第7期障害福祉計画・第3期障害児福祉計画の策定に当たっての基本的な考え方 令和5年 月  高知県  県及び市町村は、「障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針(平成18年厚生労働省告示第395号)」(以下「基本指針」という。)のほか、この基本的な考え方を参考としつつ、第6期計画の進捗状況等の把握や分析を行うとともに、地域における課題等を踏まえ、第7期障害福祉計画・第3期障害児福祉計画を策定する。 1 総論   本県では、障害者自立支援法の施行以降、県中央部を中心に通所サービスやグループホーム等の整備や障害児通所事業所の整備が進み、サービスを利用する人が増加している一方で、中山間地域では、事業所の参入が進まないことなどから、身近な場所で必要な障害福祉サービス等が十分受けられないといった課題がある。   こうした課題を解決するとともに、障害のある人もない人も、ともに支え合い、安心して、いきいきと暮らせる「共生社会※1」を実現するため、障害のある人が、身近な地域で障害特性やライフステージ※2に応じて適切な障害福祉サービスや相談支援などが受けられるよ う、サービスの提供体制の整備を行い、県内全域でのサービス提供水第7期障害福祉計画・第3期障害児福祉計画の策定に当たっての基本的な考え方 令和5年 月  高知県  県及び市町村は、「障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針(平成18年厚生労働省告示第395号)」(以下「基本指針」という。)のほか、この基本的な考え方を参考としつつ、第6期計画の進捗状況等の把握や分析を行うとともに、地域における課題等を踏まえ、第7期障害福祉計画・第3期障害児福祉計画を策定する。 1 総論   本県では、障害者自立支援法の施行以降、県中央部を中心に通所サービスやグループホーム等の整備や障害児通所事業所の整備が進み、サービスを利用する人が増加している一方で、中山間地域では、事業所の参入が進まないことなどから、身近な場所で必要な障害福祉サービス等が十分受けられないといった課題がある。   こうした課題を解決するとともに、障害のある人もない人も、ともに支え合い、安心して、いきいきと暮らせる「共生社会※1」を実現するため、障害のある人が、身近な地域で障害特性やライフステージ※2に応じて適切な障害福祉サービスや相談支援などが受けられるよ う、サービスの提供体制の整備を行い、県内全域でのサービス提供水準の向上を目指す。 2 目標の設定 県及び市町村は、基本指針に即して、地域生活や一般就労への移行等について数値目標を設定する。なお、その際には、障害福祉サービス等の利用状況や個々のケアマネジメント、ニーズ等を踏まえて設定する。 (1) 福祉施設の入所者の地域生活への移行 令和4年度末時点において福祉施設に入所している障害のある人のうち、令和8年度末までに地域生活に移行する人の目標値を設定する。 なお、数値目標の設定に当たっては、障害の特性や年齢、ニーズなどのほか、地域における居住の場としてのグループホームの整備状況等を踏まえて設定する。 (2) 精神科病院から地域生活への移行   入院中の精神障害者の退院に関する目標値として、入院後3ヶ月時点、6ヶ月時点及び入院後1年時点の退院率の目標値並びに1年以上の長期入院患者数に関する目標値を設定するとともに、退院後   1年以内の地域における平均生活日数を設定する。 なお、数値目標の設定にあたっては、精神障害にも対応した地域包括ケアシステム※3の構築状況等を踏まえて設定する。 (3) 地域生活支援の充実   令和8年度末までに、各市町村は、地域の実情に応じて地域生活支援拠点等(地域生活支援拠点(障害のある人の障害の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据え、地域生活への移行や親元からの自立等に当たっての相談、一人暮らしやグループホームへの入居の体験の機会・場の提供、短期入所の利便性・対応力の向上等による緊急時の受入対応体制の確保といった機能が求められており、グループホーム又は障害者支援施設にこれらの機能を付加した拠点)又は面的な体制(地域における複数の機関が分担して機能を担う体制)をいう。)を整備するとともに、その機能充実を図る。(複数市町村による共同整備も含む)   また、強度行動障害のある人については、特性に適した環境調整や支援の継続的な提供が必要であるため、令和8年度末までに、各市町村又は圏域において、支援ニーズを把握し、支援体制の充実を図る。 (4) 福祉施設から一般就労への移行 令和8年度中に一般就労に移行する福祉施設利用者の数について目標値を設定するとともに、障害のある人の一般就労への移行を一層促進するため、障害のある人の一般就労や雇用支援策に関する理解の促進を図る。 