高知県公文書開示審査会答申第99号

公開日 2009年02月27日

更新日 2014年03月16日

高知県公文書開示審査会答申第99号

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諮問第99号


第1 審査会の結論

 知事が、「前田川(住宅促進関連)改修工事の工事交渉日誌(交渉相手:高知市道路建設課)」を平成14年9月12日付けで部分開示とした当初の決定は対象公文書の特定が漏れていた。

しかしながら、平成15年に再調査を行った結果、平成15年6月23日に当初の決定を変更して当初特定が漏れていたメモについて追加開示することを通知し、部分開示している。また、他には対象となる公文書の存在は確認できない。

以上のことから、異議申立ての理由が無くなっており、知事は本件異議申立てを棄却するのが相当である。

第2 異議申立ての趣旨

 本件異議申立ては、異議申立人が平成14年8月29日付けで高知県情報公開条例(平成2年高知県条例第1号)に基づき行った「前田川(住宅促進関連)改修工事の工事交渉日誌 交渉相手 高知市道路建設課」の開示請求(以下「本件開示請求」という。)に対し、知事(以下「実施機関」という。)が平成14年9月12日付けで行った「前田川(住宅促進関連)改修工事の工事交渉日誌(交渉相手:高知市道路建設課)」の部分開示決定(以下「当初部分開示決定」という。)に対し、求めたすべての公文書の開示を求めるというものである。

   また、実施機関が平成15年6月23日付けで行った追加開示後においても、求められた公文書すべてが開示されているものではないとして、異議申立ては取り下げられていない。

第3 実施機関の部分開示決定理由等

 実施機関が、決定理由説明書及び意見陳述で主張している部分開示決定理由等の主な内容は、次のように要約できる。

1 再調査による新たな部分開示について

  本件開示請求は、高知市道路建設課との工事交渉日誌についてであり、平成11年4月28日以降の6回分の工事交渉日誌及び付属資料を特定して、当初部分開示決定を行った。

  その後、平成15年5月21日に、市民オンブズマン高知から知事に、別件の開示請求に対して県が重要な情報を削除したものを開示し、情報を隠蔽している旨の申し入れ書(以下「申し入れ書」という。)が提出された。この申し入れ書を受けて、当該事案について再調査を行った結果、申し入れ書のとおり県が不適正な開示決定を行っていたことが判明した。

  このため、平成14年度中に県が受けたすべての開示請求に対する決定の内容について調査を行ったところ、本件開示請求に対する当初部分開示決定についても、メモ1枚の特定が漏れていたことが確認されたため、追加開示を行った。

  その後、異議申立人に対して本件異議申立ての取り下げについて問い合わせたところ、取り下げの意思の無いことを確認した。

2 対象公文書の特定について

  本件開示請求では、交渉相手高知市道路建設課と明示されているので、交渉相手は記載されている高知市道路建設課に特定した。

第4 異議申立人の主張

異議申立人及び補佐人が異議申立書、意見書及び意見陳述で主張している異議申立ての主な内容は、次のように要約できる。

1 求めた公文書の一部しか開示されていない。

(1) 平成5年10月6日の県議会において、前田川河川改修に関する議員の質問に対し、当時の土木部長が「御要請のございました道路の一体的な整備、お話のとおりでございまして、今後、管理者である高知市とも十分な連携をとってまいりたいと考えております。」と発言した。この後の近い時期に、高知市道路課と話し合いがなされたと考える。その交渉日誌が開示されていない。

(2) 平成10年7月17日高知河港事務所(現高知土木事務所)と用地交渉を行った。異議申立人の「市道を河川の拡幅に用い、河川の上に市道を設けてはどうか。」との提案に対し、河港事務所の職員が「高知市と平成9年12月20日に話し合いを行った。市道の計画は何時になるか未定であり、それまで待てない。市側の話では、12m道路で見直すつもりはないとのことである。市の施行する事で、県としては何も言えない。」と説明した。この頃、河港事務所の職員が高知市と話し合っているのは明らかであり、この時期の交渉日誌があるはずである。

2 対象公文書の特定について

本件開示請求の開示請求書では、道路建設課と特定しているが、高知市の道路関係の部局がどのようになっているかはわからないので、道路に関するもの全体に対する請求という意味で記載した。道路建設課に関する文書ではないから開示しないというのはおかしい。

  なお、非開示とされた個人情報については争わない。

第5 審査会の判断

1 対象公文書の特定について

  本件開示請求の開示請求書には、交渉相手高知市道路建設課と記載されている。異議申立人の主張するように、県民は県や市の組織について、そのすべてを把握しているわけではないので、公文書の特定の際に配慮が必要だということは言うまでもない。

しかしながら、本件開示請求のように、「交渉相手高知市道路建設課」とまで具体的に存在する課名が記載された請求があった場合、実施機関が道路建設課を交渉相手とする工事交渉日誌のみを対象公文書として特定したことは、やむを得ないものと認められる。

2 その他の公文書の存否について

  実施機関は、申し入れ書を受けて再調査した結果、当初部分開示決定時に特定が漏れていたメモ1枚を、平成15年6月23日に追加して開示している。

  また、異議申立人が主張するように、その他の資料から推測すると、平成11年4月28日以前にも高知市道路建設課と工事交渉が行われていたと考えられる。

  しかしながら、実施機関が当時の担当班長に確認したところによると、確かに工事交渉は行われていたが、その内容を交渉日誌として取りまとめてはいないとのことであった。また、当審査会が高知河川事務所(現高知土木事務所)で調査した結果、その存在は確認できなかった。

  

 以上のことから、異議申立ての理由が無くなっており、実施機関は本件異議申立てを棄却するのが相当である。

第6 結論

当審査会は、本件部分開示決定及び新たに行った追加開示について具体的に検討し、最終的には高知県公文書開示審査会規則第4条第3項の規定による多数決により、冒頭の「第1 審査会の結論」のとおり判断した。

   なお、当審査会の岡村会長、稲田委員、溝渕委員及び山下委員は、現在の高知県収用委員会委員又は当該案件に関する事業が実施されていた当時の高知県収用委員会委員であったことから、本件の審査には加わっていない。

第7 審査会の処理経過

当審査会の処理経過は、次のとおり。

年月日 処理内容
平成14年10月28日 ・ 実施機関から諮問を受けた。
平成15年2月18日 ・ 実施機関から決定理由説明書を受理した。
平成16年1月19日
(平成15年度第8回第三小委員会)
・ 実施機関からの意見聴取及び諮問の審議を行った。
平成16年2月20日
(平成15年度第10回第三小委員会)
・ 高知河川事務所において異議申立人、補佐人及び実施機関からの
意見聴取並びに書類調査を行った。
・   諮問の審議を行った。
平成16年4月13日
(平成16年度第1回第三小委員会)
・ 諮問の審議を行った。
平成16年5月11日
(平成16年度第2回第三小委員会)
・ 実施機関からの意見聴取及び諮問の審議を行った。
平成16年6月8日
(平成16年度第4回第三小委員会)
・ 諮問の審議を行った。
平成16年8月12日
(平成16年度第6回第三小委員会)
・ 諮問の審議を行った。
平成16年9月14日
(平成16年度第8回第三小委員会)
・ 諮問の審議を行った。
平成17年3月23日
(平成16年度第4回公文書開示審査会)
・ 諮問の審議を行った。
平成17年9月12日 ・ 答申を行った。

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