公開日 2016年05月17日
平成27年度 地域の皆さんの活動(地域支援企画員からの報告)
香南市の取り組み(物部川ブロック)
報告者:香南市地域支援企画員 この記事に関するお問い合わせはこちら:電話0887-54-5168
香南市香我美町の細いくねくね道を登った先にある“香南市最北端”の地、それが舞川地区です。香南市は、2010年の国勢調査では、高知県内の市町村で唯一人口が増加した市である一方、舞川地区は、住民わずか4世帯、8人の山深い地です。しかし、ここは美しい山と川に囲まれ、一度足を踏み入れると、澄んだ空気に包まれて携帯の電波だって届かない、まるで俗世から解き放たれたような、まさに“桃源郷”なのです。
舞川地区はかつて隣の撫川(むがわ)地区と合わせて約400人が暮らしていた時期もありましたが、過疎化に伴い、両地区の小・中学校は統合、休校、そして平成16年にはついに廃校となり、現在では舞川地区・撫川地区を合わせても、住民はわずか11人となっています。
廃校となった舞川地区の旧北部小・中学校は、現在、キャンプ場として活用されています。バンガローも3棟あるほか敷地内には五右衛門風呂まで備え付けられており、夏場に県外から訪れる人も少なくありません。
(※)香南市舞川キャンプ場
・住所:香南市香我美町舞川610番地
・利用可能期間:5~10月(ただし、時期によっては受入可能日が限られます。)
・問い合わせ先:香南市商工水産課 0887-57-7520
- <バンガロー>
- <五右衛門風呂>
学校休校後も、この場所で断続的に地区の運動会が開催されていましたが、平成5年を最後に中断していました。しかし、ここからがこの地区の底力。平成18年には地区出身者などに参加を呼び掛け、13年ぶりに運動会を復活させたのです。地区内外を問わず訪れた方全員が選手となって参加し、「縄ない」や「丸太切り」、昭和30年代の農家の服装を再現する「昔はこれぜよ」など、昔懐かしい競技を楽しむこの「ふれあい運動会」は数年前まで開催され、人々の交流の場となっていました。
また、舞川と言えば、有名なのは「大蛇藤(だいじゃふじ)」です。大蛇藤は、舞川に自生している藤の巨木で、樹齢約300~400年と言われています。蛇のように木に巻きついた姿とすぐ下の舞川の淵に大蛇が住んでいたという伝説から、「大蛇藤」と呼ばれています。平成27年は、残念ながら藤が裏年だったこともあり開催されませんでしたが、例年、見頃を迎える5月には「大蛇藤まつり」が開催され、子どもからお年寄りまでたくさんの方が訪れています。
- <大蛇藤>
- <大蛇藤>
住民わずか数人のこの地区で、こういったイベントの実施に奔走しているのが、舞川公民館長の小松光廣さん。77歳というお歳ながら、地域住民の中ではなんと最年少!子どもたちやお客さんを喜ばせたい、そんな思いから長年これらの地域活動に携わってこられました。
平成27年8月には、小松さんの企画により「舞川家族ふれあい釣り大会」が周辺地区の住民の方々のご協力を得て開催されました。川に約2,000匹のアメゴを放流し、家族でゆったりと釣り糸を垂らしたり、生簀の中にアメゴを放ち子どもたちが掴み取りをしたり。普段は数人の舞川地区にのべ140人近い参加者が集まり、子どもたちの歓声が静かな山里にこだましていました。
- <アメゴ釣り大会>
- <アメゴの掴み取り>
このような美しい自然を残し、人々の癒しの地であり続けてきた舞川地区ですが、否応なしに高齢化が進み、集落は今、危機的状況にあります。私たち地域支援企画員ができることは、わずかなことかもしれませんが、今後も地域を思い、地域のために活動をされている方のお手伝いをしていきたいと思います。
連絡先
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