男性育休推進企業インタビュー

(株)幸

公開日 2025.12.24

更新日 2025.12.24

柔軟な育休制度と、復職後も安心して働ける環境を整備。

                 

①貴社の取り組み内容を教えてください。

 当社では、育児休業の取得に期間の制限はなく、半年から1年間の範囲で取得されています。具体的には、正社員の中では1年間取得した社員が1名、半年間取得した社員が2名です。また、今年度からは育休中でも出勤できる制度を新たに導入しました。
 賃金保障については、法改正に合わせて対応していますが、実際には手取りが若干減少する場合もあります。それでも、全職員が対象となるさまざまな取り組みを行っており、例えば、有給消失率は10年連続で0%を維持しています。また、希望休の申請はスマートフォンで上司の許可なく自由に行えるようになっており、フルタイムとパートタイムの働き方もキャリアを損なうことなく選択できる仕組みが整っています。

②取り組むことになったきっかけは?


               
 
 男性の育児休業については、以前は全く仕組みが整っておらず、2018年に初めて育休を実施した際は非常に大変でした。その経験を踏まえ、現在では男女問わず育休を取得する際は事前報告をお願いし、業務の移行や調整、対策をしっかりと行った上で取得できる体制を整えています。この最初の大変さを経験した職員が多いため、現在では、育休取得を事前に伝える文化が根付いており、スムーズに対応できるようになっています。

 また、男性育休の取得促進に向けて、株式会社ワークライフバランス社の「男性育休100%宣言」を行い、男性育休取得企業として、厚生労働大臣に対して男性育休の義務化を提言しています。

③取得しやすい職場づくりに向けて取り組んでいることは?


                
 
 当社では育児休業は義務であり、強制的に取得が求められますが、期間については本人が自由に決定できるようになっています。実際、金銭的な理由で早めに復職したいと考える社員が多いため、育休取得者には会社の携帯電話を支給し、会社の最新情報を共有できるようにしています。
 また、育休中でも出勤できる体制を整えています。なお、労務管理担当者は特に配置していませんが、社労士に必要な書類の申請と管理を依頼しています。

④育休取得者の声を教えてください。

 
 夫が出産に立ち会うことができ、私の退院後からは夫婦で一緒に育児に関わることができました。第1子の時は、祖父母にお願いしなければならないことが多かったのですが、今回は夫に頼むことができ、とても助かりました。また、交互に自分の時間を持つことができたので、夫婦共にとても良いバランスで育児ができました。(パートナー)
 育児休業中も月に数日出勤していたため、復職がスムーズに進み、仕事にも早く戻ることができました。(育休取得者)

⑤今後の展望とメッセージ

 これからも、育休は本人が希望するタイミングで取得できるよう、体制を整えていきます。そのために大切なのは、事前に取得者本人と上司を含めて、みんなで育休取得までの流れや業務の引継ぎなどの準備をしっかりと確認することだと考えています。

                

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