南海地震? 南海トラフ地震?
1)南海地震と南海トラフ地震
過去の南海地震は、これまでおおむね100年から150年ごとに発生しており、東南海地震や東海地震と同時、または数十時間から数年の時間差で発生したことが知られています。また、1605年の慶長地震では、揺れによる被害の記録があまりない一方、津波による大きな被害があったという記録が残されており、下図の中の「トラフ付近の震源域」で起きた地震であったのではといわれています。
南海トラフ地震は、南海トラフ及びその周辺の地域における地殻の境界を震源とする大規模な地震をいい、この中には南海地震や東南海地震、東海地震などが含まれます。それぞれの地震が単独で発生する場合もあれば、複数の地震が同時または時間差で発生する場合もあります。
また、最新の科学的知見によれば、発生頻度は極めて低いとされていますが、下図に示す想定震源域全体を震源とする東海から九州にかけて甚大な被害を及ぼす最大クラスの地震が起こる可能性もあります。
想定震源域図
(参考:海上保安庁海洋情報部と中央防災会議資料をもとに高知大学総合研究センター岡村眞特任教授改変)

1600年以後の東海・東南海・南海・日向灘地震
(参考 :「 地震調査研究推進本部 南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)について」をもとに作成)

2)南海トラフ地震の起こるしくみ
地球の表面は、「プレート」と呼ばれる厚さ数十キロメートルの巨大な板状の岩盤に覆われています。 このプレートは、年間に数センチメートルから十数センチメートルという、非常にゆっくりとした速さで動いています。


土佐湾沖では、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む動きをしています。
このため毎年毎年、2つのプレートの境界付近でひずみが少しずつたまっていきます。ひずみに耐える力が限界に達した時に、引き込まれたプレートが急に元に戻ろうとはね上がることにより地震が発生します。
地震が発生すると、高知県全体が大きく揺れます。さらに、海底地盤の動きによって海面が大きく持ちあがり、その波が伝わり沿岸域では津波が発生します。
プレート間の動き

