値 65.0%(令和11年度) 障害者差別解消法に基づく「職員対応要領」策定市町村数 現状値 13市町村(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 特別支援学校小学部の児童の居住地校交流の実施率 現状値 63.6%(令和3年度) 目標値 90%以上(令和5年度) 37ページ 2 権利擁護の推進、虐待防止 現状と課題 障害者基本法や障害者虐待防止法、障害者差別解消法などに基づき、障害のある人に対する権利擁護や虐待の防止に向けた取組を推進するため、高知県高齢者・障害者権利擁護センター(注55)を設置し、障害のある人の権利擁護に関する相談対応に加えて、虐待防止研修の実施や専門家チームの派遣など、施設や市町村に対する支援に取り組んできました。 「当事者調査」では、障害のある人が障害を理由とした権利侵害を受けた経験について、「よく感じる」又は「ときどき感じる」と回答した人が20.8%となっており、平成24年度に実施した同調査の結果(25.9%)と比較して、5.1ポイント低下しています。 グラフ、障害を理由とした権利侵害(虐待を含む)をされた(されている)と感じた経験の説明 当事者調査 今回調査(n=5,533) よく感じる3.9% ときどき感じる16.9% ほとんどない22.9% まったくない21.3% わからない31.7% 無回答3.3% 前回調査(n=5,747) よく感じる4.9% ときどき感じる21.0% ほとんどない22.6% まったくない17.1% わからない26.9% 無回答7.4% グラフの説明、終わり また、権利侵害をされたと感じた場面については、「外出時の街中」、「交通機関の利用中」、「店での接客」、「地域の集まり」ではそれぞれ低下しているものの、「学校活動中」、「仕事中」、「家庭の中」では増加しています。 このため、引き続き、権利擁護に向けた更なる取組を市町村とともに進めていく必要があります。 37ページの語句の説明 (注55)高知県高齢者・障害者権利擁護センター   高齢者やその家族の生活や健康・介護に関する心配ごと・悩みごとに対する相談事業(高齢者総合相談)や、障害者の権利擁護に関する相談(家族や施設・事業所の職員、勤め先の人などから嫌なことをされたなど)、成年後見制度についての相談等に応じる機関です。 37ページの語句の説明、終わり 38ページ グラフ、どのような時に権利侵害(虐待を含む)をされた(されている)と感じたかの説明 当事者調査 権利侵害をされたと感じる人(n=1,153) 外出時の街中で42.7% 病院・施設等で23.0% 学校活動中19.3% 交通機関の利用中18.3% 店での接客で18.0% 仕事中16.0% 家庭の中で14.9% 地域の集まりで10.1% 余暇活動中9.5% その他8.3% 無回答2.1%   前回調査(n=1,490) 外出時の街中で48.2% 病院・施設等で25.0% 学校活動中14.6% 交通機関の利用中21.2% 店での接客で19.4% 仕事中12.9% 家庭の中で11.9% 地域の集まりで16.0% 余暇活動中10.8% その他7.8% 無回答2.6% グラフの説明、終わり 養護者や施設従事者による虐待は、密室において発生しやすく、被虐待者からは通報や相談がしづらいため、虐待通報・相談についての窓口の周知を図るとともに、身近な相談機関によるアウトリーチや通報窓口・対応機関となる市町村が早期に把握・対応する体制づくりが必要です。   成年後見制度(注56)については、「県民意識調査」では「聞いたこともなく、内容も知らない」と回答した人は17.9%であったのに対し、障害のある当事者については54.6%となっており、今後は、当事者を中心に利用促進に向けた一層の周知が必要です。 38ページの語句の説明 (注56)成年後見制度   認知症高齢者、知的障害や精神障害のある人などで、意思能力がない、又は判断能力が不十分な成年者のために、金銭管理や契約等の法律行為全般を行って、これらの人の保護と支援を行う制度です。 38ページの語句の説明、終わり 39ページ グラフ、成年後見制度を知っているかの説明 当事者調査 全体(n=5,533) 聞いたこともあるし、内容もわかる16.0% 聞いたことはあるが、内容はわからない26.2% 聞いたこともなく、内容も知らない54.6% 無回答3.1% 県民意識調査 全体(n=686) 聞いたこともあるし、内容もわかる42.7% 聞いたことはあるが、内容はわからない39.1% 聞いたこともなく、内容も知らない17.9% 無回答0.3% グラフの説明、終わり 推進施策 ① 権利擁護の推進と虐待防止 障害のある人の権利擁護の推進と虐待防止のため、高知県高齢者・障害者権利擁護センターにおいて市町村や障害福祉サービス事業所等の職員を対象とした研修を行うとともに、養護者に対する相談支援や行政や専門職、地域住民が連携して進める権利擁護の体制づくりに取り組みます。 具体的な取組と主な担当課 高知県高齢者・障害者権利擁護センターによる権利擁護・障害者虐待に関する相談支援等の実施 長寿社会課 障害福祉課 判断能力が十分でない障害のある人や認知症高齢者等に対して福祉サービスの利用援助等を行う日常生活自立支援事業の利用支援 地域福祉政策課 障害福祉サービス事業所等の虐待防止体制の構築を支援するための研修の実施 障害福祉課 市町村等と連携した人権教育・啓発の推進 人権・男女共同参画課 39ページの語句の説明 (注57)日常生活自立支援事業 認知症高齢者、知的障害や精神障害のある人など判断能力が低下している人が、自立した地域生活を送れるように、利用者との契約により福祉サービスの利用援助等を行う事業です。 39ページの語句の説明、終わり 40ページ ② 成年後見制度の利用促進 成年後見制度の円滑な活用に向け、必要な方が利用しやすい仕組みづくりを進めます。 具体的な取組と主な担当課 市町村における中核機関の設置や成年後見制度利用促進基本計画策定等の権利擁護の推進に向けた支援 地域福祉政策課 KPI(評価指標) 中核機関設置市町村数 現状値 16市町村(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 成年後見制度利用促進基本計画策定市町村数 現状値 20市町村(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 41ページ 3 地域で支え合う仕組みづくり (1)「高知型地域共生社会」の実現に向けた地域づくり 現状と課題 高知県では、「県民の誰もが、健やかで心豊かに、住み慣れた地域でともに支え合いながら、生き生きと暮らすことができる高知県」を目指し、あったかふれあいセンター(注58)に象徴されるような「高知型福祉(注59)」を推進してきました。 そうした中、令和3年4月、改正社会福祉法が施行され、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応するため、地域共生社会の実現に向けて、分野を超えた包括的な支援体制を整備することが市町村の努力義務とされました。 地域のつながりが弱まる中、8050問題などの複合化した課題が顕在化し、各分野の制度サービスでは対応が難しいケースが増加しています。 そのため、制度・分野の「縦割り」や「支える・支えられる」という関係を超えて、身近な地域で支え合う地域共生社会を創っていくことが重要になります。 令和4年10月の「高知家地域共生社会推進宣言」には、知事と全ての市町村長、社会福祉協議会会長が参画し、オール高知で地域共生社会を推進する決意を表明し、包括的な支援体制の整備に向けた機運が高まっています。 この包括的な支援体制の整備を「縦糸」として促進し、地域における人と人とのつながりの再生に向けたネットワークづくりを「横糸」としてしっかりと展開します。 この縦糸と横糸で織りなす地域共生社会の拠点としてあったかふれあいセンターを活用することにより、これまでの「高知型福祉」の取組を、「高知型地域共生社会」へと発展させることを目指します。 具体的には、『分野を超えた「つながり」を意識した行政の仕組みづくり』と住民同士が『「つながり」を実感できる地域づくり』を二本柱に、市町村の包括的な支援体制整備に向けた支援や、地域における支援ネットワークの構築を進めるほか、県民の理解を深め、参画意識を醸成していくことが必要です。 41ページの語句の説明 (注58)あったかふれあいセンター   子どもから高齢者、障害のある人など誰もが気軽に集える場としての「集い」のほか、相談や訪問活動のなかで支援が必要な人に対して直接生活支援サービスの提供を行うなど、地域の実情やニーズに対応した、小規模ながら多機能な支援を行う拠点をいいます。 (注59)高知型福祉・高知型地域共生社会 「高知型福祉」は、あったかふれあいセンターに象徴される、中山間地域等における制度サービスの隙間を埋めて、県民誰もが住み慣れた地域で安心してともに支え合いながら暮らし続られるための本県独自の取組です。 「高知型地域共生社会」は、平成21年から取り組む高知型福祉を継承しつつ、あったかふれあいセンターを活用しながら、市町村の分野を超えた包括的な支援体制の整備を「縦糸」として、人と人とのつながりの再生を「横糸」として推進することで織りなす本県が目指すべき地域共生社会の姿です。 41ページの語句の説明、終わり 42ページ 推進施策 ①市町村における包括的な支援体制整備に向けた支援 複雑化・複合化した課題に対応し、誰一人制度の狭間に陥ることのないよう、市町村において分野横断的な支援体制づくりが進むよう市町村の取組を支援していきます。 また、支援を必要とする人を早期に発見し、必要な支援につなげるため、ソーシャルワークを重視した多分野・多職種による支援ネットワークの構築を進めるほか、県民の理解促進と参画意識の醸成に向けた広報・啓発を行います。 具体的な取組と主な担当課 市町村の包括的な支援体制の整備への支援 地域福祉政策課 支援を必要とする人の早期に発見し、必要な支援につなげるため各分野の専門職や地域ボランティア等による支援ネットワークの構築を推進 地域福祉政策課 地域共生社会ポータルサイトの構築による情報発信やフォーラムの開催等による地域共生社会の実現に向けた県民の理解促進と、参画意識を促すための広報・啓発の強化 地域福祉政策課 KPI(評価指標) 包括的な支援体制の整備に取り組む市町村数 現状値 6市町(令和4年4月) 目標値 全市町村(令和11年度) 令和5年度に構築する地域共生社会ポータルサイト閲覧者数 現状値 なし 目標値 10万人(令和11年度) 43ページ (2)地域福祉活動・ボランティア活動の推進 現状と課題 全国に先行して過疎化、高齢化が進む高知県において、制度サービスの隙間を埋め、子どもから高齢者まで、年齢や障害の有無にかかわらず誰もが気軽に集い、必要なサービスを受けることができる地域福祉の拠点として、「あったかふれあいセンター」の整備を進めてきました。 しかしながら、令和3年度に実施した県民世論調査では「地域での支え合いの力」について、「以前と比べて弱まっている」と回答した人が半数以上おり、日頃からの支え合い、顔の見える関係性をいかに築き保っていくかという点が課題となっています。 「県民意識調査」では、「地域でともに支え合い、安心して暮らせる『共生社会』に向けて、あなたが取り組んでいるもの、あるいは今後取り組めると思うものはどれですか。」との設問に、「日頃から近所の人に挨拶をする(顔の見える関係性をつくる)」、「近所の人(障害のある人や高齢者等の配慮が必要な人など)が困っている様子を見た時に声をかける」、「地域活動に参加する」、「近所の人が困っている様子を見た時に、行政機関等の窓口につなぐ」など、共生社会の実現に向けてほとんどの人が日頃の生活の中で自分が取り組めることがあると考えていることが分かりました。 グラフ、「共生社会」に向けて取り組んでいるもの、今後取り組めると思うものの説明 県民意識調査 全体(n=686) 日頃から近所の人に挨拶をする(顔の見える関係性をつくる)73.9% 近所の人(障害のある人や高齢者等の配慮が必要な人など)が困っている様子を見た時に、声をかける69.4% 地域活動(一斉清掃など)に参加する43.0% 近所の人(障害のある人や高齢者等の配慮が必要な人など)が困っている様子を見た時に、行政機関等の窓口につなぐ29.0% 災害時の避難支援(避難所までの誘導)28.3% 職場や学校、地域での研修会・勉強会に参加する22.9% NPOやボランティアなど団体活動への参加8.3% SNSなどを通じた情報発信への協力4.5% 今は取り組めないが、将来的には取り組みを検討したい16.0% 関心がない1.7% その他1.5% 無回答1.2% グラフの説明、終わり 44ページ 推進施策 ① 地域福祉活動・ボランティア活動の推進 障害の有無にかかわらず誰もが、地域で安心して暮らしていくことができるよう、地域住民の力や地域の資源を活用した支え合いの仕組みづくりを進めていきます。 具体的な取組と主な担当課 あったかふれあいセンターにおいて、住民が主体となった要配慮者の見守りや生活課題に対応した支え合い活動の実施 地域福祉政策課 住民のニーズを反映した市町村における地域福祉計画(注60)・地域福祉活動計画(注61)のより一層の推進に向けた支援 地域福祉政策課 ボランティア活動への理解や関心を高めるための体制づくりの支援 地域福祉政策課 地域住民の支え合い活動など住民の主体的なボランティア活動の活性化に向けて高知県社会福祉協議会が行う福祉教育や人材育成、社会貢献活動の推進に向けた支援 県民生活課 44ページの語句の説明 (注60)地域福祉計画 社会福祉法に基づき、市町村が地域福祉の推進に関する事項として一体的に定める計画です。 (注61)地域福祉活動計画 社会福祉協議会が、地域住民やボランティア団体、NPO、社会福祉事業所などに呼びかけて、相互に協力して福祉課題の解決に取り組むための活動・行動計画です。 