また、就労継続支援A型及び就労継続支援B型については、一般就労が困難である者に対し、就労や生産活動の機会の提供、就労に向けた訓練等を実施するものであることから、その事業目的に照らし、それぞれ移行実績の目標値を設定する。    県は、就労支援に関係する機関の連携強化を図るため、協議会等を設ける。 加えて、県の障害福祉計画において障害保健福祉施策と労働施策の双方から重層的に取り組むため、労働担当部局等と連携して、基本指針の別表第1の1の項に掲げる事項について令和8年度の活動指標を設定する。   障害者の一般就労への定着も重要であることから、令和8年度における就労定着支援事業の利用者数及び就労定着率に係る目標値を設定する。   (5) 障害児支援の提供体制の整備等   児童発達支援センターの設置、保育所等訪問支援を利用できる体制の構築、主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所及び放課後等デイサービス事業所の確保や医療的ケア児等に関するコーディネーターの配置等の目標値を設定する。   なお、地域の実情により児童発達支援センターを未設置の市町村においては、中核的な支援機能と同等の機能を有する体制を地域において整備する。   また、聴覚障害児を含む難聴児の支援にあたっては、児童発達支援センター、特別支援学校(聴覚障害)等の連携を強化し、難聴児支援のための中核機能を果たす体制の充実を図る。 (6) 相談支援事業の充実・強化等   令和8年度末までに、各市町村において、相談支援体制の充実・強化等に向け、総合的な相談支援、地域の相談支援体制の強化及び関係機関等の連携の緊密化を通じた地域づくりの役割を担う基幹相談支援センターの設置等による支援体制の確保等の目標値を設定する。   また、個別事例を通じて抽出される地域課題について、関係機関等と協議、連携し、地域サービス基盤の開発・改善等を行う。 (7) 障害福祉サービス等の質の向上   令和8年度末までに、サービスの質の向上を図るための取組に係る体制の構築を図る。 3 区域の設定 県の障害福祉計画・障害児福祉計画(以下、「障害福祉計画等」という。)における、指定障害福祉サービス、指定地域相談支援又は指定計画相談支援、指定障害児通所支援及び指定障害児相談支援の種類ごとの必要な量の見込みを定める単位となる区域(障害者総合支援法第89条第2項第2号)は、二次保健医療圏と高齢者保健福祉圏と整合を図り、次のとおりとする。 <障害保健福祉圏> 圏  名 市 町 村 名 安  芸 室戸市、安芸市、東洋町、奈半利町、田野町、安田 町、北川村、馬路村、芸西村 中央 (中央東) 南国市、香美市、香南市、本山町、大豊町、土佐町、 大川村 (中央西) 高知市、土佐市、いの町、仁淀川町、佐川町、越知 町、日高村 高  幡 須崎市、中土佐町、四万十町、津野町、梼原町 幡  多 四万十市、宿毛市、土佐清水市、黒潮町、大月町、 三原村 4 障害福祉サービスの提供体制の確保 (1) 訪問系サービス 障害のある人が、身近な地域で必要な訪問系サービス(居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護及び重度障害者等包括支援をいう。以下同じ。)が受けられるよう、充実を図る。 (2) 日中活動系サービス 障害のある人が、身近な地域で希望する日中活動系サービス(生活介護、自立訓練、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援、療養介護、短期入所及び地域活動支援センターで提供されるサービスをいう。以下同じ。)が利用できるよう、充実を図る。 さらに、就労移行支援事業の推進等により、福祉施設から一般就労への移行を進める。 (3) グループホーム等及び地域生活支援拠点 グループホーム及び地域相談支援の充実を図るとともに、地域生活支援拠点等を各圏域に少なくとも一つ整備し、その機能充実により、地域生活への移行や地域生活の維持、継続を図る。  (4) 施設入所支援    障害の特性や年齢、家族の状況、地域の障害福祉サービスの整備状況等を勘案し、施設入所支援が必要な人が利用できるよう規模の適正を図る。 (5) 相談支援 障害のある人が地域で安心して暮らしていくためには、障害福祉サービスの適切な利用を支え、また、その他各種ニーズに対応する総合的・専門的な相談支援体制の構築が不可欠である。 また、障害福祉サービスの利用に当たり、作成されるサービス等利用計画は、支給決定に先立って必ず作成する体制を確保することが重要となることから、相談支援を行う人材の育成支援や基幹相談支援センターの有効活用など、地域における相談支援の充実に努める。    さらに、相談支援の提供体制の確保を含む障害のある人への支援体制の整備を図るとともに、地域の課題を解決するため、障害者総合支援法第89条の3第1項の規定に基づき設置した協議会を積極的に活用することが重要である。 