すぐ解る流行の状況! 感染症週報(第30週)

公開日 2018年08月01日

(第30週:7月23日から7月29日)

★ お知らせ
◆ 夏型感染症(手足口病・咽頭結膜熱(プール熱)・ヘルパンギーナ)に気を付けて!
 
夏型感染症の報告が増加していますので注意しましょう。
 手足口病
 
定点医療機関当たりの報告数は、第29週の1.93から第30週には1.27と減少しています。県全域から報告があり、安芸、高知市で急減していますが、中央東、幡多、須崎で急増しています。
 病原体検出情報では臨床診断名「手足口病」として搬入された検体からEnterovirus 71が3例検出されています。手足口病・ヘルパンギーナの原因ウイルスであるエンテロウイルスの検出状況としては、臨床診断名「ヘルパンギーナ」「伝染性紅斑」「不明発疹症」「急性発疹症」「なし」として搬入された検体からCoxsackievirus A9が10例、「なし」からCoxsackievirus B2が1例検出されています。なかでもEnterovirus 71は中枢神経系の合併症の発生率が高いことが知られ、まれに急性髄膜炎や急性脳炎を生ずることがあります。高熱・嘔吐・頭痛が見られる場合は十分に注意し、早めに医療機関を受診しましょう。
 咽頭結膜熱(プール熱)
 
定点医療機関当たりの報告数は、第29週の0.63から第30週は0.93と増加しています。須崎、高知市で急増、中央西で増加し、特に幡多、須崎、中央西では注意報値を超えています。
 定点医療機関からのホット情報ではアデノウイルスによる感染症9例の報告があります。

   <予防方法> これらの疾病は主に接触感染、飛沫感染、患者の便により感染が拡大します
 手洗い・うがいが大切です。流水と石けんでよく手を洗いましょう。また、幼稚園、保育園、学校など集団生活ではタオル・コップ等を共用することは避けるなどして、感染予防に努めてください。



◆ 流行性角結膜炎に気を付けて!
 
定点医療機関当たりの報告数は、第29週1.00から第30週には2.33と急増しています。安芸で急減していますが、高知市で急増し、特に高知市では注意報値を超えています。
 定点医療機関からのホット情報では、小児科定点医療機関から流行性角結膜炎1例の報告があります。
 この病気は、「はやり目」とも言われ、流涙、結膜充血、眼脂が主な症状で、感染力が強く、片眼発症後は2~3日で両眼に発症することもあります。また、耳前リンパ節腫脹と圧痛を伴うこともあります。アデノウイルスによる接触感染のため、患者の眼や顔を触った後は流水と石けんでしっかり手洗いしましょう。

  <予防方法> 人が濃密に接触する機会が多い場所は注意して下さい

  できるだけ他人との接触は避け、眼を触ったらすぐに石けんと流水で手洗いしましょう。家庭内ではタオル、枕、その他眼や涙で汚れそうな物の共有は避け、入浴の際には最後にするか、シャワーのみにしましょう。


◆ 感染性胃腸炎に気を付けて!
 
定点医療機関当たりの報告数は、第29週の2.57から第30週には2.57と横ばいです。安芸、中央西で急減していますが、須崎で急増しています。
 定点医療機関からのホット情報では、ノロウイルス2例、細菌のカンピロバクター属菌を原因とする胃腸炎3例の報告があります。
 病原体検出情報では臨床診断名「感染性胃腸炎、気管支肺炎」として搬入された検体からHuman metapneumovirusが1例、「感染性胃腸炎」からEchovirus 7が1例、Salmonella enteritidisが1例、臨床診断名「なし」ではNorovirus GII NTが1例検出されています。
 細菌による感染性胃腸炎のほとんどの場合、患者との接触(便など)や汚染された水、食品によって経口的に感染します。

  <予防方法> 手洗いが有効です
 帰宅時や調理・食事前、トイレの後には石けんと流水でしっかりと手を洗いましょう。また、便や嘔吐物を処理する時は、感染した人の便やおう吐物には直接触れないようにし、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、次亜塩素酸ナトリウムまたは、家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤の使用方法を確認したうえで、キッチンペーパーなどを使用して処理しましょう。処理後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
 細菌による感染性胃腸炎の予防対策としては、食中毒の一般的な予防方法(食中毒菌を1.付けない(洗う・分ける) 2.増やさない(低温保存・早めに食べる) 3.やっつける(加熱処理))です。食品の冷所保存を心がけ、長期保存は避ける、加熱は十分にするなど、日常生活での食中毒予防を心がけてください。
 

◆ 百日咳に気を付けて!
 
第30週に百日咳の発生届けが、高知市保健所から5例報告され、そのうち2例は予防接種時期に達していない乳児でした。2018年にはいって高知県内の百日咳の届出は合計136例となっています。
 百日咳は、感染力が強く、咳やくしゃみなどによる飛沫感染や接触感染により感染します。7~10日程度の潜伏期を経て、普通の咳症状で始まり、咳の回数が増えていきます。次第に短い咳が連続的に起こり、息を吸う時に笛のようなヒューという音が出るようになり、この様な咳嗽発作が繰り返されます。やがて、激しい咳は減衰していき、2~3ヶ月ほどで回復します。
 百日咳は特にワクチン未接種の乳幼児が罹患すると重症化しやすく、罹患しても典型的な発作性の咳嗽を示すことが少ない比較的軽い症状の成人から重症化しやすいワクチン未接種の新生児や乳児へ感染することが考えられることから、成人で咳が長期にわたって持続する場合は注意して下さい。
 

 <予防方法> 4種混合ワクチンは生後3ヶ月から接種出来ます
 ・生まれた直後から百日咳にかかる可能性があります。咳が続いている人は、百日咳の可能性も考えて、赤ちゃんに注意して接しましょう。
 ・外出時にはマスクを着用し、人混みはなるべくさけ、帰宅時には、手洗いを励行しましょう。
 ・定期予防接種があります。ワクチンは生後3ヶ月から接種可能なので、かかりつけ医と相談し、出来るだけ早く受けておくことをお勧めします。

国立感染症研究所 百日咳 感染症法に基づく医師届出ガイドライン

https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/pertussis/pertussis_guideline_180425.pdf


   ※ 学校欠席者・感染症情報システム:県内小中高等学校における疾病別患者情報システム
                 

☆山や草むらでの屋外活動の際にはダニに注意!

