公開日 2024年11月29日
高知県では、「人と動物の調和の取れた共生社会の実現」を目指し、地域の方々と連携しながら、動物愛護に関する様々な取組を進めています。
特に、不妊去勢手術によって飼い主のいない猫の無秩序な繁殖を防ぐ「TNR活動の支援」につきましては、地域で活動されている団体やボランティアの方々だけでなく、クラウドファンディングによってより多くの方々からのご支援をいただきながら取組を進めています。
TNR活動とは?
TNR活動とは、飼い主のいない猫を捕獲し(Trap)、不妊去勢手術を受けさせ(Neuter)、元の生息地に戻す(Return)取組のこと。不妊去勢手術を行うことで猫の繁殖を防ぐとともに、繁殖期の鳴き声の抑制など、飼い主のいない猫が人に及ぼす影響を緩和する効果も期待されます。
※不妊去勢手術を行った猫は、目印として耳にV字カットを行った「さくら猫」になります。
高知県では、令和元年度から県、市町村、地域住民、ボランティア、獣医師などが連携した「地域単位のTNR活動」に取り組んでおり、令和6年度には14市町で実施されるまでに広がりを見せています。
今後も住民の理解促進に向けたセミナーの開催やボランティアの育成、市町村との連携強化に努めながら、地域猫活動を県内全域へと普及させるよう取り組んでいきます。
クラウドファンディングの実施と成果
令和4年度から猫のTNR活動を支援するクラウドファンディングを実施した結果、皆さまの温かなご支援により、令和5年度までの2年間で630万円を超える寄附金をいただくことができました。
いただいた寄附金は、県が実施する「飼い主のいない猫不妊手術等推進事業」に活用され、約850頭の飼い主のいない猫に対する不妊去勢手術への助成に繋がっています。
高知県では、平成26年度に都道府県として全国で初めて不妊去勢手術への補助を開始。
「猫の殺処分数を減らしたい」「猫の交通事故をなくしたい」「生活環境を守りたい」と考えるボランティアや住民の方々とともに、1万匹以上の猫の不妊去勢手術を行ってきました。
TNR活動が広がり、不妊去勢手術された猫が増えることは、高知県の不幸な猫を減らすことに繋がります。
高知県(高知市を除く)における猫の殺処分数は189頭(すべてミルク猫)となり、10年前の1/10程度まで減少しました。
これからの高知県の取組
これからも高知県は「人と動物の調和の取れた共生社会の実現」に向け、様々な取組を行っていきます。
ハード面では、新たな動物愛護の拠点として高知県と高知市が共同で動物愛護センターを整備します。令和6年度に建物の基本設計と用地の造成計画の策定、令和7年度に建物の実施設計と用地の造成工事、令和8年度に建物の建築工事を行い、令和9年度に開所する予定です。
ソフト面では、県が委嘱するミルクボランティアや動物愛護推進員との連携によって、ミルク猫の飼養や動物愛護に関する普及啓発活動を進めるほか、県内の各地域における地域猫活動の広がりを目指し、新たに市町村と連携した地域猫活動の支援にも取り組んでいきます。
ハード、ソフト両面の取組により、動物に関わる様々な人々が連携・協働し、人と動物がともに幸せに生きることのできる高知県を目指していきます。
さらに、南海トラフ地震など災害時におけるペットの同行避難についても、高知県獣医師会と連携しながら避難所におけるペット受入の参考となるマニュアルの整備を進めます。
令和5年度には環境省主催によって県、市町村、獣医師会、市民やボランティアの方々とペット同行避難訓練を実施しており、訓練で得た知見を生かして自治体の防災対策の向上に取り組んでいきます。
高知県は、今後も皆さまの温かいご支援とご理解をいただきながら、高知県の動物愛護活動を推進していきます。「すべての命が尊重される社会」を築くため、皆さまのサポートをよろしくお願いします。
この記事に関するお問い合わせ
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