5 障害児支援の提供体制の確保 障害のある子どもへの支援については、子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号)において、「子ども・子育て支援の内容及び水準は、全ての子供が健やかに成長するように支援するものであって、良質かつ適切なものでなければならない」と規定されていることなどを踏まえ、居宅介護や短期入所等の障害福祉サービス、障害児通所支援等の専門的な支援を確保するとともに、保健、医療、保育、教育、就労支援等関係機関と連携を図りながら、障害のある子ども及びその家族に対して乳幼児から学校卒業まで一貫した効果的な支援を身近な場所で提供する体制の構築を図るため、障害児通所支援等の整備について計画的な取組を進める。 6 地域生活支援事業 県及び市町村は、実施する地域生活支援事業について、障害のある人のニーズに十分配慮し、地域の実情に応じて柔軟に取り組むよう障害福祉計画等に定める。 7 計画策定に当たっての留意点 (1) 障害のある人のニーズの把握等 障害福祉計画等の策定に当たっては、サービスの利用状況等を分析するとともに、地域における障害のある人の実情、ニーズを的確に把握することが必要である。    このため、障害のある人やその家族等に対して、アンケート調査等を実施し、その結果等を十分に勘案しつつ、障害福祉計画等に反映する。  (2) 作成委員会等の開催、住民意見の反映 障害福祉サービス等の基盤整備を進めるためには、障害及び障害のある人に対する地域住民の理解が不可欠であり、障害福祉計画等の策定に当たっては、障害のある人を含む地域住民の意見を聴くことが必要である。 このため、作成委員会等における意見聴取やインターネット等の活用によるパブリックコメント※4などを行うことが必要である。 (3) 市町村と県との連携 市町村は、住民に最も身近な基礎的な自治体として、障害者総合支援法の実施に関して一義的な責任を負い、一方、県には、市町村の方針を尊重しつつ、市町村の行う事業が適正かつ円滑に実施されるよう、市町村に対する支援を行うことが求められる。 このため、障害福祉計画等の策定に当たっては、市町村と県との間で密接な連携を図ることが必要である。 (4) 他の計画との関係 障害福祉計画等は、障害者計画、地域福祉計画、医療計画、介護保険事業計画、子ども・子育て支援事業計画等、障害のある人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものとする必要がある。 (5) PDCAサイクル※5の導入(定期的な調査、分析及び評価並びに必要な措置) 障害福祉計画等に定める目標等については、毎年度、実績を把握のうえ、障害者施策や関連施策の動向なども踏まえ、分析及び評価を実施し、必要に応じて計画を変更するとともに、事業の見直しや新たな取組みの検討等を行う。 なお、その際には、協議会等の意見を聴くとともに、その結果についても公表するよう努めるものとする。 (6) 計画期間  国指針を踏まえ、県の障害福祉計画等は、三年を一期として作成するが、市町村においては、地域の実情や報酬改定・制度改正の影響の有無を考慮して、柔軟な期間設定を可能とする。その場合においても、三年を一期とした成果目標及び活動指標を設定することとする。また、国が「基本指針」を改定した際には、社会や地域の状況の変化、他の行政計画の見直し等を踏まえて、支給実績、障害福祉に関するニーズ、事業者の状況等について調査、分析及び評価を行い、サービス等の見込みと実績に乖離が生じた場合は、サービス見込み量の変更について三年を一期として必ず計画に反映させるとともに、成果目標や活動指標についても、必要な見直しを行うこととする。                                            ※1 共生社会    人間は一人ひとりがすべて異なる存在であり、この違いをかけがえのないものとして受けとめ、互いが理解し合い、共に生きる社会。  ※2 ライフステージ    乳幼児期、学齢期、青年期、壮年期、高齢期など人間の一生をいくつかに分けて考えた段階。  ※3 地域包括ケアシステム    可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい人生を最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域の包括的な支援・サービス提供体制  ※4 パブリックコメント    条例・規則等を制定、改正しようとする場合に、その内容をあらかじめ公示し、広く意見を求め、提出された意見を考慮して意思決定を行うとともに、意見に対する対応を公表する意見公募手続。  ※5 PDCAサイクル    Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を順に繰り返すことによって、継続的に業務を改善する手法。