すぐ解る流行の状況! 感染症週報(第35週)

公開日 2017年09月06日

(第35週:8月28日から9月3日)

★ お知らせ!
◆ 
RSウイルス感染症に気を付けて!
 定点医療機関当たりの報告数は第34週の2.47から第35週では3.70と増加しています。県全域から報告があり、幡多で減少していますが、須崎、中央西、安芸で急増、高知市、中央東で増加しています。
 この病気は軽い風邪様の症状で発症し、通常1~2週間で軽快しますが、授乳期早期(生後数週間から数ヶ月)にRSウイルスに初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。一方で、年長児や成人は、感染しても症状が軽いことが多く、気が付かずに感染源となる可能性があるため注意が必要です。また、高齢者においても急性のしばしば重症の下気道炎をおこす原因となるため、特に長期療養施設内での集団発生が問題となる場合があります。
 予防接種ワクチンはなく、患者の咳、くしゃみなどによる飛沫感染、感染している人との濃厚接触、ウイルスが付着した物品を触ることによる接触感染により感染するので、風邪と同様にマスクの着用(咳エチケット)と手洗いによる予防が有効です。乳幼児への感染を防ぐため、咳などの症状がある人になるべく接触させないようにし、看護する人も手洗いを十分に行って下さい。
 厚生労働省 「RSウイルス感染症Q&A」
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/rs_qa.html

 ヘルパンギーナに気を付けて!
 定点医療機関当たりの報告数は第34週の0.33から第35週では0.60と増加しています。中央東で急減、高知市で減少していますが、中央西で急増、幡多で増加し、中央西では注意報値を超えています。
 ヘルパンギーナは、主にコクサッキーA群ウイルスの感染によって引き起こされる高熱と咽頭の水疱が特徴的な疾患です。
 感染経路としては、飛まつ感染、接触感染、糞口感染が知られているので、以下のことに注意して感染予防しましょう。
 <予防対策>
● 接触感染を予防するために大人も子どもも手洗いをしっかりすること。(タオルの共有はしない)
● 排泄物を適切に処理し(塩素系漂白剤が消毒効果があります)、しっかりと手洗いすること。
● 治った後も比較的長い間(2~4週間)便中にウイルスが排泄されるため日頃からの手洗いが大切

 咽頭結膜熱に気を付けて!
 定点医療機関当たりの報告数は第34週の0.37から第35週では0.27と減少しています。中央西で急減、幡多で減少していますが、須崎、高知市で急増し、幡多では2週連続で注意報値を超えています。
 感染経路は通常、飛まつ感染または手指を介した接触感染ですが、プールでは眼の結膜からの感染も考えられています。以下のことに気を付け、感染予防に努めましょう。
 1) 流行時には流水と石けんによる手洗い、うがいを励行しましょう。
 2) 感染者との密接な接触は避けましょう。
 3) タオル等は別のものを使いましょう。
 4) プールからあがった時はシャワーをよく浴びましょう。
 消毒方法
手指に対して:流水と石けんによる手洗い、および70%エタノール。
器具に対して:煮沸、次亜塩素酸ソーダ(消毒用エタノールでは消毒効果が弱く、逆性石けん、イソプロパノールには抵抗性なので注意)
 また、プールを介しての流行はプールの塩素濃度を適正(遊離残留塩素濃度が0.4mg/l~1.0mg/l以下)に維持することが対策になります。
 
 感染性胃腸炎に気を付けて!
 定点医療機関当たりの報告数は第34週の2.93から第35週では2.20と減少しています。中央西で急減、高知市、中央東、須崎で減少していますが、幡多で急増しています。
 定点医療機関からのホット情報ではノロウイルスが7例、細菌の病原性大腸菌やカンピロバクター属菌、サルモネラ属菌を原因とする胃腸炎11例の報告もあります。
 病原体検出情報では、第35週に搬入された検体で須崎からNorovirus GIINTが2件検出されています。
 ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、主に冬場に流行しますが1年を通して発生しています。嘔吐、下痢が主症状ですが、その他、発熱、腹痛などの症状があります。特に、乳幼児や高齢者、体力の低下している方は、下痢、嘔吐などで脱水症状を起こすことがありますので、早めに医療機関を受診してください。通常は1週間以内に回復しますが、症状消失後も1週間程度、長いときには1ヶ月程度ウイルスの排出が続くことがあります。保育園や幼稚園、学校や社会福祉施設など集団生活の場で大規模な流行となることもあり注意が必要です。
 予防対策のため、帰宅時や調理前・食事前、トイレの後に石けんでよく手を洗いましょう。また、感染した人の便やおう吐物には、直接触れないようにし、次亜塩素酸ナトリウムまたは、家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤の使用方法を確認したうえで使用し処理しましょう。(使い捨ての手袋やキッチンペーパーなどを使って処理しましょう。) 調理をする場合は、十分加熱(85℃で1分以上)しましょう。
 また、細菌による感染性胃腸炎のほとんどの場合、患者との接触(便など)や汚染された水、食品によって経口的に感染します。予防対策としては、食中毒の一般的な予防方法(1.つけない(洗う・分ける) 2.増やさない(低温保存・早めに食べる) 3.やっつける(加熱処理))です。食品の冷所保存を心がけ、長期保存は避ける、加熱(85℃で1分以上)は十分にするなど、日常生活での食中毒予防を心がけて下さい。

  ●厚生労働省 「ノロウイルスに関するQ&A」
    http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
  ●衛生研究所 「高知県ノロウイルス対策マニュアル」
    http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/norovirus.html

   ※学校等欠席者・感染症情報システム:県内小中高等学校における疾病別患者情報システム

☆野外活動の際にはマダニに注意!

