公開日 2022年05月16日
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行事名
高知県立文学館常設展企画コーナー「嶋岡晨~「肉化された精神」~」 -
日時
2022年4月1日~2023年3月26日 9時00分~17時00分 -
場所
高知県立文学館 2階 常設展企画コーナー -
知事の出席
無 -
副知事の出席
無 -
取材ポイント
高知県窪川町志和(現・四万十町)出身の嶋岡晨は、仏文学者、詩人、評論家、小説家、元立正大学文学部教授と様々の顔を持っている。今年で90歳。今も現役でご活躍である。 嶋岡は、詩・評論・小説などの幅広い分野で仕事をしているが、その根幹にあるのは生への限りなき追求であり、嶋岡の論考「思考と現実」において、文学の核をなしているのは、詩であると言える。 90歳を迎えた記念の年に、多角的に活躍する嶋岡の文学や芸術について、特に詩を中心に紹介する。
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内容
【おもな展示資料】 ・原稿「鏡川のほとり」「肉(体)化される精神」 ・油絵「緑の馬」「愛人たち」「闘う詩人」 ・著作本(詩集)「薔薇色の逆説」「巨人の夢」「洪水」 ・映画研究誌「幻影」 ・ラジオドラマ脚本 ほか 【展示内容】 嶋岡晨のプロフィール(略年譜) 〈嶋岡晨の文学〉 〇詩、詩論ほか 嶋岡の教え子である詩人の城戸朱理は、嶋岡の詩の根底には「詩の強度があり、表現上の変化や変遷を超えた詩人の本質がある」と分析しているが、このことは、今回の題目である「肉化された精神」に通じるものである。 このコーナーでは、嶋岡の詩の魅力を紹介する。 〇小説 小説では「裏返しの夜空」、「《ポー》の立つ時間」が芥川賞候補に挙がった。また、土佐出身の幕末維新の人物伝を執筆しており、坂本龍馬、岩崎弥太郎、板垣退助、中岡慎太郎、谷干城などが名を連ねている。 彼は、その時代に確かに息づいていた「人間」の姿を見事によみがえらせている。 このコーナーでは、嶋岡の小説の魅力を紹介する。 〇翻訳 嶋岡は「現代フランス詩集」(飯塚書店)のあとがきに「今日の視点からフランスの現代詩の一つの略地図を作り、新しい詩精神の実態を想定せしめ、わたしたちの未来への旅行のために、いささかなりとも効用あらしめることにあります」と書いている。 嶋岡によって、ドブジンスキー、パイユー、エリュアール、ジュペルヴィエル、プレヴェール、カリントンなどフランス詩人たちの作品は、次々と日本の言葉に姿を変えていった。このコーナーでは、「ランボーと実存主義」ほか、嶋岡の翻訳の数々を紹介する。 〈嶋岡晨と芸術〉 嶋岡晨は、芸術にも造詣が深く、銀座で油絵の個展を開催するなど、その実力は高く評価されている。 また、高知工業高等学校時代に発行した同人誌「マーキュリーの杖」では、詩や小説とともに表紙の絵や挿画を描くなど、その多才ぶりを発揮した。 このコーナーでは、芸術を愛する嶋岡の魅力を紹介する。 〇詩劇グループ<鳥の会>寺山修司・河野典生・堂本正樹 〇100冊近く書いた、ラジオドラマの脚本 他に、シナリオ詩「オルヘウス 詩人と詩」、「カルメン変容」ほか 〇校歌の作詞 土佐塾中高等学校校歌 作詞 嶋岡晨 作曲 平井康三郎ほか 〇嶋岡晨と絵画 フランスの素朴派画家モーリス・ロワランとの交流や嶋岡が描いた油彩の紹介 【休館日】 令和4年6月20日(月)~22日(水): 臨時休館 令和4年12月27日(火)~令和5年1月1日(日):年末年始休館日 【観覧料】 370円 高校生以下無料/20名以上の団体は2割引 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者(1名)、高知県及び高知市長寿手帳をお持ちの方は無料 【問合せ先】 主催:高知県立文学館(公益財団法人 高知県立文学館) 〒780-0850 高知県高知市丸ノ内1-1-20 Tel:088-822-0231 / Fax:088-871-7857 担当:津田 *当館HPでは、最新の情報をご覧いただくことができます。 https://www.kochi-bungaku.com/