44ページの語句の説明、終わり 45ページ 第2節 安心して暮らせる地域づくり 1 安心した暮らしの確保 (1)情報アクセシビリティ・意思疎通支援の充実 現状と課題 障害者基本法において、共生社会の実現は、「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること」を旨として図られなければならないと規定されています。 令和4年5月に成立した「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」においても、「障害の種類及び程度に応じた手段を選択することができるようにすること」や「障害者でない者が取得する情報と同一の内容の情報を障害者でない者と同一の時点において取得することができるようにすること」などが求められています。 県では、聴覚に障害のある人へのコミュニケーション支援を担う手話通訳者や要約筆記者の養成のほか、視覚と聴覚の両方に障害のある「盲ろう者」や、脳梗塞等により言語機能に障害のある「失語症者」のコミュニケーション等を支援する人の養成にも取り組んでいます。 また、視覚に障害のある人に向けては、盲学校内にある視覚障害者向け機器展示室「ルミエールサロン(注62)」やオーテピア声と点字の図書館などで、点字や音声訳等による情報支援や、拡大読書機など福祉用具の利用支援を行っています。 「当事者調査」では、情報を入手したりコミュニケーションをとる上で必要な配慮について最も多かったのは、「必要な情報をわかりやすく説明してくれる人がほしい」と回答した人(39.0%)でした。 また、発達障害のある人では「わかりやすい文言・表現・絵文字(ピクトグラム)を使用してほしい」、「動画などでわかる資料を作成してほしい」という回答が高く、難病のある人では「様々な媒体(音声、テキスト、データなど)を提供してほしい」という回答が多いなど、それぞれの障害特性に応じた情報の提供やコミュニケーション手段の確保が必要であることが分かります。 45ページの語句の説明 (注62)ルミエールサロン 高知県立盲学校内に設置している視覚障害者向け機器展示室です。 見えづらかったり、見えないことによる日常生活の不便さを解消するための、様々な機器や便利に使える道具を500点以上展示しています。 45ページの語句の説明、終わり 46ページ グラフ、情報を入手したり、コミュニケーションをとるうえで必要な配慮の説明 当事者調査 全体(n=5,533) 必要な情報をわかりやすく説明してくれる人がほしい39.0% わかりやすい文言・表現・絵文字(ピクトグラム)を使用してほしい28.6% 誰もが読みやすい文字などを使用してほしい25.2% それぞれの障害者が情報を入手できるように、様々な媒体(音声、テキスト、データなど)を提供してほしい24.9% 動画などでわかる資料を作成してほしい17.0% パソコン・スマホなどの使い方がわからないため(あるいは持っていないため)、インターネットが利用できない12.6% パンフレットやホームページなどの色の使い方に配慮して作成してほしい9.8% SNS(ツイッター、フェイスブックなど)で発信してほしい8.9% 問い合わせ先は電話番号だけでなく、ファックスやメールアドレスを載せてほしい8.8% 手話、筆談での対応ができること7.2% 相手が自分ではなく介助者と話してしまうことがあるので、自分と話をしてほしい7.2% 特にない9.5% わからない21.3% その他2.1% 無回答3.3% グラフの説明、終わり 障害のある人が必要とする情報を十分に取得・利用できるように、情報アクセシビリティの向上を推進するとともに、誰もが意思表示やコミュニケーションを円滑に行うことができるよう、意思疎通支援の充実を図っていく必要があります。 47ページ 推進施策 ① 情報アクセシビリティの向上 障害の有無にかかわらず必要な情報を円滑に取得、利用できるように、障害特性に応じた情報発信とICTの活用機会の拡大等による情報保障の充実を図ります。 具体的な取組と主な担当課 オーテピア高知声と点字の図書館及び高知県聴覚障害者情報センター(注63)の機能の充実と点訳図書・音訳図書・デイジー図書(注64)・手話動画・字幕などの作成による情報のバリアフリー化の推進 障害福祉課 市町村が日常生活用具として給付する情報・意思疎通支援用具(拡大読書器、パソコン周辺支援機器など)の利用支援の充実 障害福祉課 視覚に障害がある人が、スマートフォンやタブレットを利用できるようになるための音声アプリ等を利用した操作訓練の充実 障害福祉課 情報保障の必要性に関する県民や事業者等への理解促進 障害福祉課 47ページの語句の説明 (注63)聴覚障害者情報センター 聴覚に障害のある人を総合的に支援する拠点施設です。相談業務や各種の情報提供を行うほか、要約筆記者の派遣や手話奉仕員・手話通訳者の養成を行っています。 (注64)デイジー図書 視覚障害のある人や本を読むことが困難な人のために文字や音声、画像を同時に再生できるデジタル録音図書のことです。文字の大きさ・色・行間などを変更することができます。 47ページの語句の説明、終わり 48ページ ② 意思疎通支援の充実 障害のある人が、円滑に意思表示やコミュニケーションを行うことができるよう、それぞれの障害特性に応じた意思疎通支援者の養成を行うとともに、支援体制の充実を図ります。 具体的な取組と主な担当課 手話通訳者・要約筆記者・盲ろう者向け通訳介助員(注65)・失語症者向け意思疎通支援者(注66)(以下、「通訳者等」という。)の養成の計画的な実施 障害福祉課 市町村や関係機関と連携し、県内全域で円滑に通訳者等が派遣できる体制の構築 障害福祉課 タブレット等のテレビ電話機能を活用した「遠隔手話通訳(注67)」を災害時などにも活用できるようにするための身近な地域での日頃からの運用体制の整備 障害福祉課 手話の普及の重要性や障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用に対する理解を深めるための普及啓発の推進 障害福祉課 KPI(評価指標) 手話通訳者など意思疎通支援者の人数 現状値 手話通訳者:113人 要約筆記者:93人 失語症者向け:16人 盲ろう者向け:90人(令和4年4月) 目標値 毎年の新規登録者数 手話通訳者:5人 要約筆記者:5人 失語症者向け:8人 盲ろう者向け:5人(令和11年度) 48ページの語句の説明 (注65)盲ろう者向け通訳介助員 視覚と聴覚の両方に障害のある人(盲ろう者)の、コミュニケーション支援や外出・移動時の介助をする人のことです。 (注66)失語症者向け意思疎通支援者 脳卒中などの後遺症によって言葉の障害がある人(失語症者)の、コミュニケーションを支援する人のことです。 (注67)遠隔手話通訳 タブレットやスマートフォンのテレビ電話機能を使用して、離れた場所にいる手話通訳者が画面越しに手話通訳を行うものです。 48ページの語句の説明、終わり 49ページ (2)相談支援体制の充実 現状と課題 障害のある人が様々なサービスや地域資源等を活用しながら安心して暮らしていくためには、障害のある人の意思を尊重した、質の高い相談支援が提供できる体制づくりが必要です。 「当事者調査」では、「障害のある人が安心して生活していく上でどんな支援やサービスが必要だと思うか」との設問に対して、「困った時にすぐに相談できる場所や人」と回答した人が最も多く(61.2%)、平成24年度の同調査の結果(54.2%)と比較しても、7.0ポイント上昇しています。 グラフ、障害のある人や日常生活に何かしら支援が必要な人が安心して生活をしていくうえで必要な支援やサービスの説明 当事者調査 全体(n=5,533) 困った時にすぐに相談できる場所や人61.2% 周囲の人たちの障害に対する理解51.6% 日常生活上の支援(食事や入浴、お金の管理など)36.7% 必要な時に診てもらえる医療体制34.3% 移動の支援29.4% コミュニケーション支援29.2% 日中活動したり集うことができる場28.3% 住むところ(グループホームを含む)28.3% 必要な在宅サービスが適切に利用できること18.8% 道路・交通機関・建物のバリアフリー化18.1% 在宅で医療ケアなどが適切に受けられること14.1% 特にない11.7% その他4.3% 無回答3.7% グラフの説明、終わり 50ページ 県では、相談支援専門員の資質向上に向けた人材研修等の取組をとおして、相談支援体制の充実を図っていますが、障害のある人や家族の高齢化、障害の多様化・重度化が進むとともに、新たな課題として、障害や病気のある家族に代わって家事や家族の介護、きょうだいの世話などを行う子ども、いわゆる「ヤングケアラー(注68)」の問題も表面化しています。 このため、障害のある人の相談支援においては、介護分野や教育等との連携や、本人やその家族に対する、複合化した課題や多様なニーズに対応できる総合的・専門的な支援が求められており、相談支援体制の更なる充実・強化が望まれます。 また、障害のある女性は、それぞれの障害の種別ごとの特性、状態による様々な支援が必要であることに加えて、女性であることにより、更に困難な状況に置かれている場合があることから、こうした点を念頭に置いた関係機関との連携による支援が必要です。 推進施策 ① 地域における相談支援体制の充実 障害の特性や複合的な課題等に応じて適切な相談支援が提供できるよう、関係機関や専門機関が連携した相談支援体制の充実に努めます。 具体的な取組と主な担当課 自らの決定に基づき、身近な地域で相談支援を受けることができる各分野の関係機関が連携した包括的な相談支援体制の構築 地域福祉政策課 長寿社会課 障害福祉課 子ども家庭課 市町村の基幹相談支援センターの設置を促進するとともに、地域における総合的・専門的な相談支援体制の充実・強化 障害福祉課 意思決定支援の質の向上に向けた、相談支援専門員やサービス管理責任者(注69)等に対する研修等の充実 障害福祉課 地域自立支援協議会における地域課題の解消に向けた検討への助言及び支援 障害福祉課 50ページの語句の説明 (注68)ヤングケアラー 本来、大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものことです。 (注69)サービス管理責任者 障害福祉サービスの質の向上を図る観点から、事業所ごとに配置が義務付けられているサービス提供の管理を行う人のことです。 50ページの語句の説明、終わり 51ページ 精神に障害のある人や心に悩みを抱える人、またその家族の相談支援 精神保健福祉センター 福祉保健所 様々な障害のある子どもと家族が身近な地域で相談支援を受けることができるよう、関係機関が連携した総合的・専門的な相談支援体制の推進 療育福祉センター 発達障害者支援センター 児童相談所 医療的ケア児とその家族からの相談に対応するための相談拠点「重症心身障害児者・医療的ケア児等支援センターきぼうのわ(注70)」を中心とした相談支援体制の充実 障害福祉課 精神保健福祉センターによる福祉保健所や市町村及び関係諸機関に対する専門的な技術指導及び技術援助の実施 精神保健福祉センター 介護分野及び障害福祉分野の支援者に対し精神障害者の特性に応じた支援技法を学ぶ研修の実施 障害保健支援課 障害のある人が、自らの経験等を生かし、同じ障害のある人の相談相手となったり、社会参加や地域での交流等を支援する「ピアサポーター(注71)」の養成 障害福祉課 障害保健支援課 高次脳機能障害(注72)支援拠点センター(注73)における専門的な相談支援 障害保健支援課 高知県聴覚障害者情報センターにおける聴覚障害のある人やその家族等への総合的な支援と必要な情報の提供や助言の実施 障害福祉課 視覚障害者生活訓練指導員(ルミエールサロン)やオーテピア高知声と点字の図書館における視覚障害のある人やその家族等への総合的な支援と必要な情報の提供や助言の実施 障害福祉課 51ページの語句の説明 (注70)重症心身障害児者・医療的ケア児等支援センターきぼうのわ 重症心身障害のある人や医療的ケアの必要な人とその家族が、地域で安心して暮らしていけるよう、医療的ケア児とその家族や医療機関・市町村などの関係機関からの相談に応じる機関です。医療的ケア児等コーディネーターの派遣調整や支援機関等との連絡調整も行っています。 (注71)ピアサポーター 障害のある人自身が自らの体験に基づいて、他の障害のある人の相談相手となったり、同じ仲間として社会参加や地域での交流、問題の解決等を支援したりする活動(ピアサポート)を行う人たちのことをいいます。 (注72)高次脳機能障害 頭部外傷、脳血管障害等による脳の損傷の後遺症等として生じた記憶障害、注意障害、社会的行動障害など、日常生活や社会生活への適応が困難になる認知障害のことです。 (注73)高次脳機能障害支援拠点センター 高次脳機能障害のある人等に対する専門的な相談支援や関係機関との支援ネットワークの整備、高次脳機能障害の正しい理解を促進するための普及啓発活動などを行う支援拠点です。 51ページの語句の説明、終わり 52ページ 「こうち難病相談支援センター(注74)」を中心とした難病患者やその家族への相談支援体制の充実 健康対策課 高知県地域生活定着支援センター(注75)における刑務所出所者や被疑者等の社会復帰及び地域生活への定着に向けた支援 地域福祉政策課 障害のある女性を含む、女性に対する暴力の予防及び根絶に向けた啓発の推進 人権・男女共同参画課 相談員等への研修の実施や配偶者暴力相談支援センター(注76)等における相談機能の充実によるDV被害者に対する支援体制の充実 人権・男女共同参画課 女性相談支援センター(注77)における様々な悩みや困難な問題を抱える女性(障害のある女性を含む)の意思に沿った適切な支援の実施 人権・男女共同参画課 KPI(評価指標) 基幹相談支援センターの設置数 現状値 5ヵ所(令和4年4月) 目標値 14ヵ所(令和5年度) 主任相談支援専門員の人数 現状値 11人(令和4年4月) 目標値 23人(令和5年度) 52ページの語句の説明 (注74)こうち難病相談支援センター 難病の患者や家族のクオリティ・オブ・ライフの向上を目指し、各種相談、患者交流会や学習会・研修会の開催、ピアサポート等患者による支援、また各福祉保健所等と連携して県内各地で開催する出張相談、ハローワークと連携した就労支援などを行う相談支援窓口です。 (注75)高知県地域生活定着支援センター 高齢又は障害があることにより、矯正施設(刑務所や少年院等)から退所した後、自立した生活を営むことが難しい方を対象として、保護観察所や福祉サービス事業所等と協働・連携して、退所後必要な福祉サービス等を利用し、地域社会の中で自立した日常生活が送れるように支援する機関です。加えて、刑事司法手続の入口段階にある被疑者・被告人等で、高齢又は障害により自立した生活を営むことが困難な人に対して、釈放後直ちに福祉サービス等が利用できるよう支援を行います。 (注76)配偶者暴力相談支援センター 配偶者暴力防止法に基づき、配偶者からの暴力(DV)の防止及び被害者の保護を図るため、①相談や相談機関の紹介 ②カウンセリング ③被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護 ④被害者の自立生活促進のための情報提供等の援助 ⑤被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供等の援助⑥保護命令制度の利用についての情報提供等の援助を行う相談機関です。 (注77)女性相談支援センター 女性の抱える様々な問題について相談に応じる県の相談機関です。電話や来所での相談を受け、問題解決に当たっては、被害者自らが選択・決定するために無料法律相談や福祉制度などの必要な情報の提供や助言を行います。DV被害者等、危険性のあるケースでは保護命令の申立てを受け、手続の支援を行い、必要に応じて一時的な保護や自立に向けた様々な支援も行っています。また、配偶者暴力防止法に基づく「配偶者暴力相談支援センター」としての機能も持っています。 52ページの語句の説明、終わり 53ページ (3)地域で生活するための各種制度の周知 現状と課題 障害のある人を対象とした障害年金や各種手当、減免制度等がありますが、制度を知らないことが原因で不利益となることがないよう、今後も継続して各種制度の周知・利用促進に努めていくことが必要です。 推進施策 ① 地域で生活するための各種制度の周知・利用促進 障害のある人に対する年金や各種手当・減免制度等について周知・利用促進を図ります。 具体的な取組と主な担当課 特別障害者手当(注78)等の各種手当制度や心身障害者扶養共済(注79)制度等の周知と円滑な運用 障害福祉課 公的年金制度や税の減免のほか各種割引制度等の周知と利用の促進 障害福祉課 税務課 53ページの語句の説明 (注78)特別障害者手当 精神又は身体に著しく重度の障害があり、日常生活で常時特別な介護が必要な20歳以上の在宅で生活する障害のある人に対して支給される手当のことです。 (注79)心身障害者扶養共済 障害のある人の保護者が加入者となって掛金を納め、加入者が死亡又は重度の障害になったときに、残された障害のある人に一生涯、一定額の年金が支給される制度です。 53ページの語句の説明、終わり 54ページ 2 保健・医療と福祉サービスの充実 (1)保健・医療の充実 現状と課題 障害の有無や程度にかかわらず、誰もが安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、必要な医療の提供・支援を可能な限り身近な地域において行うことが求められています。 国では、平成30年2月に「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会報告書」がまとめられ、「入院医療中心から地域生活中心」という政策理念を基本としながら、精神障害のある人の地域生活をより一層推進するための新たな政策理念として、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム(注80)の構築」が打ち出されました。 県では、平成30年3月に策定した「第7期高知県保健医療計画(注81)」(以下「医療計画」という)と整合を図りながら、障害保健福祉圏域(2次医療圏)ごとの保健・医療・福祉関係者による協議の場をとおして地域の課題を共有し、重層的な連携による支援体制を構築することができるよう、精神障害者アウトリーチ推進事業の取組を始めました。 今後は関係機関の連携を強めながら、圏域内の基盤整備等につなげていく必要があります。 精神科医療体制の充実を図るために、平日夜間・休日の精神科救急医療体制の整備や、依存症専門医療機関の設置に取り組んできました。 障害者総合支援法においては、平成25年に制度の谷間なく支援を提供する観点から、難病による障害のある人が障害福祉サービス等の対象に加えられました。難病は一定の割合で発症することが避けられず、確率は低いものの、誰もが発症する可能性があります。 54ページの語句の説明 (注80)精神障害にも対応した地域包括ケアシステム   精神障害のある人が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療や様々な相談窓口、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、普及啓発が包括的に確保される支援体制のことです。 (注81)第7期高知県保健医療計画 医療法に基づき、5疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患)、5事業(救急医療、周産期医療、小児医療、へき地医療、災害医療)及び在宅医療、医療従事者の確保などの項目について、医療政策の基本指針を整理した計画(計画期間:平成30年度から令和5年度)であり、『県民誰もが安心して医療を受けられる環境づくり』を目指しています。 54ページの語句の説明、終わり 55ページ 県では平成27年度に「こうち難病相談支援センター」を設置し、様々な悩みや不安を抱えた難病の患者や家族の各種相談、交流会や研修の開催による支援や、福祉保健所等と連携して県内各地で開催する出張相談のほか、ハローワークと連携した就労支援を行うなど相談支援体制の充実を図ってきました。 医療計画において「こうち難病相談支援センター」におけるピアサポーターによる相談支援体制の整備や在宅療養を支える保健・医療・福祉の体制の充実等を示しており、これらの取組を着実に実施していく必要があります。 障害のある人の歯科疾患は重症化しやすく、また、必要な歯科保健サービスや歯科医療が本人や介護者などに認識されにくいという課題があります。 歯科診療については、県歯科医師会の歯科保健センターと同センターの幡多分室で診療を行っていますが、利用者は年々増加傾向にあり、利用者のニーズに対応できる診療体制の整備や高次歯科医療機関の基盤整備、それらの医療機関間の連携が求められています。 発達障害に関わる医師等の専門人材の確保に加え、各市町村の保健師や心理職などの専門職の人材養成の取組や県内共通の乳幼児健康診査手引書による健診の実施などを進めてきました。 その結果、市町村における発達の気になる子どもの早期発見の仕組みづくりは一定進んできましたが、「当事者調査」の自由記述では、「どこに相談すれば良いか分からなかった」や「市町村によっては、身近な地域で療育を受けることができない」という声もあり、引き続き、取組を進めていく必要があります。 56ページ 推進施策 ① 地域医療体制の充実 障害のある人が身近な地域において必要な医療やリハビリテーション(注82)などを受けられるよう、地域医療体制の充実や保健・医療・福祉分野の連携による支援の充実を図ります。 具体的な取組と主な担当課 身近な地域で必要な医療やリハビリテーションを受けられる地域医療体制等の整備 医療政策課 医療的ケア児等に対応できる訪問看護師の育成 在宅療養推進課 医療的ケア児等に対応できる看護師の育成と確保 医療政策課 障害福祉課 障害のある人が安心して医療を受けられるための自立支援医療及び福祉医療による助成の実施 障害福祉課 障害保健支援課 安心して障害福祉サービスの利用や医療機関の受診ができるような保健・医療・福祉が連携した支援体制の推進 医療政策課 地域福祉政策課 障害福祉課 障害保健支援課 ② 精神保健・医療体制の充実 精神障害のある人が地域で安心して生活できるよう、各地域における保健・医療・福祉の関係機関による連携体制の構築や多職種による訪問支援等の取組を進めます。 具体的な取組と主な担当課 精神障害のある人の地域生活を支援するための多職種(精神科医師、看護師、精神保健福祉士等)による訪問支援の実施 障害保健支援課 精神に障害のある人や心に悩みを抱える人、またその家族の相談支援【再掲】 精神保健福祉センター 福祉保健所 診療時間外に緊急に精神科医療を必要とする人やその家族等からの相談や救急医療を行う体制の整備 障害保健支援課 56ページの語句の説明 (注82)リハビリテーション 障害のある人の力を最大限にひきだし、身体的・心理的・社会的、職業的な自立能力の向上などを促すための専門的かつ総合的な援助技術のことで、「障害のある人の全人的復権」を理念としています。 56ページの語句の説明、終わり 57ページ 高知医療センターこころのサポートセンター(注83)における身体合併症患者等の診療 障害保健支援課 こうちオレンジドクター(注84)や認知症疾患医療センター(注85)による認知症患者の早期発見・早期対応 在宅療養推進課 認知症コールセンターや若年性認知症(注86)相談窓口等による相談支援の実施 在宅療養推進課 ③ 難病のある人への医療の充実 難病の早期診断や必要な医療の提供のほか、相談体制の充実を図ります。 具体的な取組と主な担当課 医療関係者等を通じた特定医療費制度の周知・広報の実施 健康対策課 難病についての適切な情報提供の実施と、早期診断等に資する拠点となる医療機関の確保と難病医療の体制の整備 健康対策課 重篤化するおそれのある難病患者に対応するための緊急時も想定した保健・医療・福祉の関係者による日頃の連携の充実 健康対策課 「こうち難病相談支援センター」におけるピアサポーターによる難病患者や家族同士の交流の充実や「こうち難病相談支援センター」と難病診療連携コーディネーターなど関係機関との連携の充実 健康対策課 57ページの語句の説明 (注83)高知医療センターこころのサポートセンター 高知医療センターのセンター機能の一つです。精神科における急性期、身体合併症、児童思春期の治療などを行います。民間の医療機関だけでは担えない機能を果たす精神科医療の中核的存在です。 (注84)こうちオレンジドクター かかりつけ医認知症対応力向上研修や認知症サポート医養成研修など、認知症に関する研修を修了し、名簿の登載に同意した医師のことです。 (注85)認知症疾患医療センター 認知症に関する詳しい診断や症状への対応、相談などを行う認知症専門の医療機関のことです。 (注86)若年性認知症 65歳未満で発症する認知症の総称です。令和2年3月の厚生労働省による発表では、全国の若年性認知症者は約35,700人と推計されています。 57ページの語句の説明、終わり 58ページ ④ 歯科保健・医療の充実 障害のある人が身近な地域において安心して歯科治療を受けられる体制づくりを進めます。 具体的な取組と主な担当課 歯科医師会と連携した在宅歯科の相談事業や歯科衛生士による訪問面談の実施による在宅歯科医療の推進 在宅療養推進課 歯科医師会と連携した介護・福祉事業所への在宅歯科医療の啓発及び在宅歯科医療に関わる多職種間の連携の促進 在宅療養推進課 歯科衛生養成機関と連携した歯科医療従事者の資質向上のための研修の実施 在宅療養推進課 歯科医師会と連携した障害のある人が安心して診療を受けることができる体制の整備と地域で診療できる歯科医師等の養成 障害福祉課 療育福祉センターにおける唇裂・口蓋裂(注87)の療育相談や治療の実施 療育福祉センター 58ページの語句の説明 (注87)唇裂・口蓋裂 唇裂は、生まれつき唇の一部が割れている状態をいいます。また、口蓋裂は、生まれつき口蓋部(口の中の天井)が割れて口と鼻がつながっている状態をいいます。生後まもなくから、形成外科や耳鼻咽喉科、矯正歯科など多くの専門家から適切な治療を受けることが必要です。 58ページの語句の説明、終わり 59ページ ⑤ 障害の早期発見・早期支援の推進 障害の早期発見・早期支援の取組を推進します。 具体的な取組と主な担当課 妊婦・乳幼児等に対する健診の適切な実施や必要な医療体制の充実と疾病等の早期発見及び治療、早期療育の体制整備 子育て支援課 医療政策課 障害福祉課 KPI(評価指標) 病床機能報告における回復期の病床数 現状値 2,011床(令和3年度) 目標値 3,286床(令和7年度) 小児科医師数 現状値 104人(令和2年度) 目標値 110人以上(令和5年度) 新生児聴覚検査受診率 現状値 99.4%(令和2年度) 目標値 100%(令和11年度) 新生児聴覚検査精密検査受診率 現状値 94.4%(令和2年度) 目標値 100%(令和11年度) 1歳6か月児・3歳児健康診査受診率 現状値 1歳6か月児:94.7% 3歳児:94.7%(令和3年度速報値) 目標値 1歳6か月児:98% 3歳児:98%(令和11年度) 乳幼児健診や相談会などにおける専門職(心理職・言語聴覚士等)の関与(市町村数) 現状値 27市町村等(90%)(令和4年4月) 目標値 30市町村等(令和5年度) 医療的ケア児等コーディネーター人数 現状値 82人(令和4年9月) 目標値 120人(令和5年度) 医療的ケア児支援センターにおける延べ相談件数 現状値 82件(令和3年度) 目標値 120件(令和5年度) 精神障害者アウトリーチ推進事業を実施している圏域数 現状値 2圏域(令和4年4月) 目標値 5圏域(令和11年度) 60ページ (2)障害のある子どもへの支援の充実 現状と課題 子ども・子育て支援法においては、「子ども・子育て支援の内容及び水準は、すべての子どもが健やかに成長するように支援するものであって、良質かつ適切なものでなければならない」と規定されています。 