
本県は、全国に先駆けて、人口の自然減による経済規模の縮小、過疎化の進展といった数多くの課題に直面してまいりました。そして災害多発県でもあります。ただ、人口減少は全国的に進展しており、他の地域もいずれ同じ課題に直面することとなります。そして災害対応も全国的な課題です。ある意味、本県は課題の先進県。であればこそ、私は、高知を課題解決の先進県としていきたい、そうすることで県勢浮揚に繋げていきたいと考えています。長年悩まされてきたからこそ蓄積された知恵を生かし、時代を生き抜く処方箋を全国に先駆けて示すことで、高知を後続の県に頼られる、いわば時代に必要とされる県にしていきたいと思うのです。
そのために、私は、特に以下の3つの姿勢を重視して県政運営に当たってまいります。その第一は、本県が抱える政策課題に真正面から取り組む姿勢です。第二に、自らの知恵で解決策を切り拓く創造性を重視します。課題先進県だけに、解決のための先例は多くありません。第三に、そこから得たノウハウを積極的に対外発信し、県外から活力を呼び込むよう努めます。
こうした姿勢の下、課題解決の先進県を目指して、これからの4年間、「産業振興計画」「日本一の健康長寿県構想」「教育改革」「南海地震対策」「インフラ整備の促進」の5つの基本政策をさらに継承・発展させてまいります。加えて、中山間の各集落の暮らしを支える取り組みの抜本強化や、将来の基幹産業の育成といった新たな政策も打ち立てていきます。
こうした取り組みを通じて、私は、県内外に「絆のネットワーク」を張り巡らせていきたいと思っています。例えば、地産外商の絆を県内各地域と都会との間でネットワークのように張り巡らせていく、また、高知型福祉の支え合いの絆や防災の絆をネットワークとして県内全域に張り巡らせていく、こうした取り組みを通じて、高知を人口減少や災害に負けない課題解決の先進県としていきたいと考えています。
これからの4年間、私自身が県内各地域を訪問し、皆さまから直接お知恵を賜る機会を数多く設けさせていただきたいと思っています。「対話と実行」の姿勢を一層徹底していくことを通じて、皆さまとともに県勢浮揚を成し遂げていきたい。私の年頭の決意です。