雲の上の町にくらす梼原町のにく(肉)物語

公開日 2019年08月09日

平成30年度 地域の皆さんの活動(地域支援企画員からの報告)

梼原町の取組(高幡ブロック)

 雲の上の町梼原町は
 標高1,455mにもなる雄大な四国カルストに抱かれた自然豊かな山間の小さな町です。
 梼原町の豊かな自然を活かした「肉」の地産外商の取り組みを3つご紹介します。
 

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【畜産の町「牛」の物語】
 

≪これまでの取り組みと成果≫

 カルストの風物詩といえば、四国カルストで放牧されている牛の風景ですね。 標高1,000m~1,400mの四国カルスト高原の地形により、夏場冷涼な気候であることを活かし、春から秋にかけて「夏山冬里」方式による牛の放牧を行っています。
 梼原町では、畜産業の維持振興と兼業農家の所得向上を図るため、平成29年度から地域アクションプランに位置づけ、高知県産業振興推進総合支援事業補助金を活用し、横貝の(一社)津野山畜産公社の敷地内に新たな畜舎を建設、施設整備を行いました。 

≪H30年度の取り組み≫

 今後は、生産頭数を増加させ、土佐和牛の地域ブランド「カルスト牛」として、町をはじめとして、関係機関で定着化の推進を行う計画です。
 平成30年度は、県の広報番組「さんしんGO!」でも取り上げ、放送局と町、公社との繋ぎから取材の同行までの支援を行いました。また、高知県地産地消・外商課が主催する「県産品商談会」のチャレンジコーナーブースへの出展を提案・支援を行い、参加しているバイヤーさんへの声がけやPRを共に行いました。

梼原町2
 
梼原町3
 

【「お山のごちそう(ジビエ)」の物語】 
梼原町4


≪これまでの取り組みと成果≫

 梼原町では、町内全域をカバーする6ヶ所の集落活動センターが立ち上がっており、それぞれ地区の特徴を活かし活動しています。
 その中のひとつ、特定非営利活動法人ゆすはら西が運営する「集落活動センターゆすはら西」では、町内全域をカバーする形で猟友会と連携し、山に埋めている捕獲鳥獣をお金にかえるための取り組みを開始しました。
 平成29年8月、世界初のジビエカー(移動式解体処理車)導入、平成30年4月には獣肉解体処理施設「ゆすはらジビエの里」も完成、運用を開始し、町内猟友会の協力により、年間処理頭数が、運用後半年で目標の半分を上回る推移で伸び続け、安定してきました。

≪H30年度の取り組み≫

 運用開始と同時に加工にも力を入れ、愛媛県西予市の加工場で燻製にした商品を町内のスーパー等で販売、現在も梼原の土産物として売り切れが出る程の好評ぶりです。また、生肉を使った新商品が期間限定で県庁地下食堂のメニューになったり、地域の飲食店やパン屋さんでもメニュー化され、「ゆすはらジビエ」の認知度向上及び販路を広げてきました。
 一方で、消費者の安全・安心に対するニーズも高まってきていることから、農林水産省の認証制度「国産ジビエ認証」の取得についても取り組んでいます。獣肉解体処理施設「ゆすはらジビエの里」や、区長、町と問題を共有した結果、高知県集落活動センター推進アドバイザー制度を活用し、施設の衛生管理基準や、狩猟時から搬入、出荷までの行程について、認証取得に向けた具体的なアドバイスを受け、現在も引き続き取り組んでいるところです。
 また、高知県地産地消・外商課が主催する「県産品商談会」のチャレンジコーナーブースへの出展を提案・支援を行い、参加しているバイヤーさんへの声がけやPRを共に行いました。

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【梼原町の伝統食「キジ」の物語】

 

梼原町7

≪これまでの取り組みと成果≫
 梼原町では、昭和50年代から農家の庭先飼育によるキジ(高麗雉)の生産が始まりました。 平成25年度から「梼原町キジ肉の生産・販売の拡大」として地域アクションプランに位置づけ、品質の向上と出荷体制の強化、販路開拓、地元でのキジ肉消費向上と取り組みを行ない、平成27年度には産業振興総合補助金により熟成を行うための設備を導入しました。また、町内の飲食店でキジを使ったメニューを提供する「雲の上のキジグルメ」を展開するとともに、県産品商談会にも出展し、認知度向上や外商に取り組んでおり、販路を獲得してきました。同時に外商に強みとなる県版HACCPに認証取得にも取り組んでいるところです。
 生産については、生産者の高齢化という課題はありますが、孵化率の向上等により、生産羽数も増加したため、今後さらに販路を開拓する必要があります。

≪H30年度の取り組み≫

 平成30年度は、産業振興アドバイザー制度を活用し、新商品の開発や販路開拓についてのアドバイスを受け、時代と共に変化する消費者のニーズに応える商品づくりの提案により、新たな顧客の獲得に取り組んでいます。
 今後も引き続き、県産品商談会による県外バイヤーへのPR、町内外のイベントを中心に、さらに販路を伸ばす取り組みを進めて行きます。

梼原町8


≪地域支援企画員の関わり≫

 中山間地域で生まれたものは特別な産品でなくても、都会から見ればそのひとつひとつが「宝」だと思います。
 県の取り組みである地産外商の施策を繋ぎ、その価値をどう伝えるか。
 求められているものに対して何が足りないのか。
 作り手との調整を図りながら、それぞれの歩幅で実行・支援することを大切に、今後も地域に根ざした活動を続けて行きます。

≪この記事に関するお問い合わせ≫

 梼原町地域支援企画員 電話:0889-65-0260

 

 

連絡先

高知県 産業振興推進部 計画推進課
住所: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号
電話: 企画調整担当  088-823-9333
成長戦略担当  088-823-9049
地域産業担当  088-823-9334
地方創生担当  088-823-9335
ファックス: 088-823-9255
メール: 120801@ken.pref.kochi.lg.jp