これを踏まえ、障害のある子どもが、幅広い選択肢を持って社会参加ができるよう、保健、医療、保育、教育、就労支援等関係機関と連携を図りながら、障害のある子どもとその家族に対して切れ目のない一貫した効果的な支援を身近な場所で提供する体制の構築を図る必要があります。 児童発達支援事業所などの専門的な療育機関の整備も進んでおり、利用者数は大幅に増加しています。 「当事者調査」では、障害のある子どもに関する療育・保育についての困りごとについて、平成24年度の前回調査を比較すると、「放課後や長期休暇時の支援が十分でない」が大幅に減少(31.9%→13.9%)するなど、各項目において困りごとの軽減が見られました。 一方で、「身近なところに受診できる医療機関がない」は横ばいであり、引き続き取組を進めていく必要があります。 61ページ グラフ、子どもの療育・保育について困っている(以前困っていた)ことの説明 当事者調査 保護者への設問、無回答を除いた構成比 今回調査(n=1,992) 療育に関する情報が少ない27.2% 身近な場所に専門的な療育機関がない20.8% 気軽に相談できる窓口がない18.7% 保護者や子ども同士の交流が少ない16.0% 加配保育士や療育機関の専門性14.6% 短期入所できる施設が少ない14.2% 放課後や長期休暇時の支援が十分でない13.9% 経済的負担が大きい13.2% 身近なところに受診できる医療機関がない10.7% 就学前の支援が学校に引き継がれない4.4% 特に困っていることはない13.2% わからない12.7% その他6.6%   前回調査(n=1,416) 療育に関する情報が少ない32.0% 身近な場所に専門的な療育機関がない26.4% 気軽に相談できる窓口がない24.2% 保護者や子ども同士の交流が少ない16.0% 加配保育士や療育機関の専門性16.0% 短期入所できる施設が少ない15.5% 放課後や長期休暇時の支援が十分でない31.9% 経済的負担が大きい16.1% 身近なところに受診できる医療機関がない11.0% 就学前の支援が学校に引き継がれない7.7% 特に困っていることはない13.5% その他5.7% グラフの説明、終わり また、「関係団体へのヒアリング」では、発達障害について、「以前より知られるようになったが、知的障害を伴わない発達障害の子ども・大人への理解が、行政を含め社会全般でまだまだ不十分。」といった声が聞かれました。今後は、発達障害に関する社会全体での正しい理解の促進に向けた取組が必要です。 このほか、うつ、摂食障害、不登校等など子どもの心の診療ニーズの高い事例の増加や、恒常的に人工呼吸器や喀痰吸引などの医療的ケアを必要とする子どもへの対応など、新たな課題に対応していく必要があります。 62ページ 推進施策 ① 身近な地域における子どもと家族への支援 障害の有無にかかわらず全ての子どもが、身近な地域の子ども・子育て支援の枠組みで支援を受けられることを目指します。 具体的な取組と主な担当課 乳幼児健診などに専門職が関与することによる市町村における早期支援体制の構築 障害福祉課 外部専門家などの活用による保育所等における支援体制の充実 幼保支援課 特別支援教育課 就学や進学などで環境が変わっても一貫した支援を受けられるように、「つながるノート(注88)」や「引き継ぎシート」等による確実な引き継ぎの実施 障害福祉課 特別支援教育課 ② それぞれの子どもの障害特性に応じた専門的支援 障害のある子どもが、障害特性に応じた必要な専門的支援を受けられる体制づくりを進めます。 具体的な取組と主な担当課 障害児通所支援事業所や保育所等の職員を対象とした支援力向上に向けた研修の実施 障害福祉課 高知ギルバーグ発達神経精神医学センター(注89)や高知大学医学部寄附講座(注90)との連携による専門医師等の養成 障害福祉課 発達障害のほか、うつ、摂食障害、不登校などの心の診療ニーズの高い事例に対応するための地域支援体制づくり 障害福祉課 62ページの語句の説明 (注88)つながるノート 発達障害のある人が、乳幼児期から成人期までをとおして、様々な生活場面のニーズに応じた一貫した支援を受けられるよう、医療、保健、福祉、教育及び労働に関する機関の連携推進を目的として作成されるノートです。 (注89)高知ギルバーグ発達神経精神医学センター 県内の医療機関等と協働して、神経発達障害の臨床研究及び臨床教育を行う機関のことです。  発達障害や児童問題に幅広く対応できる専門的な医師等を養成します。 (注90)高知大学医学部寄附講座 高知県からの寄附により、2019年4月に高知大学医学部に設置された講座です。 高知県の要請に基づき、高知県における発達障害の診療・養成・研究のための中核機関の設立に向けて教育・研究・診療に取り組んでいます。 62ページの語句の説明、終わり 63ページ 様々な障害のある子どもと家族が身近な地域で相談支援を受けることができるよう、関係機関が連携した総合的・専門的な相談支援体制の推進【再掲】 療育福祉センター 発達障害者支援センター 児童相談所 医療的ケア児とその家族からの相談に対応するための相談拠点「重症心身障害児者・医療的ケア児等支援センターきぼうのわ」を中心とした相談支援体制の充実【再掲】 障害福祉課 医療的ケア児やその家族に対する総合的な支援体制の構築に向けて、関連分野の支援の総合調整を行う人材(医療的ケア児等コーディネーター)の育成 障害福祉課 医療的ケア児等を在宅で介護する家族の精神的・身体的負担軽減に向けたレスパイトサービス(注91)の充実 障害福祉課 難聴児とその家族等に対する保健、医療、福祉、教育の多職種が連携した早期発見・早期支援体制の推進 障害福祉課 子育て支援課 特別支援教育課 63ページの語句の説明 (注91)レスパイトサービス 在宅で生活する障害のある人の介護者の地域生活を支援するため、介護者の疾病、冠婚葬祭等により介護が困難となった場合、介護者に代わって一時的に障害のある人を介護することです。 63ページの語句の説明、終わり 64ページ ③ 障害のある子どもへの正しい理解の推進 障害のある子どもへの正しい理解が進むような啓発活動をとおし、社会全体で障害のある子どもやその家族を見守り、支える地域づくりを推進します。 具体的な取組と主な担当課 世界自閉症啓発デー(注92)(毎年4月2日)や発達障害啓発週間(注93)(毎年4月2日から8日)に合わせた啓発イベントの実施による啓発活動の実施 障害福祉課 県立施設などにおいて感覚過敏などがある子どもが利用しやすい取組(センサリー・フレンドリー(注94))の実施 障害福祉課 医療的ケア児等の理解を深めるためのセミナ-・研修会等の実施 障害福祉課 KPI(評価指標) 児童発達支援センターの設置数 現状値 6ヵ所(令和4年4月) 目標値 12ヵ所(令和5年度) 発達障害の診療を行う医療機関数 現状値 29ヵ所(令和3年度) 目標値 35ヵ所(令和5年度) 発達障害者支援センターにおける情報発信(ホームページのアクセス数) 現状値 573件(令和4年6月) 目標値 1,500件/月(令和5年度) 64ページの語句の説明 (注92)世界自閉症啓発デー(4月2日) 自閉症について、世界各国における家庭や社会全体の理解を進めるために国連が定めた日のことです。 (注93)発達障害啓発週間 厚生労働省が位置付けた4月2日から8日までの1週間のことです。この期間を中心に、国、地方公共団体、関係団体等では自閉症をはじめとする発達障害への理解促進を図るための様々な取組を行っています。 (注94)センサリー・フレンドリー 「音が実際よりも大きく聞こえる」「目に見える情報が多いと、どれに反応していいか分からなくなる」といった感覚の問題を抱える人のために、静かで落ち着いた環境を提供していく「感覚に優しい取組」です。 64ページの語句の説明、終わり 65ページ (3)生活支援・福祉サービスの充実 現状と課題 県ではこれまで、障害のある人が身近な地域で障害特性等に応じて必要な障害福祉サービス等が受けられるよう、障害福祉計画に基づき、通所事業所やグループホーム等の計画的な整備を進めてきました。 その結果、サービス利用者は増加しましたが、サービス事業所の多くは高知市やその周辺部に集中しており、中山間地域においては地理的条件や人材不足で事業所の参入が進まず、必要なサービスを十分に提供できていないという課題があります。 また、現在は、家族の介護により在宅で生活している障害のある人や家族から、「親亡き後」の住まい等について不安を感じている声が多く聞かれており、引き続き、サービス提供体制の充実を図る必要があります。 医療的ケア児や重症心身障害児者等に対する支援については、令和3年度には同年9月の「医療的ケア児支援法」の施行に先駆けて、「重症心身障害児者・医療的ケア児等支援センターきぼうのわ」を設置し、相談支援体制の強化を図りました。 また、地域で安心して暮らしていく上で、在宅で介護を行う家族の負担軽減を図るための短期入所事業所の確保や、在宅におけるレスパイト環境の整備にも取り組んできましたが、まだ十分とはいえません。 このほか、自傷行為や他害行為が高い頻度で起こり、特別に配慮された支援を必要としている強度行動障害のある人については、支援を行うことができる人材の育成や、施設の構造化などによる環境の整備を行うことで、受入れ可能な入所施設や事業所等を確保していくことが必要です。 障害のある人の重度化・高齢化に加え、重度の障害や行動障害のある人、医療的ケアを必要とする人等に対する、障害の程度や特性に応じた福祉サービスの質の向上が求められています。 また、障害のある人のより一層の社会参加を推進するため、引き続き福祉用具の適切な普及が求められています。 66ページ 障害福祉に限らず、高齢、児童など福祉分野における人材不足は深刻で、「関係団体へのヒアリング」では、「各事業所の人材確保に向けた取組だけではもう解決しない厳しい状況。県をあげての更なる支援が必要」といった声や「障害福祉として切り分けるのではなく、高齢者福祉、児童福祉とともに福祉全般の仕事の重要性を広報していく必要がある。」といった声が聞かれ、福祉・介護人材の確保と育成が課題となっています。 推進施策 ① 身近な地域におけるサービスの確保 障害のある人の重度化・高齢化や「親亡き後」に備えるとともに、障害のある人が住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、県内のどこでも必要な福祉サービスを利用できるよう支援体制の充実を図ります。 具体的な取組と主な担当課 住み慣れた地域で障害のある人が希望する生活を送るためのグループホーム等の確保と在宅サービス等の障害福祉サービスの更なる充実 障害福祉課 中山間地域に居住する障害のある人や、重度障害や強度行動障害のある人が住み慣れた地域で必要なサービスを受けることができる体制の整備 障害福祉課 地域生活支援拠点等(注95)の整備の促進による障害のある人の生活を地域全体で支えるサービス提供体制の構築 障害福祉課 高知県障害福祉計画に基づく障害福祉サービス等の提供基盤の充実 障害福祉課 66ページの語句の説明 (注95)地域生活支援拠点 障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据えた、相談、体験の機会、緊急時の対応等、必要な機能を備えた障害者の生活を地域全体で支えるサービス提供体制のことをいいます。 66ページの語句の説明、終わり 67ページ ② 障害特性に応じたきめ細かな支援 それぞれの障害特性に応じたきめ細かな支援体制の構築を図ります。 具体的な取組と主な担当課 中山間地域に居住する障害のある人や、重度障害や強度行動障害のある人が住み慣れた地域で必要なサービスを受けることができる体制の整備【再掲】 障害福祉課 医療的ケア児等を在宅で介護する家族の精神的・身体的負担軽減に向けたレスパイトサービスの充実【再掲】 障害福祉課 ③ 障害福祉サービスの質の向上 障害特性に応じて適切な支援ができる人材を育成するため、様々な課題に対応した研修の企画・実施のほか、サービスの質の向上に向けた取組を推進します。 具体的な取組と主な担当課 サービス管理責任者等研修をはじめとする様々な課題に対応した専門研修の企画・実施 障害福祉課 障害福祉サービス等情報公表制度(注96)による、個々のニーズに応じた適切なサービスの選択とサービスの資質向上の推進 障害福祉課 地域課題を協議する地域自立支援協議会への助言や市町村への適切な支援を通じた障害福祉サービスの利用ニーズに適切に対応できる体制整備の推進 障害福祉課 強度行動障害など、専門的な支援が必要な障害特性に応じて適切な支援ができるような研修を通じた人材育成 障害福祉課 67ページの語句の説明 (注96)障害福祉サービス等情報公表制度 利用者の個々のニーズに応じた障害福祉サービスの選択や事業者が提供するサービスの質の向上に資することを目的とした仕組みのことで、都道府県知事は事業者から報告された内容を公表します。 67ページの語句の説明、終わり 68ページ ④ 福祉用具その他アクセシビリティの向上に資する機器の普及促進等 障害のある人が必要とする福祉用具等を利用できるよう情報の提供や周知等を図ります。 具体的な取組と主な担当課 市町村や相談支援事業所等と連携した福祉用具に関する情報提供や適切な取得・利用に向けたサポートの実施 障害福祉課 盲学校内にあるルミエールサロンやオーテピア高知声と点字の図書館、高知県聴覚障害者情報センターでの福祉用具の展示や助言による福祉用具等の利用促進 障害福祉課 身体障害者補助犬(注97)の同伴が円滑に受入れられるようにするための関係機関と連携した普及啓発の促進 障害福祉課 ⑤ 福祉サービスを支える人材の確保と育成 福祉サービスを支える人材の確保と障害特性や課題に対応できる人材の育成に向けた支援を行います。 