農作業や草刈りの時には、長袖・長ズボンで肌の露出を出来るだけ少なくしましょう。

 

 日本紅斑熱やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は屋外に生息するダニの一種で、比較的大型(吸血前で3~4mm)のマダニが媒介する感染症です。
 「マダニに咬まれないこと」がとても重要です。
 マダニは、暖かくなる春から秋にかけて活動が活発になります。人も野外での活動が多くなることから、マダニが媒介する感染症のリスクが高まります(全てのマダニが病原体を持っているわけではありません)。

 【マダニに咬まれないために】

  長袖・長ズボン・長靴などで肌の露出を少なくしましょう。
 ●マダニに対する虫除け剤(有効成分:ディ-トあるいはイカリジン)を活用しましょう。
 ●地面に直接座ったりしないよう、敷物を使用しましょう。
 ●活動後は体や衣服をはたき、帰宅後にはすぐに入浴し、マダニに咬まれていないか確認しましょう。
 ●ペットの散歩等でマダニが付き、家に持ち込まれることがありますので注意しましょう。

 2017_25_fig2


 野山に入ってからしばらくして(数日~数週間程度)発熱等の症状が出た場合、医療機関を受診して下さい。受診の際、発症前に野山に立ち入ったこと(ダニに咬まれたこと)を申し出て下さい。
 SFTSはマダニからの感染が一般的ですが、最近の研究で、SFTSウイルスに感染し、発症している野生動物やイヌ・ネコなどの動物の血液からSFTSウイルスが検出されています。このことは、SFTSウイルスに感染している動物の血液などの体液に直接触れた場合、SFTSウイルスに感染することも否定できませんので、動物に触った後は必ず手洗いをするなどの感染予防に努めましょう。また、体調不良の動物と接触した後、発熱等の症状が出た時は、早めに医療機関を受診してください。その際には、動物との接触歴についても申し出て下さい。

  ●重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(厚生労働省)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html

 ●高知県衛生研究所 ダニが媒介する感染症及び注意喚起パンフレット
 http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/2015111600016.html


★ 県内での感染症発生状況!

インフルエンザ及び小児科定点把握感染症 (上位疾患)

30週 (7月23日~7月29日)     

疾 病 名

推 移

定点当たり報告数

県 内 の 傾 向

感染性胃腸炎

2.57

安芸、中央西で急減していますが、須崎で急増しています。

手足口病

1.27

安芸、高知市で急減、県全域で減少していますが、中央東、幡多、須崎で急増しています。

咽頭結膜熱

0.93

須崎、高知市で急増、県全域、中央西で増加し、幡多、須崎、中央西では注意報値を超えています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.60

高知市で急減、県全域、幡多で減少していますが、須崎、安芸で急増しています。

突発性発疹

0.53

中央東で減少していますが、安芸で急増、高知市で増加しています。

:急増 :増加 :横ばい :減少 :急減

 


 ★ 地域別感染症発生状況

第30週
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★ 気を付けて!
手足口病 第30週: 1.27   (注意報値: 2.00  警報値: 5.00)
 定点医療機関からの報告数は定点当たり1.27(前週:1.93)と減少しています。安芸1.50(前週:9.00)高知市1.27(前週:2.82)で急減していますが、中央東1.43(前週:0.29)幡多1.20(前週:0.60)須崎1.00(前週0.50)で急増しています。年齢別に見ると、患者の97%が5歳以下となっています。

2018_30_fig1 

  
咽頭結膜熱 第30週: 0.93   (注意報値: 1.00  警報値: 3.00)
 定点医療機関からの報告数は定点当たり0.93(前週:0.63)と増加しています。須崎1.50(前週:0.00)高知市0.73(前週:0.27)で急増、中央西1.00(前週:0.67)で増加し、幡多2.80(前週:2.80)須崎、中央西では注意報値を超えています。

2018_30_fig2


感染性胃腸炎 第30週: 2.57   (注意報値:12.00  警報値:20.00)
 定点医療機関からの報告数は定点当たり2.57(前週:2.57)と横ばいです。安芸1.50(前週:5.50)中央西0.00(前週:0.67)で急減していますが、須崎1.00(前週:0.00)で急増しています。

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 ★病原体検出情報 2018_30_fig4
 前週以前に搬入
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 ★全数把握感染症
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 高知県感染症発生動向調査(週報)ダウンロード

◆ 第30週週報
◆ 過去の週報・月報は「感染症情報(週報・月報)」のページからダウンロードいただけます。
◆ 高知県の流行発生注意報・警報基準値

 

連絡先

高知県 健康政策部 衛生研究所
住所: 〒780-0850 高知市丸ノ内2丁目4番1号 保健衛生総合庁舎
電話: 総務企画課 088-821-4960
保健科学課 088-821-4963
生活科学課 088-821-4964
ファックス: 088-872-6324
メール: 130120@ken.pref.kochi.lg.jp

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