病院紹介

院長挨拶

病院長

 新年度のご挨拶:2024年4月

 桜の花も満開を迎え、いよいよ新年度が幕を開けました。今年度も当院の理念である「地域で完結する良質な医療の提供」と「経済性を発揮する運営」を持続可能にできるよう努めていきたいと思います。そして「医療安全」「医療倫理」「感染管理」を常に意識しながら、病院運営を継続してまいります。

 今年度は、医師22名(うち研修医5名)、看護師2名、コメディカル10名、会計年度職員4名の総勢38名の新採用・転入者がありました。例年よりは少ない職員移動になりましたが、若い力で、けんみん病院をよりパワーアップしてくれることと思います。

 医師の働き方改革がスタートしました。医師の時間外労働に大きな制限がかかることになりますが、これは医師以外の職種も含めた医療スタッフ全員の労働に対する意識変革と捉えています。全職員が業務を効率化し、助け合いながら、医療スタッフ全体の時間外が減少することを計画的に進めたいと思います。もちろん、業務の効率化や時間外削減が、医療の質の低下あるいは医療スタッフの自己研鑽の削減に繋がらないように、最善の努力を致します。地域の皆様にもぜひご協力頂き、患者さん・ご家族と医療者が一緒になり地域医療を支えていければと思います。

 医療資源の少ない幡多地域においては、各医療機関がその機能を分担することで、地域医療を維持できると考えます。当院は救急かつ紹介先病院として急性期や病初期を担当し、近隣の各病院・診療所はかかりつけ医として慢性期・回復期を担当することが肝要と考えます。このように幡多地域全体がひとつの大きな病院として機能することを目標とし、医師会・各医療機関と手を合わせながら、地域連携をますます推進していく所存です。当然、在宅医療に関しては、介護との連携をさらに進めていかなければなりません。

 医療DXの推進も重要課題の一つです。2024年12月2日には従来の健康保険証が廃止され、いわゆるマイナ保険証に移行予定です。いまだトラブルの報告が相次ぎ、反対運動も起きていますが、医療を効率良く進めていくには、地方こそ医療DXに頼る場面が多いとも感じます。オンライン診療や通信機器を利用した訪問診療・訪問看護なども、地域であるからこそ今後積極的に進めていくべきでしょう。

 新年度も、元気で明るい幡多地域が持続するように、医療の面から支えていきたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします。

令和6年4月1日

病院長 矢部敏和

過去の院長あいさつ