また、ICTの活用やロボット技術の導入により、業務の負担軽減等を図り、労働環境の改善や生産性の向上等をとおして魅力ある職場づくりを進めます。 具体的な取組と主な担当課 福祉人材センター(注98)と福祉研修センター(注99)、ハローワーク等関係機関との連携によるマッチング機能の強化 長寿社会課 ノーリフティングケア(注100)の普及や高知県福祉・介護事業所認証評価制度(注101)を通じた魅力ある職場づくりの推進 長寿社会課 68ページの語句の説明 (注97)身体障害者補助犬 視覚、聴覚、肢体に障害のある人の日常生活をそれぞれに支える盲導犬、聴導犬、介助犬の総称です。身体障害者補助犬法では、公共的施設、公共交通機関は身体障害者補助犬の同伴を拒否できないことなどを定めています。 (注98)福祉人材センター 福祉人材に関する啓発、調査研究、研修事業を行っているほか、福祉人材の登録、就業のあっせんを行うとともに、社会福祉施設経営者に対する相談支援を行う機関です。 (注99)福祉研修センター 福祉を支える人づくりと担い手の確保など、総合的な福祉人材の育成を行う機関です。 (注100)ノーリフティングケア 福祉機器等を現場で効果的に活用し、持ち上げ・抱え上げ・引きずりなどの介護職員の身体に負担のかかるケアを廃止する、介護職員と利用者双方にやさしいケアです。 (注101)高知県福祉・介護事業所認証評価制度 福祉・介護職員の育成や定着、利用者満足度の向上につながることが期待される取組を積極的に実施している事業所を認証・公表するとともに、認証取得に向けた事業所の主体的な取組を県が支援することで、良好な職場環境の整備による職員の離職防止と、福祉・介護分野全体のイメージアップによる新たな人材の確保を目的とした制度です。 68ページの語句の説明、終わり 69ページ 福祉・介護の仕事の理解促進とネガティブイメージ払拭に向けた福祉・介護職場の魅力発信や小・中・高校生をターゲットとした普及教育の推進 長寿社会課 サービス管理責任者等研修をはじめとする様々な課題に対応した専門研修の企画・実施【再掲】 障害福祉課 障害福祉サービス事業所等の人材確保のためのICTやロボット技術の導入の支援 障害福祉課 KPI(評価指標) 地域生活支援拠点等を設置する市町村数 現状値 13市町村(令和4年4月) 目標値 34市町村(令和8年度  県内で必要な障害福祉サービスや相談支援、地域生活支援事業及び障害児通所支援等の提供体制については、別途策定している「高知県障害福祉計画(注102)」に基づき進捗状況等の分析や評価を行います。 69ページの語句の説明 (注102)障害福祉計画 障害者総合支援法に基づき、障害のある人にとって必要な障害福祉サービスや相談支援等の提供体制が計画的に整備されることを目的として各自治体が策定する計画です。 70ページ 3 ひとにやさしいまちづくり 現状と課題 県では、「障害のある人にとってやさしいまちは、すべての人にとってやさしいまちである。」という考えのもと「高知県ひとにやさしいまちづくり条例」に基づき、事業者等に対し整備基準に適合するよう必要な助言・指導等を行い、障害のある人や高齢者を含む全ての県民が安全で快適に暮らすことができるようなまちづくりの推進を図ってきました。 平成30年5月には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催決定を契機に「バリアフリー法」が施行され、全国におけるバリアフリー化を一層推進するために、誰もが安全で快適に移動できる「ユニバーサルデザインの街づくり」や「心のバリアフリー」の取組など、ハード面・ソフト面の一体的な取組の推進、バリアフリーのまちづくりに向けた地域における取組の強化や更なる利用のしやすさに向けた様々な施策の充実を図ることが示されました。 また、令和2年の改正では、公共交通事業者など施設設置管理者におけるソフト対策の取組強化や車椅子使用者用駐車場・障害者用トイレ等の適正な利用の推進に加え、バリアフリー基準適合義務の対象拡大などハード面とともにソフト面の対策強化、心のバリアフリーの更なる推進が求められています。 「当事者調査」では、外出時に困ることを尋ねたところ、「公共交通機関や乗合タクシーなどの移動手段が少ない」(18.5%)、「道路や駅、バス停などの案内がわかりにくい」(17.7%)という回答がありました。 また、障害種別ごとにみると、身体障害や難病、高次脳機能障害のある人では「歩道の整備・道路などの段差や外出先の建物の設備が不便(通路、エレベーター等)」と回答した人の割合が高くなっています。 障害のある人がそれぞれの地域で安全に安心して暮らしていくことができる生活環境の実現を図るため、誰もが安心して生活できる住環境の整備、移動しやすい環境や利用しやすい施設等の普及促進など、引き続き、障害のある人に配慮したまちづくりを総合的に進める必要があります。 71ページ グラフ、外出する時に困ることの説明 当事者調査 全体(n=5,533) 公共交通機関や乗合タクシーなどの移動手段が少ない18.5% 道路や駅、バス停などの案内がわかりにくい17.7% 交通機関の時刻や、外出先の地域・店舗の情報を入手しにくい14.7% 歩道の整備・道路などの段差や外出先の建物の設備が不便(通路、エレベーター等)13.4% 道に迷う13.2% 介助してくれる人がいない12.5% 外出時に利用できるトイレがない11.3% 障害者用の駐車場が少ない7.3% 点字ブロックの整備(設置や修復)や点字ブロック上の障害物2.7% 特に不便や困ることはない17.2% わからない19.3% その他4.3% 無回答7.1% グラフの説明、終わり 推進施策 ① 誰もが住みやすいまちづくりの総合的な推進 「高知県ひとにやさしいまちづくり条例」等に基づき、市町村、事業者及び県民と連携しながら、ハード面の整備とともに、障害のある人の気持ちに寄り添ってサポートする心のバリアフリーを推進し、誰もが住みやすいまちづくりを進めていきます。 具体的な取組と主な担当課 バリアフリー法や「高知県ひとにやさしいまちづくり条例」に基づく公共的施設(官公庁施設、社会福祉施設、文化施設、公共交通機関の施設、道路、公園等)の整備の推進 公共的施設を所管・整備する関係課 障害福祉課 事業者等に対し「高知県ひとにやさしいまちづくり条例」の整備基準に適合するような必要な助言・指導等の実施 障害福祉課 建築指導課 72ページ 障害者等用駐車場の適正利用や点字ブロック上への駐輪禁止などの啓発の促進 障害福祉課 障害のある人や高齢者など移動に配慮が必要な人を対象とした、車椅子の貸出しやボランティアによる付添い等のサポートを行うタウンモビリティ(注103)の推進 障害福祉課 外見からは分からなくても援助や配慮を必要としていることを示す「ヘルプマーク」をはじめとした障害のある人に関するマークの普及啓発の推進【再掲】 障害福祉課 ② 安心して生活できる住環境づくり 障害のある人などが安心して暮らすことができるようバリアフリー化の推進、グループホームなど生活の場の確保等を進めていきます。 具体的な取組と主な担当課 日常生活上の介護や相談援助等を受けながら共同生活するグループホームの整備の促進と重度障害のある人にも対応できる支援体制の推進 障害福祉課 地域生活支援拠点等の整備を促進し、障害のある人の生活を地域全体で支えるサービス提供体制の構築【再掲】 障害福祉課 障害のある人の日常生活上の便宜を図るために行う日常生活用具の給付又は貸与及び住宅改修に対する支援の実施障害福祉課・「高知県住生活基本計画(注104)」に基づく既存県営住宅のバリアフリー化の実施や民間住宅のバリアフリーリフォーム等の促進 住宅課 市町村、不動産団体及び居住支援団体等と連携したセーフティネット住宅(注105)の登録や普及・促進による居住支援の推進 住宅課 72ページの語句の説明 (注103)タウンモビリティ タウン=まち、モビリティ=移動性を表し、障害を持っても高齢になっても、誰もが出掛けたいと望む場所に出掛けられる、移動の権利を保障する仕組みです。 (注104)高知県住生活基本計画 住生活基本法に規定された「都道府県計画」であり、県民の豊かな住生活の実現に向け、住宅施策を総合的かつ計画的に推進するため、住生活の安定の確保及び向上の促進に関する今後の基本的な方針や目標などを定めたものです。 (注105)セーフティネット住宅 高齢者や障害者、子育て世帯等の住宅確保要配慮者の入居を拒まないとしている、規模や構造など一定の基準を満たす賃貸住宅として、住宅セーフティネット法に基づき、都道府県等の登録を受けた住宅のことです。 72ページの語句の説明、終わり 73ページ ③ 交通・移動対策の推進 公共交通機関のバリアフリー化など、障害のある人が安心して移動できる環境の整備を進めていきます。 具体的な取組と主な担当課 音響式信号機(注106)等のバリアフリー対応型信号機や見やすく分かりやすい道路標識等の整備と維持更新 警察本部 バリアフリー法等に基づく歩道の整備や段差・勾配の改善、視覚障害者誘導用ブロックの整備など、利用者のニーズに応じた道路のバリアフリー化の推進 道路課 都市計画課 ノンステップバスの導入等の公共交通機関のバリアフリー化推進に向けた公共交通事業者への支援の実施 交通運輸政策課 障害のある人などの移動に配慮した社会づくりに向けた「高知県障害者等用駐車場利用証交付制度(こうちあったかパーキング制度)」の普及と適切な駐車場利用の促進、新規協力施設の確保   障害福祉課 KPI(評価指標) 路線バス事業者のノンステップバス導入比率 現状値 52.9%(令和4年5月) 目標値 63.8%(令和11年度) 高知県ひとにやさしいまちづくり条例による届け出における整備項目適合率 現状値 67.9%(令和3年度) 目標値 80.0%(令和11年度) 整備項目について代替措置などの対応のため条件付き適合となったものは除く 73ページの語句の説明 (注106)音響式信号機 視覚に障害のある人が安全に横断できるように、歩行者用信号が青のタイミングで横断歩道の両端から音響を鳴動させ、誘導をするものです。 73ページの語句の説明、終わり 74ページ 第3節 いきいきと暮らせる地域づくり 1 インクルーシブ教育の推進 近年、特別支援教育の対象となる幼児児童生徒数は増加傾向にあり、障害の状態等についても多様化が見られます。 障害のある幼児児童生徒の自立と社会参加に向けて、一人一人の教育的ニーズに応じた切れ目のない指導・支援の充実を図るとともに、共生社会の実現を目指し、障害のある子どもと障害のない子どもがともに学ぶことを志向するインクルーシブ教育システムの構築が求められています。 表、県内の国・公立特別支援学校生徒数(各年度5月1日現在)の説明 幼稚部及び専攻科の児童生徒数は除く 知的障害 平成24年度593人 令和4年度620人 増加率4.6% 視覚障害 平成24年度14人 令和4年度21人 増加率50.0% 聴覚障害 平成24年度25人 令和4年度15人 増加率マイナス 40.0% 肢体不自由 平成24年度145人 令和4年度118人 増加率マイナス 18.6% 病弱 平成24年度49人 令和4年度32人 増加率マイナス 34.7% 合計 平成24年度826人 令和4年度806人 増加率マイナス 2.4% 資料:特別支援教育課 表の説明、終わり 表、県内の特別支援学級児童生徒数(各年度5月1日現在)の説明 知的障害 平成24年度463人 令和4年度491人 増加率6.0% 視覚障害 平成24年度12人 令和4年度9人 増加率マイナス 25.0% 聴覚障害 平成24年度21人 令和4年度16人 増加率マイナス 23.8% 肢体不自由 平成24年度57人 令和4年度51人 増加率マイナス 10.5% 病弱・身体虚弱 平成24年度39人 令和4年度71人 増加率82.1% 言語障害 平成24年度6人 令和4年度4人 増加率マイナス 33.3% 自閉症・情緒障害 平成24年度457人 令和4年度1,528人 増加率234.4% 合計 平成24年度1,055人 令和4年度2,170人 増加率105.7% 資料:特別支援教育課 表の説明、終わり 75ページ (1)障害の状態や教育的ニーズに応じた指導・支援の充実 現状と課題 発達障害などがある特別な支援が必要な子どもの増加や障害の状態等の多様化が見られる中、個々の状況に応じた適切な指導・支援の充実が求められています。 県では全ての保育者や教員について特別支援教育の専門性の向上を図るとともに、保育所・幼稚園等、学校における組織的な指導・支援の体制の充実・強化を図っています。 「当事者調査」では、学校教育への要望として、「障害の程度や特性に応じた指導や支援を充実してほしい」と回答した人が最も多く、次いで「教職員の専門性を高めてほしい」と回答した人が多く見られます。 グラフ、学校教育についての要望の説明 就学・就園中の人及び保護者への設問、無回答を除いた構成比 当事者調査 就学・就園中の人(n=1,180) 障害の程度や特性に応じた指導や支援を充実して欲しい59.0% 教職員の専門性を高めて欲しい41.3% 進路指導を充実して欲しい25.2% 医療・福祉との連携をしてもらいたい21.4% 就学に関する相談を充実して欲しい17.7% 施設、設備、教材等を充実して欲しい14.8% 教育相談を充実して欲しい12.0% 交流および共同学習の機会を増やして欲しい10.5% 特にない13.6% その他4.5% グラフの説明、終わり とりわけ、特別支援学級の担任や通級による指導担当教員は、障害に応じた特別な指導を実施する教員として、より高い専門性が求められています。 推進施策 ① 組織的な指導・支援の体制の充実・強化 全ての保育者や教職員について特別支援教育の専門性向上を図るとともに、保育所・幼稚園等、学校における組織的な指導・支援の体制の充実・強化を図ります。 