  日本紅斑熱やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は比較的大型(吸血前で3~4mm)のマダニが媒介する感染症です。
 「マダニに咬まれないこと」がとても重要です。
 マダニは野山、草地、畑、河川敷などに広く生息しています。屋外でキャンプ、ハイキングなどのレジャーや農作業をする場合には次のことに注意しましょう。(全てのマダニが病原体を持っているわけではありません)
 ●長袖・長ズボン・長靴などで肌の露出を少なくしましょう。
 ●マダニに対する虫除け剤(有効成分:ディ-トあるいはイカリジン)を活用しましょう。
 ●地面に直接座ったりしないよう、敷物を使用しましょう。
 ●活動後は体や衣服をはたき、帰宅後にはすぐに入浴し、マダニに咬まれていないか確認しましょう。

発熱等の症状が出たとき

 野山に入ってからしばらくして(数日~数週間程度)発熱等の症状が出た場合、医療機関を受診して下さい。受診の際、発症前に野山に立ち入ったこと(ダニに咬まれたこと)を申し出て下さい。
 また、このたび
発熱・衰弱等に加え血小板減少等の所見が見られた飼育ネコ及び飼育イヌの血液・ふん便からSFTSウイルスが検出された事例並びに、体調不良のネコからの咬傷歴があるヒトがSFTSを発症し死亡した事例が確認されました。これらの事例は稀な事例ではありますが、イヌやネコの体液等からヒトが感染することも否定できないので、体調不良の動物に接触した後、発熱等の症状が出た時には医療機関を受診して下さい。その際には、動物との接触歴についても申し出て下さい。

 ●重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(厚生労働省)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html

 ●高知県衛生研究所 ダニが媒介する感染症及び注意喚起パンフレット
 http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/2015111600016.html

 2017_25_fig2

 


 

★ 県内での感染症発生状況!

定点把握感染症 (上位疾患)

35週 (8月28日~9月3日)

疾 病 名

推 移

定点当たり報告数

県 内 の 傾 向

RSウイルス感染症

3.70

幡多で減少していますが、須崎、中央西、安芸で急増県全域、高知市、中央東で増加しています。

感染性胃腸炎

2.20

中央西で急減、県全域、高知市、中央東、須崎で減少していますが、幡多で急増しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.87

中央東、中央西で急減していますが、幡多、安芸、須崎で急増しています。

ヘルパンギーナ

0.60

中央東で急減、高知市で減少していますが、中央西で急増、県全域、幡多で増加し、中央西では注意報値を超えています。

手足口病

0.57

中央西、中央東、高知市、安芸で急減、県全域、幡多で減少していますが、須崎で急増しています。

:急増 :増加 :横ばい :減少 :急減

 


 ★ 地域別感染症発生状況

 第35週
2017_35map


★ 気を付けて!
感染性胃腸炎 第35週:2.20 (注意報値:12.00 警報値:20.00)
 定点医療機関からの報告数は定点当たり2.20(前週:2.93)と減少しています。中央西0.00(前週:1.00)で急減、高知市3.09(前週:3.91)中央東2.57(前週:3.86)須崎2.50(前週:4.00)で減少していますが、幡多0.80(前週:0.40)で急増しています。

2017_35_fig1

 

RSウイルス感染症 第35週:3.70 (注意報値: -  警報値: - )
 定点医療機関からの報告数は定点あたり3.70(前週:2.47)増加しています。幡多2.60(前週:3.80)で減少していますが、須崎3.50(前週:0.50)中央西1.67(前週:0.00)安芸1.00(前週:0.00)で急増、高知市5.64(前週:3.73)中央東3.14(前週:1.86)で増加しています。

2017_35_fig2

 ※グラフの途切れについて
  H27-H28年は第53週まであるため、グラフ横軸に第53週を挿入しています。
  そのため、H26-H27 年とH28-H29のグラフ第52週~第1週間に途切れが生じています。


病原体検出情報
2017_35_fig4 
 前週以前に搬入
2017_35_fig5 

★全数把握感染症
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 高知県感染症発生動向調査(週報)ダウンロード

◆ 第35週週報
◆ 過去の週報・月報は「感染症情報(週報・月報)」のページからダウンロードいただけます。
◆ 高知県の流行発生注意報・警報基準値

 

連絡先

高知県 健康政策部 衛生研究所
住所: 〒780-0850 高知市丸ノ内2丁目4番1号 保健衛生総合庁舎
電話: 総務企画課 088-821-4960
保健科学課 088-821-4963
生活科学課 088-821-4964
ファックス: 088-872-6324
メール: 130120@ken.pref.kochi.lg.jp

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