平成11年 高知市消費者物価指数年報(概要)


1 平成11年平均高知市消費者物価指数の概況
2 費目別指数の動き


Ⅰ 平成11年平均高知市消費者物価指数の概況

−総合指数103.3、対前年上昇率(+)0.2%−

1  平成11年平均高知市消費者物価指数は、平成7年を100とした総合指数で103.3となり、前年平均に比べて(+)0.2%の上昇となった。
  対前年比で上昇した主な要因は、前年に高騰した生鮮野菜の下落や電気・ガス代などの下落があったものの、生鮮食品を除く食料や家賃が上昇したことなどによる。これを10大費目指数の動きでみると、家具・家事用品が(−)2.8%、交通通信が(−)0.9%、光熱・水道が(−)1.2%とそれぞれ下落しているものの、住居が(+)1.4%、教育が(+)2.2%、食料が(+)0.2%、被服及び履物が(+)0.7%とそれぞれ上昇している。

2  この1年間における月別の総合指数の動きを対前年同月上昇率でみると、平成11年1月から4月までは(+)1.4%から(+)0.2%の幅で推移したものの、5月、7月と一時的にそれぞれ(−)0.1%下落した。しかし、8、9月には生鮮食品の高騰で(+)1.3%、(+)1.0%と上昇した。しかし、10月以降は昨年高騰した生鮮食品が平年並で推移し、(−)0.8%から(−)1.2%の下落幅で推移した。

3  近年の総合指数の動きを対前年上昇率でみると、平成元年は4月から消費税が導入されたこともあって(+)2.1%、平成2年は(+)3.3%と昭和56年の(+)3.9%以来9年ぶりに3%台の上昇となり、平成3年は(+)2.7%と前年に比べて上昇率はやや小さくなった。平成4年は生鮮野菜の下落などの要因により(+)0.4%、平成5年は(+)0.6%、平成6年も生鮮果物が高騰した時期はあったものの(+)0.7%、平成7年は食料が前年の上昇から下落に転じたためさらに低い(+)0.1%、平成8年は食料が引き続き下落しているものの、住居や被服及び履物が上昇したため(+)0.3%の上昇となった。平成9年は、4月の消費税率引き上げや9月の医療保健制度改正の影響などにより、(+)1.6%と平成3年以来6年ぶりに1%を上回る上昇となった。平成10年は、消費税率引き上げや医療保険制度改正の影響が残ったことに加え、天候不順や集中豪雨により生鮮野菜が高騰したことなどによって、(+)1.2%の上昇となった。
  平成11年は、前年に高騰した生鮮野菜の下落や、電気・ガス代などの下落があったものの、生鮮食品を除く食料や家賃の上昇などによって(+)0.2%の上昇となった。

 


(表1)高知市10大費目指数


Ⅱ 費目別指数の動き

(1)食料        指数 104.0 前年比(+)0.2%
 食料指数は年平均で104.0となり、前年平均と比べて(+)0.2%の上昇となった。
 中分類指数の動きをみると、生鮮野菜は昨年の天候不順、集中豪雨による高騰と比べると、5月から7月に(−)13.7%から(−)20.3%、10月から12月に(−)27.7%から(−)41.0%とそれぞれ大幅に下落したため、年平均で(−)11.7%、指数は108.2となった。生鮮魚介は4月から7月、10月から12月にかけて対前年同月比で(−)2.7%から(−)10.3%の下落幅で推移し、年平均で(−)1.4%、指数で116.0となった。一方、生鮮果物は10月から12月にかけて(−)21.1%から(−)34.4%と大幅に下落したものの、1月から6月にかけて(+)41.1%から(+)16.4%の上昇幅で推移しており、年平均で(+)4.6%上昇し、指数は97.6となった。これを生鮮食品全体でみると(−)3.9%下落し、指数は108.3となった。
 生鮮食品以外では、菓子類は(+)3.4 %、肉類は(+)1.8%、外食は(+)0.7%、乳卵類は(+)2.5%、飲料は(+)2.4%、油脂・調味料は(+)2.0%、穀類は(+)1.0%とそれぞれ上昇し、指数はそれぞれ107.2、106.0、103.6、104.9、101.8、100.1、95.3となった。 一方、酒類は(−)0.6%と下落し、指数は98.2となった。 これを生鮮食品を除く食料でみると(+)1.2%と上昇し、指数は103.0となった。

(2)住居        指数104.8 前年比(+)1.4%
 住居指数は年平均で104.8となり、前年平均と比べて(+)1.4%の上昇となった。
 中分類指数の動きをみると、家賃は(+)1.5%、設備修繕・維持は(+)0.2%とそれぞれ上昇し、指数はそれぞれ104.5、107.2となった。