76ページ 具体的な取組と主な担当課 保育者の対応力向上のため、県内全ての保育者を対象とした研修の実施と個別の指導計画作成の推進 幼保支援課 発達障害等のある児童生徒への指導・支援の充実のためのユニバーサルデザインの視点に基づく学級経営・授業づくりの取組を一層推進 特別支援教育課 特別支援教育地域コーディネーターによる訪問支援等による、校内支援体制への助言や、特別支援学級等の教員の専門性の向上 特別支援教育課 高等学校における、発達障害等のある生徒一人一人の教育的ニーズに応じた指導・支援の充実に向けた取組の推進 特別支援教育課 特別な支援が必要な児童生徒への指導・支援を充実させるための教職員の専門性向上を図る研修の実施 教育センター KPI(評価指標) 研修内容を所属校で具体的な支援に生かすことができる 現状値 3.5(4件法)(令和4年9月) 目標値 3.6(令和11年度) ユニバーサルデザインについて、県が示す5つの重点事項を全ての教室で実践している学校の割合 重点事項とは、県が作成する「すべての子どもが『分かる』『できる』授業づくりガイドブック」に基づいて示されている、例えば「授業のめあてを提示する」などの具体的取組 現状値 小:97.4% 中:97.3% 高:93.9%(令和4年9月) 目標値 小:100% 中:100% 高:100%(令和5年度) 「個別の指導計画」が作成され、校内支援会や職員会議における情報共有のもと、組織的な指導・支援が実施されている幼児児童生徒の割合 現状値 保幼:77.2%(令和3年度) 小:86.5% 中:75.2% 高:93.3%(令和4年9月) 目標値 保幼:100% 小:100% 中:100% 高:100%(令和5年度) 「個別の指導計画」が必要な幼児児童生徒のうち、「個別の教育支援計画」や「引き継ぎシート」等のツールを活用して引き継ぎが行われた児童生徒の割合(第1学年) 現状値 保幼→小:69.5% 小→中:79.2% 中→高:46.2%(令和4年9月) 目標値 保幼→小:100% 小→中:100% 中→高:80%以上 (令和5年度) 77ページ (2)特別支援学校における多様な教育的ニーズへの対応 現状と課題 障害の重度・重複化等により、特別支援学校に在籍する幼児児童生徒の教育的なニーズが多様化しています。 近年、県立知的障害特別支援学校の生徒の一般企業への就職率は全国平均を超えていますが、個々の生徒の進路希望の実現に向けた取組の一層の充実が必要です。 医療的ケア児の教育の充実に向けて、令和4年度から医療的ケア看護職員の専門性向上のため、研修の実施や巡回看護師の配置により、サポート体制の構築を図っています。 医療的ケア児の実態は多様化しており、個々の心身の状況や教育的なニーズ等に応じて、学校における適切な支援体制の強化が求められています。 推進施策 ① 多様な教育的ニーズへの対応の充実 特別支援学校において、教員の専門性の向上及び組織的な指導・支援の充実を図るとともに、地域の小・中・高等学校の取組を支援するセンター的機能の向上を図ります。 障害のある子どもが自分の地域での生活基盤を形成できるよう、居住地域の小・中学校における交流及び共同学習の充実を図ります。 医療的ケア児が安全な環境で安心して教育・保育を受けられるよう、看護職員等の専門性を高めるための取組を推進します。 78ページ 具体的な取組と主な担当課 特別支援学校の児童生徒の「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた、ICT機器を自ら活用できるようにするための指導・支援の充実 特別支援教育課 特別支援学校教員の専門性向上のための特別支援学校教諭免許状の保有率の向上、外部専門家の配置・派遣等による特別支援学校のセンター的機能の充実・強化 特別支援教育課 特別支援学校在籍の幼児児童生徒と、居住する地域の小・中学校との交流及び共同学習の実施及び地域社会の障害に対する理解促進【再掲】 特別支援教育課 児童生徒の社会的・職業的自立に向けた進路先の開拓と進路指導の充実、学習する意欲や望ましい職業観を育むための、外部専門家を活用した授業改善や技能検定の実施 特別支援教育課 医療的ケア看護職員の専門性の向上のための研修の実施や巡回看護師の配置によるサポート体制の構築、小学校等への医療的ケア児の受入れに対する支援及び理解促進 特別支援教育課 医療的ケア児を受入れる保育所等への看護師配置の支援 幼保支援課 KPI(評価指標) 特別支援学校の授業等において、毎日1回以上ICTを活用している児童生徒の割合 現状値 全学部:33.9%(令和3年度) 目標値 100%(令和5年度) 5領域(視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱)全ての特別支援学校教諭二種免許以上を保有する県立特別支援学校の教員の割合(採用3年未満と人事交流3年未満を除く) 現状値 67.2%(令和3年度) 目標値 90%(令和5年度) 特別支援学校小学部の児童の居住地校交流の実施率 現状値 63.6%(令和3年度) 目標値 90%以上(令和5年度) 知的特別支援学校就職率(就労継続支援A型事業所を含めた一般就労) 現状値 41.7%(令和3年度) 目標値 全国平均以上(令和11年度) 学校等における医療的ケア看護職員研修により専門性が向上した看護職員の割合:肯定的な回答 現状値 なし 目標値 90%以上(令和5年度) 79ページ 2 雇用・就業の促進 (1)雇用の促進 現状と課題 障害のある人の雇用義務のある県内民間企業における実雇用率(注107)は全国16位の2.42%、法定雇用率(注108)達成企業の割合は全国7位の62.3%と、いずれも全国的に高い水準にあります(令和4年6月1日現在)。 グラフ、民間企業における障害のある人の就職件数(注109)と雇用者数(注110)の状況の説明 平成24年 就職件数464件 雇用者数1,414人 平成25年 就職件数467件 雇用者数1,455人 平成26年 就職件数469件 雇用者数1,570.5人 平成27年 就職件数503件 雇用者数1,651人 平成28年 就職件数525件 雇用者数1,719人 平成29年 就職件数567件 雇用者数1,743.5人 平成30年 就職件数598件 雇用者数1,844.5人 令和元年 就職件数617件 雇用者数1,921.5人 令和2年 就職件数565件 雇用者数1,961人 令和3年 就職件数617件 雇用者数2,081.5人 令和4年 雇用者数1,968人 出典:高知労働局公表資料 就職件数:「ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況等」 雇用者数:「障害者雇用状況の集計結果」 グラフの説明、終わり グラフ、地方公共団体等における障害のある人の在職状況の説明 平成24年 県の機関101人 高知県教育委員会125人 市町村等179人 平成25年 県の機関105.5人 高知県教育委員会131人 市町村等192人 平成26年 県の機関114人 高知県教育委員会139人 市町村等196人 平成27年 県の機関110人 高知県教育委員会141人 市町村等194人 平成28年 県の機関121.5人 高知県教育委員会140人 市町村等212.5人 平成29年 県の機関87人 高知県教育委員会134人 市町村等205人 平成30年 県の機関88人 高知県教育委員会123人 市町村等219.5人 令和元年 県の機関117.5人 高知県教育委員会150人 市町村等233.5人 令和2年 県の機関132.5人 高知県教育委員会178人 市町村等259人 令和3年 県の機関141.5人 高知県教育委員会189.5人 市町村等280.5人 令和4年 県の機関164.5人 高知県教育委員会195.5人 市町村等292.5人 出典:高知労働局公表資料 グラフの説明、終わり 79ページの語句の説明 (注107)実雇用率 常用雇用されている労働者のうち、障害のある人の割合です。 (注108)法定雇用率 障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき、一定規模以上の事業主が雇用しなければならない障害のある人の割合です。 (注109)就職件数 障害のある人がハローワークを通じて就職した各年度の件数です。 (注110)雇用者数 各年6月1日時点の障害のある人を雇用する義務がある企業等で雇用されている障害のある人の総数です。 79ページの語句の説明、終わり 80ページ グラフ、民間企業における実雇用率の推移(各年6月1日)の説明 平成25年 高知県1.94% 全国平均1.76% 平成26年 高知県2.04% 全国平均1.82% 平成27年 高知県2.14% 全国平均1.88% 平成28年 高知県2.20% 全国平均1.92% 平成29年 高知県2.19% 全国平均1.97% 平成30年 高知県2.30% 全国平均2.05% 令和元年 高知県2.36% 全国平均2.11% 令和2年 高知県2.40% 全国平均2.15% 令和3年 高知県2.55% 全国平均2.20% 令和4年 高知県2.42% 全国平均2.25% 法定雇用率:平成30年まで2.0% 令和3年まで2.2% 令和4年から2.3% 出典:高知労働局公表資料 「障害者雇用状況の集計結果」 グラフの説明、終わり グラフ、地方公共団体等における実雇用率の推移(各年6月1日)の説明 平成25年 高知県2.49% 高知県教育委員会2.43% 市町村等2.21% 平成26年 高知県2.68% 高知県教育委員会2.62% 市町村等2.25% 平成27年 高知県2.59% 高知県教育委員会2.35% 市町村等2.22% 平成28年 高知県2.84% 高知県教育委員会2.35% 市町村等2.39% 平成29年 高知県1.99% 高知県教育委員会2.27% 市町村等2.25% 平成30年 高知県2.01% 高知県教育委員会2.09% 市町村等2.30% 令和元年 高知県2.66% 高知県教育委員会2.55% 市町村等2.44% 令和2年 高知県2.80% 高知県教育委員会2.65% 市町村等2.10% 令和3年 高知県2.93% 高知県教育委員会2.88% 市町村等2.10% 令和4年 高知県2.97% 高知県教育委員会2.97% 市町村等2.27% 法定雇用率 高知県・市町村等:平成30年まで2.3% 令和3年まで2.5% 令和4年から2.6% 高知県教育委員会:平成30年まで2.2% 令和3年まで2.4% 令和4年から2.5% 出典:高知労働局公表資料 「障害者雇用状況の集計結果」 グラフの説明、終わり 「当事者調査」では、「障害のある人が働く(働き続ける)ために必要なこと」として、「健康状態や障害特性に合わせた働き方ができること」と回答した人が最も多く、次いで「職場の上司や同僚が障害について十分理解してくれていること」、「障害に合わせた職種が増えること」が続きました。 81ページ グラフ、障害のある人が働く(働き続ける)ために必要なことの説明 当事者調査 全体(n=5,533) 健康状態や障害特性に合わせた働き方ができること47.8% 職場の上司や同僚が障害について十分理解してくれていること40.5% 障害に合わせた職種が増えること27.1% 自分の家の近くに働く場所があること20.1% 就労の場を紹介したり、相談できる場があること16.4% 職場までの移動手段があること16.2% 通勤することなく、自宅で働ける職種があること5.7% わからない19.0% その他1.8% 無回答11.1% 県では、障害特性や希望等に応じて働くことができるよう、障害のある人の雇用義務がある企業を個別に訪問するなどして、障害者雇用への理解促進や求人開拓等に取り組んでいます。 今後、働く意欲のある人がその能力を十分に発揮しながら働けるよう、職場における職業能力の開発や向上などに関する理解を促進することが必要です。 また、高知労働局やハローワーク、障害者職業センター(注111)、障害者就業・生活支援センター(注112)等、障害のある人の就労を支援する各機関と連携しながら、就職準備から職場定着までの一貫した支援を行っていく必要があります。 81ページの語句の説明 (注111)障害者職業センター 障害のある人や障害のある人を雇用する事業主などに対して、公共職業安定所と連携をとりながら、就職のための相談から就職後の職場適応指導までの一連の業務を行う機関です。 (注112)障害者就業・生活支援センター 障害のある人が就労し、経済的に自立していくため、身近な地域で公共職業安定所等と連携しながら就業及び生活に関する指導・助言・職業準備訓練のあっせんなどを行う機関です。  81ページの語句の説明、終わり 82ページ 推進施策   ① 障害のある人の雇用機会の拡大等 障害のある人が安心して働き続けることができるよう関係機関が連携し、障害者雇用への更なる理解促進や雇用機会の拡大、職場定着支援に取り組みます。 具体的な取組と主な担当課 高知労働局やハローワーク、障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター等と連携した企業向けセミナーの開催 障害保健支援課 障害のある人の就労機会の拡大に向けた障害者職業訓練コーディネーターによる企業への働きかけの実施 障害保健支援課 障害特性等に合わせた働き方に向けた障害者職業訓練の実施 障害保健支援課 難病患者の就労及び就労継続に向けた、こうち難病相談支援センターやハローワーク高知の難病患者就職サポーター等と連携した、きめ細やかな相談、情報提供の実施 健康対策課 障害保健支援課 県の工事の入札等に際し、障害のある人の雇用状況を評価・考慮する取組の推進 土木政策課 総務事務センター KPI(評価指標) 障害者職業訓練による就職者数 現状値 14人(令和3年度) 目標値 30人/年以上(令和5年度) 83ページ (2)障害特性に応じた多様な働き方の推進 現状と課題 障害のある人が働く(働き続ける)ためには、障害特性や希望に応じて多様な働き方を選択できる機会をより多く創出することが必要です。 