(3)光熱・水道     指数 101.4 前年比(−)1.2%
 光熱・水道指数は年平均で101.4となり、前年平均と比べて(−)1.2%の下落となった。
 中分類指数の動きをみると、電気・ガス代は原燃料費調整による値下げにより電気代が(−)1.7%、ガス代が(−)0.8%とそれぞれ下落したため(−)1.4%、他の光熱費は(−)6.7%下落し、指数はそれぞれ99.6、91.7、112.9、99.6となった。 
 上下水道料は前年と変わらなかった。

(4)家具・家事用品   指数 93.8 前年比(−)2.8%
 家具・家事用品指数は年平均で93.8となり、前年平均と比べて(−)2.8%の下落となった。 中分類指数の動きをみると、家庭用耐久財は、電気製品全般で商品出回りの変化などによる価格水準の低下があり(−)5.9%、また、他の家具・家事用品は室内装備品が(−)4.7%、寝具類が(−)2.7%、家事用消耗品が(−)1.6%、家事雑貨が(−)0.1%とそれぞれ下落したため(−)1.5%の下落となり、指数はそれぞれ85.9、97.4、82.7、87.8、94.0、97.3となった。
 家事サービスは前年と変わらなかった。

(5)被服及び履物    指数108.5 前年比(+)0.7%
 被服及び履物指数は年平均で108.5となり、前年平均と比べて(+)0.7%の上昇となった。
 中分類指数の動きをみると、シャツ・セーター類は(+)4.9%、洋服は(+)1.4%、下着類は(+)1.3%とそれぞれ上昇し、指数はそれぞれ118.1、109.8、101.1となった。
 一方、和服は(−)7.5%、他の被服は(−)2.4%、生地・糸類は(−)0.1%とそれぞれ下落し、指数はそれぞれ98.8、108.7、96.8となった。
 被服関連サービスは前年と変わらなかった。

(6)保健医療      指数113.7 前年比(−)0.5%
 保健医療指数は年平均で113.7となり、前年平均と比べて(−)0.5%の下落となった。
 中分類指数の動きをみると、保健医療サービスは4月に老人医療の患者負担額の改定があったものの、7月の外来薬剤費の一部負担金にかかる臨時特例措置により(−)0.8%、保健医療用品・器具は(−)1.3%とそれぞれ下落し、指数はそれぞれ127.0、100.4となった。
 一方、医薬品は(+)0.8%上昇し、指数は101.5となった。

(7)交通通信      指数 96.5 前年比(−)0.9%
 交通通信指数は年平均で96.5となり、前年平均と比べて(−)0.9%の下落となった。
 中分類指数の動きをみると、自動車等関係費はガソリン(レギュラー)などの値下がりにより(−)1.8%、通信は(−)0.3%とそれぞれ下落し、指数はそれぞれ92.6、96.3となった。
 一方、交通は(+)0.2%上昇し、指数は104.9となった。

(8)教育        指数110.2 前年比(+)2.2%
 教育指数は年平均で110.2となり、前年平均と比べて(+)2.2%の上昇となった。
 中分類指数の動きをみると、授業料等は(+)3.5%、教科書・学習参考書は(+)0.4%とそれぞれ上昇し、指数はそれぞれ112.6、105.0となった。
 一方、補習教育は(−)0.9%下落し、指数は104.7となった。

(9)教養娯楽      指数100.1 前年比(−)0.2%
 教養娯楽指数は年平均で100.1となり、前年平均と比べて(−)0.2%の下落となった。
 中分類指数の動きをみると、教養娯楽用耐久財は(−)7.7%下落し、指数は76.0となった。
 一方、他の教養娯楽は、教養娯楽用品が(+)1.5%、書籍・他の印刷物が(+)0.4%、教養娯楽用サービスが(+)0.3%とそれぞれ上昇したため、(+)0.6%上昇し、指数はそれぞれ103.1、101.6、104.1、103.6となった。

(10)諸雑費      指数103.1 前年比(+)0.9%
 諸雑費指数は年平均で103.1となり、前年平均と比べて(+)0.9%の上昇となった。
 中分類指数の動きをみると、たばこは(+)7.1%上昇し、指数は110.0となった。
 一方、理美容用品は(−)0.6%、身の回り用品は(−)0.4%とそれぞれ下落し、指数はそれぞれ97.2、102.5となった。
 理美容サービスとその他は前年と変わらなかった。

(表2)高知市中分類指数

詳細については、「平成11年高知市消費者物価指数年報」を刊行しています。
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