県では、これまでテレワークによる一般就労に向けた研修や企業説明会の開催のほか、農福連携(注113)の推進体制の整備など、多様な働き方の推進に取り組んできました。 今後は、就労支援機関におけるテレワークを含めたデジタル化に関する知識や技術的な支援力の更なる向上が必要です。 また、農福連携に取り組む障害者就労施設や農業者の拡大、各地域における関係機関のネットワークの活性化が求められます。 推進施策 ① 障害特性に応じた多様な働き方の支援 障害特性に応じて多様な働き方が実現できるよう環境の整備を図ります。 具体的な取組と主な担当課 テレワークという働き方の啓発(体験を含む)と就労支援機関の支援力向上に向けた支援の実施   障害保健支援課 障害者就労施設と農業者等のマッチングの支援や関係機関のネットワーク活性化による農福連携の取組の拡大 障害保健支援課 環境農業推進課 KPI(評価指標)   テレワークによる新規就職者数 現状値 3人(令和3年度) 目標値 10人/年以上(令和5年度) 農業分野で就労する障害のある人の人数 現状値 529人(令和3年度) 目標値 700人(令和5年度) 83ページの語句の説明 (注113)農福連携 障害のある人等が農業分野で活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組です。障害のある人等の就労や生きがいづくりの場を生み出すだけでなく、担い手不足や高齢化が進む農業分野において、新たな働き手の確保につながる可能性もある取組です。 83ページの語句の説明、終わり 84ページ (3)工賃向上の取組 現状と課題 就労継続支援事業所(注114)を利用している人たちが、地域で自立した生活を送ることができるよう、県では工賃向上計画を策定し、賃金や工賃水準の向上を図る取組を推進しています。 就労継続支援B型事業所の平均工賃月額は増加傾向が続き、令和3年度には全国3位の20,597円となりました。 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、生産活動収入の減少等の影響を受けた事業所も見られることから、経済・社会状況に大きく左右されないよう、生産活動の基盤や営業力の強化を図る必要があります。 グラフ、就労継続支援事業所等の平均工賃の推移の説明 平成25年 高知県18,738円(82事業所) 全国平均14,437円 平成26年 高知県19,034円(82事業所) 全国平均14,838円 平成27年 高知県19,222円(85事業所) 全国平均15,033円 平成28年 高知県19,629円(89事業所) 全国平均15,295円 平成29年 高知県19,694円(97事業所) 全国平均15,594円 平成30年 高知県19,889円(100事業所) 全国平均16,118円 令和元年 高知県20,005円(99事業所) 全国平均16,369円 令和2年 高知県20,310円(107事業所) 全国平均15,776円 令和3年 高知県20,597円(107事業所) 全国平均16,507円 グラフの説明、終わり 84ページの語句の説明 (注114)就労継続支援事業所 一般企業等での就労が困難である人に働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上ために必要な支援を行う事業所のことです。 84ページの語句の説明、終わり 85ページ 推進施策 ① 就労継続支援事業所を利用する人の工賃等の向上 高知県工賃向上計画(注115)に基づき、生産活動の基盤や営業力の強化に取り組み、就労継続支援事業所を利用する人の工賃等の向上を図ります。 具体的な取組と主な担当課 障害がある人がつくる商品や提供するサービスのPRサイト「Happy」の活用や工賃等向上アドバイザー事業による生産活動の強化、共同受注窓口(注116)の活性化による販売等の促進 障害保健支援課 KPI(評価指標) 平均工賃月額 現状値 20,597円(令和3年度) 目標値 22,000円(令和5年度) 85ページの語句の説明 (注115)高知県工賃向上計画 就労継続支援事業所等を利用している障害のある人の地域での自立した生活を実現するため、工賃向上に関する各種施策を推進し就労継続支援事業所等の工賃水準の向上を目指す本県が定める計画です。 (注116)共同受注窓口 企業等からの委託業務などを、障害者就労施設にあっせん・仲介する窓口のことです。 85ページの語句の説明、終わり 86ページ 3 文化芸術活動・スポーツの振興と社会参加の促進 (1)文化芸術活動の推進 現状と課題 障害のある人の文化芸術活動は、本人の生きがいや生活の質の向上につながるだけでなく、障害の有無を超え、地域の人々に心の豊かさや相互理解をもたらします。 国は、令和元年6月に「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」を制定するとともに、令和2年3月に「障害者文化芸術活動推進基本計画(注117)」を策定し、「障害者による文化芸術活動の幅広い促進」、「障害者による芸術上価値が高い作品等の創造に対する支援の強化」、「地域における、障害者の作品等の発表、交流の促進による、心豊かに暮らすことのできる住みよい地域社会の実現」の3つの視点から、施策の方向性を示しました。 「当事者調査」では、「文化・芸術活動に取り組みやすくなるためにどんな支援や配慮が必要と考えますか」という質問に対して、「適切な指導者」と回答した人が最も多く、次いで「障害特性などに配慮された活動や講座」、「一緒に行う仲間」、「移動手段が確保されていること」という結果となっています。 グラフ、文化・芸術活動に取り組みやすくなるために必要な支援や配慮の説明 当事者調査 全体(n=5,533) 適切な指導者25.4% 障害特性などに配慮された活動や講座24.0% 一緒に行う仲間23.9% 移動手段が確保されていること17.7% 活動できる場や発表の機会の充実15.6% 特性に対応した情報の提供や問い合わせ方法の充実14.6% 文化、芸術活動を行う施設のバリアフリー化11.1% 障害や障害者、補助犬などに対する正しい理解10.4% 介助者や手話通訳などの支援4.0% 特にない20.7% 行いたいとは思わない6.4% その他2.6% 無回答9.5% 86ページの語句の説明 (注117)障害者文化芸術活動推進基本計画 障害者による文化芸術活動の推進に関する法律に基づき、厚生労働省と文化庁が平成31年3月に策定した計画で障害者による文化芸術活動を推進する上での基本的な方針や、施策の方向性等が定められています。 86ページの語句の説明、終わり 87ページ 県では、障害のある人の文化芸術の推進と障害や障害のある人への理解を深めるため、平成9年度から高知県障害者美術展(スピリットアート)を開催してきました。また、平成28年度からは、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、舞台芸術に関するワークショップなどにも取り組んできました。 障害のある人が地域において鑑賞、創造、発表等の多様な文化芸術活動に参加することができる共生社会の実現に向けて、参加しやすい機会の提供や施設・設備の整備等を進めるとともに、障害のある人のニーズに応じた文化芸術活動を支援する人材の養成や確保、相談体制の整備、関係者のネットワークづくりを進める必要があります。 また、障害者差別解消法の一部改正法の成立により民間事業者による合理的配慮の提供が義務付けられることも踏まえて、障害の有無にかかわらず文化芸術活動を行うことができる環境づくりが求められています。 推進施策 ① 文化芸術活動に参加できる機会の拡大 障害のある人が多様な文化芸術活動に参加できる機会を提供します。 具体的な取組と主な担当課 障害のある人の作品や舞台芸術等の発表の機会を提供することによる、誰もが文化芸術活動に触れ、参加できる取組の推進 障害福祉課 文化国際課 劇場や美術館、博物館等における文化芸術を鑑賞する際の情報保障(手話通訳、字幕、音声ガイド等)の取組の推進 障害福祉課 文化国際課 歴史文化財課 高知県障害者美術展(スピリットアート)の開催による、障害のある人の更なる制作意欲の向上と社会参加の促進 障害福祉課 88ページ ② 文化芸術活動を支える環境の整備 文化芸術活動を支援する人材の育成や、関係者間のネットワークづくりを支援することにより、環境整備を図ります。 具体的な取組と主な担当課 「高知県障害者芸術文化活動支援センター(注118)」における福祉サービス事業所等に対する相談支援や関係者間のネットワークづくりの支援 障害福祉課 文化芸術活動を支援する人材を育成するための福祉サービス事業所の職員や文化芸術関係者等を対象とした研修等の実施 障害福祉課 KPI(評価指標) 県民文化ホール等の県立文化施設における障害のある人への芸術文化を鑑賞する機会の創出 現状値 なし(令和4年度は聴覚障害のある人に配慮した日本語字幕付きの映画の上映や、文化施設職員向けの研修会の開催等について試行的に取り組みを行っています。) 目標値 年に1回以上 障害のある人の文化芸術活動の充実に向けた県内博物館等担当者への研修会の開催や情報提供の実施 現状値 なし(令和4年度は聴覚障害のある人に配慮した日本語字幕付きの映画の上映や、文化施設職員向けの研修会の開催等について試行的に取り組みを行っています。) 目標値 年に1回 創作的活動や社会との交流の促進等を支援する「地域活動支援センター」の設置 現状値 13市町19カ所(令和5年1月) 目標値 全市町村(広域設置含む)(令和11年度)    88ページの語句の説明 (注118)高知県障害者芸術文化活動支援センター 障害のある人の自立と社会参加を促進するため、障害のある人の芸術文化活動に対して支援を行う拠点のことです。 88ページの語句の説明、終わり 89ページ (2)生涯学習・スポーツの振興 現状と課題 共生社会の実現に向け、障害の有無にかかわらず誰もが地域において、豊かな人生を送ることができるよう、生涯をとおして多様な学びの場やスポーツ・レクリエーション等の様々な機会に親しむための施策を多様な主体と連携し総合的に推進することが必要です。 令和元年6月には「読書バリアフリー法」が施行され、視覚障害等のある人等の読書環境を整備促進し、障害の有無にかかわらず、全ての国民が等しく読書をとおして文字・活字文化の恩恵を受けることができる社会の実現に向けた取組をより一層進めていく必要があります。 令和元年11月から12月にかけて行われた世論調査(内閣府「スポーツの実施状況等に関する世論調査」)によると、成人の週1回以上のスポーツ実施率は53.6%となっています。 一方で、令和元年11月に行われた調査(スポーツ庁委託事業「『障害者スポーツ推進プロジェクト(障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究)』報告書」)によると、障害のある人(成人)の週1回以上のスポーツ・レクリエーション実施率は25.3%にとどまっています。 また、新型コロナウイルス感染症の影響で障害のある人のスポーツ機会が減少しており、それに伴いスポーツを「する」「支える」人が減少傾向にあることが分かりました。 県では、障害者スポーツの普及や競技力向上への支援をとおし、障害の有無にかかわらず誰もが身近な地域で安全・安心にスポーツに親しむことができる環境づくりを進めてきました。   今後は、課題となっている障害者スポーツ指導員や障害のある人のスポーツ活動をサポートする人材の確保や、障害者スポーツの競技力向上を目指すための環境やサポート体制の充実に向けて引き続き、取組を進めていく必要があります。 障害の有無にかかわらず、誰もが安心して県内での観光を楽しめるように、宿泊施設や観光施設などの現地調査によるバリアフリー情報の収集・情報発信に加えて、観光事業者や行政関係者を対象とした理解推進のための研修会を開催してきました。 令和2年度からは、バリアフリー観光相談窓口の設置・運営を行うとともに、バリアフリー観光に知見を有するアドバイザーの招へいや研修会の開催など、相談窓口スタッフのスキルアップに取り組んできました。 障害者差別解消法の一部改正法の成立により民間事業者による合理的配慮の提供が義務付けられることも踏まえて、引き続き、観光バリアフリーの推進に取り組んでいく必要があります。 90ページ 推進施策 ① 生涯学習の振興、読書バリアフリー環境の整備 障害の有無にかかわらず、誰もが読書をとおして文字や活字文化を享受できる機会などの整備に取り組むとともに、学校卒業後も生涯をとおして様々な学習機会に親しむことができるよう、様々な関係機関が連携しながら取組を進めていきます。 具体的な取組と主な担当課 高知県の読書バリアフリー計画(注119)を策定し、バリアフリー図書(注120)や対面音訳等の利用環境の充実を図るための取組を実施 障害福祉課 生涯学習課 誰もが生涯にわたり学習活動に取り組むことができるようにするための多様な学習機会や情報の提供の実施 生涯学習課 ② スポーツ・レクリエーション活動の機会の拡大と環境整備 障害の有無にかかわらず誰もが、スポーツやレクリエーション活動等をとおして楽しみながら社会参画ができるような機会の拡充と心のバリアフリーを進めます。 具体的な取組と主な担当課 共生社会の実現に向けた障害者スポーツの理解啓発や障害の有無にかかわらず誰もが一緒に活動することができる機会の拡充 スポーツ課 90ページの語句の説明 (注119)読書バリアフリー計画 視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律に基づく、視覚障害、発達障害・肢体不自由等の障害により、書籍の視覚による認識が困難な人の読書環境の整備の推進に関する施策を総合的に策定・実施するための国や地方公共団体が管轄する計画です。 (注120)バリアフリー図書 点字図書、拡大図書、音訳図書、触る絵本、LLブック、布の絵本、マルチメディアデイジーなど、視覚障害者等が利用しやすい図書のことです。 90ページの語句の説明、終わり 91ページ 全国障害者スポーツ大会への県選手団の派遣や全国大会に参加できる団体チームや選手の強化活動への支援による競技力向上 スポーツ課 地域における障害のある人のスポーツ活動を支援する障害者スポーツ指導員養成のための指導者講習会の開催や、障害者スポーツ指導員養成講習会への参加の支援 スポーツ課 障害のある人の社会参加や余暇活動の充実促進に向けた市町村や関係団体等と連携したレクリエーション活動等の支援 障害福祉課 バリアフリー観光相談窓口の設置や情報発信、観光関連事業者等の理解推進による誰もが安心して観光を楽しめる環境の整備 観光政策課 KPI(評価指標) 有資格指導者数(障害者スポーツ指導員) 現状値 初級:132人 中級:53人 上級:18人(令和3年度) 目標値 令和4年度から10%増(令和9年度) 障害者がスポーツ活動をすることができる団体数(身近な地域におけるスポーツ機会の拡充) 現状値 26団体(令和3年度) 目標値 36団体(令和9年度) 障害者スポーツセンターと連携し地域の活動支援を行う体制ができているエリア数(障害者スポーツの活動支援) 現状値 1(令和3年度) 目標値 6(令和9年度) 92ページ 第4節 災害時等に困らない地域づくり 1 南海トラフ地震等の災害対策 現状と課題 障害のある人が地域で安全に安心して生活していくためには、災害等の発生といった非常の事態に備え、十分な防災対策を講じておく必要があります。過去の大規模災害では、犠牲者の多くが高齢者や障害のある人など配慮が必要な方々でした。 南海トラフ地震や豪雨災害等の災害時に加え、新型コロナウイルスなどの感染症拡大時等の非常時には、障害のある人等がより深刻な影響を受けることから、その受ける影響やニーズの違いに留意しながら各種施策を推進する必要があります。 令和3年の災害対策基本法の改正により、避難行動要支援者の個別避難計画作成が、市町村の努力義務とされましたが、計画の作成に併せて、福祉サービス事業所や地域住民、自主防災組織など、避難支援関係者等と連携した地域における避難支援体制を平時から構築しておく必要があります。 県では、福祉専門職の参画促進等により、市町村における実効性の高い計画作成の取組を支援しています。 また、福祉避難所の確保に向けて、新たな指定可能施設の掘り起こしや市町村による運営マニュアルの作成、訓練の実施促進に取り組んできました。 加えて、聴覚に障害のある人等への情報支援ボランティアの養成やテレビ電話を活用した遠隔地からのコミュニケーション支援体制の整備、一般の避難所における要配慮者への福祉支援を行う災害派遣福祉チーム(DWAT)(注121)の体制整備や社会福祉施設等の耐震化、高台移転、事業継続計画(BCP)(注122)策定に向けた取組を進めてきました。 92ページの語句の説明 (注121)災害派遣福祉チーム(DWAT) 要配慮者への福祉支援を行うことを目的とし、災害時に県からの派遣要請に基づき、一般の避難所に派遣されるチームです。要配慮者の福祉ニーズの把握やアセスメント、生活機能の低下を防止するための生活上の支援の助言等を行います。 (注122)事業継続計画(BCP) 災害等の緊急時に、被害を最小限にとどめつつ、中心となる事業の継続または早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。 92ページの語句の説明、終わり 93ページ 「当事者調査」では、「地震等の災害が起きた時について、どんなことを不安に思いますか」という質問に対して、「他の避難者とうまく生活できるか」と回答した人が最も多く、次いで「避難場所に移動できるか」、「災害の内容や避難指示等の情報を入手、あるいは理解できるか」、「必要な医薬品や医療が受けられるか」、「避難所の設備が障害に対応しているか」となっています。 災害発生時には、避難誘導が迅速かつ的確に行われ、避難所においては障害の特性に応じた支援や配慮等が行われなければなりません。 グラフ、地震等の災害が起きた時に不安に思うことの説明 当事者調査   全体(n=5,533) 他の避難者とうまく生活できるか37.9% 避難場所に移動できるか37.4% 災害の内容や避難指示等の情報を入手、あるいは理解できるか25.6% 必要な医薬品や医療が受けられるか24.1% 避難所の設備が障害に対応しているか19.8% 避難所で必要な介助を受けられるか15.7% 障害や疾患が悪化しないか15.1% 避難所で、手話や要約筆記などのコミュニケーション支援を受けられるか2.8% 特に不安に思うことはない12.4% その他4.7% 無回答10.1% グラフの説明、終わり また、「当事者調査」では「家族が不在の場合や一人暮らしの場合、近所に支援してくれる人はいますか」という質問に対して、「いない」(42.7%)と「わからない」(24.2%)と回答した人が7割近くを占めています。 情報伝達の方法が限られることから、障害特性によっては災害時に周囲の情報が入らず、適切な避難や判断につながらない可能性があります。障害のある人に対する周囲の人の理解と協力が必要不可欠です。 グラフ、家族が不在の場合や一人暮らしの場合、近所に支援してくれる人の説明 当事者調査 全体(n=5,533) いる27.0% いない42.7% わからない24.2% 無回答6.1% グラフの説明、終わり 94ページ 「当事者調査」で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関して困ったことが「ある」と回答した人は26.4%、「ない」と回答した人が41.6%となっています。 障害種別ごとにみると、困ったことが「ある」と回答した人は、難病の人で39.1%、身体障害のある人で33.0%と多く見られます。 困ったことについての具体的な記述内容では、外出できないことや行動制限によって家族と会えなくなったこと等による不安、仕事への影響、福祉サービスを利用する上の課題(短期入所(注123)やデイサービス等が利用できなくなったこと、家族への負担)、障害特性への配慮が不十分であるために生じた困りごと(感覚過敏等によりマスクの着用が難しいが周りに理解してもらえない、マスクによって口元が見えないので話しかけられても分からない等)などが多く見られました。 グラフ、日常生活、就労状況、社会参加全般について新型コロナウイルスの影響で困ったことの説明 当事者調査 全体(n=5,533) ある26.4% ない41.6% わからない27.3% 無回答4.7% 身体障害(n=1,003) ある33.0% ない37.5% わからない24.5% 無回答5.0% 知的障害(n=2,943) ある28.9% ない36.5% わからない29.9% 無回答4.6% 精神障害(n=1,202) ある26.3% ない48.7% わからない22.2% 無回答2.8% 難病(n=192) ある39.1% ない36.5% わからない23.4% 無回答1.0% 発達障害(n=1,337) ある25.0% ない40.5% わからない31.3% 無回答3.2% 高次脳機能障害(n=100) ある29.0% ない46.0% わからない22.0% 無回答3.0% グラフの説明、終わり 障害のある人が住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、平常時から障害特性と必要な配慮への正しい理解を進めるとともに、保健、医療、福祉体制の整備・充実に加えて、防災対策の充実や感染症への適切な対応が必要です。 94ページの語句の説明 (注123)短期入所 自宅で介護する人が病気の場合などに、障害のある人に短期間、夜間も含め施設等で、入浴、排せつ、食事の介護等を行うサービスです。 94ページの語句の説明、終わり 95ページ 推進施策 ① 災害発生時等の非常時における障害のある人の安全・安心の確保 災害発生時における障害特性に配慮した適切な情報保障や避難支援、避難所等の確保、医療・福祉サービスの継続等を行うことができるよう、防災や復興に向けた取組を市町村や関係機関等と連携して推進します。 また、感染症発生時においては、保健、医療、福祉や関係機関等との連携による支援体制の充実を図るとともに、感染症への適切な対応を図ります。 具体的な取組と主な担当課 災害発生時に迅速に避難支援等を行うための市町村による避難行動要支援者名簿(注124)の更新や障害特性に応じた個別避難計画の作成の促進等による避難支援体制の構築 危機管理・防災課 南海トラフ地震対策課 健康対策課 地域福祉政策課 障害福祉課 障害のある人が迅速に避難できるように、障害特性に配慮した情報の提供等、市町村やその他関係機関が連携した連絡体制の整備の促進 危機管理・防災課 南海トラフ地震対策課 障害福祉課 避難所で障害特性に応じた配慮や必要な支援が行われるための避難所運営マニュアル等の整備や必要な物資の確保、地域住民を中心とした訓練の実施に向けた市町村への支援と働きかけ 南海トラフ地震対策課 地域福祉政策課 障害福祉課 障害福祉サービス事業所等の避難確保計画(注125)の策定及び避難訓練の実施、耐震化・高台移転等の働きかけ 障害福祉課 「高知県災害派遣福祉チーム(DWAT)」の体制の充実に向けた研修や訓練の実施 地域福祉政策課 障害者施設・事業所の施設管理者等を対象とした災害発生時における心理的支援の方法について学ぶ研修の実施 障害保健支援課 災害時においても適切な精神科医療が提供できるような「災害派遣精神医療チーム(DPAT)(注126)」の隊員養成研修や受入訓練の実施 障害保健支援課 95ページの語句の説明 (注124)避難行動要支援者名簿 障害のある人や高齢者等のうち、災害時に一人では避難することが困難な人の的確かつ迅速な安否確認、避難支援を行うための基礎とするため、あらかじめ平常時から市町村が作成する名簿。 (注125)避難確保計画 災害が発生した場合における利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な事項を定めた計画です。 (注126)災害派遣精神医療チーム(DPAT) 自然災害や航空機・列車事故などの集団災害の後、被災地域に入り、精神科医療及び精神保健活動の支援を行う専門的なチームです。精神科医師及び看護師、業務調整員で構成され、被災した医療機関への支援や被災地での精神科医療の提供などを行います。 95ページの語句の説明、終わり 96ページ 情報保障の必要性に関する県民や事業者等への理解促進【再掲】 障害福祉課 タブレット等のテレビ電話機能を活用した「遠隔手話通訳」を災害時などにも活用できるようにするための身近な地域での日頃からの運用体制の整備【再掲】 障害福祉課 外見からは分からなくても援助や配慮を必要としていることを示す「ヘルプマーク」をはじめとした障害のある人に関するマークの普及啓発の推進【再掲】 障害福祉課 安心して障害福祉サービスの利用や医療機関の受診ができるような保健・医療・福祉が連携した支援体制の推進【再掲】 医療政策課 地域福祉政策課 障害福祉課 障害保健支援課 KPI(評価指標) L2津波浸水想定区域内における同意取得者(優先度が高い方)の個別避難計画作成率 現状値 34.7%(令和4年9月30日) 目標値 100%(令和7年度) 福祉避難所受入可能人数 現状値 10,514人(令和4年9月30日) 目標値 10,734人(令和6年度) 97ページ 2 防犯対策や消費者トラブル防止の推進 現状と課題 障害のある人は、犯罪や消費者トラブルにあっても、被害にあっていることに気付きにくい場合や、被害にあっても自らが問題を抱え込み周囲に相談しない場合があることから、被害が顕在化しにくい、被害が拡大しやすいこと等が懸念されます。 また、障害のある人の警察への通報や相談には困難を伴う場合があることから、警察、市町村、地域の福祉施設、関係機関、地域住民等が連携して、防犯対策や消費者トラブル防止を図るとともに、情報提供や意思疎通の手段の充実を図る必要があります。 推進施策 ① 防犯対策の推進と地域安全活動の強化 障害のある人が悪質商法や犯罪の被害にあわないよう情報の提供や見守り活動を促進します。 具体的な取組と主な担当課 市町村や事業者等が連携して行う障害特性に配慮した見守り活動の推進 障害福祉課 警察本部 悪質商法や犯罪の被害にあわないための注意喚起等の情報提供の実施 障害福祉課 県民生活課 消費生活センター 文字等で警察に通報できる「110番アプリシステム(注127)」や電話リレーサービス(注128)を利用した手話による110番通報の受付など、障害のある人からの緊急通報に対する迅速・的確な対応の実施 警察本部 97ページの語句の説明 (注127)110番アプリシステム 聴覚に障害のある方など、音声による110番通報が困難な人が、スマートフォンなどを利用して、文字や画像で警察へ通報することを可能とするシステムです。 (注128)電話リレーサービス 聴覚や発話に困難がある方ときこえる方を、通訳オペレータが手話・文字と音声とを通訳することにより、24時間365日、電話で双方向をつなぐサービスです。 97ページの語句の説明、終わり 98ページ ② 消費者トラブル防止に向けた取組の推進 消費者トラブルに関する情報の提供や被害防止等に向けた取組を進めます。 具体的な取組と主な担当課 あったかふれあいセンター等の既存のネットワークを活用した消費者トラブルに関する情報提供や出前講座等の実施 県民生活課 消費生活センター 高齢者や障害のある人等を地域で支える地域包括支援センターの職員等に対する消費者被害防止に向けた情報提供の実施 県民生活課 消費生活センター KPI(評価指標) 特別支援学校への消費生活出前講座の回数 現状値 3回(令和3年度) 目標値 6回(令和11年度) 集落活動センターでの消費生活出前講座の回数 現状値 1回(令和3年度) 目標値 5回(令和11年度)